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元スレ八幡「俺ガイルRPG?」

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851 = 1 :

影八幡「……なんか企んでんのか?」

八幡「お前もそうじゃねぇのか」

軽口を叩きながら、サブレを出すタイミングを見計らう。

しかし前衛組はすでに押されている状況であり、由比ヶ浜たちもMPの消耗が激しい。

今のままだとジリ貧だ。これは早めにサブレという札を切る場面ではないか?

そう判断した俺は、ここでサブレを呼び出すことにする。ストレージから素早くモンス○ーボールに似た球状の物体を取り出すと、それを広場の真ん中に向けて大きく放り投げた。

瞬間、そのボールが開いて中から光が溢れ出てくる。

影八幡「な、なんだ!?」

八幡「いけっ、サブレ! 君に決めた!!」

ハチマンは なかまをよんだ!▼

852 = 1 :

サブレ「わんわん!!」

影雪乃「い、犬!?」

影葉山「な、なんだこれは!?」

結衣「え、サブレ!?」

突如現われた巨大な犬の出現に、影たちも動揺を隠せていない。ついでに反応を見る限り、どうも影の雪ノ下も犬が苦手であり、影の由比ヶ浜もサブレを飼っている設定らしい。

だとしたらこちら側からしたらやりやすい。少なくとも影の雪ノ下と由比ヶ浜は戦いにくくなるはずだ。相手の弱点を突くのはゲームの常識だ。遠慮なく突かせてもらおう。

影八幡「そっちの俺はそんなことが出来んのかよ……」

八幡「色々あってな」

やはり影の俺はサブレを呼び出すことは出来なさそうだ。

さて、これでしばらくの間、広場の中心での戦闘はだいぶやりやすくなったはず。

問題はここからである。俺の目の前にいる影の俺をどう抑えるか。

853 = 1 :

八幡「……」

サブレを呼び出している間、俺は他の魔法を撃つこともアイテムを使用することも出来ない。

だが、そのことを影の俺は知らないはずだ。

であれば、それを隠しつつ、俺は隙あらば鈍化魔法を撃ちますよ~とブラフを仕掛けるしかない。

影八幡「あのままじゃ雪ノ下たちがやべぇな……俺が背を向けても、そのまま大人しくしてくれねぇか?」

八幡「んなわけねぇだろ」

影八幡「……だよな」

本当のところ、影の俺がこのまま走り去ってしまえば、俺は何もすることは出来ない。

しかしそうしないのは、背を向ければ後ろから鈍化魔法を撃たれてしまう可能性があると思い込んでいるから。

出来ればサブレが消えるまでの五分間、俺はハッタリだけでステータス差のある影の俺を相手にしなければならない。

思わず自分の口の端が歪むのを自覚した。

だが、やるしかない。一度こいつを放してしまえば、たちまち戦況は再びひっくり返されてしまう。いやほんとめんどくせぇな俺の呪文。相手にするとここまでめんどくさいのか、リアルタイム戦闘での鈍化魔法って。

影八幡「じゃ、俺を鈍くさせてからあっちに向かうか」

八幡「出来るもんならやってみろよ、俺」

後は頼むぞ、雪ノ下たち。俺が俺を引きつけている間に、出来るだけ状況を有利に変えてくれ。


854 = 1 :



   ×  ×  ×


Side - Hiratsuka


平塚「なっ!?」

目の前にいきなり大きな犬が現れ、思わず驚きの声が漏れてしまった。

私の倍以上はある巨大なミニチュアダックスフントのような犬がいきなり目の前に出てみろ、そりゃ驚いても仕方がないだろう?

しかし、この犬どこかで見たことがあるような……。

平塚「……比企谷か!」

そうだ、思い出した。

確かこの犬は比企谷が呼び出せる犬だったはず。名前は……サブレと言ったか。

ということは、この犬は比企谷が呼び出したのだろう。

855 = 1 :

その比企谷の方を振り向いてみれば、何やら不敵そうな笑みを携えて影の自分と向き合っていた。

確か、聞いた話だとこの犬を呼び出している間はあいつは呪文を唱えることもアイテムを使うことも出来ないはずだが、どうしてああも余裕そうな笑みを浮かべてられる……?

……なるほど、ブラフか。

相手は己だ。当然自分の呪文の怖さも分かっているはず。それを利用して、三味線を弾き、影の自分を足止めしているというわけだな。

全く、無茶をする……が、情けないことに現在私たちは影を相手に苦戦しているところだったので、正直に言って犬の援護は非常に助かる。

危険を冒してでもこちらの助けに回ってくれた比企谷の心意気に応えるため、私たちも奮起せねばなるまい。

サブレ「わんわん、わんっ!!」ヒュンヒュン

影葉山「くっ、意外と素早いな……」

小町「いいよーサブレ!! もっとやっちゃってー!!」

平塚「よしっ、皆、サブレに続け! 遅れを取るなーっ!!」

比企谷のハッタリも、このサブレの援護もずっと続くわけではない。

ならば、その時間が切れるまでに出来るだけ影の奴らにダメージを与え、そして優位な状況を作り上げなければならないだろう。

私は意を決して拳を強く握り締めると、影たちの方に向かって駆け出した。

生徒と同じ姿をしているのを殴り飛ばすのは心が痛むが……悪く思うなよ!!


856 = 1 :

更新率を上げると言ったな、あれは嘘だ。
いや嘘で言ったつもりはなかったのですが、まぁ就活の後処理やらなんやらありまして遅れてしまいました。
今後はしばらく資格勉強とかやりながら、更新率を上げる努力をしていきたいと思ってます。よろしくお願いします。

また、一応念のために書いておきますが、RPG、めぐりバレンタイン、けーちゃんのはじめてのおつかいなど、私の書いている現行スレでは俺ガイル続の円盤特典のaとnのネタバレは一切しない予定ですので、未読の方も御安心ください。


それでは書き溜めしてから、また来ます。

857 :


頑張れ

859 :


2巻今日来るはずだったのに来ない…

861 :

平塚「数え抜き手!」

抜き手の指を四本構え、打つ度にその指の数を減らす。

平塚「4・3・2・1!!」ドドドド

影葉山「くっ!」

そして最後の一本貫手、渾身の一発を──

影葉山「うおっ!」ヒュッ

平塚「なにっ!」

しかし、最後の拳だけは咄嗟に身を引かれてしまい、空を切ってしまう。

マズイ、大きな隙を晒してしまった。

見れば影の葉山は剣を構え、すでに反撃を仕掛けようとしている。くっ、多少のダメージは止む無しか……。

862 = 1 :

サブレ「わんっ!!」

影葉山「なっ」

と覚悟を決めていたところに、巨大な犬サブレが影の葉山に向かって突進を仕掛けにいっていた。

葉山はそれを辛うじて剣でガードしたものの、大きくその身をよろけさせた。その間に、私もすぐに体勢を立て直す。

平塚「すまない、助かったサブレ」

サブレ「わんっ!」

そのままサブレは勢いよく牙を剥き出しにしたまま、葉山に向かって噛み付こうと飛び掛る。

見た目は現実にもいるミニチュアダックスフントなのだが、3メートルもの大きさを誇り、それが牙を剥いて噛み付こうとしている光景はなかなかにシュールだな……。

863 = 1 :

いかんいかん、今はそんなことを考えている暇はない。

この頼もしいサブレが味方としていられる時間はそう長くはない。出来ることならば、このサブレがいなくなる前に影の一人は倒してしまいたいところだ。

材木座「喜べ、貴様がこのRPG世界での邪王炎殺拳の犠牲者一号だ! 食らえええっ!! 炎殺黒龍波ァァァアアア!!」

隣での対影雪ノ下の戦いを見てみると、材木座が果敢に影の雪ノ下に向かって突撃しに行っていた。しかしあれだな、君がその技名を叫ぶのはなんでかしっくり来るな……いや、邪王炎殺拳を使えるとは思えんが。

影雪乃「ふっ」ヒュッ

材木座「うごがっ!!」

案の定、愚直に突撃していた材木座は影の雪ノ下の剣技の前に簡単にひれ伏していた。

何がしたかったんだ……と思っていたら、その倒れた巨体の裏から、比企谷妹と雪ノ下がそれぞれの得物を構えて影の雪ノ下に飛びかかっていった。

864 = 1 :

小町「偽物だけど雪乃さんごめんなさい小町スペシャルスピアーッ!!」ヒュッ

雪乃「さっさと倒れてもらえないかしら」シュッ

影雪乃「うっ!!」

材木座を切り伏せた直後だったこと、思わぬ奇襲だったことが功を奏してか、ふたりの攻撃が影の雪ノ下に直撃する。

サブレがやってきてから、他の相手にも人数が割けるようになってきたため、だいぶ戦いやすくなってきているように思える。

相手の後衛にいる影由比ヶ浜と影一色の魔法がほとんど飛んでこなくなってきた辺り、あちらに向かっている戸塚もうまく妨害を成し遂げているようだ。

平塚「よしっ、このまま押し切るぞ!!」

今のペースで行けば、影の雪ノ下たちが相手といえども押し切ることが出来そうだ。

あと気がかりなのは、何の対抗策もなく自分の影と戦っている比企谷だが……死ぬんじゃないぞ。


865 = 1 :



   ×  ×  ×

Side - Hachiman


影八幡「ほっ」

八幡「くっ!」

影の俺が突き出した拳を、腕でガードする。

やはりこいつには身体能力も戦い方の面でも俺の上を行かれているようだ。

確かにこういう自分対自分って大抵相手の方が多少強かったりするのが定番なのだろうが、俺の影ならこういう場面であっても戦いたくないでござるくらい言って欲しかった。

今の俺はサブレを呼び出している最中なので、呪文もアイテムも使えない状態だ。

しかしそんなのは全く関係なく、普通にやってても呪文もアイテムも使う暇などないというなんとも情けない状況であった。

866 = 1 :

だが、ある意味好都合でもあった。

俺がグラビティを唱える暇もないおかげで、使えないというハンディを背負っていることに気付かれている様子はない。

いやほんと情けない結果論ではあるものの、過程はどうあれサブレが消える五分間を稼げればなんでもいい。

それだけの時間があれば、きっとサブレの援護を得た雪ノ下や由比ヶ浜たちは戦線を押し戻すことが出来るだろう。

影八幡「ちっ、あっちの状況はあんまり良さそうじゃないな……」

軽い舌打ちが聞こえる。

こちらが押し返してきているということは、あちらからすれば当然ながら喜ばしくないということ。

影の俺はすぐにでもあちらの応援に駆けつけたいところだろうが、背を向ければ俺の鈍化魔法が飛んでくる恐れがあるために下手に隙を見せることができない。

俺が理性で動くような人間でよかった。

もしもここでなりふり構わず中央の方へ走られてしまったら、実は呪文を使うことも出来ない俺に妨害手段は一切ないのだから。

867 = 1 :

影八幡「さっさと倒れろっ」

八幡「くうっ!」

それでも焦りはあるのか、さっきよりやや強引に攻め込んでくる。

元々ステータスでも戦術面でも劣る俺は、こうやって力任せに戦われるとやや分が悪い。

しかしここで背を見せようものならそれこそ本当に鈍化魔法を食らってしまう。

例え不利な状況であっても、出来るだけ時間を稼がなければならない。

影八幡「らあっ!」

八幡「うおっ!」

大振りなパンチを、なんとか身体を逸らして避ける。

すると、影の俺の横に大きな隙が生まれた。

このまま殴られっぱなしだというのも癪だし、何よりこれは好機だ。

俺はその隙をついて、思い切り影の俺のわき腹辺りに右ストレートを入れる。

868 = 1 :

八幡「どうだっ!」ドスッ

影八幡「くっ!」

俺は決して人を殴り慣れているわけではない。

今のストレートにだって、うまく強く力を込められていたかは怪しいところだった。

しかし大振りのパンチを避けられてしまっていて体勢が不安定だった影の俺にとってはそれだけでも十分な一撃になったらしく、そのまま地面に倒れこんでしまう。

影八幡「ぐあっ!」

よしっ、倒れこんだ今が好機。

そこに俺の鈍化魔法をぶち込んで──

八幡「──あっ」

って今は呪文を唱えられないだろうが馬鹿!

せっかくの好機だったのに、ここでこいつを押さえ込めないのはもったいない。いや、呪文が使えないなら無理矢理物理的に押さえ込めばよかったか?

869 = 1 :

しかし残念ながらその考えに気が付いた時にはすでに遅く、影の俺は速攻で立ち上がっていた。

影八幡「絶好のチャンスだと思ったんだが、なんで今呪文を使わなかった?」

八幡「っ、それは──」

しまった、考えが足りなかった。

今の俺に決定打と呼べる技は一切ない。そんな状況だからこそ時間稼ぎに徹するべきなのに、まさかこんな形で呪文が使えないことを露見させてしまうとは……。

影八幡「まさかお前、あのサブレみてぇな犬を呼び出してる間は呪文使えないな?」

八幡「……答える馬鹿がどこにいる」

そうは言ったものの、これはマズい状況だ。

影八幡「なら、お前に用はねぇ」

八幡「あっ、待て!」

影の俺はやはり今のやり取りだけで確信してしまったようで、すぐに身を翻すと雪ノ下たちの方へ走り去ってしまった。

俺もすぐにそれを追うが、単純な足の速度ではステータスの数字で劣る俺では追い越すことは出来ない。

870 = 1 :

影八幡「待ってろ、今行く!」

影葉山「比企谷!?」

影雪乃「比企谷くん、この犬をなんとかして!」

広場の中央まで走ってきて、周りの状況を見渡した。

まず戦闘の中心ではサブレが大暴れしており、影葉山と影雪ノ下をその巨体と素早さで押し込んでいる。

その後ろから、平塚先生、小町、材木座がそれぞれ影の相手の隙をついて攻撃を加えているようだ。雪ノ下は……サブレから離れて普通に戦闘に加わっているようだ。まぁ別にいいか。

後衛では由比ヶ浜が前衛の回復を、一色は攻撃呪文による援護を行なっている。

戸塚は影の由比ヶ浜、影一色の詠唱の妨害に向かっているようだ。相手の後衛の呪文妨害に人数を割ける辺りは人数で勝るこちらの利点だろう。

だが、今こうやって上手く戦闘を回すことができているのは、サブレによって驚異的な突破力を持つ影葉山、影雪ノ下の両名を封じ込めている点が大きい。

それが封じられてしまえば──

871 = 1 :

影八幡「グラビティ!!」モワーン

影の俺が重力の魔法を唱える。木の棒の先から黒い塊のようなものが放たれ、それは一直線に飛ぶ。

サブレ「わぅ……ん?」

その重力の塊が飛んでいった先は当然サブレだ。

それが直撃してしまったサブレの動きがたちまち遅くなってしまう。

影葉山「助かる──ギガスラッシュ!!」ゴウッ!!

材木座「ぬおーっ!!」

サブレの動きが止まると同時に、葉山が大技をいきなり放つ。大きな稲妻の薙ぎ払いによって、前にいた材木座たちが軽く吹き飛ばされる。サブレにも直撃してたが、あいつにHPの概念があるかは分からん。

雪乃「くっ……」

雪ノ下はその一閃を辛うじて剣で受け流してようだが、さすがに大技なだけあって、受け流しただけでも多少の硬直時間が生まれる。

872 = 1 :

影雪乃「そこよ、アイシクル・ブリザード!!」ヒュンヒュンヒュン

その隙を狙って、影雪ノ下が剣を振るう。するとそこから多数の氷のつららが出現し、まるで弾丸のように雪ノ下の方へ飛んでいった。影のあいつ、遠距離攻撃も出来るのか!

雪乃「──!!」

それにすぐに気がついた雪ノ下は、ばっと地面を蹴り飛ばした。そこから横に飛び跳ね、なんとかそのつららの射線上から抜け出す。

が、すぐに何かに気が付いたように通り過ぎていったつららの方を振り返った。俺もそれに釣られて雪ノ下が向いた後ろの方へ振り向く。

すると、その先には。

結衣「えっ──きゃああああああああああっ!!!」

雪乃「由比ヶ浜さん!!」

八幡「由比ヶ浜あああ!!」

影雪ノ下が放ったつららの射線の先には、なんと呪文の詠唱中であった由比ヶ浜の姿があった。

気が付くのにも遅れたこともあり──その多数のつらら全てが、由比ヶ浜の身体を貫く。

873 = 1 :

いろは「ゆ、結衣先輩!!」

近くにいた一色がすぐに吹き飛ばされた由比ヶ浜の元に駆け寄る。

が、すぐにその表情が絶望に染まる。

いろは「嘘……そんな、結衣先輩!!」

八幡「一色、どうした!!」

俺もすぐに由比ヶ浜と一色の側に走り出す、すると一色が目に涙を浮かべたまま、俺の顔を見上げた。

いろは「結衣先輩が……結衣先輩が!!」

俺も由比ヶ浜の側に寄ってしゃがみこみ、由比ヶ浜の顔を見た。

874 = 1 :

目を閉じており、意識があるようには見えない。

まさか、と嫌な予感が過ぎる。

後衛職である由比ヶ浜の防御力は決して高くない。それで、ステータスがかなり上昇されている影雪ノ下の大技を全弾まともに直撃してしまったのだ。

その予感が当たって欲しくないと願いつつ、由比ヶ浜のステータスを確認する。

だがしかし──俺の願いは、届くことはなかった。

八幡「嘘だろ……」


ユイ HP 0/114 じょうたい:ひんし


そのステータス画面は、無情にも由比ヶ浜のHPが尽きたことを告げていたのだった。


875 = 1 :

書く時間は増えたはずなのに、暑さによって書くペースが大幅に落ちてしまっていました。申し訳ない。あと大体めぐりバレンタインのせい。

それでは書き溜めしてから、また来ます。

876 :

/nox/remoteimages/2a/b4/a853f7a1838cac838053689d08f2.jpegこんな感じ

878 :

おつですー

880 :

CV:勇者王の汎用性高すぎだろw

881 :

3大勇者王無駄遣いアニメの1つだからなww
#残り2つはのうりんと俺ツイ

882 :

11巻のオレンジジュースくださいの幽遊白書ネタが材木座に通じてたのは、飛影と中の人が同じなことを示した高度なネタだった…?

883 :

飛影はそんなこといわない

884 :

1ですえたりました

886 :

雪乃「由比ヶ浜さん!!」

小町「結衣さん!!」

平塚「由比ヶ浜っ!!」

前衛陣の悲痛な叫び声がこちらにまで届いてくるが、それに対して影雪ノ下たちは攻勢の手を緩めることはない。

影雪乃「スノウ・スラッシュ!!」キィン!!

雪乃「くうっ!!」キンッ

影葉山「アルテマソードッ!!」ズガンッ!!

戸塚「うわっ!!」ガガガッ

影いろは「ようやく邪魔者が消えましたね、これで呪文が使えますー! 渦潮さん、全部を巻き込んじゃってくださいっ、メイルシュトロームっ!!」ゴゴゴゴゴ

結衣「なんかもうひとりのあたしがやられてるのは複雑だけど仕方ないよねっ、開け光の扉、セラフィックゲート!!」ピカピカピカ

887 = 1 :

小町「ちょっ、こんなの避けられるわけがきゃああああっ!!」

平塚「ぐおおおおおおおっ!!」

材木座「くぽあああああああっ!!」

八幡「くっ、やばい……」

サブレが影の雪ノ下&葉山を抑えられなくなったことによって、相手が大技を振るい始めるようになってきた。

また、相手後衛の邪魔をしに向かっていた戸塚が影葉山に弾かれてしまったために、影由比ヶ浜&一色が再び呪文を唱え始めてくる。

これによって前衛組が大きく押し戻されてしまい、状況は再び振り出しに戻ってしまった。

いや、先ほどより明らかに悪いと言っていいだろう。

こちらの回復役、由比ヶ浜は現在HPが0になってしまったために動けない状況であり、今前衛たちは自分でアイテムを使う以外に回復する手段はない。

だが、当然ながら相手の猛攻を避けながらアイテムを使うような隙はなかなか作れず、回復することも出来ないままであった。

888 = 1 :

いろは「ど、どうしましょう先輩!?」

八幡「落ち着け……」

今体力に余裕があるのは後ろにいる俺と一色だが、どちらも前衛に出張れるようなタイプではない。

しかし誰かが影雪ノ下たちを足止めしなければ、前衛の雪ノ下や小町たちがアイテムを使ってHPを回復する時間が取れない。

だからと言って今のまま真正面からかち合い続けてしまっては、前衛組の中からも戦闘不能者が出てしまってもおかしくないのだ。

今ここに至って回復役の由比ヶ浜の偉大さを思い知る。

『復活の薬』はまだひとつあるにはあるが……それを使っている時間もなさそうだ。

一体どうすればこの状況をひっくり返せる……?

──ワンッ!!

そう思った瞬間であった。

889 = 1 :

サブレ「ガルルッ!!」バッ

影葉山「なにっ!?」

影雪乃「ひっ!?」

影八幡「しまった、もう時間だったのか!?」

先ほどまで影の俺の鈍化魔法にかかっていたはずのサブレが、雄叫びを挙げながら近くの影雪ノ下たちの方に突撃しにいく。

近くにいた影雪乃、影葉山、そして影の俺の三人は突然のサブレの行動は予想外だったのか、その突撃をまともに食らって大きく弾き飛ばされた。

影雪乃「きゃっ」

影葉山「ぐっ!」

影八幡「がっ!!」

八幡「サブレ!!」

890 = 1 :

そうか、まだサブレは消えていなかったのか。

しかし影の俺の鈍化魔法によって、ただでさえ少ない具現化していられる時間はさらに減っているはず。

おそらくあと1分といられる時間はないだろう。

八幡「小町、お前ら今のうちに回復しろ!」

小町「了解っ、お兄ちゃん!」

だが、なんにせよこれは好機だ。

サブレの奇襲によって、相手の前衛は全て遠くまで吹き飛ばされている。

この隙にこちらの前衛組はアイテムで回復する時間を取れるだろう。

891 = 1 :

だが、単に回復するだけでは先ほどまでの状況のやり直しになるだけだ。

相手の影雪ノ下、影葉山の突破力は非常に高い。数で勝っているこちらの前衛組が束になっても、真正面からの力押しでは勝てないほどだ。

さらにそれを後押しする影由比ヶ浜、影一色の強烈な広範囲魔法が厄介だ。影雪ノ下たちを数で囲んで戦おうにも、後ろから魔法で毎度流されてしまっては囲むことすらままならない。先の影三浦、影めぐり先輩の二人のコンビも似たような戦い方をしてきた。

だから、その陣形を今のうちに崩す。

相手の前衛が、中央から離れている今の内に。

結衣「さ、サブレ!?」

影いろは「こ、こっちに来ますよ!?」

サブレ「ガウッ!!」ダダダッ

後衛職というのは、総じて防御力が低いものなのだ。

だから、由比ヶ浜はステータスが大幅に上昇しているとはいえ、影の雪ノ下の技一撃で戦闘不能にまで追い込まれてしまったのだ。

しかしそれは相手も同じことであるはず。

892 = 1 :

八幡「サブレ、その二人に攻撃しろ!」

サブレ「ワウッ!」バッ

相手の前衛組が動けない間に、相手の後衛組をサブレの圧倒的攻撃力を持って戦闘不能にする。

それが今取れる最善の行動であるはずだ。

影いろは「ま、魔法を──間に合いませんよ、結衣先輩!」

結衣「サブレ! あたしだよ! 結衣だよ!」

八幡「サブレでも、本物と偽物の区別くらい付くわ」

影の由比ヶ浜の声には耳を貸さず、サブレは勢いよくその巨体で影の後衛の二人に突撃する。

893 = 1 :

サブレ「ガウッ!!」ドガッ!!

結衣「きゃあああああっ!!」

影いろは「な、なにするんですかーっ!!」

さっきの戸塚による攻撃によってHPが減っていたのもあるのだろう。予想通り相手の後衛の防御力が低いのもあるのだろう。サブレの攻撃力が高いのもあるのだろう。

そのままサブレの突進、そこからの連続犬パンチが容赦なく叩き込まれると、影由比ヶ浜、影一色のHPがたちまち0になっていくことを告げるテキストがウィンドウに更新された。

結衣「そ、そんなぁ……」

影いろは「ううっ、ダメでしたか……」

サブレの猛攻を受けた二人の身体が、光の塵となって空に消えていく。

偽物とはいえ顔見知りと同じ姿をしている奴が巨体の犬にボッコボコにされるシーンはあまり見ていて気持ちのいいものではなかったが、そんなことを言っていられるような状況でもない。

ややラッキーパンチ気味ではあったものの、絶体絶命の状況を一気にひっくり返すことが出来たことを喜ぶべきであろう。

894 = 1 :

サブレ「わう~ん」

と同時に、サブレの身体も光に包まれ始めた。

サブレの戦闘可能な5分を迎えたのだろう。しかしその働きはとてもわずか5分間のものとは思えないほどのものであった。

八幡「よくやったサブレ……お前のおかげで、なんとかなりそうだ」

サブレ「わう……」

そして、サブレも光の塵となって消え去ってしまった。これで次にサブレを呼び出せるようになるまでにあと3時間かかる。

だが、残りの影雪ノ下たちとの戦闘に3時間は掛からないだろう。つまり残りの相手はサブレの協力無しで倒さねばならない。


川崎「はあああっ!!」ザシュッ!!

留美「沙希お姉ちゃん、もう限界だよ! 逃げて!」

川崎「馬鹿言わないで。それに、どうせ逃げる場所なんてないよ」


それに崖の向こうで戦っている川崎のHPも赤にまで陥ってしまっている。3時間なんて待っていられるわけがない。

早いところ、残りの相手も片付けなければ。

895 = 1 :

影葉山「結衣、いろは! ……よくもやってくれたね」

八幡「お互い様だろうが」

サブレに吹き飛ばされていた影葉山たちが、広場の中央にまで戻ってきていた。

影の葉山の鋭い眼光が、俺に向かって向けられる。

待て、俺は悪くない。サブレが悪い。

小町「お兄ちゃん!」

と同時に、小町たち前衛組も駆けつけてきた。

896 = 1 :

八幡「小町、全員回復は終わったか?」

小町「うん、皆大丈夫だよ!」

見れば、小町、雪ノ下、平塚先生、材木座、戸塚全員のHPがきちんと満タンにまで戻っている。

よし、これならばいけるだろう。

材木座「ほふん、八幡よ。我らはこれからどうすればいいのだ?」

八幡「さっきサブレのおかげで偽者の由比ヶ浜と一色は倒せた。相手の後方支援がなくなった以上、あとは囲んで各個撃破が妥当だろうな……」

数で勝るこちらは、囲んで相手に横槍を入れるという戦法を取ることが出来る。

さっきまでは影由比ヶ浜たちによる魔法によって囲もうにもすぐに吹き飛ばされてしまっていたが、それがなくなった以上は、多対一に持っていって各個撃破していくべきだろう。

八幡「偽物の雪ノ下と葉山に各2人ずつ付いて、常に2対1になるように戦ってくれ。戸塚と一色は攻撃魔法で支援だ」

見れば影雪ノ下たちがすごい勢いでこちらに向かっている。これ以上話し込んでいる余裕はなさそうだ。

897 = 1 :

雪乃「分かったわ。由比ヶ浜さんの仇、取らなくてはならないわね」

そう言う雪ノ下の目からは、燃えるような意思が感じ取れる。やはり先ほど自分が避けたことによって由比ヶ浜に攻撃が当たってしまったことを気にしているのだろうか。

平塚「比企谷、君はどうするつもりだ」

八幡「俺は自分との戦いがあるんで」

セリフだけ抜き取ればカッコよく聞こえるかもしれないが、用は先ほどと同じく影の俺の相手を引き受けるということだ。

自分で言うのもなんだが、やはりこの鈍化魔法は非常に厄介な呪文だ。こういう乱戦であると、一人が動けなくなっただけで戦線が崩壊する恐れもある。よって、誰かが影の俺の相手を務めなければならない。

平塚「分かった、行くぞ!」

ダッと地面を蹴る音がする。平塚先生が先陣を切って前に進み出た。

影葉山「はっ!!」

相手の先陣を切るのは影葉山。

影葉山の振るう剣と、平塚先生の突き出した拳が打ち合い、甲高い金属音が広場に鳴り響いた。

898 = 1 :

エタらんエタらん。
正直言っちゃうとエタらせてぶん投げようかなとか思ったことは何回もあるけど、叩かれようとも多分最後まで書く……多分。

めぐり「比企谷くん、バレンタインデーって知ってる?」八幡「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433651798/
それと先日、同時進行していた他スレが完結しました。そちらもよろしくお願いします。

それでは書き溜めしてから、また来ます。

899 :

乙です
新作期待してもいいですか?

900 = 1 :

>>899
期待に沿える出来になるかは約束できませんが、今月中にあと二、三本くらい書きたいなぁ……とは思ってます。
書き上げられるか怪しすぎるので、あくまで思ってるだけですが。
そのうち感謝のやっはろーシリーズも再開したいとは考えてますが、あれ結構書くのに時間掛かるのでなんともです。


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