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    元スレ八幡「俺ガイルRPG?」

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    51 :

    レベルアップの描写がないけど初期レベルのままダンジョンに入って大丈夫なのだろうか

    52 :

    楽しみに待ってるぜウェーイ

    54 :

    ─────────────────────────────────────────────────────────────────

    結衣「なんだが不気味だね……」

    洞窟の中に入ると、外より少々冷たい空気に包まれた。

    洞窟の中は多少薄暗く、由比ヶ浜が言ったとおり少々不気味な雰囲気を醸し出していた。

    しかし、所々に穴が開いており、そこから太陽の光が差し込んでいるためそこまで視界は悪くない。

    この程度の明かりがあれば魔物に気付かずに襲われる、床のデコボコに気が付かずに転ぶなどということもないだろう。

    八幡「まぁ、明かりがあるだけマシだな」

    平塚「こういうところなら、壁に蝋燭が並べられているのがお約束だと思うんだがな。どう思う、比企谷?」

    八幡「いやどう思うって、あれ絶対非効率だと思うんですけど」

    ああいう洞窟の壁に並べられている蝋燭っていつも火が点っているイメージなのだが、普通溶けきってしまうと思う。

    それなのにも関わらず、人通りが少なそうな洞窟に限って蝋燭が並んでいるイメージがあるのはなんでだろうね?

    まぁ今回に限ってはそもそも太陽の光が差し込んできているので、どのみち蝋燭など必要はない。もっとも太陽の光もそんなに好んで浴びたいものではないのだが。だって俺、ゾンビっすから。目が。

    55 = 1 :

    八幡「そういえば、もう大分スライムを倒したっていうのにレベル上がらないな」

    ふと、自分のステータスに視線を動かす。

    レベルは相変わらず1のままだ。HPにも変動はない。MPのみは少し減っているようだが、これは呪文を唱えた影響だろう。

    ここまで倒したスライムの数は二桁を超えている、さすがに序盤にしてはレベルが上がるのが遅過ぎる気はする。

    平塚「言われてみれば妙だな、確かにレベルが上がった感覚といったものはない……経験値などを確認することは?」

    八幡「見当たりませんね」

    経験値どころか、攻撃翌力や防御力といった基本的なステータスすら確認できない。ちょっとこれ作った人、手抜き過ぎじゃないのか?

    確認できるのは職業や性別、レベル、HPにMPのみである。いや、性別とか入らないからもっと他のステータスを確認出来るようにして欲しかった。努力値とか。

    レベルが上がるのが遅い可能性として考えられるのは、エンカウント率と同様に経験値が貯まるのも現実でやるゲームより遅くなっているというところか。

    俺達は国の外に出てから、この洞窟の入り口まで30分ほど歩いてきた。その30分の間でスライムと遭遇したのは6,7回といったところだったはずだ。

    これは、現実のゲームでならばさぞイラつくであろうエンカウント率だ。いや逆に助かるかもしれないが。

    現実のゲームであれば30分も草むらの中を歩いていれば数倍は敵キャラにエンカウントしているはず。

    つまり、このゲームの中の時間の進み方などは随分とリアルな進み方をしているらしい。そういうどうでもいいところで妙にリアリティとか出さなくて良いのに。リアリティがあるって、あれゲームじゃ決して褒め言葉じゃないと思うんですが。

    56 = 1 :

    八幡「もしかしたら、由比ヶ浜が魔法を使えないのもレベルが足りてないからかもしれんな」

    結衣「えっ、どういうことヒッキー?」

    八幡「ほら、○ケモンだってレベルを上げれば新しい技を覚えたりするだろ」

    そして覚えている技が4つを越えると、無理矢理技をひとつ忘れさせられるのだ。なきごえのやり方すらも忘れさせられることだってある。あの世界の動物愛護団体は一体何をしているんだろう。あっ、それがポケ○ン大好きクラブなのか。

    このアホの子は果たして4つも技を覚えられるのだろうか……現状に至ってはひとつも使えてないしな。

    八幡「だからレベルが上がれば、由比ヶ浜も魔法が使えるようになるのかもしれない」

    結衣「なるほど……魔法を使えるようになったら、私もゆきのんと一緒に戦えるようになるかな?」

    八幡「……さぁな」

    由比ヶ浜は俯いてそう言った。

    どうやら先ほどからの戦闘を雪ノ下達に任せっ切りなのを気にしているらしい。

    雪乃「気にしなくていいのよ由比ヶ浜さん。いるだけでマイナスになるあの男とは違って、由比ヶ浜さんはその……いてくれるだけで嬉しいもの」

    結衣「ゆ、ゆきのん!」ガバッ

    雪乃「……歩きづらいのだけれど」

    雪ノ下のフォローを受けた由比ヶ浜は、目をうるうるとさせながら雪ノ下の腕に抱きついた。

    こうやって見ていると、雪ノ下も昔とは大分変わったなと感じる。

    友達の由比ヶ浜のためにフォローをするし、前までならばあんなにひっつかれたら離れろと言っていたような気がするが、今ではすっかり受け入れて由比ヶ浜に抱きつかれたままである。

    57 = 1 :

    うむ、眼福眼福。

    ふたりのこのやり取りを見ていると、俺も百合属性に目覚めそうだ。いつか由比ヶ浜もさすがは雪乃お姉様とか言っちゃうのだろうか。……お姉様とは言わずとも、あまり今までと変わりはなさそうだ。

    ただひとつだけきっちりと突っ込ませてもらうのならば、今の流れで俺のことをディスる必要性はなかったと思う。

    最初から由比ヶ浜にあなたはいるだけで嬉しいって伝えれば良かったじゃねぇか。

    ふたりの百合空間を邪魔しちゃマズいからあえて口には出さないけど。

    そのやり取りを見ていた平塚先生はふむと手をあごに当てた。

    平塚「由比ヶ浜の存在は雪ノ下に良い影響を与えているようだな、去年の春からは信じられんよ……君にも、少しは影響を与えていると良いんだがな」

    八幡「いや、俺は他人からの影響とか受けないんで。俺は個性を大事にしているんです。他人とちょっと関わっただけで揺らぐような個性を個性とは言いたくありません」

    平塚「はぁ……君の去年の春からの変わらなさも、信じられんよ……む」

    八幡「おっ」

    突然、先生が真面目な顔つきになって前の方向を見る。俺もそれにつられて前に顔を向けた。

    バサバサと何か音がする。これは翼が羽ばたく音? どんどんとその音はこちらに近づいてくる。

    間違いない、これは魔物が生み出している音だ。

    58 = 1 :

    八幡「洞窟の中だと、音が反響してイマイチ魔物の場所が分からんな」

    雪乃「気をつけて、どこから来るか分からないわ」

    雪ノ下がそう言った次の瞬間、横にいた平塚先生の体が突如後ろに飛ばされた。

    平塚「うがっ!?」

    八幡「先生!?」

    雪乃「先生!!」

    結衣「うわ、先生!?」

    一瞬のことなのでよく見えなかったが、天井の方から何かが飛んできて先生の顔に体当たりをしていったようであった。

    まさか上から来るとは。

    八幡「あれは……?」

    見てみると、それはコウモリのような魔物がそこにいた。ばさばさとうるさく羽を動かしている。

    コウモリ「ギャーギャー!」

    コウモリが あらわれた!▼

    名前そのまんまかよ。もうちょい捻ったらどうだ。ズバ○トとか。

    八幡「1匹か……グラビティ!」

    出てきた魔物がそのコウモリ1匹だと確認すると、俺はすぐに木の棒をコウモリの方へ向けて呪文を唱えた。そして木の棒から黒い塊のようなものが発射される。

    しかしコウモリはすぐに飛んでいってしまい、俺の呪文は当たらなかった。くそ、すばしっこい。

    そしてそのコウモリは一度空で方向転換をすると、今度は由比ヶ浜に向けて猛スピードで突っ込んでいった。

    マズイ、これは止められない。

    結衣「わ、あぶな──」

    雪乃「由比ヶ浜さん!」

    59 = 1 :

    しかしその瞬間、雪ノ下が由比ヶ浜の前に割り込んでいった。

    雪乃「由比ヶ浜さんに手出しはさせないわ」

    そう言って剣を鞘から抜くと、そのままコウモリに向けて剣を振るった。

    その刃は正確にコウモリを捉え、一閃を浴びせたのであった。

    ……今、コウモリさん結構凄いスピードで飛んでいたような気がするんですけど。あいつ、由比ヶ浜のためなら不可能は無いのだろうか。

    雪ノ下はそのまま連続でコウモリに剣を振るう。その全てが正確にコウモリを切り裂いていった。

    追撃の手を緩めない雪ノ下は怒涛の連続コンボを決め続け、コウモリは光の塵となって空に消えていった。

    結衣「ゆきのん、ありがとう!」

    雪乃「例には及ばないわ、それより平塚先生。お怪我は」

    平塚「ああ、大丈夫だ……不覚だ」

    顔面に高速の体当たりを受けた先生であったが、見たところ怪我のようなものはない。HPの数字はきっちり減っていたが。

    八幡「先生、ダメージを受けた感覚というのはどんな感じなんですかね」

    とりあえず大丈夫というのであれば、次に気になるのがこれだ。

    実際にダメージを受けた場合、俺達はどのように感じるのか知っておくべきである。

    夢の中なのに変なところに気がいくなあ。

    平塚「ああ……結構な速さのあれを顔面に受けたが、痛みというより痺れるという感じだな」

    痺れる、か。もしそうであれば、戦闘中に大きなダメージを受けて動けなくなるとか、そういう変にリアルなことにはならないと思って良いのだろうか。

    まぁ今のところ、リアルであったらめんどくさそうみたいなことは全部ご都合主義でスルーされていたので、実はダメージに関してもそんなに大したことにはならないだろうと思っていたのだ。

    この調子だとHPが0になっても現実で死ぬとか、そういう重い話になることはないだろう……多分。

    もちろんそもそも0にならないように慎重にいくつもりであるのだが。

    60 = 1 :

    結衣「あれっ」

    雪乃「由比ヶ浜さん、どうかしたのかしら」

    結衣「なんか今、頭の中で何か思いついたっていうか」

    八幡「……魔法か?」

    もしかして今のコウモリ戦でレベルが上がったのか?

    そう思ってすぐにステータスを確認してみたが、由比ヶ浜のレベルに変わりはない。

    八幡「とりあえず、その頭の中に思い浮かんだの唱えてみろよ」

    結衣「わ、分かった……ヒール!」

    ユイは ヒールをとなえた!▼

    由比ヶ浜が呪文を唱えると、その杖から光が溢れ出した。そしてその光は平塚先生の周りを包み込んだ。

    平塚「これは……」

    シズカのHPは 6かいふくした!▼

    八幡「回復呪文か……」

    僧侶だから当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、由比ヶ浜の覚えている呪文は回復呪文だった。

    先ほど先生が失った分のHPをそのまま回復したのだった。

    61 = 1 :

    八幡「ああ、なるほど……由比ヶ浜がさっきまで魔法が使えなかった理由が分かった」

    結衣「えっ、どういうこと?」

    八幡「お前の魔法は回復呪文だ。パーティメンバーの傷を治したりすることが出来るやつだ」

    だが、先ほどまで俺達は誰一人として1足りともダメージを受けることはなかった。つまり。

    八幡「俺達が誰もダメージを貰ってなかったから、お前の回復呪文も使う機会が無かったってことだな」

    結衣「そういうことだったの!?」

    全員がノーダメージならば回復系の呪文を使うことも出来ないだろう。だから、さっきまで由比ヶ浜は呪文を唱えることが出来なかった。おそらく、先ほどまでの疑問はこれが答えであるはず。

    ……アホの子だから、実は呪文を全く覚えられませんでしたテヘペロ☆ みたいオチも、少しだけ、ほんの少しだけ考えてはいたのだが……杞憂に終わってよかったようだ。

    結衣「良かったー……あたしさ、もしかしたらこのまま足手まといになっちゃうかもなんて考えてたんだ……」

    雪乃「由比ヶ浜さん……」

    結衣「でもこれなら役に立てるね! ゆきのん、どんどん怪我しても大丈夫だよ!」

    八幡「いや、ダメージ負わないに越したことないだろ」

    こうして由比ヶ浜が魔法を使えない問題も無事解決し、俺達はさらに洞窟の奥を目指して進んでいった。

    62 = 1 :

    書き溜めしてから、また来ます。

    初SSだから誤字脱字文法ミス多いのは許しちくり~

    63 :

    呪文の無駄撃ち防止の意味もありそうだな

    64 :

    いやいや、なかなか面白い。
    安易にクロスにしてないのがいい。

    66 :

    防御力は不明だけど洞窟の一番雑魚でダメージ6か、雪ノ下なんかボス戦で一撃死の可能性ありそうだな

    67 :


    元々HPって体力というより集中力的な意味だったはずだから痺れるってのは理にかなってる気がする

    68 :

    >>1
    我を登場させてはくれないか?
    名前は剣豪将軍で頼む
    無理ならスルーしてくれ

    69 :

    比企谷が黒魔術師とかマジウケる

    70 :

    ……

    …………

    ………………

    平塚「……む、あれは」

    しばらく洞窟を進んでいくと、通路にぽつんと何かが置かれているのを発見した。

    八幡「これは……宝箱?」

    平塚「そうだろうな。やはり、ダンジョンといえば宝箱だな」

    ぽつんと置かれていたのは、いかにもという感じの宝箱であった。

    確かにダンジョンといえばアイテムが入っている宝箱が置かれているのはお約束だ。

    千葉といえば落花生というように、ダンジョンといえば宝箱。

    これは切っても切れない関係と言っていい。

    そして勇者パーティというのは、こういったものの中身を取っていっても許されるものだと相場が決まっている。

    例え洞窟の中にある宝箱の中を拝借しようが、他人の家に押しかけて壺を割ろうが許される。それがRPG世界の勇者というものである。

    となれば、当然目の前にある宝箱を調べないわけにはいかない。まさかこんな最序盤からミミ○クとか出てこないだろうし。

    何が入っているのだろうか。序盤だし、どうせ薬草だろうか。もしかしたら装備とかが入っているのかもしれないなどと考えながら宝箱に近づいたその時、俺の腕がいきなりつかまれた。

    八幡「……なんで俺の腕を押さえつけているんですか先生」

    平塚「宝箱だぞ……そんなものを開ける大役、君に任せるわけにはいかない」

    八幡「いや別に大役でもなんでもないでしょ……俺が開けますって。ほら、先生の手を煩わせるのもなんですし」

    平塚「いや、もしかしたら罠かもしれないだろう! 私は教師だ、生徒に危険な橋を渡せはしない」

    八幡「言ってることはカッコいいんだけどなぁ……」

    そんなわくわくした顔で詰め寄られても説得力は皆無だ。大方、単に宝箱を自分の手で開けてみたいだけだろう。

    だが何が入っているか分からない宝箱を開けるというロマン溢れる行為に惹かれるのは、何もこのアラサー教師だけではない。

    俺だって一応は男の子だ、目の前にこんな宝箱があれば自分の手で開けたいと思う気持ちくらいある。

    71 = 1 :

    平塚「下がれ比企谷、あの箱は私が開ける」ググッ

    八幡「いや大丈夫ですって、俺一人で十分です」ググッ

    雪乃「……この箱、何も入っていないようなのだけれど」パカッ

    2人「「ああ──っ!!?」」

    俺と先生が争っている間に、雪ノ下がその宝箱を開けてしまっていた。

    お前、男のロマンをそんなあっさりと……。

    八幡「って、何も入ってないだと? そりゃどういうことだ」

    雪ノ下が開けてしまった(絶対に許さないリストに新しく書き加えておこう)宝箱の中身を覗き込んで見ると、確かに中身はからっぽであった。

    平塚「こういうものは、普通は勇者パーティしか取れないものだと思うが……」

    八幡「普通はそうですよね……」

    何故この宝箱の中身は何もないのか。

    これが現実ならば最初から何も入っていないと考えるのが普通だが、ここはゲームみたいな世界観の夢だ。

    こんなダンジョンに宝箱が置いてあって、それに何も入っていないということに違和感を覚える。

    そこでふと、国を出る前のことを思い出した。

    八幡「……槍を持った女の子」

    平塚「ん、どうした比企谷」

    八幡「確か、槍を持った女の子が先にここに来ていたかもってことを思い出しまして」

    結衣「そういえば、あの北門にいた人がそんなこと言ってたよね」

    その時はてっきりイベント用のNPCか何かだと思っていた。

    だが、このダンジョンに先に入ったということ。そしてこの空の宝箱。妙に引っかかる。

    ゲーム的ご都合を考えるのであれば、この宝箱を開けられるのは間違いなく勇者パーティの面子だけだ。

    72 = 1 :

    雪乃「その槍を持った女の子が、この宝箱の中身を持っていったかもしれないと? そういうことかしら、比企谷君」

    平塚「待て、その女の子とやらはNPCじゃないのか? だとしたら宝箱を開けられるとは思えないが」

    八幡「俺もさっきまでそう思っていました」

    判断材料が少な過ぎるため、どういう結論に持っていくにしても多分に憶測が混じる。

    だが、もしもだが。

    八幡「だが、もしも俺達以外にもこのゲームの中に入ってきている人間がいたとしたら?」

    3人「「「!?」」」

    もしも、このゲームの中に現実世界からやってきた人間が他にいるのであれば説明はつく。

    その槍を持った女の子とやらは現実世界の人間で、先にこのダンジョンに入り、その道中でこの宝箱を開けてアイテムを入手した。

    その可能性は考えられないだろうか。

    雪乃「他にもこの世界に来ている人がいる……そんなことは有り得るの?」

    八幡「知らん、正直今の状況そのものが有り得るのといっていいのかすら分からんしな」

    まぁ、俺の夢の中だ。他に登場人物が出てきたとしても特に驚かない。

    ドラク○のパーティといえば4人という固定概念があったから失念していたが、他にも現実世界の人間が出てくる可能性は十分有り得る話だ。

    73 = 1 :

    結衣「でもさ、それが本当だとしたら……その女の子、ひとりでこの先に進んでるんだよね?」

    八幡「……かもな」

    俺達は最初から4人だった。おかげで今のところ戦闘面で苦戦するようなこともなく進めることが出来ている。

    だがその女の子は?

    ぼっちでダンジョンに突撃するとは見上げた根性だ。賞賛に値する。

    しかし、このRPG世界で主人公ひとり縛りプレイを最初からやるのは難易度が高過ぎるのではないだろうか。

    八幡「あくまで仮説でしかないんだがな」

    雪乃「……急ぎましょう」

    しかし雪ノ下はその仮説を聞くと、駆け足で奥に向かっていった。

    結衣「あっ、待ってよゆきの~ん!」

    本当にその女の子が現実世界から来た人間なのかは分からない。

    正直、宝箱は最初から空であった可能性の方がよほど高いように思える。

    だが、何故か俺の頭は焦燥感で満たされていた。

    ………………

    …………

    ……

    74 = 1 :

    ……

    …………

    ………………

    雪乃「はあっ!!」

    平塚「ふっ!!」

    先ほどまでより急ぎながら、奥のボス部屋を目指して俺達は進んでいた。

    いや、別に奥にボス部屋があると決まっているわけではないのだが、RPGのお約束的に考えて、奥に狼の魔物とやらがいる部屋があると思う。そういうものなのだから。

    だが、早く移動しているとそれだけ雑魚の魔物とエンカウントする頻度も上がっていく。

    先ほどの宝箱からもう5度の雑魚戦を終えていた。

    ピロリーン

    八幡「ん、なんだ今の音」

    雪ノ下と先生がゴブリンのような魔物を片付けると(ちなみに俺の出番は相変わらず無かった)、どこからか軽快な音が鳴り響いた。

    戦闘終了時のタイミングでの不可解な音。これはもしかしてと自分のステータスを確認してみた。

    八幡「おお……」

    見てみると、レベルの表示が2に変わり、HPやMPが微妙に増えていた。どうやら先ほどの音はレベルアップの音だったらしい。

    レベルアップしてもメッセージすらなく、あんなチープな音が流れるだけなのか。寂しい演出もあったものだ。

    75 = 1 :

    雪乃「……あら」

    平塚「む」

    八幡「どうかしたんですか」

    平塚「ああ、レベルアップした時に頭の中に何かが入ってきたんだ。多分新技か何かだろうな」

    結衣「あたしも今頭になんか来たし!」

    えっ、3人とも新技覚えたの!?

    そう言われて慌てて自分の使える呪文を頭の中で確認してみる。『グラビティ』ひとつのままだった。俺の感じたときめきを返せ。

    平塚「比企谷も何か技を覚え──何でもない」

    八幡「ちょっと、今なんで言うのをやめたんですか」

    平塚「その目を見るだけで分かってしまったからな……」

    雪乃「いつもに増して腐ってるわよ、あなたの目」

    俺の目は、口より物を語っているのだろうか。

    結衣「あっ、なんか見えたよ!」

    由比ヶ浜の声を聞いて俺達は前を向いた。

    その先に、何かそれっぽい扉が見えた。おそらくはあれがボス部屋に繋がる扉なのだろう。

    どうして洞窟の中に扉があるのかは知らないが、ぶっちゃけどうでもいい。

    平塚「はじめてのボス戦か……腕が鳴るな」

    雪乃「早く片付けましょう」

    結衣「回復は任せてね!」

    パーティメンバーは口々にそう言うと扉を開け放ち、中のボス部屋に入っていった。

    ボス前にはセーブをするものだと相場が決まっているが、残念ながらこの辺にセーブポイントは見当たらない。

    仕方が無いので、俺も黙ってそれについていった。

    76 = 1 :

    扉の中は広い空間であった。

    ところどころに壊れた箱や袋が散乱しているのが見える。あれらは奪われた商人の食料だろうか。

    そして奥には、何か影がふたつ立ちそびえていた。

    ???「兄貴、なにか来たぜ」

    ???「なにか来たな、弟よ」

    そのふたつの影は、狼のような形をした魔物のものであった。

    だが普通の狼とは全く違う。

    二足で人間のように立っているし、歩いている。そして何よりそいつらは喋っていた。

    イメージとしては赤ずきんちゃんの童話に出てくる狼に近いかもしれない。

    そしてその狼の魔物の横に銀の鎧を纏った人間がひとり倒れていた。槍が近くに落ちており、そこの狼の魔物達に敗れたのだと予測出来る。

    おそらく、あれが『槍を持った女の子』だろう。俺はその姿を確認する。

    その時、俺の心臓が飛び跳ねたような気がした。目眩がし、頭の中が真っ白になったような気がした。

    そんなわけがない、そう思って目の前の現実を否定してやりたかった。

    見間違えだ、そう考えて目の前の惨状を受け入れたくなかった。

    だが、狼の魔物の側で倒れている女の子のことを、見間違えることはなかった。

    その女の子の可愛らしい顔には見覚えがあった。

    その跳ねたアホ毛に見覚えがあった。

    その顔を忘れるわけも無い。

    それは。

    八幡「小町──ッ!!」

    それは間違いなく、俺の最愛の妹、比企谷小町であった。

    77 = 1 :

    書き溜めしてから、また来ます。

    はじめてSS書いてるからびっくりしてるんだけど2万文字程度じゃ100レスにも届かないんだな……ウケる

    78 :


    てっきりサキサキだと思ってたけど小町だったか

    80 :


    ドラクエ3とかの職業で当てはめると
    八幡:盗賊 雪乃:魔法使い 結衣:遊び人 静ちゃん:武道家
    小町、いろはす:勇者 僧侶:戸塚 材木座:商人
    陽乃:ゾーマ
    な気がする!

    81 :

    町で見かけたのに小町だと気づかなかったなんて目が腐ってんじゃね

    82 :

    見かけてないから

    83 :

    ドラクエの薄い本みたいな事されたの?

    84 :

    小町のところへ飛び出そうとしたその時、いきなり俺の後ろ首をがしっと掴まれた。

    俺の首根を掴み取っていたのは、雪ノ下の手だった。

    雪乃「落ち着きなさい、比企谷君」

    八幡「超落ち着いてんだろ今すぐ小町のところに行かなきゃ駄目だそれくらい理解しているだからもう行くぞ」

    雪乃「あなたがひとりで特攻しても、返り討ちにあうだけよ」

    雪ノ下がそうぴしゃりと俺に向かって言い放った。

    そう言われてみれば確かに、今小町のところにひとりで向かってもそのままやられるのがオチだ。

    小町の姿を確認して少々気が動転していたかもしれない。

    冷静になって、今の状況を見つめなおす。

    八幡「すまん、頭に血が上ってた」

    雪乃「相変わらずのシスコンっぷりね……妹を大事に想うのは結構だけれど、それで小町さんを救えなかったら意味はないわ」

    雪ノ下は剣を鞘から抜き、そして鋭い眼光でキッと狼の魔物を睨み付けた。

    雪乃「あの知性の欠片も感じられない動物は私と先生が引きつけるわ。その隙に比企谷君と由比ヶ浜さんは小町さんのところへ」

    八幡「分かった」

    結衣「うん、任せて!」

    そしてその雪ノ下に続いて、平塚先生も鋭い目で狼の魔物の方を見る。

    平塚「私の生徒に手を出すとはいい度胸だ……私直々に、奴らには制裁してやろう」

    八幡「小町は先生の生徒じゃないでしょう」

    平塚「4月からは私の生徒になるのだろう? 大して変わらんさ」

    そう言って、平塚先生は肩を回しながら武器を手に取った。

    本当にそこらの男より男らしいですよ、先生。気を抜くとうっかり惚れてしまいそうになる。

    85 = 1 :

    雪乃「それでは、行きましょう」

    雪ノ下の合図を機に、雪ノ下と平塚先生は狼の魔物の方へ向かった。

    俺と由比ヶ浜は小町の方へ駆け出す。

    「俺達はオオカミブラザーズ、俺が兄だ」

    狼弟「そして俺が弟よ、貴様らもこの爪の餌食にしてや──」

    うるせぇ、てめぇらのくだらねぇ口上なんて聞いてる暇なんざねぇんだよ。

    俺は小町の方へ走りながら木の棒を構え、狼の片割れに向かって呪文を唱えた。

    八幡「グラビティ!」

    狼弟「る──むっ、体が重く……ぐあっ!」バキィ

    「弟──!!」

    俺が放った行動鈍化の重力の呪文は片方に当たり、その行動を制限する。

    そしてその行動が重くなった方の狼の顔面を平塚先生が助走をつけたまま、思いっきりぶん殴った。

    平塚「ふん、私の生徒に手を出した罰だ」

    「くそ、よくも我が弟を!」

    雪乃「あなたの相手はこちらよ」

    もう片方の狼に向けて、雪ノ下は剣を振るった。

    狼はそれに対して爪で応戦する。

    「このアマ!」

    雪乃「小町さんを傷つけられて怒っているのは、比企谷君だけではないわ」

    雪ノ下は剣を素早く数度振るい、狼の爪を弾く。そしてがら空きとなった胴体に向けて剣を振り下ろした。

    「ぐあっ!」

    雪乃「私にとっても大事な後輩になるの。その後輩をいたぶってくれた罪の重さ、その品のない体に刻み込んであげるわ」

                                ×  ×  ×

    86 = 1 :

    2匹の狼は雪ノ下と平塚先生が上手く引き付けてくれていた。

    その間に、俺と由比ヶ浜は小町のそばにまで来る事が出来た。

    八幡「おい小町、しっかりしろ!」

    倒れている小町の体を抱き起こすが、意識はないようで返事は返ってこなかった。

    目を凝らして小町のことを見てみる。すると、ステータスが確認できた。

    小町の残っているHPは1桁前半という風前の灯であった。

    だが、幸いなことにまだ0にはなっていない。

    俺は急いで由比ヶ浜に回復を頼んだ。

    八幡「由比ヶ浜、頼む」

    結衣「任せて! 小町ちゃん、今治してあげるからね……ヒール!」

    ユイは ヒールをとなえた!▼

    コマチのHPは 20かいふくした!▼

    全快にはならなかったが、これでHPに余裕は持てた。

    これで小町は大丈夫だろう。ほっと安堵のため息を放つ。

    87 = 1 :

    八幡「ありがとう、由比ヶ浜。これで小町は平気だと思う」

    結衣「ううん、小町ちゃんは私にとっても大事な友達だもん……当たり前だよ」

    小町「……ん、あれ……」

    八幡「小町!!」

    小町の意識が戻ったようだった。

    開かれたその目はしばらくきょろきょろと動き、その後に俺のことを視界に入れると驚愕したような表情になった。

    小町「お、お兄ちゃん!? なんでここにいんの!?」

    八幡「そりゃこっちのセリフだ……だけど話は後だ、とりあえずあれを片付けないとな」

    88 = 1 :

    顔をあげて狼の方を見ると、雪ノ下と平塚先生はそれぞれ1匹ずつ狼の魔物を相手にして激戦を繰り広げていた。

    雪ノ下は未だにノーダメージを保っていたが、多少強引に殴りかかっている平塚先生の方は何度かダメージを貰ってしまっているようで、HPは半分ほどにまで減っていた。

    八幡「俺達も加勢しよう。小町、お前は戦えるのか?」

    小町「もっちろん任せて! 小町、これでも結構強いんだよ?」

    そういえばこいつ、ひとりでこのダンジョンの最後まで踏破してるような奴だった。ならば、戦力として申し分はないだろう。

    結衣「私だってもうしっかり戦えるんだからね! 見てて!」

    由比ヶ浜がいきなりそう言うと、杖を構えた。すると、由比ヶ浜の体の周りに赤い光がぽわっと出てきた。

    これはさっきレベルアップした時に覚えたという新技だろうか。

    結衣「ユイファイアー!!」

    ユイは ユイファイアーをとなえた!▼

    ほのおのえんだんが あいてをおそう!▼

    どこぞの城○内ファイヤー並のネーミングセンスであった。もうちょっと他にいい名前なかったのかと考えたが、そういやこいつがつけるあだ名って大概あれな感じなのばっかだったな……。

    由比ヶ浜が呪文を唱えると、周りに炎の玉が複数浮かび上がった。そしてその炎の玉は狼の魔物へ向かって飛んでいった。やっぱあれの名前、ファイアーボールとかでいいんじゃねーの。

    89 = 1 :

    狼弟「あづっ!!」

    「あぢぃ!!」

    その炎の玉は見事二匹の狼に的中した。ちなみにその狼の目の前で戦っていた雪ノ下と平塚先生には当たらずに過ぎ通っていたため、おそらくこの世界の攻撃魔法は味方に当たらないように設定されているのだろう。わぁいゲーム的ご都合主義、はちまんゲーム的ご都合主義大好き。

    突然後ろから炎の玉が飛んできたことに驚いたのか、雪ノ下と平塚先生が振り向いてこちら側を確認した。

    雪乃「今の炎は一体……小町さん、無事だったのね」

    小町「ご心配お掛けしまったようで申し訳ないです……でもでも、これからは小町も頑張りますからね!」

    「ぐおおお、おのれ小娘らめ!」

    ファイアーボールをまともに食らって吹っ飛んだはずの狼が素早く起き上がり、雪ノ下達に向かって突進してきた。さすがにボス級が呪文一発で倒れたりはしないか。

    それに対抗して小町が槍を構えて、キランと目を光らせた。

    小町「さっきは1対2だったからボコボコにされたけど、もう負けないからね!」

    小町はそういうと、槍を持って素早く前に突き出す。

    狼の顔、肩、腕、腹、足と連続で槍を突き刺す。息もつかせぬ猛攻で狼に防御の隙すら与えなかった。

    容赦ないな、あいつ。

    90 = 1 :

    「くっ、この!」

    狼はがむしゃらに振るった右腕の爪で小町の槍を弾き、そして空いた左腕の爪を大きく振りかぶった。

    小町「うわぁ、小町ピンチかも!」

    「くたばれ!」

    八幡「おっと、させるか」

    そこに俺の鈍化呪文が狼に当たる。狼の動きが突如重くなり、その隙に小町は体勢を立て直した。

    小町「ありがと、お兄ちゃん」

    八幡「あんまり無理すんなよ、小町」

    小町「気を付けるよ。ところで、お兄ちゃんって相手を遅くさせる魔法でも使えるの? うっわぁ、すっごく似合ってる」

    八幡「うるせ」

    雪ノ下にも言われたわ、それ。

    91 = 1 :

    そうしている間に、遅くなった狼に向けて雪ノ下が間髪入れず攻撃を繰り出していた。

    雪乃「はっ!!」ズバズバズバ

    「がぁぁぁあああ!!」

    動きが遅くなった狼の爪は、雪ノ下の高速の刃に全く追いつけていなかった。

    防御しようとすれば弾かれ、攻撃しようとすれば弾かれ、下がろうとすれば斬られ、前に進もうとすれば斬られる。

    もうあいつひとりでいいんじゃないかな。

    ちらりともう一方の狼を見てみれば、そちらも平塚先生の拳と由比ヶ浜の炎の魔法の援護によって手も足も出ずにフルボッコにされていた。

    平塚「あたたたた──っ! 終わったぁ!!」

    狼弟「ひでぶっ!!」

    どっかで聞いたやられ役のセリフを吐きながら狼は吹っ飛んでいった。

    この調子であれば、奴らを倒せるのも時間の問題だろう。

    最初の小町のことはさておき、案外苦戦しなかったな……ボスとはいっても所詮一面ボスか。

    そんなことを考えていた時だった。

    92 = 1 :

    「おのれおのれ、人間共め! このオオカミブラザーズをここまで追い詰めるとは!」

    狼弟「どうする兄貴、処す? 処す?」

    「やらいでか!」

    そう言うと、狼達は遠吠えをあげた。わおーんと、この空間に通る声が響き渡った。

    すると次の瞬間、狼達の体が突然赤く光り始めた。そして体の筋肉がびくんびくんと跳ね、どんどんと大きくなっていった。

    そして数秒も経つと、狼の姿は先ほどまでより一回り大きくなっていた。

    平塚「なんだ、あれは!?」

    「ふはははははーっ、これが俺達の本当の姿よ!」

    狼弟「この姿を見て無事に帰れた者はいないぞー!」

    典型的な雑魚が言う台詞だ。そういうの死亡フラグって言うんだぞ。

    「食らえー!!」

    狼がこちらに駆け出してきた。だが多少体が大きくなったところで怖くなどない、要は当たらなければ問題はないのである。

    八幡「グラビティ!」

    俺は愚直に真っ直ぐ突っ込んでくる狼に向けて魔法を唱えた。動きさえ鈍くなれば、ただ的が大きくなっただけだ。

    しかし、尽き立てた木の棒からは何の反応もなかった。

    八幡「あれ、なんで呪文が出ないんだ?」

    もしかしてと思い、急いでステータスを確認するとその予想は当たっていた。

    俺のMPが0になっていたのだった。そういえばこの国から出た時からずっと、残りMPの量とか全く気にしてなかったなぁ……。

    93 = 1 :

    雪乃「下がって、比企谷君」

    「オラァ!」

    勢いよく振り下ろされた狼の爪を、雪ノ下は剣で受け止めた。

    雪乃「うっ!」

    だが、純粋な力比べではパワーアップした狼の方に分があるようであった。すぐに雪ノ下が押され始める。

    平塚「雪ノ下!」

    狼弟「てめぇの相手はこの俺だー!」

    平塚「ええい、邪魔だ!」

    平塚先生の方はもう一方の狼の相手で精一杯のようだ。これでは平塚先生の援軍も望めない。

    そこで小町が槍を構えて、雪ノ下の相手をしている方の狼に突撃した。

    小町「女の子に暴力を振るう男はモテないんだよーっ!」

    小町の体が一瞬光輝いた。そして猛スピードで狼に近づき、その槍を狼の腹に突き刺した。

    あれは小町の固有スキルか何かだろうか。

    コマチは とっしんをつかった!▼

    クリティカルヒット! オオカミブラザーズAに だいダメージ!▼

    「ぐぼぁ!」

    小町の突進をモロに受けた狼は大きく仰け反った。そしてその隙に雪ノ下が体勢を立て直す。

    94 = 1 :

    雪乃「助かったわ、小町さん」

    小町「いえいえー、お互い様ですよー」

    すぐに雪ノ下は剣を構え直し、狼の方へ駆け出した。

    先ほど狼の魔物と真正面から打ち合ったのにも関わらず、全く怯むことはなかった。

    例えここが夢の中のようでも、ゲームの中のようでも、感覚としてはリアルに近い。あの狼のような魔物と真正面から挑むなど、それなりに恐ろしいことであるはず。

    だが、雪ノ下は真っ直ぐに、堂々と突き進んで行った。

    雪乃「これで終わりよ」

    雪ノ下の体が、先ほどの小町と同じように一瞬光り輝き出した。

    そして次の瞬間に目にも止まらぬ速さで剣を1度、2度、3度、4度、5度。俺では数え切れないほどの斬撃を狼に浴びせたのであった。

    ユキノは れんぞくぎりをつかった!▼

    オオカミブラザーズAは たおれた!▼

    「ぐ、うおおおおおおお……」

    95 = 1 :

    狼弟「兄貴──!!」

    平塚「おっと、余所見をしている暇があるのかな?」

    狼弟「ひっ……!」

    平塚「食らうがいい、これが私の本気だ!」

    シズカは きあいパンチをつかった!▼

    平塚「燃えろ! 私の小宇宙!!」

    狼弟「ぐおああああ──!!」

    平塚先生のアッパーカットが見事に狼の顎にヒットした。その狼はそのまま地面に倒れ、そしてウィンドウにメッセージが書かれた。

    オオカミブラザーズBは たおれた!▼

    ユキノたちは せんとうにしょうりした!▼

    ピロリーン

    雪乃「大したことはなかったわね」

    結衣「やったね、みんな頑張った!」

    平塚「またつまらぬものを殴ってしまった……」

    小町「みんなの結束の力で勝利ってやつですねー! あっ、今の小町的にポイント高い!」

    八幡「えっなに、戦闘後に何かキメ台詞言うのもRPGのお約束なの?」

    確かにテ○ルズなんかだと戦闘後に何かキメ台詞とか言うのってお約束だけど。

    まぁ、小町が倒れていたところから色々あったが、一応は犠牲も特に出ることはなく。

    それなりに長く感じたはじめてのボス戦は無事、終えることが出来たのだった。

    96 = 1 :

    長年SSはROM専だったけど書くのってこんなに大変なのかよ、っべーわまじ。
    キャラの口調調べようと思って原作小説に手を出してたら数時間経ってる辺りが特に性質悪い。調べてる割に結構違和感あると思うけど。
    あっ、まだまだかなり長く続きそうなのでよろしければお付き合いくださいませ。

    書き溜めしてから、また来ます。

    97 :

    おつ
    小町だったのか

    98 :

    乙、小町の敗北はイベント戦だったのかな
    そうじゃなかったらHP5以下で瀕死状態になるとか、モンスターはいたぶるだけでとどめを刺さないとか設定が追加されそうだけど
    あと呪文はかわされる事はあっても仲間を巻き込まないみたいだから
    前衛が接近戦して敵の動きが制限されてる時に仲間ごと巻き込むように撃つのが基本的な使い方になりそう
    アホの子由比ヶ浜が何も考えず無茶な使い方をしなかったら分からなかった戦術だな

    99 :

    このままでも面白いがエロはないんでしょうか?

    100 :

    八幡は直接的な攻撃魔法よりもこんな搦め手的なな魔法のが似合ってるな
    あと今更なんだけど由比ヶ浜って確か結構ゲームしてるはずなんだけどFFとかも知ってたし


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