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    元スレ魔王「おれと手を組め」魔法使い「断る」

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    151 = 141 :

    休憩 バサッ

    153 = 141 :

    ミノタウロス「遊びに慣れてない人がいきなり遊びに行くなんてそりゃ心配にもなりますって」

    トロール「遊びすぎも毒ですガ、仕事だけというのも毒ですネ」

    魔王「前代魔王は仕事ほったらかして遊び呆けていたな、そういえば……」

    人魚「おかげで魔王さまは幼いうちから代理をされてましたね…」ポロポロ

    ミノタウロス「涙――というか、真珠出てる真珠」

    僧侶「怒り狂った人魚が前代魔王に破滅の唄を歌って三階の廊下が壊れたのはいい思い出だな」

    ミノタウロス「すごかったな。それを退けた前代魔王さまもすごかったが」

    ゴブリン「あれは後片付け大変だったな……」

    トロール「うン」

    154 = 141 :

    人魚「だからしばらくは魔王さま、羽を伸ばしていいんですよ?」ポロポロ

    ゴブリン「それ以上泣くな、また床が真珠だらけになる」

    トロール「踏んだ瞬間滑って転ぶよネ」

    ゴブリン「そうだ。最近勇者の気配を察知したのですが、突然消え失せまして」

    ゴブリン「何かご存知ですか?」

    魔大臣「まだ言ってなかったか。それは――」

    魔王「勇者は死んだ」

    人魚「え?」

    トロール「なゼ?」

    魔王「どうやら人間にやられたらしくな。今犯人を探している途中だ」

    155 = 141 :

    ミノタウロス「ん?魔王さま、勇者パーティーの付近にいるんですか?」

    人魚「まあ」

    魔王「そうだ。あれじゃおれの討伐には来れないな」

    魔大臣「ふむ…人間に、ですか……」

    トロール「人間、領地ぐらいで殺しあいするもんナ」

    ゴブリン「広い土地を持て余してるくせにさらに広い土地を狙うんだもんな」

    魔王「そのぐらいだ。何かあったら呼べ」

    魔大臣・人魚・トロール・ゴブリン・ミノタウロス「畏まりました」

    156 = 141 :

    シュンッ

    人魚「あう…行っちゃった…」

    トロール「残念だったナ」

    ゴブリン「魔王さまに惚れてるんだっけ?」

    ミノタウロス「まずケバい化粧除かないと振り向いてくれないな」ニヤニヤ

    人魚「なんですって!」

    側近「……」

    ミノタウロス「うお!?」

    ゴブリン「あれ?魔王さまと転移したんじゃ」

    側近「お前たちと話したいことがあったからな……先にいってもらった」

    トロール「なんダ?」

    157 = 141 :

    側近「人間でも、魔物と同じように魔法を使うものがいるじゃないか」

    ゴブリン「いわゆる“魔法使い”だな」

    人魚「うんうん、それで?」

    側近「なにか、“魔法使い”に制限かけられていたりするのか?」

    ミノタウロス「制限?」

    側近「なんでもいい。心当たりがあれば教えてくれ」

    トロール「うーン?」

    人魚「あ、そういや昔聞いたことあるわよ」

    ミノタウロス「おお」

    人魚「おばあちゃんが教えてくれたの」

    側近「彼女は素晴らしい歌声だったな」

    人魚「うん、あたしたちの誇り」

    158 = 141 :

    人魚「“魔法使い”はねー、男しかなれないんだってさ」

    ゴブリン「どういうことだ?それは」

    人魚「魔法を使える素質が絶対的に男しか持てないっていうやつみたい」

    ミノタウロス「あるんだな、そういうの」

    側近「……女は?」

    人魚「ほぼいない。いたとしても“魔女”として燃やされるだとか」

    トロール「それはまタ、なんでなんだろウ」

    人魚「“魔女”は異質、というか歓迎されてないようね」

    人魚「なんというか…あちらからすると汚い血が流れてるから、らしいよ?」

    側近「それって」

    人魚「うん、つまり――――」

    159 = 141 :

    ――宿

    魔法使い「魔物がぜんぶ倒されていた?」

    剣士「そうだ。朝から生々しくて悪いが」

    剣士「隣の隣の街で魔物の襲撃があったようなんだ。今朝、そいつらが倒されていた」

    魔法使い「……」

    剣士「これと勇者と盗賊の件は別物かはまだ不明だ」

    魔法使い「別物っぽいがなぁ」

    剣士「あ。もしかしたら、街を襲う前に勇者を襲ったとか」

    魔法使い「ではなぜ盗賊も死んだ?」

    剣士「ぐぬぬ……」

    魔法使い「ペンダントや所持品が消えた理由も分からないぞ」

    剣士「ぐぬぬぬ……」

    160 = 141 :

    剣士「だぁ!どうすればいいんだ!」

    魔法使い「落ち着け」

    剣士「むーむむ…勇者に恨みをもっていた魔物か人物…だめだ、盗賊とペンダント…」

    魔法使い「魔物からは離れないんだな」

    剣士「当たり前だろ?傷は剣によるものだったが、もしかしたら人間のフリして使ったかもしれないし」

    魔法使い「剣ね…そういえば市場で中古の剣を売っていたな」

    剣士「盗んだものかもしれんが…今日行って聞いてみるか」

    魔法使い「ああ」

    僧侶「おはようございます」

    剣士「おはよう。珍しく遅いな」

    僧侶「えへへ…寝すぎました」

    161 = 141 :

    魔法使い「戦士、遅いな」

    剣士「いつものことだろ」

    僧侶「呼んできますね」トントントン

    剣士「……剣士も剣士で辛いだろうな」

    魔法使い「勇者のことでか」

    剣士「そうだ。二人とも夜遅くまで飲んでいた仲だし」

    魔法使い「そうだったな」

    剣士「ああでも…複雑でもあっただろうな。戦士、姫様が好きだったから」

    魔法使い「そうなのか?」

    剣士「一目惚れだと。どうしたって結婚出来ない相手に恋は辛いよな」ハァ

    魔法使い「剣士…もしかして、僧侶が」

    剣士「な、なんでそこに行き着く!?アホか!」

    魔法使い(図星か)

    162 = 141 :

    トントントン

    戦士「おふぁよう」

    魔法使い「はいおはよう」

    僧侶「朝ごはん頼んできますね」パタパタ

    剣士「どうした?夜遅くまで起きていたか?」

    戦士「落ち着かなくてな」

    剣士「無神経なお前がか?」

    戦士「うるせー」

    戦士「それで?今日はどうするつもりなんだ」

    魔法使い「私はまず第一発見者のところに行きたい」

    剣士「そのあと、最近剣を買った人物がいないか聞きにいく」

    戦士「そりゃまた、なんでだ?」

    剣士「剣の使い方が力任せで未熟だったんだ」

    魔法使い「だから、普段は剣を専門にしないやつだと思ってな」

    戦士「ほお…昨日勇者たちの身体をみたんだったな」

    163 :

    眠いなら寝ても良いのよ




    誤字増えてきてるよww
    魔王軍団の中に僧侶がいたり剣士が剣士について語ったり

    164 = 141 :

    魔法使い「私は第一発見者のところへ、剣士は剣を見に行く」

    魔法使い「戦士は?」

    戦士「個人行動はぶっちゃけ嫌だが…残っているよ」

    剣士「憲兵が来るかもだしな」

    戦士「そうだ」

    僧侶「お待たせしましたー。なんの話ですか?」

    戦士「今日なにするかって話だよ」

    魔法使い「私は第一発見者のところ、剣士は剣を見に、戦士は留守番だが」

    僧侶「わたしは…」

    戦士「剣士についてってやれよ。変なもの買わないように見張ってくれ」ニヤニヤ

    剣士「ぶっ!?」

    魔法使い(こいつも知っているのか)

    165 = 141 :

    ――街

    魔法使い「……」スタスタ

    青年「よう」

    魔法使い「一働きしたみたいだな」

    青年「まあな」

    魔法使い「容赦ないんだな」

    青年「生ぬるい支配は争いを起こす。厳しくしないといけない」

    魔法使い「大変なのか」

    青年「ふん。反勢力も芽を摘まないとな」

    魔法使い「へぇ」

    青年「それに勇者の行動の監視も加わると死にかける」

    魔法使い「激務だな……」

    166 = 141 :

    続く

    168 = 141 :

    >>163
    うぎぃやぁすみませんすみません
    今から怒濤の訂正タイム

    169 = 141 :

    >>153
    僧侶→ゴブリン

    >>161
    剣士「……剣士も剣士で辛いだろうな」

    剣士「……戦士も戦士で辛いだろうな」

    171 :


    訂正も乙ww
    魔王軍団みんな良いキャラしてるな

    172 :

    青年「だから、勇者がいなくなって楽になったと喜ぶべきか」

    青年「退屈を壊す人間がいなくなってしまったと嘆くべきなのか」

    青年「おれにはさっぱり分からん」

    魔法使い「…なんとも“魔王”らしい言葉だな」

    魔法使い(それか揺れる感情に困っている思春期っぽい)

    青年「ふん。だてに魔王を百数年しているわけではない」

    魔法使い「……容姿、若いんだな」

    173 = 172 :

    青年「魔王を討伐に来ているのに魔物のことを知らないのか」

    魔法使い「わ、私はなんでも知っているわけではないからな」

    青年「はっ。――年をとるのが遅いんだよ、人間と比べてな」

    魔法使い「…どのくらい?」

    青年「長くて千年。長寿は龍族だ」

    魔法使い「そんな長く、か。本気を出せば人間界を征服できるんじゃないか?」

    青年「ほう?」

    魔法使い「コツコツと攻めていけば、さ」

    青年「なんだお前。攻めてほしいのか?」

    魔法使い「そういうわけじゃない。ただの思いつきだ、本気にするな」

    174 = 172 :

    青年「今のところ、おれたちはこの状態が一番いい形だ」

    魔法使い「そう…なのか」

    青年「それをわざわざ壊すなどアホか」

    魔法使い「………」

    青年「それにこちらから戦争をおっぱじめるとなると各種族に協力を仰ぎ」

    青年「効率の良い陣地の配分をし指揮をあげて指示をし毎朝毎晩会議続きだ」

    青年「勇者に殺されるとか、攻められて落城云々の前に過労で倒れる」

    魔法使い「かなり過酷だな!?」

    青年「…普通は前代も手伝ったりしてくれていいんだがな」ボソ

    175 = 172 :

    魔法使い「……?前代魔王と、仲が悪いのか?」

    青年「……ふん」

    魔法使い「なんでそう頑なな態度に――」ザクッ

    「調子に乗るな、小娘」ヒソリ

    魔法使い「あぃだ!?つ、つつかれた!おいつつかれたぞ!」

    「魔王さまの深部にずけずけと入り込むな馬鹿者。殺されないだけよしと思え」ヒソ

    魔法使い「~~~」

    青年「ははっ。端からみると鷹の調教に失敗したやつみたいだな」

    魔法使い「悠長なこといってないでなんとかこの鷹を――っぃだ!?」ザクッ

    「だいたい貴様は魔王さまに無礼すぎる!ここで叩き直してやろう!」

    魔法使い「赤毛になる!髪の毛が赤毛に!!」



    子供「ママー、あそこで男の人が悶えてるよー」

    母親「見ちゃだめ」

    176 = 172 :

    魔法使い「ひどい目にあった」

    青年「なかなか愉快だった」

    魔法使い「私は不愉快だがな」

    青年「当人には悲劇でも周りから見ると喜劇って本当のことだったことが分かったよ」

    魔法使い「性格悪いぞ」

    青年「ふん」

    魔法使い「しかしなんだあの鷹は。過保護か。過保護なのか」

    青年「まあな。気づいたらおれの監督官だったわけだし」

    魔法使い「へぇ」

    青年「…思えば、あいつもおれのそばにいてよく死なないな」

    魔法使い「何をしてたんだあなたは」

    177 = 172 :

    青年「大したことじゃない。ほら、ここだろ」

    魔法使い「…まあいい。ここだな」

    リンリン

    青年「……」

    魔法使い「ごめんください」

    シン…

    魔法使い「やけに静かだな」

    青年「配達物が箱に挟まったままだ」

    魔法使い「郵便受けというものだよ。まだ寝ているのかな」

    おばさん「あれま、あんたたちどうしたの?」

    魔法使い「おはようございます。少し、ここの人に用が」

    おばさん「ベルは鳴らした?」

    魔法使い「はい。――でも、誰も出てこなくて」

    おばさん「おかしいわねぇ?いつも早起きなんだけれど…」リンリン

    178 = 172 :

    青年「……」スッ

    カチャッ

    魔法使い「…ドアが開いた」

    青年「なるほど…」

    おばさん「え?え?」

    魔法使い「すいません、そこにいて下さい」

    青年「嫌な予感がしますので」

    おばさん「あ、ちょっとー!」

    179 :


    魔法使い「おはようございまーす、魔法使いですが」スタスタ

    青年「誰かいらっしゃいませんか」スタスタ

    魔法使い「リビングに電気がついてる。いるかもな」

    青年「期待した形ではいないだろうがな」

    魔法使い「……。見なくちゃ分からないだろ」

    青年「そうか」

    魔法使い「開けるぞ」

    青年「ああ」

    カチャ

    180 = 179 :

    魔法使い「……」

    青年「……」

    魔法使い「……」

    青年「……期待通りか?」

    魔法使い「……全然。出来れば、予想で終わって欲しかったものだが」

    青年「見事なまでに惨殺されているな。抵抗のスキを与えていない」

    魔法使い「このお婆さんには罪はないのに…」

    青年「第一発見者は?」

    魔法使い「…確か、上にいたはずだ。いってみよう」

    181 = 179 :

    魔法使い「ご主人!」ガチャッ

    青年「きっちり殺ったか……」

    魔法使い「……」

    青年「喉が切り裂かれている。即死だな」

    魔法使い「叫ばせないためか?殺人に慣れた人物の犯行だろうか」

    青年「ああ、これは剣の傷跡か」

    青年「傷は喉のみ。強い恨みはなかったようだ」

    魔法使い「……」スクッ

    青年「だいぶ、犯人絞り込めてきたんじゃないか?」

    魔法使い「…残念なことに、そうだな」

    182 = 179 :

    続こう
    そろそろ分かってきたんじゃないかと

    183 :

    ふむ。

    支援

    184 :


    まったく残念な結果になりそうで楽しみだよ

    ところで、この世界には電気があるの?
    ガチファンタジーを想像してたんだけど。
    「灯り/明かり」で脳内変換するけど。

    185 = 179 :

    >>184
    あ…オイルランプで変換お願いします

    186 :

    乙乙

    188 :


    わくわく

    189 :

    ――市場

    僧侶「初めてかもしれませんね、剣士さんと二人っきりになるのは」

    剣士「お、おお、そうだな」ドキッ

    剣士(俺の馬鹿!意識してどうする!)

    剣士(もしかしたら付近に勇者と盗賊を殺した野郎がいるかもしれないんだ)

    剣士(今は色恋云々している場合じゃないんだよ俺!)

    僧侶「…剣士さん、そのまま進むと香辛料の中に突っ込みますよ?」

    剣士「うおっ、危ねぇ」

    190 = 189 :

    僧侶「やはり、剣士さんも無理をしてられるのでは…」

    剣士「大丈夫さ。何回か戦場に行ったりしてるし――」ハッ

    僧侶「そうですか…」

    剣士(間違えた…会話の選択肢を明らかに間違えたぞ)

    剣士(彼女は聖職者だから生き死にに敏感なんだったな…)

    剣士「まあ、なんだ。僧侶は?顔色が優れていないが」

    僧侶「わたしは大丈夫ですよ。今日はよく眠れましたから」

    剣士「そうか、それはよかったな」

    僧侶「はい」

    191 = 189 :

    剣士「っと、あれか?」

    僧侶「剣や槍が並んでいるところですか?そうみたいですね」

    剣士「なんか覚えてるといいんだけどな。こんちは、おじさん」

    店主「アァ?冷やかしは帰れ」

    剣士「冷やかしじゃないぜおっさん。聞きたいことがあってな」

    店主「媚薬は向こうのババアんとこだ」

    僧侶「?」

    剣士「誰もそんなこと言ってねぇよ」

    僧侶「ビヤクってなんですか?」

    剣士「………。人の理性を壊す代物だよ」

    僧侶「まぁ怖い…」

    店主「なるほどお嬢ちゃんは知らなくて当然だわな」ヒッヒッ

    剣士「黙ってろおっさん」

    192 = 189 :

    僧侶「あの、それで。この数日で剣を買いに来た方はいらっしゃいませんでしたか?」

    店主「何人かいたが…なんでだ?」

    剣士「…おっさん、勇者が殺されたことは知ってるか?」コソ

    店主「なんと。あれは嘘じゃなかったのか」

    剣士「ああ。混乱起こすから大々的には言ってないが」

    店主「その方がいい。ふむ――凶器は剣か」

    僧侶「そうです」

    店主「…あんちゃん、どうやら“剣士”っぽいが」

    剣士「俺を疑っているなら答えは『いいえ』だ」

    剣士「勇者を殺すメリットどころか、デメリットしかない」

    僧侶(剣士さんは称号と成功報酬が欲しいんでしたっけ)

    193 = 189 :

    店主「はいはい分かった分かった」

    店主「しかし…この数日で買ったのは何人もいるからな…」

    僧侶「何か変な人はいませんでしたか?」

    剣士(…さすが中古、刃が曇ってやがる)シャリン

    店主「変な人なぁ。あ、見るからに初心者みたいなのはいたぜ」

    僧侶「初心者ですか」

    剣士「おっさん詳しく」

    店主「長い布で顔を巻いていたから顔は分からん。体つきはがっしりしてたな」

    剣士「なるほど」

    剣士(確かにあの傷は力任せに斬りつけたものだった)

    194 = 189 :

    剣士「がっしりか…そんなやつどこにでもいるからな…」

    店主「全体的に鍛えた感じだったぞ」

    剣士「そうか…むむぅ」

    僧侶(…一人該当する人が…いえ、そんなわけありませんよね)

    剣士「ありがとなおっさん。行こう僧侶」

    僧侶「はい」

    店主「くそっくそっイチャイチャしてんじゃねーよ」

    剣士「あとその宝石ついた鞘のやつ、下手すんと王族のだぞ」

    店主「なんだって!?」

    196 :

    ――第一発見者の家

    魔法使い「殺された理由は口封じだな…どうみたって」

    青年「だな」

    おばさん「あの…なにがあったのかしら?」コソッ

    魔法使い「入らないでください。憲兵に来てもらわないと」

    おばさん「え?きゃ、きゃあああああああ!!」

    魔法使い「落ち着いてください!」

    おばさん「」バタ

    青年「なんで入るなと言われているのに入るのか」ガシ

    魔法使い「そういうもんなんだよ!奥さん!奥さん!?」ユサユサ

    197 = 196 :

    ……

    魔法使い「はぁ…説明があんなに大変なものだったとは」

    青年「血が固まっていて良かったな。危うく犯人扱いだ」

    魔法使い「まったくだ…」

    青年「進展はしたな。犯人は何か見られてはいけないものを見た」

    魔法使い「そうだな。だからって、殺さなくてもいいものを」

    青年「死人に口無しって言うじゃないか。運が悪かった、そんだけだろ」

    魔法使い「……あなたは他人事のように話すな」

    青年「他人事どころか種族事だし」

    魔法使い「…私ももっと彼らの周辺を警戒しておけば良かった」

    198 = 196 :

    青年「肉の調理法は前もって言えってやつだな」

    魔法使い「は?」

    青年「焼くか煮た肉はどんなに嘆いても生肉には戻らないっていう言葉だが?」

    魔法使い「覆水盆に返らずとかそういうやつか…」

    青年「ふん。そっちとこっちでは違うのか」

    魔法使い「全然違う。いや、今はそんな話をしているわけではなくてだな」

    魔法使い「……」

    魔法使い「あれ?魔王?」キョロキョロ

    僧侶「魔法使いさーん!」

    剣士「遅かったじゃないか」

    魔法使い(隠れたのか…空気は読めるんだな)

    199 = 196 :

    剣士「どうだった?」

    魔法使い「それが……」

    ――説明中――

    僧侶「なんてことでしょう…」フラ

    魔法使い「僧侶!」

    僧侶「冥福のお祈りばかりが増えていきます…」

    剣士「……。慌ててんのかな?」

    魔法使い「ん?」

    剣士「慌ててんのかな、犯人は。バレてしまいそうで」

    魔法使い「じゃないのか?」

    剣士「早く止めないと、こりゃ――被害が大きくなるぞ」

    魔法使い「……そうだな」

    200 = 196 :

    僧侶「とにかく、宿に戻りましょう!わたしたちは離れないほうがいいですね」

    剣士「その通りだな。離れていると――」

    僧侶「特に魔法使いさん」

    魔法使い「え、私?」

    剣士「」シュン

    僧侶「もしかしたらなんらかの手がかりを掴んでしまったかもしれません」

    僧侶「狙われるとするなら、魔法使いさんでしょう」

    魔法使い「んー…狙われる実感はないが…警戒はしておこう」

    僧侶「施錠もお願いしますよ!魔法使いさんが傷ついたら悲しいので!」ズイ

    魔法使い「あ、はい…」

    剣士「」ショボン


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