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    元スレ魔王「おれと手を組め」魔法使い「断る」

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    851 :

    乙乙

    852 :


    ヤムチャ頑張れとか変なフラグ立てんなww

    853 :

    すみません、僕の胃腸で先に戦争が始まってしまったので
    投下が突然とまる可能性がありますご了承ください

    854 = 853 :

    ――城門前

    ドーン ドカン バン

    僧侶「容赦が全然ありませんね、魔法使いさん…」

    剣士「すっげぇ…もうあいつ一人でいいんじゃないか?」

    側近「たわけ。あくまでもあいつは我々のために道を開けているだけだ」

    側近「本番は我々が動いてからだ、違うか?」

    剣士「う」

    僧侶(どうしてこの鷹の魔物さんは剣士さんに厳しいのかな…)

    魔大臣「して、どのタイミングで行く?」

    側近「まだだな。あの破壊音が一通り落ち着いてきたら」

    ドバーン

    僧侶「火が一瞬見えましたよ!?」

    側近「…はっちゃけているなぁ」

    855 :

    1の胃腸が陥落した!

    856 = 853 :

    魔大臣「解らんな…」

    側近「なにがだ」

    魔大臣「なぜここまで必死に我々に協力してくれるのか」

    魔大臣「混血達は普通、迫害されてきたのもあってこちらを恨んでいるはずだ」

    側近「…ああ」

    魔大臣「なのに……こうも手を貸してくれている」

    側近「そうだな」

    魔大臣「あの混血はなんのために戦っているんだ?」

    側近「決まっている」

    魔大臣「?」

    側近「大事なひとのためだ」

    857 = 853 :

    ――城内、中庭

    魔法使い「だいたいやったか……」

    魔法使い「そこ。死んだふりは見苦しいぞ」ゲシ

    「~~!?」

    魔法使い「魔王は?国王は?どこにいる?」

    「だ、誰が教え……」

    魔法使い「そういう台詞には飽きた。苦痛を味わいたいなら構わない」

    「ど、どちらにしろ生きてないだろうよ!」

    「国王は大臣さまに全てを明け渡し、魔王は魂を搾り取られて」

    「もうじき生首が仲良く並ぶこ――びしっ」グシャッ

    魔法使い「あ。靴が汚れてしまった」

     

    858 = 853 :

    魔法使い「そっちも顔が汚れたな。まあお互いさまだ」スタスタ

    魔法使い(こちらが騒いでいる間にあいつは着々と行動しているわけか)

    魔法使い(ちんたらしてられないな。ついた時には手遅れとなりかねない)

    魔法使い「……」スッ

    魔法使い(得体の知れない魔力やらで正確にしぼりこむことは難しいが)

    魔法使い(魔王を閉じ込めているならそれなりの魔力がかけられているはず)

    魔法使い「ん?……これは……」

    魔法使い(この穢れのない魔力は……『勇者の剣』?)

    859 = 853 :

    魔法使い「……」

    魔法使い「ひとまず、一切の疑問は置いておくとして」

    魔法使い(場所はここから少し遠いようだな)

    魔法使い(…『勇者の剣』は魔王の力を押さえつける力があったはず)

    魔法使い(つまり――うん)

    魔法使い「行ってみるしか、ないか」

    ザザザザ

    魔法使い「……その前に」

     どこかからわいてきた兵士達を一瞥する。

    魔法使い「お相手しなきゃいけないか」

    860 = 853 :

    ――牢

    キィ…

    魔王「よぉ」

    大臣「…拘束されているというのに余裕そうだな」

    魔王「そうでもない。萎れている方が好みだったか?しないが」

    大臣「ふっ、この状況でその返答か。さすが王だな」

    魔王「で、なんの土産を持ってきた。それを見せるために来たんだろ」

    大臣「目ざといな。だが、ただ見せるだけではない」パサッ

    魔王「水晶?」

    大臣「ただの水晶じゃあない」

    大臣「対象の生命力を封印する代物だ」

    魔王「ふむ。嫌な予感しかしない」

    861 = 853 :

     口元をひくつかせる魔王を横目に、大臣は魔法陣を書き、真ん中に水晶をのせる。

    魔王「生命力を肉体から水晶に移すということか」

    大臣「その通り」

    魔王「すると、肉体のほうは?」

    大臣「ただの肉と成り果てる。オイルのないランプのようなものだ」

    魔王「…そして朽ちていくのか」

    大臣「察しがいいな」

    魔王「おれに死ねと」

    大臣「そうだ」

    魔王「面白いやつだな」

    大臣「強情をはるのも今のうちだ。せいぜい苦しんで死ね」

    魔王「死ぬのは貴様だ」

    862 = 853 :

    大臣「私が?ひとをおちょくるのも程々にしておけよ、魔王」

    魔王「なに偉ぶってんだよ大臣。滑稽極まりないぜ」

    大臣「な――」

    魔王「そもそも“魔王”を殺すのは“勇者”しかいないんだよ」

    魔王「それとも“勇者”になりたかったのか――混血」

    大臣「っ!」

    魔王「おいおい、そんなに驚くなって」

    大臣「なぜそれを……」

    魔王「魔王に隠し事ができると?一目で分かったよ」

    魔王「なんか分かるんだよ。独特のオーラというか」

    863 = 853 :

    大臣「……」

    魔王「そう考えると疑問に思っていたことも解決する」

    大臣「わ、私が、汚らわしい混血?冗談もほどほどにしろ」

    魔王「認めろよ」

    大臣「黙れェ!!」ガッ

    魔王「ぐふ」

    大臣「どうやら、まだ、上下関係が、分からない、ようだな?」ガッガッガッガッ

    魔王「って言ってもだ。このぐらいで逆転すると思うなよ?」

    大臣「……っ。そこで戯言を言っていろ!」ツカツカ

    魔王「……」

    魔王「あー、いってぇ…」

    864 = 853 :

    国王「」

    魔王「おっさん。おっさん?」

    国王「はっ!」

    魔王「いや暴力シーンで固まるなよ。どれだけ平和に生きてきたんだ」

    国王「昔から苦手での…」

    魔王「ああそうかい」

    魔王(少しずつだるくなってきた。こいつのせいか)

    国王「水晶に光が…」

    魔王「憎い演出だ。最後には煌々としているんだろきっと」

    国王「だ、大丈夫なのか?」

    魔王「今はな」

    魔王(ここに誰がくるのが先か、おれがくたばるのが先か)

    魔王「……」

    魔王(何故魔法使いの顔が浮かぶ?)

    865 = 853 :

    国王「これからどうなるんかの…」

    国王「后と娘は無事なのかも気になるし…」

    魔王「うるさいなおっさんは」

    国王「おっさんでもなければじいさんでもない!あと統一しろ!」

    魔王「細かいことはいいんだよじっさん」

    国王「ま、混ぜおった」

    魔王「独り言は自分の胸のなかでやってくれ。おれは寝る」

    国王「お、おい」

    魔王「」スー

    国王「早っ」

    国王(水晶の光がさらに強くなっている…)

    866 = 853 :

    ――城内、通路

    魔法使い「……」スタスタ

    ??「おっとここから先は通さないぜっ!」バッ

    魔法使い「邪魔」

    ??「大臣さまの右腕候補!その名前は――」

    魔法使い「邪魔」ゴスッ

    ??「ぐぇ」バタ

    ???「兄者ー!!おのれ、よくも!」

    魔法使い「邪魔」ガスッ

    ???「ぐわ」バタ

    魔法使い「――はぁ」

    魔法使い「魔王がピンチな気がしたんだが…大丈夫かな」スタスタ

    867 = 853 :

    つづく
    剣士は僧侶とフラグたてたら終わりな気がする

    868 :


    僧侶=死亡フラグとか剣士ェ……

    869 :


    魔法使いまでニュータイプに覚醒した!

    870 :

    剣士ならきっとFEのキルソード剣士みたいに必殺連発して無双してくれるはず...!

    871 :


    鷹さん×剣士…?

    872 :


    一気読みしてきました、面白い!

    873 :

    >>870
    それって最終的にはやっつけ負けになるんじゃね?w

    874 :

    >>868
    いや、>>867は剣士が終わると言いたかったんじゃ・・・

    876 :

    くも

    877 :

    ――城門

    マスター「頃合いだ。行くか」

    剣士「そうだな」

    僧侶「剣士さん――」

    剣士「僧侶は危ないから、後ろで治療班にまわってくれ」

    僧侶「わたし、大臣さまを……救いたいんです」

    剣士「……」

    僧侶「勝手なのは分かっています。わがままなのは知っています」

    僧侶「でも……かつてあの人は、わたしの居場所を作ってくれたから…」

    僧侶「お願いします!一緒に連れていってください!」

    剣士「……」

    マスター「行かせてやれよ」

    剣士「そんな無責任な」

    878 = 877 :

    マスター「お嬢さん」

    僧侶「は、はい!」

    マスター「死ぬ覚悟はできてるかい?戦場は誰であろうと死ぬぜ」

    僧侶「できてます!」

    マスター「もし死んでも恨みっこなしだ。いいな?」

    僧侶「はい!」

    マスター「まぁ剣士が守ってくれると思うけど。な?」

    剣士「え?」

    マスター「なんだ、守れないのか」

    剣士「ま、守れるぞ!僧侶はオレの命をかけても守るから!!」

    僧侶「け、剣士さん」カァァ

    剣士「あ、いやその…うん、頑張るから」カァ

    僧侶「お、お願いします」

    879 = 877 :

    側近「……」

    ミノタウロス「どうしたん?こっち準備できたが」

    側近「いや……あの小僧、見てて不安だなと」

    ミノタウロス「ああ…」

    側近「軍、動かすか」

    魔大臣「そうしよう」

    魔大臣「トロール達が先に行ってくれ」

    トロール「分かっタ」ノシノシ

    魔大臣「隊列を組め!進むぞ!」

    剣士「おっと――行くぜ!やる気を出せよ!」

    ウオオオォォ!!

    マスター「雑魚はこちらで潰す。お前たちは国王の救出を」

    剣士「――、了解した」

    880 = 877 :

    マスター「多分、大臣も王達の近くにいると思う。予想だけど」

    マスター「もともとふたりが狙いだったわけだしな」

    僧侶「はい」

    剣士「じゃ、また後で。気をつけてくれよ、マスター」

    マスター「剣士に言われたくない。お前こそ油断するなよ」

    剣士「大丈夫だよ。故郷の姉貴が作ってくれた御守りつけてるし」チャラッ

    マスター「…ペンダントか」

    剣士「これのおかげで今まで生き残ってるんだからさ」ニカッ

    僧侶「……」

    マスター「……お嬢さん、こいつの周りを見ててくれ。絶対不意打ちで攻撃がくるから」

    僧侶「…分かりました。気をつけます」

    剣士「?」

    881 = 877 :

    マスター「お前たちは少し後ろからこい。ある程度は片付いてるはずだ」

    剣士「あんがと」

    側近「……」ヌッ

    剣士「うお!?」ビク

    側近「これを」

    僧侶「は、羽?わたしにですか?」

    側近「魔法の攻撃を一回やり過ごせるはずだ。持っておけ」

    僧侶「」ポカン

    側近「二人だけでいかせるのか?」

    マスター「いいや。何人かで行動させる」

    側近「だよな。二人だけだったらどうしようかと」

    僧侶「…あ、えっと、ありがとう、ございます」

    側近「礼はいらない」

    側近「死ぬなよ。小娘が悲しむのは見たくないからな」ボソ

    僧侶「今、なんと?」

    側近「なんでもない」

    882 = 877 :

    ――中庭

    ザワッ…

    マスター「こいつはひどい……死体だらけだ」

    魔大臣「魔法使い、と言ったか…敵には絶対まわしたくないな」

    側近「……」

    側近(だいぶキレているな)

    側近(普段は冷静なのに。何があったのやら)

    マスター「おっと……奥からまだまだ出てくるぜ」

    側近「ゴーレムか。単体は弱いが――術師を殺らないと消えないぞ」

    ミノタウロス「こっちで足止め食らわす。早いとこ探してくれ」

    魔大臣「悪い」

    ミノタウロス「お互い様だろ?」ニヤ

    魔大臣「だな。給料あげてやる」ニヤ

    ミノタウロス「そうこなくっちゃ」

    883 = 877 :

    休憩

    884 :

    おつおつ

    885 = 872 :

    乙です。
    剣士さん

    886 :

    寝たか

    887 = 877 :

    ――とある部屋

    キィッ

    魔法使い「ここじゃないか」

    魔法使い「でも近いな。別のところをあたろう」

    魔術師「いいや、ここがキサマの最後の部屋だ」ドン

    魔法使い「…話なら早くしてくれ。急いでいるんだ」

    魔術師「まあ焦るな」

    魔術師2「ゆっくりと」

    魔術師3「あの世へいけ」

    魔法使い「誰?」

    魔術師「我ら三つ子の魔術師」

    魔法使い「ああ……“魔法使い”が偉くなるとそういう名前になるんだっけ」

    魔術師「だが」

    魔術師2「我らは」

    魔術師3「貴様を同類だとは思わぬ」

    888 :

    魔法使い「ふん。混血だからか?」

    魔術師「左様」

    魔術師2「理に反したものは」

    魔術師3「“魔法使い”ではない」

    魔法使い「じゃあ私は“魔法使い”ではなければなんなんだ?」

    魔術師「半端者」

    魔術師2「人間にもなれない魔物にもなれない」

    魔術師3「半端な化物」

    魔法使い「……みんな語彙力ないのか?化物は聞きあきた」

    魔術師「ではなんだ?」ブォン

    魔術師2「大恋愛の末の結晶とでもいうか?」ブォン

    魔術師3「聞こえはいいが、所詮は愚かな両親よ」ブォン

    889 = 888 :

    魔法使い「……」

    魔術師「子のことを考えず」

    魔術師2「間違いを犯し」

    魔術師3「結果がそれだ。誠に愚かしい」

     部屋を埋めるように魔法陣が展開された。
     それを黙って魔法使いは見ている。
     隙は馬鹿みたいにあったのに。
     その中央から巨大な蛇が這い出て、魔法使いを丸飲みした。

     そして、弾けた。

    890 = 888 :

    魔術師「ふむ」

    魔術師2「強いな」

    魔術師3「ならもっと――!?」

    魔術師「どうした?」

     魔術師3の喉にぐるりと赤い線か引かれた。
     それにそってぽろりと頭が取れた。一拍遅れて血が吹き出す。

    魔術師「弟!?」

    魔法使い「ごめん。まとめてやろうとしたんだけど――」

     先ほどと変わらぬ位置で、困ったように笑いながら魔法使いは言った。

    魔法使い「両親を最初に侮辱したから。ついやってしまった」

    魔術師「ぁ…ぁ…」

    魔法使い「確かに力は強いけど、個人戦向きじゃない。力を一つにするまで時間かかりすぎ」

    891 = 888 :

    魔法使い「見た感じ、薬の調合とか研究で“魔術師”になったんじゃないか?」

     魔術師二人に向かい歩いていく。
     魔術師たちは兄弟を殺した相手に恐怖を感じ、とにかく攻撃をしかける。
     標準の合っていないそれを軽く魔法使いはいなしていく。

    魔法使い「だとしたら悪い。こちらは最近ずっと戦いっぱなしで――」

     バサリと翼を広げてみせた。

    魔法使い「正直、ぬるいよ」

     魔法使いが片手の指を曲げた。
     それだけで、ふたりの人間の頭と四肢が胴体から離れ落ちた。

    892 = 888 :

    魔法使い「駄目だよ。両親は悪くいっちゃあ」

    魔法使い「これでも誇りに思ってるんだ」

    魔法使い「嫌だろ?尊敬してる人を馬鹿にされたら」

    魔法使い「それを戦場で言ったら――敵が怒るのも無理はないよ」

    魔法使い「今更だけどね」

    魔法使い「時間食った。魔王は何処だろう」

     彼女が気づかぬ内に――爪は、厚く固く、伸びていた。
     鳥の爪のように。
     魔物化が進んでいることに。

    893 = 888 :

    ――魔王城、医務室

    ゴブリン「はっ!?」

    サキュバス「チッ」

    ゴブリン「待て、今どうして掛布団に潜っていた。何をした貴様」

    サキュバス「今からするトコだったのに~」

    ゴブリン「おい」

    サキュバス「気分はどう?」

    ゴブリン「気分?そういや、いきなり意識が――」ハッ

    ゴブリン「みんなは!?」

    サキュバス「魔王さま奪還の戦いに出ちゃった☆」

    ゴブリン「魔王さまが!?なんで……」

    サキュバス「……さぁね。ほら、まだうごかなーい」

    894 = 888 :

    ゴブリン「こうやって寝てる場合じゃないんだ!行かないと!」

    サキュバス「ま、そうだけどね」

    人魚「ゴブリン!起きたの!?」ガラガラ

    ゴブリン「なんか水槽ごと運ばれてきたよ…」

    人魚「呪いが解けたの…?」

    サキュバス「みたい☆メイド達も起きてきてるし」

    ゴブリン「人魚は残ったのか」

    人魚「ええ。陸じゃ戦えないから、代理で城内指示」

    ゴブリン「そうか…」

    895 = 888 :

    サキュバス「あれあれ~、お礼言わなくていいの?」

    ゴブリン「お礼?」

    人魚「ちょっ」

    サキュバス「人魚さんったら、ずっとあなたを見守ってたのよ~」

    ゴブリン「えっ」

    人魚「な、何言ってるのよ!」

    ゴブリン「本当…みたいだな」

    人魚「べ、別にあんたが昏睡してて不安で仕方なくて見ていたわけじゃないし」

    人魚「ただ死なれたら困るなーって思っていただけよ!文句ある!?」

    ゴブリン「ないです」

    サキュバス「素直じゃないね☆」

    896 = 888 :

    ゴブリン「うん、体は大丈夫そうだ」

    人魚「病み上がりで戦いに行く気?」

    ゴブリン「呪い上がりだけどな。戦いに行く気だ」

    人魚「体調は?」

    ゴブリン「バッチリ。一切問題ない」

    人魚「…城内を一緒に見てよ。パニックが起こると大変なの」

    ゴブリン「人魚ならいけるだろ」

    人魚「無責任すぎるわ」

    ゴブリン「ほら、でもさ。自分だけ暢気に寝てるのも悪いし」

    人魚「……分かったわよこの戦闘馬鹿」

    人魚「そうね、元々戦いが生き甲斐だものね」

    897 = 888 :

    ゴブリン「そこまで戦闘狂ではないが……」

    人魚「転移してあげる。用意してきて」

    ゴブリン「どうも。ちょっと待っててくれ」タッ

    人魚「ハァ……」

    サキュバス「え~、気になっちゃった感じ?」

    人魚「ばっ、そんなんじゃないわよ!」

    サキュバス「へぇ~」ニヨニヨ

    人魚「い、嫌な子ね」

    サキュバス「ひとの恋愛は見てるだけで面白いからね~」ニヨニヨ

    人魚「だからっ、恋でも愛でもないわよ!」キー

    898 = 888 :

    ゴブリン「用意してきた。飛ばしてくれ」タタッ

    人魚「ええ。みんなによろしく」

    ゴブリン「分かった」

    人魚「じゃね」

    ゴブリン「頑張れよ」

    人魚「そっちこそ」

    シュンッ

    サキュバス「うひひっ☆」

    人魚「…何?」

    サキュバス「戦場に行くオトコに惚れちゃった?」

    人魚「うずまき管壊すわよ」

    サキュバス「ごめんね」

    899 = 888 :

    ――人間の城、中庭付近

    側近「待て!」バサバサ

    術師「はーっはっはっ!待つ馬鹿がどこにいる!」

    魔大臣「うるせぇ!大人しく捕まれ!」ダダダ

    側近「口調が乱れているぞ」バサバサ

    術師「はっはっは!」

    魔大臣「ちぃ、ゴーレムにお姫様抱っこで運ばれてるくせに」

    側近「しかしアレ防御強いな。すぐ再生するし」

    魔大臣「早くしないとミノタウロス達の体力が――」

    ゴブリン「ギャ――――!!!あいつどこに落としてんだ――!!」ドサッ

    全員「!?」

    900 = 888 :

    ゴブリン「あいたた……うわ、なんで土に埋もれてるんだ」

    側近「ご、ゴブリン……?目覚めたのか」

    ゴブリン「お陰様で」

    魔大臣「なんで空から……」

    ゴブリン「人魚がちょっと間違えたみたいで…あれ、誰かの上に座ってるぞ」

    術師「きゅう」

    ゴブリン「うわっ、なんだ平気かこいつ」

    魔大臣「……」

    側近「……」

    魔大臣「給料上げよう。人魚もな」

    ゴブリン「え?」

    側近「次に行こう」

    魔大臣「そうしよう」

    ゴブリン「え?え?」


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