元スレ勇者「パーティーにまともな奴がいない……」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
201 = 198 :
ドラゴン「ん、起きたのか?」
勇者「起きたのかじゃねぇ、なんで俺のベッドで寝てんだ!!」
ドラゴン「寝ていいか聞いたらいいと言っただろ」
勇者「誰が俺のベッドで寝ていいと言った!!」
ドラゴン「ダメなのか?」
勇者「ダメだ」
ドラゴン「契りを交わした男女は同じ布団で寝るのだろう?」
勇者「だから結婚してねぇよ!!」
女勇者「わかりましたから夕食の準備を手伝ってください」ガサガサ
勇者「わかったわかった」
ドラゴン「夕飯はなんだ?」
女勇者「あなたの大好きな肉です」ドサッ
ドラゴン「おお!!」
勇者「もう調理してあるのか」
女勇者「この部屋では料理は出来ませんからね」
勇者「確かに」モグモグ
女勇者「そう言えば妙な噂を耳にしました」モグモグ
勇者「噂?」モグモグ
女勇者「はい、なんでも有名な暗殺者がこの町にいるそうです」モグモグ
202 = 198 :
ドラゴン「暗殺者?」モグモグ
女勇者「いわゆる殺し屋のです」モグモグ
勇者「目的は?」モグモグ
女勇者「わかりません、だから町の人が脅えているんです」
女勇者「あなた達も注意してくださいね、標的は私達かもしれないんですから」
勇者「でも俺達って恨まれるような事したっけ?」
女勇者「今の所行った町全てで恨まれる様な事をしています」
勇者「ああ、そうだったね」
勇者「でも俺達が狙われてるかどうかもわかんねぇぞ」
女勇者「ですが用心する事に越したことは無いでしょう」
勇者「まあ、そうだな」
ドラゴン「もし襲われたらどうする気だ?」
女勇者「殺します」
勇者「極端過ぎ」
女勇者「勇者、片付けをお願いしていいですか?」
勇者「了解」
女勇者「ドラゴン、温泉に行きませんか?」
ドラゴン「いいぞ」
203 = 198 :
女勇者「勇者、片付けは任せましたよ」ガチャ
勇者「わかってる」
ドラゴン「女勇者は温泉に入った事あるのか?」スタスタ
女勇者「ありません」スタスタ
女勇者「ドラゴンは入った事ありますか?」スタスタ
ドラゴン「オレは風呂自体初めてだ」スタスタ
女勇者「ここですね」ガチャ
勇者「お風呂のマナーはわかりますか?」
ドラゴン「ここで服を脱げばいいんだろ」ヌギヌギ
女勇者「意外と知っているんですね」ヌギヌギ
ドラゴン「オレは気高き竜だからな」ヌギヌギ
女勇者(やっぱり大きいですね……)
ドラゴン「あそこに入るんだろ」ガラガラ
女勇者「タオルはいいんですか?」キュッ
ドラゴン「風呂は裸で入るんだろ」スタスタ
女勇者「そうですが……まあいいですか」
ドラゴン「温かいな」チャポン
204 = 198 :
女勇者「温泉ですからね」チャポン
ドラゴン「なあ、女勇者は勇者の何なんだ?」
女勇者「いきなりですね……」
ドラゴン「どうなんだ?」
女勇者「ただの旅の仲間です」
ドラゴン「本当か?」
女勇者「はい、あんなバカの事などどうでもいいです」
ドラゴン「そうか……」
女勇者「それに勇者はあなたの物でしょ」
ドラゴン「……かわいい奴だな、貴様は!!」ダキッ!!
女勇者「ど、ドラゴン、離してください!!」
ドラゴン「これくらいいいだろ」
女勇者「よくありません!!」
女勇者はドラゴンを掴むと全力で背負い投げをする
ドラゴン「うお!?」ドボーン!!
女勇者「まったく……」
205 = 198 :
ドラゴン「あはははは、凄いな!!」
女勇者「なんで笑っているんですか……」
ドラゴン「なあ、契りを交わした男女はある事をするんだろ?」
女勇者「まあ……はい」
ドラゴン「具体的に何をするんだ?」
女勇者「ドラゴン……それを勇者に聞きましたか?」
ドラゴン「聞いてない」
女勇者「……結婚した男女は性交をするんです」
ドラゴン「……ああ、繁殖行動の事か」
女勇者「確かにそうですが少し違うと言うかなんと言うか……」
ドラゴン「繁殖行動じゃないのか?」
女勇者「だいたいドラゴンは爬虫類、人間は哺乳類ですよ」
ドラゴン「今の俺は哺乳類だ」
女勇者「……繁殖行動です」
ドラゴン「まあ、繁殖行動は生物の基本だからな」
女勇者「……言っておきますが、今夜するとか言わないで下さいよ!!」
ドラゴン「ダメなのか?」
女勇者「ダメに決まっています!!」
206 = 198 :
ドラゴン「繁殖行動は動物のもっとも重要な行動だろ」
女勇者「……あなたは人間の事をどのくらい知っているんですか?」
ドラゴン「ほとんど知らないな、あはははは!!」
女勇者「笑いごとではありませんよ」
ドラゴン「まあ、ゆっくり覚えていくさ」
女勇者(ドラゴンには人間の事を教える必要がありますね)
ドラゴン「そう言えば、なんでタオル巻いてんだ?」
女勇者「風呂ではタオルを巻く人と巻かない人に別れるんです」
ドラゴン「胸が小さいとタオルを巻くのか?」
女勇者「違います!!」
ドラゴン「そうか」
女勇者「とにかく私と勇者であなたに人間の事を教えます」
ドラゴン「すまんな」
女勇者「今のままだと何をするかわかったものではないので」
ドラゴン「なんか言ったか?」
女勇者「何でも無いです」
207 = 198 :
今日はここまでです。
>>195
おっぱいの件ですが、C、Dくらいから巨乳と言う事でお願いします。
世間の基準はどれくれいなんだろう……
209 :
>>207
乙
C・Dで「巨」とか・・・ハードル低いなwww
210 :
同意C・Dって普通乳だよな
211 :
重要な事を聞きたいのだが、ドラゴンは卵を盗まれたって話だが鶏みたいに無精卵も産み落とすのか?
それとも独自の設定があるのかな?
212 = 211 :
連投スマン
まったく関係無いけど、IDが今年のクリスマスの予定みたいになってて全俺が泣いた!!!
213 :
>>203 勇者女湯に侵入しとるwwwwwwwwww女勇者気付けwwwwwwwwww
214 :
>>213
ワロタ
ナチュラルすぎ
215 :
良かった勇者も含めてパーティーにまともな奴なんていなかったんだね^^
216 :
Dから十分大きいよ
Dで普通って言ってるのは世間を知らないか巨乳AVの観過ぎ
217 :
世間ってwwwwwwwwwwうけるwwww
私がDだけど巨だって言われないしD仲間もけっして巨じゃない
218 :
なんだこの頭悪そうな議論は
219 :
冬休みだからな
222 :
~~~~~~~~~~~~~
廊下
勇者(間違って女湯入っちまったけど、誰にも気づかれなかった……)
勇者「言っとくが覗きにいったんじゃねぇからな!!」
勇者「裸に興味が無いかと言えば嘘になるけど」
勇者「それにしても俺ってそんなに存在感無いのか……」
勇者「しかも裸見ちゃったし……まあセーフだよな、多分」
勇者「つーかなんで話しかけたのにバレねぇんだよ!!」
勇者「……やめよう、一人でつっこんでも寂しいだけだ」
勇者「今度こそ男湯に行こう」スタスタ
勇者「それにしても女勇者ホントに胸無かったな……」ヌギヌギ
勇者「ドラゴンが横に居たってのもあるけどあれはあれでかわいそうだった」ヌギヌギ
勇者「ペチャパイって言ったら怒るだろうな」ヌギヌギ
勇者「ドラゴンは凄かった、いろんな意味で凄かった」ヌギヌギ
勇者「言っとくが、見たくて見たわけじゃねぇからな、たまたま目に入っちまっただけだからな」
勇者「そう、あれは事故だ、誰も悪くない!!」スタスタ
223 = 222 :
勇者「これが温泉か」チャプン
勇者「……温泉ってのもいいな」
チガイマス!!
勇者(なんか騒いでるな)
勇者「平和で何よりだ、うん」
???「お前が勇者か?」
勇者「ん、なんか言ったか?」
???「お前が勇者なのか?」
勇者「……まず出てこい、話はそれから」
???「わかった」スタスタ
そこに現れたのは見かたによっては男にも女にも見える勇者より年上の黒いローブを纏った人間だった。
勇者「誰だお前?」
???「俺は暗殺者だ、聞いてないのか?」
勇者「暗殺者ね……噂では聞いた、俺を殺しに来たのか?」
暗殺者「お前を殺しに来たわけじゃない、希望があるなら殺してやるぞ」
勇者「遠慮しとく、厄介事は嫌いだし」
224 = 222 :
勇者「なら何の用?」
暗殺者「お前は有名人だから一目見ようと思って来た」
勇者「俺が有名人?」
暗殺者「あれだけいろいろすればそりゃ有名にもなる」
勇者「自覚はねぇけどな」
暗殺者「自覚がなくても周りの連中は騒ぐ」
勇者(俺達を殺しに来たわけじゃなさそうだな)
勇者「この町に来た理由はなんだ?」
暗殺者「とある男を殺しに来た」
勇者「依頼主は?」
暗殺者「それは言えない」
勇者「ふーん、ならいいよ」
暗殺者「……お前変人か?」
勇者「俺毎回変人って言われてないか?」
暗殺者「俺に聞くな」
勇者「ああ、すまん」
225 = 222 :
ドラゴン「勇者いるか?」スタスタ
勇者「……」
ドラゴン「やっぱりいたな」ニッコリ
勇者「お前は何しに来てんだ!!」
ドラゴン「嫌な臭いがしたんでな」
勇者「嫌な臭い?」
暗殺者「俺の事か?」
ドラゴン「貴様に決まってるだろう」
勇者「いいからタオルを巻け、タオルを!!」キュッ
ドラゴン「貴様のタオルは腰だけなのか?」
勇者「女と男ではタオルのサイズが違うの」
暗殺者「タオルが透けて余計エロくなったような気がするのは俺だけか?」
勇者「もう一枚巻いとけ」キュッ
ドラゴン「風呂は裸で入るものなんだろ?」
勇者「そうだけどタオルを巻くのがマナーなの」ポタポタ
勇者「つーかお前どっから来たの?」ポタポタ
ドラゴン「壁に穴を開けてきた」
勇者「何してんだ!!」ポタポタ
ドラゴン「勇者、鼻から血が出ているぞ、あいつにやられたのか!?」
226 = 222 :
勇者「どちらかと言うとお前にやられた」ポタポタ
ドラゴン「?」
女勇者「ドラゴン、何をしているんですか!!」タタタッ
勇者「俺と大差ねぇ胸――――」
勇者がその言葉を言い終わる前に女勇者の蹴りが勇者を襲う。
勇者「……」ドボーン!!
ドラゴン「大丈夫か?」
勇者「なんとか……」
勇者「悪いけど引っ張ってくれない?」
暗殺者「仕方ない」ガシッ
勇者「悪い」
女勇者「自業自得です」
勇者「そりゃすいませんね」
暗殺者「ふーん、全員集合か」
女勇者「あなたは?」
勇者「お前がさっき言ってた暗殺者だ」
女勇者「何の用ですか?」
暗殺者「勇者にも言ったが俺はお前等の相手をするために来たわけじゃないんだ」
ドラゴン「……貴様、人間じゃないな?」
勇者「え!?」
227 = 222 :
ドラゴン「ベースは人間だ、だが何かと混ざってるな?」
暗殺者「さすがはドラゴン、大正解」
女勇者「強さを得るために人間であることをやめた人間ですか」
勇者「よく知ってるな、お前等……」
女勇者「一般知識です、あなたは本当にバカなんですね」
勇者「どうせ俺はバカですよ」
ドラゴン「臭いからして……吸血鬼か?」
暗殺者「大正解、そこまでわかるのか」
勇者「吸血鬼と合体したって事か?」
女勇者「まあ、簡単に言えばそう言う事です」
勇者「俺でも出来るのか?」
女勇者「あなたはスライムとでも合体していてください」
勇者「しねぇよ!!」
勇者「お前の体の半分は吸血鬼って事?」
暗殺者「いや、ゾンビも交じってるから、三分の一が吸血鬼だ」
女勇者「そこまで混ぜてよく理性を保っていられますね」
勇者「どういう事?」
女勇者「人間とは違う思考、考え方を持ったの動物と混ざったわけですから精神に相当な負担がかかっているはずです」
暗殺者「まあ、合体した時はかなり不安定だった」
228 = 222 :
勇者「ゾンビに理性は無いだろ」
暗殺者「ああ、だが理性が無い分、体の力を制御せず存分に使える」
勇者「おぞましいな、いろんな意味で」
暗殺者「これぐらいしなけりゃ強くなれない」
ドラゴン「女で殺し屋の世界に居るのは過酷だもんな」
勇者・女勇者「え!?」
ドラゴン「ん、気付いてなかったのか?」
女勇者「しゃべり方が男だったので」
勇者「顔も中性的だし」
暗殺者「凄いな、そこまでわかるのか」
ドラゴン「ふふん、オレをなめるなよ」
勇者「それも臭いか?」
ドラゴン「ああ、竜は鼻がいいんだ、男と女じゃ臭いが全然違う」
暗殺者「面白いな、あんたら、気に入ったよ」
勇者「そりゃどうも」
女勇者「ところであなたの標的は誰ですか?」
暗殺者「俺が狙ってるのはとある男だ」
229 = 222 :
女勇者「もう少し詳しく教えてください」
暗殺者「金髪のムカつく野郎だ」
勇者「知ってるか?」
女勇者「私は知りません」
ドラゴン「オレもだ」
暗殺者「まあ、今日はあいさつに来ただけだ、またな」ピョンッ
勇者「……何だったんだあいつ?」
女勇者「私に聞かないでください」
ドラゴン「勇者、一緒に入ろうぜ!!」ダキッ
勇者「ちょ……離せ!!」
ドラゴン「夫婦なんだし、いいだろ」
勇者「だからいつ夫婦になった!!」
勇者「マジで離れてくれ、胸が―――――」
勇者がその言葉を言い終わる前に女勇者の跳び蹴りが直撃し、ドラゴンと二人仲好く温泉に落ちる。
勇者「テメェふざけんな!!」
女勇者「先に出ますね」
女勇者「ドラゴン、行きますよ」スタスタ
230 = 222 :
ドラゴン「勇者と一緒に―――――」
女勇者「行きますよ!!」
ドラゴン「あ、ああ」スタスタ
女勇者「そこ直しといてくださいね」スタスタ
勇者「ドラゴンが壊したんだろぉが!!」
女勇者「あなたの嫁でしょ、あなたの仕事です」
勇者「ざけんな!!」
女勇者「覗きに来ましたよね?」
勇者「……」
女勇者「私達の裸見ましたよね?」
勇者「あれは事故だ」
女勇者「言い訳です」
女勇者「大事な部分を斬り落されるのと壁を直すののどっちがいいですか?」
勇者「……直せばいいんだろ!!」
女勇者「そう言う事です」
231 = 222 :
※補足
ドラゴンについて
>>211
ドラゴンは有精卵しか生みません、無性卵が採れるなら村長達も密猟なんてしません。
ちなみにドラゴンは卵を産んだ事が無いです。
運悪く村長達に目を付けられてしまっただけです。
232 = 222 :
今日はここまでです。
他にも聞きたい事があったら自由に書いといて下さい
234 = 209 :
236 :
誤字だったのに入ってた事にしやがったwww
237 :
暗殺者は中性的な顔らしいから
女勇者の嫁だな
238 :
そこは女大臣だろ
239 :
~~~~~~~~~~~~~~~~~
部屋
勇者「ただいま」ガチャ
女勇者「片付きましたか?」
勇者「どんだけ大変だったと思ってんだ?」
ドラゴン「すまんな」
勇者「本当にそう思うなら片付け手伝ってくれよ」
ドラゴン「オレが手伝えば倍時間がかかってたと思うぞ」
勇者「それもそうだな」
女勇者「綺麗に直っているんでしょうね」
勇者「人に頼んどいて文句言うんじゃねぇ!!」
女勇者「それにしてもその金髪のクソゴミ野郎とは誰なんでしょうか」
勇者「そこまで言ってなかったような気がする……」
ドラゴン「その金髪は強いのか?」
勇者「さあ、とにかくその金髪には関わらないほうがいいな、めっちゃ面倒臭そうだし」
女勇者「自分から進んで面倒臭い事をするくせによく言えますね」
勇者「したくてやってるわけじゃねぇから」
240 = 239 :
女勇者「私には進んでそう言う事をやっているように見えますが」
ドラゴン「不幸体質だもんな」
勇者「それは認めるけど……」
女勇者「どうせ今回もあなたのせいで面倒事に首を突っ込む羽目になるんです」
勇者「俺のせい?」
女勇者「当たり前です」
ドラゴン「あはははは、さすが勇者」
勇者「一体何が面白い……」
女勇者「明日は全員で行動しますからね」
勇者「なんで?」
女勇者「あなたとドラゴンを暴走させないためです」
ドラゴン「オレ達が暴走するように見えるのか?」
女勇者「逆に暴走しない自信があるんですか?」
勇者・ドラゴン「無い」
女勇者「だったら全員行動します」
勇者「言っとくけどお前だってよく暴走するからな」
241 = 239 :
女勇者「それはそうですね」
ドラゴン「お前すぐ斬りかかるんだろ」
女勇者「否定はしません」
勇者「とにかく明日は全員行動って事でいいな?」
女勇者「はい」
ドラゴン「具体的には何をするんだ?」
勇者「仲間探し」
女勇者「買い物です」
勇者「いまさら買い物?」
女勇者「この先どんな敵が出てくるかわかりません、回復道具などを買っておくべきです」
勇者「じゃあやる事は二つだ」
女勇者「明日は早いですからね、二人も早く寝なさいよ」
勇者「はいはい」
ドラゴン「わかった」
女勇者「私は寝ますね」ゴロン
勇者「おい」
女勇者「なんですか?」
勇者「何シングルで寝てんだ、お前はドラゴンとダブルベッドだろ」
女勇者「夫婦なんですから一緒のベッドで寝てください」
勇者「だから夫婦じゃねぇって言ってんだろ!!」
242 = 239 :
ドラゴン「勇者、早く寝るぞ」
勇者「そこでは寝ねぇ!!」
勇者「女勇者、さっさと退け!!」
女勇者「退くわけ無いじゃないですか」
勇者「……テメェ」
女勇者「黙っててくださいね……」
勇者「ふざけんなよ」
女勇者「騒がしくしたら殺しますからね」
勇者「……」
女勇者「……」スヤスヤ
勇者「寝るの早ぇな」
ドラゴン「寝たのか?」
勇者「ああ、もういい、俺も寝る」ゴロン
ドラゴン「そうだな」
勇者「寝ないのか」
ドラゴン「ふふ、いい夜だからな」
勇者「そうか?」
ドラゴン「こんな夜は空を飛びたくなるよ」
勇者「飛ばないのか?」
243 = 239 :
ドラゴン「今のオレは人間だ、空は飛べんよ」
勇者「……悪いな、知らなかったよ」
ドラゴン「気にするな、オレの選んだ道だ」
勇者「ドラゴン……」
ドラゴン「今は睦言を交わそうではないか」
そう言うとドラゴンは勇者に馬乗りになる。
勇者「え、は?」
ドラゴン「勇者、一つになろうか」
ドラゴンは勇者を強く抱きしめる。
勇者「おい、いい話が台無しだぞ!!」
勇者「この話でそれは無いだろ!!」
ドラゴン「邪魔者もいない、それに結婚した男女は繁殖行動を行うんだろ?」
勇者「待て、それは合ってる、けど間違ってる!!」
244 = 239 :
ドラゴン「女勇者は今夜はするなと言っていたが、善は急げだ」
そう言うとドラゴンは勇者と唇を重ねる。
勇者(このまま流されてもいいかな……待て、これは不味い、いろいろな意味で不味い!!)
勇者「女勇者が隣で寝てるから」
ドラゴン「それがどうした?」
勇者「いや、ある種興奮するけど……じゃなくて流石にこれはダメだ」
ドラゴン「勇者は嫌なのか?」
勇者「嫌っていうか……」
ドラゴンの手が勇者の股間を軽く触る。
勇者「落ち着け、やめろ……」
ドラゴン「ふふん、口では嫌がっているが、体は正直だ――――――」
女勇者の跳び蹴りでドラゴンの言葉は中断される。
勇者「お、女勇者さん……起きてらっしゃったんですか……」
女勇者の踵が勇者の股間を襲う。
勇者「ちょ……それは反則……」
女勇者「黙りなさい、何がある種興奮する、ですか」
245 = 239 :
勇者「聞いてたのか……」
女勇者「あなたは痴女だったんですか」
勇者「女じゃねぇし」
女勇者「黙りなさい」
女勇者の踵がもう一度勇者の股間を襲う
勇者「お前……めちゃくちゃ……」
ドラゴン「ずっと起きてたのか、あははははは!!」
勇者「なんで満面の笑みを浮かべてるの?」
女勇者「私に聞かないでください」
ドラゴン「勇者、続きはまた今度だ」
勇者「やらねぇよ」
女勇者「いいからさっさと寝なさい」
勇者「わかったわかった」ゴロン
ドラゴン「仕方ないな……」ゴロン
勇者「寝る子は育つからな、胸が……」ボソッ
女勇者「ベッドを血で染めたいようですね」
勇者「ごめんなさい」
246 = 239 :
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
朝 街中
勇者「まずは買い物でいいか?」スタスタ
女勇者「はい」スタスタ
勇者「迷子になるなよ」スタスタ
ドラゴン「オレを誰だと思ってるんだ?」スタスタ
勇者「気高き竜だろ」スタスタ
ドラゴン「ああ、その通りだ」スタスタ
ザワザワ
女勇者「ずいぶん視線を感じますね」スタスタ
勇者「暗殺者の言うとおり有名人みたいだな」スタスタ
女勇者「あれだけ暴れたんですから当然ですね」スタスタ
勇者「それほど暴れた覚えは無いんだよな」スタスタ
女勇者「あなたの思っている三倍は暴れてますよ」スタスタ
ドラゴン「オレもそう思うぞ」スタスタ
勇者「俺ってそんなに暴れてたか?」スタスタ
女勇者「勇者ですし、有名になる事は悪い事では無いですよ」スタスタ
247 = 239 :
勇者「出来ればもっといい事で有名になりたかった」スタスタ
女勇者「私が思うに無理だと思います」スタスタ
ドラゴン「勇者に普通って言葉は似合わないしな」スタスタ
勇者「喜んでいいの?」スタスタ
ドラゴン「褒め言葉だぞ、一応」スタスタ
勇者「一応って……」スタスタ
女勇者「すいません、薬草と回復薬と毒消し草をもらえますか」
店の人「全部で300ゴールドだ」
女勇者「どうぞ」チャリン
店の人「まいど」
勇者「思ったよりすぐ終わったな」
女勇者「次の場所に行きましょうか」
勇者「次は何処に?」
女勇者「酒場です」
ドラゴン「酒場に何しに行くんだ?」
女勇者「仲間を探すには最適の場所です」
勇者「……お前意外といい奴」
女勇者「意外とは余計です」
248 = 239 :
勇者「酒場はあっちだ」スタスタ
女勇者「急に元気になりましたね」
ドラゴン「酒場なら飯が食えるな!!」スタスタ
女勇者「二人とも元気ですね」スタスタ
勇者「早く早く!!」
ドラゴン「女勇者、腹減ったぞ!!」
女勇者「なんだかんだ言っても仲良しじゃないですか」スタスタ
勇者「こんにちは」ガチャ
イケメン「朝っぱらから買い物なんて……もう少し休ませてくれよ」
魔法使い「朝は安いんだよ!!」
女戦士「魔法使い、静かにしなさい」
遊び人「つまんないわねー、朝から買い物に行くくらいだったらどっかに遊びに行かない?」
奥の席に居たのは、銀の鎧を身にまとった金髪の美少年をリーダーとしたパーティーだった。
勇者「金髪……」
ドラゴン「あれが暗殺者が言ってた奴か?」
勇者「まだわかんねぇけど多分そうだろうな」
女勇者「なんとなくムカつきますね」
勇者「初対面の人間にそういう事言っちゃいけません」
249 = 239 :
イケメン「ん、君達もパーティーかい?」
勇者「そうだけど」
イケメン「……そうかそうか、と言う事は君が勇者なのかな?」
勇者「なんで知ってんだ?」
イケメン「君達は有名じゃないか」
勇者「つーかお前誰だ」
イケメン「はっはっは、自己紹介が遅れたね、僕の名前はイケメン、君の兄だ」
勇者「は!?」
女勇者「あなた兄がいたんですか!?」
勇者「いない……何言ってんだお前」
イケメン「父親は違うけど母親は同じだよ」
イケメン「僕を生んだあとにあの人は君の父親と結婚して君を生んだんだ」
イケメン「異父兄弟って事だね」
勇者「……」
イケメン「まあ一度も会ったことが無いんだったら仕方ないかもしれないね」
勇者「あの人なら普通にあり得るな」
女勇者「ビッチですからね、あの人は」
勇者「下手するともっと子供がいそうだもんな」
勇者「つーか勇者って二人以上居ていいもんなのか?」
イケメン「そりゃいいさ、勇者の子孫が一人しかダメなんて法律は無いからね」
250 = 239 :
女勇者「あなたと全然似てませんね」
勇者「父親が違うからだろ、多分」
イケメン「僕のパーティーを紹介するよ」
イケメン「そこの小さいのが魔法使いだ」
魔法使い「魔法使いだよ、よろしくね!!」
15歳ぐらいの短めの髪の少女が一歩前に出てお辞儀をする。
イケメン「で、こっちが女戦士」
女戦士「女戦士です」
女勇者と同じくらいの年のポニーテールの女性が無愛想に返事をする。
イケメン「で、最後が遊び人だ」
遊び人「どうもー」
20歳後半くらいの金髪のナイスバディーな女性が微笑みながら挨拶をする。
イケメン「そっちのパーティーは?」
女勇者「女勇者です」
ドラゴン「オレは気高き竜だ」
勇者「ここは俺が紹介するんじゃないの?」
女勇者「気のせいです」
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