のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,063,035人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報

    元スレさやか「奇跡も魔法も……」ほむら「私のは技術よ」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - クロスオーバー + - ジョジョ + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    351 = 186 :



    ほむら「病院内はDioや恐竜に傷つけられた人々であふれかえっているという惨状だった」

    ほむら「できることなら、あなたと佐倉杏子、三人で何とかしようと思ったのだけれど……」

    まどか「わたしは、気を失っていたからよくわかりませんが……一刻の猶予人もいるというか……」

    ほむら「私達がどんな傷を魔法で治せても、命が終わってしまってはもう戻せなくなる」

    ほむら「時間がなかったのよ」

    マミ「…………」

    さやか「マミさん。あたし……魔法少女として戦います」

    さやか「だから、戦い方を教えて下さい」

    マミ「えぇ……。えぇ、もちろんよ」

    まどか「さやかちゃん……」

    352 = 186 :




    さやか「まどか、心配しなくていいよ。あたしの願いで多くの人が救えた。その事実だけでも、あたしは救われる」

    まどか「うん……」

    ほむら「願いが反映されて美樹さやかは治癒魔法が得意よ」

    まどか「さやかちゃんが怪我を治すのが得意だなんて、ちょっと意外だよね」

    さやか「どういうことよそれ」

    ほむら「美樹さやかが治癒って……ねぇ?」

    さやか「何だよそれ?!」

    マミ「美樹さんって青いからこう、スピードがどうとか」

    まどか「あ、あるいは氷とか水とか……」

    さやか「色で決めないでよ……」

    353 = 186 :


    さやか「……いや、でもさ、どこぞのRPGの僧侶は青いよ?」

    ほむら「魚と言えば青ね」

    さやか「何でそこで魚が出るんだよ!」

    マミ「ま、まあ何にしても、仲間ができて心強いわ。ビシバシ鍛えてあげる」

    さやか「お願いしますっ」

    ほむら「私も鍛えてあげるわ」

    さやか「ゲッ……何であんたまで」

    ほむら「巴マミと共闘を結ぶからよ」

    まどか「え?」

    354 = 186 :



    マミ「……聞いてないわよ?」

    ほむら「巴マミ……いえ、マミと呼ばせてもらうわ。別に構わないでしょ」

    マミ「…………」

    ほむら「もうそろそろ私を信頼してくれてもいいんじゃない?」

    マミ「でも……」

    ほむら「あなたは仲間が欲しかった。願ったり叶ったりじゃない。共闘ぐらい結んでもいいでしょう」

    ほむら「お菓子の魔女に食われかけるわDioにソウルジェムを奪われるわ……あなたには不安要素が多すぎる」

    マミ「……私」

    マミ「……あなたと友達になれるのかしら。こないだまでお互い敵同士だったのに」

    ほむら「敵だったらソウルジェムを取り返すなんてしないわよ」


    355 = 186 :



    ほむら「あなた個人の話をしている。私、あなた個人には敵意を向けた覚えがないし」

    ほむら「それでも嫌? あなたのお友達のことを言いたいなら……」

    ほむら「私はそーゆーことを知っていたから阻止したかった。という解釈をすればいい」

    ほむら(そもそも本当に何もしてないし、勝手にあなた達が自己解決して私が襲ったって決めつけただけだし)

    マミ「…………」

    マミ「……ねぇ、あの、暁美さん」

    ほむら「何かしら」

    マミ「その……ありがとう」

    ほむら「……お礼を言われる覚えはないわ」

    356 = 186 :


    マミ「私は一方的に敵意を向けていたのにあなたは私のことを助けてくれた……」

    マミ「……私に、断る理由がないわ」

    さやか「マミさん……」

    マミ「私、お菓子の魔女の時に助けられてから……本当は、謝りたかった……」

    マミ「そして、私の方から、仲間になって欲しいと言うべきなのに、あなたは、こんな私に仲間になれと言ってくれた……」

    マミ「すごく嬉しい……本当にありがとう」

    マミ「暁美さん。改めて、これからよろしくお願いします」ペコリ

    ほむら「……えぇ。わかったわ」

    まどか「やったっ! ほむらちゃんとマミさんが仲直りした!」

    ほむら「……そういうわけだから二人でビシバシ絞ってあげるわ。美樹さやか」

    さやか「甘口で……妥協して中辛程度でお願いします……」

    まどか「ウェヒッ、頑張ってさやかちゃん!」

    さやか「他人事だと思ってあんたは……!」

    まどか「ウェヒヒッ」

    357 = 263 :

    そういや平行世界のDioはいるんかね、ほむらとの時止め対決が出来そうだ

    358 = 186 :



    さやか(……しかし、まあ何だね。本当にあたし、ゾンビみたいな体になっちまったんだよねぇ……いまいち実感が沸かないよ)

    さやか(ソウルジェムが魂……ねぇ。参ったねこりゃ)

    さやか(……こんな体じゃあ、恭介に顔向けできないよ)

    さやか(ちきしょう)

    さやか「……まぁ、なっちまったもんは仕方ないね! 二人とも、ビシバシよろしくお願いしまぁーすっ!」

    マミ「ふふ、元気ね」

    さやか「あははのはー」

    まどか「…………」

    まどか(さやかちゃん……明るく振る舞おうとしてる)

    まどか(だけど……)





    とある病院の壁や床は、不自然な傷がそこら中にあるらしい。その傷はまるで、肉食獣……恐竜の爪痕のよう。

    多種多様の傷があるにも関わらず、職員も入院患者もそれらがいつ刻まれたのかわからないという。

    ――見滝原の七不思議。その③

    359 = 186 :


    Dioのコレジャナイ感が否めませんが、ほむほむの腕が二回吹っ飛んだりしつつ今回はここまで。

    効果音の多用は結構好き嫌いが別れるらしいのでチト読みづらいとこもあったかと思います。



    前回戴いたレスにもありましたが、このさやかちゃん思ったより賛否両論な子になってたようですね。

    次回のさやかちゃんがちょっぴり不安です。お疲れさまでした。おやすみなさいです。

    361 :

    シャルまではほむら視点にすればマミとさやかが嫌われるのは仕方ないって

    362 :


    おっと会話が成り立たない外野がひとり登場~~
    ID真っ赤にしないで投下が終わってからレスしようぜって言わなかったか?マヌケ

    363 :


    さやか…お前それでいいのか
    恭介が退院しないから仁美の宣戦布告も発生しないので逆にいいのか?

    364 :

    次回のさやかちゃんが不安って…
    な、何をしでかしちまうんスかー!?

    365 :

    乙です!貴方のSSが好きなせいか気になると夜も眠れねぇ

    366 :

    ID真っ赤な長屋は吊れよ

    367 :

    SSを愛してるからとかなんとかって噛みつくのに今以上にレスしたり
    何故か口汚い奴が荒らしに来てさらに無駄レス消費ってパターン勘弁してくれよ…

    368 :




    ――

    ――――


    杏子「…………」

    杏子「Dioの一件からしばらく身を引いていたが……」

    杏子「……また、来てしまった。見滝原」


    杏子(……マミ)

    杏子(あいつがいつどこで死のうがあたしには関係ない……とは頭で思っていても……)

    杏子(マミが生きていてよかったと、心からホッとして……安心している奇妙なあたしがここにいるんだよな)

    杏子(……それはまあいいとして……キュゥべえ曰く、さやかってやつが、契約したとの話だ)

    杏子(他人のために一度きりの奇跡を使うなんて、馬鹿なことだ)

    杏子(だが……Dioがそれをさせてしまった。いや、あたしのせいでもある)

    369 = 368 :



    杏子(あたしはDioに言われるがまま、ほむらって奴を誘導してしまった)

    杏子(そしてDioをはたくさんの人を傷つけた。あたしも、記憶にはないがほむらを負傷させてしまったらしい)

    杏子(そのせいでさやかは契約した)

    杏子(マミを救うには、従うしかなかった)

    杏子(いや、本当にそうなんだろうか。今思えば他に何か手だてはあったんじゃなかろうか)

    杏子(……そもそも何故救おうと思ったのか、そこんとこだが……あたしにもようわからん)


    杏子「…………やれやれだぜ」

    370 = 368 :


    ~~~~~~~~~~


    ――Dioがマミを襲撃した夜。


    ガチャ


    Dio「全く……あの部屋はどうも落ち着かん。芳香剤というものか、文字通り鼻につく」

    クンクン

    Dio「ん……外の空気、良い匂いだ。空気がどうとかではなく、他の住人の料理の匂いがプンプンする。集合住宅だからな」

    Dio「スパゲティ、ステーキ、ピッツァ……む、この匂いはシチューか。くそ忌々しい」

    Dio「食指は不気味に動かないな……」

    Dio「とは言え、食欲関係なく何か食っておかないと死んだ事実を突きつけられてるようで気持ち悪い」

    371 = 368 :



    Dio「……魔法少女、か。あらかた理解した。スタンドの類かと思えばお伽噺とかとんでもない領域だ」

    Dio「素質のある奴が願えば願いを叶えてくれる……それは本当らしい。……契約、か」

    Dio「……鹿目まどかと美樹さやか。その二人が今のところ未契約な魔法少女の卵」

    Dio(どちらでもいい。どちらかの契約の力を利用してやるとするか)

    Dio(都合の良いことにあの二人は友人らしい。一石二鳥というやつだぜ)

    恐竜s「シャ――!」

    ドシュンッドシュンッ

    Dio(恐竜共にジャイロの残り香を記憶させた。まずはジャイロ・ツェペリを捜せ。そして監視しろ)

    Dio(もし仲間――ジョニィ・ジョースターとかホット・パンツとか――がいれば……いたらいたらでその時に考えよう)

    Dio「色々確かめたいこともあるし、さてこれからどうするか……」

    372 = 368 :



    「……テメェ……そこで何してやがる……!」

    Dio「ん?」

    杏子「マミの家の前で何をしていると聞いてるんだよッ!」チャキッ

    Dio「…………」

    杏子「キュゥべえからマミが危険だと聞いてきてみれば……! たまたま見滝原に来ていたからよかったものの……」

    Dio「……確かにあの白い奴は帰したが、他言が過ぎるな。……フン。まあいい」

    Dio「それで、おまえは槍を生み出すスタ……魔法少女だな? ということは佐倉杏子、か? おまえは?」

    杏子「質問を質問で返すなッ!」

    ブンッ

    Dio「……」

    373 = 368 :



    サッ

    杏子「なっ!? こ、この距離で避け……!」

    Dio「無駄だ」ブンッ

    ガシィッ

    杏子「グッ!? く、首を……!」

    Dio「恐竜の動体視力。……いいか、忠告してやる。命が惜しければ俺のいう通りに行動することだ」

    杏子「う……うるさいっ! マミに何をした!」

    Dio「敢えて答えてやるなら、一つだけ借り物をしただけだ」

    杏子「嘘をつくなッ! さっきから話しかけても返事がねーんだぞ!」

    Dio「……テレパシーのようなことまでできるのか……ほう、そこまでは聞いていなかった。そして返事がない、か。成る程」


    374 = 368 :



    Dio「スタンドに射程距離があるように……ソウルジェムという宝石にもそういうのがあるらしい」

    Dio「ソウルジェムが本体から100mばかり離れると『死ぬ』ことが証明された」

    杏子「……は?」

    Dio「俺の恐竜にマミのソウルジェムを持たせて走らせてみた」

    Dio「そして、返事をしなくなったということは……そういうことだ。シカトする理由がないからな」

    Dio「俺はてっきり魔法が使えなくなるだけかと思ったんだがな」

    杏子「ソウルジェムが……離れ……死ぬ……え? ……え?」ワナワナ

    杏子「ど、どういうことだ! テメーッ! つ、つ、つまらんハッタリはよしゃーがれ!」

    375 = 368 :




    『さ、佐倉さん……? そこにいるの……?』

    杏子「マ、マミッ!?」

    Dio「そして再び特定の範囲内にソウルジェムが戻ると、息を吹き返す」

    マミ『に、逃げてッ! そいつは危――』

    Dio「範囲外だと死ぬ」

    杏子「マミッ!? マミッ!」

    杏子「…………くそっ!」

    Dio「おまえは今、恐怖した。そして頭だけでなく心でも理解した。ソウルジェムは魔法少女の魂であると」

    杏子「……ッ!」

    Dio「取引しよう。マミの魂と……」


    376 = 368 :



    杏子「と、取引……」

    Dio「俺には野望がある。願いがある。だがそれを叶えるには邪魔者がいる……願望の成就と邪魔者の排除を両方やるにはチト荷が重い」

    Dio「そこで、俺に従ってもらいたい。俺の目的が達成されれば、こいつの『魂』を解放してやる」

    杏子「…………」ギリギリ

    Dio「……範囲内だと息を吹き返す」


    マミ「――佐倉さんを離しなさいッ!」

    ダッ

    杏子「マミッ!」

    マミ「トッカ――」

    Dio「フン」

    シャッ

    377 = 368 :



    マミ「ッ!?」

    ガシィッ

    マミ「グッ!? ガッ、く……首が……!?」

    Dio「リボンも出せるのか……。そして接近し、俺を縛って杏子の救出を優先した」

    Dio「……だがな、最初から殺すつもりで来ない奴が俺に一泡吹かせられるはずがない」

    マミ(く、首を掴まれたッ! な、何に……?! なにか、蛇のような物に……死角を突かれた……!)


    マミ(……ッ!?)

    マミ(う、嘘……!? あれは……尻尾!? この男……尻尾が生えているッ! まるで、リザードマンのような……)

    杏子(ま、まずい……! 完全にパニックになってる……こ、怖い……! あたしは今……こいつに恐怖を抱いている……!)

    Dio「恐竜の身体能力。いいか。この俺にいたいけな少女の首を掴ませるんじゃあない。それも尻尾で」

    マミ「ぐく……ふ……恐、……竜」

    378 = 368 :



    ギリッ

    杏子「グク……ウ……」

    マミ「ガフッ……うぅ……」

    Dio「圧倒的な力の差に怯えているな。空いてる左手で頭でも撫でてやろうか」

    杏子「マミに……ッ! 触るなァ!」

    ゲシィッ

    Dio「……フン。まあいいだろう。離してやるか」

    パッ

    マミ「ケホケホッ! ケホッ!」

    杏子「ゲホッ! ゲホゲホッ!」

    Dio「その汚い靴で俺の脚を蹴るんじゃないと怒鳴りたいトコだが、許してやる。おまえは『仲間』だからな。だから離した」

    379 = 368 :

    Dio「ただしこいつは『餌』だ」スッ

    マミ「ふ、触れないで――」

    メキメキッ

    マミ「ッ!?」

    杏子「んなッ!?」

    Dio「保護色か? コートハンガーは好きか? コートはないがな」

    メキメキメキ

    マミ「あ、ああ……?! あ……」

    杏子「ま、マミが……マミが変形していく……!?」

    Dio「スケアリーモンスターズ……マミを恐竜っぽい家具にした、いや、家具っぽい恐竜に……どっちでもいいな」

    380 = 368 :


    バァ―z_ン

    マミ「」

    Dio「インテリアとしてのセンスは最悪だな」

    杏子「く、くそやろうが……!」



    ガチャリ

    Dio「ム?」

    Dio「おや……お隣さん? ……騒がしかった?」

    Dio「ハハハ、いやぁ、申し訳ない。聞き分けのない親戚の子を教育しなければならなくなってね……」

    Dio「ほれ、おまえも頭を下げろ」グググッ

    Dio(騒いだら頭握りつぶして頭蓋骨と脳をシェイクしてやる。その後に口封じとして無関係なあいつも殺す)ボソッ

    杏子「……ッ!」


    381 = 368 :



    Dio「いや、人様から見たらほんのつまらない理由なんでね……はい。あと数十秒ほどしか……かからないから……」

    Dio「はい。まことに申し訳ない。はい。済みしだい……すぐ静かに……はい。させるから……はい」ペコペコペコ

    Dio「すいませんでした」ペコォーッ

    バタン


    Dio「……フン! 集合住宅なんかのどこがいいんだ? 気苦労の方が多いのに」

    杏子「…………」

    Dio「さあ、中に入れ。今日はもう遅いから寝ろ。俺は適当な場所で野宿する」

    Dio「おまえはベッドでゆっくりと眠るのだ。戸締まりしろよ」

    Dio「コートハンガーはちゃんと片付けておけよ。居間にでも置いておくといい」

    Dio「電話がかかってきたら留守番を頼まれてるだとか言っておけ」

    Dio「それと、キュゥべえって奴にも言ったが、妙な真似はするなよ。俺はマミの命を握っているんだからな」

    Dio「その気になればおまえも殺せる。いいな。返事は?」

    382 = 368 :



    杏子「……」

    Dio「フン、まあいい。とにかく逃げようだなんて思うなよ」

    Dio「明朝、また来るぜ。その時にケータイのメールという機能を使ってまどかとさやかを呼び出すつもりだ」

    Dio「いいか、俺がわざわざ予定を話したのは、おまえは妙な動きをするなという釘刺しでもある」

    Dio「恐竜におまえの監視をさせることにしている。いいか、どういうことかわかっているな? ……それじゃあな」

    杏子「…………」

    Dio「……ああそうだ。あともう一つ。年頃の女の子に言いたかないことだが……」

    Dio「風呂入れ。臭うぞ」

    バタン


    383 = 368 :





    杏子「…………」

    杏子「………くそぅ……ちくしょう……!」

    杏子「マミィ……グスッ」

    杏子「どうしろってんだよぉ……あたしどうしたらいいんだよ……」

    杏子「あたしに何をすればいいのか教えてくれよ……前みたいにさぁ……うぅ……ヒック」

    QB「……今は従うしかない」

    杏子「キュゥべえ……」


    384 = 368 :



    QB「Dioの目的は魔法少女じゃなくて、魔法少女の素質がある人間だ。……鹿目まどかと美樹さやかって言うんだけどね」

    QB「二人を、ある場所に誘い込むという計画らしい。それに君も加えさせられる」

    杏子「……それは、今聞いた」

    QB「そうかい。それで、何故かは知らないけど、まどかの側には、大抵、暁美ほむらという魔法少女がいる」

    QB「彼女は聡明で実力がある。そしてジャイロ・ツェペリという仲間がいる」

    QB「……彼女達が助けてくれることに期待して、今は言う通りにしよう。マミを救うためにも」

    杏子「…………うん」


    ~~~~~~~~~~


    385 = 368 :



    杏子「…………」

    「…………」コツコツ

    杏子「……」

    「…………」コツコツ


    杏子「……何者だ」

    ド ド ド ド ドド


    さやか「マミさんだと思った? 残念、さやかちゃんでした!」

    386 = 368 :



    杏子「……何か、用か?」

    さやか「あははっ」

    杏子「あ?」

    さやか「それにしてもほんと。マミさんのソウルジェム取り返せて、よかったァ~~」

    杏子「あ、ああ……」

    さやか「ソウルジェムって、魂なんだってね。マミさん生き返ったんだよ」

    さやか「魂を、ソウルジェムに詰め込んで……ってね。すごいシステムだねぇ~」

    さやか「これなら心臓を貫かれてもソウルジェムさえ無事ならオッケ~」

    387 = 368 :



    さやか「マミさんは実際にDioに盗られて、ほむらは何かわからんけど、あんたもまあそういうわけで、そのことを知ってるはずだ」

    さやか「ほら見て。あたし、魔法少女になりました。以後よろしくぅ」

    杏子「…………」

    さやか「魂のない体……か。……ゾンビだね。魔法少女って、ゾンビなんだねぇ……。ゾンビ……か。あはっ。こりゃ傑作だァ~~。ゾンビ、ゾンビィ」

    さやか「……ねぇ、魔法少女になって、あんたは後悔してる?」

    杏子「…………」

    さやか「あたしは正直、後悔してる。マミさん師匠と転校生先輩にゃあ悪いけど」

    杏子「…………」

    さやか「だって、しんどいもん。魔女狩り」

    388 = 368 :


    さやか「ねぇ聞いてんの?」

    さやか「あのさ、あたしさァ~~~……『恭介の腕を治す』っつー……願いだったんだよ」

    さやか「事故で動かなくなって、バイオリンが弾けなくなった、幼なじみの腕をね」

    さやか「こないだ、絶望的だって、もう二度と腕は動かないだろうって診断されたらしい……」

    さやか「いやー……治したかったなぁー。恭介の腕……」

    さやか「でも結果的にィ、あたしが叶えた願いは……『Dioに傷つけられた人達を治す』ことだった」

    さやか「その人達の中には、その恭介も含まれてたからまだいいか……。仕方がない。と、思ってた、けど……」

    杏子「……」

    389 = 368 :



    さやか「実際はッ! 違ったァッ!」 

    杏子「!?」

    さやか「あたしの願いは『あんたの尻ぬぐい』でしかなかったッ!」

    さやか「あんたのせいだッ! あの騒動ッ!」

    杏子「なッ!? ……ち、違うッ!」

    さやか「違くないッ! Dioを味方につけて、魔法少女とその芽を潰すのが目的だったと考えるのが自然じゃねーかッ!」

    さやか「魔法少女を皆殺しにすれば、グリーフシードの取り分が増えるからな! 見滝原をテリトリーにもできる!」

    杏子「ち、違うッ! あれはDioに……」

    390 = 368 :



    さやか「あたしゃこんなゾンビみたいな体になって……ッ! こんな奴のために……ッ!」

    さやか「最初から恭介の腕を治していればッ! あたしは後悔なんかしなかったッ!」

    さやか「魔女と戦うことも! こんな体になることも! 受け入れた!」

    さやか「恭介に顔向けさえできないッ! こんな体のあたしは何を言えばいいのやらだッ!」

    さやか「たった一つの奇跡を、無駄にして……冷静になればなるほど時間が経てば経つほどムカっ腹が立ってくる! イライラがイライラを呼ぶゥ!」

    さやか「」プッツン

    さやか「あたしの無念は全て……あんたのせいだ! 晴らさせろォ――ッ!」

    パァッ

    杏子「ッ!? お、おい! こんなとこで変身して……!」

    391 = 368 :



    さやか「あたしは人間をやめさせられたぞ杏子ォ――――ッ!」ジャキィ

    ダッ!

    杏子「なッ!?」

    杏子(ま、マズイッ! 変身して防御しなくてはッ!)

    ガキンッ

    杏子「グゥッ!?」

    さやか「あんたって強いらしいねぇ。一人で魔女を狩れるんだってねぇ……そりゃ欲望丸出しで見滝原を狙うわけだ」

    さやか「……でもね、あたしも強くなったよ。マミさんの教育と転校生の戦いっぷり、バトル物の漫画とかを見て戦い方を覚えた!」

    さやか「あたしはこれから、正義のために戦う! だから使い魔をわざと逃がして人を襲わせるようなことするあんたは悪だッ! あたしが知らなかったと思うか!?」

    杏子「ッ!」

    さやか「使い魔を放つということは、一般人を間接的に殺すことッ! 人殺しめッ!」

    392 = 368 :



    さやか「あんたの罪は、法律では裁けない……。だから、あたしが裁くッ!」

    ギリギリギリ

    杏子(お、遅れをとってしまった……! この姿勢では押し負けるッ!)

    杏子(嘘だろ……! あたしは、こいつよりも経験があるのに……なんで、不利な姿勢とは言えあたしが押し負け……ッ!)

    杏子(違う……力じゃない! 力で負けているのではないッ! スゴ味だ。あたしは、精神的に圧されてる……ッ! このままだとヤバイ! 行動せねば……ッ!)

    さやか「あんたの反射神経を覚えた!」

    さやか「ほらほらほらほらほらァ――ッ!」

    ガキッガキンッガッ

    杏子「う、うおっ! くっ! は、早いッ!」

    さやか「あんたがどれだけ踏み込めるか覚えたッ!」

    杏子「グッ……ナメんなッ……!」

    杏子(剣をはじき落としてやるッ!)

    バッ

    さやか「ッ!」

    ザシュッ

    393 = 368 :



    さやか「ゲハッ!」ドバッ

    杏子「あ……!」

    さやか「あ……あぁ……? ……え?」

    さやか「生……生ァ……ナマッ、生暖っかいものが……あたしのお腹から……血、なのか……?」

    ポタポタ

    さやか「血っ……血がァ~~~! 血が出てるゥ……」ガクッ

    さやか「ひでぇ……こ、こんなに血が……」

    さやか「う……うぅぅ……ふえぇぇぇん……あんまりだぁ……」ポロポロ

    杏子「さ、さや……」

    さやか「あんまりだアァァ……! ひどい……ひどいよぉ……そんなのってないよぉ……!」エグエグ

    杏子「そ、そんなつもりじゃ……」

    394 :

    安定のさやかちゃんと言いたいところだがジョジョに染まりすぎてて笑ってしまう

    395 = 368 :



    さやか「……フフッ」ニタァッ

    杏子「え?」

    さやか「……フフフックックックッヒヒヒヒヒケケケケケ」

    杏子「ひィッ?!」

    さやか「ノォホホノォホ、ヘラヘラヘラヘラ、アヘアヘアヘ」ケタケタ

    さやか「ウクハハハハ……その気になれば、本当に痛みなんて消せちゃうんだぁ……! ウヒヒヒヒヒヒヒ! ハハハハハハハハーッ!」

    杏子「……ッ」ゾクッ

    杏子(狂ってやがる……! こいつには勝てない! 本能的勘がそう告げ――)

    杏子「……か、勝てない? あたしは今、こいつに勝てないと思ってしまったのか?」

    杏子「う、嘘だろ……?」

    さやか「ブツクサうっせぇ――! 既にあんたの槍の間合いも覚えたッ!」

    さやか「安心しろよ……殺しはしないさ。ただちょっとめちゃくちゃ痛い思いをしてもらう!」

    396 = 368 :



    さやか「血液スプラッシュ!」

    ブシャァッ

    杏子「うあッ!? ち、血が……」

    さやか「どうだ! この血の目つぶしは! 勝った! くらえぃ!」

    杏子「しまっ……!」

    さやか「正義は行われた! あんたが放した使い魔のせいで犠牲になった人の無念を晴らすッ!」

    杏子(あたしはいつか……マミを超えたかった……のに……さやかなんかに先を行かれてしまっ――)


    ズアァァッ

    さやか「手応えがない」

    さやか「……後ろかッ!」バッ



    杏子「っ!?」

    ゴシゴシ

    杏子「あ、あんたは……」

    397 = 368 :




    ゴゴ ゴ ゴ ゴ

    ほむら「……」

    まどか「……」

    さやか「まどか! ……それに、転校生」ギロリ

    まどか「…………さやかちゃん」

    まどか(い、一瞬……ほんの一瞬。わたしは……目の前にいる魔法少女がさやかちゃんであることを疑った)

    まどか(人違い……そう思って、いや、そうだと期待してしまう程だ……)

    まどか(あの目はまるで……だ、ダメ! さやかちゃんを「それ」で例えたくない!)

    398 = 368 :



    さやか「なんで、転校生は杏子を抱えてるんだァ……?」

    ほむら「降ろすわよ。佐倉杏子」スッ

    杏子「ほむら……あたしを助……」

    さやか「無視をするなッ! 転校生ィ! ……あんたはそいつの味方をするってのかッ!?」

    ほむら「どうかしら」

    さやか「あんたは……マミさんもあたしも助けてくれたじゃん……戦い方も教えてくれた。だからさァ……信頼してたんだけどなァ~……」

    さやか「何でそいつを助けた? そいつはね……人でなしだよ。悪よ。悪ゥ。あんたはどっちの味方だ! 答えろ! 暁美ほむらッ!」

    まどか「さ、さやかちゃん! 落ち着いて!」

    さやか「あんたは黙ってろィ! どうなんだコラッ!」


    399 :

    これ本人なのかと疑いたくなる出来だな
    多分さやか関連で周りがあまりにも酷いからギャグパロ路線変更したんかね

    400 = 368 :



    ほむら「私は冷静な人の味方で、無駄な争いをする馬鹿の敵」

    ほむら「あなたはどっち? 美樹さやか。冷静に自分の行動を省みなさい」

    さやか「……どう考えても、あたしは『正義』だね。……そして奴は『悪』……いや、邪悪だよ」

    さやか「吐き気を催す邪悪とは……自分のために何も知らない他者を利用することだ」

    さやか「奴は自分だけの都合で何も知らない一般人の命を餌にした……」

    杏子「うぅ……」

    ほむら「…………」

    ほむら(上条恭介の腕は……)

    さやか「転校生ッ! あんたはどうなんだァッ!? 正義か! 悪か!」

    ほむら(現段階で『治っていなかった』……ということは美樹さやかの治癒魔法では治せなかったということだ)

    ほむら(恐らく、例えば『三日以上経過した傷は治せない』ような……そういう規定があったのだろう)

    ほむら(美樹さやかがプッツンしている理由は『正義』ではなく完全に『復讐』ね。……全く、不憫な子。でも同情はしない)


    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS+一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - クロスオーバー + - ジョジョ + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について