元スレさやか「奇跡も魔法も……」ほむら「私のは技術よ」
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651 = 648 :
まどか「ねぇ、ほむらちゃん。わたしって……どういう人だった?」
ほむら「え……っと。今度は何かしら?」
まどか「ほむらちゃんの最高の友達のわたしってどんな人?」
ほむら「…………」
ほむら「まどか、あなたは特別な存在よ」
まどか「えっ、嬉しいなぁ。ウェヒヒ……」
まどか「って、そうじゃないの。ほむらちゃんと出会った頃の……魔法少女だった時間軸のわたしはどんな人だった?」
ほむら「……そうね」
ほむら「転校したばかりで右も左もわからなくて、おろおろしていた私に優しくしてくれた」
ほむら「まるで妹のように、色々教えてくれたし理解してくれた」
ほむら「自信の持てない私を引っ張ってくれた……私の憧れ」
まどか「そっか……」
まどか「…………」
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ほむら「……でもね」
ほむら「あなたは鹿目さんじゃないけど、あなたはまどかなのよ」
ほむら「決して変わらないわ。あなたが私の大切な人であることは……。だから鹿目さんに嫉妬する必要はないわ」
まどか「……わたし、ほむらちゃんを引っ張れるわたしになれるかな?」
ほむら「なれると思う……いえ、なれるわ。同じ鹿目だもの」
まどか「じゃ、じゃあさ……。みんなでワルプルギスを超えて……」
まどか「そしたら、一緒にお出かけしよう? わたしがリードしてあげるから!」
ほむら「…………」
ほむら(……全て丸く収めろと、全員生きて乗り越えろと、ジャイロは言った)
ほむら(そう。私も……。……ジャイロは私に自分自身も救えと言った)
ほむら(だから、無論、生きて帰りたい。そうは思う)
ほむら(そう言っている余裕がないというのはわかっていけど)
ほむら「……そうね。それもいいかもしれないわ」
まどか「うん!」
ほむら(実を言うと……約束はできない。私はただ、全力で向かうのみ)
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――外
ジャイロ「ほむらを除くおまえ達に先に言っておきたいことがある」
杏子「お?」
さやか「で?」
マミ「ん?」
ジャイロ「ほむらじゃあねーが、俺はワルプルギスを越えたら、ここを去るつもりでいる」
さやか「!?」
マミ「……えぇっ!?」
杏子「ちょ、な、いきなり何言ってんだよ!」
ジャイロ「落ち着け。正確には、近い内に消えるつもりだ」
ジャイロ「Dioは落下して死んで消えた。俺も死ねば消えるはずだ」
さやか「いやいやいやいやいや! どういうことよ!?」
マミ「死ぬだなんて……正気なの!?」
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ジャイロ「いいか、俺は、本来招かれざる者だ。この世界は俺の世界じゃあない……」
ジャイロ「だったら消えるのがこの世の常ってもんだろう」
マミ「だ、だからってそんな……!」
ジャイロ「おまえ達は帰る場所がある。あるいは帰る意味を見つけた」
ジャイロ「俺もだ。俺には帰る場所があるんだよ。そこに帰らなければならないんだ。……わかるだろ?」
杏子「…………帰る場所、か」
ジャイロ「異世界人ってのはそんなもんだ」
ジャイロ「どうせ俺は死んだ魂のようなもんなんだ。帰ったって文句はないだろ?」
マミ「そんな……だとしても、自分から死ぬだなんてそんなの絶対おかしいわよ!」
さやか「そうだよ! せっかく生き返ったってんならさ……なんて言うか……こう……」
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さやか「あたし達と出会えたのは奇跡だって、感謝すべきだって言ったじゃん! 一緒に魔女を倒し続けようよ!」
ジャイロ「感謝はしているが、それと去ることは別の話だ」
マミ「あなたは命の恩人……私はまだその恩を返せてないわ。そんなあっさりと去られたら後味の悪いものを残す……」
ジャイロ「恩を返したいのか?」
ジャイロ「もう既に色々頑張ったじゃあねぇか。恩だなんて今更水くさい」
ジャイロ「どうしてもってんなら、俺の分もほむらに還元しろってこった」
さやか「あたしはまだ、ジャイロと一緒に戦ったりとかしたいよ……!」
杏子「まぁ……仕方ないよな」
マミ「え……?」
さやか「な、何言ってんだよ杏子!」
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杏子「あたしはさ……今、早く家に帰りたいと思っている」
杏子「何故なら、そこにはマミがいて……あたしの居場所なんだっていう……ここにいていいんだっていう安心感があるからだ」
杏子「同じだよ。ジャイロにとって、ジャイロの魂にとっては、そっちがジャイロの居場所なんだ」
杏子「死後の世界なんてのは想像もつかないけどさ……多分、死後の世界は死んだ奴にゃ安息の世界なんだろ」
杏子「一方、ジャイロにとってこの世界は……はっきり言って安息はない。所詮、本当の居場所じゃあないんだ」
さやか「安息……」
杏子「……それにさぁ、魔女の影響でここに来たって言うんだろ?」
杏子「仲間ならさ、魔女の呪いから解放させるとかしてさ」
杏子「何つーの? 魂の安らぎ? そーゆーののために何とかしてやるのが当然じゃないか?」
マミ「佐倉さん……」
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ジャイロ「杏子……」
ジャイロ「……大体、そんな感じだ」
さやか「…………わかったよジャイロ。寂しいっちゃ寂しいけど、何言っても無駄っぽいもんね」
マミ「元の世界に帰るだけだもの。……そう、ただ元に。それがツェペリさんにとっての真実なのよね……うん」
杏子「……そういう訳だジャイロ」
杏子「別に自殺を容認している訳じゃねーが、あたし達はあんたの決意を止めないぜ」
マミ「さよならくらい言ってから去って欲しいわね。暁美さんにも鹿目さんにも」
ジャイロ「おまえ達……わかってくれてありがとよよ」
ジャイロ「何つーか、輝いて見えるぜ。黄金の精神、みたいな。ニョホホ」
さやか「……で? そのことをほむらには言わないの? それとも既に話したの?」
ジャイロ「いいや話してないぜ」
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ジャイロ「それをほむらに言わないのは、動揺させるからだ」
さやか「あたしらも十分動揺したんだけど……」
ジャイロ「ほむらは……別の時間軸で『ワルプルギスを越えたら見滝原を去る』と宣言したことがある」
杏子「ああ、そうらしいな」
ジャイロ「俺は、ほむらが言ったことをしようとしているんだ。必要以上に動揺させてしまうだろう」
ジャイロ「あいつは動揺してはいけない。精神的な迷いや揺らぎが回転に影響を与えてしまうんだ」
マミ「そ、そうなの……?」
ジャイロ「ああ。俺はほむらに、最後のレッスンをするつもりでいる」
マミ「……れ、レッスン?」
杏子「こ、このタイミングでかよ?」
ジャイロ「……これは、必ずできなければならない」
さやか「できなくちゃって……何で前もって教えなかったの!?」
ジャイロ「…………」
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ほむら「みんな、お待たせ」
さやか「あっ」
ほむら「何よ『あっ』って」
杏子「……おう。ほむら。まどかは何の用だって?」
ほむら「えぇ……お守りをもらったわ。これ」
マミ「クローバー? ぷらっく……勇気がどうかしたの?」
ジャイロ(クローバーか……)
さやか「いいなー。何でほむらだけなのさー。まどかめぇ……えこひいきだよ!」
ジャイロ「幸運の象徴か……。おまえ薄幸そうだもんな」
ほむら「余計なお世話よ」
ジャイロ「大切にしまっておけよ」
ほむら「勿論。栞は落とさないように盾にしまってっと……」
ほむら「さぁ、もうすぐ現れるわ。ワルプルギスの夜が……」
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さやか「緊張してきた……ゴ、ゴクリ」
杏子「いよいよか……」
マミ「…………」
ジャイロ「なぁほむら」
ほむら「ジャイロ?」
ジャイロ「こんな時になんだが、おまえは次のステップに進む資格を得た」
ほむら「え?」
ジャイロ「俺が教えた回転はまだ入門編に過ぎない」
ほむら「なっ……!?」
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ジャイロ「これから新たな領域をレッスンする」
ほむら「ど、どういうことよ!」
ジャイロ「言葉通りだ。おまえの回転はまだ、俺と同じ回転ではないということだ。それを教える」
ほむら「ちょ……どうしてこんなタイミングで言うのよ! おかしいでしょ!」
さやか「あ、そうだった。そーだよジャイロ!」
ジャイロ「言っただろう。おまえは今、その資格を得たんだ」
ジャイロ「おまえは、精神的にも肉体的にもさらなる段階へ進む資格がなかった」
ジャイロ「例えば……鉄球の回転以外の武器ではどうせ通用しないだろう、とか……今までの自分の努力を見下している。そーゆー精神的な未熟さを言っている」
ほむら「そ、それは……」
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杏子「そうなのか? ほむら……」
ほむら「……少し。……いえ、結構思ってる」
マミ「暁美さん……」
ジャイロ「まあ、所詮は青臭いガキだ。そういうのを甘く見てやってもいい。それを考慮して、今、資格を得たんだ」
ジャイロ「できもしないことを教えてもその場で足踏みするばかりで先に進めなくなる。だから黙っていた」
ジャイロ「だが、今のおまえにならできる。だから教えるんだ」
ジャイロ「これは試練だ。これができなければ、おまえは奴を越えても勝ったと言えるのか、イマイチなとこだ」
ほむら「…………」
ジャイロ「いいか。レッスン4だぜ。確か……多分」
ジャイロ「レッスン4『敬意を払え』……だ!」
ほむら「け、敬意……?」
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ジャイロ「まず最初に言っておく。ほむら。おまえはこれから『できるわけがない』というセリフを……4回だけ言っていい」
ジャイロ「いいな……4回だ。俺も子どもの頃オヤジからそう言われた」
ほむら「……?」
杏子「な、何言ってんだこんな時に?」
ジャイロ「結論から言うと鉄球の秘密とは『無限への追求』だ。これがツェペリ家の目指したもの……」
ジャイロ「その無限という概念を、俺の先祖は鉄球という技術に応用しようとしたんだ」
ジャイロ「黄金長方形という形がある。聞いたこちあるか?」
マミ「確か……9:16の比の……最も美しいとされている長方形のことよね」
ジャイロ「あぁ。そうだ。正確には1:1.618の黄金率のことをいう」
ジャイロ「この……美しさの基本とされたこの比率は、名芸術家達の美の遺産に偶然か必然か、隠されているんだ」
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ほむら「……何が言いたいの?」
ジャイロ「黄金長方形には次の特徴がある。黄金長方形から、正方形を一つ、9:9の比率で作る。すると残った小さい長方形もまた、およそ9:16の黄金長方形となる」
ジャイロ「それにまた正方形と作ってみる。この残りもまた黄金長方形。さらにまた作る。さらにまた、さらにまた……『無限』に正方形が作られる」
ジャイロ「それらの中心点を連続して結んでいくと……無限に続くうず巻きが描かれる」
ジャイロ「これが『黄金の回転』だ」
マミ「!」
ほむら「ま……まさかッ!!」
ジャイロ「おまえはこの通りに回していない。だから限界がある」
ジャイロ「『黄金長方形の軌跡』で回転せよ!」
ジャイロ「それこそツェペリ一族が追求した回転は無限の力だッ!」
ほむら「できるわけがない!」
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ジャイロ「…………」
ジャイロ「今、言ったか? できるわけがない。……と?」
ほむら「う……。い、いや、そういう回転があるってのはわかったわ。で、でもっ! それを……私ができるの?!」
ジャイロ「やるしかない。いいか。あと3回だけ『できない』と言っていいぜ。おまえが3回目に言った時、これをやる。俺の『ベルトのバックル』だ」
ほむら「バックル……?」
マミ「まさか、黄金長方形のスケール……?」
ジャイロ「ああ。このバックルの形はそういう比率だ」
ジャイロ「この黄金長方形の軌跡上で正確に回転させれば、おまえの鉄球もまた! 無限の回転となる!」
さやか「そんなのがあるの!?」
杏子「何で最初から出さないんだよ!」
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ほむら「そ、それがあるなら……やってみるわ! ジャイロ! 見せ――」
ジャイロ「だめだ」
ほむら「え?」
ジャイロ「『できない』と3度目に言った時と言ったろう」
マミ「あ、あなたって人は……!」
さやか「遊んでる場合じゃないんだぞ……!」
杏子「……ッ! この気配!」
ほむら「来る……ッ!」
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ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
さやか「こいつがワルプルギス……!」
マミ「今までに出会ったどの魔女よりも強烈なプレッシャー……!」
杏子「でけぇ……! さすが伝説級。こりゃほむらが苦戦するのも無理ないな」
ジャイロ「ビルが舞っているな……蜃気楼でも見ているかのような異常な光景だぜ……」
ほむら「…………」ゴクリ
ほむら(相変わらず、胸が締めつけられるような感覚……!)
ほむら(こいつに……みんなが……まどかが……!)
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ジャイロ「ほむら。おまえが先陣を切れ」
ほむら「わ、私が?」
杏子「一気に攻めちまおうぜ?」
ジャイロ「いや、ほむらが普段ワルプルギスに立ち向かう際、まずどうやって攻撃をしていたのかを確かめたい」
ジャイロ「奴が攻撃するのであればその攻撃を見極めておきたいからな」
さやか「な、なるほどよぉー」
ジャイロ「そして、取りあえず回転をぶつけてみてくれ」
ジャイロ「今のおまえの回転における威力……『基準』が欲しい」
ジャイロ「魔法で強化する必要は特にないし、黄金長方形を意識してもしなくてもいい。まずは一撃だ」
マミ「私はどうすればいいかしら? 撃って援護する? 届くけど」
ジャイロ「使い魔かなんかを追っ払っていればいいだろう」
ジャイロ「まずは様子見だ」
ジャイロ「いいか、俺らがおまえの行動を見るわけだから、時はなるべく止めるな。魔法は最低限中最低限だ」
ほむら「注文が多いわね……。わかったわ。それじゃ、行ってくる。援護は任せたわ」
マミ「ええ。気をつけてね」
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さやか「……ほむらは、あんな化け物に一人で挑んだこともあるんだよね」
杏子「そうだな。全く、すげー奴だよ。んー……あれはなんだ? 打ち上げ花火?」
マミ「どう見てもミサイル的な何かでしょ……盾にしまっていたのよ」
ジャイロ「おーおー、派手にやってくれるじゃあねーか」
杏子「あんな武器を隠し持っていやがったのか……つくづく敵に回したくないねぇ」
さやか「あれで様子見なのか……どんだけ強いんだろう……ワルプルギス」
マミ「……暁美さんが鉄球を持ったわ」
さやか「あんな遠くからわかるんですか?」
杏子「よく見えるもんだなぁ」
マミ「まぁね」
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ワルプルギス「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
ギャンガァァァァァ
ほむら「タンクローリーだッ!」
ドッギャァァァンッ!
ワルプルギス「アハハハハハハハハハハハハハ」
ほむら「そして追い打ち! 鉄球No4!」
ほむら(黄金長方形……黄金長方形……黄金長方形……)
シルシルシルシルシルシルシルシル
ほむら「いけッ!」
ブォンッ
671 = 648 :
シルシルシルシルシルシル
ほむら(う、感覚でわかる……)
ほむら(さっきと同じ威力……不変)
ほむら(……しかし、まずは一撃!)
ほむら(この状態で……最低限の魔力で投擲する今の威力を10として……)
ほむら(魔法を使って強化した威力を最大5倍と考えたら……)
ほむら(黄金長方形とやらは、何倍くらい強くなるのだろうかッ!)
ほむら「くらえワルプルギスッ!」
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メキョォッ
ほむら「爆煙で見えないが、当たった音がした!」
ギャアァァァ――ッ!
ほむら「!?」
ほむら「……な、何の音!?」
ほむら「ワルプルギスの声ではない……」
ほむら「けど……どこかで……」
ほむら「どこかで聞いた……!」
ほむら「この『鳴き声』は……ッ! まさか! そんな!」
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『また会ったな』
ほむら「ッ!? この声……!」
バサッ バサッ
ほむら「そして、この音……」
ほむら「……う、嘘、でしょ?」
翼竜「ギィィィィィィ――ッ!」
翼竜「ギャァァァァ――ッス!」
ほむら「恐竜が……何匹も……!」
ほむら「さっきのは……鉄球が翼竜に当たった音!」
674 = 648 :
『地獄からはい上がってきたぞ暁美ほむら』
ほむら「そして……そしてこの声!」
ほむら「Dioッ!」
ほむら「な、何故……Dio……死んだはず!」
Dio『既に死んでいるんだがな』
ほむら「目の前にいるのは……プテラノドンのような恐竜が五、六匹……」
ほむら(どこが……Dioはどこにいるんだ……?)
ほむら(ど、どこから声が……!)
675 = 648 :
ほむら「……ハッ!」
使い魔「」ボシュンッ
ほむら「使い魔……? そして、消えた……」
ほむら「何故……?」
ほむら「私の投げた鉄球は、ワルプルギスをかばって翼竜に……?」
ほむら「……まさか!」
ほむら「使い魔も恐竜にできるのかッ!?」
Dio『その通りだぜ……。魔女もできればよかったのになぁ……』
Dio『まぁ恐竜にできたらできたで、浮いてるからまず落下して自重で死ぬがな』
ほむら「冗談じゃないわ……リアルゴジラじゃないの……!」
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Dio『さて、無駄話ももういいだろう』
Dio『おまえらは……俺の最大の試練だ。おまえらを超えて、まどかの力を利用して、俺はこの世をとことん上から支配してやる』
ほむら「まどかを……ッ!」ギリッ…
翼竜「クヮ――――――ッ!」
ほむら「来る!」
Dio『まずはおまえだ! 暁美ほむら! おまえの死体は丁寧に輪切りにしてドブネズミどもの餌にしてくれる!』
ほむら「……仕方ない!」
カチッ
翼竜「――ガゥ?」
Dio『……いない……な』
Dio『時を止めて……。……チッ、逃がしたか』
677 = 648 :
ほむら「…………」
杏子「ば、馬鹿な……! Dioが生きてやがるだって……!?」
さやか「死んだはずじゃ……いや、既に死んでるのか。なんでここに……!?」
ジャイロ「確かに病院から落下して……あの高さからは普通助からない」
ジャイロ「死体が無かったから死んだら消えるのかと思ったんだがな……」
マミ「何故いるのかもそうだけど……使い魔を恐竜にするですって……?」
ほむら「…………」
マミ「まさかDioまで相手にしなくちゃいけないだなんてね……」
杏子「チト荷が重いぜ……」
ほむら「…………」
さやか「……ほ、ほむら?」
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ほむら「ジャイロォッ!」
マミ「!?」
ジャイロ「……何だ?」
ほむら「もうレッスンがどうこう言ってる場合じゃあないわ! 黄金長方形の回転の秘密を教えて! 今すぐにッ!」
ジャイロ「…………」
ジャイロ「それはダメだ」
さやか「へ?」
ほむら「……は?」
ジャイロ「できるわけがないと、あと三回言ってからだ」
マミ「ふ、ふざけているの!? 今すぐに暁美さんに教えてあげて!」
ジャイロ「ダメなもんはダメだ。慌てるな。おまえならできるぞ」
杏子「こ、こいつ……遊んでんのか!?」
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ほむら「そんなすぐにできるわけないでしょ! あなたは子どもの頃から訓練を受けている!」
ほむら「それを習得一ヶ月の私にやってみろ言われても無理!」
ほむら「できるわけがないっ! できるわけがないっ! さあ3回言ったわよ! バックルを見せ……」
ジャイロ「今のは1回にしか勘定しねぇからな。あと2回だ」
ほむら「さ、最初の時もビー玉で見せてくれたじゃないの!」
ジャイロ「それを例に出すか。ならあの時と同じだ! 俺は既に! おまえに全て説明しているし見せている! レッスン4だッ! 敬意を払え!」
さやか「何だとォ~~ッ……言葉遊びしてる場合じゃあないんだぞ!」
マミ「そうよ! Dioがいるのよ! ワルプルギスの夜に集中しなければならないッ!」
ジャイロ「ああ、そうだ。俺もDioが生きていたとは思わなかった。かなりヤバイと思う」
ジャイロ「だが! それは俺の言う『敬意』の答えを教えることは別問題だッ!」
ジャイロ「勝つなら急いでレッスン4を理解しなければならねーなッ!」
ほむら「…………」
680 = 648 :
ほむら「ふッ! ……ッざけないで! 今すぐバックルを寄越しなさいッ!」ガシィッ
杏子「ほ、ほむら!?」
ほむら「あなたこの状況を何だと思っているのッ!?」
ほむら「お遊びしてる場合じゃあない! 何が資格よ! 何が敬意よ!」グイィッ
ほむら「この状況で何故黄金の回転をしないの! 奴を舐めているの!?」
ほむら「まさか『どうせやり直せるから失敗してもいいや』だなんて思ってないでしょ――ねェ――ッ!」
マミ「あ、暁美さん! 落ち着いて!」
ジャイロ「……」
ゴチンッ
ほむら「あたッ!」
681 = 648 :
さやか「げ、げんこつ!?」
ジャイロ「テメーふざけたこと抜かしてんじゃあねーぞッ!」
ジャイロ「ツェペリ一族の回転の技術を見下してやがるのかッ!」
ジャイロ「『できない』と4度言うまでやれない! 絶対にッ!」
ジャイロ「それがツェペリ家の『掟』だ! 『掟』を破ったらおまえは敗北するッ!」
ほむら「は、敗北してまた時間を遡ったらッ!」
ほむら「イレギュラーなあなたの魂なんかどうなるかわかったもんじゃあないのよッ!」
ジャイロ「俺を脅してるつもりか? そん時はそん時だ」
ほむら「…………」
ほむら「もう、いいわよ……わかったわ……」
ほむら「言い合ってても埒が明かない」
さやか「ほむら……」
682 = 648 :
ほむら「私はDioの恐竜に鉄球をぶつけて倒した。そして恐竜は使い魔に戻って消えていった」
ほむら「使い魔を恐竜にできるということがわかったわ」
ほむら「それだけじゃない」
ほむら「Dioの声はしたけど、Dioの姿は見れなかったのだけど」
さやか「見えなかったって……姿を消す能力が?」
ジャイロ「いや、奴の能力は恐竜になるか恐竜にさせるだけだ」
マミ「保護色……の線はなさそうね。もしできるなら既に暗殺するでしょうし」
ほむら「ジャイロ。あなたはDioと過去に会っている。何か心当たりは?」
ジャイロ「あるぜ。何というか……Dioは消えていない。あの翼竜の中に隠れている」
杏子「な、中……?」
ジャイロ「フェルディナンドという大地万歳野郎がやったミノ隠れならぬ恐竜隠れだ」
ジャイロ「あの翼竜どものどれかの『体内』に、Dio隠れているはずだ」
ジャイロ「それ以外に言えることは……Dioは能力を使って使い魔を利用しているということは、考えようによっては……」
ほむら「私達、ワルプルギス、Dioの三つ巴という形になるわね」
さやか「な、なるほど。でも……どうすれば……」
683 = 648 :
杏子「……あぁ、もう面倒くさい。あれこれ考えても仕方ねーぜ」
杏子「今のは所詮、様子見だろ。だったら、こっからが本番のようなもんだ」
杏子「次は何をすればいいのかを教えろ!」
ほむら「ワルプルギス単体ならまだしも、余計な物がついていたら……どうすればいいのか」
ジャイロ「…………」
ほむら「こうなったら、どの翼竜にDioがいるかわからないというなら……片っ端からぶっ放すわ!」
ほむら「12.7mmM2重機関銃。射程距離400m。その威力は弾丸がかすっただけで手足くらい簡単にふっとぶ!」ジャキィッ
さやか「お、おいおい……近接のあたしと杏子が巻き込まれちゃうよ!」
杏子「落ちつけって……慌てても何もならねー」
マミ「…………」
マミ「それよりも一つ、私に考えがあるわ」
さやか「え?」
マミ「まず、暁美さんは魔女から距離を取って、遠方から攻撃を行って、注意を惹いて!」
マミ「それから――」
684 = 648 :
――
――――
Dio『ワルプルギスの夜……おぞましいパワーをひしひしと感じる』
Dio『使い魔を利用させてもらうぜ……』
Dio『ワルプルギス。おまえを最大限に利用して、魔法少女共とジャイロを葬ってくれる』
Dio『……しかし、なんだな』
Dio『このDioがフェルディナンドとかいうカスの技を真似するはめになるとは、世の中はわからんな』
Dio『この脚さえ動けばもっと楽なやり方はあったんだろうが……』
Dio『全く。体内からでは視界がグッと狭まるのは痛いな……』
クン、クン
Dio『ムッ……この臭いは……杏子か。杏子が近づいてくるぞ』
Dio『恐竜共ッ! 奴を包囲しろ!』
Dio『一匹だけ待機していたらこの中に俺がいることを知らせるようなものだ……おまえも向かえ』
翼竜「ギィィィィィ――!」
685 = 648 :
ガクンッ
翼竜「ギッ!?」
Dio『うおっ!?』
Dio『な、なんだ……! 何かにぶつかったぞ……?』
ズルッ
Dio「恐竜の口から肩までだけ這い出た」
Dio「……ッ!?」
Dio「なっ! なんだこの光景は……!」
Dio「リ、『リボン』……?」
Dio「ワルプルギスを『囲う』ように……リボンが縦横無尽に走っているッ!?」
Dio「リボンが別のリボンに結びつき……まるぜ蜘蛛の巣だ!」
Dio「まずい! コウモリならまだしも、恐竜ではッ! この『動かない障害物』ではッ!」
686 = 648 :
翼竜「ギャア――ッ!」
ドゲッ
翼竜「シャア――ッ!」
ド ド ドドド ドド ド
マミ「佐倉さんのロッソファンタズマの分身それぞれに私のリボンを持たせて飛び回らせた」
マミ「そして数多のリボンは互いに絡み合う……」
マミ「リボンの包囲網よ」
マミ「さらにリボンの包囲網の部分部分に鉄球が回転している」
687 = 648 :
マミ「その効果でリボンはワイヤーのように硬質化されているわッ!」
マミ「ワルプルギスを囲うのように走るワイヤーリボン!」
マミ「人間にとっては立体的で不安定な足場の舞台!」
マミ「けど……翼竜ならどうかしらッ?」
マミ「コウモリならこの程度のトラップは簡単に躱せるでしょうけど……」
マミ「恐竜は『動いているものしか見えない』とツェペリさんに聞いたわ」
マミ「つまり! 動かないワイヤーのような、硬質な障害物にぶつかる!」
マミ「くらいなさいDioッ! 半径100m『ガッビア・トッカ(リボンの鳥かご)』を――ッ!」
マミ「直径200mの私の結界に愚弄されるがいいわ!」
688 = 648 :
杏子(Dioはどこに入ってやがる?)
翼竜「ギャアァ――――!」
翼竜「シェイヤアァ――――!」
杏子(わからんが、とにかく全員とっちめりゃあいい! おまえらは自由に飛び回れないんだからな。倒すのは容易!)
Dio『お、おのれ……マミめ……』
Dio『しかし杏子……あいつ……』
Dio『分身ができるのか……全く、やっかいなことをする』
Dio『だが……分身なぞ無駄だ……』
Dio『恐竜の嗅覚でおまえの臭いを感知することで……本体の居場所はお見通しなのだ』
Dio『おまえから見て十一時の方向! 行けッ!』
グォォォォッ
翼竜「ギシャアァァ――――ッ!」
杏子「よし! 今度はおまえだ! ぶっ殺――」
翼竜「WRYYYYYYYYYYY!」
689 = 648 :
ザシュッ!
杏子「す……!?」
杏子「ガ、ガフッ……!」
杏子「きょ、恐竜の口から……」
杏子「口から『腕』がッ……!? そしてあたしの腹を……!」
翼竜「余計なことをしてくれるな。杏子……」
杏子「ディ、Dio……!」
ズルリッ
Dio「ソウルジェムが槍の影になっていた故、即死の一撃は与えられなかったが……」
Dio「グニグニした胃に触っているぞ杏子……胃を切り裂いて胃液を体内にブチ撒けられたいか?」
杏子「グ……ぐェ……あ……!」
Dio「人間が体の内側から溶けていく様は俺も見たくないし暇もない」
Dio「さあ、ソウルジェムを砕かせるんだ。楽に逝けるぜ。きっと」
690 = 648 :
杏子「……恐竜の中に……テメーがいること……わからないと、思ったか……?」
杏子「そして……見破ると……思ったぜ。ゲフッ、本物のあたしをよォ~……」
杏子「臭いとかそういうので……たくさんのロッソファンタズマの中から……本物のあたしを……な」
Dio「何……ブツクサ言っているんだ?」
杏子「だからあたしは、ソウルジェムを槍で防御したんだ……おまえが来ることが、口から腕を伸ばして攻撃してくるのが、わかっていたからな……!」
杏子「そしておまえは、あたし自身を餌にした罠にまんまとかかったってわけさ」
Dio「貴様……何が言いたいんだ」
杏子「あたし……食べ物を粗末にするのは……嫌なんだよ。デッサンとかで食パンを消しゴム代わり使うのもいただけねー」
杏子「調味料って……食い物だよな」
スッ…
杏子「あたしは『そーゆーの』持ったことないんだよな。魔法少女だから……必要ないんだからなぁ」
Dio(あれは……缶? いや、あれは……まさか! マズイ!)
691 = 648 :
プシュゥゥ――ッ!
Dio「うおォッ!」
杏子「マスタードスプレーだッ!」
杏子「カラシと唐辛子の催涙ガス! ほむらから貰った護身用グッズだ! くらいやがれェェ!」
Dio「うおォォッ! 目が……! 鼻が……!」
杏子「これでおまえの自慢の嗅覚もマヒして機能しない!」
杏子「則ち、もう本物のあたしは見破れない!」
Dio「退けッ!」
翼竜「ギャアァ――――!」
杏子「勝ったッ!」
杏子s「「「「『ロッソ・ファンタズマ』躱せるかァ――ッ!」」」」
バァ――z__ッ!
692 = 648 :
キュゥ――ン…
杏子「……ん?」
杏子「何の音だ?」
ボッ
杏子「ッ!?」
杏子「あれは……ワルプルギスの――ッ!」
杏子「な……なんだよ……何でこのタイミングでこっちに攻撃が来てんだよ! おかしいだろうがッ!」
杏子「今さっきまで……奴はほむらを狙っていたのに……標的はほむらだったのに!」
杏子「何でこっちを狙うんだよ! これじゃまるでDioを助け……!」
杏子「うおあああああああ! ヤバイ! 逃げろォォォッ!」バァッ
ドギャァ――ンッ
693 = 648 :
ほむら「マミの策は……なかなかいいわね」
ほむら「杏子がマミのリボンで足場を作り、私達の移動性能を高める」
ほむら「そして私はリボンを伝って適当なビルに乗って……」
ほむら「狙撃しつつ、ワルプルギスと使い魔、恐竜の注意をこっち向ける」
ほむら「さやかとジャイロは何をしているのかしらね……」
ドギャァ――ンッ
ほむら「!?」
694 = 648 :
ほむら「わ、ワルプルギスが……攻撃した!?」
ほむら「嘘……何で……? 何で奴の狙いが杏子の方!?」
ほむら「ど……どういうことなのよ……何でワルプルギスは杏子を……」
ほむら「杏子はDioと戦っていた!」
ほむら「ワルプルギスとは無関係!」
ほむら「奴は遠距離攻撃をしている私に注意が向いていたはずなのに……」
ほむら「これじゃあまるでDioを助けたかのよう……」
ほむら「……ん? ワルプルギスの顔に……何か……」
ほむら「……ハッ! あ、あれは……!」
695 = 648 :
ギャーギャー ギャースッ
ワルプルギス「アハハハハハハハハハハハハ」
バサバサ KISYAAAAAAA
ほむら「ワルプルギスの顔の周りに翼竜が集っている……」
ほむら「新たに供給された使い魔は、私の所、恐竜、地上へ向かっている……つまり、魔女は恐竜も敵という認識をしている」
ほむら「……そうか」
ほむら「もし、顔に羽虫が寄ってきたら……払いのけようとする」
ほむら「Dioは恐竜を使って、『利用』したんだ……! ワルプルギスにまとわりつかせて!」
ほむら「な……なんてこと……!」
ほむら「Dioまでいて……それも、ワルプルギスを利用できるだなんて」
696 = 648 :
ほむら「……ない」
ほむら「……勝てるわけが……勝てるわけがない!」
ほむら「回転がどうとかそういう問題じゃない……勝てない……!」
ほむら「こうしている間にも新たに恐竜が作られて……じり貧に……」
ほむら「そうなれば……グリーフシードの残り的に……私達が……!」
ほむら「結局、この時間軸ではダメだったと言うの……?」
ほむら(少しだけ希望で喜ばせておいて……そして私から全てを奪い去って行く……!)
ほむら(この喪失感は……背徳のツケ……。今までの時間軸で見捨ててきた全ての……)
ほむら「できるわけがない……こんなんじゃ……勝てるわけが……」
ほむら「できるわけがない」
ほむら「…………」
ほむら(…………3回目。か)
ほむら「……ん?」
ほむら「あそこのビル……人影が……」
ほむら「……ジャイロとさやか?」
697 = 648 :
マミ「そ、そんな……」
マミ「何て馬鹿げた威力なの……! あの炎の矢は……!」
マミ「折角作った鳥篭も台無しだわ……ぽっかりと穴が空いちゃって」
マミ「佐倉さんは……直撃は免れたが爆風でこっちに飛んでくるわね」
マミ「このままだと地面に突撃する!」
マミ「トッカッ!」
シュルシュルシュルシュルシュルシュル
杏子「グッ!」ボスッ
マミ「リボンを編み込んでネットを作った」
杏子「あ……ありがとよ……マミ……」
698 = 648 :
マミ「佐倉さん! 大丈夫!?」
杏子「……んなわけがないだろ……今の攻撃で右膝下が吹っ飛んじまったよ」
マミ「……凄まじいわ」
杏子「そうだな。だが話してる場合じゃあない……また使い魔が湧いてきたぜ。恐竜はあと二、三匹ってとこかな」
使い魔「――」
マミ「使い魔といい恐竜といい、忙しいわね……!」
バシュンッ
杏子「やれやれ。片足で戦うのは難しいな」
杏子「マミ、治してくれよ」
マミ「ちょっと立て込んでるんだけど……っと!」
杏子「さやかは? トイレ?」
マミ「さっきツェペリさんと一緒に上で行ったわ」
杏子「上? ……あぁ、そういうことね」
マミ「大丈夫?」
杏子「大丈夫!」
699 = 648 :
フラフラ…
Dio「くそ……視界がチト霞むが……何となく見えてきた……。ビルがどの辺に浮いてるかくらいはわかる……」
Dio「翼に飛び火したか……おい、不安がるな。おまえは指示通り一番高いビルに行けばいいんだ」
翼竜「SYAAAAA……」
Dio「可哀想に……おまえの体、焦げ臭いぞ。大丈夫。そこの浮いてるビルに止まるんだ。あと5m……3……1……」
バサバサッ ドシャッ
ズルリッ
Dio「よし。たどり着いたな。この高さなら下にいるあいつらには気付かれないだろう……」
Dio「さて、おまえはもう用済みだ。しばらく休んで視覚を何とかして……その後は新しい恐竜を来させ――」
「休む暇なんか与えねェ――……」
700 = 648 :
Dio「!?」
ジャイロ「よォー……久しぶりだなオイ」
さやか「あの時はよくもあたしに酷い目に遭わせてくれたよね」
Dio「ジャイロ・ツェペリ……美樹さやか……?!」
Dio「な、何故貴様らがここに……!」
さやか「簡単だよぉ。マミさんのリボンの足場を乗り継いでだよぉ」
ジャイロ「あんな高所で不安定な綱渡りはツララをケツに突っ込まれた気分だったぜ」
Dio「クッ……何故だ……何故俺がここに来ることがわかった……!」
さやか「あ、ひょっとして気付いてないのかな?」
Dio「な、何をだ……?」
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