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    元スレ提督「バンドがしたぁい!」

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    301 = 1 :

    ………一方その頃、横須賀鎮守府内、居酒屋「鳳翔」

    ザワザワザワ…アッハッハッハ!!

    中曽根「それにしても一昨日の演習、ヒロシの艦隊が一方的にボコってたわね」クイッ

    斉藤「…あれは凄まじかった」クイッ

    提督「ははは、いくら高火力でも一発も当てられなければ脅威にはならないからな」クイッ

    中曽根「よく言うわねー、そんな芸当普通の艦隊には不可能よ」

    斉藤「そうだな…。少なくとも俺の艦隊には無理だ」

    提督「まあウチの艦隊は多くの激戦を潜り抜けてきてるからな…。鳳翔もよく頑張ってくれたな」

    302 = 1 :

    鳳翔「私なんてそんな…もう鍛え切っちゃって一線を退いた身ですから。赤城ちゃんたちの方が搭載数も多いですし…」

    提督「とはいってもまだ赤城達よりか鳳翔と龍驤の方が総合的に強いからな、次作戦でも頼りにしているぞ」

    鳳翔「は、はい…///」テレテレ

    中曽根「私もこんだけ高錬度な軽空母が自分の艦隊に欲しいわー…おまけにこんな料理上手…」モグモグ

    斉藤「そうだな…」ウンウン

    鳳翔「も、もう!あんまりからかわないでください!!」テレテレ

    提督「…だ、そうだ。ウチの軽空母をいじめるのも程々にしてやってくれよ」ハッハッハ

    303 = 1 :

    中曽根「そういえばアンタ最近鎮守府の中にスタジオ作ったらしいじゃない。渡辺から聞いたわよ」

    提督「ん?ああ、そうだな」クイッ

    斉藤「…鎮守府内にスタジオか。お前らしいな」クイッ

    中曽根「さすが海軍大将ともなるとやることが違うわね」クイッ

    提督「それは関係ねえよ!!」

    中曽根「で、田中みたいに艦娘とバンドを組んでるの?」

    提督「いや…それがな…カクカクシカジカで…」

    ………

    304 = 1 :

    斉藤「ふっ、艦娘だけでバンドを組まれて、自分は結局何もしていない、か」クスクス

    中曽根「なによそれ!!面白すぎるでしょ!!」ゲラゲラゲラ

    提督「こんなはずじゃなかったんだけどなぁ…」

    鳳翔「…」クスクス

    提督「ほ、鳳翔さんにまで笑われた…」ガーン

    中曽根「…まあでも興味あるわね…。アンタが音楽教えるなら期待できそうじゃない?」

    斉藤「そうだな…興味はある」

    提督「お、じゃあ見ていくか?多分あいつら今頃セッションしてるぜ」

    斉藤「…行くか」

    中曽根「そうね」

    提督「よし、そんじゃあちょっくら覗いていくか。ごちそうさん!鳳翔さん、勘定よろしく!」

    鳳翔「はい、ありがとうございます」ニコニコ

    305 = 1 :

    ………

    提督「ここだ」

    斉藤「…プレハブ小屋だな」

    中曽根「これがスタジオなの…?」

    提督「まあ確かに見た目はアレだが…中はちゃんとしてるぞ。よっと」ガチャッ

    ギャーギャギャッ!ギャーギャギャッギャー!

    提督「うおっ!?音量でかっ!?」

    吹雪「…あ!みんな一回ストップ!!」キュルル

    306 = 1 :

    吹雪「お疲れ様です司令官!それと…中曽根提督と斉藤提督…でしたか?」

    斉藤「…ああ」ペコリ

    中曽根「よろしくね」ペコリ

    提督「二人は俺の同期でな、一緒にバンドを組んでいた仲なんだ。お前らに興味があるっつってたから連れてきた」

    武蔵「む、そうだったのか」

    提督「それよりもお前ら…音量デカすぎだぞ!!あんなん耳がイかれるわ!!」プンスコ

    307 = 1 :

    吹雪「あ、やっぱりですか?イマイチ自分の声が通ってない感じがしたんですよねー」

    長月「じゃあどう調整したらいいんだ?」

    提督「まあ基本はドラムの音量に合わせて調整することだな。舞風、ちょっと叩いてみてくれ」

    舞風「りょうかーい!」ドンドンタン

    提督「よし長月、ギターを貸せ」

    長月「ああ」スッ

    提督「うーん…ギターはこんなもんかな」ギャッギャッ

    提督「ドラムはほかの楽器と違って100%生音だからな。これに合わせて音量を調整する必要があるぞ。ホレ」

    長月「ありがとう…ん~?なんか小さくないか??」ギャッギャッ

    提督「文句を言うな、慣れろ。こんなモンだ」

    308 = 1 :

    提督「一つのパートが音量を大きくしてしまうと周りのパートも大きくしたがるからな。結果的に音量をそこまでいじれないボーカルやドラムの音が埋もれてしまうことが初心者にはありがちなんだ」

    斉藤「…そうだな」ウンウン

    中曽根「ワタシたちも昔はひどかったわねー」

    武蔵「そうか…こんなモンかな」ベンベンベン

    斉藤「…ん?この音、USのプレべか。良いのを使ってるな」

    武蔵「ご明察だ。給料はそこそこ多くもらってるからな」ベベンボン

    斉藤「…後で触らせてくれ」

    武蔵「ああ、お安い御用だぜ」グッ

    提督「よし、それじゃあお前ら、音量の調整が済んだらもう一度合わせてみろ」

    吹雪「は、はい。なんか緊張するなぁ…」

    ………

    309 = 1 :

    ジャァァン!

    吹雪「…」フゥ

    長月「…ん、今までで一番よかったんじゃないか?」

    雲龍「そうね、自分以外の音もちゃんと聞こえたし」

    吹雪「私はさっきより自分の声がよく聞こえました…音量を調整するだけでこんなに変わるなんて…」

    舞風「ねえねえ提督ー、どうだった??」

    提督「ん、そうだな。セッション初日にしては上出来だと思うぞ」

    舞風「だってよ!やったー!」

    中曽根「えっウッソ!この子達これで合わせるの初めてなの!?」

    提督「ん、ああ。そのはずだな。そうだよなお前ら?」

    みんな「「「」」」ウンウン

    310 = 1 :

    斉藤「そうか…。なかなかやるな。リズムキープもしっかりできているしミスも少ない…」

    中曽根「キーボードの音選びとメロディーもいい感じね。原曲とは良い意味で別の雰囲気になっているわ」

    雲龍「音選びは私たちでやりましたが…メロディーは提督に書いてもらいました」

    中曽根「あ、なるほどね…まあそれにしても上出来だわ。私も音楽、久しぶりにやってみようかしら」

    提督「良いんじゃないか。教えるだけってのも初めはちょっと不満だったが…まあ普通に楽しいぞ」

    斉藤「…俺はもうすでに艦娘と音楽をやっている」

    提督「お、そうだったのか。初めて聞いたぞ」

    斉藤「ああ。…ジャズフュージョン系のインストロメンタルバンドだ」

    長月「そうか…対バンしてみたいな」ワクワク

    吹雪「まだそんなこと言える身分じゃないでしょ…」

    斉藤「ははは、機会があったら…一緒にやろうか」ニコッ

    長月「おう!」ニコニコ

    311 = 1 :

    中曽根「そういえばライブの予定とかはないの?」

    吹雪「今のところはないですね…」

    舞風「せっかく組んだんだしやってみたいよねー」

    武蔵「そうだな」

    斉藤「…ライブは入れた方がいい。モチベーションにもなるからな」

    提督「まあそうなんだが…あんまり機会がないだろう?」

    斉藤「確かにそうだな…」

    提督「なんか丁度良いイベントでもあればいいんだが…」

    雲龍「田中提督なんかは初めどうしてたのかしらね」

    長月「うーんそうだな…蒼龍さんに聞いてみるか」

    312 = 1 :

    というわけで、本日の投下は以上になります。
    今回は解説するほどの用語もないのでオマケを書いておいておきます

    313 = 1 :

    〜おまけ、提督の一人遊び〜

    ………長月たちがバンドを組む少し前、執務室

    提督「………ふう」カリカリカリ…パンッ!

    提督「ようやく仕事が終わったな…」ノビー

    提督「さーて、この間買ってきたギターでも弾くか…」ゴソゴソ

    提督「何弾くかな〜っと…」E:Gibson J-45

    提督「うーん…まあ折角なら一人でベンチャーズくらい弾けた方がいいよな」チャラララーン

    提督「ちょっと練習してみるか…」チャカチャカチャカチャカ

    デンデデデンデデデンデデデンデデ…

    提督「難しいが…意外と楽しいな!」ジャンジャラジャンジャラ…テレッレッレンレーレ♪

    314 = 1 :

    ………デッレーレーチャララララージャンジャカジャカ…

    長月「…ん?この曲、ベンチャーズのキャラバンか?」ピクッ

    舞風「うわ、また執務室から音楽が聞こえる…」ビクッ

    長月「提督が音楽プレイヤーでも買ったんだろうよ…別に怖がるほどのことじゃない」

    舞風「でもさぁ、提督って音楽なんか興味あるのかぁ…?」

    長月「まあそれは確かに…」

    舞風「でしょ!?」

    長月「それにしてもベンチャーズってアコースティックバージョンのCD出してたんだな…今度買おう」ブツブツ

    舞風「話聞いてないでしょ……」

    315 = 1 :

    オマケ以上。
    元ネタはこの動画の村下孝蔵。https://www.youtube.com/watch?v=QXBHrCTwtS0
    ちなみに当然>>1にはこんな芸当はできない。

    316 :

    乙です。
    確かに長月はハマるとのめり込んでいきそうなイメージありますね、特殊なイメージがデフォルトになってるせいでちょっと面食らいましたが、まぁ皆楽しそうなのでよし!

    しかしこのバンドのリーダーはやはり吹雪かな?

    317 :


    提督有能すぎてワロタ

    318 = 317 :

    sage忘れごめんなさい…

    320 :

    お久しぶりです。夏イベと仕事が重なってなかなか書けませんでしたがひと段落ついたので更新再開します

    >>319
    一応全文を載せたりはしてないし、長くなりそうなときは作詞者とかも明記しておいてるんですが…
    注意される可能性も無きにしも非ずなので少し消極的にはします

    321 = 1 :

    〜呉鎮守府、空母寮の談話室的な所〜

    グラーフ「…」ジャカジャカジャカ…ピーン

    「…」ウーム

    瑞鶴「…」ウーム

    グラーフ「…どうした二人とも?浮かない顔して」ベベンボベーン

    「長月ちゃんから「初ライブってどうだった?」って聞かれてねー」

    瑞鶴「正直昔のこと過ぎてあんまり覚えてないから…ちょっと二人で思い出そうとしてたのよ」

    グラーフ「それって…まだベースが私じゃなくて飛龍だった時代だよな?」キュルル

    瑞鶴「そうそう」

    飛龍「んー呼んだー?」クルッ

    「別に呼んだわけじゃないんけど…まあおいでよ飛龍」チョイチョイ

    322 = 1 :

    飛龍「はーい。で、何の話?」トテトテ

    瑞鶴「初ライブのときの話よ」

    飛龍「あー…もう三年前だっけアレ。懐かしいなぁ」シミジミ

    瑞鶴「ん?飛龍さんは覚えてるの?」

    飛龍「そりゃもちろん!蒼龍さぁ、確かあの時緊張して声が裏返ってたよね」

    「ああっ!?もう言わないでよぉ…忘れてたのに」カアア…///

    瑞鶴「あー、あったあった。そうだったわねー」ニヤニヤ

    飛龍「瑞鶴も思いっきり滑ってスティック飛ばしてたよね?」

    瑞鶴「あ、あれはパフォーマンスよ!!」

    323 = 1 :

    グラーフ「君たちにそんな時代があったのか…」ベッベッベ

    「やっぱりゼロからのスタートだったからね」

    瑞鶴「グラーフさんが着任する頃にはそれなりに場数踏んでたから結構普通にできてたけどね、初めのころはひどかったわよ」

    飛龍「そうだね…それでグラーフさんが来てからは私は裏方に…」シミジミ

    「あのさぁ…話戻そうよぉ」

    瑞鶴「そうだったわね、ごめんごめん」

    324 = 1 :

    飛龍「で、初ライブってどうしてたんだっけ」

    「昔のこと過ぎて詳しくは覚えてないけど…確か江田島の海軍兵学校を借りてやってたよね」

    瑞鶴「あーそうそう。そこに鎮守府のみんな集めてさ、賑やかで楽しかったなー」

    グラーフ「エダシマ…?行ったことないな」

    「提督の母校よ。提督は学生時代にあそこで軽音やってたから当時は機材がまだ残っててね」

    瑞鶴「大規模作戦の後とかに祝勝会としてアソコの体育館借りてパーティとかよくしてたのよ」

    飛龍「あの頃は鎮守府もまだ小さかったからね。今はもうウチでやってるけど…」

    グラーフ「ふぅん…」ベベンボベベンボ

    「自分で聞いといて興味なさそうだよこの子…」

    瑞鶴「そういう子よ、放っときなさい」

    325 = 1 :

    〜横須賀鎮守府〜

    長月「…」ジャカジャカジャーン

    雲龍「…」ピロリロリロ

    早霜「…」ウトウト

    長月のスマホ「」ヴーッ、ヴーッ!

    早霜「…あら?長月ちゃん、スマホ鳴ってるわよ」ヒョイ

    長月「…ん?ああ、ありがとう。…何だ?」キュルル

    スマホ『蒼龍:初ライブは大規模作戦の祝勝会…みたいなときだったかな。提督の母校が近所だったからそこ借りてやってたよ!』

    長月「あ、蒼龍さんか。ふむふむなるほどな…あ、り、が、と、う…と」

    雲龍「どうしたの?」

    326 = 1 :

    長月「蒼龍さんに初ライブについてちょっと聞いててな」

    雲龍「ああなるほど…蒼龍さんはなんて?」

    長月「初ライブは大規模作戦の祝勝会でやったらしいぞ。海軍兵学校が近所だから、そこを借りてやってたらしい」 

    早霜「なるほど、大規模作戦の祝勝会ね」

    雲龍「私達もそのタイミングでやるのがちょうどいいんじゃない?近いうちに作戦もあるみたいだし」

    早霜「そううまく行くかはわからないけど…とりあえず司令官には話してみるわね」

    長月「ああ、頼んだぞ」

    327 = 1 :

    〜執務室〜

    早霜「失礼します」ガチャリ

    吹雪「はいはーい…あ、早霜ちゃん。どうしたの?」カリカリカリ

    早霜「…あら?吹雪ちゃん。司令官に用があったんだけど…何処に?」

    吹雪「司令官なら昨日から作戦の会議で幌筵に出張中だよー。明日には帰ってくると思うけど…」カリカリ

    早霜「あら、そうだったのね」

    吹雪「何の用事だったの?」

    早霜「司令官に初ライブの事について相談しようと思って…」

    吹雪「なるほど…ちなみにどんな感じ?」

    早霜「蒼龍さんたちは大規模作戦の後の祝勝会でやったみたいだから、私達もそうできないかな…って思って。大規模作戦が近いうちにあるでしょう?」

    吹雪「祝勝会でねぇ…うーん、大丈夫かなぁ?」

    早霜「何か問題があるの?」

    328 = 1 :

    吹雪「いや…問題っていう程のモンでもないかもしれないけど…ウチの司令官と大湊の提督さんってすっごい仲悪くてね」

    吹雪「たぶん祝勝会は作戦に参加した各鎮守府が合同で開催することになるから、その時にコッチの提案を向こうが良しと言ってくれるか…」

    早霜「なるほどねー…勝つ前に祝勝会の相談をするのも「真剣さが足りない」やら何やら文句言われそうね」

    吹雪「うん…その辺を突っ込まれたらどうしようもないから…とりあえず今は何とも言えないかな。ごめんね」

    吹雪「司令官が帰ってきたらまた聞いてみなよ」

    早霜「そうするわ」

    329 = 1 :

    ………一方その頃、幌筵泊地

    提督「…では、そのように」

    斎藤「…」コクン

    中曽根「ええ」コクン

    来島「ああ」コクン

    提督「ありがとうございます、それでは解散とします」

    330 = 1 :

    ………

    中曽根「うう…緊張するわね…次の作戦、「乙作戦」なんでしょ?私丙しか参加したことないわよ…」

    斎藤「…俺もだ」

    提督「おいおい…作戦はすぐに始まるんだぞ?司令官がそんなんで大丈夫なのか?」

    中曽根「そうは言っても…私達はアンタに比べて実戦経験がそんなに無いからね」

    斎藤「…」コクコク

    提督「はぁ…でも今回は俺がついてるだろ?大丈夫だって」

    中曽根「そうよね…ヒロシならやってくれるわよね…」

    斎藤「俺達を守らなかったら…呪って殺してやるからな」

    提督「ったく物騒だなオイ…ん?誰か来るぞ」

    長門「…」テクテク

    斎藤「…あれはウチの長門だな」

    中曽根「あら、カワイイじゃない」

    331 = 1 :

    長門「やあ提督、会議とやらは終わったのか?」

    斎藤「…ああ。この後に詳細を発表する予定だ」

    長門「そうか…待ちに待った艦隊決戦だ。今からでも胸が熱くなるぞ!」ワクワク

    斎藤「…まあ、多分お前はそこまで戦わないけどな」

    長門「へっ?」ポカン

    斎藤「…今回の作戦の主力は、こっちの神津大将の横須賀艦隊になる。俺達はサポートがメインだ」

    提督「…」ペコリ

    長門「そ、そうだったのか…」ガーン

    中曽根「確かにこのヒョロガリの艦隊をサポートするのは癪かもしれないけど…それでも重要な任務よ?そう肩を落とさないで…」ポンポン

    長門「あ、ああ…」

    提督(なんか居づれー!!)

    332 = 1 :

    提督(な、なんか話題…あ、そうだ!)

    提督「そ、そういえば…君が背負ってるソレは何だ?ベースみたいだが…」

    長門「ん?これか?お察しの通りベースだぞ」ポンポン

    中曽根「あら、この子も音楽やってるのね」

    長門「ああ。提督やココの艦娘たちと時々セッションをしていてな」

    提督「こないだお前が言っていたやつか」

    斎藤「ああ。長門は基本的に何でもできるが…ドラムとベースをやっていることが多いな。…ところで長門、広場には誰かいるのか?」

    長門「いや、誰もいなかったからウロウロしてたんだ」

    斎藤「そうか…ならちょうど良いな。お前ら、ちょっとついてこい。長門も来い」グイッ

    長門「ああ」

    提督「…は!?お、おい!」

    中曽根「ち、ちょっと!どこ連れてくのよ!」

    333 = 1 :

    ………屋根のついた中庭

    ぼろいドラムセット「」デデン

    ぼろいアンプ「」ババン

    ぼろいピアノ「」ダダン

    Etc...Etc...

    斎藤「ここだ」

    提督「おー、ボロっちい機材がたくさん…」

    中曽根「なんか学生時代を思い出すわねー」

    斎藤「…俺はここでよく艦娘とセッションをしているんだ。ウチの艦娘は色々な楽器をできるやつが多いからな」

    長門「ココは鎮守府のどこからでも見えるような作りになってる。だからここで演奏していれば誰かが楽器を持って必ず来るんだ。ソイツらと即興でセッションを楽しむ…って感じかな」

    提督「へー、そりゃあ楽しそうだな」

    斎藤「今は遠征やらなんやらで出払ってるヤツが多いが…いつもはここで遊んでれば結構な人数が集まるぞ」

    中曽根「艦娘が音楽好きっていいわね…」

    提督「そうだな…」

    334 = 1 :

    長門「提督、折角だしちょっと遊んでいかないか?暇してたんだ」

    斉藤「…ああ。こいつらを呼んだのもそのためだ」

    提督「?」

    中曽根「?」

    長門「ああ、そうだったのか?」

    斉藤「…こいつらはこう見えて楽器がプロ並みにできるからな。長門、ベース借りるぞ」

    長門「ああ。じゃあ私はドラム叩くかな」

    提督「お?セッションすんのか?」

    中曽根「私たちも何かやればいいのかしら?」

    335 = 1 :

    斉藤「ああ。…楽器は好きなヤツを選べ。ここにないモノは向こうの倉庫に大体置いてるぞ」E:Moon JJ-4

    提督「ギターあるか?」

    長門「ん、私のを貸そう。部屋から持ってくるからちょっと待っていてくれ」スタスタ

    提督「おう」

    中曽根「私は折角だしピアノ弾こうかしら。生のピアノなんて気が利くじゃない」ポロロロン

    斉藤「…物好きの艦娘がいてな。調律もちゃんとされているはずだぞ」

    中曽根「…ん、ほんとね。ちょっと気になる箇所はあるけど、よく調律されてるわ」

    長門「これでいいか?」ヒョイ

    提督「お、いいな。完璧だよ」E:FenderJPN Stratocaster

    提督「…しっかしぼろいなこのアンプ」ズコッ

    斉藤「…まあここにある機材の大抵が貰い物か拾い物だからな」ベベベボッ

    中曽根「お金がかからなくていいじゃない」

    336 = 1 :

    長門「よし…それじゃあそろそろ適当に始めるぞ。うまく乗っかってくれよ」ギィィ

    提督「ああ」

    長門「…」チッチッチチッ…チチッ…

    提督「ん、ラテンか」チャラーン

    斉藤「…」ベーンボボーン

    中曽根「スケールはそういう感じね…了解!」ポロロロン

    ジャーン…チャラララッラー…ベベボデレレッ

    337 = 1 :

    提督「…」ジャーンチャラララッ

    中曽根「…」ジャーン…ジャジャッ

    斉藤「…」ベーン…ベベボボバッ

    長門(…お?できるなこの人たち)チッタッチチッタッタッ

    長門(ピアノのバッキングにギターのメロディーとベースラインがうまく合わさっている…ふふっ、良いグルーブだな)チッタッタタッタ

    長門(よし、ならこれはどうだ!!)チッチッチッタタドタドタ

    提督(…!何かくる!)チャラーン

    長門「…」タタドタタドタタド…

    ドッドタンドドドタン…

    中曽根(リズムをシャッフルに変えてきた!!)ジャーン

    提督(ひょえー…この子、なんてリズム感だ…)チャラリラッ

    斉藤(…)ベーベベボバッペッベベベベ

    338 = 1 :

    長門(乗ってこい!!このグルーヴに!!)ドドドタンドドッタン

    提督(そっちがその気なら…)カチッ

    ギャーン…

    中曽根(あら…こういうことかしら?)ポロロラン

    ギャーン…ポロラララ…

    提督「…」ニヤッ

    中曽根「…」フッ

    長門(リズムの変化に即座に対応するだけでなく…ピアノとギターの役割を交代してきただと!?)ドッタンタタンタ

    長門(クランチを入れて若干ひずませたギターをバッキングに…ピアノをメロディーに…これもまたさっきとは違って…良いグルーヴだ…!)ドッタンドドドタン

    斉藤(…)ボッボペペッボベベボベベ…

    提督(…いい感じになってきたな…ん?なんだあの子)ギャギャッ

    339 = 1 :

    夕雲「…」スッ

    ピィー…ピロロロー…

    提督(フルートで入ってきた…!あ、ほかの艦娘も!!)

    斉藤「集まってきたな…」ベベンボベベンボ


    ゾロゾロゾロ…


    長波「何々?良い音じゃん!!長波サマが彩ってあげるよ!!」スッ

    鈴谷「おーやってるやってる!!私も混ぜろー!!」スッ

    秋津洲「こんなかっこいい曲流されてじっとしてらんないかも!!」スッ


    ジャーン!ギャギャッ!ピロララリラッ!


    ………

    340 = 1 :

    ジャァァン…

    長門「…」ハァハァ…

    提督「…」フゥッ

    斉藤「…」

    中曽根「…」ニコッ

    ウワァァァァ!!!スゴオオオオオイ!!!イイセッションダッタヨー!!ワァァァ!!

    中曽根「あら…いつの間にこんなにギャラリーが…」

    提督「すごい人数だな…」

    341 = 1 :

    秋津洲「幌筵の艦娘は音に敏感かも!」

    鈴谷「音楽以外に娯楽もないからねー」ニシシ

    夕雲「微妙な演奏なら見向きもされませんが…良い演奏ならみんな部屋を飛び出してここに来ますよ」

    長波「その通り!良いグルーヴだったぞ!」ニコッ

    提督「いや、こちらこそだ。あんな音圧でセッションしたのは久しぶりだからな…楽しかったぞ」ニコニコ

    鈴谷「ねーねーもっかいやろうよ!!」グイグイ

    提督「ん?おう…そうしたいのは山々だが…俺横須賀に帰らないと…」

    中曽根「私もそろそろ帰ったほうが良いんだけど…」

    艦娘たち「「「アンコール!アンコール!」」」

    提督「…しゃーねー、あとちょっとだけやるか!!」

    中曽根「…そうね!」

    ワァァァァ!!ヤッタァァァ!!ツギワタシモハイルー!!

    ………

    342 = 1 :

    ………次の日、横須賀鎮守府

    早霜「えっ、司令官、まだ帰ってきてないの??」

    吹雪「うん…今日中には戻る予定だったんだけどねえ…なにやってんだか…」カリカリ

    343 = 1 :

    以上。艦娘がみんな楽器できる鎮守府があっても良いと思うの。
    それでは後は久々に単語の解説でも置いておきます

    344 = 1 :

    用語解説

    ・Moon JJ-4
    日本の老舗楽器メーカー、Moonのジャズベースモデル。当SSにおける長門の愛機。
    正面から見るとフロントのピックアップが斜めに配置されていて、音の立ち上がりはそこまで早くないが粘りのあるグルーヴィなサウンドが特徴。
    弦を張り替えると素直に音が変化するタイプのベースなので、ラベラを張ってみたりダダリオを張ってみたりみたいな遊びが楽しめるベース。基本的にはジャズやファンク向きだがオールジャンルで使える。
    http://www.moon-guitar.co.jp/jj4.html

    ・FenderJPN Stratocaster
    フェンダージャパンのストラトキャスター。
    安くてストラトの音が出せる定番。大抵どこのスタジオに行っても貸し出しで借りれるストラトはコレ。
    安物のバスウッドを使ってるモデルが多く音はそこまでよいとは言えないが、一応ストラトっぽい音は出る。

    ・ラテン
    ジャズなんかで使われるリズムの一つ。セッションで用いると一気におしゃれな雰囲気に。
    こう見えてかなり正確なリズム感が要求されるため、実はセッションで使おうとするとそこそこ難しい。
    http://www.youtube.com/watch?v=ZD6FlIwBBO0

    ・シャッフル
    ジャズなんかで使われるリズム。ロックでも使ってる人たまにいるね。
    人によってかなり個性が出るリズムなので、いろんな人に叩かせると面白い。ジャムセッションとの相性もいい。
    http://www.youtube.com/watch?v=4ytPSgMl_g8

    345 = 1 :

    解説は以上です。
    イベントに結構苦戦中なので次回更新は9月行くかも…それでは

    346 :

    乙です。
    結局帰らんのかい!吹雪大変やな仕事。

    347 :


    ベース弾ける長門ってそれ何て秋山澪

    348 :

    どうしてもE-4突破できないんで息抜きに書きました。それでは投下します

    349 = 1 :

    ………数日後、とある海上

    舞風「それっ!!」ドンッ!

    リ級「ギ…グ…」轟沈

    ドォォン!!

    舞風「よし、殲滅完了!!やっと終わったー!!」MVP!

    早霜「これで初めの海域は突破ね。前線泊地に帰投しましょう」

    舞風「そだねー。ぱらむしる…?だっけ。疲れたから今日はゆっくり休もっか」

    早霜「ええ…」グッタリ

    幌筵の駆逐艦「こっちです!私達が先導しますのでついてきてください!!」

    舞風「はいはい〜っと…」スィィィー

    350 = 1 :

    ………幌筵泊地

    舞風「ここが前線泊地だね」

    早霜「なんかこじんまりしてて良い雰囲気ね」

    舞風「うん、よく休めそう!」

    早霜「そうね…あ、そう言えば結局司令官にお話する前に作戦が始まっちゃったわ」

    舞風「んー?なんの話?」

    早霜「ライブについてよ」

    舞風「あー…そう言えばそうだったね。どうしよっか」

    早霜「司令官も忙しくてなかなかお話しできる機会がないし…もう私達でどうにかするしかないんだけど…ちょっとどうするか悩みどころね」

    舞風「うーん…ま、どうにかなるっしょー」

    早霜「軽いわねぇ………あら?何この音?」


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