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    元スレ提督「ウチは平和だなぁ」艦娘「表面上は」

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    901 = 1 :

    南方「まさか・・・ここまでとは・・・」

    南方「第2艦隊、第4艦隊は全滅・・・」

    南方「第3艦隊も・・・」

    南方「そして我が第一艦隊は私以外は全滅・・・」

    南方「まるで悪夢」

    南方「ふふふ・・・」

    南方「良いわ!! あはははっ!!」

    南方「それでこそ・・・殺しがいがある!!!」

    南方「我が全力をもっ・・・」ドガンッ

    榛名「五月蝿いですよ」

    榛名「お喋りする気はないんです」

    南方「ちょっとぉ・・・人が喋ってる時に攻撃・・・?」

    榛名「・・・損傷は軽微・・・ですか」

    南方「今度はこっちの番よっ!!」ドォンッ

    榛名「!!!」

    南方「へぇ・・・今のを避けるんだ」

    榛名「・・・・・・」キッ

    南方「砲塔は1基全損、体もボロボロ・・・満身創痍じゃないの」

    榛名「それでも貴女を殺すには十分です」

    902 = 1 :

    南方「強がりをっ!!」ドォンッ

    榛名「コイツを殺して・・・」

    榛名「榛名はぁぁぁ!!!!」ドォンッ!!

    南方「ぐっ・・・何・・・この気迫・・・」

    互いに高速で移動しながら撃ち合う。

    榛名「当てますっ!!」

    南方「きゃぁっ!?」

    胴体に着弾。大ダメージを受けて動きが止まる。

    榛名「いけぇぇぇ!!!」

    南方「舐めるなっ!!!」

    榛名の砲撃は確実に南方棲鬼にダメージを与えるが、

    南方棲鬼からの砲撃も榛名にダメージを与えた。

    艤装はほぼ全損、生きているのは左の主砲が1基のみだった。

    榛名「こんな…でも、まだやれます・・・」

    南方「くそっ!! 艤装が・・・」

    南方棲鬼も艤装の損傷が激しく、使える武装は主砲が1基のみ。

    条件は同じだった。

    互いに距離を取る。恐らく次で勝負は決まる。

    同じタイミングで両者は動くことだろう。

    条件が同じならば、勝利の条件は?

    ひとつは単純に運だろう。

    そして一番のウェイトを占めるのが・・・

    戦う為の理由。

    個々の想いの強さだろう。

    903 = 1 :

    無音。

    世界から音が消えたようだった。

    それだけ両者は集中していた。

    互いに思うのは相手を倒して自分が生き残ること。

    失敗は出来ない。

    その時は死ぬだけだ。

    勝つことは生きること。

    負けることは死ぬこと。

    ただ、それだけのシンプルなルール。

    ちゃぷんっ。

    それは魚が跳ねた音だろうか。

    その音がトリガーになった。

    榛名「これでっ終わりですっ!!」

    南方「お前がなっ!!」

    互いに相手を目掛けて一気に加速する。

    どんどん2人の距離が近づいていく。

    榛名「倒しますっ!!」

    南方「沈めてやるっ!!」

    すれ違う瞬間に両者は攻撃した。

    重たい、そして大気を震わすような大きな音。

    904 = 1 :

    互いに相手を通り過ぎ、そして止まる。

    榛名「っ・・・!」

    わき腹に痛みが走る。

    純白の巫女服はじわっと赤い血で滲んでいく。

    わき腹に直撃したようであった。

    南方「・・・見事ね・・・まさか・・・私が・・・」

    胴体に直撃弾を当てられた南方棲鬼はそう言うと

    海面に倒れた。既に戦う力は残っていない。

    南方「悔しいけど・・・私の負けみたい」

    榛名「・・・そのようですね」

    南方「・・・殺しなさいよ」

    榛名「随分あっさりですね・・・」

    南方「負けたもの」

    南方「これだけの大兵力を率いて来て・・・」

    南方「それで敗北? どの面下げて戻れって言うの?」

    南方「さぁ・・・早く殺しなさい」

    榛名「ええ、言われなくても・・・」

    榛名「楽にしてあげますよ」

    そう言うと榛名は南方棲鬼の頭に主砲を向ける。

    互いに全力を・・・全てを出し切った。

    だから相手には敬意を払わなくはならない。

    だから、せめて一瞬で逝かせてあげようと思った。

    榛名「・・・さようなら」

    905 = 1 :

    その時である。

    島風「お前達もぉぉぉぉ!!!!!!」

    榛名「何? 島風ちゃん!?」

    島風「消えろぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」

    榛名「きゃぁっ!?」

    南方「ぐぁっ!?」

    島風が襲いかかってきた。

    島風「敵・・・敵!!敵!! みんなぁ!! 敵だぁぁ!!!」

    榛名「・・・どうしたんです?」

    夕張「すいません!」

    明石「システムの暴走で・・・」

    榛名「よく分からないモノを作るからですよ・・・」

    夕張「どうしよう・・・」

    榛名「力づくで止めてきます」

    明石「え? 危険ですよ!?」

    榛名「じゃあどうするんです?他に方法はありますか?」

    夕張「・・・お願いします」

    906 = 1 :

    島風「死んじゃえっ!!!」

    島風「皆死んじゃえっ!!!!!」

    夕張「うわっ!? 危なっ!?」

    明石「滅茶苦茶しますねぇ」

    島風の攻撃はデタラメだった。

    高速で移動しながら我武者羅に攻撃をしてくる。

    勢いはあるものの、感情に任せた力任せの攻撃なので、

    ある程度の実力と経験があれば見切ることは難しくなかった。

    榛名「くっ・・・」

    島風「なんで!?」

    島風は攻撃の手を緩めることなく、泣きながら叫ぶ。

    島風「なんで提督とひとつになれないのっ!!」

    島風「私は・・・私はただ・・・」

    島風「提督と一緒に居たいだけなのにっ!!」

    ―――ようこそ。歓迎するよ。島風。

    初めて会った時。

    とても優しい笑顔で迎えてくれた。

    悪いことや、間違ったことをすれば叱られたけど・・・

    だけど、何時も提督は優しかった。

    何時だって・・・何時だって・・・

    907 = 1 :

    ―――かけっこ? いいぞ。午前の仕事が終わったら付き合うよ。

    私に向き合ってくれて・・・

    ――――島風は早いなぁ。負けたぞ。クソぉ・・・悔しいなぁ

    「提督も早かったですよ?」

    そう言うとありがとうって笑って。

    2人で笑って・・・楽しかった。

    またやろうと言ったら、

    ―――よし、じゃあ明日もやるか?

    嫌な顔せず、本当に楽しそうに笑ってた。

    ―――MVP?凄いじゃないか! よくやったな!

    そう言って自分のことのように喜んで・・・

    頭をワシャワシャ撫でて・・・

    「やめてくださいよー」なんて言ってみたりするけど、

    本当はもっとやってと心で願ってる。

    提督と2人で居る時間が好き。

    提督と一緒に楽しいこと沢山して・・・

    沢山笑って・・・

    あの暖かい時間が大好き。

    提督が・・・

    大好き。

    908 = 1 :

    2人で居るとドキドキする。

    何気ない仕草や言葉に・・・

    何時もドキドキしてる。

    これは恋。

    私は恋をしている。

    天津風や暁は私を子供って言うけど、

    私は子供じゃない。

    好きな人の為に頑張りたい、

    そう思い願うだけの、どこにでもいる女の子。

    提督とずっと2人で居たい。

    ずっとずっと・・・永久に。

    死が2人を別つまで。

    嫌。

    嘘。

    死んで滅んでも・・・

    それでも未来永劫、隣に居たい。

    離れたくない。絶対に。

    あの人が居なくなる世界なんて無価値だ。

    無意味だ。

    909 = 1 :

    そんな世界なんて要らない。

    必要ない。

    壊さないと。

    徹底的に壊さないと。

    だっていらないもん。

    ―――だから

    私から提督を盗らないで。

    私から生きる意味を奪わないで。

    私の世界を壊さないで。

    じゃないと・・・

    生きていけないから。

    でも、もうダメ。

    提督は奪われた。

    だから―――コわサなイとイケナイ

    目に映る無価値な世界全てを。

    提督をカエシテ

    カエシテ・・・カエシテ・・・テイ・・ト・・・

    榛名「島風ちゃんっ!! 私が!! 私が分からないんですか!!?」

    島風「ウルサイッ!! カエセ!! テイトクをカエしテ!」

    榛名「貴女・・・目が・・・赤く・・・」

    夕張「もうっ!!なんでシステムの強制解除が出来ないのっ!!」

    910 = 1 :

    投下完了。
    ちょっと仕事忙しくて放置気味ですいません。
    元々はヒマな3月~4月頭で終わらす気だったんですけどねぇ
    調子に乗って書き足して、書き足して・・・
    まだ書きたい娘居るし!とか欲張りすぎたのかな

    仕事との兼ね合いもあるのに、イベント始まっちゃったので
    少しスローペースになるかもしれません。
    出来ればイベントの話も書いて見たいし。
    今回投下したのも戦闘描写を大幅に追加して遅く・・・
    バトルって書くの難しいですねと再認識。

    感想、何時もありがとうございます。
    アルペイベントは終わったのでアルペジオのキャラが出ることは
    ないと思いますが、回想の中でチラッと出るかも。
    アルペジオも原作全巻持ってるくらいにはファンなので、
    あっちの娘を頂いちゃうようなことはするつもりは無いです。ゴメンネ。

    じゃあ仕事いってくるでち
    また近いうちに。長々すいません。

    911 :

    ギャグSSかと思ったらバトルものだったでござる

    912 :



    アルペズイカクがこっちで使えたらたとえ期間限定やとしても間違いなくケッコンまで育てるな

    914 :

    ガンダムっぽくなってきた

    915 :

    今のタイトルは、「悲しみの島風」だな。乙

    916 :


    待てよ...このまま進んだら榛名は記憶喪失になってしまうじゃないか!
    あ、記憶喪失になった榛名は私が預かりますね

    917 :

    乙です 宇宙の心は(ry

    918 :

    榛名無双だな。おつ。

    919 :

    ジルグ無双かな?

    920 :

    南方「・・・おい」

    榛名「なんです? 今忙しいんですけど」

    南方「あの小娘、このままだと堕ちるぞ?」

    榛名「・・・堕ちる?」

    南方「あの瘴気にも似た気配は我々と同等の・・・」

    榛名「よく分かりませんが、止めて見せます」

    南方「ククッ・・・止まるといいがな」

    榛名「榛名・・・行きますっ!!」

    島風「消えちゃえぇっーーーー!!!」

    榛名「くっ・・・」

    紙一重で攻撃をかわす。

    榛名(どうやって抑えれば・・・撃つ訳にも行きませんし・・・)

    島風「うわぁぁぁぁっ!!!」

    榛名(攻撃は読みやすいけど・・・)

    島風「みンなキえてぇぇ!!」

    ドンッ

    榛名(こっちがどうしようか悩んでいるのにっ)

    榛名(榛名、頭に来ましたよ!)

    921 = 1 :

    榛名「もぉぉっ!! いい加減にしなさいっ!!」

    パチンッ

    夕張「あれは!!」

    明石「ビンタだ! リアルでやってる人、初めて見ましたよ」

    夕張「ドロドロしたドラマとかだと割りとありますよね」

    明石「そうですね~ それに少女マンガとか」

    夕張(後はウチ(鎮守府)の水面下の闇の部分とか・・・)ハイライトオフ

    明石「しかし島風ちゃん、吹っ飛んで行きましたよ」

    夕張「戦艦のビンタですからね」

    榛名「いい加減にしてくださいっ!!」

    島風「・・・榛名?」

    榛名「私が分かるんですか!?」

    夕張「良かった!正気に戻ったみたいです!」

    島風「榛名も・・・言うの?」

    榛名「え?何を?」

    島風「私に・・・死ねって・・・」

    榛名「言いませんよ!」

    島風「嘘・・・皆嫌い。嫌い。嫌い・・・」

    922 = 1 :

    夕張「まだ正気に戻ってない!?」

    榛名「早く、そのシステムを切りなさい!」

    明石「だからダメなんですよ。外部から操作を受け付けませんし」

    榛名「なんで、そんな危険なものを作ったんですか!」

    明石「すいませんっ」

    榛名「止める方法はないのですか?」

    夕張「島風ちゃん自身がシステムに打ち勝つか・・・」

    明石「あのヘルメットごと破壊するか・・・」

    榛名「あれだけを破壊するのは難しいと思います」

    下手したら島風の頭部ごと吹き飛ぶことになるだろう。

    榛名「島風ちゃん・・・皆は貴女を悪く言わないです」

    榛名「仲間を信じましょうよ・・・」

    榛名「他の人間はともかく・・・・」

    榛名「この鎮守府の仲間は・・・裏切りませんよ!」

    明石(提督が絡んでなければね)ボソッ

    夕張(静かにっ!)シッ

    923 = 1 :

    島風「・・・う・・・ああ・・・」

    榛名「そして・・・提督は・・・・」

    榛名「提督は絶対、私達を裏切りませんっ!!」

    島風「・・・て・・い・・・とく・・・?」

    そうだ。

    提督は私にあんなことは言わないハズだ。

    それは私が一番よく分かってるじゃないか。

    今まで、ずっとあの人を見てきたのだから・・・

    島風(違う。あれは嘘。幻・・・)

    榛名「そんなキチガイが作ったマシンに負けないで!!」

    明石(あれ? さりげなくディスられてます?)

    夕張(しっ!! 少し黙って)

    それに鎮守府の皆もあんな酷いことは言わない。

    私に嫌な幻影を見せないで。

    そんな未来は絶対にない。絶対に。

    私は馬鹿だ。提督を好きだと言っておきながら・・・

    あんな幻を信じて暴れて・・・

    今ならハッキリ言える。そんなものは全部幻だって。

    ありえないって。

    もう、こんな機械に惑わされない。

    924 = 1 :

    システム「ピピピピピピッ」

    島風(五月蝿いっ!! 私は・・・・)

    島風(アンタなんかに・・・)

    島風(負けないっ!!!!!)

    強い意志で自我を保つと、

    突然、目の前に沢山の何かが見えた。

    時間にして一瞬。それはありえるかもしれない未来たち。

    まだ確定していない未来。

    その中のひとつに確かに見た。

    私が進むべき未来。心から望む世界の姿が。

    そうか。そこへ行ける可能性はあるんだ。

    それだけでとても安心できた。

    システム「ピー」

    明石「システムを制御した・・・?」

    夕張「やった!!!」

    島風「う・・・」ヨロッ・・・

    榛名「島風ちゃんっ!!!」ダキッ

    島風「はる・・・な・・・?」

    925 = 1 :

    榛名「良かったです・・・」

    島風「へへっ・・・ただいま」

    榛名「おかえりなさい」

    そう言って笑う榛名の笑顔は、とても美しく自愛に満ちていた。

    南方(まさか本当に押さえ込むなんて・・・)

    その一連の出来事を遠くから観察する者達が居た。

    偵察に出ていて、偶然にも一部始終を目撃したものの、

    榛名と南方艦隊の凄まじい戦いを前に硬直して入り込めなかった

    深海棲艦の名も無き部隊だった。

    ヌ級「あの暴れ狂っていた駆逐艦を鎮めたぞ・・・」

    ロ級「あの表情・・・なんて神々しい・・・まるで天使・・・」

    イ級「どうする? 南方棲鬼様を助ける?」

    ヌ級「やめておこう。あの戦いを見ただろう」

    ロ級「死にに逝くようなもんですよ」

    ヌ級「最近、妙なことを言っている連中の話は本当だったんだ」

    リ級「おいおい、どうした? 皆して情けない!」

    イ級「リ級?」

    リ級「私は一人でも行く。今の奴なら満身創痍でロクに戦えないハズだ」

    ロ級「おいっ!我々はただの補給部隊だぞ!待て!行くな!!」

    926 = 1 :

    リ級「やってやる! 泊地棲鬼だって戦って出世したんだ! 私だって!」

    イ級「・・・あいつ行きやがった」

    リ級は速度を上げて一人、榛名達へと向かう。

    勝てる。相手はあんなにも傷ついて戦える状態ではないハズだ。

    きっと殺れる。今なら・・・

    そして南方棲鬼を救出してみせれば・・・

    こんな、ちまちま偵察ばかりする部隊からおさらばできる。

    リ級「死ねぇぇっ!!!」

    リ級は砲撃する。この一撃で全てが決まる。そう確信していた。

    榛名「!!」ガシッ ピュー

    しかし、榛名は片手で島風を抱きしめながらも、

    もう片方の手で飛んで来た砲弾を掴むと、

    飛んで来た勢い以上の速度で投げ返した。

    リ級「なっ!?」

    そして砲弾はリ級を貫通し、リ級は沈んだ。一瞬のことだった。

    榛名「なに? まだ生き残りが・・・?」

    夕張「危ないなぁ」

    明石「・・・大丈夫ですか?」

    榛名「ええ、榛名は大丈夫です」

    927 = 1 :

    ヌ級「・・・おい、見たか」

    イ級「ええ、すぐ帰りましょう」

    ロ級「あれ不味いですって敵対したら死にますよ確実に」

    深海棲艦達の意見は全員一致し、海の底へ帰っていった。


    榛名「2人とも、島風ちゃんを頼みます」

    明石「え? はい」ダキッ

    榛名「すいません、待たせました」

    南方「・・・さっさと殺してちょうだい」

    南方「これ以上・・・無様な姿を晒したくないの」

    榛名「ええ、さようなら・・・」ガチャッ

    島風「・・・待って・・・・はる・・・な」

    榛名「島風ちゃん・・・・?」

    島風「その・・・人・・・殺しちゃ・・・だめ」

    榛名「・・・・何故です?」

    島風「さっき・・・見えたの・・・」

    島風「その人は生かした方が良いって・・・」

    島風「システムが教えてくれた・・・」ガクッ

    榛名「島風ちゃんっ!?」

    928 = 1 :

    明石「大丈夫、気を失っただけですよ」

    榛名「そのシステム・・・信用できるんですか?」

    夕張「・・・多分?」

    榛名「でも、どうしましょう・・・レベルが・・・」

    明石「ちょっと待ってくださいね・・・」ピッ

    明石「あれ? 榛名さん、簡易レベル測定器で見たところ・・・」

    明石「貴女、もう99になってるわよ」

    榛名「え・・・え・・・?」

    榛名「・・・やりました・・・ついに・・・」

    榛名「やりましたよっ!! 提督っ!!」

    榛名「痛っ・・・安心したら痛みが・・・」

    明石「簡易的ですが、榛名さんに応急処置をしますね」ガチャガチャ

    夕張「流石、工作艦ですねぇ」

    榛名「・・・ありがとうございます」

    夕張「あと、これを食べてください」

    榛名「・・・これは間宮羊羹?」パクッ

    夕張「どうです?」

    榛名「すごい・・・傷が治って・・・」

    929 = 1 :

    夕張「なんでも修復剤に似た効果があるらしいですよ」

    明石「でも完全回復には及びませんので帰還後に入渠してくださいね」

    榛名「ええ、分かってます」

    榛名「さて・・・貴女の処遇ですが・・・」

    南方「・・・・・・」

    榛名「捕虜になってもらいます」

    南方「私に拒否権はないわ。負けたんだもの」

    南方「負けと認めた以上は従うわ。好きにすれば?」

    夕張「大丈夫かなぁ・・・連れ帰って」

    明石「艤装は全て破損して攻撃手段もなく・・・」

    明石「腕も肘から下は損傷してるし・・・」

    明石「鎮守府内にはもっと強い艦娘が数名いるからね」

    榛名「そうですね」

    明石「大丈夫でしょ」

    南方「安心しろ。何もせん」

    南方「まぁ捕まっても私は何も話さんし・・・」

    南方「貴様らになんのメリットもないがな?」

    南方「不要になったら消せばいい」

    榛名「それは提督が決めることです」

    930 = 1 :

    夕張(勝手に出撃して捕虜取って・・・怒られそう)

    榛名「さぁ・・・帰りますよ皆さん」

    夕張「はーい」

    明石「ちょっと・・・」

    明石「島風ちゃんを背負って航行って・・・」

    明石「私だけ重労働じゃないですか!!」

    榛名「私は南方棲鬼を曳航してるんで・・・」

    夕張「今日は疲れたので・・・」

    明石「私も疲れてますよ!!?」

    島風「・・・ん・・・むにゃ・・・zzz」

    夕張(それにしても・・・)

    夕張(なんでコントローラーでシステムの強制停止が出来なかったのかなぁ)

    ガチャ

    夕張(あっ・・・電池の向きが・・・逆)

    榛名「・・・? どうしました?」

    夕張「なんでもないですよ」

    夕張(・・・見なかったことにしよ)

    こうして榛名達は鎮守府に戻って行った。

    捕虜にした南方棲鬼を連れて・・・

    931 = 1 :

    駅のホーム

    提督「帰ってきたなぁ・・・」

    鈴谷「鈴谷どうせなら1週間くらい2人でブラブラしたかったな」

    提督「あのなぁ・・・旅行じゃないぞ?」

    鈴谷「ねぇ・・・なんかホームが騒がしくない?」

    提督「なんだろうな? 有名人でも来てるのか?」

    電車から降りると町民達でごった返してた。

    ちなみに艦娘達が一人も迎えに来ていないのは理由があった。

    それは出張時の送り出しはOKだけど、迎えに行くのはNGと言う

    艦娘達の間の独自ルールのせいである。

    艦娘・鎮守府内条約第5条によると、戻ってくる時は2人きりが許されている。

    (他にも細かいルールはある)

    なお、条約を知った上で破ると失格と見なされ、

    提督に関する全ての権利を失うことになるが、艦娘の間では隠語を使い徹底して

    守秘していることもあり、提督はそんなルールが存在していることすら知らなかった。

    過去に仲間を出し抜いて迎えに行った艦娘が数名おり、

    最後に出し抜いた翔鶴が出張に同行していた瑞鶴と

    姉妹丼を画策した為に厳しくルールが設けられたのだった。

    繰り返すようだが無論、提督は知らない。

    932 = 1 :

    町民『提督さん!!お帰りなさいっ!』

    『祝!提督帰還!』等の大きな横幕を持った市民達は

    大きな拍手で提督の帰りを喜んだ。

    提督「え?・・・え?」

    鈴谷「・・・提督、何かしたの?」

    提督「・・・さぁ?」

    握手を求められて、律儀に応じながらようやく帰路についた。

    提督「・・・なんか機嫌悪くないか?」

    鈴谷「・・・別にぃ?」

    鈴谷(綺麗な女性と握手してさぁ・・・)ハイライトオフ

    鈴谷(何、あの女達。顔赤らめてキャーキャー言ってさ)

    鈴谷(提督も提督だよ。いちいち応じて・・・)

    提督(・・・すごい機嫌悪そうじゃないか)

    タクシーで帰るつもりだったが、鈴谷が歩いて帰ろうと言い出したので

    徒歩で帰ることにした。

    鈴谷「んっ!」

    提督「・・・なんだ?」

    鈴谷「だーかーらー手を繋ごうっての!」

    提督「別に構わないが・・・」

    933 = 1 :

    鈴谷「そうしたら許す」

    提督「何を許されるのか知らんが・・・ほら」ギュッ

    鈴谷「えへへ・・・」

    提督「こんなんで喜んでくれるなら安いものだな」

    鈴谷「別に安い女じゃないからね?」

    提督「別にそんなこと言ってないだろう」

    鈴谷(提督と手を繋ぐだけで・・・心が満たされる)

    鈴谷(・・・ありがとう提督。私を大事にしてくれて)

    鈴谷(大好きだよ・・・)

    鈴谷(なんて面と向かってまだ言えないけどさ)

    鈴谷(そう遠くない未来、言うからね?)

    提督(なんか幸せそうだなぁ鈴谷。良かった)

    提督(これからも大変な戦いがあるだろうけど・・・)

    提督(君達を誰一人失わないように全力を尽くすから・・・)

    提督(よろしくな・・・)

    2人して互いを想い、笑いあった。

    元々、ここから鎮守府までは歩いても20数分程度。

    そこまで遠い距離ではない。

    934 = 1 :

    徒歩で戻ることは鈴谷が少しでも2人きりで居たかった為に

    発案したことであったが、

    結果として様々なモノを目撃するハメになった。

    例えば帰り道の公園での子供達の声。

    子供1「提督ビィーーーームッ!!」

    子供2「うわぁぁ!!」ドサ

    子供3「くらえ!しんかいパンチ!」

    子供1「提督は空をマッハで飛ぶから当たらないぜ!!」

    鈴谷「・・・提督って空飛べるの?」

    提督「飛べるわけ無いだろう・・・」

    鈴谷「・・・ビーム出せるの?」

    提督「いや、俺は人間だから・・・」

    鈴谷「でも子供達が・・・」

    提督「子供だから・・・想像力豊かなんだろう」

    次に見たのは体が不自由なお年寄りに寄り添い、

    横断歩道を渡らせてあげる若者だった。

    提督「いまどき珍しい若者だな」

    鈴谷「提督も若いでしょ。ん? こっちに来るね」

    若者「提督さん、この前はありがとうございます!」

    提督「え?」

    935 = 1 :

    若者「俺、心を入れ替えました!」

    提督「そっ・・・そうですか」

    若者「貴方のような人に成れるよう・・・頑張ります!」

    提督(なんかしたっけ・・・)

    若者「では、この後は友人と町内のゴミ拾いをするので!失礼します!」

    鈴谷「・・・何したの?」

    提督「・・・・俺が知りたいよ」

    お年寄り「提督様・・・戦神さまじゃ・・・ありがたや」

    提督(・・・なんか拝まれてる!!?)

    さらに漁港を通りかかった際は漁師達に感謝され胴上げされた。

    分けも分からず水揚げされたばかりの新鮮な魚介類を

    お土産に沢山貰ってしまった。

    鈴谷「ねぇ・・・本当に何したの?」ジトメ

    提督「だから・・・俺が知りたい」ゲンナリ

    こうして2人は鎮守府に帰ってきた。

    余談ではあるが帰宅に徒歩を選ぶ行為は他の艦娘達を驚愕させた。

    そんな手があったなんてと。

    タクシーで帰宅するのが当たり前だった常識を打ち破った行動。

    これを賞賛する者も居れば、あまりの策士ぶりに腰を抜かす者も居た。

    以外にも盲点だったらしかった。

    936 = 1 :

    投下完了。
    何時も感想ありがとーございます。
    ただいまイベント攻略中・・・
    E6を後2回・・・
    その後は掘りが・・・あばばば
    禿げそうです。
    早く安らかに過ごしたい・・・

    また近いうちに投下します。

    937 :

    もう鈴谷ヒロインでいいでね

    938 :

    徒歩が盲点だったとか提督狂い過ぎて全員軽くポンコツになってる

    939 :

    提督ビームで不覚にも吹いた

    940 :

    ちょっとまって
    また過去に卑怯な抜けがけをやらかした奴らとして五航戦がでてきてたんですが…

    941 :


    さぁ〜て、また提督と艦娘達によるギスギス鎮守府生活の再スタートだ!(白目)

    942 :

    なんとなく現状の異常性を突きつける男友達的なキャラがほしい
    提督の友人かつ良心からの進言だから害敵として殺しにくいし
    どう処理されるか気になる

    943 :

    >>942
    一歩でもリードしたい艦娘側に反って利用されそうな…
    痛い目に遭いたくなかったら提督に私を推薦しろ、OK?的な

    944 :

    まだ出てきてない子との触れ合いまだですか

    945 :

    逆に五航戦だから仕方ないで済ませていく作戦

    946 :

    満潮とか霞とかの、ツンツンしてる子はどんな感じ何だろう。

    947 :

    乙です
    提督と南方棲鬼の出会い…滾ってきたぜ

    948 :

    乙でございます

    949 :

    南方…間違いなく提督LOVEなり堕ちるな…

    950 :

    イベント経験してれば分かるがコラボイベントのアルペ組は原作、アニメと設定違うんだよね


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