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    元スレ提督「ウチは平和だなぁ」艦娘「表面上は」

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    801 = 1 :

    喫茶店

    赤城「頂きます」

    大倉井「よく食べますね」

    大倉井「まずは、知らなかったとはいえ、数々の無礼をお許しください」

    赤城「ご馳走して貰ってあれなんですが・・・」

    赤城「ナンパだったりします?」

    赤城「私には夫(提督)が居るので・・・」

    大倉井「いや、そうじゃありません」

    大倉井「それに私は既婚者です」

    大倉井「妻も子も犬も猫もいる」

    赤城「では・・・?」

    大倉井「貴女が艦娘であることに気付き、舞鶴所属だからです」

    赤城「はい、そうですけど・・・それが?」

    大倉井「提督殿はお元気ですか?」

    赤城「ウチの提督をご存知で? 失礼ですが・・・」

    大倉井「すいません、名乗るのが遅くなりました」

    大倉井「私は、陸軍将校の大倉井と申します」

    赤城「陸軍の方ですか?」

    大倉井「以前、物資輸送の任に付いていました所・・・」

    大倉井「海上で深海棲艦に襲われましてね・・・」

    802 = 1 :

    大倉井「陸と海は・・・その・・・仲が悪いですから・・・」

    大倉井「上層部は海に助けを要請するのを渋ったんです」

    大倉井「現場では多くの者が死ぬ瀬戸際だと言うのに・・・」

    大倉井「そのような事情もあり・・・」

    大倉井「海の方も初動が遅れていたと聞きます」

    大倉井「そんな時、あなた方の提督が指揮する艦隊に助けられたのです」

    大倉井「確か・・・長門。彼女だったかと」

    大倉井「我々に飛び火するのに気を使ってくれたのか・・・」

    大倉井「彼女は火器を使わず素手で深海棲艦を・・・」

    大倉井「大きなハンデを追ったにも関わらず敵を殲滅・・・」

    赤城(ああ、確か長門さんが格闘マンガにハマってた時期があったような・・・)

    大倉井「普段、海を快く思ってなかった我々も思わず歓声をあげてしまうくらいでした」

    大倉井「助けられた後、提督殿と話をする機会があったので聞いたのです」

    大倉井「何故、独断専行してまで我々を助けたのかと・・・」

    大倉井「なんて答えたと思います?」

    赤城「夫はなんと・・・?」

    大倉井「『同じ人間同士、それも同じ国の人間を助けるのに理由はいりますか?』と」

    大倉井「普段、海だ陸だと悪口を言ってた自分が酷く矮小に感じました」

    803 = 1 :

    大倉井「貴女の提督が決断してくださらなければ、私も含め・・・」

    大倉井「多くの者は生きていなかったでしょう」

    大倉井「陸のあきつ丸、まるゆは戦闘にはあまり向きませんし」

    大倉井「ちょうど、娘が生まれた時期でした」

    大倉井「提督殿にはいくら感謝してもしきれません・・・」

    大倉井「何度か個人的にお礼を言いたいと申し出たのですが・・・」

    大倉井「当然のことをしただけだから良い、気にしないで欲しいと」

    大倉井「中々、お礼を言う機会を頂けませんでした」

    赤城「・・・そうだったんですか」

    大倉井「是非、提督にお伝えください」

    大倉井「あの時、助けられたものは皆、貴方に感謝していると」

    大倉井「同じ日本人として誇りに思うと・・・」

    大倉井「もし、何か困ったことがあればここに連絡をください」スッ

    赤城「これは・・・?」

    大倉井「私の連絡先です」

    大倉井「もし提督殿に何かあった場合、その時は全力でお助けさせて欲しいと」

    大倉井「伝えて欲しいのです」

    大倉井「一度は無くした筈の命・・・提督殿の為なら・・・」

    大倉井「大げさではありますが、あの当時助かった者は皆、そう申しております」

    804 = 1 :

    大倉井「上がプライドの為に見捨てようとした我々に手を差し伸べてくれたのは・・・」

    大倉井「陸ではなく、海の提督殿なのですから・・・」

    大倉井「どうか、よろしくお伝えください」

    赤城「分かりました。夫にはそう伝えます」

    大倉井(しかし、提督殿は赤城さんと結婚していたのか)

    大倉井(祝いの品でも送るべきだったか)

    大倉井(あの人のことだ、まるゆ、あきつ丸も大事にしてくれているだろうな)

    赤城「では、私は新幹線の時間がありますのでこれで・・・」

    そうして赤城は大倉井と別れて帰路についた。

    赤城(思わぬ収穫がありましたね・・・)ピッ

    赤城「もしもし?」

    青葉『赤城さん?どうでした?』

    赤城「ええ・・・政府高官の実住所は全て間違いないみたいです」

    赤城「調べるには骨が折れましたけどね」

    赤城「家族構成のデータも予定通りに・・・」

    青葉『ありがとうございます』

    赤城「出来れば・・・使う日が来て欲しくはないわね」

    805 = 1 :

    青葉『そうですね・・・でも・・・』

    青葉『悪意から司令官と我々を守るには・・・』

    青葉『保険は多い方がいいです』

    赤城「カードは一枚でも多く・・・ね」

    青葉『川内さん、加賀さんも成功したようです』

    赤城「通信施設でしたか・・・侵入に成功しましたか」

    青葉『ええ、外部から操作出来るように・・・細工を・・・』

    赤城「では、2人と合流して鎮守府に戻りますね」

    赤城「夫・・・提督はどうです?」

    青葉『・・・今なんかイラっとすること言い掛けませんでした?』

    赤城「・・・気のせいよ?」

    青葉『青葉の司令官でしたら、今日の夕方くらいには戻るんじゃないですかね』

    赤城「それと思わぬ収穫が。陸にパイプが出来るかもしれません」

    青葉『え? 本当ですか!?』

    青葉『手間が少し省けましたねぇ』

    赤城「詳しくは帰還後に」

    青葉『この回線でしたら盗聴の危険性はないはずですが・・・』

    青葉『そうですね、帰還後に話しましょう』

    赤城「では・・・」

    青葉『ついでにお土産買ってきてくださいね?』ピッ プー プー

    赤城「さて・・・皆さんと合流して帰りましょう」

    赤城「駅弁何個食べようかしら・・・」

    赤城、加賀、川内の3人は合流し、提督より早く鎮守府への帰路についた。

    806 = 1 :

    一方・・・鎮守府では・・・

    執務室の前に長蛇の列が出来ていた。

    金剛「提督ぅ・・・早く帰ってくるデース」

    大淀「提督代理、こちらの書類にサインを・・・」

    金剛「オーケー・・・ってなんですかコレは!!」

    大淀「今週の任務ですが何か?」

    金剛「解体任務が150隻とかダメに決まってるでショ!!?」

    大淀「・・・チッ」

    金剛「・・・まずは貴女から解体してあげましょうか?」ハイライトオフ

    大淀「・・・・・・」ハイライトオフ

    霧島「落ち着いてくださいお姉さま」

    金剛「・・・分かってマス」

    霧島「所で私のメガネを知りませんか?」

    不知火「額にかかってますよ」

    黒潮「・・・めがね~めがね~って奴やな」

    金剛「霧島も落ち着くデース!!」

    浜風「あの・・・もう少し詰めてもらえません?」

    陽炎「無理言わないでよ。そもそも3人掛けのソファよコレ」

    金剛「なんでこんなに皆、執務室に集まってるんデス?」

    807 = 1 :

    北上「ここに居ると提督を感じられるからね」

    大井(提督・・・誰かにちょっかい出されてないかしら)

    大井(悪い虫に・・・虫は・・・害虫は消さないと・・・)ハイライトオフ

    北上「どうしたの? 大井っち?」

    大井「なんでもないわ北上さんっ♪」

    金剛「もう! 部屋に人居すぎデース!」

    陸奥「だから順番待ちにして交互に来ているんでしょうに」

    青葉「はい、30分立ちました。交代の時間です」

    浜風「もうですか!?」

    不知火「・・・チッ」

    陽炎「ハイハイ・・・変わるわよ。ほら出るわよ皆」ゾロゾロ

    青葉「はい、次の方どうぞー」

    霧島「提督が居ないだけで、ここまで辛いとは・・・」

    卯月「今日の出撃って予定表以外の娘ってどうなってるぴょん?」

    金剛「え? 待機にしてますケド・・・?」

    卯月「なんかさっき、榛名が出撃してたぴょん」

    金剛(あの娘・・・また・・・)

    霧島「また無断出撃ですか・・・気持ちは分かりますが・・・」

    青葉「ケッコンまで、もう少しですからね榛名さん」

    808 = 1 :

    天龍「すぐ連れ戻すか?」

    金剛「・・・好きにさせてあげましょウ」

    天龍「・・・いいのか?」

    金剛は自分で発言しておいて、自らの口から出た言葉にギョッとなった。

    海域に一人で出て、無策に戦闘を行うことは危険この上ない。

    一人で多数と戦うのには常に危険が付きまとう。

    本来なら、そのような事態は言語道断であるし、すぐに援軍を出すべきだろう。

    仲間である上に姉妹なのだ。大切な妹。

    なのに、何故か自然に助けは出さなくても良いと思ってしまった。

    それどころか、そのまま沈んでくれればと心のどこかで思ってしまった。

    榛名は自分の可愛い妹なのに。

    それなのに、一瞬とは言え、どこかで死を望んでしまった。

    金剛は榛名を無意識に恐れていた。

    どんどん強くなり、自分に追いついてくることを・・・

    知らないうちに、とても恐れていたのだ。

    もしも、自分と同じレベルまで来たら?

    提督は私を見てくれるだろうか?

    今までみたいに私を自分の代理のように仕事を任せてくれるだろうか?

    妹の榛名はとても可愛い。

    809 = 1 :

    気が利いて、優秀で・・・

    女の子としても、とても魅力的だ。

    もうしかしたら・・・

    提督は榛名を重宝するようになるかもしれない。

    恐かった。とても恐かった。

    自分が居る場所を妹に取られてしまう気がした。

    その不安は自分でも嫌悪するような悪意となり、

    ごく自然に妹の死を望んでしまった。

    そんなことを考えてしまった自分が、なにより一番恐ろしかった。

    山城「どうしたの? 顔が変よ?」

    金剛「なんでもありませんヨ?」

    山城「・・・・?」

    山城は不思議に思った。

    何時もなら『顔が変ってどういうことデースっ!?』と叫ぶのに。

    一体どうしたと言うのだろう。

    何か金剛に違和感を感じたが、すぐにそれも消えた。

    山城(・・・気のせいかしら?)

    睦月「なんか島風ちゃんと夕張さん、明石さんも出撃してるみたいです」

    金剛「全く・・・皆好き勝手やってくれマスね」


    810 = 1 :

    愛宕「提督の枕を抱きしめながら言っても説得力ないと思うわよ」

    扶桑「そうです。そろそろ交代の時間です。提督の枕をこちらへ・・・」

    金剛「後1分! 後1分だけ!! お願いしマース!」

    扶桑「ダメです。時間は守らないと・・・」ガシッ

    金剛「ノォッーーーーーー!!!」

    山城(やっぱり何時もの金剛・・・よね?)

    「早く・・・帰ってきなさいよ・・・糞提督」

    荒潮「あらぁ? 曙ちゃん、提督のこと嫌いなんじゃなかったの?」

    「何時も糞提督って言ってるし」

    (改2)「提督を悪く言うのはダメだよ・・・」

    「・・・ダメだよ・・・・絶対・・・絶対」ハイライトオフ

    「はぁ!? 誰が嫌いなんて言ったのよ!!」

    「何時も言ってるじゃない。クソだクソだって」

    「それは・・・その・・・」

    荒潮「・・・じゃあ・・・好きなの?」

    「アンタ達には関係ないでしょ!! ///」

    「曙・・・凄い顔が真っ赤」

    「それだけで答え分かるよねw ツンデレ乙」

    811 = 1 :

    「そうよ!! 悪い!? 私は提督が大好きよ!! 文句ある!?」

    「知ってた」

    「じゃあ・・・糞提督って呼ぶの止めてよ・・・」

    「『く』にの為より、貴方の『そ』ばで・・・」

    「提督の為だけに戦いたい・・・」

    「略してクソ提督よ!!文句あんの!?」

    「知らなかったそんなの・・・」

    「無理があるよ」

    青葉「もう許してあげましょうよ。彼女、半泣きじゃないですか」

    「泣いてないし!!」グスッ

    「からかうと面白いからつい・・・」

    (この呼び方は私と提督の絆だから・・・)

    (今更変えられるワケないじゃない)

    金剛「本当に早く帰って来てヨ・・・提督ぅ・・・」

    金剛(じゃないと私は正気で・・・いラレナイデェス・・・)

    812 = 1 :

    投下完了。

    何時も何時も感想をありがとうございます。
    ちょっと今忙しいので頻度は遅くなりそうですが、
    なるべく時間が開かないように投下したいですね(希望)


    浜風ちゃんは秘書の予定あったけど
    那珂ちゃんと愛宕さんは書けそうなら書いてみます。


    また3~4日以内に投下します。

    はわわ・・・このままだと2スレ目いってしまうのです・・・(震えながら)

    813 :


    相変わらず話のテンポがいいね〜

    814 :

    今明かされるクソ提督の真の意味っ!!!

    815 :

    たぶん大井っちはゲームの正確のまま変わってないと思うんですけど(名推理

    816 :

    なんらかのトラブルでしばらく帰って来れなくなったりしたらどうなるんでしょうね

    817 :

    2スレ目どころか、未来永劫続けても良いのよ?

    818 :

    提督帰ってこない方が平和なんじゃね

    819 :

    お前ら「提督が帰ってこなければ……」って言ってるけど、そんなことになったらこの鎮守府丸ごと深海化するぞ。

    820 :

    乙です
    ゆっくり投下でええんやで?
    そして2スレ目に突入するがいい!

    821 :

    どうせみんな五航戦になる

    822 :

    乙です
    この鎮守府は決着がつかないほうが全員の為に良いと思えるな

    823 :

    あれだな。「外堀を埋める」って言葉があるけど、埋めるどころか【本丸を改装されている】感じだよな。

    824 :

    百万石饅頭……埼玉県民?

    825 = 824 :

    やべ、百万石じゃねえ十万石だ

    826 :

    海底のどこか

    ヲ級「まだ神との邂逅は叶いませんか」

    リ級「皆、総出で探しております」

    チ級「ですが、榛名様を見つけても・・・」

    リ級「別の固体であったりと中々・・・」

    ロ級「もう少し時間は掛かるかと・・・」

    ヲ級「そうですか」

    イ級「かと言ってあまり鎮守府に近づくと・・・」

    リ級「あの変な生き物に襲われる可能性も出てきます」

    その生物はかつて比叡のカレーから誕生した特殊生命体であった。

    稀に出現しては深海棲艦を喰らう。

    体の殆どが水分で構成されているスライム状の生き物で、

    火器の攻撃を受け付けない。深海棲艦からしてみれば

    運悪く遭遇すれば死を意味する悪魔のような存在だった。

    827 = 1 :

    ヲ級「なんとか、どこかの海域へ出ている所で接触したいのですが・・・」

    リ級「そうですね教祖様」

    ヲ級「地道に探すしかないようですね」

    ヌ級「教祖様、大変でございます!!」

    チ級「何事だ騒々しい」

    ヌ級「天使榛名様を発見しました!!」

    信者達『おおっ!!』

    ヌ級「しかし、南方棲鬼様が・・・強襲をかける模様!!」

    リ級「なん・・・だと・・・?」

    ヌ級「南方艦隊が第四艦隊まで全て出ているようです」

    ヲ級「・・・何故?」

    ヲ級「どうして無駄死にをするのですか?」

    ヲ級「・・・勝てるわけ・・・ないじゃないですか」

    828 = 1 :

    とある海域・・・


    榛名「敵・・・敵は・・・敵・・・」

    榛名「ください・・・経験値をください」ウツロナメ

    榛名「もっと戦わないと・・・モっと・・・もっト・・・」


    脳内に自分が夢見る光景が浮かぶ。

    提督「ええ!? 榛名はもう、レベル99になったのかい?」

    榛名「はい! 頑張りました」

    提督「全く・・・ 勝手に出撃して・・・」

    榛名「すいません・・・でも・・・」

    提督「いや、いい・・・」

    提督「・・・榛名」

    榛名「はい?」

    提督「これを受け取って欲しい」スッ

    榛名「え・・・? 箱が2つ?」

    提督「ああ、一つはカッコカリの指輪だ」

    提督「これからも更なる成長と活躍を期待する」

    榛名「あのっ・・・もう一つは?」

    提督「結婚指輪だよ」



    829 = 1 :

    榛名「え・・・え?」

    提督「上官と部下じゃなく・・・」

    提督「一人の女性として・・・」

    提督「俺の傍に居てくれないか・・・」

    提督「結婚しよう榛名」

    榛名「・・・・・・本当にいいんですか?」

    榛名「榛名でいいんですか?」ナミダメ

    榛名「私・・・醜い女です」

    榛名「嫉妬しますよ?」

    提督「ああ、それだけ愛されているってことだ・・・」

    提督「むしろ幸せじゃないか」

    榛名「提督を縛りますよ? 他の女の子に向かないように・・・」

    提督「君以外なんて・・・見えないよ」

    榛名「この鎮守府には可愛い子が沢山います」

    榛名「・・・本当に・・・本当に榛名で・・・」

    提督「・・・っ」チュッ

    榛名「!!!?」

    提督「これが答えだ」


    830 = 1 :

    榛名「口付け・・・」

    提督「・・・もう一度言う。結婚しよう」

    榛名「はい・・・」

    榛名「あの・・・?」

    提督「なんだい?」

    榛名「もう一度キスをしてもいいですか?」

    提督「ああ、何度だって・・・」チュッ

    榛名「今度は私から・・・」チュッ

    それはもうすぐ現実になるかもしれない。

    あるかもしれない未来。

    そうなることを望んだ世界。

    そこへ行くにはどうしても限界値を超えなければならなかった。

    早くカッコカリをしないと・・・

    それがその先へ進む為の唯一の鍵になるのだから。

    今、彼女を動かす感情はそれだけだった。

    その為には戦うしかない。殺すしかない。

    榛名「ふふふ・・・」

    榛名「早く・・・早く・・・敵を・・・」

    榛名「タクサン コ ロ サ ナ イ ト・・・」

    831 = 1 :

    ル級1「遥か前方に艦影・・・1隻・・・奴か」

    ル級2「はははっ我々は運がいい・・・」

    ル級1「南方棲鬼様・・・お喜びください」

    ル級2「例の戦艦榛名ですっ!! 見つけました!」

    南方「よし! 射程距離まで接近、殲滅するわよ!」

    リ級「ん? 奴がこちらに気付いたようです」

    タ級1「ふふっ・・・今頃怯えているかもね」

    タ級2「我が艦隊は全員が改フラグシップ、1隻で勝てるハズがないだろう」フッ

    ル級1「何時も通り・・・徹底的に痛めつけて・・・」

    ル級2「沈めてやればいい・・・」

    ル級1「早く見たいですねぇ」

    ル級1「絶望し、泣き喚きながら沈む姿を・・・」

    タ級1「ふふ・・・あの瞬間は堪らないからねぇ」

    南方棲鬼が率いる、南方第一艦隊。

    戦艦ル級が2隻、戦艦タ級が2隻、重巡リ級が1隻。

    圧倒的な攻撃力と戦闘経験・・・

    今までも、数え切れない数の艦娘を沈めて来た歴戦の猛者たちで構成されている。

    その全てが上位種で、より強力な改フラグシップ。

    彼女達、第一艦隊は狙った獲物である榛名を捉え、舌なめずりをした。

    これから始まるであろう戦いへの興奮と、

    揺るがないと確信する絶対的な自分達の勝利を思い、

    非常に士気は高かった。

    832 = 1 :

    榛名「ミ ィ ツ ケ タ ァ・・・」ニヤッ

    南方「!!!?」ゾクッ

    南方(何・・・!? 今の寒気・・・)

    リ級「敵、撃ってきましたっ!!」

    夕級1「落ち着け。この距離じゃ当たら・・・ギャッ!?」

    直撃。タ級1は半身が吹っ飛んで爆発した。

    ル級2「あっ・・・当てた!? 一撃で!? この距離から!?」

    ル級1「・・・まっ・・・まぐれだっ!」

    南方「怯むなっ!! 散会しつつ距離を詰めろっ!!」

    榛名「撃破1・・・榛名・・・行きますっ!!」

    南方「ほう・・・吶喊(とっかん)してくるかっ!!!」

    榛名は速度を上げて南方棲鬼の艦隊に向かってくる。

    榛名「・・・・っ!!」クルッ・・・ドォンッ

    リ級「なっ!? 砲塔を真下に!? 直下の水面を撃った!?」

    凄まじい爆音、海水は大きな水しぶきになって視界を遮る。

    ル級1「奴はどこだっ!? 消えたぞ!!」

    833 = 1 :

    南方「はっ!! 上よっ!!!」

    高く、高く、空へと舞い上がった榛名はそのまま砲撃。

    榛名「・・・死んでください」ボソッ

    2つの爆音が間髪いれずに立て続けに響く。

    ル級1「・・・え?」

    ル級2「グハァッ!?」

    榛名から放たれた砲弾は吸い込まれるように2体のル級の頭に直撃、

    2人の胸から上を消し飛ばした。

    頭部を失った体は崩れるように倒れ、沈んでいった。

    タ級2「同時に仕留めた!? バカなっ!!!?」

    榛名は砲撃時の衝撃を利用し、距離を取り着水、

    敵の砲撃を避ける為に動き回りながらも、確実にリ級に狙いを定める。

    通常ならば狙うには遠い距離。普通なら当てるのは難しい。

    だが、榛名の経験と勘は絶対外さない自信・・・

    いや、確信があった。

    834 = 1 :

    リ級「・・・今の見ましたか?」

    南方「え?」

    リ級「あの時・・・海面を撃ち・・・」

    リ級「その瞬間に艤装を消して身軽になり・・・」

    リ級「空中に飛び上がってから、そこで艤装を再度展開」

    リ級「落下しながら2隻を同時に撃ち抜いた・・・」

    リ級「それも・・・頭部をピンポイントで・・・」

    リ級「・・・こんなこと普通できませんよっ!!!」

    リ級「まるで曲芸。全く現実感のないことを・・・」

    リ級「平然と目の前でやってのけたんですよ!?」

    リ級「艤装を消せば・・・身体能力も体の作りも・・・」

    リ級「普通の人間と変わらなくなるハズなのにっ!!」

    リ級「下手すれば自身が即死ですっ!!」

    リ級「それをなんの躊躇いもなく・・・」

    リ級「まるで恐怖心なんてないかのように・・・」

    835 = 1 :

    リ級「奴は我々を殺すことしか頭にないっ!!」

    リ級「あれは異常ですっ!! 」

    ドォンッ

    リ級「今まであんな奴、見たことありませんよっ!」

    ピューーーー

    リ級「あんなバケモノに勝てるわk・・」グチャ

    タ級2「リ級!? クソっ!! バケモノめぇっ!!!!」ドォンッ ドォンッ

    榛名「あはっ♪・・・アト・・・フタリ・・・」

    南方(馬鹿な・・・)

    南方(なんだコイツは・・・?)

    南方(たっ・・・戦い方が普通じゃない・・・)

    南方(あっ・・・明らかに艦娘の戦闘力を超えている・・・)

    南方(どんな鍛錬を積んできたんだ・・・)

    南方(奴らが言ってたことは・・・)

    南方(ほ・・・本当なのか・・・)

    南方(本当に・・・)

    南方(てっ・・・天使だとでも言うのか・・・っ!!?)

    836 = 1 :

    南方「くっ・・・噂以上のようね・・・」

    南方「でもねっ!! お前達っ!!」

    南方第二艦隊『了解っ!!』

    南方第三艦隊『参上しました!!』

    南方第四艦隊『ただいま参りました!!』

    南方「無策で来るわけがないでしょうっ!!」

    南方「ったく・・・」

    南方「本当なら我等、第一艦隊だけで沈める筈が・・・」

    南方「よくも・・・私の顔に泥を塗ったなっ!!」

    榛名(・・・援軍?)

    榛名(全て改フラグシップ・・・)

    榛名(新たに18隻・・・)

    榛名(でも・・・これだけ殺せば・・・)

    榛名(やっと・・・)

    榛名(早く終わらせましょう)

    榛名(超重力砲で蹴散らして・・・)

    榛名(痛っ・・・さっき・・・あばらを・・・?)

    榛名(超重力砲を撃つにはキツイかもしれません・・・)

    榛名(勝てなくはありませんが・・・苦戦しそうです)

    榛名(1分で片付けるハズが・・・5分は掛かりそうです)

    837 = 1 :

    タ級2「・・・!?」

    南方「どうした?」

    タ級2「深海電探に反応! 急速に何かが・・・」

    タ級2「こちらに向かってきますっ!!」

    南方「新手? 数は?」

    タ級2「1隻・・・いえ、後方にさらに2隻!! 全部で3隻!!!」

    南方「たった3隻の援軍? ふふふ・・・舐められたものね」

    タ級2「いえ・・・それがおかしいです」

    南方「・・・?」

    タ級2「後方の2隻はごく普通の速度ですが・・・」

    タ級2「先行する1隻の速度が異常ですっ!!」

    タ級2「なんだ!? 速いっ!! 通常の艦娘では考えられませんっ!!」

    タ級2「速度をさらに加速!? 暗礁海域でスピードを落とさないだと!?」

    南方「・・・なんだ? ミサイルか? 新型の魚雷か?」

    タ級2「・・・・まもなく肉眼でも視認可・・・来たっ!!」

    南方「あれかっ! ん・・? 駆逐艦・・・?」

    タ級2「なんだ・・・あの速度はっ!!!?」

    島風「榛名ぁっーーーーー!!」

    榛名「・・・島風ちゃん?」

    島風「なんで榛名がここに居るか知らないけど・・・」

    島風「援護するね? 後さ、あっちの敵・・・」

    島風「・・・私が貰ってもいい?」

    838 = 1 :

    榛名「やめておいた方がいいですよ?」

    榛名「駆逐艦の貴女じゃ・・・危険すぎます」

    島風「大丈夫。新しい武装のテストだから」

    夕張「ふぅ・・・やっと追いついた」

    榛名「・・・夕張さん? 明石さんも・・・」

    明石「榛名さん・・また一人で出撃ですか?」

    明石「危険だから辞めるようにって提督に言われたでしょう」

    榛名「・・・・・・すいません」

    島風「そんなの後でいいでしょ? 戦ってくるねっ」

    榛名「ちょっとっ!? 本当に危険ですよ!!」

    夕張「大丈夫ですよ」

    榛名「貴女達も・・・一体何しに?」

    明石「データ取りですよ」

    夕張「戦闘には参加しませんのでお構いなく」

    榛名「・・・島風ちゃんだけを戦わせるつもりなんですか?」

    明石「大丈夫ですよ。余裕で勝てるハズです」

    夕張「データ上では」

    839 :

    >>南方(てっ・・・天使だとでも言うのか・・・っ!!?)

    いや、死神だろ(あの世に連れていく的な意味では一緒だけど)

    840 = 1 :

    島風「いくよ・・・連装砲ちゃん・・・」

    島風に付き従う大きさの違う3体の連装砲ちゃんは一斉に飛び上がった。

    大きな連装砲ちゃんは頭部が外れ、ヘルメットのように変形、

    島風の頭に装着され、島風の目を覆うように透明のバイザーが出現する。

    中型の連装砲ちゃんはハンマーのような鈍器になった。

    小型の連装砲ちゃんはボディが分割され、島風の脛に装甲となって張り付く。

    島風の背中の5連装酸素魚雷装置は左手に装着され巨大な拳となった。

    榛名(え? 連装砲ちゃん達が・・・)

    榛名(バラバラになって武装に・・・?)

    夕張「島風ちゃんっ!! 頭部バイザーの戦術支援システムを使って!!」

    島風「はーいっ・・・これかな?」ポチ

    システム「ピピピピピピピピピピピピピッ・・・」

    841 = 1 :

    投下完了。
    ちょっと忙しくて遅くなってすいません。
    また近いうちに投下します。
    本当に何時も感想ありがとうございます。


    仰るとおり風が語りかける云々のネタは
    テレ玉のCMですね。
    埼玉に住んでないのですけど
    テレ玉、TVK、MX全部見れるんですよウチ。
    アニメ好きからすれば天国な環境かも

    ではまた近いうちに

    842 = 1 :

    追記

    島風ちゃんの武装は玩具のネタです。
    わからない人は超合金島風で検索してくだち

    843 :

    大天使榛名とさ、新世界の神である提督の子供ができたらどうする?大天使榛名と提督の…

    844 :

    総理大臣だと思うんですけど(名推理)

    845 :

    富士山に輝く一等星にして偉大なる不敗の鋼鉄将軍、世界人民の父である民族の太陽、人類の英雄ぐらいにはなるでしょ(適当)

    846 :

    五航戦との子どもの方がいいよ

    847 :



    連装砲ちゃん座の聖衣かよwwwwww
    てっきり「三連装ショックカノン砲ちゃん」と「5連装光子魚雷」だと思ったのに……。

    848 :

    提督は普通にケッコン申し込んでも駄目なんじゃね?

    849 :

    南方が生き残ったらヲ級メンバ一入りだな…。乙

    850 :


    そして同じように崇めだすわけか
    ヲ経唱えるとはよく言ったもんだ


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