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    元スレ利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」

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    151 :

    ストーリーに文句あるわけでもなく表記だけの問題なのに嫌なら読むなは流石におかしいでしょ

    152 = 146 :

    ストーリー関係ないだろ
    気に入らないから直せと騒ぐんだから

    153 = 151 :

    ストーリー関係無いっつってるじゃん

    ストーリーに文句あるならそっ閉じするしかないけどただの表記の問題って話じゃん

    154 :

    だからそれを直せって愚痴垂れるのがおかしいっつってんの、わからないかな?w

    155 :

    >>126
    (しばふ)は仰っていた、
    「パンツ!パンツです」

    156 :

    外野のお陰でスレが荒れて参りましたぞw

    157 = 132 :

    こうしてゴミな外野のせいでスレが潰れて行くんだなって
    まあこの作者は大丈夫だろうが

    158 :

    ごく少数の外野のせいでエタって続きを期待して待つ多くの人が困惑する展開は嫌というほど見た
    実際面白いと思って続き待ってるのに荒れてエタる作品は完結する作品より圧倒的に多い、というより荒れてエタるのしかほとんど見たことが無い、
    俺、呪われてるのかな…
    ここももうダメかとは思いたくないがもしそうなってしまったら、非常に残念
    自分もこの作品を楽しみに見ている側なのだが>>1が簡単に折れない人間である事をただひたすら祈るのみしかできんのが実にもどかしい

    159 :

    お前のそのくっさい長文が荒れる原因になるんだがな

    160 = 158 :

    申し訳ない、熱くなりすぎた

    161 :

    表記ぐらいどうでもいいだろ

    162 :

    提督「…………」グッグッ

    提督「ふー……」スッ

    利根「ん、柔軟体操は終わったかの?」

    提督「ああ。そろそろ寝ようか」

    利根「うむ! ほれ、早う入ってくるのじゃ!」ポフポフ

    提督「…………どうした利根。今日はやけに急かしてくるじゃ──」

    利根「……………………」ポフポフポフポフポフポフポフポフ

    提督「……分かったから大人しくしろ。見ていてうるさいぞ」スッ

    利根「ふふん」ギュッ

    提督「それで、一体何があった」

    利根「ん? ただ単にこうしたかったからじゃよ」ギュー

    提督「ほう。どうしてだ」

    利根「…………」ピタ

    利根「……あれ。どうしてじゃ? なぜじゃ、提督?」

    提督「私に聞くんじゃない」

    利根「ううむ……そうじゃよのう……提督に聞いても分からぬのぉ……うーむ……?」

    提督「…………」

    利根「まあ良いかの。人肌が恋しいという事で納得しておこうぞ!」ギュウ

    提督「いい加減だな」

    利根「ダメだったかの?」

    提督「いや、お前らしい。……あんまり変わってくれるなよ?」

    利根「? うむ?」

    提督「分からないのならば構わない。──さて、寝ようか。瞼が重い」

    利根(うーむ……。こんな気持ちは初めてじゃのう。なんじゃろうか、これは?)

    …………………………………………。

    163 = 1 :

    瑞鶴「よっと。響ちゃん、大丈夫?」

    金剛「苦しくないデスか?」

    「大丈夫だよ。苦しくない」

    金剛「意外と三人でも入れるネー」

    瑞鶴「でも、響ちゃんが大きくなったら無理かも?」

    「暁はお子様というのを嫌うけど、小さくても良い事はあるよね。こうやって、三人で一緒に寝るとかさ」

    金剛「まるで年の離れた妹みたいデース」ナデナデ

    「ん」

    瑞鶴「…………」ジー

    金剛「? どうかしたデスか、瑞鶴?」

    瑞鶴「……金剛さんさ、ここに来てから変わった?」

    金剛「え?」

    瑞鶴「や、なんていうかさ? 表情が前にも増して柔らかくなってるし、口調もどことなく初めに会った時みたいな感じだしさ?」

    金剛「ンー……そうデスか?」

    「肩の力が抜けてる、なのかな。なんだかそんな感じがするよ」

    金剛「あ、確かに今は気が抜けていると思いマス」

    瑞鶴「気が抜けてるとかそういうのじゃないと思う。……言って良いのか分かんないんだけど、安心してる……みたいに見えるわね」

    金剛「リリーフ、は……少ししているかもしれまセンが、私は心配事も沢山ありマス」

    金剛「今頃、テートクはどうしているのかトカ、艦隊はどういう状況なのかトカ、皆の事も気になっていマス」

    瑞鶴「…………? えと、どれも私達に聞いてこなかったわよね?」

    164 = 1 :

    金剛「──え」

    「瑞鶴さん……」

    瑞鶴「え、あれ……?」

    金剛「……………………」

    瑞鶴(もしかして私、地雷踏んじゃった……?)

    金剛「……今更デスけど、訊いても良いデスか?」

    「司令官は今も金剛さんを探し続けているよ。作戦と同時に金剛さんの捜索も命令されたんだ」

    瑞鶴(……え?)

    「艦隊は……金剛さんが抜けてしまってから少しゴタゴタがあったけど、今は大丈夫。けど、前より少し辛いかな」

    金剛「…………」

    「鎮守府の皆も、金剛さんの事を心配してるよ」

    金剛「……瑞鶴」

    瑞鶴「な、なにかしら?」ビクッ

    金剛「今の話、本当デスか?」

    「…………」チョンチョン

    瑞鶴「! も、勿論」

    金剛「……………………」

    瑞鶴「…………」ドキドキ

    金剛「……ありがとうございマス、二人共。そして、気を遣わせてしまってごめんなサイ」

    「……やっぱり、バレるものだね」

    金剛「テートクの事は、私も良く知っていますから……」

    瑞鶴「で、でもね? 後の二つは本当よ? むしろ、皆が提督さんにお願いして金剛さんを探そうとしてるんだもん」

    金剛「そう、ですか……。皆が無事で、心配してくれているだけでも私は充分です。私は幸せ者ですね」

    165 = 1 :

    「……ごめんよ、金剛さん」

    金剛「大丈夫です。……大丈夫ですよ、響。分かっていた事ですから」ナデナデ

    金剛「でも……テートクの事は詳しく知りたいデス。実際の所、どうだったのデスか?」

    「私はそこまで詳しい事は知らないけど、瑞鶴さんは知ってるはずだよ。あの時、最後まで執務室に残ってたもんね」チラ

    瑞鶴「…………」

    金剛「瑞鶴、教えてくれマスか?」

    瑞鶴「……気分の良いものじゃないわよ?」

    金剛「……ハイ。お願いしマス」

    瑞鶴「…………居なくなったって耳にしたら、轟沈したかって一言で終わろうとしていたわ。まるで、何とも思っていないみたいに……」

    金剛「っ……!」

    瑞鶴「どうにかして探す指示を貰えるよう色々と言ってみたけど、ダメだった。長い時間を掛けて育てた艦娘って言ってもダメ。戦力的な理由でもダメ。育て直す時間の事を追求しても──」

    「それ以上は言っちゃダメだよ」ポムッ

    瑞鶴「むぐっ──。……ごめん。もう少しオブラートに包めば良かった」

    金剛「────────」

    瑞鶴「あ、あの……金剛さん……?」オソルオソル

    金剛「……私が、居るのですか?」

    瑞鶴・「…………」

    金剛「建造か、それとも海から拾ってきたのかは分かりませんが……別の私が、居るのですか?」

    瑞鶴「……うん。今頃、金剛さんの代わりに戦ってると思う」

    金剛「そうですか……別の私が既に……」

    166 = 1 :

    「……実はさ」

    金剛「…………?」

    「瑞鶴さんが被弾したのって、その二人目の金剛さんを庇ったからなんだ」

    金剛「え……? どうして庇ったのですか……?」

    瑞鶴「……だって、明らかに直撃コースだったんだもん」

    金剛「それでもデス。戦艦なのデスから、早々に沈む事なんてありまセン。むしろ、空母である瑞鶴が──」

    瑞鶴「──違うの」

    金剛「?」

    瑞鶴「全然さ、錬度が違うの。危なっかしくて、動きも遅くて、精度も良くない。……金剛さんと同じ姿と声だけどさ、何もかも違うの」

    金剛「……………………」

    瑞鶴「なんだか見ていられなくなって……気付いたら、庇っちゃってた。いつも大破してばっかりだけど、今回ばかりは本当に沈んじゃうんじゃないかって思って……」

    金剛「……テートクに叱られたでショウね」

    瑞鶴「アハハ……役立たずって通信で罵られちゃった」

    金剛「っ!」ビクッ

    金剛(役立たず……ですか)

    瑞鶴「ケッコンした艦を二隻も三隻も失う訳にはいかないって言って、私は護衛退避させてくれたの。……嬉しかったけど、悲しかった」

    瑞鶴(私を失う事じゃなくて、ケッコンしている艦を失う訳にはいかない、なんてね……)スッ

    瑞鶴(……私の左薬指に付いてる、この質素な指輪。これって、提督さんにとってはどういう意味なのかしら……)

    「……司令官って、皆と結婚してるの?」

    金剛「沢山の艦娘達とケッコンしていマスよ。ですがそれは、それだけ優秀な人である証なのデス」

    瑞鶴「ケッコンするには並大抵じゃない錬度が条件だもんね。そんな子達が何人も居るって事は、それだけ戦力を備えてるって事でもあるわ」

    「……私も、いつか司令官と結婚するのかな。いや、そもそもこの国って重婚を認めてたの?」

    瑞鶴「あ、えっとね、正式な結婚じゃないの。仮の結婚で、ケッコンカッコカリって言った所かしらね」

    「えっと……どういう意味なんだい?」

    167 = 1 :

    金剛「書類にはサインをしマスし、指輪も頂けマス。けど、役所には提出しない……というものネ。代わりに総司令部に提出するデス」

    「指輪って交換する物じゃなかったかな?」

    瑞鶴「ほら、交換だったら提督さんの指に嵌りきらなくなるでしょ? そういう理由もあって指輪は私達が貰うの。だからケッコンカッコカリって言うのも間違いじゃないのよね」

    「結婚するけれど結婚じゃない、か……」

    金剛「でも、私達はこれで充分デス。戦う道具であり兵器である私達が、人並みの幸せを手に出来るのデスから」

    「…………」

    金剛「一番最初にケッコンをしたのって、祥鳳さんでシタっけ」

    瑞鶴「そうだったわね。祥鳳さんって、いっつもキス島に借り出されてたから当然だと思うけど」

    金剛「二番目が赤城で、三番目は瑞鶴」

    瑞鶴「金剛さんは六番目だったかしら。提督さんが空母以外の子と初めてケッコンしたのよね」

    金剛「そうデス。……あの時は、幸せで幸せで仕方が無かったです」

    瑞鶴「……私も、泣いて喜んだわ」

    金剛「早く、テートクの下に帰りたいデスね」

    瑞鶴「うん……」

    「……………………」

    「ねえ、金剛さん、瑞鶴さん」

    瑞鶴「ん?」

    金剛「どうしまシタ、響?」

    「二人は、本当に幸せなの?」

    金剛・瑞鶴「え?」

    168 = 1 :

    「ケッコンカッコカリの事は分かったよ。そして、ケッコンすると精神的に強くなる事で能力も上がるって話も耳にした事がある。けど、二人はそれで本当に幸せなのかな」

    金剛・瑞鶴「…………」

    「少なくとも普段の酷使され具合から見て、私は二人が幸せに見えなかったよ。今もそう。二人は帰りたいって思ってるのは分かるけど、それだけじゃないって感じだった」

    「金剛さんと瑞鶴さんは使い勝手が良いからよく出撃させるっていう話も司令官から聞いた。二人もそれは知ってると思う」

    金剛・瑞鶴「……………………」

    「確かに私も司令官の下に帰りたいって思うよ。……けど、最近思うんだ。あれだけ頑張った二人は、そろそろ羽を休めても良いんじゃないかなって。金剛さんはここに来てから笑うようになったし、瑞鶴さんも疲れが取れてるように見える」

    瑞鶴「それは……」

    「傍から見て、凄く可哀想って思ってた。だって、ほとんど休んでいなかったよね。食事も、入渠も、寝る時さえも、なんだか急いでるように見えた」

    金剛「響……」

    「もし、その指輪を嵌めたらそうしないといけなくなるのなら……私は、そんな呪いの指輪なんて要らない。幸せになるはずの結婚なのに、それ以上に辛い思いをしないといけないなんて間違ってる」

    金剛「呪い、デスか……」

    瑞鶴「……そうね。確かに、これは呪いの指輪なのかもしれないわ。もっと提督さんの役に立たなくちゃって思うし、無茶もしてると思う」

    金剛「ケド、それで良いのデスよ、響」

    瑞鶴「これが私達……これが艦娘だから、ね」

    「……………………」

    金剛「私の喜びは、テートクが喜んで下さる事デス。その為でしたら、この身をいくらでも差し出しマス」

    瑞鶴「私もよ。例え本命でなくても、報われない想いでも、それで良いの。私は、この指輪をくれただけでも幸せだから」

    「……艦娘って、何なのかな」

    「二人の言ってる事はよく分かるし、納得も出来る。出来てた。……けど、ここに来てから、それって何かおかしいんじゃないかって思ってきた」

    「提督の利根さんを見てると、本当の結婚って、ああいう事を言うんじゃないかなって思った。お互いにお互いの良い所も悪い所も理解して、受け入れて、全てを曝け出せる関係……それが、結婚なんじゃないかなって、思った」

    金剛・瑞鶴「…………」

    169 = 1 :

    「私って、間違ってるのかな」

    金剛「それは……」

    瑞鶴「……分からないわ」

    「…………」モゾモゾ

    「イズヴィニーチェ。変な事を言っちゃった。外の空気を吸ってくるね。二人は先に寝ていてもらって良いかな」

    金剛「……響」

    「? なんだい、金剛さん?」

    金剛「響は……テートクの事、好きですか?」

    「勿論だよ。司令官は、私のたった一人の司令官さ。嫌いになる理由も無いよ」

    「……不思議だよね。やってる事は酷いはずなのに、何もかも……信用も信頼も出来るなんてさ」

    瑞鶴「…………」

    「──スパコイナイノーチ」

    金剛「……グッナイ」

    瑞鶴「……おやすみ。ちゃんと、戻ってくるのよ?」

    「問題無いさ。ちゃんと戻るよ。ここにも、司令官の下にも」トコトコ

    金剛・瑞鶴「…………」

    金剛「……瑞鶴、私達がおかしいのでショウか」

    瑞鶴「どうなのかしら……。響ちゃんの言ってる事もよく分かるんだけど……」

    金剛「壊れているのデスかね……私達」

    瑞鶴「かも……しれないわ」

    「……………………」トコトコ

    (私、おかしいのかな……)トコトコ

    提督「…………」パチ

    利根「くー……」

    提督(今、誰かが外に行く音が聞こえたな。様子を見に行くか)ソッ

    利根「んー……」モゾ

    提督(……起きてくれるなよ。お前はゆっくり休んでいてくれ)ナデ

    利根「…………くー……」

    170 = 1 :

    提督(しかし、誰が外に行ったんだ? 可能性としては金剛か瑞鶴……いや、瑞鶴だろうか。金剛は大人しくしているから、夜に外へ行くとは思えん)

    提督(──む。人影……あっちか。砂浜に向かっているな)スッ

    提督(……まさかとは思うが、こんな時間に海へ出ようとしているのか?)

    「…………」スッ

    「…………」ボー

    提督(……座りこんで海を眺めている? 暗くてよく見えないと思うが、何かあったのか?)

    提督「こんな時間にどうした、響」

    「!! ……提督、それは私の台詞でもあるよ。どうしたんだい、こんな時間に」

    提督「珍しく目が覚めてしまってな。少し夜風に当たろうとここまで来たんだ」

    「気を遣わせてしまったね。ありがとう」

    提督「……時々、お前の察しの良さには驚きを隠せん。隣、座るぞ」スッ

    「なんとなく分かるだけだよ。確実って訳でもないし、そんなに凄いモノじゃないさ」

    提督「それでも充分だ」

    「……実はね、少し二人に嫌な事を言っちゃったんだ」

    提督「うん? 金剛と瑞鶴にか?」

    「うん。二人は司令官とケッコンしていて、二人とも口を揃えて幸せだって言ってた。けど、私にはそう見えなかった。ううん、見えなくなった」

    提督「…………」

    「いつも辛そうな顔を隠していたのは分かってたし、司令官は提督業だけで二人と一緒に居る時間なんて無かった。本当に、ただの武器や兵器としてでしか使っていなかったんだ」

    提督「それは……よくある話だ」

    「うん。だから、私もそれが普通だって思ってた。……けど、ここに来てからその考えはおかしいんじゃないかって思ってきたんだ」

    提督「ほう? 利根の姿を見てそう思ったのか」

    「そうだよ。あんなに懐いていて、心を許して、何をしてもされても受け入れてしまいそうな関係……提督と利根さんの関係こそが、結婚をした関係だと私は思った」

    「一度そう思ってしまったら、今まで何もかもがおかしいって思ってきて……。もしかして、私がおかしくなったのかなって思ってくる程だった」

    「ねえ、提督。これは、金剛さん達がおかしいのかな。それとも、私がおかしいのかな」

    171 = 1 :

    提督「……そうだな。どっちもおかしくない。それは人の思想の違いだ」

    「思想の違い?」

    提督「世の中には十人十色という言葉がある。人によって考えや性質が違うという意味だ。だから、金剛と瑞鶴は自分達の提督に使われる事に喜びを感じているのかもしれん」

    「……でも、毎日が辛そうだったよ。ここでは金剛さんは柔らかい笑顔をするし、瑞鶴さんも疲れが取れたような顔をしてる」

    提督「そこまでいくと本人達にしか分からない事だ。私は予想をする事しか出来ん」

    「提督はどう考えるの?」

    提督「そうだな……。奉仕精神が強い、とかじゃないかな」

    「奉仕精神……」

    提督「ああ。人の役に立っている事が好きなのかもな。──いや、正確には自分の提督の役に立つ事が好きだと言った方が良いか」

    「限度はあると思うんだ」

    提督「その限度も、また人によって違う。響は自分の提督から与えられた指示を完璧にこなして『良くやった』の一言を貰ったらどう思う?」

    「そりゃ嬉しいさ。……ああ、なるほどね。その言葉が欲しいから、無茶な指示にも従ってしまうってものかな」

    提督「たぶん、な。実際はどうなのか分からん」

    「……………………」

    提督「理解は出来ても、納得は出来ないか?」

    「……うん」

    提督「人というものはそういうものだ。そういう所を妥協し合って生きていくのが人だ」

    「…………ねえ、提督」

    提督「どうした」

    「艦娘って、何なのかな」

    提督「質問があやふや過ぎてよく分からんぞ」

    「ん。艦娘ってさ、人間と違う部分は兵器を扱えるかどうかだって思ってたんだ。……けど、なんとなく……私たち艦娘は、自分の司令官の駒として存在しているのかなって思ってきた」

    提督「……………………」

    172 = 1 :

    「それともやっぱり、人間と違うのかな。……悪く言えば、人間の良いように使われる事に喜びを感じるのが艦娘なのかな」

    提督「……そうだと言ったら、どう思う?」

    「提督の言う事だからね。そういう存在だって飲み込むよ」

    提督「……そうか。だが、すまないが私は答える事が出来ない」

    「提督にも分からない事があるんだね」

    提督「沢山ある。私は無知の部類だ」

    「それは謙遜し過ぎだよ。提督はそんな事ないって私が保証する」

    提督「ありがとう、響」ナデナデ

    「ん……。じゃあ、背中に身体を預けても良いかな」

    提督「気に入ったのか」

    「うん。気に入っちゃった」

    提督(……自分の提督に出来ない事を、私で代用しているといった所か)

    提督「全体重は掛けるんじゃないぞ」

    「うん。……スパスィーバ」

    提督(本来ならば、自分の親となる存在にもっと甘えても良い年頃なんだがな……)

    提督(私がそうなってみるか? ……いや、無いとは思うが、それで響の提督よりも私に懐いてしまっては大問題だ。利根とは違って少しは線引きを考えねばならんな)

    「……温かい」スリ

    提督「そうか」

    提督(少し、困ったな)

    ……………………
    …………
    ……

    173 = 1 :

    今回はここまでにしておきます。またいつか来ますね。


    イジるではなくイヂるに関してですが、これにも理由があります。
    元々は意地悪という単語を、悪意ある意味としてイジワル、好意ある意味としてイヂワルという使い分けをしていたのですが、弄るという方にも使うようになっていきました。
    数年前からこんな感じです。意味が汲み取れる方や昔から私のSSを読んだ事がある人ならばすぐに分かったかと思います。

    なので、イジるというのは一般的な弄るという意味で、イヂるという表記であれば悪意の無い、好意的な行動という意味で使っています。
    悪意が無いのは瑞鶴も分かっている為「イヂられるのは恥ずかしい」と言っている訳です。ただ単に面白半分で弄られるだけだと不快でしかありません。
    ここら辺はあまり説明するつもりはありませんでしたが、荒れる原因となってしまったので説明しました。意味が汲み取れないような書き方をしてごめんよ。

    175 :


    そういう言葉の使い方、いいね、いいと思います!

    176 :

    一定の時期は人が増えるからねぇ…気にしなさんな、俺は気にしない
    これからも楽しみにしてる

    177 :

    (・ω・`)乙  これは乙じゃなくてポニーテールなんだからね!

    「イヂる」に関しては、ラノベとかでもよく使われてるから問題ないでしょ。
    某漫画の「いぢめる?」とかも有名だし。
    気にしないで良いと思いますよ。

    178 :

    やっとわかった、割とシリアス路線の話だから仮名遣い違和感しか無かったんだ

    179 :

    乙、感覚的な問題もあるんじゃないかと
    俺も「ほむ」とか「や、」とか見るとちょっと苛つく事があるけどエタるよりはましかと思って我慢するし

    180 :

    そういっちゃってる時点で我慢できてないんだよなぁ

    181 = 178 :

    脊髄反射レスはいらねえ
    どう見ても>>1に向かって言ってない

    182 :

    脊髄反射はどっちだよ…どう見ても1に向けて言ってるし

    184 :

    いいスレはすぐ荒れるからね
    仕方ないね

    185 :

    いつまで言ってんの

    186 :

    この人の書き物はエタらないから安心して読めるわ
    毎日の楽しみにしておりますぞ

    187 :

    おつおつ

    190 :

    提督「良い事を思いついた」

    利根「うぬ? どうしたんじゃ、提督よ?」

    提督「私や利根はともかくとして、金剛達は元の鎮守府へ戻りたいと思っているだろう?」

    金剛「……ええ、そうデス」

    瑞鶴「まあ、そりゃそうよね」

    「……………………」

    提督「私達が気付かないだけでこの海域の近くを誰かが通っているかもしれないというのを考えると、SOSサインを作るべきだと思ったんだ」

    瑞鶴「そういえば作ってなかったわね……」

    金剛「でも、エネミーもサインに気付いて襲ってきまセンか? 今は目立たないから放置されているだけでショウし……」

    提督「充分に考えられるが、何もしないで気付いて貰えるとは思わないだろう?」

    「私はサインを作る事に賛成だよ。立ち止まって何もしないよりも、前に進んで倒れる方が良い。」

    瑞鶴「……うーん。もし深海棲艦と戦いになったらどうするの?」

    提督「そうならないように金剛達はなるべく隠れていてくれ。人間が島に一人しか見えないのなら襲う事も少ないだろう」

    金剛「…………?」

    瑞鶴「隠れるって……この家の中にずっと?」

    「それは……提督に凄く負担が掛かるんじゃないかな」

    利根「我輩はいつも通りにして構わぬのか?」

    提督「ああ。SOSサインを作ったら、そこからは私と利根の二人が食料や水を確保する」

    金剛「……その間、私達は何をすれば良いデス?」

    利根「好きにだらけておって構わぬのでは?」

    提督「そうだな。ボーっとしていてくれても構わない」

    191 = 1 :

    瑞鶴「ちょっとちょっと。それは流石に出来ないわよ。それってもう協力し合ってるんじゃなくて、私達が寄生しているようなものじゃないの」

    「うん。私もそれは物凄く思う」

    提督「そうとは言っても、この家の中で出来る事はほぼ無いからな」

    利根「そうじゃ。掃除をして貰うのはどうじゃ?」

    提督「良いな。それでいこう」

    金剛「三人で掃除をする程度なんてイーブンではありまセン。もっと何かやる事が欲しいデス」

    提督「む……困ったな……」

    瑞鶴「うーん……何があるからしら……」

    「家の中でも火が使えたら良いんだけどね。それなら多少は私達にも出来る事が増えるし」

    金剛「それは無謀デース……ガスではないので煙が大変な事になってしまいマスし、扱いを間違えると全焼デス」

    利根「使っていない部屋を改造して壁でもぶち抜いてみるかの?」

    提督「素直に海からは見えにくい位置に竃を作れば良いだろ。変な事を言い出すな」

    利根「真剣に物事を考えると死んでしまう病での」ノシッ

    提督「そんな病があってたまるか」

    利根「じゃが、作ったとしても燃料はどうするのじゃ?」

    提督「確保出来ないな。諦めよう。……いや、鉄板を太陽光で熱して使うのも良いかもしれんな。それならば燃料は必要ない」

    利根「良い案じゃとは思うが、大丈夫なのかの?」

    提督「……ふむ。よく考えてみればメンテナンスが大変だ。おまけにそんな資材も無い」

    利根「あれはどうじゃ? あの鉄の箱に入れておいて魚を蒸す道具を分解すれば確保できるのではないか?」

    提督「魚を生で食べて寄生虫に怯えるか塩漬けの二択になるが、それで良いのならやろうか」

    利根「止めておこうかの。塩漬けのみなど地獄じゃ」

    提督「懸命だな。私も出来れば最低でも二種類は欲しい」

    192 = 1 :

    利根「じゃが、どうにかして焼き料理もしたいのう。提督と我輩の二人ならばそれでも構わぬだろうが、三人はつい最近ここへ来たばかりじゃ。そろそろ飽きてくるはずじゃぞ」

    提督「そこも問題の一つだな。このままではいくらなんでも精神的にキツイだろう。今までの流木を薪として使う方法ではなく、炭も同時に作ってみるか?」

    利根「ふむ。炭を作ると何か変わるのかの?」

    提督「初めは炭を作って、その炭を燃料に炭を作りつつ料理をすれば効率的だと思うのだが」

    利根「それは魚が焼けるほど火力はあるのかのう」

    提督「炭の火力を侮ってはいかんぞ。ガスなどが無い時代は薪ではなく炭で料理をしていたという話も耳にしている。おまけに長い時間を掛けて燃えるから扱いやすい。火を消せば再利用も出来る。唯一の問題は薪よりも火を付け難い事か」

    利根「ほう。中々に良いのう。……じゃが、どうして今までそれをしてこなかったんじゃ?」

    提督「ここまで深く考えた事が無かった」

    利根「なるほどのう。して、やはり竃は作らなければならんのじゃよな?」

    提督「ああ。それが一番の問題だ。石を切る術など無いから組み上げるしかない」

    利根「土や泥を固めて焼けば作れぬかの?」

    提督「炭火程度でも割れてしまうだろう。あまりやりたくない」

    利根「ふむう。ならば、石を探しに探して組むしかないのう」

    提督「大変だがそれしかあるまい。という訳で探しに行こうか」スッ

    利根「うむ。それが良いのう。善は急げじゃ」ストッ

    金剛(さすが二年以上もここでサバイバルしているだけありマスね。とりあえず大きな石や流木を集めれば良いのでショウか?)

    瑞鶴(えっと……つまりどういう事なのかしら……? トントンと話が進んで分からない……)

    「提督、何をしたらい良いのか分からないから指示を出して貰って良いかな」

    提督「そうだな。まずは──」

    ……………………
    …………
    ……

    193 = 1 :

    提督「よっと──とりあえず見た目だけは完成したな」

    利根「……なんじゃか、想像しておったのと大分違うのう」

    提督「串に刺した魚を焼く事と、せいぜい石の上で何かを熱くするくらいしか出来んだろう。それだけ出来れば充分だとも思う」

    瑞鶴「ただ……まさか完成するのに二日も掛かるなんて思わなかったわ」

    金剛「石を探すのに苦労したネー……」

    「後ろの窪みが炭を作るスペース?」

    提督「そうだ。これくらいの大きさなら砕いた木を炭に出来るだろう。……ただ、流木に少し余裕がある時でないと使えないから、あまり使う事は出来ないかもしれないが」

    金剛「私達が集めた木では足りないデスか?」

    提督「足りないという事はないが、失敗も考えると少し心許無い。焼き魚の頻度が減るかもしれないが、それでも良いのならば試してみる価値は充分にあるだろう」

    瑞鶴「やってみたい! せっかく作ったんだし!」

    「私もやってみたいかな。凄く興味があるよ」

    金剛「私も賛成ネ」

    利根「早速、魚を焼くと同時に作ってみるとしようかの。どっちとも同じ木を入れて良いのかの?」

    提督「構わないはずだ。だが、まずは一本で試してみよう。どうなるか分からん」

    利根「了解じゃ」ゴソゴソ

    金剛「それにしても、炭の作り方も知ってるだなんて博識デスね」

    提督「いや、正確な作り方など知らんよ。鉄板の上で物を焼き過ぎたら炭になるだろう。直接火を当てなければ出来ると思っただけだ」

    瑞鶴「あー、料理に失敗して丸焦げになるアレ?」

    提督「そうだ。全くもっての勘だ」

    「出来ると良いね」

    提督「ああ」

    …………………………………………。

    194 = 1 :

    利根「焼き魚は美味かったのう」

    金剛「……肝心の炭は、芯まで黒くならなかったデスね」

    瑞鶴「火が足りなかったのかしら……」

    提督「それもあるだろうが、そもそもやり方が間違ってるのかもしれん。自然発火してしまったのも考えると、空気を遮断しなければならんのかもな」

    「じゃあ、蓋をするって事?」

    提督「ああ。それと、木を敷き詰めて出来るだけ空気が入らないようにしなければならんだろう」

    利根「次はそうして焼いてみるかの」

    提督「また木材が溜まったらな」

    利根「我輩、割と楽しみじゃ」

    提督「そうだな。私も割と楽しみだ」

    金剛(なんだか、二人って似ていマス)

    瑞鶴「それにしても、木炭って作るのが難しいのね」

    提督「売られたりするくらいだ。それなりの技術が必要なのだろう」

    「ただ、これで炭が作れるようになったら、少しは焼き料理も増やせるよね」

    提督「今以上には作れるようになるだろう。効率だけで考えたら今までのやり方はかなり悪い」

    利根「強火で燃やしておるのを遠火で焼いておるからのう」

    提督「もし効率化できたら、風呂にももっと入れるかもな」

    瑞鶴「良いわねそれ! ここだとお風呂って貴重だもの!」

    「瑞鶴さん、どっちにしろ節約はしないといけないから期待し過ぎない方が良いかもしれないよ」

    瑞鶴「う……。そうよね……」

    提督「まあ、どうなるか分からないんだ。やってみてから判断しよう」

    金剛(……少し眠くなってきまシタ)

    提督「さて……今日はここまでにしておこう。そろそろ眠い」

    瑞鶴「大分暗くなってきたしね。私もちょっと眠い……」

    利根「ここでの暮らしに慣れてきた証拠じゃのう」

    「全員で一緒に寝てみるかい?」

    提督「私は遠慮しておく」

    瑞鶴「あれ、どうして?」

    提督「……私の性別を忘れているのか?」

    瑞鶴「あー……なるほどね」

    利根「ある意味、瑞鶴が一番この生活に慣れてきておるかものう」

    提督「慣れるのは良い事だ。──では、各自部屋に戻って眠りに就こうか」

    …………………………………………。

    195 = 1 :

    利根「…………」モゾモゾ

    提督「…………」

    利根「…………」モゾモゾ

    提督「……どうした利根。眠れないのか?」

    利根「ん……少しの」

    提督「珍しいな。何があった」

    利根「分からぬ」

    提督「そうか」

    利根「のう、提督よ。久々にアレをしてみぬかの」

    提督「……いきなりどうしたんだ」

    利根「分からぬ。分からぬのじゃが、やって欲しいと思ったのじゃ」

    提督「……そうか。だが、やらん」

    利根「なぜじゃ?」

    提督「危険だからだ。それに、出来ればもうアレはやりたくない」

    利根「我輩は提督になら構わぬぞ?」

    提督「お前が良くても私が良くない。今度こそ壊れるぞ」

    利根「もう壊れておろうに。お互いのう」

    提督「……そうだな。確かに、もうお互い壊れてしまっている」

    利根「じゃろう。じゃから、そんな事を考えるのは今更じゃ」

    提督「だが、それを踏まえた上でもやらん。今私達が壊れたら、あの三人は野垂れ死ぬ可能性が高い」

    利根「…………そうじゃのう。それは良くないのう……」

    提督「だから、諦めろ」

    利根「あの三人が生きて帰ったら、やってくれるかの?」

    提督「それでもやらん。出来ればもう壊れたくない」

    利根「じゃから、もう既に壊れておろうに」

    提督「それでも、だ」

    利根「頑固じゃのう……」ソッ

    提督「知らなかったか?」ソッ

    利根「よーく知っておる。我輩がどれだけ提督の傍に居ると思っておるんじゃ」スリスリ

    提督「随分と長く一緒に居る気がするな」ナデナデ

    利根「ん……」スリスリ

    提督「今日はやけに甘えてくるな。何があった?」

    利根「さあのう……。もしかしたら、人肌が恋しいのかもしれん」

    提督「……そうか」

    利根「なんじゃろうなぁ、この気持ちは……」

    提督「…………さて。私には分からない」

    利根「前にもこんな事を言ったような気がするが、まあ良いかの。──提督、おやすみじゃ」

    提督「ああ。おやすみ、利根……」

    ……………………
    …………
    ……

    196 = 1 :

    今回はここまでです。またいつか来ますね。

    それにしても少ない。お仕事が一段落ついたから書けるかと思ったら、今度は十何時間もずっと寝ていたりしてる。
    寒いと温かいモノが恋しくなりますよね。ずっと布団の中で寝ていたくなって仕方が無い。

    そして、設定を考えれば考えるほどブラックな結論が頭に浮かんでいってしまう。これなんて虚淵状態。
    深く考えなかったら今度は今以上に設定がガバガバになってしまうし、ほのぼのって難しい。

    197 :

    無人島で暮らすのは相当のサバイバルスキルが無いと無理だよな
    やれそうなのはTOKIOくらいだろ

    198 :

    おっつおっつ

    199 :

    おつ

    200 :

    初○「おふとんはいいよ……ずっとひきこもりたくなるよ……」


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