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    元スレ利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」

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    751 :

    じゃあ俺は金剛四姉妹サンドで

    752 :

    じゃあ自分は五航戦サンドを

    753 :

    フルフラット軽空母サンドで

    754 :

    いてこますで

    755 :

    >>752
    五航船には胸が無いだろ!どこでサンドしてもらうんだよ!

    756 :

    ふともも

    757 :

    >>755
    瑞鶴と翔鶴にサンドしてもらうんじゃね?

    あ、自分は六駆七駆包みでお願いしやす

    758 :

    板挟み状態だn…うわなにするやめ

    759 :

    じゃあ俺は間宮サンド鳳翔さん添えで…

    760 :

    利根の復帰と金剛達の回収どっちが先になるかな?

    761 = 750 :

    とりあえず俺含めて全員吊るされろ

    762 :

    >>757
    絶対それは板い(絶壁に挟まれてもきもちよくは…)

    763 :

    太股なら誰でもok

    764 :

    胸はなくても幸せな気持ちにはなれるだろう?

    765 :

    とりあえず上の奴ら全員分の罪を私が被ります。提督さんに吊るされてきますね

    ブラーン ブラーン

    766 = 762 :

    >>765
    俺も一緒にぶらさがっといてやる

    767 = 764 :

    一瞬で視界が逆さまになっていた。何を言ってるのか(ry
    ・・・ん?ちょっとまてなんで烈風がこっちに飛んできてんだよ!?ちょ、機銃はやめ(書き込みはここで途絶えている)

    768 :

    よくそんな気持ち悪い文書けるねキミ

    769 :

    若さゆえの…

    770 :

    投下かなと思ったら気持ち悪いごみレスでした

    771 :

    キモさも人間の特徴の一つなのでセーフ

    772 :

    気持ち悪いじゃなくてつまらんて言えよ

    773 :

    >>772
    急にどうした?

    775 :

    前任提督「──それでは、私達は新天地の豊橋へ向かいます」

    提督「ああ。向こうでも頑張っていってくれ。……しかし、本当に何も支援しなくて良かったのか? ここに備蓄されている資材をある程度持って行っても構わないのだぞ?」

    前任提督「お気遣いありがとうございます。ですが、それには及びません。簡単に計画を立てていて、向こうで用意されている資材で充分と判断できました」

    提督「ふむ、そうか。ならば、困った事があったらいつでも私へ連絡を入れてくれ。出来る限り協力しよう」

    前任提督「ありがとうございます。──それでは中将殿、お元気で」ピシッ

    提督「ああ。中佐もな。──全員、敬礼!」ピシッ

    全員「!」ピシッ

    提督(……………………行ったか。これで漸く私も動く事が出来るな)

    提督「さて、このまま朝礼を開始する」

    全員「!」

    提督「皆が知っている通り、私は長年の孤島暮らしで現在の皆の事をよく分かっていない。昨日まで渾然と話はしていたが、これから一週間は全員と順番に交流していこうと思っている。鎮守府としての仕事はそれからだ」

    提督「本日は初日という事もあるので加賀、飛龍、北上、夕立、時雨、の五人で様子を見る。なお、教育をしなければならない長門は常に私の傍に居るように。問題が無さそうであれば順次増やしていく予定だ。なお、その時間は夕食後に行うものとする。──何か質問はあるか?」

    赤城「提督、良いでしょうか」スッ

    提督「許可する。どうした?」

    赤城「交流する艦娘の選定についてですが、何か意図があるのでしょうか? ほぼ常に近くに居る姉妹艦を固めた方が話しやすいかと思うのですが」

    提督「長門を除いた五人は、私と利根が孤島で暮らしていた時に何度か様子を見てきてくれた子達だ。その時に発生した問題もあり、今回の交流はその解決も含まれている」

    赤城「それは他の子達には話せない事ですか?」

    提督「まだ話すべきではない内容だ。だが、いずれ全員に話す事になる。今は堪えてくれ」

    赤城「分かりました。──以上です。ありがとうございます」

    提督「他に質問のある者は居るか?」

    龍・飛龍「はい。あります」スッ

    龍・飛龍「!」

    提督「僅かに早かった蒼龍から話を聞こう。どうした?」

    776 = 1 :

    「えっと、交流する時間は夕食後と言ってたけど、それ以前は提督とお話するのはダメなの?」

    提督「いや、構わない。だが、明るい内は出撃や遠征、演習以外の仕事を片付ける予定だ。仕事の邪魔をしないのならば提督室へ来ても構わんぞ」

    「はい! 分かりました!」

    提督「うむ。──飛龍はどうした?」

    飛龍「提督としての仕事をする際、暫定的でも秘書を用意した方が良いと思っています。それはどうする予定ですか?」

    提督「ふむ……一応、利根が起きたら利根にするつもりだ。そういう約束をしているのでな。それまでの間は……そうだな、その質問をした飛龍に任せよう」

    飛龍「!!」

    加賀・川内「っ!?」

    川内「はい! はいはい!! 異議あり!!」

    提督「……どうした、川内」

    川内「秘書になりたいって人は他にも居ると思う! だから、希望者の中から一人選ぶって方式が良いと私は思うんだけど!!」

    提督「一理あるが、それは時間が掛かってしまう。出来ればすぐにでも仕事を始めたいくらいだ」

    川内「じゃ、じゃあ二人を秘書にするっていうのは? ほら、一人よりも二人、二人よりも三人でやる方が早く終わるよ?」

    提督「秘書は二人にする必要がないものだ」

    川内「う……そうだけど……。────!! 日替わりとかどう!?」

    提督「前日の仕事をどこまでやったか、というのを伝えなければならん。却下だ」

    川内「うぅ……」

    提督「何よりも、真っ先に気付いて質問をしたのは飛龍だ。本人も以前に秘書の経験をしている。その二点を評価しての判断だ。納得できるか、川内?」

    川内「…………はい……諦めます……」

    加賀「……………………」

    提督「……他に質問のある者は居るか? ……………………居ないようだな。それでは、飛龍を除いて各自自由行動して良し。解散」

    (やるじゃん、飛龍。これを機に一線でも越えちゃいなよ)ニヤニヤ

    飛龍(……蒼龍が今何を思ってるのか、言葉に出されなくても分かるなぁ)

    ……………………
    …………
    ……

    777 = 1 :

    提督「さて飛龍。少しの間だろうが、頼む」

    飛龍「は、はい!」ピシッ

    提督「そんなに緊張しなくて良い。以前にもやっただろう?」

    飛龍(…………以前……。確か、金剛さん達が沈んでしまった後の事でしたよね……)

    提督「……すまん、失言だった」

    飛龍「い、いえ! 私は大丈夫ですよ!」

    提督「そうか……。それと、実は頼み事があるんだ」

    飛龍「頼み事、ですか?」

    提督「ああ。少し利根の様子を見てくる。容態が安定しているとはいえ、やはり心配だ。仕事を始める前に見ておきたい」

    飛龍「そういう事ですね。分かりました」

    飛龍(……そういえば、提督は利根さんの事をどう思ってるのかな。もしかして、向こうでもう恋人の関係に……?)

    飛龍「…………」チクチク

    飛龍「提督、私も付いて行きます」

    提督「うん? どうしてだ」

    飛龍「提督が時間を忘れないようにする為です。提督は変に優し過ぎる所がありますから、ブレーキ役は必要です」

    提督「……そうか。頼む」

    飛龍「……まあ、そう言うのは建前で、本音は利根さんとの関係が気になるんですよね。勿論、私も利根さんの容態が気になりますけれど」

    提督「不器用に真っ直ぐだな、飛龍は」ポン

    飛龍「……そういうのは嫌いですか?」

    提督「そんな訳あるか。──さて、行くのならばすぐに行こう。夕方までには仕事を終わらせておきたい」ガチャ

    飛龍「はい!」

    飛龍(……まあ、そうよね。期待は少ししていたけれど、やっぱり『好き』とは言われないか)

    飛龍「──よし、頑張ります!」

    提督(……飛龍の望んでいる言葉を掛けてやった方が良いのだろうか。…………いや、それは飛龍を傷つけるだけか)

    提督(苦しいだろうな、飛龍……)

    ──パタン

    …………………………………………。

    778 = 1 :

    利根「……………………」

    飛龍「…………」

    提督「……利根はまだ眠ったままなのか?」

    救護妖精「そうだねぇ。まだ一回も起きてないよ」

    飛龍「えっと、それって本当に大丈夫なんですか? もう何日も眠ったままですよね?」

    救護妖精「大丈夫だよ。あたしを信じな。流石に運ばれた当時の状態がずっと続けばヤバいけど、今はそこそこ健康だよ」

    提督「起きない原因は分かっているのか?」

    救護妖精「外部からのショックに加えて精神的なストレスが大きいと見てる。怪我はもう治ってるから、利根の中で心の整理が出来たら起きるんじゃないかな」

    提督(心の中で、か……)

    救護妖精「まー、そうだねぇ。何か話し掛けてやったら少しは効果があるかもしれないよ」

    提督「こんな状態でもなのか?」

    救護妖精「精神的なものが原因だろうから、効果はあるかもね。案外、提督が命令すれば起きたりしてね」

    飛龍「意識不明でもそんな事があるんですか……?」

    救護妖精「あるよ。というか、利根の場合は正確に言うと半昏睡っていう状態だから、充分に起きる可能性があるね。強い痛みとか与えたら何らかの反応を示す状態だよ」

    提督「ふむ……試してみるか。──利根、起きろ」

    利根「……………………」

    飛龍「……反応しませんね」

    提督「そうだな……」

    救護妖精「まあ、そんな都合良くいくものでもないさ。根気良く続けていたら、その内目を覚ますだろうね」

    提督「ふむ。ならば、これから毎日何回か声を掛け続けてみるか」

    救護妖精「そうしてやんな。……利根も、疲れてるんだろうね」チラ

    提督「なぜ私の顔も見る」

    救護妖精「そういう意味だからさ。──飛龍、提督の事をちゃんと見てやんなよ。提督は顔を見るだけじゃ分かりにくいから、細かい所も見てあげてね」

    飛龍「はい! 仮ですが秘書にもなりましたので、無理をしそうだったら止めますね」

    救護妖精「うんうん。良い事だよ」

    提督「……………………」ナデ

    利根「……………………」

    飛龍「……さて、提督。そろそろお仕事に戻りましょうか」

    提督「そうだな。そうしよう」スッ

    提督「では救護妖精、利根の事を頼んだ」

    救護妖精「あいよ。じゃあ、頑張ってねー」フリフリ

    ガチャ──パタン

    救護妖精「……なんだろうね。やっぱり、どことなく吹っ切れてるような顔になってた。それとも、他にやらなきゃならない事でも出来たのかねぇ?」

    …………………………………………。

    779 = 1 :

    飛龍「…………」カリカリ

    提督「…………」サラサラ

    飛龍「…………」チラ

    提督「…………」サラサラ

    飛龍(……やっぱり、提督はしっかりしてるなぁ。流石に前よりは書類を処理するスピードが落ちてるけど、ちゃんと迷わずに書いているみたいね)

    提督「…………」ズズッ

    飛龍(あ、お茶注いだ方が良いかな)スッ

    提督「ん、すまな──……」

    飛龍「…………? どうかしましたか、提督?」コポコポ

    提督「いや、訂正する。ありがとう、飛龍」

    飛龍「────!」

    飛龍「い、いえ! このぐらいどうって事ありませんよ!」

    提督「……なぜそんなに動揺しているんだ」

    飛龍「いやー……なんと言いますかね? 何気ない事でもお礼を言われるのって、嬉しいんだなぁって思ったんです」

    提督「……そうか」

    飛龍「はい、そうです」ニコニコ

    飛龍(……ああ、良いなぁこの空気。適度に緊張していて、それでもどことなく柔らかくて優しい雰囲気がする)カリカリ

    提督「…………」サラサラ

    飛龍(ああ……本当、秘書の事について質問して良かったぁ……)カリカリ

    提督「……ところで飛龍」サラサラ

    飛龍「? どうかしましたか?」

    提督「お前の茶碗に茶が入っていないようだが、良いのか?」サラサラ

    飛龍「え? ──あ、本当。入れておかなくちゃ」スッ

    飛龍「気遣ってくれてありがとう、提督」コポコポ

    提督「そんなお礼を言うほどの事でもなかろう」サラサラ

    飛龍「いえいえ。私が言いたいって思ったんですよ」

    提督「ふむ、そうか」サラサラ

    飛龍「はい、そうなんですっ」カリカリ

    提督「前から思っていたが、お前も不思議な奴だな」サラサラ

    飛龍「飼い主に似るって言いますからね」カリカリ

    提督「私はお前たちを飼っているとは思っていないのだが……」サラサラ

    飛龍「比喩ですよ、比喩」カリカリ

    提督「……そうか」サラサラ

    飛龍「…………♪」カリカリ

    飛龍(ああ……この時間が、ずーっと続けば良いのになぁ……)

    …………………………………………。

    780 = 1 :

    今回はここまでです。また一週間後くらいに来ると思います。

    書いていくと、どんどん飛龍が自分の中で可愛くなっていく。前からお気に入りの子だから、余計に可愛い。
    きっと、ひとり二航戦サンドを描いたゆーまさんのおかげ。

    それにしても、吊るしたからなのかレスが急増して驚いた。やはり私の艦これ作品は艦娘を吊るすのが代名詞になっている気がする。

    783 :



    あれ、この救護妖精って只者じゃないんだっけ?

    784 :

    これは...
    飛龍と利根とで君望展開が微レ存...?

    785 :

    過去作読んだけど大将Bと加賀さんかわいそう

    786 :

    おいまて、この救護妖精さん…

    787 :


    そういえば金剛がつるされてるところを見たことない気が

    788 = 787 :

    >>787
    吊るされてたのを思い出した
    吊るされてくる

    790 :

    >>787
    ほう、ならば特別に荷物の搬入に使うクレーンで吊るしてやろう

    791 :

    ???「今クレーンって言いましたか?」

    792 :

    >>788
    俺も吊るされたい

    793 :

    ワイも吊るされたい

    794 = 793 :

    ワイも吊るされたい

    795 :

    ここまで読んで今更ですが
    前作品を読まないとわからないところとかありますか?

    796 :

    >>795無いと思います

    797 :

    >>795
    読んでいなくても問題ない作りです。
    ですが、読んでいると深読みできそうな部分はいくつかあります。例えば金剛さんや瑞鶴、響の『────────』などと表現した部分が何を言おうとしたのかも、ある程度予想が付くかもしれません。
    この辺りは過去作を読んでいないと何を言おうとしたのかの大半が分からないかも?

    という訳で投下していきます。

    798 = 1 :

    夕立「提督さん! これで全員集まったっぽい!」

    提督「そうだな。では、早速話をしようか」

    加賀「その前に、長門さんが居ますけど良いのかしら」

    長門「……なんだ? 私に知られるとマズい事でもしているのか?」

    提督「今回の事は長門にも関係している事だ。むしろ居てくれた方が良い」

    北上「関係してる……? どういう事なのさ、提督?」

    提督「そうせっかちになるな。ちゃんと説明する。──長門を除いた全員は共通点が分かると思うが、お前達はあの島での秘密を知っているだろう。その事について改めて話しておこう」
    長門(……秘密?)

    提督「これは長門も知っている通り、あの島では金剛、瑞鶴、響の三人が居た。そして三人からの要望もあり、この鎮守府の艦娘となるように理由が必要だ。理由は海域から拾ってきたというもので問題ないだろう。私が提督業を真面目にやっていた時期でもよく耳にしていた事から、怪しまれる事は無いはずだ」

    飛龍「ですが、それでも一応分けて就役させた方が良いですね。特に金剛さんと瑞鶴さんは分けるべきだと思います」

    提督「ふむ。やはり現状でも瑞鶴はあまり見掛けない艦娘か」

    飛龍「はい。南方海域などの危険な海域くらいでしか確認されていません。例外として、総司令部から通達された大規模作戦の時も報告に上がっています」

    時雨「実は提督があの島に行ってから、僕たちも見掛けたのは一回だけだったりするんだ」

    提督「ふむ……。では、金剛と瑞鶴の就役はずらしておこう。どちらが先かは本人達と相談だな」

    長門(なるほど。秘密とは他の鎮守府に居た艦娘を内密に就役させるという目的の事か。……いや、この男は何を考えているのか読めない所がある。わざわざ呼び出す程だ。他にも何かあるだろう)

    提督「さて、前置きはここまでにしておこう。本題に入る」

    長門(む。きたか)

    提督「──今から、この六隻で五人を迎えに行くぞ」

    長門「何……?」

    北上「えっ」

    時雨「……本気なの、提督?」

    加賀「もう夜が深いのよ。それを承知の上?」

    夕立「ナイトメアパーティでもするの?」

    飛龍「……提督?」

    提督「それぞれ反論はあると思う。だが、少しだけ考えて欲しい。引継ぎや中佐の異動の関係で、何日放置している。あの島に食料となるものは自生していたものの、やはり心配だ。……いや、そろそろ危ない可能性もある」

    799 = 1 :

    加賀「ですが、ヲ──……あの子も居た事を考えると、食料の問題は無いのでは?」

    提督「調理する方法が無い。そして、私は『そのまま食べないように』と教えてきた。その教えを忠実に守っている可能性は非常に高い」

    加賀「せめて明日の朝にするという事は出来ないの?」

    提督「明るい内は間違いなく誰かにバレる。出撃もさせないと言った事から、いきなり出撃させるのも無理がある。──お前達はどう判断する」

    夕立「んー……私は提督さんの意見に賛成かな。早めに助けてあげたいっぽい」

    時雨「僕は…………難しいけれど反対かな。やっぱりリスクが大き過ぎると思うんだ」

    飛龍「判断が難しいなぁ……。うーん……保留です」

    北上「私は賛成かなー。提督が何も考え無しに言ってるとは思わないからねー」

    加賀「私もどちらかと言うと反対ね。確かに判断が難しいけれど……」

    飛龍(……あれ? なんか物凄く嫌な予感が……)

    提督「ふむ。綺麗に意見が分かれたな。──客人の長門には悪いが、お前はどう思う」

    長門「私は貴様の行動を見ている。居て居ないものと思え」

    長門(だが、その作戦を決行しようものならば私は見限るがな)

    提督「なるほど。尤もだ。──という訳で飛龍、全ての決定権はお前に任されたようだ」

    飛龍「う……。やっぱりこうなるんですね……」

    提督「さて、秘書艦代行飛龍。お前はこの状況にどういう判断を下す? 飛龍の意見で全てが変わるだろう」

    飛龍「あの……提督? そんなに島での出来事を根に持っているんですか……? 私にこんな重要な判断を任せるだなんて……」

    提督「そういう訳でもない。意見というものは重要なものだ」

    飛龍「うぅ……。今日の提督は私を困らせます……」

    提督「時間は十分だけ与える。その時間の間に答えを出すように」

    飛龍「じゅ、十分だけですか!?」

    提督「そうだ。何か問題があるか?」

    飛龍「そ、そんな……滅茶苦茶ですよ……!? どうしてこんな──!」

    飛龍(……え? 滅茶苦茶……?)

    長門(む? あんなに慌てていたのにも関わらず、なぜ急に大人しくなった?)

    800 = 1 :

    飛龍(……そうよね。おかしい。よく考えてみれば、絶対におかしい。いくら提督にとって思い入れのある姿の三人といえど、こんな強攻策を通そうとするなんて異常です)

    飛龍(それに、言葉の端々に違和感がありました。何か……的を得ていないというか……別の事を話しているような──)ハッ

    飛龍(別の事……そうですよ! 提督は別の事を話しているんですよ! 私の意見で『全てが変わる』だなんて、そんなまどろっこしい言い方なんてするはずがありません!)

    飛龍(時間が十分だけというのも、すぐに気付けるはずのものだから短いだけ。意見が重要と言ったのも、日々提督が言っていた事。その意見を全て無視しているという事は──)

    提督「……ふむ」ニヤ

    飛龍「! ……やっぱりですか」

    提督「気付いたか」

    飛龍「気付きました。ええ、気付きましたよ……。もうっ……」ハァ

    長門「…………?」

    加賀「……まさか」

    飛龍「どうしてこんな試すような事を言ったんですか、提督。意地悪にも程がありますよ? 最初から作戦をやるつもりなんてありませんでしたね? そもそも食料の問題だったら哨戒を理由に届けたら良いだけなんですから、今すぐに行く理由なんて無いですし」

    提督「なに。久々の私の相手で勘が鈍っているのではないかと思っただけだ。そうなると、色々と問題が起きそうな気がしてな。それに、朝にも言っただろう? 交流していく、と」

    飛龍「うわ……そこからもう答えを出していたんですか……?」

    提督「正直に言うと、それは夜になってから思いついたものだ。過去の言葉など状況次第でいくらでも変えねばならん」

    加賀「不覚です……。何かおかしいとは思いましたが、まさかそんな意図があっただなんて……。話の焦点は『作戦内容』ではなく『提督を止める事』でしたか……」

    提督「個人的には加賀が言い当てると思ったが、どうやら中佐の相手に慣れてしまったようだな」

    北上「えーっと……じゃあ、さっきの作戦の意味って……遊びって事?」

    提督「遊びと同時にお前達の『今』を見る為でもある。以前ならば、全員が気付きそうなものだっただろう?」

    時雨「間違った事を言った時はちゃんと止めるようにって言われていたのに……ごめん。忘れてたみたいだ」

    夕立「ぽい……」

    提督「三年近くも離れていたんだ。忘れていてもおかしくない。だが、思い出せただろう?」

    北上「そうだねぇ……。これからも提督のイタズラに引っ掛からないようにするよー」

    長門(……やり方はアレだが、これも意見を言わせる為……か? 確かにこの子達は意識して意見を言うようにはなるか……)

    提督「さて、見事に見抜いた飛龍には何かしらの褒美でもやろうか」

    加賀「!!!」

    飛龍「え? ……え!?」

    夕立「うー……良いなー良いなー!」

    時雨「次はご褒美を貰えるようにしよっか、夕立」

    夕立「……頑張るっぽい!」


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