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    元スレ鳴上「月光館学園?」

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    タグ : - ペルソナ + - 鳴上「月光館学園?」 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    454 :

    >>449
    審判と永劫が両方あるのに違和感だったから全然問題ない。
    乙でした。

    455 :

    罰のリメイクもしっかり形になって、期待値が高まってきた
    このスレを見た未プレイヤーの人も、これを機に初代と2をプレイしてくれる人出てくると良いな
    シアターと同じく追加要素のシナリオは里美さんって言うのもうれしいが、
    克哉兄ちゃんとパオフゥの旦那を仲間にできるのが一番嬉しいね
    個人的な意見もあるがやっぱヒューペリオンは全ペルソナ中一番格好いい
    イザナギと同じく是非フィギュアかしてほしい
    パオにいたってはジョージボイスの「いっぺん死んできな!」が聞きたくて、
    何度もワイズマンスナップを使ったのも良い思い出です

    456 :

    罪はPSPでやったから罰もやる予定だよ
    だから早く公式にCM載せてくれよ

    457 :

    ラビリス出るかな?

    459 :

    【深夜】


    スクリーンの中の世界
    映画館 スクリーンショット内





    アイギス「相次ぐ行方不明事件……どんどん事態が深刻になっていきますね」

    アイギス「その三年の生徒の方も、この世界に迷い込んでしまったという確証はまだありませんけれど……」

    アイギス「でも、今までの事を考えると、そうとしか考えられませんね」

    天田「中等科ではそういった被害は今のところ出ていないみたいですが、やっぱりその話でもちきりですよ」

    天田「都会でも神隠しは起こるんだー、なんて人事みたいに騒いでるのも多いですけどね」

    メティス「こうなってくると、この世界に知らずに入ってしまい出られなくなった人間が、私達が知らないだけで他にもいるんじゃないかという不安が高まりますね」

    鳴上「……むしろその可能性が少ない方がおかしいかもな」

    鳴上「いくら深夜だとはいえ、この世界への入り口になっているのは駅前の映画館なんだ」

    鳴上「つまり、誰でも行けるような場所にある訳で……」

    鳴上「ここに入れる人間にも条件があるという話でない限り、あくまで憶測だけれどもうっかりこの世界に来てしまった人も割といるんじゃないだろうか」

    鳴上「ネットでも、そんな体験をしたっていう書き込みがあったのを見かけた訳だしな」

    鳴上「でも逆に考えると、この世界に入れる人間にも条件があるかもしれないからこそ、今のところ集団失踪事件なんて大きな話があがってないって事だとも思う」

    460 = 110 :

    メティス「この世界に入れる人間の条件、ですか」

    アイギス「私達はこうして全員入れている訳ですが……」

    天田「じゃあ、僕達に共通している事がその条件かもしれないと?」

    鳴上「そういう事になるよな」

    鳴上「という事は――」



    美鶴「!? ――みんなっ、止まれ!」

    鳴上「!」


    >映画館の中から外に出ようとしたその間際、急に美鶴が声を上げた――


    美鶴「今日はやけに外が騒がしい……」

    美鶴「シャドウの数が多いというだけじゃない」

    美鶴「どいつも殺気立っているように感じるな」

    鳴上(どういう事だ?)

    鳴上「昨日までの事を考えると、なんだか嫌な予感がするな……」

    鳴上「みんな、慎重にいこう」


    >……


    461 = 110 :

    ポートアイランド駅前広場


    >外はほんの少しではあるが、雨が降っていた……

    >そして、一帯には無数のシャドウの姿が窺える。

    >一同は様子を見計らってから、その群の中へと飛び込んだ――

    >一歩遅れて、シャドウも鳴上達の存在に気付いたようだが……

    >今まで見てきていた様子とは違い、逃げる事もなく鳴上達を襲ってきたのだった。

    >……

    >数分後。

    >駅前広場にいたシャドウの群はその数を残すところあと一体にまでなっていた。


    鳴上「――ジャックランタン!」


    >その一撃で決着はついた……






    天田「急に何事かと思いましたけど、そんなに強い敵って訳ではなかったですね」

    アイギス「そうですね。でも、一体突然どうしたのでしょうか……」

    美鶴「この世界のシャドウの特性は本当に謎だらけだな」

    コロマル「ウゥ……ワンッ!」

    メティス「? コロマルさん、どうかしましたか?」


    >コロマルはしきりにアスファルトの匂いを嗅いでいるように見えた。


    462 = 110 :

    鳴上「ん? なんだこれ……」


    >コロマルの鼻先とアスファルトの間に何か光る物がある。


    鳴上「ガラス……?」

    鳴上「! これはっ……!?」


    >この辺り一帯をよく見渡してみると、そこら中にそのガラスの破片らしきものが散らばっていた。


    天田「ここを出た時、こんなもの落ちてましたっけ……?」

    メティス「いいえ。確認していません」


    >試しにひとつ拾い上げてみた。

    >しかし……


    鳴上「あっ……」


    >手にしたそれはすぐに消えてしまった――

    >同様に、地面にあったそれらも最初からそんな物など存在していなかったかのように、なくなってしまったのだった。


    463 = 110 :

    美鶴「多勢のシャドウにいつの間にか散らばっていたガラスの破片、か」

    アイギス「この現象、どうとればいいんでしょうね?」

    鳴上「ガラス……」

    鳴上「……」

    美鶴「っ……! あまりこの場で悠長に考えている暇はなさそうだ」

    美鶴「別の方角からもシャドウの反応がする」

    美鶴「……いや、待て。何だこの感じは」

    鳴上「どうしたんですか?」

    美鶴「シャドウとは違う反応がそこに混じっている……」

    鳴上(! まさか……)

    鳴上「急いで行こう!」







    >美鶴の案内でメンバーはシャドウの出現している場所までやってきた。

    >そこには駅前広場と同じように無数のシャドウの存在があった。

    >だが、その中央にはシャドウに囲まれている人の姿があった――!


    464 = 110 :

    メティス「!?」

    メティス「鳴上さん、あれって」

    メティス「星さんじゃありませんかっ……!?」

    鳴上「何だってっ!?」



    あかり「ちょっとやだっ……どいてったらっ!」


    >そこにいたのはメティスの言う通り、星あかりの姿だった。

    >あかりは、自身を囲んでくるシャドウをしきりに振り払おうとしている。


    鳴上「くそっ……ジャックランタン!」


    >ジャックランタンの炎が、周りのシャドウを焼き尽くしていく。

    >あかりはようやくシャドウから解放された。

    >だがその隙に、あかりはその場から走り出して行ってしまった。


    鳴上「!? ちょっ……おい!」

    メティス「鳴上さん! あれ……!」


    >メティスが指差したあかりの背中に、シャドウが張り付いているのが見える……!


    465 = 110 :

    鳴上「星!」

    あかり「……」


    >あかりは何かをぶつぶつと呟きながら、鳴上の声を気にとめる事もなくこの場から遠ざかっていく……


    鳴上「みんな、追うぞ!」







    美鶴「まさか、鳴上達の知り合いまでこんな場所に迷い込んでいたとはな……」

    メティス「……昨日、彼女が欠席していると聞いた時、実は嫌な予感がしていたんです。でも、確証もないし、口に出せなかった」

    メティス「まさか、それが本当に当たっていたなんて、思いもしなかった……」

    アイギス「あの大型シャドウに取り込まれていると予測される人物と知り合い……という話でしたね」

    アイギス「きっと、彼女もまた彼の事を探している時に偶然ここに来てしまったのでしょうね……」

    メティス「星さんの保護を急ぎましょう」

    メティス「……鳴上さん。星さんの背中に張り付いていたシャドウ、よく見えましたか?」

    メティス「あのシャドウ、体に何かついていた……いえ、刺さっていたんです」

    鳴上「何かが刺さっていた?」

    メティス「はい。おそらく……」

    メティス「先程、駅前広場に無数に散らばっていたガラスの破片と同じものかと」

    466 = 110 :

    鳴上「!」

    鳴上「刺さったガラスの破片……急に狂暴化したシャドウ……」

    鳴上「……雪の女王」

    鳴上「まさか、あのガラスの破片は……」

    メティス「多分、そうなんだと思います」

    メティス「雪の女王というタイトルになぞるように、あのガラスの破片は割れた悪魔の鏡の欠片と同等のもので……」

    鳴上「それが刺さったせいでシャドウが豹変した」

    鳴上「っ……まずい。そんなシャドウが近くにいたら、あいつまで……!」

    鳴上(くそっ……無事でいてくれ!)

    コロマル「ワンッ!ワンッ!」

    天田「いました! あそこです!」


    >駆けつけたその先では、あかりがまたシャドウに囲まれているのが見えた。

    >今にもあかりを飲み込んでしまいそうなくらい彼女に群がっている。


    467 = 110 :

    鳴上「ジャックランタン!」


    >鳴上のペルソナがシャドウを一掃していく……

    >その火力で、あかりの背にくっついているシャドウも一緒に焼き払おうとしたのだ。

    >しかし、あかりの背中にいるシャドウだけは何事もなかったかのように、まだ彼女に絡み付いていた……!


    鳴上「星!」

    あかり「っ……こっち来ないで! 邪魔しないでよ!」

    メティス「星さん……!?」


    >あかりに近付こうとするが、何故か彼女は拒否している……

    >物凄い剣幕で、鳴上達を睨んでいた。


    美鶴「彼女様子が変じゃないか……?」

    鳴上(これも、あの張り付いているシャドウのせいなのか?)

    あかり「行かなきゃ……」

    鳴上「待て! そっちは危険だ!」

    あかり「危険がなんだっていうの!?」

    あかり「あかりは光の戦士なんだから、悪い奴らなんかやっつけてやるんだから!」

    468 = 110 :

    鳴上(何を言ってるんだ……?)

    あかり「だから、行かなきゃ……」

    あかり「助けに行かなきゃ!」

    鳴上「!」

    あかり「あの子がこの先にいるの! 行かなきゃ!」

    鳴上「この先に……!?」

    美鶴「っ! ああ! 確かにこの気配はそうだ!」

    美鶴「すぐ近くに、あの大型シャドウがいる!」

    あかり「あかりが助けに行かなきゃ……!」

    メティス「あっ!?」

    鳴上「くっ……待てって言ってるだろ!」


    >……


    >あかりを追い掛けて、間もないうちに目標の姿は視認する事ができた……

    >大型シャドウは、周りに複数の小さなシャドウを従えてそこに存在していた。

    >そのどれもに、あの破片が突き刺さっている。

    >そして、そのすぐ目の前には、シャドウが張り付いたままのあかりがいた――


    鳴上「星!」

    メティス「星さん危険です! 下がってください!」

    あかり「っ……」


    >……メティスの声は虚しく、大型シャドウの咆哮によってかき消された。

    >大型シャドウの影が、ゆらりと動いた。


    あかり「っ、やめてええええええ!!!!!!」


    469 = 110 :







    美鶴「なっ……」

    天田「どうなっているんですか、これ……」

    アイギス「前の時と、一緒……?」


    >鳴上達は、シャドウの鳴き叫ぶ声を聞き、あかりが泣き叫ぶ声を呆然と聞きながら、その光景を眺めていた……



    >大型シャドウは、あかりに危害を加える事も鳴上達に攻撃をしかけてくる事も無かった。

    >その代わり、周りに従えていると思っていた小型のシャドウを次々と容赦なく狩っていたのだ。

    >力あるものの一方的な殺戮だった……

    >そしてそれは、以前も見た覚えのある事でもあった。


    メティス「……」

    メティス「あのシャドウ、ないている」

    メティス「泣いて、いる……?」

    あかり「……もう、いいよ」

    あかり「もう、そんな事しなくてもいいんだよ……!」

    470 = 110 :

    >あかりはその場にうずくまって涙を流している……

    >そしてその隙が、一匹の小型シャドウの攻撃を許してしまう事になった。

    >小型シャドウが、あかり目がけて突進する――!


    あかり「っ!?」

    あかり「キャアァァァァァ!!」

    メティス「星さんっ!」

    鳴上「くそっ、間に合わなっ……」


    グオアァアアアアァァアァアアアアアァ!!






    あかり「あ……」

    鳴上「……」

    鳴上「え……?」


    >あかりに襲いかかってきた小型シャドウは、気付いた時には跡形もなくなっていた。

    >あの大型シャドウによって、倒されていたのだ……


    471 = 110 :

    美鶴「どういう事だ。これじゃあ、まるで……」

    アイギス「守ったとでもいうの?」

    アイギス「シャドウが彼女を……」

    鳴上「……いいや、違う」

    鳴上「シャドウが、じゃない」

    鳴上「これは、きっと」


    472 = 110 :

    あかり「……」

    あかり「もう、いいんだよ」

    あかり「一人でこんな場所で苦しまなくても」

    あかり「あかり知ってるもん、君が本当は良い子なんだって事」

    あかり「だからこそ、悔しかったんだよね? 悲しかったんだよね?」

    あかり「友達を助けられなかった事。誰も力になってくれなかった事……」

    あかり「その気持ち、あかりにも解るよ」

    あかり「君がいなくなったって聞いた時は本当に驚いて」

    あかり「でも、あかりだけじゃどうにも出来なくて、悔しくて悲しかった」

    あかり「……でも、迎えに来たよ。もう帰ろう?」

    あかり「君がするべき事は、こんなところで暴れる事じゃなくて」

    あかり「友達の傍にいてあげる事でしょ?」

    あかり「君が信じていれば、きっと友達も元気になるよ」

    あかり「大丈夫、あかりも一緒に祈るから」

    あかり「だから、ね? 一緒に帰ろう」


    473 = 110 :

    >あかりは大型シャドウを抱き締め――

    >あかりの涙が、シャドウに零れ落ちた。

    >すると、たちまち大型シャドウの溶け始めていった。

    >それだけでなく、まだ残っていた小型のシャドウも、あかりに憑いていたシャドウも消えていき――

    >刺さっていたガラスは、粉々に砕け散った。

    >そしてそこにはただ、少年と少女の姿があるだけとなった。


    鳴上「っ……!」


    >次の瞬間、鳴上達は大きな光に包まれた……

    >……


    474 = 110 :

    鳴上「……ん」

    鳴上「ここは……」


    >鳴上達は、気付くと劇場の座席に背を預けていた。

    >目の前のスクリーンには『END』の文字が表示されており、幕がゆっくりと閉じていくのが見える。


    メティス「おかしいですね」

    メティス「まだ、あの世界で動ける時間はある筈なんですが」

    鳴上「でも、ENDって出ていたという事は……」

    鳴上「これで終わり……問題も解決したって事なのか?」

    鳴上「そうだ! あの二人は!?」

    美鶴「大丈夫だ。一緒に帰ってきている。意識は失っているみたいだがな」


    >美鶴の言う通り、あかり達も座席に身を埋めているのが確認出来た。

    >そして、映画が終わった後のように、暗くなっていた劇場内に明かりがついた。


    アイギス「今日は強制的に外に追い出されないようですね。時間にまだ余裕があったうちに帰れたからでしょうか」

    天田「でも用がないのなら早いところ出ましょうよ。その二人の事も心配ですし」

    美鶴「そうだな。病院の手配やらなんやらは私に任せて、お前達は先に寮に帰っているといい」

    美鶴「今後についてはまた明日以降話し合うとしよう」


    475 = 110 :

    >……


    メティス「とりあえず、二人の救出は無事完了しましたね」

    鳴上「ああ。俺達は結局何も出来なかったけどな」

    鳴上「星があの少年を救ったんだ」

    鳴上「……それでも、解明出来ていない謎はまだ随分と残っている」

    鳴上「それが今後の課題のうちのひとつってところだな」

    アイギス「そうですね」

    天田「ま、今回の事件は無事解決したし、今夜はもうゆっくり休みましょうよ」

    鳴上「ああ。みんなお疲れ様」

    鳴上「……ん?」


    >映画館の中から外へと出たところで、額に冷たいものが当たるのを感じた。


    鳴上「雨、か。小降りだけど」

    鳴上「ここに来るときは降ってなかったのに」

    鳴上(でも、今週は天気が崩れるって予報で言ってたもんな)

    鳴上(……)

    鳴上(なんか、イマイチすっきりしないな……でも)

    鳴上(今日は疲れたな……今はもう、何も考えたくない)


    >ひとまず事件に区切りがついた事による安堵と共に、疲労が押し寄せてくるのを感じる……

    >みんなと一緒に寮に帰り、今夜はもう休む事にした。



    476 = 110 :

    終わりです。

    書きためていたデータがごっそり消失したせいで投下までに時間がかかってしまった……申し訳ないです

    泣く泣く前に書いたのを思い出しながら書きなおしてる最中なので、以前までの投下スピードに戻るまでまだちょっと時間がかかりそうかも…

    とりあえず、劇場版雪の女王編はこれにて終了ということで

    ラビリス…出したいけど、まだED見れてないので、どういう設定なのかイマイチ把握出来てないんだよなあ

    そんなところで、また次回

    477 :

    乙!
    次回を楽しみにしてる

    478 :

    乙!
    元気出せよ

    479 :

    乙!
    無責任な言葉だけど、頑張ってくれ!

    480 :

    あかりちゃんかわかわ

    481 :

    乙!
    次回もがんばってください

    482 :

    乙、マヨナカテレビフラグか?これは

    483 :

    マヨナカテレビ以外のすべてのペルソナ要素が含まれてるな…
    こりゃA級潜在とかくじらのはねとか、ネンフィアとかが出てきてもおかしくはないぜ

    486 = 485 :

    てす

    487 :

    最近ペルソナSS増えてきて嬉しい

    >>1

    488 :

    ?/? ?

    ???


    >……

    >耳に雨音が届いている……

    >外は晴れていないようだ。

    >部屋の中も薄暗い。

    >ソファから体を起こし、ふと、頭を上げると目の前には砂嵐の映るテレビがあった。

    >だが、その画面は鳴上がそちらを見た時を見計らったかのように、変化を見せた。

    >画面にぼんやりと人影が現れる。

    >そこには仮面の男が映っていた。


    鳴上(こいつは……)

    仮面の「よぉ」

    鳴上「……」

    489 = 110 :

    仮面の「ひとまずお勤めご苦労様、ってとこか?」

    仮面の「良かったな。無事に二人とも助ける事が出来て」

    仮面の「俺も嬉しいよ」

    仮面の「お前が活躍出来ているみたいで、さ」

    鳴上「……」

    仮面の「……自分は何もしていないって?」

    仮面の「そんな事はないさ。お前があちら側へ行かなければ、あの二人はあのままどうなってたか解らないだろ?」

    仮面の「生きて帰ってくる事はきっと出来なかっただろうな」

    仮面の「お前はよくやってるよ」

    仮面の「……でもな。まだこれは始まりが終わっただけに過ぎない」

    仮面の「すぐにまた、お前は『事件』と直面する事になるだろう」

    仮面の「それにどう立ち向かうのか……俺に見せてくれよ」

    仮面の「おっと。時間だな」

    仮面の「もう朝みたいだ」

    仮面の「……嫌な天気だな」


    490 = 110 :

    4/19(木) 雨 自室


    【朝】


    鳴上「……ん」

    鳴上「夢、か?」

    鳴上「……」

    鳴上「前にもあんな夢を見たような、見ないような……」

    鳴上「……いや、そもそもどんな夢だったっけ?」

    鳴上「まあ、いいか」


    >起き上がってカーテンを開けた。

    >外は、昨夜よりも雨が酷くなっている。

    >テレビでの今日の予報は、このまま夜まで降り続けるという事らしい。


    鳴上「……嫌な天気だな」

    鳴上「今夜はテレビをチェックしとかないと……」


    >天気のせいで少々気が滅入りながらも、支度をして学校に行く為部屋を出た。


    491 = 110 :

    学生寮 二階ロビー


    メティス「!」

    メティス「鳴上さん、おはようございます」


    >ロビーの椅子に、制服姿で鞄を持ったメティスが座っていた。

    >どうやら、鳴上が出てくるのを待っていたようだ。


    鳴上「おはよう、メティス」

    メティス「一緒に登校しても構いませんか?」

    鳴上「ああ、もちろん」


    >メティスと一緒に寮を出た。

    >……

    492 = 110 :

    通学路


    メティス「今日は雨が酷いですね」

    鳴上「夜まで続くって天気予報で言ってた」

    メティス「そうですか」

    メティス「マヨナカテレビのチェックが必要という訳ですね」

    鳴上「そうだ」

    鳴上「映画館の事もまだ気になるけど、今夜は行くのをやめておこうと思う」

    鳴上「あの世界の入り口が開くとのマヨナカテレビの映る時間は被っているからな」

    鳴上「今後も雨の夜は探索はしないで寮で待機っていう方針にしようかと思っている」

    メティス「了解しました」

    メティス「映画館の事についてですが、今日は寮に帰ったらみんなが揃い次第一階のラウンジに集合して話し合いをしたいと美鶴さんから連絡がありました」

    メティス「私は今日映画館のアルバイトがありますが、そんなに遅くならないうちに帰れると思います」

    鳴上「ん、わかった」


    >……


    493 = 110 :

    月光館学園 3-A 教室


    HRの時間


    >教室に来て早々、担任の橿原から行方不明の生徒が見つかったという話がされた。

    >当然ながら、教室は騒然とした状態になった。


    「……静かに。そういう訳ですが、とりあえず今週中は午前授業のままで、来週から通常授業に戻る事になります」

    「だからといって今後も夜遅くまで遊び回るなんて事のないように」

    「……続いて、出席をとります」







    「……欠席者は三名、か」

    「……」

    「それではHRを終わります。一限目の準備をしてください」


    >……

    494 = 110 :

    【放課後】


    >午前で全ての授業が終わった。


    メティス「それでは私はアルバイトに行きますので、お先に失礼します」

    鳴上「ああ。頑張れよ」

    メティス「はい!」


    >メティスはいそいそと教室から出ていった。


    鳴上(張り切ってるなあ)

    鳴上「さて、俺も帰るか」


    >……



    辰巳ポートアイランド駅前


    >駅に向かう途中、見た事のある後ろ姿が目に入った。


    鳴上「天田」

    天田「えっ?」

    天田「ああ、鳴上さんか。びっくりした」

    495 = 110 :

    鳴上「今帰りか?」

    天田「はい。今週いっぱいは午前授業のままらしいので」

    鳴上「中等科もか」

    鳴上「……それにしてもお前、学校帰りにしては随分と大荷物だな」

    天田「えっと、これは……」


    >天田は手に大きなビニール袋をぶら下げている。

    >近くのスーパーの名前が印字されていて、中には色々と食材が詰まっているようだ。


    天田「今日美鶴さんが学生寮に来るのが夜になりそうって事なんで、それまで時間があるし、その……」


    >天田は何故か答えるのに焦っているようだ。


    天田「……」

    天田「……あの、鳴上さん。今日、時間ありますか?」

    鳴上「? ああ、大丈夫だけど」

    天田「それじゃあ……」


    496 = 110 :

    >……


    学生寮


    鳴上「何かと思ったらそういう事か」

    天田「あはは……あまり大っぴらに言うのも恥ずかしかったんで」

    天田「特にここの寮の人たちには」

    鳴上「なんでだ? 別に男がやっても恥ずかしい事じゃないだろ」

    鳴上「俺だってするし。まあ、この寮に来てからはそんな機会なくなってたけど」

    天田「! 本当ですか!?」

    天田「じゃあ、評価役として期待が出来ますね」

    天田「さ、どうぞ」


    >天田は出来立てのオムライスを鳴上の前に出した。

    >ライスがくるんである卵はとてもいい色に焼けている。


    497 = 110 :

    天田「自分で食べる分には平気な物を作れる事は確かですけど、やっぱり人に出せるものなのかどうか気になってたので……」

    天田「でも、こうやって僕の作った料理を出せるような人なんて心当たりがなくて」

    天田「だから、こうして鳴上さんが味見してくれて助かります」

    鳴上「任せろ。俺は食物とはほど遠いものでも収める事の出来る鍛えられた鋼鉄の胃袋を持っている」

    天田「えっ」

    鳴上「それじゃあ、いただきます」


    >手を合わせてから、天田の作ったオムライスに口をつけた。


    鳴上「……」

    天田「どうですか?」

    鳴上「うっ……」

    天田「えっ? えっ……!?」

    鳴上「うまい!」


    >ふんわりした卵に、チキンライスの味が上手い具合に絡み合って絶妙なハーモニーを醸し出している……!


    498 = 110 :

    天田「なんだ、脅かさないでくださいよー……」

    鳴上「悪い。でも、本当にうまい!」

    鳴上「これは俺も負けてられないな……!」


    >鳴上の中に眠っていた何かが再び目覚めた……!


    鳴上「……でも、天田が料理できるなんて意外だったな」

    鳴上「いや、やれば出来そうだけど、自分からそういう事を進んでやるようなタイプには見えなかったっていうか」

    鳴上「……こういうのがギャップ萌えという要素になるのだろうか?」

    鳴上「いやしかし、完二のようなインパクトには欠けるか……」

    天田「ぎゃっぷもえ? なんの話ですか?」

    鳴上「こっちの事だから気にするな」

    天田「?」

    鳴上「それより、天田も自分の分も作ったなら冷めないうちに食べた方がいいんじゃないか」

    天田「あ、そうですね」

    天田「いただきます」

    499 = 110 :

    天田「……」

    天田「……うーん」

    鳴上「どうした?」

    天田「あ、いえ……」

    天田「やっぱり、まだまだかなあって思って」

    鳴上「そうなのか? 俺はじゅうぶんな腕前だと思うけど」

    鳴上(……それとも、今まで食べ物じゃないものを食べさせられ続けてきて、俺も味覚が麻痺してきているのか?)

    天田「ありがとうございます。その言葉は素直に嬉しいです」

    天田「でも、なんていうか、自分が納得出来るような味に近付けてないっていうか」

    天田「あの人だったらきっともっと上手に作るんだろうなって思うと……」

    鳴上「え?」

    天田「……あっ! いやっなんでもないです!」

    500 = 110 :

    天田「えっと、なんか色々ありがとうございました」

    鳴上「いや、こっちも美味しいものにありつけて良かったよ」

    鳴上「さっき料理を出せる人に心当たりがないって言ってたけど、せっかくだから桐条さん達にも振る舞ってみればいいんじゃないか?」

    鳴上「……ん? アイギスさんやメティスって食事できるのか?」

    天田「……」

    天田「いえ、やめておきます」

    天田「あの人達は舌が肥えてるだろうし……」

    天田「いつか食べて貰えたらそりゃ嬉しいですけど」

    天田「今はまだその時じゃないです」

    鳴上「? そうか」

    天田「……」

    天田「あの。また時間があったらこうして鳴上さんに味見を頼んでもいいですか?」

    鳴上「ああ。天田の料理ならいつでも大歓迎だぞ」

    鳴上「今度は俺が作った料理も披露してやろう」

    天田「わあ、楽しみです!」

    天田「よろしくお願いしますね!」


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