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    元スレ鳴上「月光館学園?」

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    タグ : - ペルソナ + - 鳴上「月光館学園?」 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    351 = 110 :

    >……


    職員室


    鳴上「失礼します」


    >職員室の中を見渡すと、担任である橿原の姿がすぐに確認出来た。


    鳴上「橿原先生」

    「……ん? 鳴上くんとメティスさんか。どうかしたのかな?」

    鳴上「ちょっと聞きたい事があるんです」

    「授業の事かな?」

    鳴上「いえ、実は……」


    >橿原に、あかりから渡された絵を見せた。


    鳴上「この絵の人物について、少しお話をうかがえたらと思って」

    鳴上「高等科の一年の生徒……この絵の彼が、今行方不明になっていると聞きました」

    「!」

    352 = 110 :

    「……」

    「鳴上くん達は、彼の知り合い……なのかな?」

    鳴上「えっと……」

    メティス「B組の星あかりさんから、彼の捜索の為の手掛かりが欲しいと協力を要請されました」

    「そっか……」

    「星さんなら少し前に職員室に来て同じ事を問い質していたみたいだよ」

    「僕は一年生とあまり関わりが無いから詳しくはわからないんだけれど……」

    「彼の捜索願いが出されたのはつい先日のようだ」

    「ご家族の方も最近彼と顔を合わせる機会が少なかったせいもあって、数日帰ってきていないと解るまで時間があったそうで……」

    鳴上「そんな……」

    「……」

    「……今、一年の子で意識がなくて入院している子がいるんだけど」

    「その子の友達みたいなんだ」

    鳴上「!」

    353 = 110 :

    鳴上(やっぱりそうか……)

    「警察は、その子も含めてなにか共通の事件に巻き込まれた可能性があると考えているみたいだね」

    「意識不明の子も、そうなる直前まで行方知れずだったらしいから……」

    鳴上(意識不明で発見される前まで失踪していた……!?)

    「……君達にはこうして事情を話してしまったけど」

    「この事で、もし君達が何かしようとか考えてるんだったら、それはやめて欲しいんだ」

    「教師として、大人としての忠告だよ」

    「星さんにも言った事だけど、これは警察に任せるべき事だ」

    「ただでさえ、最近妙な事が多いんだ……君達にまで何かあったらと思うと、心配だよ」

    鳴上「……」

    鳴上「色々教えてくれて、ありがとうございました」

    鳴上「失礼します」

    メティス「……」

    「……」


    >メティスと共に、職員室を後にした……


    354 = 110 :

    >……


    鳴上「だんだんと話が繋がってきたな」

    メティス「そうですね」

    メティス「新たに仮説も浮かびあがってきました」

    鳴上「失踪届けの出ている意識不明の少年の友人……『ポートアイランド駅周辺にバケモノが出るらしい』と最初に掲示板に書き込みをした人物」

    鳴上「彼にとってそれは、初めはただ人に聞いただけの情報に過ぎなかった。でも……」

    鳴上「今は彼自身もまたバケモノに……シャドウに命を脅かされているのかもしれない」

    鳴上「あの大型シャドウに囚われているのが、その彼なのかもしれない」

    鳴上「友達がシャドウのせいであんな目にあったかもしれないんだ。その原因とバケモノの正体を突き止めたくて、彼も俺達のようにあの周辺を調べていたんだろうな」

    メティス「おそらくは。……そしてその結果、あの世界に迷い込んでしまったのかもしれませんね。初めて私達があそこへ飛ばされてしまった時と同じように」

    鳴上「……」

    鳴上「今日の放課後、交番へ行って黒沢さん達に頼んで武器と装備を整えよう」

    鳴上「早いとこあのシャドウをどうにかしないと……二の舞にはさせたくない」

    メティス「その事なんですが……」


    >その時、話の途中で午後の授業前の予鈴が鳴った……


    メティス「……いえ、また後で話します。行きましょう」

    鳴上「……ああ」


    >早く帰って今夜の準備をしたいという焦燥に駆られながらも、教室に戻る事にした……


    355 = 110 :

    終わります。

    …あかりちゃんについてはもしかしたら年齢詐称気味かもしれないけど気にしない。

    また次回!

    357 :

    ああ!あかりって誰かと思ったらイシュキックか!

    359 :

    ペルソナ2の舞台・・・1999年:転生戦士イシュキック(星あかり)登場
    ペルソナ4の舞台・・・2011年:鳴上登場(高校二年)

    うむ

    360 :

    【放課後】


    >今日の授業が全て終わり、ポロニアンモールにある交番へとメティスと共に行く途中……


    鳴上「武器の調達が出来ないかもしれない?」

    メティス「はい。美鶴さんに紹介していただいてから何度か辰巳東交番へと足を運んだのですが、なんらかの圧力を受けているのか色々と難しい事があるようで」

    鳴上(まあ、いくら理由があるとはいえ、警察の人が武器の横流しするのに苦労があるなんて言わなくても決まってる事だよな……)

    メティス「とりあえず行ってみましょう」


    >……


    辰巳東交番


    >交番には周防の姿があった。


    メティス「周防さん、お疲れ様です」

    鳴上「こんにちは」

    達哉「ん。ああ……」

    達哉「黒沢に用なら悪いが今あいつはここにいないぞ」

    達哉「お前達がここに来る事の意味は大体解ってるけどな。だが……」


    >周防は溜息を小さく吐いて、その言葉を続けることさえ申し訳ないという表情をしていた。

    361 = 110 :

    メティス「その様子だとやはり……」

    達哉「ああ。……すまない」

    達哉「防具に関しては平気なんだがな。お前達に扱えそうなもので戦いに使えそうな武器を揃えるのに手間取っている」

    達哉「もうじきどうにかなりそうではあるが、今はまだ無理だ」

    達哉「……俺達に出来る事があるなら協力すると言っておいて情けない話だな」

    鳴上「いえ、気持ちだけで十分です。ありがとうございます」

    達哉「しかし……」

    達哉「……行方不明になっている月光館の生徒の事件。あれはお前達が戦っている敵と関係があるとみて間違いはないんだろう?」

    鳴上「はい。おそらく」

    鳴上(周防さんも勘付いてたのか…)

    達哉「……それを討ちに行く為の準備を何もしてやれないとはな」

    達哉「相手が人間でない以上、俺達警察でもどうにもする事が出来ない」

    達哉「お前達に託すしかないんだ」

    362 = 110 :

    鳴上「わかっています」

    鳴上「必ず、彼を連れ帰ってきます」

    達哉「……頼んだぞ」

    達哉「よし。今日は今揃えられている範囲で一番いい防具を持っていけ。タダでやる」

    鳴上「えっ、いいんですか?」

    達哉「ああ。黒沢には内緒だぞ。あいつ、こういう事にはほんとうるさいからな……」

    鳴上「ありがとうございます」

    達哉「そのかわり、さっきの約束……必ず守れよ」

    達哉「お前達も全員無事に帰ってこい」

    達哉「信じてるからな」

    鳴上「はい」


    >周防から意志を受け継いだ……


    『ⅩⅨ 太陽 周防達哉』のランクが3になった


    >……

    >周防から防具一式を受け取り、交番を後にした。


    363 = 110 :

    ポロニアンモール


    鳴上「……あ。俺、これから寄りたいと思ってた場所があるんだけど、メティスはどうする?」

    メティス「そうですね……」

    メティス「ご迷惑でなければ一緒に行ってもいいでしょうか?」

    鳴上「ああ。一緒に行こう」

    メティス「しかし、どちらへ行くのですか?」

    鳴上「本屋だよ」


    >……


    >二人でこの近辺で一番大きな本屋までやってきた。


    メティス「参考書でもお探しですか」

    鳴上「いや、俺が探してるのは……たぶん、児童書の辺りにあるかな」

    メティス「児童書?」


    364 = 110 :

    >……


    >少し店内を歩くとすぐに児童書のコーナーを発見できた。

    >見てみると今は童話絵本のフェアをやっているようだ。

    >目立つ場所にお馴染みの童話から気鋭作家のオリジナルの話まで、色々な本が平積みにされて置かれているのがわかる。

    >……その一角に、何処かで見たような姿があるのが目に映った。


    鳴上「あれ……藤堂さん?」

    藤堂「……うん? ああ、君か。こんな場所で会うなんて奇遇だね」

    鳴上「そうですね。……あ」

    鳴上「それ……」


    >藤堂が手にして見ていた本に視線がいった。

    >……その本のタイトルは『雪の女王』だった。


    365 = 110 :

    藤堂「ああ、これ?」

    鳴上「その本を探しにここまできていたもんで」

    メティス「……なるほど。そういう事ですか」

    藤堂「へえ。君みたいな今時の子が本屋で童話探しか……意外だな。隣の彼女へのプレゼントとか?」

    鳴上「え、いや、そんなんじゃないんですけど……」

    藤堂「そう照れるなって」

    メティス「?」

    鳴上「えと……藤堂さんこそ、そういう本が好きなんですか?」

    藤堂「ん……俺は、まあ、なんていうか」

    藤堂「……ちょっと懐かしい気分になってただけさ」

    鳴上「?」

    藤堂「……」

    藤堂「なんだか妙な縁を感じるな」

    藤堂「ちょっと待ってな」


    366 = 110 :

    >藤堂は手に持っていた雪の女王の本をそのままレジで会計し戻ってきた。


    藤堂「ほら、やるよ」

    鳴上「えっ?」

    藤堂「ん? これが目当ての本だったんだろ?」

    鳴上「そうですけど……」

    藤堂「金の事なら気にしなくていい。そうだな……この間のお礼の延長みたいなものだと思ってくれれば」

    藤堂「じゃあな」


    >藤堂は本を手渡してそのまま去って行ってしまった。

    『雪の女王』の本を入手した。


    『Ⅳ 皇帝 藤堂尚也』のランクが2になった


    メティス「……。鳴上さんのお知り合いの方、不思議な人ですね」

    鳴上(……今度会えたらちゃんとお礼を言おう)


    >本屋から出て帰る事にした。

    >……

    367 = 110 :

    巌戸台駅周辺


    「悠」

    鳴上「?」


    >不意に名前を呼ばれて思わず振り返った。


    鳴上「チドリか」

    チドリ「……これ、今落としたみたいだけど」


    >チドリの手には今日学校であかりから渡された行方不明の少年の描かれている絵があった。


    鳴上「……あ。ありがとう」

    チドリ「……」

    チドリ「その絵、悠が描いたの?」

    鳴上「いや、残念ながら」


    >チドリは拾ったその絵を興味深そうにじっと見ている。


    鳴上「どうかした?」

    チドリ「……いえ。見た事ある顔だと思って」

    368 = 110 :

    鳴上「チドリも彼の知り合いなのか?」

    チドリ「そういう訳じゃないけど。……『も』って?」


    >チドリにこの絵についての色々な経緯を掻い摘んで教えた。


    チドリ「ふぅん……」

    チドリ「……思い出した。ポートアイランド駅の周辺でたまに見た顔よ、彼」

    チドリ「もう一週間以上見ていなかったような気がしたけど……行方不明になんてなってたの」

    チドリ「……最後に見かけた時、一緒にいた人と口喧嘩してた気がする。内容はよくわからないけど」

    チドリ「それが何か関係してなければいいけど……」

    チドリ「……」

    チドリ「ところで、悠」

    鳴上「なんだ?」

    チドリ「ここで会ったのも何かの縁だと思って貴方にひとつお願いしてもいいかしら」

    鳴上「俺に出来る事なら」

    369 = 110 :

    チドリ「私、訳があって明日からしばらくこの周辺に来る事が出来ないの」

    チドリ「でも、そんな時に限って私の待っている人がここにくるかもしれない……」

    鳴上「……今日も会えなかったのか、その人に」


    >チドリは無言で頷いた。


    チドリ「悠もこの時間帯は駅の周辺によくいるでしょ。だから、もし見かけたらでいい……その人に私の言葉を届けて欲しい」

    鳴上「それはいいけど、どういう人なんだ」

    チドリ「この人」


    >チドリはスケッチブックをめくって一枚の絵を見せた。

    >キャップを被った笑顔の男が描かれている。


    チドリ「名前は順平。伊織順平」

    鳴上「イオリジュンペイさん、か」

    チドリ「いつもこの帽子をかぶっているから、見ればすぐわかると思う」

    370 = 110 :

    鳴上「そっか」

    鳴上「……」

    鳴上「チドリのカレシ?」

    チドリ「……!」

    チドリ「っ……」


    >チドリは一度ひどく驚いたように目を見開いてから、怒ったように形相を変えてこちらを睨んできた……


    鳴上(まずい……聞いちゃいけない事だったか)

    鳴上「えっと……それで、そのジュンペイさんに何て伝えれば」

    チドリ「……待って」


    >チドリは再びスケッチブックをめくり、白いページに鉛筆を走らせそれを破ってたたみ鳴上に差し出した。


    チドリ「わかってると思うけど、悠は見たらダメだから」

    鳴上「うん」

    チドリ「そのかわり、お礼って訳じゃないけどこれあげる。私には必要ないものだから」


    >傷薬を5つ貰った。

    371 = 110 :

    チドリ「……」

    チドリ「じゃあ、よろしく」

    チドリ「……ワガママ聞いてくれてありがとう」


    >立ち去ろうとするチドリから小さな声でお礼の言葉が聞こえた。



    『ⅩⅡ 刑死者 チドリ』のランクが3になった



    メティス「あの方も不思議な雰囲気の方ですね」

    鳴上「……だな」

    メティス「それはそうと鳴上さん」

    鳴上「?」

    メティス「女性の込み入った事情を易々と聞こうとするのはいくら知り合いでもどうかと思いますが」

    鳴上「……。そうですね」

    鳴上(まさかメティスに注意される日がくるとは思わなかった……)


    >……話もほどほどに寮に戻る事にした。

    >……

    372 = 110 :

    【夜】


    >寮に戻ってからは、映画館へと行く時間になるまで各自で自由に時間を過ごす事になった。

    >……


    自室


    >あともう少しで出発の時間だ。

    >出かける支度をしなければ……


    鳴上「でもそれらしい武器が無いってのはやっぱりきついな……」

    鳴上「今日もアイギスさんから貰ったゴルフクラブを一応持ってくか」


    >電気を消して、部屋から出ようとした。

    >その時、部屋の中にぼうっと影が浮かんできたのが見えた……


    鳴上「!」

    鳴上(またあいつか……)


    >予想の通り半透明姿のイヤホンの少年がそこに佇んでいた……


    373 = 110 :

    イヤホンの少年「……」

    鳴上「……」


    >イヤホンの少年は相変わらず無口だ……

    >しかし、こうして出てきた以上は何か用があるのだろう。


    鳴上「あの……」

    イヤホンの少年「……」

    鳴上「……」

    イヤホンの少年「……武器」

    鳴上「?」

    イヤホンの少年「無いよりはあった方がいいかと思って」


    >そう少年が呟くと、何も無かった筈の空間から『何か』が現れた……!


    鳴上「!?」

    374 = 110 :

    イヤホンの少年「大したものはもう残ってないが……」

    イヤホンの少年「……」

    イヤホンの少年「……みんなにも分けてやってくれ」

    イヤホンの少年「頼んだ……」


    >イヤホンの少年は出した武器を残してすぐに消えてしまった。

    >少年が気遣ってくれたのを感じた……



    『ⅩⅢ 死神 謎のイヤホンの少年』のランクが2になった



    鳴上「……」

    鳴上「こうやって色々とくれたのはありがたいけど……」

    鳴上「……武器?」

    鳴上「……」

    鳴上「とりあえず持って行ってみんなにも見せてみよう」


    375 = 110 :

    >……



    学生寮 ラウンジ


    >一階にはメンバーが集合している。


    美鶴「これで全員だな。では、行こうか」

    鳴上「その前にみんなにこれを……」

    鳴上「役に立てばいいですけど。……」

    アイギス「!」

    天田「え……?」

    美鶴「これは……」

    コロマル「ワンッ!」


    >鳴上の持ってきた『武器』に一番最初に飛びついたのはコロマルだった。

    >コロマルがその中から瞬時に選んで口にくわえたもの、それは……

    >骨だった。


    376 = 110 :

    アイギス・美鶴・天田「……」

    鳴上「えっと……」


    >鳴上が貰った武器一式は、実際には武器呼んでいいのか微妙なものばかりだった……

    >コロマルが選んだもの以外を見ると、鉄パイプ、釘バット、ロケットパンチなどはまだいい方だとして、デッキブラシやジャックフロストとランタンを模した手袋のようなもの、バス停なんてものまである……


    鳴上(こんなの武器に使う奴なんていたのだろうか……特に手袋)

    鳴上「あの、やっぱりいらないですよね……」

    美鶴「……」

    美鶴「……いや。せっかくだから貰っておこうか」

    鳴上「えっ……」


    >そう言って美鶴は鉄パイプを


    天田「僕も貰いますね」


    >天田はデッキブラシを


    アイギス「私もいただきます」


    >アイギスはロケットパンチを迷わず手にとった。


    377 = 110 :

    >……みんなの表情からは呆れている様子は微塵も見えなかった。

    >むしろ、何かを懐かしんでいるようなそんな雰囲気さえ感じる……


    アイギス「……鳴上さんは、これをどこで?」

    鳴上「えっと、……部屋にあったんで」

    鳴上(嘘じゃないけど、これ以上本当の事は言えないよな……)

    アイギス「鳴上さんの使ってるあの部屋に?」

    アイギス「……。そうですか」

    メティス「なるほど。無いものは有るものを持ってして補えという訳ですね」

    メティス「では、私はこれを貰いますね」


    >メティスはバス停を手に取った。

    >それを軽く二、三度スイングしている。


    メティス「これでもなかなか使えそうじゃないですか」

    鳴上「ここで振り回すのは流石にやめろ……」

    378 = 110 :

    鳴上「……」

    鳴上(俺はどうしようかな)


    >試しにジャックの手袋を両手にはめてみた。


    鳴上「……」

    鳴上「やっぱりないわー……」

    鳴上「となると、これか」


    >鳴上は釘バットを装備した。


    鳴上(なんかの血とか体液とかで薄汚れてるって事はこれって使い古しなんだよな)

    鳴上(ますますあいつの正体がわからなくなった気がする……)


    美鶴「……さて、準備も済んだ事だ。今度こそ行こうか」


    >メンバー全員で映画館へと向かって出発した。

    >……


    379 = 110 :

    【深夜】


    映画館 スクリーンショット


    >一同は時間を待ってスクリーンの中の世界へと足を踏み入れた……


    美鶴「さて、今日から本格的に探索を開始する訳だが、あの大型シャドウを優先的に捜索するという以外に何か案があるものはいるか?」

    アイギス「私からは特には」

    天田「僕もあまりこれといって思いつく事はありませんね」

    コロマル「ワンワンッ」

    メティス「私もです」

    鳴上「……」

    美鶴「どうかしたか?」

    鳴上「この街って人がいなくてシャドウが出る以外は俺達の街と変わりなく見えるけど……本当にそうなんでしょうか」

    鳴上「俺達が確認した範囲ではそうだったかもしれないけど、探せばまったく違う場所も出てくるんじゃないかって」

    鳴上「……まあ、なんとなく思っただけだし、だからどうなんだという話でもないんですけど」

    380 = 110 :

    美鶴「……。確かにな」

    美鶴「この街は異常の固まりだ。そうであっても不思議ではないな」

    鳴上「はい。だから、本命を探しながらもう少し丁寧に街中を調べてみるのはどうでしょうか」

    鳴上「この世界を攻略するヒントも見つかるかもしれないという期待をかけて」

    美鶴「リーダーがそう提案するなら、それに従うまでだな」

    アイギス「そうですね」

    天田「行きましょうか」

    コロマル「ワンッ!」

    鳴上「何か気付いた事があれば小さな事でも教えて欲しい」

    メティス「了解しました」


    >……今夜の活動を開始する事にした。

    >……


    381 = 110 :

    アイギス「今夜のところは特に気になるところは見あたりませんでしたね……」

    美鶴「大型シャドウの気配も感じられなかったな」

    天田「どこに隠れてしまったんでしょうね。僕たちの事をそんなにも警戒しているんでしょうか」

    鳴上「……でも、今日は今までに比べてその辺にいた小さなシャドウは落ち着きが無かったような気がする」

    メティス「手こずるような事にはなりませんでしたけどね」


    >しかし、それでも連日の探索と戦闘のせいでみんな体力に限界を感じているようだ……


    コロマル「!」

    コロマル「ワンッ!」


    >神社の近くを通りかかったところで、コロマルが急に走りだしていってしまった。


    天田「コロマル!」

    メティス「敵の気配でも察知したのでしょうか」

    美鶴「……いや、あの方面には変わった様子は感じられないが」

    鳴上「とにかく行ってみよう」

    382 = 110 :

    長鳴神社


    >神社の敷地内はとても静かだ。

    >これといって不穏な気配は感じられない。

    >……


    コロマル「ワンッワンッ」


    >コロマルは御神木の傍で吠えている。


    アイギス「? なんなんでしょうあれは」


    >アイギスはコロマルが吠えているその先を指さした。

    >……御神木の前に不思議な扉がある。


    メティス「昨夜はこんなものありませんでしたよね」

    鳴上(ベルベットルームの扉とはまた違うよな……みんなにも見えているみたいだし)

    美鶴「シャドウの気配はしないが、中になにかあるようだな」

    美鶴「怪しくはあるが嫌な気配ではない……むしろ、シャドウなんかとは真逆の力のような……」

    鳴上「!」


    >不意にその扉が開き、鳴上達を招き入れた……


    383 = 110 :

    >……


    >扉の中は、現実世界でもシャドウの世界でもない幻想的な何かを感じさせる場所だった。

    >空間の真ん中には泉があるのが見える。

    >……その上に、急に何かが現れた。

    >その何かは人型をしているものの、人間にしては小さいし何よりも背中に羽がはえているように見えた。


    鳴上「!?」

    「!」

    「Hi! 君たちお客さんだね?」

    「ボクはトリッシュ、この泉の妖精さ」

    鳴上「妖精? お客さん?」

    トリッシュ「ここはトリッシュの泉。君たちの傷を癒してあげる場所だよ」

    鳴上「そんな事が出来るのか!?」

    トリッシュ「of course!」

    トリッシュ「でも、出すモノは出して貰うからね」

    384 = 110 :

    鳴上「というと……」

    トリッシュ「渡る世間はGive and take! ケチケチしないでホラ!」


    >トリッシュは回復に見合うだけの料金を貰いたいという事のようだ。


    鳴上「それは、いかほどで……?」

    トリッシュ「そうだねー。今日は特別初回サービスにするとして……」

    トリッシュ「とりあえずおサイフplease!」

    鳴上「え? ああ」


    >トリッシュは鳴上の財布を半ば強引に奪うと、中身を吟味し始めた。


    トリッシュ「フムフム……」

    トリッシュ「まあ、このくらいが妥当なとこかな」


    >中身を抜き取り、トリッシュは鳴上の財布を放るようにして返した。

    >戻ってきた財布の中はほとんど空になっていた……


    385 = 110 :

    鳴上(今日は武器を買う為の資金が沢山入っていた筈なのに……)

    トリッシュ「じゃあ、いっくよー。エイ!」


    >不思議な力が鳴上達の傷と疲れを癒していく……


    トリッシュ「死にたくなかったら気軽にボクのトコにおいでよ」

    トリッシュ「今後ともヨロシク!」


    >妖精、トリッシュと知り合いになった。



    『ⅩⅣ 節制 トリッシュ』のコミュを入手しました

    『ⅩⅣ 節制 トリッシュ』のランクが1になった



    >気付けば鳴上達は、トリッシュの泉から出て神社へと戻っていた。

    >……

    386 = 110 :

    >あっという間の出来事で、みんなしばらく唖然としているようだった……


    天田「……シャドウと戦っていてこんな事いうのもあれですけど、妖精って本当にいたんですね」

    美鶴「腕は確かなようだな。見事に傷が癒えている」

    美鶴「で、結局のところ、料金はいくらだったんだ?」

    鳴上「……」

    美鶴「……」

    美鶴「……カード払いが可能なら、次回からは私が払うが」

    鳴上「……いえ、いいんです。いいんです……」

    鳴上「前にも似たような事がありましたから……」

    鳴上(キツネの時より割高な気がしないでもないけど……)

    メティス「あの、せっかく回復して貰いましたけれども……」

    メティス「もう時間のようです」

    鳴上「!?」


    >次の瞬間、鳴上達は現実世界へと押し戻された……

    387 = 110 :

    >……


    ポートアイランド駅前


    美鶴「今夜も大した収穫はなかったか……痛いな」

    鳴上「ええ、痛いです……」

    アイギス(鳴上さんの後ろ姿が本当に痛ましい)

    鳴上(貯金はまだあるけど、ずっとこの調子が続いたら流石にヤバい気がする……)

    鳴上(背に腹はかえられないが……場合によってはバイト探さないとダメか)

    鳴上(はあ……)

    鳴上「帰ろうか……」


    >体の傷は治っても、予想をはるかに上回る金銭的大ダメージを受けて、学生寮へと戻る事になった……


    388 = 110 :

    >>359
    やっちまった…そんなに時間が経ってたとは思わなかった
    完全に「星あかり18さいです☆」オイオイ 状態じゃないか
    まあでも、ここではあかりは18さいです。18さいです(大事な事なので(ry


    あと今回またひとつ訂正があります

    死神コミュ担当の彼は今まで「謎のヘッドホンの少年」という表記でしたが、正しくは「謎のイヤホンの少年」です
    あれはどっちかっていうとイヤホンだよなといまさら思ったので

    ではまた次回!

    389 :

    面白かったぞ乙!

    390 :

    謎のイヤホン少年・・・一体誰なんだろう・・・

    391 :


    大散財ww

    392 :

    >>388
    なに気にすることはない
    大正時代から平成まであんまり見た目が変わらなかったり
    ほんの数日で成人に成長したりする連中とかがちらほらしてるアトラスゲー界隈では誤差のうち

    393 = 392 :

    下げ忘れすまん

    394 :

    そのうち車イスの男が横切りそうだ

    395 :

    順平さんクルー?

    396 :

    トリッシュはレポーターの仕事クビになったんだな

    397 :

    鳴上さん、ドンマイだ!

    398 :

    04/17(火) 曇り 自室

    【朝】

    >……

    >起床してからすぐに部屋のカーテンを開けて外を見てみた。

    >今日は空模様が少しあやしいようだ。

    >テレビで天気予報を確認してみよう。


    『……今週の天気予報です。今週は曇りの日が続き、週末にかけて天気が崩れるおそれがあります。折り畳み傘の準備をしておくと良いでしょう。……』


    >先週暖かい晴れの日が続いていたのが嘘のような予報だ。


    鳴上(とりあえずマヨナカテレビが映るかどうかのチェックはまだ続けていた方がいいよな)

    鳴上(突然何が起こっても大丈夫なように……)

    鳴上(……学校に行こう)


    399 = 110 :

    >……

    学生寮 階段

    >学校へ行こうとするメティスと遭遇した。


    鳴上「おはよう」

    メティス「……」

    メティス「……あ」

    メティス「おはようございます」


    >一緒に学校に行く事にした。

    >……



    通学路


    メティス「……」

    鳴上「……」


    >……今日は朝から、メティスの口数がいつもより少ないような気がする。

    >何かずっと考え事をしているようにも感じた。


    鳴上「何か悩み事?」

    メティス「……え?」

    メティス「あ、いえ。悩み事という程ではないんですが……」

    メティス「……」

    鳴上「俺に出来る事があるなら、話聞くけど」


    >メティスは初め言うのを躊躇っているようだったが、決心したのかおずおずとではあるが口を開いた。


    400 = 110 :

    メティス「……あの、お金を稼ぐというのは難しい事ですか?」

    鳴上「うん……?」

    鳴上「まあ、どんな簡単な事でも、働いてお金を得るっていうのに全部楽で済む事はないんじゃないかな」

    メティス「そうですか……」

    鳴上(何を言われるかと思ったら結構意外な事だったな。でもなんでだろう)

    メティス「……私でも可能な、その……アルバイトというものがあればと思ったのですが」

    鳴上「!」

    メティス「……あ。もちろん、シャドウ討伐が私にとっての最優先事項だという認識はしていますのでご安心を」

    メティス「ですので、それに差し障りのない範囲で何か出来る事はないかと朝から考えていたのです」

    鳴上(珍しいな。理由はわからないけど、メティスがそんなものに興味を示すなんて。でも……)

    鳴上(これはいい傾向……なのか?)

    鳴上(……よし)


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