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    元スレ鳴上「月光館学園?」

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    601 = 110 :

    【深夜】


    >外は強い雨音が響いている。

    >もうすぐ0時だ。


    鳴上「……」


    >電源が入っていない何も映っていないテレビへと視線を向けた。


    23:59→00:00


    >…
    >……
    >………


    鳴上「……今夜も変化はなし、か」

    鳴上「相変わらずテレビの中へは入れないし」


    >拳をテレビの画面に突きつけると、こつんと音が鳴っただけでそれ以上どうにもならなかった。


    鳴上「……待てよ。俺がテレビに入れないって事は、陽介達もそうなっている可能性があるって事か?」

    鳴上「遊びに行った時に聞いておこう」

    鳴上「……」

    鳴上「寝るか」


    >部屋の電気を消して、寝る事にした。

    >……

    602 = 110 :

    04/23(月) 晴れ 自室


    【朝】


    >外は昨夜の大雨が嘘のように晴れて良い天気だ。

    >天気予報では、これからGW中もずっと晴れが続き、少し暑さを感じるくらいの気温が多くなると言っている。

    >……

    >支度をして登校する事にした。






    【放課後】


    >今日から再び通常授業に戻り、特に問題がある事もなく一日の授業が全て終わった。

    >そういえば、今日から文化部の部員募集が再開になるそうだが、どんな部があるか見学だけでも行ってみようか……


    603 = 110 :

    鳴上「メティス」

    メティス「はい。なんでしょう」

    鳴上「これから文化部の見学に行こうと思うんだけど、メティスはそういうの興味ないか?」

    鳴上(って、運動部見学の時は行かなかったんだったよな。まあ、無理に誘う必要もないとは思うけど……)

    メティス「部活の見学、ですか」

    メティス「……」

    メティス「どんな部があるんでしょうか?」

    鳴上(……ん?)

    鳴上「いや、それは行ってみないとわからないけど」

    メティス「……」

    メティス「……面白そうな部がありそうかどうか、確認するだけなら」


    鳴上(……んん!?)

    鳴上「そっか。じゃあ、行こう」

    メティス「はい」

    鳴上(まさか、誘いにのってくるとは)

    鳴上(……もしかしたら、気を使われただけって可能性もあるけど)

    鳴上(まあ、いっか)


    >メティスと部活の見学に行く事にした。

    >……


    604 = 110 :

    メティス「結構な数の部活があるんですね。知りませんでした」

    鳴上「そうだな。何か気になる部はあったか?」

    メティス「どれもこれもどんな事をする部なのか気になりますが……入りたいかと言われればそれはまた別の話ですね」

    メティス「……私に似合うかどうかもわかりませんし」

    鳴上「似合うかどうか? そんなの別に気にする必要ないだろ」

    鳴上「どんな事だって、メティスがやりたいと思ったものをやればいいんだよ」

    鳴上「折り紙の時がそうだったじゃないか」

    メティス「でも、あれは……」

    605 = 110 :

    鳴上「理由はどうあれ、メティスがやりたい事をやって怒る奴も笑う奴もいないだろ」

    鳴上「もしそんな奴がいたら、俺がぶん殴ってやるからすぐに言え。な?」

    メティス「……」

    メティス「……ありがとう、ございます」


    >メティスは恥ずかしそうにしながら俯いた。


    鳴上「えっと、……この部で最後か」

    メティス「美術部ですね」


    >扉をノックしてから中に入った。


    鳴上「あの。部活の見学をさせて貰いたいんですが……」

    「んー? はいはい、どーぞご自由に! ……って、あ」

    鳴上「……ん?」

    606 = 110 :

    メティス「星さんじゃないですか」

    あかり「やっほー! まさか、君達がこの部の見学にくるなんて思ってもみなかったよ」

    メティス「無事に退院したんですね。良かったです」

    あかり「うん、ありがと」

    鳴上「星は美術部だったのか」

    鳴上(だからあんなに絵が上手だったんだな)

    あかり「うん、そうだよ。美術部の部長さんなの」

    あかり「そんなに人数が多いわけでもない部だけど、好きなだけ見学していってね」

    鳴上「それじゃあ、お言葉に甘えて」


    >美術部の見学をさせて貰う事にした。

    >……


    607 = 110 :

    >あかりはモデルを見ながら真剣にスケッチしている。


    鳴上(チドリもだけど、絵を描ける人って凄いな)

    鳴上(俺も練習すれば少しくらいはああいう絵が描けるようになるんだろうか……)

    メティス「……」


    >メティスも、あかりの描く絵に見入っているようだ……


    あかり「……じゃあ、今日の部活はこれで終わりです。各自、片付けをした後帰宅してください」


    >部活動の時間が終わったようだ。


    608 = 110 :

    あかり「どうだった? 美術部の様子は」

    鳴上「俺、絵を描いたりした事もないから上手く言えないけど……みんな好きなものを好きに創作している雰囲気が自由でいいな」

    あかり「うん。美術部はね、絵でも彫刻でも自分の好きなものを自分の自由に形にしていく部だからね」

    あかり「君も、何かそういったものがあるのかな?」

    鳴上「知り合いにも絵を描いてる奴がいてさ、そいつの影響か俺もちょっと絵に興味が沸いてたんだけど……俺にも描けるかな?」

    あかり「もちろん! 必要な道具とその気持ちさえあればじゅうぶんだよ」

    609 = 110 :

    鳴上「そうか……」

    鳴上「それじゃあ俺、この部に入ってみようかな」

    あかり「本当? やった!」

    あかり「貴女の方はどうかな?」

    メティス「そう、ですね」

    メティス「私には何かを形にしたいとか、そういうものはありません。でも」

    メティス「一から何かを創造し、完成させていくという行為は、それを見ているだけでも素晴らしい事だと感じました」

    メティス「私も努力すればそういう事が出来るようになれるのでしょうか」

    あかり「うん、貴女にもきっと出来るよ」

    メティス「そうですか……」

    メティス「いえでも、入部の件は今は保留にさせて下さい」

    あかり「そっか。入りたくなったら何時でも来てね」

    メティス「はい」

    610 = 110 :

    あかり「じゃあ、君はこれ書いてくれる?」


    >入部届けに名前を書いた。


    あかり「そういえば、君の名前聞いてなかったんだよね。鳴上悠くんっていうのか……これからよろしく!」

    あかり「あ、私の事は部長……もしくはあかりでいいからさ」

    鳴上「ああ。改めてよろしく、あかり」


    >美術部に入部した。



    『ⅩⅦ 星 星あかり』のコミュを入手しました

    『ⅩⅦ 星 星あかり』のランクが1になった



    あかり「活動もテスト期間以外は自由に来てくれていいからね」

    鳴上「わかった。それじゃあ、また」

    あかり「うん。また部活でね」


    >美術部を後にし、寮に帰る事にした。

    >……


    611 = 110 :

    【深夜】


    辰巳ポートアイランド駅前


    >特別課外活動部の一同は、予定していた通り映画館の様子を窺いに近くまでやって来ていた。


    >時刻はもう0時になるまで一分を切っている。


    鳴上(……さて、どんな事になるやら)

    鳴上(シャドウの数が増えていたりなんかしたら……)

    鳴上(……)

    美鶴「みんな、時間だ」


    23:59→00:00


    >…
    >……
    >………


    アイギス「……?」

    美鶴「っ……!」

    天田「え……」

    メティス「これは……!?」

    コロマル「クゥン……?」

    鳴上「なっ……どういう事なんだ!?」




    鳴上「何も、……起こらない?」


    612 = 110 :

    >……

    >0時を迎えると異界への扉へと化す筈のその映画館は……再び電気が灯る事もなく、シャッターが開く事もなかった。


    天田「時間はちゃんと過ぎてますよ。もう日付が変わっている筈です」

    鳴上「俺の携帯もそう表示されてる」

    鳴上(どうなっているんだ?)

    鳴上「これで終わった……って事なのか?」

    美鶴「日中は特に異常もなく、深夜に起こっていた不可思議な現象もなくなった……と」

    天田「ほんと人騒がせな映画館ですね。引っ張るだけ引っ張っておいて結局あれ以降は何もなしって訳ですか」

    アイギス「でも、不安要素がひとつ解消されたのは良い事です」

    メティス「あの世界は消失したって事でいいんでしょうか」


    613 = 110 :

    鳴上(消失した? 本当に?)

    鳴上(……)

    美鶴「今夜はここにいてもこれ以上どうにもなりそうな気配がない事は確かだな」

    鳴上「……念の為、明日の夜以降もここに来てみよう」

    鳴上「それで何も起きなければ、この事件は本当に終わったって事でいいのかもしれない」

    鳴上(そう。それでも“かもしれない”ってだけだ……)


    >……

    >こうして、深夜の異界探索はまた明日以降へと持ち越される事となった。

    >しかし……

    >その夜を境に、深夜の映画館に起こっていた異変はぴたりとなくなってしまい、普段の生活においてもこれといった事件らしい事件が報道される事もなく……

    >それでも拭えきれない幾つかの謎を残したまま、平和な時がしばしの間流れていった。






    614 = 110 :

    04/30(月) 晴れ


    >今日は振り替え休日だ。

    >学生寮のラウンジには暇を持て余した一同が集まっている。


    天田「あれから何もなくて平和ですね」

    天田「コロマルなんかここのところずっと食べて遊んでるだけだし」

    コロマル「ワゥン」

    メティス「こういう事を言うのもどうかとは思いますが……なんだか拍子抜けですね」

    メティス「シャドウってこの程度の存在だったのかと思うと」

    アイギス「あの世界がこちら側の世界と繋がる事さえなければ、もうシャドウが私達の生活を脅かす事もなくなる」

    アイギス「けれど、あの世界がこちらの世界に繋がった原因も、消失した原因も、そもそも何故あんな世界が出来たのかという原因すらまだ解っていない」

    アイギス「またあの世界が唐突に私達の前に現れる可能性だって十分にありえます」

    615 = 110 :

    鳴上「油断は出来ないって事だよな」

    鳴上(何も起こらなくなったのにこの得体のしれない不安は消えない……何故なんだ?)



    『……でもな。まだこれは始まりが終わっただけに過ぎない』




    鳴上「っ……!?」

    アイギス「? 鳴上さん、どうかしましたか?」

    鳴上「いえ、何でもない……です」

    メティス「鳴上さん……?」

    鳴上(なんなんだ、今のは……?)


    616 = 110 :

    天田「そういえば、鳴上さんはもうすぐ稲羽市の方に泊まりで遊びに行くんですよね? いいなあ、そういう予定のある人は」

    アイギス「また何時事件が起こるともわかりません。こういう時間は大切にしておいた方がいいと思います」

    アイギス「ゆっくり楽しんできてくださいね」

    鳴上「はい、そうします」

    メティス「あちらに向かわれるのはいつになるんですか?」

    鳴上「2日の夕方かな。学校終わったらすぐに寮に戻って、電車で行く。その日の夜遅くに向こうに着く予定」

    メティス「休みの日を丸々遊びに使う気満々みたいですね」

    617 = 110 :

    鳴上「いや……ちょっと従妹と約束している事がある関係でさ」

    鳴上「朝にはあの家にいたいんだよ」

    メティス「そうなんですか?」

    メティス「はしゃぎすぎて怪我したりしないで下さいね」

    鳴上「ははは……うん」







    618 = 110 :

    05/02(水) 晴れ


    学生寮


    鳴上「それじゃあ、留守の間よろしくお願いします」

    アイギス「はい。お気をつけて」

    アイギス「私達の事は気にせず、お友達と楽しんでくださいね」

    鳴上「はい。何かあったら連絡ください」

    美鶴「そんなに心配しなくていい。数日くらいの留守は君がいなくとも守れるさ」

    鳴上「はい。頼みます。6日には戻りますから」


    >荷物を持って駅へ向かった。


    619 = 110 :

    メティス「……」

    アイギス「どうしたの? 鳴上さんがいなくて寂しい?」

    メティス「いえ、そんな事は……」

    アイギス「大丈夫よ。すぐにまた戻ってくるんだから」

    メティス「だ、だから、そういう訳じゃ……!」

    アイギス「ふふ……」

    アイギス「連休中は私達も何処か遊びに行けたらいいわね」

    メティス「!」

    メティス「姉さんと遊びに……?」

    メティス「姉さんと……」



    pipipipipi……


    美鶴「ん……?」

    ガチャッ

    美鶴「はい。私です」

    美鶴「はい。はい……」

    美鶴「……」






    美鶴「えっ……!?」


    620 = 110 :

    終わりです。

    また次回。

    625 :

    いよいよ美鶴さんも真田さんもエリザベスもまとめてトーナメントに参戦か
    うららちゃんじゃないけど燃えてくるな

    627 :

    なるほどなーいただきました!

    628 :

    チョコパンチョコパンチョココロネ

    629 :

    ???


    >……


    >真っ暗な部屋の中、唐突に画質の荒いテレビの画面が点いた。

    >そこに映る仮面の男がこちらに話しかけてくる……


    仮面の「よお」

    仮面の「……」

    仮面の「フフッ……」


    >仮面のせいで表情までは確認出来なかったが、男は楽しそうな笑い声を零している。


    仮面の「……いや、悪い。俺もつい……な?」

    鳴上(……?)

    鳴上(『つい』なんだっていうんだ……?)

    仮面の「ほら、久しぶりだろ。あの場所に帰るのは」

    仮面の「もう一ヶ月近くも離れていたんだ」

    仮面の「この日が本当に待ち遠しかった。……違うか?」

    鳴上「……」

    仮面の「ああ……楽しみだなあ」

    仮面の「何が待っているかな」

    仮面の「……何が起こるのかな」

    仮面の「フフッ……」

    仮面の「……ほら、やっと着いたぞ」






    630 = 110 :

    『……次は終点、八十稲羽、八十稲羽でございます。車内にお忘れ物なさいませんよう、お気をつけ下さい』


    鳴上「……ん」

    鳴上「ふぁ……」

    鳴上「着いたのか」


    >荷物を持って、下車する準備をした。

    >……



    【夜】


    八十稲羽駅


    菜々子「お兄ちゃん!」


    >駅から出てきたところで菜々子に出迎えられた。


    堂島「久しぶりだな、悠」

    鳴上「お久しぶりです」

    鳴上「菜々子も久しぶり」

    菜々子「いらっしゃい、お兄ちゃん!」

    菜々子「菜々子、お兄ちゃんが来るのすごく楽しみにしてたんだよ!

    >菜々子はとてもはしゃいでいる。


    「それを言うなら俺たちも、だぜ!」

    631 = 110 :

    鳴上「!」

    鳴上「みんな!」


    >そこにはかつて共に戦った仲間達も揃っていた。


    陽介「よっ! 久しぶり」

    千枝「やっほー、鳴上くん!」

    雪子「元気にしてた?」

    りせ「会いたかったよ、先輩~!」

    完二「オメェはこの前会ったばかりだろがよ! ……っと、お久しぶりっす!」

    直斗「遊ぶのは4日って話でしたけど、出迎えにきちゃいました」

    鳴上「ありがとう、みんな」

    クマ「センセイ~!」

    鳴上「ちょっ……クマ!」


    >クマが突撃するようにして抱きついてきた。


    632 = 110 :

    クマ「クマ、センセイの元気な顔をこの目できちんと確認しないと心配で心配でたまらんかったクマ~!」

    クマ「センセイには例の話、直接詳しくセンセイの口から聞かせて貰いたいクマよ!」

    堂島「例の話?」

    鳴上「あ、いや……」

    鳴上(その話はまた遊ぶときにな?)ヒソヒソ

    クマ(クマ~!)ヒソヒソ

    堂島「お前達、久々の再会ではしゃぎたいのはわかるが、今日はもう遅いから帰りなさい」

    りせ「えぇ~そんなあ! まだ会ったばっかりなのに……」

    陽介「……でも、警察の人にそう言われちゃしょーがねぇな」

    千枝「じゃあ、4日にまたみんなで君の家に迎えに行くから!」

    雪子「また明後日、ね?」

    完二「その時は積もる話もきっちり聞かせてくださいよ」

    直斗「そうですね。……おやすみなさい」

    鳴上「ああ、また」


    >名残惜しくはあるが、楽しみは4日までとっておく事にして、みんなと別れてから堂島家の方へと向かった。


    633 = 110 :

    >……


    堂島家


    菜々子「お兄ちゃんを迎えに行く前にジュネスでお買い物してきたよ」

    菜々子「だから明日の朝は約束通り美味しいお弁当作ってね!」

    鳴上「ああ、任せろ」

    堂島「そういやお前、夕飯はまだだろ? 弁当買ってきてあるから一緒に食おう」


    >夕食をとりながら、楽しいひと時を過ごした……






    菜々子「それじゃあ、おやすみなさいお兄ちゃん」

    鳴上「おやすみ」


    >明日に備えて部屋で休む事にした。


    634 = 110 :

    堂島家 自室


    >部屋は堂島が言っていた通り、使っていた時のままの状態で残っている。


    鳴上「戻ってきた、って感じだな……」

    鳴上「この家の空気も雰囲気も、何もかも懐かしく思える」

    鳴上「ここを出て、まだ一ヶ月くらいしか経ってないのに……」

    鳴上「……」

    鳴上「明日は早起きしないといけないんだ。寝よう」


    635 = 110 :

    >……


    05/03(木) 晴れ


    【朝】


    >外は雲ひとつ無い青空が広がっている。

    >良いピクニック日和だ!

    >菜々子との約束通り、お弁当を作る事にした。

    >……

    >美味しそうなお弁当が出来上がった!


    菜々子「おはよう、お兄ちゃん」

    菜々子「わあ! これが今日のお弁当?」

    菜々子「すっごーい!」


    >菜々子は目をきらきらと輝かせている。


    菜々子「お父さん起こしてくるね」

    菜々子「おとーさーん! 早く起きていこーよ!」






    636 = 110 :

    鮫川


    >菜々子の希望で、三人で鮫川の河川敷までピクニックにやってきた。


    菜々子「お兄ちゃん、お父さん、こっちで一緒に遊ぼう!」

    堂島「あまり川の深いところまで行くんじゃないぞ」


    >水遊びや釣りをしたりしながら昼まで遊んだ。

    >……


    鳴上「菜々子、そろそろお弁当の時間にしようか」

    菜々子「うん!」


    >レジャーシートを敷いて、持ってきたお弁当を広げた。


    菜々子「いただきまーす」

    菜々子(モグモグ)

    菜々子「すっごくおいしい!」

    堂島「ん、本当だ」


    >二人とも喜んでくれているようだ。


    637 = 110 :

    鳴上(作った甲斐があった)

    菜々子「うー、これじゃあ菜々子も頑張ってお料理覚えないと、お兄ちゃんのおよめさんになれない」

    鳴上「いつか菜々子の手料理が食べられる日がくるのを楽しみにしてるよ」

    堂島「……」


    >堂島に睨まれているような気がしたが、スルーする事にした。


    菜々子「あ、そうだ」

    菜々子「菜々子ね、この間お父さんにケータイ買って貰ったんだよ!」

    菜々子「番号交換しようよ、お兄ちゃん」

    鳴上「ああ、いいぞ」


    >菜々子の携帯の番号とメールアドレスを入手した。


    菜々子「これで寂しくなってもお兄ちゃんとすぐ連絡が出来るね」

    堂島「あまり無駄遣いするんじゃないぞ」

    菜々子「はーい」


    >……

    >お昼を食べてからは、夕方になるまでまた三人で遊んで過ごした。

    >一日が過ぎるのがとても短く感じた……


    638 = 110 :

    翌日――


    04/04(金) 晴れ


    【朝】


    ピンポーン


    千枝「おはよう、鳴上くん。約束通り迎えに来たよ」


    >みんなが揃って堂島家にやってきた。


    鳴上「おはよう。……って、あれ?」

    鳴上「陽介は?」

    千枝「あー……うん、それがね」

    千枝「とりあえず、ジュネスいこ」


    >……


    ジュネス フードコート


    鳴上「人手が足りないから急遽手伝い、か」

    千枝「ま、いつもの事だね」

    千枝「でも昼過ぎまでだって話だから、それまで私たちはここでのんびりおしゃべりしてようよ」

    雪子「そうだね」

    639 = 110 :

    鳴上「天城は旅館の方大丈夫なのか?」

    雪子「うん。昼間の間はお友達とゆっくり遊んできなさい、って気使われちゃって」

    雪子「……あ、みんなの部屋、ちゃんと確保出来てるから、今夜はゆっくりしていってね」

    完二「今度はちゃんと風呂の時間は確認しといて欲しいっす……」

    雪子「あ、あはは」

    りせ「雪子先輩んとこの旅館もひさしぶりだよねー」

    直斗「前の時みたいに菜々子ちゃんも誘ってみたらどうですか?」

    クマ「クマもナナちゃんと遊びたいクマー!」

    鳴上「そうだな、後で連絡してみる」


    >……


    640 = 110 :

    【昼間】


    陽介「ふいー……やっと終わったぜ」

    鳴上「お疲れ」


    >ようやく全員が揃った。


    千枝「花村、待たせたんだからなんか奢ってよ。ジュースでいいから」

    陽介「なんでそうなるんだよ!」

    鳴上「俺、コーラ」

    千枝「私はメロンソーダね」

    雪子「烏龍茶がいいかな」

    クマ「クマはオレンジジュースがいいクマ」

    りせ「クマと同じく」

    完二「花村先輩のオススメでいっすよ」

    直斗「僕は、ええと……一番安いのでいいです」

    陽介「お前らな……」


    >……


    641 = 110 :

    鳴上「ごちそうさま」

    陽介「はあ……まあ、こういうのも慣れっこだけどさ」

    千枝「じゃあついでに肉もよろしく!」

    陽介「調子にの・ん・な!」

    鳴上「ははっ」

    陽介「笑い事じゃねえだろ!」

    鳴上「……いや、悪い。なんかみんなと一緒にいるんだなって感じがしてさ」


    >みんなが黙ってしまった……

    >でもそれは少しの間の事で、すぐに笑い声が響いた。


    642 = 110 :

    千枝「そうだね。私も、ここに鳴上くんもいるんだなって思ったらついはしゃぎすぎちゃったかも」

    陽介「その被害が主に俺にきてるのはどうなんだよ」

    雪子「こんなとこで時間潰してないで、早く遊びにいこっか」

    陽介「こんなとこって言うな!」

    りせ「それより悠先輩、どこ行こうか?」

    直斗「先輩の好きなところまわりましょう」

    陽介「それよりって」

    完二「花村先輩、それ以上喋るともっと悲しい思いする事になると思うからやめといた方が……」

    クマ「モテない男は大変クマねー」

    陽介「やめたげて! 知ってるからホントの事言うのやめたげて!」

    鳴上(賑やかだなあ)


    >しばしのじゃれ合いの後、ジュネスを出て町へ行く事になった。


    643 = 110 :

    >……


    愛屋


    陽介「ま、この町の中で遊べる場所ってあんまないし行くとこも限られるからこうなるよな」

    千枝「いいじゃん。私はここの肉丼好きだし」

    陽介「お前の意見は聞いてねっつの!」

    陽介「悠がここでいいなら別に文句はねぇけどさ」

    鳴上「やっぱりここに来ないと始まらないだろ」

    あいか「へい、おまちー」

    あいか「鳴上くん、おひさ」

    鳴上「あ。久しぶり」

    あいか「そんな鳴上くんの為に、今日は特別に晴れてるけど雨の日限定のスペシャル肉丼どぞー」

    鳴上「おお、これだよ、これ」

    あいか「ごゆっくりー」


    >スペシャル肉丼を味わいながら食べた。

    >……


    644 = 110 :

    クマ「ところで、センセイ。今、センセイがいるトコのシャドウ事件はどうなってるか今度こそ聞かせて貰うクマよ!」

    りせ「そうそう! あれから何か進展はあったの?」

    鳴上「それが……」


    >みんなに、今までの事件の流れを説明した。


    完二「……なんか気味悪いっすね」

    陽介「でも、一応そのスクリーンの中の世界ってのは消えたって事だろ? それから目立って変な事も何も起こってないみたいだし、だったら今はそれでいいんじゃね?」

    直斗「色々とまだ謎が残っているようですから、気楽に構えているのも怖いですが……」

    645 = 110 :

    直斗「だからといって、これといった具体的な対策が練れそうな雰囲気でもないようですね」

    鳴上「ああ。実はそれが一番困っている」

    雪子「この町の事件の時は、犯人を捕まえるっていう風にするべき事が明白だった訳だけど」

    雪子「鳴上くんの今抱えている事件は、それすらまだ朧気というか……何が事を悪くしているのかっていうのがさっぱりだよね」

    雪子「誰かのせいなのか、何かきっかけみたいなのがあったからなのか……」

    千枝「見えないものと戦ってる的なあれだよね」

    クマ「クマも今の話聞いてもさっぱりクマよ」

    646 = 110 :

    クマ「でも、この町の事件が解決してもテレビの中の世界は消えていないように、そのスクリーンの中の世界も入る手段が一つなくなっただけで世界自体が消えた訳じゃないんだとクマは思う」

    鳴上「やっぱりそう思うよな……」

    陽介「入るって言えばさ」

    陽介「クマから聞いたけど、お前テレビん中に入れなくなったって話マジなのか?」

    鳴上「……ああ。何度か試したみたけどダメだった」

    鳴上「ここに来られるって事は、クマは普通に出入り出来てるんだよな?」

    鳴上「陽介たちは?」

    陽介「それがさ……」


    >みんなは顔を見合わせている。


    千枝「その話聞いて私たちもなのかなって思って試してみたけど」

    雪子「私たちは入れたんだよね、普通に」

    鳴上「……」

    鳴上「そうなのか」

    完二「なんで先輩だけそんな事になっちまったんすかね」

    りせ「場所の問題とか? この地域にあるテレビなら入れるかもしれないんじゃない?」

    647 = 110 :

    直斗「逆に、ここ以外の場所だと僕たちも入れなくなるかもしれないって事になりますよね」

    鳴上「そういう考えもあるか……」

    鳴上「後で部屋のテレビで確かめてみるよ」

    鳴上「マヨナカテレビの方はどうだ? 何か映ったりしてる気配はあるか?」

    鳴上「港区の方じゃさっぱりそういうのは見られないけど……」

    陽介「……マヨナカテレビ、な」

    陽介「実はまた最近変な話が広まってるみたいなんだよ」

    鳴上「え……どんな!?」

    千枝「雨の夜、消えているテレビを覗くとね、変な番組が映るっていう……」

    千枝「前は運命の相手が映るとかっていう噂だったじゃん? それが……」

    雪子「今度のは格闘番組が映るっていう話だったよね」

    鳴上「格闘番組?」

    直斗「噂になっている番組の名は確か……“P-1 Grand Prix"」

    完二「高校生のダチ同士が殺し合いの決着を付ける、決死の格闘ショウとかっつーあれか」

    直斗「なんでも、そこで負けた人間は翌朝死体で発見されるんだそうで」

    りせ「でも別にそんな事件実際起こってないんだよね」

    陽介「その番組自体見た事もねぇしな」

    鳴上「ふうん……」

    648 = 110 :

    直斗「去年あんな事件があった後ですからね。妙な話が混ざり合って、そんな噂が流れてしまうという事もあるでしょう」

    陽介「ま、とにかくこっちは平和にやってんぜって事」

    鳴上「そっか。ならよかった」

    雪子「――じゃあ、そろそろ旅館の方に行ってみる?」

    鳴上「そうだな。菜々子にも連絡してみる」


    >……

    >この後も、楽しい時間が過ぎていった。

    >事件の事など忘れてしまいそうになるくらい、みんなと遊ぶのに夢中になっていた……






    649 = 110 :

    05/05(土) 晴れ


    天城屋旅館


    鳴上「そうだ。お土産買っていかないと」

    鳴上「ここの土産屋って完二の家の染め物とか置いてるんだったよな? せっかくだからそれ買っていこうか」

    完二「あざっす!」

    鳴上「女性が使えそうなのを何か……」



    千枝・雪子・りせ・直斗「!?」



    菜々子「お兄ちゃん、おんなのひとにプレゼントするの?」

    菜々子「……カノジョ?」



    千枝・雪子・りせ・直斗「かのじょ!?」



    鳴上「え? い、いや……」

    鳴上「ただ寮でお世話になっている人達にな」


    650 = 110 :

    雪子「ね、ねぇ、りせちゃん。鳴上くんのいる寮って女の子もいるの?」

    りせ「女の子は女の子だけど……でも、みんなロボットだよ?」

    千枝「ロ、ロボット!? 鳴上くんってそういうアレだったの!?」

    りせ「あ! ひとり生身の人がいた! 寮に住んでる訳じゃないみたいだけど、大学生の綺麗な女の人が……」

    直斗「と、年上……?」

    りせ「う、うん。しかも、お金持ちのお嬢様みたいだし、スタイルもいいし……」



    陽介「なんだよ、相棒も隅に置けねーなあ! プレゼントで気になるあの子にアタックってか?」

    鳴上「いや、だからそういう訳じゃ……」

    陽介「あっちの学校レベル高そうな女子が沢山いんだろ? 羨ましいこった」

    陽介「そんな女子達が、相棒みたいないい男をほっとく訳もねーだろうしなあ」



    千枝・雪子・りせ・直斗「……」

    菜々子「お兄ちゃん……」



    陽介「……あれ? 女子のあの重い雰囲気はなに?」

    完二「アンタ、わざとじゃないのかよ……」

    陽介「えっ」

    クマ「地雷屋の本領発揮ってトコね、やれやれクマー」

    陽介「えっ? えっ?」


    >なんだか気まずい雰囲気になってしまった……

    >その後、空気が戻るまで少し時間がかかった。








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