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    元スレ鳴上「月光館学園?」

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    タグ : - ペルソナ + - 鳴上「月光館学園?」 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    501 = 110 :

    >天田との間に、ほのかな絆が芽生えた気がする……



    『Ⅷ 正義 天田乾』のコミュを入手しました

    『Ⅷ 正義 天田乾』のランクが1 になった



    天田「食器洗っちゃいますね」

    鳴上「俺も手伝うよ」

    天田「お願いします」

    天田「……あっ。この事は、しばらく寮のみんなには内緒にしておいて下さいね」

    天田「その……隠れた趣味って事で」

    鳴上「わかった」


    >寮の人間に気付かれないうちに天田と二人で急いで片付けをした。

    >……


    502 = 110 :

    【夜】


    >一階のラウンジに特別課外活動部のメンバーが全員集合した。


    美鶴「みんな揃ったな」

    美鶴「……さて、本題に入る前にひとつ話をしておかなければな」

    美鶴「救出した二人の事だが、命に別状はないようだ。今は意識も取り戻している」

    鳴上「本当ですか!」

    美鶴「ああ。ただ、少しの間入院する事になるだろうがな」

    鳴上「良かった……あの、お見舞いに行っても平気ですか?」

    美鶴「大丈夫だ。近いうちに顔を見に行ってくるといい」

    美鶴「ただ、あちら側の世界の事など、自分の身に何があったのかはっきりと覚えていないようでな……。その辺りを注意して話すようにしてくれ」

    鳴上「そうなんですか? ……わかりました」

    鳴上(明日にでも病院に行ってみよう)

    美鶴「……では、議題に入ろうか」

    美鶴「事件が解決したところで改めてあの世界の事について振り返ってみたいと思う」

    503 = 110 :

    美鶴「まずはそうだな……鳴上」

    鳴上「はい」

    美鶴「君の知るテレビの世界と、あのスクリーンの中の世界でどういう違いがあったのか、改めて君の口から説明して貰いたいのだが」

    鳴上「そう、ですね……」

    鳴上「まず、俺が以前体験したテレビの中の世界というのは、テレビに入れられた人間の抑圧された心によって様々な場所が出来たり変化したりしていたみたいなんです」

    鳴上「対してあのスクリーンの中の世界は、人間の気配がまったくなくてシャドウが出るという以外は完全にこの港区を再現しているようで……」

    鳴上「スクリーンの中の世界と言うよりは鏡に映った虚構の世界。そんな印象を俺は受けました」

    鳴上「冷静になってよく考えてみれば、やっぱりこの二つの世界は似ているようでまったくの別物だって事なんだと思います」

    鳴上「だから、比べる事にあまり意味はないようにも感じられます」

    美鶴「なるほど……説明ありがとう」

    鳴上「ここからはまた推測の話になります」

    鳴上「少年を救い出した事によってあの世界は終わりを迎えたと思うんです」

    メティス「ENDって出ていましたからね」

    鳴上「そうだ」

    504 = 110 :

    鳴上「でもそれは、あくまで雪の女王というタイトルの世界が終わっただけだったとしたら……」

    天田「どういう意味ですか?」

    鳴上「みんなも見ただろう。何もなかった上映プログラムの表示が、突然雪の女王になった所を」

    鳴上「映画ってひとつのタイトルを何時までもずっと上映している訳じゃないだろ?」

    鳴上「もしかしたら、一日の制限時間の他に、一つの世界に入れる期間というのもあるのかもしれない」

    鳴上「その期間が終わると別の映画のタイトルに変わって、別の世界に変わってしまう……とか」

    鳴上「テレビの中の世界でも、入れられた人を救出するのに期日があった」

    鳴上「あの時は、現実世界の天気次第っていうランダムな要素が肝だったけれど……」

    鳴上「何時までもあの世界を探索しようとうだうだやっていたら、もしかしたらまずかったのかも……と、今となっては感じるんだ」

    鳴上「あくまで俺の考えのひとつってだけだけど」

    アイギス「ENDを迎えたあの世界が、今後どうなるのか……もう少し様子を見たいところですね」

    鳴上「でも、今夜のところはあの世界に探索に出かけるのはやめておきたいんだ」

    505 = 110 :

    鳴上「マヨナカテレビが雨の夜の0時に映る可能性がまだ捨てきれない以上、今後も雨の夜は探索に出ず寮に待機という形をとりたい」

    美鶴「ふむ。リーダーがそう言うのならばそれに従うまでだな」

    美鶴「では、以降の活動はその日の天気を見てから決定するという事で」

    鳴上「はい」

    鳴上「みんな、大変だと思うけど、今後もよろしく」


    >メンバーの一同が、力強く頷いて返事をしてくれたのが見えた。

    >仲間達との結束が強まった気がした……



    『0 愚者 特別課外活動部』のランクが4になった



    美鶴「では、今夜は自室にテレビのあるものは自室で、そうでないものは私と一緒にここにあるテレビでマヨナカテレビが映るかどうか確認する事にしよう」


    >……


    506 = 110 :

    【深夜】


    自室


    >0時を迎えるまで、PCをつけて辰巳ちゃんねるに書かれている情報を眺める事にした。





    スレッド一覧
    0: 港区総合スレッド11 (810) 1: 月光館学園の怪談 4不思議目 (221) 2: ポロニアンモール5 (139) 3: 港区の噂話 その6 (438) 4: ポートアイランド駅にバケモノ出現18回目 (884) 5: 【2】STEVENってのからメールが来たやつの数→ (666) 6: 陰陽師だけど何か質問ある? (190) ……



    鳴上「うーん……」

    鳴上「今となっては書かれているどの情報も気になってくるな」

    鳴上「だからといってここの掲示板全部に目を通す時間がある訳でもないし」

    鳴上「近いうちにまたパオフゥと連絡をとってみようか」

    鳴上「……っと、そろそろ時間か」


    507 = 110 :

    >カーテンの向こう側は未だに強い雨が降っている……

    >もうすぐ時刻は0時になろうとしている。

    >テレビに注目した。

    >……

    23:59→0:00

    >…
    >……
    >………

    >……しばらくの間、画面を見つめてみたが特にこれといった変化は見られなかった。


    鳴上「今夜のところは異常なし、か」

    鳴上「……」

    鳴上「……とりあえず、今日はこれで休もう」

    鳴上「やっぱり、長時間のネットは目が疲れるな……」


    >部屋の電気を消して、今日はもう寝る事にした……


    508 = 110 :

    終わりです。

    みんなあたたかい言葉をありがとう。挫けずやっていきたいと思います。

    ではまた次回。

    509 :

    まあ、いろいろあるかもしれないけど面白いから応援してるよ。
    続き気になるし!

    乙!

    510 :


    いつも楽しんで読んでるぜ!

    511 :

    乙!
    時間かかっても待ってるぜ

    512 :

    荒垣さん……
    ドラマCDのギャグパートでアイギスと結構な割合で絡んでたっけ

    516 :

    なんかスティーブンからのメールがすっごい気になるな
    if世界につながっちまうのか

    517 :

    >>516
    そもそもペルソナはifの世界からの派生なんだってな
    たまきちゃんはifの女主人公だったらしいし

    518 :

    むぎ厨は黙るべきかと

    519 :

    >>517
    そのたまきちゃんと自分(ただしくん)を恋仲として描いたから里見はクレームくらったらしい
    そりゃ文句も来るよな

    520 :

    04/20(金) 雨 自室


    【朝】


    >しとしとと降る雨音で目を覚ました。

    >……

    >起き上がり着替えてからすぐにニュースのチャンネルに合わせた。

    >どうやら、今日のところは今降っている雨も昼頃にはやんでしまうようだ。

    鳴上(今日はまた探索出来そうかな)


    『引き続きニュースです。30代の男性が、老人の孤独死のような状態で発見されたという……』


    コンコン


    鳴上「? はい」

    アイギス「おはようございます、鳴上さん。少し、よろしいですか?」

    鳴上「今開けます」

    ガチャッ


    521 = 110 :

    鳴上「おはようございます。どうかしましたか?」

    アイギス「美鶴さんからメモを預かっています」

    鳴上「俺にですか?」


    >美鶴のメモを貰った。

    >病院の名前とそこまでの行き方が簡単に記されていて、一番下には201号室とある。


    鳴上(病院……)

    鳴上(そういえば、星が入院している場所を具体的に聞いていなかったっけ)

    鳴上「ありがとうございます」

    アイギス「いいえ」

    アイギス「……ところで、昨夜の事ですが、鳴上さんの部屋のテレビには、マヨナカテレビは映りましたか?」

    鳴上「いや。それらしきものはまったく」

    522 = 110 :

    アイギス「私は美鶴さんとラウンジにあるテレビで様子をうかがっていたのですが、やはりこちらでも確認は出来ませんでしたね」

    アイギス「天田さんやメティスも同じようです」

    鳴上「そうですか……。わかりました」

    鳴上「今夜は雨がやむようなんで、また映画館の探索に行こうかと思っています」

    アイギス「了解しました。美鶴さんに報告しておきますね」

    鳴上「よろしくお願いします」

    アイギス「それでは失礼します。学校までお気をつけて」


    >準備をして、学校に行く事にした。

    >……


    523 = 110 :

    月光館学園 3-A 教室


    >教室には既にメティスの姿があった。

    >自分の席で何かしきりに作業をしているようだ。


    メティス「……」


    >近くまで寄ってみたが夢中なようでこちらにはまったく気付いていない。

    >そっとメティスの手元を覗き込んでみると、どうやらまた折り紙で鶴を折る練習をしているようだった。

    >一生懸命な様子がなんだか微笑ましい。


    鳴上(おお。やってるやってる)

    鳴上(でも出来の方はやっぱり……)

    鳴上「おはよう、メティス」

    メティス「!?」

    メティス「おっ、おはようございます!」

    524 = 110 :

    >メティスは折っていたそれを急いで隠そうとするが、床に散らばってしまったようだった。

    メティス「あっ……!」


    >落ちたそれを拾ってあげた。


    鳴上「まだまだ、って感じだな」

    メティス「……」

    メティス「はい……」

    鳴上「そうしょげるなって。HRまでまだ時間があるし、それまで一緒に折る練習しよう」

    メティス「はっ、はい! 是非、ご教授お願いします!」


    >チャイムが鳴るまで折り紙の練習に付き合った。

    >……



    【放課後】


    >午前で授業が終わった。


    鳴上(学校も終わったし、星のお見舞いに行こう)

    メティス「あの、鳴上さん」

    鳴上「ん?」

    メティス「もしかして、これから星さんのいる病院へ行かれる予定ですか?」

    鳴上「ああ、そうだ」

    メティス「それなら、私も行きます」

    メティス「彼女の事、気がかりでしたので……」

    鳴上「ん。じゃあ、一緒に行こう」


    >メティスと一緒に病院へ向かった。

    >…


    525 = 110 :

    辰巳総合病院


    >メモに書かれている201号室までやってきた。


    コンコン


    あかり「はい、どーぞ」


    >室内からあかりの声が聞こえてきたので、扉を開けた。


    あかり「あれ? あなた達は……」

    鳴上「どうも」

    メティス「こんにちは」

    あかり「入院してるってよく知ってたね。というか、どうしてここに?」

    鳴上(あ。そうか)

    鳴上(あの時の事をよく覚えてないなら俺達がいた事だって解ってないって事だよな)

    鳴上「前に聞かれた事についてちょっと話がしたかったんだけど、学校で姿見ないしどうしたのかと思ったらこの病院にいるって話を聞いたからさ。お見舞いに」

    あかり「そっか。ありがとね」

    あかり「もう知ってるかもしれないけど、あの子見つかったんだよ! 今、一緒の病院にいるの」


    526 = 110 :

    >あかりは嬉しそうに笑っている。


    あかり「……実を言うとね。私、ここ数日の記憶が曖昧で、気付いたら何故かあの子と一緒に病院にいたみたいなんだよね」

    あかり「で、話を聞くとあの子が見つかった時、私も一緒にいたって事らしいんだけど全然覚えがないの」

    あかり「そしたら、なんだか私までいつの間にか失踪届けが出されてたっていうし……」

    あかり「でも、そのいなくなってたっていう間に何処で何してたのか自分自身よくわからなくて」

    あかり「警察の人にもなんて言えばいいのかって凄い困ったよー……」

    527 = 110 :

    メティス「本当に、何も記憶にないのですか?」

    あかり「うん……」

    あかり「夜の街の中をずっと迷っていたような感じもするんだけど……でも、おかしいよね。知ってる街の中を迷う訳ないし」

    鳴上「そっか……」

    鳴上「でも、元気そうで良かった」

    あかり「多分、来週にはまた学校に行けると思うよ。あの子はもうちょっとかかるみたいだけど……」


    >……

    >少しの間、あかりとおしゃべりをして過ごした。


    鳴上「あまり長居しても悪いから、今日はもう帰るよ」

    あかり「うん。わざわざこんなところまでありがとね」


    >挨拶をしてあかりの病室から出た。


    >……


    528 = 110 :

    辰巳総合病院 廊下


    メティス「……? 鳴上さん、あれ……」

    鳴上「?」

    鳴上「……あ」

    鳴上「橿原先生」

    「! 鳴上くんにメティスさん……」

    「こんなところでどうしたんだい?」

    メティス「隣のクラスの星あかりさんのお見舞いにきていました」

    鳴上「もしかして、先生もそうですか?」

    「そっか。星さんや例の子もこの病院にいるって話だったね」


    >どうやら、違うらしい……


    「……」

    「僕はね、クラスの生徒のお見舞いにきたんだ」

    529 = 110 :

    >橿原は、手に持っている花束に視線を落としながらそう答えた。


    鳴上「うちのクラスの生徒に入院している人がいたんですか?」

    「うん。ここ数日何人か休んでいるだろ? その一人だよ」

    鳴上(そういえば前に駅前で先生が花束買ってるところ見たよな。あの時もお見舞いに行ってたのか?)

    メティス「……」

    メティス「あの。その方はどうして入院しているんでしょうか。怪我? それとも病気?」

    「……」

    メティス「……」

    鳴上「……?」

    「それがね。病気なのかなんなのか……よくわからないらしいんだよ」

    530 = 110 :

    「ある朝突然、目が覚めなくなったんだって」

    鳴上「えっ…!?」

    メティス「目が、覚めない?」

    「うん……」

    「しかも、かなり衰弱しているらしくてね。このままだと、どうなるかわからないって……」

    鳴上「……」

    「この間お見舞いに来た時に見た限り、本当にただ眠っているだけのようにしか感じなかったんだけどね……」

    「……」

    「ごめん。もう行くね。君たちはもう帰りかい?」

    鳴上「あ、はい……」

    「じゃあ、気をつけて帰るんだよ」


    >橿原は廊下を歩いて行ってしまった。


    531 = 110 :

    メティス「眠ったまま目が覚めない、ですか」

    メティス「原因が解らないというだけで、何でもかんでも怪しく思えてしまいますね」

    メティス「それもこれもシャドウのせいなのかって」

    鳴上「気にしすぎるのもどうかとは思うけど」

    鳴上「でも、そうも言ってられない事も確かな訳だからな」

    メティス「はい……」

    鳴上「今は、頭の隅に置いておく程度にしておこう」

    メティス「……」


    >少し気になる話ではあったが、このまま病院を後にした。

    >……


    532 = 110 :

    学生寮


    コロマル「ワンッ!」


    >帰りをコロマルが出迎えてくれた。


    鳴上「ただいま、コロマル」

    メティス「ただいまです」

    コロマル「ウ~ッ、ワンワン!」


    >コロマルは鳴上の周りを落ち着きのない様子でぐるぐると走り回っている。


    鳴上「ん、どうした?」

    コロマル「ワンッ!ワンワンッ!」

    メティス「コロマルさんはどうやら外に散歩に出かけたいそうです」

    鳴上「散歩?」

    コロマル「ハッハッ」


    >コロマルは期待するような目でこちらを見上げている……

    533 = 110 :

    鳴上「そうだな。事件も片付いた訳だし、一緒に遊ぶか」

    コロマル「ワンッ!」

    鳴上「メティスも一緒に行かないか?」

    メティス「私も、ですか?」

    メティス「そうですね。断る理由もありませんし、ご一緒します」


    >部屋に鞄を置いて、支度をしてからコロマルの散歩に出る事にした。


    >……



    長鳴神社


    >神社の敷地内でコロマルは元気に駆け回っている。


    鳴上「やっぱりコロマルにはこの場所が一番か」

    メティス「そうですね。ここで遊ぶのがコロマルさんはとても好きなようです」

    コロマル「ワンッ」

    534 = 110 :

    メティス「前にもここによく遊びに連れて行ってくれた方がいたとか……」

    メティス「そういえば鳴上さんはその方とどことなく似ている、との事です」

    鳴上「俺が?」

    コロマル「ワンッ!」

    鳴上「へえ、どんな人なんだろうな」

    メティス「私も興味がありますね。一度会ってみたいものです」

    コロマル「クゥーン……」


    >コロマルは急にしょげてしまった……


    メティス「あ……」

    メティス「そう、なんですか」

    鳴上「え、何?」

    メティス「その方は、……もういないんだそうです」

    鳴上「……」

    535 = 110 :

    鳴上「……そっか。ごめんな」


    >コロマルの頭を撫でてやった。


    鳴上「俺でよければ何時でもここに連れてきてやるから」

    鳴上「また一緒に遊びに来ような」

    コロマル「ワンッ!ハッハッ」


    >コロマルは嬉しそうに尻尾を振っている。

    メティス「今後ともヨロシク、だそうです」

    >コロマルと少し仲良くなった気がした。



    『ⅩⅠ 剛毅 コロマル』のコミュを入手しました

    『ⅩⅠ 剛毅 コロマル』のランクが1になった



    >コロマルの気が済むまで神社で遊んでから寮に戻った。

    >……

    536 = 110 :

    【深夜】


    辰巳ポートアイランド駅前


    >一同はその後の映画館の様子を探る為、その近くで0時を迎えるのを待った……

    >……


    23:59→0:00


    >……

    >映画館は今までの通り、この世界を異界へと繋ぐ為に再び営業を開始し始めたようだ。


    スクリーンショット 館内 4番劇場前


    アイギス「館内に目立った変化は見られないみたいですね」

    鳴上「……いや」

    メティス「?」

    美鶴「! これは……」


    >劇場前に貼ってある、上映プログラムをよく見てみた。

    537 = 110 :

    >そこには、未だに雪の女王のタイトルと上映開始時刻、上映時間が記載されている。

    >だが今までとは違い、更に『4/22(日)まで』という記述が書き加えられていた。


    天田「鳴上さんの予想、当たっていたみたいですね」

    アイギス「日曜までという事は、あの世界も明後日までで終わりという事でしょうか」

    鳴上「多分そうですね。でも、問題なのはその後あの世界はどう変化をみせるのか……」

    鳴上「とにかく今は、EDを迎えている筈の雪の女王の世界はどうなっているのか確認しよう」


    >……


    538 = 110 :

    スクリーンの中の世界
    辰巳ポートアイランド駅前


    美鶴「……ふむ。今はもうシャドウの数も激減しているようだな」

    美鶴「解る範囲では、一匹も姿がないようだ」

    天田「この世界は平和になった、めでたしめでたし、ってところですか」

    アイギス「今日はシャドウ退治をしなくても済みそうですね」

    メティス「では、今日の活動はどうしましょうか?」


    >みんなが、指示を待っている。


    鳴上「そうだな……」

    鳴上「……」

    鳴上(今ならゆっくりあの場所を確認できそうだな……)

    539 = 110 :

    鳴上「もう一度、学生寮を調べてみたいんだけど……付き合って貰っていいだろうか」

    天田「学生寮……って、僕達が生活しているあそこのですか?」

    メティス「以前行った時は、シャドウの襲撃を受けていたんですよね。その様子をもう一度確認するんですか?」

    鳴上「まあ、そんなとこだけど……」

    鳴上「特にアイギスさんと桐条さんにはもう一度よく確認して貰って、改めて聞きたい事があるんです」

    アイギス・美鶴「?」

    鳴上「とりあえず、まずは学生寮まで行きましょう」


    >……


    540 = 110 :

    学生寮


    >学生寮の扉は、以前簡単に修理した時のままだ。


    メティス「あれからまた被害を受けたりはしていないようですね」

    鳴上「……。そうだな、中に入ろう」


    >……


    アイギス「鳴上さん。私や美鶴さんに改めて聞きたい事というのは一体なんでしょうか?」

    鳴上「まずは、階段のところを見て貰ってもいいですか?」

    鳴上「作戦室……アイギスさんが普段使用している部屋に上がるところのです」


    >……


    >四階 階段付近。

    >この一帯には、以前ここに来た時から銃弾の跡が見られている。

    541 = 110 :

    メティス「ここは私も以前から気になっていたところですね。いったい誰がこんな事……」

    鳴上「アイギスさん。この銃弾の跡、よく確認して貰ってもいいですか?」

    アイギス「はい」


    >アイギスは言われた通り、まじまじと一帯を見つめている。


    アイギス「……」

    アイギス「……え?」

    メティス「姉さん?」

    アイギス「そんな、まさか……でもどうして……」


    >アイギスは散らばっていた薬莢のひとつを拾い上げて考え込んでしまった。


    鳴上「……」

    鳴上「やっぱりそうでしたか」

    542 = 110 :

    美鶴「いったいどういう事なんだ?」

    鳴上「桐条さん。貴女にもひとつ思い出して欲しい事があります」

    鳴上「今月の初めの、俺が寮でシャドウに襲われた夜の事です」

    美鶴「それがどうしたんだ?」

    鳴上「あの夜、桐条さんが寮に来たのってどれくらいでしたか?」

    美鶴「アイギスからシャドウに襲われて君が倒れたという連絡を受けてすぐに駆けつけたんだが……」

    美鶴「それから大体15分くらいというところだっただろうか」

    美鶴「着いてから少しして君の目が覚めたんだ」

    鳴上「……」

    鳴上「その時、寮の入り口ってどうなっていましたか?」

    美鶴「どうって」



    美鶴「……別に普通だったと思うが」

    543 = 110 :

    アイギス「そう、だったんですか。今の今までそんな事に気付かなかったなんて……」

    鳴上「それは俺もです。あの時は混乱してて深く考えてなかった……」

    鳴上「多分、アイギスさんか桐条さんが綺麗に片付けてくれたんだろうって、勝手にそう思いこんでたんだ」

    美鶴「……何の話なんだ?」

    鳴上「俺が寮でシャドウに遭遇した時、シャドウは入り口からやってきたって話は前にもしましたよね」

    鳴上「……それは寮の扉を“破って"入ってきていたんです」

    美鶴「!」

    544 = 110 :

    鳴上「シャドウのせいで扉が壊れたところを俺ははっきりこの目で見ています」

    鳴上「そしてアイギスさんを呼ぼうと階段を上がり……」

    アイギス「そこで私が一度、シャドウに応戦しました。銃を撃って」

    アイギス「結論からいいましょう。ここにある銃弾の跡は、私が撃った後のものかと思われます」

    天田「つまり、……え?」

    鳴上「壊れた筈の扉もシャドウのせいで荒れたその周辺も、俺が目覚めた時には何事もなかったかのように綺麗になっていた」

    鳴上「それは『何事もなかったかのよう』ではなく……」

    鳴上「本当にあの場では何もなかったんだよ」

    鳴上「ずっと勘違いをしていたんだ」

    鳴上「俺は現実世界でシャドウに襲われた訳じゃない……」

    鳴上「この世界のこの場所でシャドウと遭遇していたんだ」

    545 = 110 :

    メティス「……!」

    メティス「でも、どうしてですか? シャドウが寮の中に侵入してくるまでは普通の……現実世界に鳴上さんも姉さんもいた訳ですよね?」

    メティス「あの映画館のように、元いた場所から別のところへ引っ張られるような事があったんですか?」

    鳴上「いや、そんな事はなかった……」

    鳴上「でも、急に周りの雰囲気が変わったような感じは確かしていたと思う」

    アイギス「私も、鳴上さんが階段を上がって作戦室にやってくる直前に、そんな感覚を覚えました」

    546 = 110 :

    美鶴「原因は解らないが、二人とも現実世界にある我々の寮からこの世界の寮へと突然移動してしまい、その後いつの間にかまた現実世界へ戻ってきていた……と」

    鳴上「そうなりますね」

    美鶴「その直前に、何かきっかけになるような事はなかったのか?」

    鳴上「いえ。雨の夜だったから、以前の習慣でマヨナカテレビが映ったりしないかとラウンジのテレビの様子を見ていましたけど……」

    鳴上「でもやっぱりそんなもの映りもしなかったし、他にこれといって思い当たる原因はありません」

    美鶴「そうか……」

    547 = 110 :

    天田「あの。これってまずくないですか?」

    天田「僕達、今まであの映画館がこの世界に来る唯一の入り口だと思ってましたけど……」

    天田「さっきの話が本当なら、あそこを通らなくても何かの拍子にここへ来れちゃうって事じゃないですか!」

    天田「あっ……そういえばこの間、この世界に来るには、来ようとする人自体にも何か条件があるのかもしれないって話をしていましたよね?」

    天田「その考察の答えは結局……?」

    天田「もしそうなら、条件の内容次第では関係ない人がこの場所に迷い込む確率が多くもなるし、逆に少なくもなりますよね?」

    天田「えっと、確かここにいるメンバーに共通している事がその条件かもって事でしたっけ」

    鳴上「ああ」

    548 = 110 :

    メティス「私達に共通している事……ってなんでしょうか」

    メティス「性別、年齢、種族は人間から機械や犬まで……どれをとってみても、バラバラのような気がしますが」

    鳴上「そのバラバラの俺達がこうして集まっている理由を考えればすぐに解る」

    鳴上「俺達、みんなペルソナ使いっていう共通点があるじゃないか」

    メティス「あ……」

    メティス「当たり前すぎて失念していました」

    メティス「なるほど。ここは、ペルソナを持つ者が入れる空間って事ですか」

    549 = 110 :

    鳴上「これも、今まであげてきた多くのトンデモ仮説のひとつでしかないけどな」

    美鶴「しかし、君が言うとじゅうぶんに有り得る事のよう聞こえるから不思議だな」

    美鶴「今までこの世界に知らずにやってきた人間達にも、ペルソナ使いの適性があるのかもしれない」

    美鶴「……これもまあトンデモ仮説か」

    アイギス「……」

    アイギス「謎がわかったようでいて、増えていくばかりのような気がします」

    鳴上「そうですね。俺も、色々考えすぎてちょっと頭の中が訳わからない事になってます……」

    550 = 110 :

    鳴上「でも、ここで確認したかった事はこれではっきりした」

    鳴上「この後は、街の様子を見てまわって、もう異変がないかどうか出来る限り改めて確認……って感じでいいかな」


    >一同が頷いたのが確認できた。


    鳴上「それじゃあ、行こう。何か気付いたらすぐ知らせて欲しい」


    >制限の時間まで、街中の探索に出る事になった。

    >……



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