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    元スレ刹那「別世界のガンダムだと…?」

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    651 = 636 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    アムロ「――?呼んでいる、アプロディア…!」

    アレックスは何かに導かれるようにある方向へ――シーブックが向かっていった方へ行く。

    フリット「アムロさん!」

    652 = 636 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    バルバトス「シーブック・アノー、私の下へ来ないか?」

    シーブック「セシリーを…セシリーを返せ!」

    バルバトス「君に彼女を渡すかわりにだ。私の部隊に入って欲しい。君のニュータイプの力を
           世界のために役立てたいのだ。スクラップのガンダムF91の代わりに、新しいガンダムをやる」

    シーブック「クソッ…!」

    バルバトス「――まあいい、連れて行ってからゆっくり交渉しよう」

    フェニックスガンダム(以下フェニックス)はセシリーを掴んでいない方の手でシーブックを捕まえようとする。

    シーブック「…ッ!」

    その時、青白い光がシーブックの背後に現れ、そこから出たMSがシーブックをその手に掴む。

    GGH-001ハルファスガンダム(以下ハルファス)

    バルバトス「――アプロディア」

    ハルファスはフェニックスと距離を取る。

    アプロディア「シーブック・アノー、ハルファスガンダムに乗ってください」

    シーブック「何だ…?」

    バルバトス「流石はハルファスガンダム。この位置への転移を私のようにかなりの労力や時間を掛けることもせずに、
           容易にしてみせる」

    フェニックスガンダムの周囲に四つの赤い光が現れ、MSが出てくる。

    XM-03エビル・S

    XM-06ダギ・イルス

    三機のエビル・Sとダギ・イルスがフェニックスの後ろに並ぶ。

    バルバトス「私はこのために、これらのMSたちも使ったのだよ?」

    653 = 636 :

    アムロ「あれはハルファスガンダムと、ジェネレーション・システムのガンダム!それに小型MS!」

    フリット「また別のガンダムが二機、紺色の方がハルファスガンダムか」

    クリス(あれがハルファスガンダム…確かに、私をここに連れてきたMS)

    アレックス、ガンダム、AGE1が到着する。

    ハルファスはアレックスたちの方へ移動した。

    クリス「手に掴んでいるのは、アノー君」

    フリット「クソ、使える武器がないんだぞ!」

    アムロ「この戦力では…!」

    アレックスはドッズライフルの銃口をフェニックスに向ける。

    ハルファスも四つの翼に内蔵されているビーム砲――クロス・メガビームキャノンの砲口をフェニックスに向ける。

    シーブック「やめろ!」

    バルバトス「…いいだろう、ガンダムNT-1が撃たなくとも、アプロディア、君は撃つだろうからな――それは困る」

    シーブック「なに…!」

    シーブックはハルファスの顔を見る。

    アプロディア「…」

    バルバトス「もっとも、私も君たちを相手にはしてられない。君たちを逃がしたモノの、やってしまったことの為に」

    フェニックスを出現させた際と同じ禍々しく、赤い光がフェニックスを、そして赤い光が
    エビル・Sたちやダギ・イルスを包む。

    バルバトス「シーブック・アノー、また会おう…今度は戦場で」

    フェニックスとその配下のMSたち、そしてセシリーはこの世界から姿を消した。

    654 = 636 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    フェニックスは、自身を包んだ赤い光の中にいる。

    バルバトス「――お前の所為だ、D.O.M.E…お前が月のヴェーダにあったガンダム・ワールドのデータを消去しなければ…!
           ――勿体ないことをしている。あれだけのデータと、ニューロを用いた再現の技術…そのために、
           どれだけの年月と、労力をかけたか…私たちを作った人々への冒涜だよ」

    光が消えたとき、そこはGジェネレーションの世界、その世界の月に出た。

    フェニックスはゆっくりと降り、月の地表に着地する。

    バルバトス「私とて無限ではない…失ったデータの分の修復、新たな収集、解析等と同時に、
           ガンダム・ワールドやそこへ逃げた主人公たちへの戦力投入をしているのだ。
           ――色々と滞りが出来てしまう…君たちにとってはいい時間稼ぎにはなっているだろうがな」

    フェニックスは、人が手に持つモノを見つめているような仕草をする。

    手のひらのセシリーは眠っている。

    バルバトス「色々と、私も考えねばな」

    フェニックスは月の地表を歩く。先にあるのは、巨大な太陽光発電システムとそれに囲まれたマイクロウェーブ送信施設である。

    バルバトス「楽しみにしているがいい…戦いはまだこれからだ」

    後にセシリーは目を覚ましたが、彼女が求めた少年は目の前にいなかった。

    655 = 636 :

    見てくださった方、ありがとうございます。

    656 :

    楽しみに読んでます。
    原作を踏襲する流れと思わせて、この非情な結末……ジェネシスェ……

    657 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ――ガンダム0080の世界

    サイド6、リボーコロニーにて密かに運び込まれた地球連邦軍のMS――ガンダムNT-1にサイクロプス隊が仕掛けた、
    奪取もしくは破壊のための作戦は最後の展開を迎えている。

    RX-78NT-1-FAガンダムNT-1/アレックス…チョバムアーマー装備(以下アレックス)

    MS-18Eケンプファー

    連邦軍の秘密基地を背景に、アレックスとケンプファーが対峙する。その間に青白い光が割り込むように現れた。

    クリス「なんなの!?」

    GGH-001ハルファスガンダム(以下ハルファス)

    アプロディア「この場面に飛び込んできたのか」

    ミーシャ「どうなってやがる!?」

    アプロディア「ファンネル」

    ハルファスはすぐさま、フェザーファンネルを飛ばし、ケンプファーの両手足を破壊した。

    支える手足を失ったケンプファーは、そのまま地上に倒れ落ちる。

    アプロディア「アルフレッド・イズルハ…」

    ハルファスは、少し離れた場所でその光景を見ていたアルを見つける。

    アル「…!!」

    アプロディア「あなたも、世界に影響を与えられる存在なのでは…」

    ハルファスは機体から青白い光を放ち、それを掌に収束させる。

    そして呆然と立ち尽くすアレックスにその掌を向けて集めた光を解き放ち、アレックスに浴びせる。

    クリス「ああ…!」

    アレックスは光の中に消える。そして――同じようにアルにも光を浴びせる。

    一機のMSと、子ども一人がこの世界から別世界へと転移した。

    658 :

    こうして、アルたちはその別世界――ガンダムF91の世界でシーブックらと出会うことになる。

    アルたちをガンダムF91の世界へと送り届け機体から光を失ったハルファスは地上に降り、地面に膝を付いた。
    ハルファスのツイン・アイが一瞬点滅する。

    Gジェネレーションの世界での戦いからずっと、ハルファスは機体に負担をかけ続けている。

    アプロディア「まだ…ハルファス…」

    シン「う…」

    機体の振動で、コックピット内で力尽き眠っているシン・アスカ(以下シン)が呻く。

    アプロディアはコックピット内にシンと向かい合う形で、人と対話する際に用いる自身の擬人化した姿の映像を映す。

    姿は金髪で赤目の女性である。肌は白く、緑系色の髪飾りを付け、同系色のドレスを着ている。

    映像のアプロディアはシンの容体をその目でじっくり見る。

    アプロディア「バーニングフレアはパイロットの精神力もパワーにする攻撃…
            しかし強大な威力と引き換えにパイロットに大きな負担をかけてしまう
            ――Gジェネレーションの世界に残してきた彼らも気になる」

    ハルファスは再び青白い光を機体から放つ。

    アプロディア「Gジェネレーションの世界
            ――そこは、ジェネレーション・システムがガンダム・ワールドを再現した世界…偽りの世界」

    659 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ――Gジェネレーションの世界

    かつては、この世界も他のガンダム・ワールドと同じであった。

    宇宙へも生活圏を移し、MSを使った争いが起こり、ガンダムと呼ばれるMSが活躍した。

    そのような中で完成したあるマシン、それがジェネレーション・システムである。

    ジェネレーション・システム完成後の遥かな未来――現在。
    あの驚異的なマシンを作り出すほどの技術力を持っていた世界は、もう存在しない。

    今この世界は、ジェネレーション・システムが様々なガンダム・ワールドを元に、
    その力で造り出した世界となっている。

    この世界でも、MSを使った戦いは世界中で繰り広げられている。

    戦いは世界を混乱させ、この世界に住む人々を大いに苦しませている。

    660 = 659 :

    ガロード・ラン(以下ガロード)がハルファスによってこの世界の地球に転移し、
    その光景を見て抱いた感想は「元の世界に帰ってきたみたい」だった。

    今、ガロードは地面の色に似たフード付きのマントに身を包み、MSの残骸
    …かろうじてガルスJの上半身だと分かるモノに身を隠している。

    ガロードの周りには、MSや建造物の残骸や瓦礫の山があちこちにある。
    この辺りはジェネレーション・システムに襲われるまで、栄えていた街だったそうだ。

    中には綺麗に固められた瓦礫の山が幾つかある。それらはここに住んでいた人々が作り出したものだ。

    地面には建造物やMSの破片が転がっているが、少しずつ手を加えられ日毎にデコボコだった地面が綺麗になっていっている。

    戦禍を被ったあとでも、彼らは逞しく生きていた。

    661 = 659 :

    ガロードが隠れている残骸の近くで、一機のMSが荒れた土地に適した、
    屋根のない四輪の小型自動車に乗った少年たちに呼び止められていた。

    OZ-06MSリーオー

    ビーチャ「おいそこのMS!この先に何の用だ!」

    少年たちの一人、ビーチャ・オーレグが拡声器を使ってリーオーに向かって問いかける。

    リーオーのコックピットが開き、ガタイの良い身体とそれを目立たせるランニングシャツ、トゲ付きの肩パッドと、
    どこかの世紀末から来たような風体の男が出てくる。

    「こいつの整備に使うパーツを分けてもらいたいだけさ!あんたら軍基地に住んでるんだろう?
      俺もこのMSで赤い光から現れるMSと戦いたいのよ!」

    エル「ウソつけ」

    運転席にいる少女、エル・ビアンノがそう呟く。

    ビーチャ「相応の対価があればくれてやる。金とかさ」

    「あァ、あぁ…ちゃんと用意しているよ」

    ビーチャ「それと、MSを置いていけ。チビたちがMSを怖がるんだ」

    「クク…ハッハッハ!!ほら、これが対価だよ!」

    リーオーは手に持つマシンガンの銃口をビーチャたちが乗る自動車に向ける。

    662 = 659 :

    エルはすぐさま自動車を走らせ、ハンドルを切った。

    自動車は急な方向転換で転倒しそうなほど傾く。
    後部座席にいるビーチャとモンド・アカゲが端に捕まり揺れに必死で耐えた。
    反対方向への転換は成功し、そのままリーオーから逃げ出す。

    「ガキどもが!」

    リーオーは逃げるビーチャたちに狙いを定める。

    モンド「決めろよガロード!」

    モンドが手に持っていた銃を空に向けて撃つ。信号弾。
    赤色の弾は大きな音を出しながら空へと昇っていく。

    「なんだぁ?」

    リーオーがその信号弾に顔を向ける。

    ガロード(今だ!)

    MSの残骸から飛び出したガロードは、真っ直ぐリーオーへ向かって突っ走る。

    663 = 659 :

    「ん?」

    ガロードはマントの内側から取り出した遮光グラスを掛け、リーオーに向かって
    小型のフラッシュバンを投げつける。

    それの爆発によって生じた閃光は、リーオーのメインカメラを見ていた男の目を奪った。

    「うわあっ!目が!目が見えねぇ!!」

    リーオーが動きを止めている隙に、ガロードはマントを脱ぎ棄てリーオーの足元に到着する。
    そして、いつもの私服である赤と黄色の上着の内側から取り出した、
    金属に対して強力な吸着力を持つ物体を飛ばす銃でリーオーのコックピット近くを狙い、撃つ。

    その飛ばした物体と銃は丈夫なワイヤーで繋がっており、ガロードは飛ばした物体が
    リーオーのコックピット付近の装甲に接着したのを確認すると、ワイヤーを引き戻した。

    ガロードはワイヤーを戻す力で物体が吸い付いている先まで到着する。

    そしてすぐさま外側からコックピットハッチを開けるレバーを探し出し、ハッチを開けた。

    「何だ!?」

    ハッチが開く音に気づき、強引に目を開いて正面を向いた男は、拳銃を構えたガロードと対面する。

    ガロード「いわゆるホールドアップってヤツ?」

    「…!!――あ…!」

    ガロード「降りなよ。MSが俺を握りつぶすより、コイツを撃つ方が早いよ?きっと」

    664 = 659 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    見事にガロードはリーオーを乗っ取り、男はコックピットから叩き落された。

    男の前にビーチャとモンドが立つ。

    ビーチャ「さぁて、お前こそ身ぐるみをはいでもらおうか」

    モンド「覚悟しろよ~」

    「ヒ、ヒィィィィィ~~!!」

    エル「アイツ、ホントにやるわね」

    665 = 659 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ガロード「へへ、MS一機、丸ごと儲けだぜ…」

    リーオーの捕獲に操縦席に座って喜んでいたガロードだったが、ふと顔から笑みが消え、コックピットから身を乗り出した。

    ガロード(――遠いな…ティファ)

    雲がほとんど見当たらない青空を見上げながら、ガロードは空の向こうにいるだろうティファを想う。

    666 :

    ガロードすっかり馴染んじゃって…

    667 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    「ん゛~!ん゛ん゛~!!」

    リーオーを獲られた男は縄で両手と体を縛られ、猿ぐつわを咥えさせられている。

    ビーチャ「そのMS、動かせるのか~!」

    ビーチャはリーオーに向かって大声で叫ぶ。

    ガロード「やってみる!離れてくれ――ん?」

    リーオーのセンサーがこちらに接近する存在を捉えている。

    ガロードはそれをカメラで映し出し、拡大した。

    ガロード「…戦車?――デカい!」

    RTX-440陸戦強襲型ガンダンク…突撃砲形態

    陸戦強襲型ガンタンクは前面に突き出していた上半身を上げ、人型に近い形態へと変形する。

    そして胸部に付いている長い砲身をこちらに向けてくる。

    668 = 667 :

    ガロード『みんな、ここから逃げろぉ!!』

    ビーチャ「…!!?…なにぃ!?」

    ビーチャは突然大音量で流れたガロードの声に耳を塞ぎながら、ガロードに問いかける。

    リーオーはバーニアを吹かし、ジャンプしてある方向へ進む。

    エル「どこへ行く気!?」

    モンド「逃げろっていってた!」

    ビーチャ「攻撃されるのか!」

    「ん゛ー!!」

    ビーチャたち3人はその場から駆け出した。

    縛られている男も器用に両足で立ち上がり何処かへ走り出す。

    その後まもなく、ガロードのリーオーが向かった先で爆発音が起こる。

    ビーチャ「~~~!?」

    その爆発音が、ビーチャたちの耳を突き刺す。

    エル「早く乗って!」

    モンド「あっちに置いてあるトラックは!?」

    ビーチャ「置いてくしかないだろう!」

    いち早く乗ってきた自動車に辿り着いたエルは運転席に座り、自動車のエンジンを掛ける。

    ビーチャ「ガロードが抑えてくれるんだな!」

    ビーチャとモンドが後部座席に乗ると、自動車は直ぐに走り出した。

    エル「ロランさんを呼ぼう!」

    モンド「怒られるだろうなぁ~」

    エル「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!あっちに行かれて戦闘が起こったら、それこそただでは済まないよ!」

    669 = 667 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    リーオーは手に持つマシンガンで陸戦強襲型ガンタンクを攻撃しつつ、
    注意をこちらに向けさせビーチャたちを逃がそうとしている。

    陸戦強襲型ガンタンクは腕部のボッブガンでリーオーを攻撃する。

    「ちょこまかと!」

    操縦席にいる男はリーオーに乗っていた者に負けず荒々しい恰好だ。

    リーオーはバーニアを吹かし、横に逃げ、正面からの撃ちあいを避けつつ反撃する。

    ガロード「正面から撃ちあったら負ける!」

    破片の集まりによるデコボコの段差であっても、陸戦強襲型ガンタンクは構わず突き進む。

    リーオーはジャンプしつつ後退し、相手の滑腔砲の照準を合わせないよう引き付けようとする。

    「俺も目的を忘れないさぁ」

    陸戦強襲型ガンタンクの右のキャタピラに装着されているロケットランチャーから
    いくつものロケット弾が発射、リーオーに向かって襲い掛かる。

    ガロード「やばい!」

    リーオーはその場を離れているが、ロケット弾は地面に着弾し、その爆発の炎や熱風がリーオーを襲う。

    ガロード「うわあああああ!!」

    リーオーは姿勢を崩して転倒する。

    「あんなMSに用はねぇ!俺が欲しいのはこの辺に現れたというガンダムよ!」

    陸戦強襲型ガンタンクは上半身を前面にスライドさせて地面に接地することでなる、
    突撃砲形態へと変形しビーチャたちの乗る自動車を追う。

    ガロード「ま、待て!」

    670 = 667 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    陸戦強襲型ガンタンクはすぐに自動車を見つけて追い、ビーチャが覗く双眼鏡にその姿を映させていた。

    ビーチャ「ガロード、やられちまったのか!」

    モンド「ええっ!?」

    陸戦強襲型ガンタンクはビーチャたちとの距離を縮めていく。

    モンドの肉眼でもぼんやりながらその姿が見えてきた。

    モンド「ロランが来る前に、俺たちやられちゃうかも」

    「地上での走りでこのガンタンクに勝てるか!」

    陸戦強襲型ガンタンクは、主砲である滑腔砲の照準をビーチャたちの自動車に合わせる。

    「殺しはしねぇ…軍基地の子どもなら、こいつ等を人質にガンダムを頂く!」

    ビーチャ「うわあっ!大砲をこっちに向けてるぞ!」

    エル「…!」

    エルは、前方に砂ぼこりが舞っているのを見る。

    エル「何?」

    〈何か〉が近づいてきている。それは、地表と平行に、触れない程度に低く飛行している。

    エルは、それが赤と白の羽を持つ青い機体であることを、それと接近しているうちに分かった。

    671 = 667 :

    ドモン「爆発音を聞いて行ってみれば、戦車が子どもを追い回しているのか」

    ドモン・カッシュが操縦する、ゴッドガンダムのコア・ランダーである。

    コア・ランダーはエルの運転する自動車を越し、陸戦強襲型ガンタンクに向かっていく。

    「なんだ?ホバークラフトか?…俺の邪魔をするな!」

    陸戦強襲型ガンタンクは右腕を突出し、ボッブガンでコア・ランダーを攻撃する。

    ドモン「うっ!」

    コア・ランダーはその攻撃を横へ大きく逸れて避け、上空へと逃げる。

    ドモン「いいだろう!ゴッドガンダムで相手になってやる!」

    ドモンはコア・ランダーのコックピットのキャノピーを開け、立ち上がる。

    ドモン「ガンダァァァァァァァム!!」

    ドモンが天に向かって掲げた手で指を鳴らすと、近くの廃墟が崩れ、バックパックのないゴッドガンダムが現れた。

    ビーチャ「あれって…!」

    「ガンダムじゃねぇか…!俺はツいてるぜぇ!」

    672 = 667 :

    ゴッドガンダム(以下Gガンダム)はコア・ランダーに向かって走る。

    機体と繋がり吊り下がっているだけの右腕はその振動でブラブラと揺れ動く。

    ジェネレーション・システムとの戦いで酷使した右腕は損傷し、修復出来ないままなのだ。
    また、Gガンダムの全身にはあの時の戦いで付けられた傷跡が幾つも残っている。

    コア・ランダーも、Gガンダムのもとへ向かう。

    「ガンダムは俺のモンだああああああ!!」

    陸戦強襲型ガンタンクはコア・ランダーを邪魔するために、ロケットランチャーからいくつものロケット弾を放つ。

    ドモン「なにっ!?」

    コア・ランダーは襲い掛かるロケット弾を何とか振り切り、Gガンダムのもとへと急ぐ。

    しかし、ロケット弾は次々とこちらに襲い掛かってくる。

    その中の一つが、コア・ランダーへの命中コースに入ったが、横から来た銃弾に破壊された。

    ガロード「ドッキングの邪魔はさせないぜ!」

    追いついたリーオーは、マシンガンでコア・ランダーを襲うロケット弾を破壊し、
    また陸戦強襲型ガンタンクにも攻撃してコア・ランダーを援護する。

    ドモン「誰かは知らないが、助かった!」

    コア・ランダーがGガンダムの背部に収納されバックパックとなり、
    Gガンダムは本来の姿となって起動する。

    GF13-017NJ IIゴッドガンダム

    ドモンの動きに合わせ、Gガンダムは機体を稼働させるが、右腕は垂れ下がっているままだ。

    ドモン「腕一本でも、俺とゴッドガンダムは戦って見せる!」

    673 = 667 :

    「たとえ腕一本だけでも、ガンダムなら高く売れるし、ガンダムを倒せば俺とコイツの名前も上がる…」

    陸戦強襲型ガンタンクは人型形態となりGガンダムへ向かって突進する。

    ドモン「行くぞおお!」

    Gガンダムは左手で左腰のアーマーからビームソードを取り出し、背部バーニアを吹かして向かっていく。

    陸戦強襲型ガンタンクも右腕のボッブガンで攻撃しつつ前進する。

    ドモン「懐にさえ飛び込めば!」

    Gガンダムはその攻撃を回避しつつ相手との距離を一気に詰めていく。
    そして、陸戦強襲型ガンタンクの左側面に回り込み、ビームソードで斬りかかった。

    ドモン「うおおっ…!」

    陸戦強襲型ガンタンクは攻撃を仕掛けたGガンダムに、左手を向ける。

    左手の放射口から火炎が噴き出し、Gガンダムを襲った。

    高熱の火炎に晒されたGガンダムの機体は瞬時に熱が上がり、ドモンにも熱による温度の変化がトレースされ伝わっていく。

    ドモン「ぐううう…!」

    Gガンダムはすぐに離れて距離を取った。

    674 = 667 :

    ガロード「この!」

    リーオーは陸戦強襲型ガンタンクの背後に向かって前進しつつマシンガンで攻撃する。

    「後ろを取ったと思ったかぁ!」

    陸戦強襲型ガンタンクは自身の頭部付近にあるドラム缶の形状に近い物体を地面に落とし、
    その場を去った。

    それは程なくして爆発し、大きな爆炎を上げながら地面を燃やす。

    リーオーはその爆炎に遮られ、陸戦強襲型ガンタンクを逃がしてしまう。

    陸戦強襲型ガンタンクは六枚の羽状エネルギー発生装置を展開し、羽から出来た光の輪とバーニアの噴射による推進力で、
    地面から浮遊しながら突撃してくるGガンダムと真正面に対峙した。

    ドモン「ゴッドフィールド!ダァァッシュ!!」

    Gガンダムはビームソードを構え、胸部中央の装甲を展開させハイパー・モードとなり、
    そして光の輪から炎のような光が噴出した。

    それはGガンダムのスピードを爆発的に加速させる。

    「ぶち抜いてやる!」

    臆することなく前進する陸戦強襲型ガンタンクは、正面から突撃してくるGガンダムに滑腔砲で砲撃する。

    砲撃の瞬間、Gガンダムは突撃する方向を変えた。
    機体を左に逸らして砲弾を回避し、Gガンダムは陸戦強襲型ガンタンクとのすれ違いざまに
    ビームソードで正面と左のキャタピラを切り裂く。

    「なにぃっ!?」

    キャタピラを壊された陸戦強襲型ガンタンクはバランスを崩し、段差に引っかかり地面を飛び跳ね、
    上半身から地面に落下して機体を強く打ちつけた。

    675 = 667 :

    ゴッドガンダムは背部の光の輪を消滅させ、速度を落としながら地面に着地する。

    そこへリーオーが歩いて近づく。

    ドモン「あのMSには助けられたな…ん?」

    ドモンはリーオーのコックピットハッチが開いているのに気づき、カメラを拡大した。

    画面にはシートに座り、こちらに向けて笑顔で手を振っているガロードが映る。

    ドモン『ガロード!』

    ガロード『やっぱりドモンか!』

    リーオーとGガンダムは互いに手を挙げる。

    ドモン『お互い生き延びたな』

    676 :

    思いの外ガンタンクが強かった

    677 :

    フル改造ボーナスでもついてんじゃね

    678 :

    とうとう明後日新作か
    こっちの更新も待ち遠しいがOWも待ち遠しいぜ

    679 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ビーチャたちからの連絡を受け、戦闘が行われている場所へ一機のMSが駆け付けようと走っている。

    WD-M01ターンエーガンダム(以下ターンエー)

    そのだいぶ後ろをもう一機のMSが走ってターンエーを追いかける。

    CMS-328 デスペラード

    ターンエーにはロラン・セアック(以下ロラン)が、デスペラードにはイーノ・アッバーブ(以下イーノ)
    が乗っている。

    イーノ「ビーチャたち、無事なのかな?」

    ロラン(戦闘が終わっている…?)

    ロランはVRヘッドを被り、それが見せる各種センサーの反応結果を見て状況を確認している。

    ロラン「…この識別信号、ゴッドガンダム!もう一機別の機体が」

    ロランはゴッドガンダムへ通信を送る。

    ロラン「ロラン・セアックです!ドモン・カッシュさんですよね?」

    ドモン『ロラン!』

    ロラン「一緒にいる機体は?」

    ドモン『ガロードが捕ってきたヤツだ』

    ロラン「捕った?」

    680 :

    イーノが強いられてやがる…

    681 :

    暫くして、ターンエーとGガンダム、リーオーとビーチャたちの乗る自動車。互いの姿が見えた。

    ロラン「ホントに人が乗っていたのを捕ったのか」

    遅れてデスペラードがその集団と合流する。

    イーノ「ガンダム!」

    ロラン『味方のガンダムだよ。僕と同じ別世界から来た人だ』

    イーノ『そうか…ビーチャ、モンドにエル!』

    ビーチャ「イーノか!あっちにガンダムが仕留めたMSモドキのタンクがあるんだ!あと使える部品を容れたトラック!」

    イーノ「もう!」

    ガロード『…よう』

    ロラン「ん」

    ターンエーはこちらにゆっくりと近付いてきたリーオーを見ると、そっぽを向く。

    リーオーの、開いたコックピットハッチから見えるガロードは後ろめたそうにしていた。

    ドモン『ふっ…謝った方がいいんじゃないか?』

    ガロード『…悪かったよ』

    ロラン『ドモンが近くに来てなかったら、危なかったんだぞ』

    ガロード『ああ、みんなを危険に晒しちまった…俺、バカだったよ』

    682 = 681 :

    通信機を通して聞こえるガロードの声は次第に小声になっていった。反省しているらしいことを感じ取る。

    ロラン(ビーチャたちが逸るガロードを唆したってのもあるんだろうけどさ)

    ドモン『――連絡があった。もうすぐここに到着するそうだ』

    ガロード『俺、ビーチャたちのところへ行ってくるよ』

    リーオーはビーチャたちの自動車とデスペラードの向かった方へと歩いて行った。

    ドモン『捕ったMSをレジスタンスとの交渉の材料にする、と言っていたな』

    ロラン『こっちにガンダムがあっても、念には念を入れるんだ、って。
         僕たちだけでなく、軍基地に避難している人たち全員も安全な場所に連れて行ってもらえるように。
          …アイツ、優しいけど行動が危なっかすぎる』

    ドモン『生身でMSを狩るまでしたのも、そのためか。しかし、肝が据わっている』

    ロラン『ガンダムと一緒にアプロディアに転移させられた人と会ったんですよね』

    ドモン『ああ、≪すぐに自分も行く≫と言っていた』

    ロラン『どんな人でした?』

    ドモン『人当たりがいい男だ。アムロと同じ時代で同じ所属の軍人らしい』

    ロラン『――近づいてくる、あれか』


    陸戦艇ギャロップ

    AMX-109カプル

    RX-79[G]Ez-8ガンダムEz8(以下Ez8)

    ロラン「あれ、ギャロップ…僕のいる世界で使ってるのと一緒で、前に、カプルがいる。
         ――隣を歩いているのがそのガンダム…角がないのか」

    683 = 681 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ターンエーたちのもとへ向かう陸戦艇ギャロップはロランが自身の世界で用いているモノと同型のものである。

    前方の開いたハッチにはカプルが座っていて、それにより口が塞がっている。

    そのギャロップの隣をEz8が並走する。

    Ez8を操縦するシロー・アマダ(以下シロー)はEz8のカメラが捉えた前方の機体たちを見つめていた。

    シロー「あれがドモンの言っていた、ヒゲの、ガンダム…別世界の、ガンダムか」

    シローはターンエーと隣のGガンダムを見て、この世界と、初めてGガンダムを見たときと同様に、
    自身が異世界に入り込んだという事実を改めて突き付けられたように感じた。

    684 :

    待ちかねたぞ、少年!

    686 :

    Gセイバーとはたまげたなぁ

    687 :

    Gセイバーのマークってどのくらい強いの?

    688 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    この世界に生きる人々はジェネレーション・システムが無作為に仕掛ける
    MSやモビルアーマー等の機動兵器による襲来と戦っている。

    この世界の現在に至るまでの大まかな来歴は以下の通りだ。

    突然現れた赤い光から出てくる兵器たちによる無差別攻撃は、世界を混乱に陥れた。

    この脅威に対抗するため、地球圏を統括する連邦政府では軍事を司る者たちが大きく動き出し、
    ジェネレーション・システムが繰り出す機動兵器たちへの徹底抗戦の構えを執った。

    ジェネレーション・システムとの戦いは、その襲来前からいがみ合い、
    争いあっていた地球側と宇宙側との共同戦線を生み出すまでに至っていった。

    しかし、状況が好転することはなかった。

    やがて、軍事に関わっていない人々の中でどこからか手に入れた機動兵器を使い
    ジェネレーション・システムへの抵抗運動を始める者たちが現れた。

    一方で、この混乱に乗じて反政府運動や力を持たない人びとへの一方的な力による収奪や支配をする者たちも現れていた。

    こうして、Gジェネレーションの世界は荒廃と暴虐に包まれていった。

    689 :

    待ってたぜ

    690 :

    一気読みしちまった・・・・
    いやぁ面白いわ

    692 :

    ビーチャたちはこの状況による犠牲者たちの一部だ。

    彼らは住んでいた場所をジェネレーション・システムとそこに駐留する軍の戦闘により破壊された。

    そして結果はジェネレーション・システム側の勝利である。

    敗退した駐留軍の残存兵たちはその圧倒的な戦力を前にして避難民を残し逃亡し、
    ジェネレーション・システムの機動兵器たちは赤い光に包まれその場を去っていった。

    生き残った人々は、ただ戦場から離れていたためか、またジェネレーション・システムが破壊を目的としていなかったためなのか、
    施設への被害が軽く済んだ駐留所跡へ集まっていった。

    幸い電源やある程度の物資も残っており、避難民たちはその駐留所跡を避難所として利用し、日々を過ごしている。

    693 = 692 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ロランたち一行は軍の駐留所跡の、MS等の兵器を格納する倉庫まで移動させていた。
    その行列を倉庫から出てきた小型MSが出迎える。

    MRC-U11Dウァッド

    キャノピーが開くと、操縦しているイワーク・ブライア(以下イワーク)の姿が見えた。

    ロラン「ウァッド、動いたんだ」

    一行はその場で止まり、機体から降りる。

    彼らの周囲には次第に子どもたちが駆け寄っていき、ちらほらと大人たちも集まりそれら機体群を眺めていた。

    特に三機のガンダムが注目されている。

    「名前にガンダムとついてても、それぞれ見た目と大きさがかなり違うんだなぁ」

    「あれらに乗ってるの、みんな別の世界から来たと言ってるんだよな」

    「白ヒゲのガンダムのパイロットと、それについてる坊主はな」

    「息子はすっかりその気になってたよ…ターンエーガンダムは世界を救いにやって来たヒーローだ、って」

    「今のこの世の終末みたいな状況を吹き飛ばしてくれるなら、戦闘用MSでも敬ってやるよ」

    695 :

    イワークさん!

    697 :

    ロランたちがこの避難民たちのところへ行着いた経緯は、MSに乗った暴漢からビーチャたちを助けたことからである。

    ロランたちはこの世界の情報を得るためにビーチャたちの提案を受けて難民たちと接触した。
    その提案とは生活の場と機体の整備・補給を受けさせる代わりに彼らの用心棒になることだった。


    ジェネレーション・システムの攻撃にあった後、再攻撃を恐れてこの区域に人が近付いてくることはなかった。

    しかし、時間をおいてその様子もないと考えた荒くれ者たちが、
    こちらの物資を求めこの軍事基地跡を狙うようになるだろうとは難民たちのなかで考えられていた。

    よって一刻も早くここから離れ、自分たちの安全を手に入れる方法を模索した。

    結論はレジスタンスに助けを求めることであった。
    自分たちを置いて逃げていった件で、地球軍にいい感情を持っていなかったのと、
    ジェネレーション・システムに立ち向かい勇名を馳せているレジスタンスの関係者たちが避難民の中にいたことからだ。

    さらに、彼らは既に救援を要請しており、先にここから出ていっていた関係者数名の案内によって
    じきにこちらへ到着するという。

    難民たちにとってはできるだけ安全に、レジスタンス到着までここを離れる準備を進めるために、
    ロランたちの登場と協力は打って付けであった。

    698 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ガロード「まあ、レジスタンスもここの物資が目当てなんだろうけどな。
          この基地に放置されていたウァッドとかを使えるようにしているのも、レジスタンスの勧めと協力があったからだ」

    ドモン「レジスタンスのことはよく知らないが、確かに戦力は欲しがっているようだな。
         シローと境遇が同じというのもあるが、目を付けられた理由はガンダムに乗っているからだ」

    二人は倉庫の中でこの世界で知り得た情報を交換し合っていた。

    ドモンはレジスタンスに拾われるまで一人だったという。

    ハルファスの能力によってGガンダムが降り立った処は、荒れた大地と廃墟だらけの場所であった。
    人っ気は無く、ただ一人ぽつんとその空間に立たされていた。

    そこで一日寝泊りし、その後Gガンダムで移動しているところをレジスタンスのギャロップが見つけたのだった。

    今思えばアプロディアが引き合わせたのではないかとドモンはガロードに話す。

    ガロード「この世界だとガンダムは赤い光から現れるMS軍団の中にいる、一際強い二つ目で角付きの敵、って認識なんだよな」

    ドモン「得体の知れない敵だけが使っている強力な兵器を人が使っているのだから、目を引くのは当然だな」

    ガロード「だからさ、その評判を利用してターンエーをレジスタンスに売ってやるのさ」

    ドモン「ターンエーガンダムを売る?」

    ガロード「天下無敵のMSターンエーとそのパイロット、ロラン・セアック、そしてガロード・ラン様を雇いたければ…ってヤツさ。
          さらにおまけで使えるMSも何機か付ける!」」

    ドモン「まあ、少なくともお前たち二人は大丈夫だろうな」

    ガロード「難民の方はどうだかわからないけど」

    699 = 698 :

    ギャロップは倉庫の外に停められ、ターンエーやGガンダム、リーオーなどは倉庫の中に入っている。

    それぞれは倉庫内で備え付けのMS専用の整備・補給スペースに直立で固定されている。

    元々大きさの違うMSをそれぞれ扱っていたのか、MSの機体を囲う通路はそれぞれの大きさに合わせて設定できるようになっていた。

    リーオーのコックピットにはビーチャがおり、モンドやイーノが外の通路から覗き込んでいる中、操縦機器をいじっている。

    ターンエーを置いている区画にはロランとギャロップの乗船員、技師ホレス・ニーベン(以下ホレス)がいた。

    ホレス「いやぁ、地球に来た甲斐がありました。あのガンダムタイプを調べられるとは」

    ロラン「ホレスさんは月の出身で?」

    ホレス「まさか、月に人なんて住んでませんよ。月には何に使うかわからないエネルギー送信施設とそれを守る無人防衛兵器しかありません」

    ロラン「へぇ…」

    ホレス「ジェネレーション・システムとやらが月にいるというのは予想通りでしたね。
    赤い光の正体は不明でしたが、何かあるかもしれないとすれば、手のつけられていない月が真っ先に挙がりましたから」

    ロラン「月が手をつけられていない?」

    700 = 698 :

    ホレス「そのエネルギー送信施設が誰に、いつ、何故造られたのかは全くわからないのです。
         それと現実問題のことが優先で、今までずっと、月への調査は後回しにされてきました」

    ホレスとロランはターンエーから離れ、ドモンたちのもとへ向かう。

    ガロード「どうだい?ターンエーガンダムは」

    ホレス「ええ、とても素晴らしいものでした」

    ガロード「こっちの要求は受け入れてくれるだろう?」

    ホレス「あなた方のレジスタンス参加は大歓迎ですし、難民受け入れに反対する気はないですよ」

    ガロード「よしっ」

    ドモン「あんたの用事は済んだんだ。ゴッドガンダムの修理を頼むぞ」

    ホレス「ええ。ドモンさんも手伝って頂きますよ。あなたのガンダムだって私たちの知らないテクノロジーなんです」

    ドモン「わかっているさ。赤の他人だけにゴッドガンダムを任せはしない」


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