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元スレ勇者「 最終的に頼りになるのは自分の力だ」
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>>451
質疑応答くらい許してやれよ
質疑応答くらい許してやれよ
まあ荒らしに荒らされてレス数増えても
次スレ行きゃいいじゃん(いいじゃん)
次スレ行きゃいいじゃん(いいじゃん)
作品に関係ない質問なんて雑談だよね
むしろ質問って感想でもなんでもないよね
むしろ質問って感想でもなんでもないよね
どうせここからは>>1が何言っても荒れる流れ
>>1の反応が薄くなったことに焦って煽るおまえらの図
>>450
乙 待ってる
乙 待ってる
このスレ、スライムがどことなく補正強化されてる気がするんだけど
勇者「このシチューうまいなー。
これ食べたら、外でどんな魔物いるか探してみるかな。」
【 森付近の村 】
勇者「…やっぱりこの装備はもうボロボロかな?」
勇者「今まで魔物と戦いながら、次の町目指してたし当然と言えば当然か…」
勇者「よし、今度は次の町まで魔物を無視してみよう。
エーススライムは魔法の国で新しい装備を手に入れてからだ!」
【 村の酒場 】
店主「魔法の国ならここから歩いて1週間だぞ。
道中の魔物には気をつけろよ!
まあお前さんは勇者みたいだし大丈夫だと思うがな!!ははは!!」
勇者「1週間か……」
店主「ところで何か食べてけよ。」
勇者「じゃあ、このエビラバーガー1つ!」
店主「あいよ!」
【 宿 】
ギュッ!
勇者「よし、荷物は持ちやすい程度に詰め込んだ!
あんまり多いとかえって邪魔だし…」
勇者「歩いて1週間…か
走って行けば早く付くのかな?」
勇者「………」
勇者「…僕は素手で戦いながら町から町へ移動した。
そうすれば素手での戦いや技術が上がると思ってたからだ。」
勇者「それ以外に鍛えてないとすれば…
足腰の方かな…やっぱり。」
勇者「よし、良い機会だ。
魔物から逃げ続けていれば、前みたいにボロボロになら無くても済むし
速く動けるようになれば、色々便利な気がするな!
これも教訓だ!!」
勇者「…さて、魔法の国に出発だ!!」
タッタッタッタッタッ… のわー!? 腐った死体ィィ!?
【 時は少しさかのぼり、素手勇者が森で遭難してる頃… 】
北の王「西の隊長よ、この周辺の魔物討伐。
誠に感謝するぞ。」
西隊長「いえ、この程度の任務。魔王討伐に比べれば容易い事です。」
北の王「頼りになるのー。
…それで、情報の方はどうかね?」
西隊長「はっ! 北の国から更に北上部したところにも調査を進めましたが、いくつかの村や
森があるだけで魔王に関することもありませんでした。
また魔物の方も、この国どころか生息数すら少ないみたいです。
…いうなれば北上部は魔物の被害が無い平和な所です。
北の王「そうか…うむ、ごくろうであった。
平和となればそれこそ…それでいいものじゃ。
お主には感謝してる。」
西隊長「ありがたいお言葉です。」
北の王「…では、西の討伐部隊には休暇と褒美を送った後
東の国への移動をお願いしたいのじゃがよろしいかな?」
西隊長「はっ!出発の準備はいつdめお整っております!!」
北の王「ありがとう。お主達の旅に神のご加護があらんことを。」
大臣「では西の勇者部隊の皆様
お食事を用意致しましたので、どうぞ大広間の方へ」
ぞろぞろ…
ぞろぞろ
(西隊長が褒められていたわ!キャー!)
(全ては西隊長の御陰よ!!あの王様ももうちょっと隊長様を褒めて頂いてもよろしかったのに…)
(…けッ やってらんねーぜ。魔物はほとんどでてこなかったっていうのによー)
(だなだな…)
西隊長「(いきなりこんな緩い任務とはな……
だが魔王がいないならいないでそれでいい。邪魔者がいない方が安心できる。
私が勇者として今後出世するためにもな!)」
【 素手勇者が森から脱出する1週間前… 】
【 ??? 】
側近「魔王様」
魔王「うむ、どうした?」
側近「人間達の動向ですが、どうやら東西南北で勇者50人編成の魔物討伐部隊が編成されているようです。」
魔王「ほう!それは興味深いね!!」
側近「ですので…」
魔王「今まで勇者は3~4人の小隊編成だったからね。
これなら手間が省けるというものだ。ははは。」
側近「各部隊は50人……これなら一気に溜まるでしょうね。」
魔王「ああ。」
側近「ちなみに素手勇者のことはどうしましょう?」
魔王「あー、そういえばそんなヤツがいたわね。
どこまでいったの?」
側近「魔物の目撃情報によりますと、
南西の森に入ったきり、消息不明との事です。」
魔王「あははは!あの森に素手で入ったのか!!
今時武器や魔法よりも素手で戦うヤツはおもしろいとおもったが、現実は残酷だったな!」
側近「そうですね。では当面は…」
魔王「うむ、ここに来る新たな勇者を迎えるために色々と準備をするぞ」
側近「はっ!」
【 勇者が南西の森を脱出した日… 】
【 東の国 】
東の王「…北の勇者部隊が中央大陸の森へ?」
大臣「はっ!北の隊長殿からの提案で…」
東の王「あそこの森は深く、何百年も前から未開の土地だ…
魔物も多い。
充分な装備と、食料…それに調査はすみやかに行い
すぐ帰ってくるよう伝えておくれ。
大臣「はあ…ですが勇者の方が50人もいれば安全な気もしますが」
東の王「あのな。北の方々は迂回して、山付近の旅路を通り、
到着予定から5日遅れて、この国に付いたのだぞ?」
大臣「ええ、そうですが…
東の国「結局勇者だろうと、油断は出来ぬのだ。」
大臣「はあ…」
東の国「それに儀式で勇者という素質があっても、全員旅に出て活躍できるとは限らんぞ。」
大臣「は、はあ…」
東の国「まったく…勇者がどんどん生まれるからといって
そのモノ達に任せてばかりでは、いざという時に困るぞ。」
大臣「…では充分に用心しろと伝えておきます。」
東の国「うむ。中央大陸の森の調査は慎重にな。」
【 そして現在… 】
【 勇者が森付近の村から出発して2日後 】
ダダダダダダダダダダダダダ!!
勇者「はあ…はあ! これなら…速くつけるかな!?」
勇者「自分でも驚いた…!こんなに速く…!
ずっと走り続けれるなんて…!!素手での戦いや
魔物から逃げまくっていた成果が出てるぞ!!ははは!」
勇者「こうやって持久力をつければ、
食べ物も回復薬も無い時、魔物から逃げる時に便利だ!!」
パペット小僧「うしゃー!」
ミイラ「ごあー!!」
くびかりぞく「ぬりゃーーー!!」
踊る宝石「モンド!ビー!!
勇者「ばいばい!!君らの観察や相手はしないんだ!!」 ダダダダダダ!!
【 数時間後 】
【 夕方 】
タッタッタッタッタッタ!
勇者「はあ…! はあ…! はあ…! 」
キュイン!!
勇者「…ん?何だ今の音??」
キュイン!! キュイン!!
【 勇者の視線に青い光線のようなものが写る! 】
勇者「な、なんだ!?」
【 勇者は走りながら、辺りを見渡す。 】
Aスライム「きゅるるる!!!」 ザザァー!!
【 なんと「エース・スライム」があらわれた!! 】
【 普通のスライムよりも戦闘力が10倍!!
つまり、すばやさが…!! 】
Aスライム「どるんどるん!!」 キュイン!!
勇者「なっ…!?」
【 エーススライムはあっとうまに見えなくなった……】
勇者「………」
勇者「………」
【 勇者の足は自然と止まっていた。 】
勇者「は、はやい……!!
北の国で見たスライムと全然違う……!!」
勇者「あ、あれがエース・スライムなのか!?
すごい!!」
勇者「よ、よーーーし、あのくらいはやくなってやるっっ!!!!!!」
【 同じ時刻… 】
【 西の国 】
西の王「長旅、ご苦労様です。
既にお食事のほうはご用意致しましたので
みなさん旅の疲れを癒して行ってくださいな。」
魔隊長「ありがとうございます!国王様!
じゃあ、皆ー!今からお食事になるので、しっかりと手洗いうがいをしてからですよー♪」
隊員達「はーい♪」
国王「(…魔法の国ではまだ幼い子までも部隊に編入するというのか??
勇者部隊の平均年齢は18…
一回り小さい子までもおる。)」
国王「(たとえ、魔力がすごくても精神的には子供ですのに…
その精神力もタフであればまだマシな方ですが…)」
魔女勇者「(わー♪ここが武器の町かー、勇者君ってここも訪れたみたいだったし
この国の事をもっと知っておけばよかったなぁ…)」
【 それから素手勇者は走り続けた… 】
【 2日後… 】
【 魔法の国 】
勇者「ぜえ…ぜえ…ついたーーーーーーーーー!!
4日でついたーー!!
そして無傷だーーー!!」
勇者「でも結局エース・スライムは見失っちゃったな…」
勇者「まあいいや、魔法の国で今度は鍛えてみるかな!!
メラはともかく、ホイミも色々使いこなせるようにしないと…」
【 魔法の国 城門 】
魔法門番A「とまれ、」
勇者「は、はい!」
魔法門番A「…君はこの国に何の用かな?」
勇者「用っていうか…えっと観光みたいなものです。」
魔法門番A「そうか、ではボディチェックをするがかまわんね?」
勇者「は、はい…」チラ
魔法門番B「…………」 ガシャ…
勇者「(こ、こえー…あの人すっごい睨んで来るよ。
僕が怪しいヤツだったら、すぐ殺しそうな雰囲気だよ…!!)」
魔法門番A「……よし、怪しいものは無いな。
その装備と年齢からみて君も勇者か?」
勇者「はい」
魔法門番「…いいだろう。入国を許可しよう。」
勇者「あ、ありがとうg」
魔法門番「ただし、この国に入った旅人には観光区域が設定されている。」
ガチャ…
【 門が開けられると、そこには大勢の魔導士や魔女の姿が…! 】
魔法門番A「ここから丁度真正面…
国の中心部に、時計台と噴水がある。
…そこから先には進まない事だ。」
魔法門番B「許可の有るもの、そして王族、上級魔系家以外の人間が入った場合は…」
勇者「わかりました!! ぜっっったいに入りません!!」
魔法門番A「……」
魔法門番B「……」
勇者「………」
【 魔法の国 】
【 ここは魔法の国、何百年も前から魔法の魔法による魔法のための国作りを行って来た。
町並みは西の国の用に、レンガ造りの家々ではなく
木造やテントなどもあった。そしてとにかく、色とりどりの風景が素手勇者の好奇心を誘った。】
勇者「しかし、周りを見る所見る所…魔法関係や魔法っぽい店ばっかりだ!」
勇者「すごいなー」
「なにあれー?」
「うわー…今時、剣で戦ってるとか…」
「ママー、あの人すっごいボロボロの服着てるよー」
「しっ!見ては行けません!!!」
勇者「皆が僕の事を見て、避けたりジロジロ見てる。」
勇者「なんだこれ…」
勇者「なんだこれ……」
【 魔法の国 】 中級家系住居区域
【 宿屋A 】
主人「はあ??何お前、そんな格好で泊まるつもり!?
薄ぎたねえよ!!余所者!!せめて着替えてから泊まれってんだ、このバカチン!」
勇者「なっ!?……失礼しました。」
【 防具屋 】
主人「そんな汚い服着た人に売るものは無いよ。」
勇者「そ、そんな!!お金はありますよ!!」
主人「お金は関係ないね!お前、この国の人間じゃないしダメダメ!!」
勇者「えー……」
主人「ほかの店にいきな!このバカチン!!」
【 道具屋 】
娘「なにかよう?」
勇者「何か道具が欲しくて…」
娘「いいけど、ここ魔術師専門店だから」
勇者「へ?」
娘「あんたみたいに汗臭い戦士向けの店じゃないって事よ。
売ってるもの見てて気づかないわけ?」
【 店の中は、ローブにとんがりハット、マントなど
勇者からすれば着てると動きにくそうなものばかりだった。】
勇者「………」
娘「ぼーっとしてないで!!汚いからさっさと帰ってくれない??あんた腐ったミカンよりも酷いわ。」
勇者「…なんだこれ。」
【 勇者はこんな感じのやり取りを6回くり返した 】
【 最下級階層エリア 】 裏路地
不良「よお兄ちゃん」
クズ「そんなボロボロの服着て何処行くのかな??」
ゴミ「いい場所オススメしてあげようか?ケケケ」
勇者「いえ、結構。
それより外の人間でも泊まる事の出来る宿ってあります?」
不良「あるよー、でもちょっと高いかな。」
勇者「…お金ならたくさんあります!
どうか教えてください!!」
クズ「値段はな……てめーの持ち物全部だ!!」
ゴミ「うひゃひゃひゃひゃ!!」
不良「オラ、余所者はオレたち魔法の住人にお金を献上しな!!」
勇者「…………」
勇者「メラ」 ピッ
ドドドドドンッッッ!! ドウン!! ドウドウン!! ドウン!!
不良「あちいいいいい!?」
クズ「うげ!?」
ゴミ「にゃにいいい!?あっちゃああああ!!」
勇者「おい、ふざけてんじゃねえぞ。
僕はついさっきまで理不尽な事が立て続けに起きた事に無償に腹が立っているんだ。
君たちはこの町の人間みたいだけど、
僕みたいな外の国の人間でも泊まれる場所があったら教えてくださいッッッッ!!!!!」
勇者「次は変な事したら10連射をおみまいするぞ。」
不良「よ、よよよ…よその国の人でも泊まれる宿は1件あります!!」
クズ「へ、へへへ!そこの宿は、あなた様以外の普通の旅人や商人の人達に好まれてる場所です!!へへ!」
ゴミ「あちい~あちいよ。ひでえ…」
勇者「わかった、ありがとう。」
勇者「これ、やくそう。火傷はコレで治してね。」
不良「うおっ」
クズ「お、おう…」
ゴミ「やくそうだ!!やった!!」
勇者「やっと…泊まれる……はあ……はあ……
くそ…今ので魔力もカラッポだ!!」
【 超オンボロ道場 】
勇者「…あいつら」
勇者「嘘付いたな!!宿屋じゃなくて道場じゃないか!!」
勇者「……でもこれ以上うろついてたら、風邪引きそうだ。」
勇者「せめて毛布だけでも借りたい…」
老人「毛布だけで良いのか?」
勇者「どわああああああああ!!!?」
老人「うっさいのお前。」
勇者「なっ!だ、だれですか!!」
老人「ここの宿屋兼道場の主人だ。」
勇者「へ?」
老人「おーおーかわいそうに、寒さで震えて。
泊まる部屋はあるからゆっくりしていきなさい。」
勇者「…は、はあ」
賢者「い、いらっしゃい…ませ」ぷるぷる
勇者「こんばんは…(すげー緊張してるなこの娘。てかおっぱいでか!!)」
賢者「あ、あの…どのくらいおとまりでしょうか??」
勇者「……と、とりあえず一泊」
賢者「あう…は、はい!一泊ですね。
あ、あなた様に…神の癒しがありますよう祈ってます!」
勇者「(西の国の宿屋の子とは全然違うな…)」
老人「とりあえずワシが手料理を振るうから、食堂に来なさい。」
【 食堂 】
老人「ほう!お主、素手でここまできたというのか!!」
勇者「ええ、そうですよ。
毎回そういう反応されるんですが、おじいさんも昔武器をもってたとか??」
老人「まさか!!…実はワシもな、昔素手で戦ってたんじゃ。」
勇者「ええ!ホントですか!?」
【 勇者の顔が自然と笑顔になる 】
老人「しかし驚いた。
もう素手で戦うものなどいないと思ってたが…」
勇者「父の教えでやってみたことですが
意外と続いたというか…もっと素手を鍛えてみたいというか……」
老人「うむうむ、いいことだ!!」
勇者「えへへ」
賢者「……」prpr
勇者「えっと……」
老人「ああ、この娘はな。わしの孫じゃ。」
賢者「け、賢者です…」
勇者「賢者!?すごいですね!!
僧侶よりも優れた魔力などをもってるっていう、あの賢者ですか…!?」
賢者「そ、そうです…!」ぷるぷる
勇者「あ、えっと…僕何かしました??」
老人「賢者はすごいんじゃが、人見知りでな。」
賢者「…あう」
勇者「(この子いつもこんな感じなのかな)」
老人「さーさー、食べてくれ!
同じ素手同士、色々話そう出ないか!!」
勇者「そ、そうですね!あはは!!」
賢者「……はう」ぷるぷる
勇者「(人見知りっていうレベルなのかな??)」
賢者「こ、ここがお部屋です!
えっと…旅の疲れを親愛なる神々が癒し、
明日に羽ばたく、その足に無償の休息を…! ですう」
勇者「ど…どうも」
勇者「………」
勇者「………」
勇者「まあいいや!寝よう!!」 ぴょーん ぼふ!
勇者「あ~、フカフカのベットだ…
魔法の国の周辺て意外と魔物が多かったな…。
くびかりぞくに、コングヘッドや大サソリに…
大サソリはちょっと危険だったな……
で、でもウィッチレディが出たときに逃げちゃったけど
もったいなかったかな…ははは」
勇者「…明日は買い物だー。
新しい装備はどうなるかな…ふふふ」
勇者「ぐー…」
【 翌朝 】
老人「武具を買いたいなら、この地図にある店に行きなさい。」
勇者「あ、ありがとうございます!」
老人「背中の白い剣はともかく、グローブと鎧はこまめにかえないとな。
何せ、素手程相手に接近しなおかつ危険な戦いはないからの。」
勇者「相手の攻撃を弾くよりも、避けるってかんじですよね。」
老人「わかっておるのー。そうじゃ、避けるのが大事じゃ。」
【 魔法の国 】 下層家系地域
【 人気が全然ない裏路地 】
勇者「今朝、他の国の人でも買える武具の店を聞いてみたけど…」
勇者「ここか…」
勇者「西の国のように泥臭い…いや、色々な武器や防具があって
この国の雰囲気とはかけ離れている…」
店主「へい、いらっしゃ。なんだ坊主。珍しいものをみるような顔してるな。」
勇者「え、ええ…魔法の国にも普通の武具は売ってるもんだなって思って。
見て回った所は、全部ローブとか杖ばっかででしたので。
店主「はははこの国じゃ俺の店にある
剣や弓といった武器は異端に思われる程、
ここは魔法の魅力よって取り憑かれてるのさ。」
勇者「はあ…なんだかとんでもないところに来てしまいましたよ。」
店主「なにかこの国に用でもあったのかい?」
勇者「特に用は…ただ防具がボロボロだから、新しい町で買い換えようかと。」
店主「…確かに、というより相当使い込んでるな。
それ鋼の鎧とグローブだろ?
そこまで使われりゃ、武具もうれしいもんだな!はっはっは!」
勇者「ちょっともったいない気もします。」
店主「わかってるじゃないか坊主!」
勇者「…あとはエース・スライムらしき魔物を見つけたので
後で見に行こうと思ってます。
だいたい用事はこんなところです。」
店主「エース・スライム!?
そりゃまたおもしろいもんを見つけたな!!」
勇者「戦闘力が10倍ですもんね。」
店主「ここの国の連中でも、相当手こずってるみたいだぜ!
もちろん魔法はきっちり使ってるみたいだがな。
勇者「そうなんですか!?…うわっ、戦闘力10倍は伊達じゃないな。」
店主「ここの国の連中は戦う時に魔法メインだが、お前さんは背中の白い剣か?」
勇者「いえ…」
【 事情説明 】
店主「ははは!あのじーさんと同じ素手で戦う人間があらわれるとはな!!」
勇者「はあ…」
店主「すっっっっげえじゃねえかオイ!
北の国からここまで素手でくるってのは、今の時代……
いや、この町の魔法人間には絶対に考えられん事だぜ!!」
勇者「まあ…そんな感じはします。」
店主「その鍛え抜かれた体と使い古したグローブ…それに坊主の目をみりゃわかる。
お前ホンモノみたいだな。後ろの剣がピカピカのままなのも納得がいくぜ。」
勇者「まあ…素手で本当にやってきましたので」
店主「よし!待ってろ!!
店の中からいいものだしてくるぜ!!
勇者「えっ」
勇者「おお…!」
店主「どうだ?この国の人間は嫌みなヤツが多いが、魔法だけは別だ。」
勇者「まほうのグローブ!?」
店主「おうよ。グローブだが魔力を宿っていて魔力を上げてくれる!
あとは、この「しっぷうの鎧」だな。
こいつにも魔力が込められていて、装備すると速く動けるようになるんだぜ。
ただ軽い分、耐久度ははがねのよろいより落ちるがな。
勇者「あ、ありがとうございます!
えっと値段は??」
店主「おもしろい話とか聞けたからな。
2割引にしてやるよ!」
勇者「マジですか!?」
店主「おうよ!じゃ、また欲しいのあったらこいよー!!」
勇者「ありがとうございます!」
勇者「よーし…へへ、新しい町で新しい装備を買う程
わくわくするものはない!」
がやがや…
わいわい…
勇者「こころなしか、服装を魔法系?にしたら
みんな僕の事あまり見なくなったな。
…魔法ってすごい。」
勇者「しかし、このしっぷうの鎧ってホントに軽いな。
これならはやてのリングもあわせて、速く走れそうだぞ。」
勇者「あ、ライトセーバー。
森とかにいる間、しっかり磨いてなかったけ。忘れないうちに磨いでおこ!」
【 勇者はライトセーバーを磨いであげた! 】
【 お昼過ぎ… 】
勇者「さて、装備も充実したし外に出てこの国周辺を探検してみるかな。」
【 魔法の国 】 周辺
ウィッチレディ「はあいお兄さん♪」
勇者「……もったいないけど逃げよう。」
ウィッチレディ「ああん♪ウブね」
【 ミイラがあらわれた!! 】
勇者「……たまには魔法を使わないで戦ってみよう。
魔法ばっかに頼ってたら、いざという時にこまるもんな。」
勇者「石つぶて!!」 ヒュン!!
ミイラ「ぎゃん!?」
勇者「おおおおおお!!」 ボッ!!
ミイラ「ぎ!?」
勇者「オラッ!オラッ!オラッ!オラッ!!」 ボッボッボッボ!
【 勇者はせいけんづきを何発も叩き込んだ! 】
ミイラ「うごああ…!!」 ぶん!
【 ミイラは力一杯殴り掛かって来た!! 】
勇者「…!」
【 勇者は少し離れた!! 】
勇者「…ミイラは、動きが遅いのかな。どんどん攻撃できたぞ。」
ミイラ「うごおおおお!!!」
勇者「げ!まだ動いて来る!!」 サッ
ミイラ「ごああああ!!」
勇者「このやろう!!」 ボっ!!
ガン!!
ミイラ「が!?」
勇者「今だ!!」
【 勇者は仰向けに倒れたミイラの上に、馬乗りになった 】
勇者「この!!この!!この!!」 ボン! ボン! ボン!!
ミイラ「ぐあああ!!」 ガブ!!
勇者「いいいい!?」
【 勇者は手を噛み付かれた!! 】
勇者「いてえええええええ!!」
ミイラ「…うが?」 …ジュウウウ…
ミイラ「んがああああああ!?」
【 なんとミイラの顔は浄化されて溶けてしまった!! 】
勇者「えっ!?なんだ!!」
ミイラ「」
勇者「…やっつけた……のか??でも一体なんなんだろう??」
勇者「まさか、僕の体って…相当せいすいの力がしみ込んでる??」
勇者「だから浄化された…??まさかね……」
勇者「森の狼は噛み付いて来てもゲロ吐くぐらいだったし…」
勇者「………」
勇者「あっ…やっぱり聖水成分が上がってるのか。僕の体。」
【 勇者の体の性質は「聖質」に変化した! 】
勇者「…あと、ミイラは「動きが遅い、体力多い」って感じかな。
もし集団だったらマズいかな??うーん…」
ミイラ&ゾンビ「うごおおおおお…」
勇者「げっ」
【 勇者は20分かけて2匹を倒した。 】
勇者「……ゾンビ、ミイラともに燃えやすい。と」
勇者「あとゾンビはグローブ越しでも、体が溶けてたような気がするな…」
勇者「…………」
勇者「せいすいって…すごい。」
勇者「…今日は一旦帰ろうかな。」
【 夜 】
【 魔法の国 】 中央広場
わいわい… がやがや…
勇者「そういや、ここが一線を越えてはならない場所か…」
勇者「夜になっても、魔法の炎があちこちのロウソクに灯ってて、綺麗だなー」
勇者「噴水の近くに……強そうな魔導士達がたくさんいるな。
向こう側には高級な感じのローブを着た人もたくさんだ。」
勇者「………………」
勇者「………なんだかとんでもないところへきちゃったきがする」
魔導士「おい貴様!!」
勇者「…けど、僕には用も無いししばらくここでおじいさんから素手のアドバイスを教えてもらいながら
外を探検しよう!
あと町もちゃんと探検するかな…服装替えたし、食事ぐらいできそうな店も探さないと。
魔導士「聞いているのか小僧!!」
勇者「さて、宿に帰って寝るとしよう。」
魔導士「貴様ぁ!!無視するとは何ごとだ!!」ガシ!
勇者「…わっ!?」
魔導士「上級家系区域を見てばかりとは!!怪しいヤツ!!」
勇者「ちょっ…!! ちょっと何するんですか!!」ドンッ!!
魔導士「ぐああ!?」 ドサッ!
他の魔導士達「む!?」
ぞろぞろ… ぞろぞろ…
なにかあったみたいよ… あの格好だと、よその国の人じゃない??
わ、わたし知ーらない…
勇者「えっ」
魔導士「き、貴様…反抗したな!!げほっ…!うぐぐ…!!
私の声を無視した挙げ句、手をだすとは…!!」
勇者「え?ええ!?なんですかいきなり!!
僕が何をしたっていうんですか!!」
魔導士「ええい!黙れ!!だがまずは…その格好からするに貴様よそから来たな!?」
勇者「あ、はい。自分は旅人です。」
魔導士「余所者のくせに、この境界広場に近づくとは!!
貴様のようなものはこの広場に来る事自体あってはならんのだ!!
それを注意しようとしたのに反抗するとは……!!」 チャキっ
【 魔導士は杖を出した。 】
勇者「ええええええ!?」
勇者「……えっ?」
魔導士「とぼけても無駄だ!!まさか私の呼びかけが自分とは知りませんでした!!
などと言っても遅いぞ!!」
勇者「え!?…えっと!聞こえはしてましたが、僕だとは知りませんでした!!
ごめんなさい!!」
魔導士「ふざけるなあ!!抵抗した時点で貴様は牢屋行きだ!!」
魔導士「メラミ!!」 ドウン!!ドウン!!
【 杖の先端から大きな火の玉が素手勇者めがけてとんでくる!! 】
勇者「うわ!うわあ!!」 ヒュッ! ヒュッ!!
【 勇者は上半身を左右にひねって。すばやくかわした!! 】
魔導士「ぬう!?…運良く避けたみたいだがそうはいかんぞ!?」
勇者「ちょ、ちょっと話を…!!(メラミって意外と速度が遅い??)」
魔導士「くせものだー!!あの白い剣を背負った青年をとらえろー!!」
魔導士達「うおおおおおお!!!」
キャー キャー !!
ワーワー!!
勇者「う、うわああああ!!!なんなんだよこの国はぁ!!!!」
魔導士「逃げたぞ!!やつを逃がすな!!」
ワーワー!! キャーキャー!!
???「一体なにかしら?この騒ぎは」
魔導士「ま、魔法使い様!!」
魔法使い様「私の名前をいってどうするの?」
魔導士「も、申し訳ございません!」
魔導士「実は、薄汚い余所者が城の方へ行こうとしてたので……」
魔法使い「バカなやつね…
で?そいつの特徴は??」
魔導士「17~18歳くらいの青年
体はガッチリとした筋肉質。装備は白銀のよろいに、魔方陣の装飾が入ったグローブ。
そして背中には白い剣を装備しておりました!!」
魔法使い「白い…剣!?」
魔導士「はっ!汚れた盗人みたいなやつでしたから
どこかから盗んだものかと…その剣だけは純白で輝いておりましたので……」
魔法使い「(グローブに白い剣…って)すぐに他の魔導士達も呼びなさい!!
私も探しに行くわ!!」
魔導士「は…はっ!!」
【 裏路地 】
勇者「はあ…はあ…一体なんだってんだよもう!!」
勇者「魔女勇者ちゃんや魔隊長の人達と違って、なんだあのオッサンは!!性格ひどすぎるぞ!!」
勇者「くっそ…こんな感じだと門もとおれなさそうだしどうしようか…」
勇者「せっかくおじいさんの宿に泊まれたってのに…」
町民「い、いました!!魔導士様!!白い剣を持った人がいました!!」
魔導士「なにい!?」
勇者「げ!?」
町民「あ、あそこに…!」
魔導士「どけ!!邪魔だ!!
町民「きゃあ!?」
魔導士「つったってるでない!!バカが!!」
勇者「ら、乱暴な人だ…!!」
魔導士「見つけたぞ!!小僧ーーーーーーー!!!」
【 魔導士は「ベギラマ」を繰り出した!! 】
勇者「いっ!?」
【 炎は波のように素手勇者に襲いかかる!! 】
魔導士「はーっはっはっはっは!!」
勇者「くそ!!」 バシュ!!
【 なんと勇者は鍛え抜かれた足腰で、家の屋根に飛び乗った!! 】
魔導士「…は!?」
勇者「い、家の屋根までとべるとは思わなかった…!!
これがしっぷうの鎧??それとも鍛えまくったからかな…」
部下達「ま、魔導士様…!!」
魔導士「ええい!!逃がすな!!ヤツを追え!!」
魔導士「メラミ!メラミ!!」 ドウン!! ドウン!!
勇者「うおおおあああああ!?あちいいい!?」
【 勇者はすれすれのところでかわした!!】
魔導士「くそ!!ゴキブリのように素早いやつめ!!」
【 裏路地 】
「おえー!逃がすなー!!」
「異端者を排除しろー!!」
キャー!キャー!
わー!わー!
【 物陰 】
勇者「はあ…はあ……くそっ なんてこった。
観光のつもりがこんなことになるなんて…」
勇者「もしこれが北の国にでも知れたら
僕や父も母もどうなってしまうんだ?」
勇者「…いや、そもそも僕は悪い事をしていない。
境界線だって越えてないし、腕はビックリして振るっただけだ。」
勇者「はあ……どうしよう。」
【 勇者はしばらく物陰に隠れた 】
【 その日の深夜 】
勇者「……僕を探す声が聞こえなくなった。そろそろ大丈夫かな??」
ヒョコっ
勇者「ふいー…大丈夫だ。
よし、あとはこの国から逃れる方法があるはずだ……」
勇者「……………」
勇者「……でもなー、うまく行きそうな感じがしない。」
勇者「とりあえず、道場に戻って事情を説明しよう!!」
【 オンボロ道場 台所 】
勇者「……台所から失礼!」
賢者「!!」
勇者「えっ」
賢者「っきゃあ!?」
勇者「うおわ!?」
賢者「あ、あなたは…!!台所から入るなんて…!!神の名の下に神罰をうけるがいいです!!」 ぷるぷる…
勇者「うわ!待って!!これには事情が…!!」
賢者「天罰!!天罰!!」 ぶん!ぶん!
勇者「ほ、包丁ふりまわさないでよ!!」
老人「お~、どうかしたのか賢者よ。」
賢者「お、おじいさま~」ぷるぷる
老人「ははは、どうしたんだ~。そんな小動物のような顔をして……」
勇者「あ!おじいさん!!」
老人「なんじゃ?やけに息切れておるな。」
勇者「そ、それが大変なんです!!
町の広場に行ったら、魔導士の人に追いかけられて…!」
老人「何!?おまえ、まさか上級家系区域に入ったのか!?」
素手勇者「まさか!!城門で脅されるわ、前の町でも無実の罪で酷い目にあったし、そういう気はありませんよ!!
むしろ初めてここに来た僕に、偉い人の住む場所に行く理由がわかりません!!」
老人「そりゃそうか。おぬしが嘘をついてるとは思わないし……」
勇者「僕の!!僕の目を見てください!!!
嘘をついてる人の目に見えますか!!?」
賢者「ひっ」
老人「わかったわかった。そんなに近寄るな暑苦しい。
おおかた、『薄汚い旅人が広場に近づくとは何事か!』とは言われたんじゃないのかの??」
勇者「…そ、その通りです。」
老人「あいつら、とことん腐ってるからの。
おぬしみたいな人間を見つけては日頃のストレス発散してるんじゃよ。」
勇者「ええー…」
老人「この国も終わりじゃな。魔力に取り憑かれおって…」
勇者「……」
老人「おぬしみたいな人間がふえればいいのにのー」
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