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    元スレ勇者「 最終的に頼りになるのは自分の力だ」 

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    851 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 12:19:04.70 ID:rWBWSTuho (+20,+29,-8)
    その食いついた馬鹿に食いつく馬鹿で無限ループ出来るな
    852 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 12:28:58.05 ID:Q0WciUqKo (+18,+29,-7)
    食いつく馬鹿に見る馬鹿
    同じ馬鹿なら食いつかなきゃ損損
    853 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 12:40:26.52 ID:JExPQOre0 (-1,+13,-4)
    次スレいく?
    854 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 12:41:10.32 ID:5+FFTtaDO (+24,+29,-22)
    ずっと面白くて読んでたけど、サキュバス編で萎えた
    855 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 16:05:22.73 ID:FPPEQ57Mo (+27,+29,-12)
    なんでお前らは同じ感想を繰り返すんだ
    >>1が反応しないの分かってるだろ
    856 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 18:53:50.91 ID:TMEk1Udbo (+27,+29,-9)
    純愛ものだと思ってたらいきなりNTRた気分だ…
    857 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 19:02:13.08 ID:FqM6kfiIo (+24,+29,-22)
    NTRでもない緩い陵辱で文句言うなや
    858 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 19:08:01.49 ID:TMEk1Udbo (+16,+28,-1)
    気分だっつーの
    859 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 20:16:02.62 ID:czImIhQAO (-4,+10,-2)
    雑談入りま~す
    860 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 21:17:26.37 ID:iU95bQtZ0 (+19,+30,-54)
    永遠の陵辱シチュであるオークとエルフが共に暮らす村だと…

    夫婦間で毎晩普通にボテ腹ダブルピースが行われているとしか想像できんてw
    863 : ◆JKtjWo - 2013/02/13(水) 21:29:54.28 ID:OA58PWN80 (+45,+29,-10)
    >>862
    そういうコメントしてもらえて嬉しいって意味だよ(笑)
    そして次はやっぱり土曜日の夜になっちゃいます。
    864 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 21:30:38.38 ID:nlEpBxJ4o (+13,+28,-2)
    舞ってる
    865 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 21:35:40.97 ID:AbC0z/JJo (+19,+29,-9)
    このSSの作者は「晒す」が読めない
    866 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 21:42:32.08 ID:+3RqmnNno (+19,+29,-7)
    このssら抜き言葉が多すぎわろた
    868 : VIPにかわりま - 2013/02/13(水) 23:58:26.44 ID:F+hSsQubo (+19,+29,-3)
    なんだビーカーか
    869 : VIPにかわりま - 2013/02/15(金) 16:21:57.72 ID:QIZN6LObo (+12,+29,-6)
    つまんないからもう書かないでいいよ?
    870 : VIPにかわりま - 2013/02/15(金) 17:58:39.31 ID:T5dm81zro (-29,-25,+0)
    >>869
    [ピーーー]ば良いよ
    871 : VIPにかわりま - 2013/02/15(金) 19:54:43.81 ID:Eok/ERnI0 (+19,+29,-4)
    ビーカーなら仕方ないな
    873 : VIPにかわりま - 2013/02/16(土) 00:28:05.58 ID:ODKYqlmoo (+24,+29,-7)
    勇者者で荒れるの久しぶりだな
    もっとやれ
    874 : VIPにかわりま - 2013/02/16(土) 03:36:17.37 ID:C5yfHhoe0 (+19,+29,-6)
    勇者って名前だけだからな
    875 : VIPにかわりま - 2013/02/16(土) 11:39:57.96 ID:iebauwU0o (+24,+29,-7)
    お前ら60レスも雑談して飽きないの?
    876 : VIPにかわりま - 2013/02/17(日) 00:32:04.37 ID:pyfkIw6Ao (+17,+29,-2)
    土曜の夜過ぎた
    877 : VIPにかわりま - 2013/02/17(日) 00:54:14.97 ID:vDjoK4tio (+18,+28,-15)
    なんだよ投下無いのか
    878 : VIPにかわりま - 2013/02/17(日) 08:27:35.68 ID:d2N5DHgAO (+24,+29,-8)
    予定は未定ってやつだろ
    気長に待とうや
    879 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:06:21.62 ID:ssb+JyAL0 (+25,+30,-275)



    【 翌朝 】

    弓使い「俺は商店街に行って来る」

    勇者「いってらっしゃい」





    勇者「…みんなの様子はどうなったかな?」





    【 宿舎 】


    「あーああああ!!っっ!!!させてくれー!うがあああ!!」

    「か、体に力が入らないよ……」

    「うげえげげげげ…気持ち悪い……」

    「口の中が精子臭い…」

    「ふえええ~ん…ひぐっ」


    エルフ「この町から直接汲み上げた魔法水はよくききますよ。
        早く元気になて下さいね。」

    オーク「これはいやし草といってな…心を落ち着かせる作用を持っている
        1日3回、お湯で煎じて飲みなさい」

    「はーい」

    「あ、ありがとうございます…グスっ」

    「なんだか夢を見てた気分だ…」

    「オレたちどうして傷だらけなんだろう…」

    「たしか森に入って迷って…」


    勇者「みんな…記憶や精神が不安定になっている……
       弓使いの言った通りだ。こんなにも酷いとは…」



     【 ちょうど素手勇者が宿舎に入り
       入り口から様子を見てると、入ってすぐのベットから… 】

    880 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:07:28.82 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,+0)


    戦士勇者「ゆ、勇者さん…」

    勇者「わっ!ビックリした!」

    戦士勇者「……私、覚えていますの」

    勇者「えっ」

    戦士勇者「…覚えているんです。今まで何があったのか…
          私、わたしは…ううっ」

     【 戦士勇者はベットの上で、泣きじゃくっていた。
       両腕両足に包帯などを巻かれて、動けないようだった。 】
        

    勇者「戦士勇者さん、しっかりしてください!
       もう終わったんです…。悪い夢は終わったんですよ。」

    戦士勇者「ひぐっ…だってわたくし……あなたに……」

    勇者「ああ、あれは全然気にしてないよ。
       全部サキュバスの…」

    戦士勇者「ほ、本心も…っありました…!
          自分の生活とかも…です。」

    勇者「それは……たぶん皆も思ってるんじゃないかな?」

    戦士勇者「グスっ…」

    勇者「僕は僕で、適当な所で引き返そうかと思ってたし
       いざ旅をしてたら魔法の国の問題に巻き込まれて
       色々予定が狂ってるんだ。僕も一緒だよ。だから、ね?
       今は体と心をゆっくり休ませなよ。」

    戦士勇者「ひぐ…っはい……本当に…すみません」

    勇者「ホイミ、ホイミー。ちょっと他の人の所も見て来るね。」

    881 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:10:22.89 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,+0)

    【 重病者隔離宿舎 】

    勇者A♂「……………」

    勇者「…………」

    勇者A♂「……………」

    勇者「…………」

    勇者A♂「……………」

    勇者「…………」

    看護婦「その人は精神がひどくやられて重病者で今はいやし草を用いた安眠剤で落ち着かせてます。
        当分、寝たきりだと思いますよ?」

    勇者「そうですか…」


     【 勇者A♂は苦痛に満ちた顔で眠りについている 】

    勇者「(咄嗟とはいえ、足折ってごめん。ホイミかけとくね」


     「ああ…ああああ…がっ…」

     「きみ…どこかでみたような……ああ、でもおもいだせない……」

     「体が痛いよ…熱いよ……」


    看護婦「治療でサキュバスの魔翌力を抜く際に副作用が出ています。
        ……ここに長居する事はお勧めしませんよ。」

    勇者「わかりました。」

     【 勇者は帰り際に一人一人にホイミをかけてあげた。】



    「あ…ありがとう」

    「あれ?きみって確か北の国で…」

    「…………(どうやら眠ったようだ)」

    「あ~~~…体が楽に…」



    【 個人部屋 】

    隊長「……………」

     【 北の部隊の隊長は眠ったようにぴくりとも動かない 】

     【 そして、体が少しだけ痩せて見えた。 】


    オーク医師「体力的にも精神的にも、一番酷い方だ。
          サキュバスの魔翌力と交配活動でよほどやられたようだな。」

    勇者「……すごく、屈強な方とは思ってたんですが」

    オーク医師「サキュバスの魔翌力はまず精神…生物の脳から浸食する。
          ……あまり、気負うことはしないほうがいいぞ?」

    勇者「はい…」

    オーク医師「看護婦から魔法水による身体の浄化や、いやし草の食事もさせている。
          命に別状は無いから安心しなさい。」

    勇者「はい…(勇者A♂くんが知ったらなんて言うかな…)」

     【 勇者は帰り際にホイミをかけてあげた 】

    882 : VIPにかわりま - 2013/02/17(日) 21:11:15.27 ID:hjQzIexVo (+32,+29,+6)
                             ,、r'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`';,、
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    .                         ハ        /  |、
                            /|ヽヽ、___,,,,、 '    l ',
                           ノ. | ヽ          / |`ー-、
    883 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:17:17.19 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-304)

    【 個人部屋 魔法使い 】

    勇者「……えーっと、具合はどう?」

    魔法使い「………」

    勇者「………」

    魔法使い「…………」

    勇者「……あ、そうだ!これ、商店街で売ってたブルーリンゴっていう果物。
       すっごく、おいしくて気分がすっきりするんだって」

    魔法使い「………」

    勇者「…じゃ、お大事にね。」



    勇者「(とてもじゃないけど、無罪がどうとか言える状況じゃないな…)」






    【 個人部屋 魔法王 】


    魔法王「!」

    勇者「具合はどうですか?」

    魔法王「う、うむ…ここの人達が親切にしてくれたぞ。 
        おかげで……」

    勇者「……」

    魔法王「……ら、楽になったぞ」

     【 魔法王は恥ずかしいとも恐怖ともとれる表情で
       目をそらしながら応えた 】

    勇者「……」

    魔法王「…その、素手勇者よ」

    勇者「はい。」

    魔法王「そなたは…ホンモノの勇者なんだな?」

    勇者「?
       えーっと、僕は僕ですが…」

    魔法王「ほ、本当にそうなんじゃな?」

    勇者「えっはい…」

    魔法王「………ひぐっ」

    魔法王「……グスっ」

    勇者「………」

    魔法王「ふ、ふええ…ん」


     【 魔法王は勇者を見るなり、泣き出してしまった 】

    884 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:17:53.68 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-287)

    魔法王「こ、こわかった…
        あんまり…ひぐっ…よく覚えてないけど…
        魔法使いと一緒に…偽物の勇者に攫われて…… 
        勇者が捕まってると聞いて…
        そしたら…ホンモノの勇者が助けにきてくれて…うわあああん」



    勇者「…大丈夫ですよ魔法王様。悪い夢はもう終わりました。
       魔法使いも無事ですよ」

    魔法王「うんっ…うん……」






    魔法王「その…魔法の国での事は、すまなかった……
        おぬしを疑って…」

    魔法王「それに……助けてくれてありがとう」

    勇者「いえいえ、僕は必死でしたし。
       無事で良かったですよ」

    勇者「それより、これから魔法王様と魔法使いはどうするんです?」

    魔法王「?」

    勇者「…今頃、魔法の国では大騒ぎだと思うんですが
       あなたと、魔法使いがいなくなったことに…」

    魔法王「そ、そうじゃった!
        速く戻らないと…」

    勇者「魔法使いの所にいきましょう
       もう動いても大丈夫…ですか?」

    魔法王「う、うむ。エルフのお姉さんも
        今日には大丈夫みたいな事を言ってたぞ。」

    勇者「よし、じゃあいきましょう」

    885 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:18:26.07 ID:ssb+JyAL0 (+58,+30,+0)

    魔法使い「ま、魔法王様…」

    魔法王「魔法使いー!げ、元気になったか!?」

    魔法使い「自分は…自分は……っ」 ポロポロ…

    勇者「…もう終わったよ!
       僕と弓使いでサキュバス達をやっつけたんだ!
       魔法王様もこうして無事に…」

    魔法王「そ、そうじゃぞ!魔法使い!!
        魔法使いも無事に…」

    魔法使い「私は……私は……魔法王様を…守るために…
         いえ、あれは守るためじゃなくて……別の……」ポロポロ…

    魔法王「ま、魔法使い…」

    勇者「…ごめん、色々とあるかもしれないけど
       できるだけ君たちは国に帰った方が良いんじゃない?
       今頃絶対、二人を捜してく国中がパニックだよ!」

    魔法王「そ、そういうことみたいじゃぞ!
        でも魔法使いの病気は……」

    魔法使い「……私なら、大丈夫です。」

    勇者「(そうはみえないけど…)」

    魔法使い「今からルーラを唱えます。  
         一刻も早く戻って、混乱を…
         魔法王様の無事と……」

    魔法使い「………素手勇者の無実の報告を」

    勇者「……そういえば、そうだった。」

    勇者「でも僕も謝らないと……僕がサキュバスに捕まったばかりに
       君たちを……ごめん。」

    魔法王「い、いいんじゃ…元はと言えば
        神官のやつらが…」

    魔法使い「………」

    魔法使い「……あれ?」

    魔法王「?」

    勇者「どうしたの?」

    魔法使い「……ルーラ!!」


     【 しかし なにもおこらなかった!! 】

    886 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:18:52.61 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-162)

    魔法使い「ルーラ!ルーラ!!ルーラ!!
         私たちを魔法の国へ!!」


     【 しかし、なにもおこらなかった!! 】


    魔法使い「ど、どうして…魔法が使えないの?」

    魔法王「も、もしかして戻れないのか?」

    魔法使い「そんな…はずが……」


     バタン



     【 魔法使いは気を失ってしまった!! 】


    魔法王「ま、魔法使い!」

    勇者「オーク先生!!大変です!!魔法使いさんが…!!」





    【 その日の夜 】




    魔法使い「……うう」

    勇者「あっ!目が覚めたんだね!」

    魔法使い「……っ 私は…」

    勇者「ショックで寝込んでたみたいだよ。
       丸2日もね。」

    魔法使い「そ、そんなに!?」

    勇者「うん、魔法王様もかなり心配してたよ。
       さっき寝ちゃったけど」

    魔法使い「……そう。」

    魔法使い「……また、あの子に心配をかけてしまった。」

    魔法使い「私は…ダメだ……」

    887 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:19:20.04 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,+0)

    勇者「そ、そうなの?」

    魔法使い「ダメ…なの。
         私、魔法王様と一緒に…大事な所…汚されちゃったもの…」

    勇者「っ!?」

    魔法使い「……ううん。大事な所を汚されたのは私の方……
         あの子にはサキュバスがずっと恥ずかしい事をしていて……」

    魔法使い「あの子に、あなたの国の人間が近づいた時に…
         あなたが脱出した騒ぎを聞いて…私たちは部屋に残されたの……」

    勇者「………」

    魔法使い「何もかも…めちゃくちゃにされて……頭の中が真っ白になって……
         同じようにされてるあの子が愛おしく見えて……
         あの子と一緒になりたくて……されるがままにされて……
         あなたがサキュバスとグルになってるかもと疑った事も…
         全部……わからなくなったわ」

    勇者「……君は、何もかも犠牲にして魔法王を守ったんだ。」

    魔法使い「違う…気持ちよくなりたかっただけ……
         あの時は……それしか」

    勇者「でも今は違うでしょ??
       あれはサキュバスの呪いみたいなものだ!
       君も皆も…僕も……」

    魔法使い「……」

    勇者「……」

    魔法使い「……ありがとう。」

    勇者「えっ」

    魔法使い「助けてくれて……本当に、本当にありがとうっ……!
         じゃなきゃ…私も……あの子も……堕ちてた……!!」

    勇者「……」

    魔法使い「……あなたが助けてくれたときのことは
         覚えてる。
     
         私は何も出来なかったのに…素手勇者は
         武器も持たずにあいつらを…倒した。」

    888 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:19:47.13 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,+0)

    魔法使い「私と…あの子を担いで運んでくれたのも…あなたでしょ?」

    魔法使い「エルフさんから聞いたわ。」

    勇者「…必死だったんだよ。」

    魔法使い「…………」

    勇者「とにかく…さ。ゆっくり休もうよ今は。
       ここの村長に聞いたら明日、ここから魔法の国に送ってくれるってさ。
       ただ、森を出てすぐの所だから魔法の国まで歩いていかないとだけど…」

    魔法使い「ありがとう………そんなにしてくれて……
         わ…私……どうしよう……。あなたに酷い事……今更謝って……」

    勇者「…べ、べつにいいよ。
       君のおかげで魔法王様も無事だったんだし。」

    魔法使い「勇者…」

    勇者「……初めて会ったときはさ、姉妹かと思ったよ。君と魔法王様。
       魔法使いの魔法王様をなによりも大事にしてる感じが伝わるよ。」



    勇者「だからさ……結果的には魔法王様は助かったんだ。
       ……その、とことん自分を責めなくても良いと思うよ?」

    勇者「僕だってサキュバスに捕まってなければ良かったかもしれないし…
       でもそうしたら、北の部隊の皆は助からないし…
       そもそもエルフとオークが…ってきりがないよ。」

    魔法使い「………やさしいのね。」

    勇者「そう?」

    魔法使い「…私ね。元々勇者部隊の立候補だったの。」

    勇者「へえ!そうだったんだ。」

    魔法使い「でも、あとちょっとのところで落選。
         自分の力が認められなくて、自暴自棄になってた頃…」

    魔法使い「私の両親が当時担当していた仕事…魔法王様の教育係に選ばれたのよ。
         両親は教育方面での仕事の評価が良くて…
         それで年の近い私が選ばれたの…」

    勇者「そんな事が…」

    魔法使い「でも…ね。その時は、見下してたの…あの子の事。」

    889 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:20:12.89 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,+0)

    勇者「……」

    魔法使い「…なんで子守りをしなきゃならないんだって。
         でも一緒にいるうちに……妹みたいに見えてきて」

    魔法使い「あの天使のような笑顔で…毎日が楽しくなった……。
         反面…自分の力を認めさせるように……あの子に理想を押し付けてて部分があった…。」
         

    勇者「……そうだったのか」

    魔法使い「……うん。」

    勇者「でも…それは本心じゃないでしょ?僕の勘だけど。」

    魔法使い「……ええ。でも、そうじゃないかって
         時々思ってしまうのが怖かった。」

    勇者「そう思うってことは本心じゃないんじゃないかな?」

    魔法使い「…どうして?」

    勇者「本心ならそんな話僕にしないでしょ…」

    魔法使い「あっ…」

    勇者「スッキリした?」

    魔法使い「…うん。ホント…あなたって不思議ね。
         素手で私と戦うし、素手でここまで旅をしてくるし…」

    勇者「まあ…いけるとこまで行ってみようかなって思って
       ここまできちゃったかんじだけどね」

    魔法使い「やれるとこまで、やろう…か」

    魔法使い「…うん、そうね。」

    勇者「僕も、旅を続けようと思ってるよ。」

    魔法使い「私もこれからも魔法王様を守り続けるわ。
         …そして、本当の家族みたいになりたい。私一人っ子だし
         あの子も両親がいないの」

    勇者「そうだったのか…」


    魔法使い「……ねえ、ちょっとこっちにきて」

    勇者「え?別に良いけど」


     【 勇者は魔法使いのそばにいった 】

    890 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:21:24.45 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-110)


    魔法使い「………」

     ぽすっ


     【 魔法使いは勇者の胸に顔をうずめた 】



    魔法使い「ごめん……ごめんね、勇者。ちょっとだけ
         泣かせて……」


    魔法使い「うわあああああ…あああんっっ!」

    勇者「………」


     【 勇者は魔法使いが泣き終わるまで、頭を撫で続けてあげた! 】



    勇者「(たぶん……今回の事がショックで魔法を……)」

    勇者「(………)」

     
    891 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:25:51.01 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,+0)

    【 さらに2日後 】


    弓使い「…魔法使いの魔法が使えない以上
        おまえ1人じゃ万が一の時に危険じゃないか?」

    勇者「うーん…」

    弓使い「魔法の国まで付いたら、俺はここに戻る。」

    オーク村長「…本来ここに何度も来る事はなるべくさけてほしいのじゃ。
          この森はお主らの思ってる以上に深く険しい…
          下手に噂を広めて犠牲者を出し、大地や自然を負の念で覆いたく無いのじゃ。

    弓使い「……私はウワサなど広めるつもりはありません。
        この森で自分の非力さをしりましたから。」

    エルフ村長「…一度だけここに戻れるアイテムを渡します。 
          あなたが我々の事を喋ったりほかのものに渡した瞬間、ここに戻れなくなりますので注意してくださいね?」

    弓使い「りょうかいです。」

    勇者「ぼくらにはいいんですか?」

    オーク村長「お主には邪悪な欲が無い。
          目を見ればわかる。」

    勇者「そ、そうですか…(なんかどっかで聞いたセリフ…)

    魔法王「素手勇者ぁー」

    勇者「あ、魔法王様」

    魔法王「魔法の国まで歩いて帰るというが大丈夫かの?」

    勇者「大丈夫ですよ。僕や弓使い、それに魔法使いもいます」

    魔法使い「でも私…魔法が……」

    勇者「ボソっ(魔法使いがいるだけでもこの子は安心してると思うよ?)」

    魔法使い「ボソッ(…あ、ありがとう。そういうことなら)」

    魔法王「お?」きょとん

    弓使い「(…かわいいな)」

    勇者「ではいきましょう」

    魔法使い「ええ」

    魔法王「エルフさん、オークさんお世話になりました。」ぺこり

    弓使い「…離れている間、部隊の仲間をよろしくお願いします。」

    エルフ村長「ええ、彼らは私たちがしっかりと治療しますよ」

    オーク村長「ではいくぞい……ルーラ!!」



     【 素手勇者達4人を光が包む! 】


    オーク村長「…しかし珍しいな。この時代素手で戦うものが存在したとは」

    エルフ村長「ええ…あれほどの生命エネルギーは初めて見ましたよ。」

    オーク村長「ここまで死と隣り合わせの生活を必死に耐えてきたのじゃろう。
          肉体にその精神力があふれておる。」

    エルフ村長「(もし勇者があの呪文をつかったら……どうなるのかしら)」

    892 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:26:18.67 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-186)


     【 中央樹海 南側   魔法の国方面   】




    魔法使い「…!ここは…魔法の国からきた場所!」

    魔法王「おお!?すごいぞ!景色が変わった!!」

    弓使い「………ふう」

    勇者「よし!さっそく戻ろう!!」








     【 それから数日、勇者達は魔物から魔法王や、魔法使いを守りながら戦い続けた 】


    勇者「おおおおっっ!!ヘビープレッシャーッッッッッ!!!!!」  ボッッッッッ!!

    勇者「じゅあああああっっっ!!」

     【 ヘヴィメタルグローブのパワーと重量がゾンビを押しつぶす!! 】


      ぐっっしゃああああああっっっ!!!


      ぶちゅり!!




    魔法王「…うえっ」

    魔法使い「魔法王様はあまり見ない方が良いですよ?」

    魔法王「で、でも素手勇者が戦ってくれてるのに…」

    弓使い「気分を悪くしたら元も子もありませんよ。」

    893 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:26:47.24 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-138)


      【 魔物の群れが現れた!! 】



    弓使い「!」  バシュ!!バシュ!!



     ドス!!

    髑髏の騎士「ぐえええ!?」



     ドスドスドスドスドスドスドスっっ!!
     
    アリゲーター戦士「ぐああああああ!?」




     【 魔物の群れをやっつけた! 】




    魔法王「おおっ 矢が全部当たっている…」


    勇者「よし!!このグローブのパワーはすごいぞ!
       重いけど、使いこなせば……」

    魔法使い「(ホントに素手だけで、戦ってる……これが素手勇者の実力かぁ)」

    魔法王「……」←唖然としている

    弓使い「周囲の魔物の気配が消えた。
        先を急ぐぞ!」

    894 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:28:09.34 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-232)




    【 魔法の国まで残り半分 】


    ユニコーン「ブヒイイッッッッ!!! ブヒぃぃぃぃぃッッッッ!!」

    勇者「うわ!!暴れるなコイツ!!」

     【 勇者はユニコーンの背中にしがみついている!! 】


    弓使い「暴れまくってるせいで、狙いが定まらない…」

    魔法使い「魔法王様は離れていてください!
         うっ酷い鳴き声…」

    ユニコーン「ぶひいいいいいいっっっ!!! 
          ぶひ?」

     【 ユニコーンは魔法王に狙いを定めた! 】


    ユニコーン「ぶ、ぶひいいいいいいいいいいいっっっっ!!」

    魔法王「ひっ!?」

    弓使い「ロリコンかこの豚ウマは!!」 バシュ! バシュ!!


     【 しかし弓使いの放った矢ははずれてしまった! 】


    魔法使い「くっ…!!メラミ!!」  ドウン!!


     【 魔法使いは魔法が使えるようになった!!
       しかし攻撃は外れた!! 】


    魔法使い「しまっ…」

    ユニコーン「ぶひいいい!!!ぶひ!!ぶひいいいい!!!」

    魔法王「こ、こっちにくr


    勇者「おおおおおおりゃああああああああっっっ!!!」   ッッッッッ ボ    ン  !!


     【 勇者はヘヴィメタルグローブをユニコーンに投げつけた! 】


     ド  ゴ  ン ッッッ!!


    ユニコーン「ぶひええあ!?」


     【 ユニコーンを倒した!! 】
     【 ユニコーンはユニコーンの角を落とした。 】

    895 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:33:58.54 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-207)

    魔法使い「大丈夫ですか!?魔法王様!!」

    魔法王「う、うむ……助かった。」

    勇者「危なかった…けどすごい威力だな…このヘヴィメタルグローブ。
       咄嗟に投げて使ってみたけど、ここまでダメージが大きいとは。」

    弓使い「(普通、グローブを投げるなんて事は………
         いや、素手だからこそ何でも武器として使用できるのか)」


     【 弓使いは矢がセットされていないショートボウを見た! 】



    魔法王「ゆ、ゆうしゃあ~」 ポロポロ

    勇者「だ、大丈夫ですよ。わるい魔物はやっつけました。」

    魔法王「う、うん~」 ぐしぐし

    魔法使い「ほっ」

    弓使い「…しかしまだ魔法の国は遠いな。
        エルフのみなさんから貰った食料も、あと少し…」


    勇者「その時はせいすいでも飲むと良いよ。
       ちょっと変な味だけど、お腹に溜まるんだ。」

    魔法使い&弓使い「……」

    魔法王「ふええ~ん」


    896 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:34:26.41 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-111)




     【 魔法の国まで後少しの距離 】




    メタルスライム「きゅるる!!」

    勇者「ん!?」

    魔法使い「あ、あれは!」

    弓使い「メタルスライム…!」

    勇者「へー、ああいうのもいるんだ。」

    メタルスライム「!?」 ダダダ!


     【 メタルスライムは逃げ出した 】



    魔法使い「……まあ、逃げてくれた方が助かるわ。」

    弓使い「ああ」

    魔法王「綺麗な色をしとったスライムじゃ。」

    勇者「うーん、あれとも戦うときがくるのかな。」

    弓使い「運が良ければな」

    勇者「?」


    897 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:34:53.98 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-226)

     【 魔法の国 】



    勇者「ついたーーーーーーーーーーーーーっっっっ!!!
       っっしゃあああ!!!やった!やった!!!遂についた!!」

    魔法使い「ええっ…ほんとに、帰って来れたわ。」

     【 魔法使いは目に涙を浮かべている 】

    弓使い「……じゃあ、ここまでだな。」

    勇者「あ、そういえば。」

    弓使い「素手勇者、短い付き合いだったけど色々ありがとう
        おまえのおかげで俺は変わる事が出来た。」

    勇者「え?…あ、まあ…前と雰囲気は違ったし。」

    魔法使い「あなたにも礼をいいたいんだけど…」

    弓使い「それはまた落ち着いたときで良い。」

    魔法王「あ、ありがとうございました。
        魔物をやっつけてくれて感謝します。」

    弓使い「ふふっ、護衛の勤めですから当然ですよ。」

    勇者「…元気でね。みんなをよろしく。」

    弓使い「ああ。素手勇者もな。」


     【 弓使いは、帰還用のアイテムをつかった! 】


     
     バシュ!!


     【 弓使いは、一瞬のうちに消えた! 】


    勇者「よし、戻りましょうか。魔法王様。魔法使い。」

    魔法使い「…ええ。」

    魔法王「うむ!」

    898 : VIPにかわりま - 2013/02/17(日) 21:38:15.97 ID:Kqi8WKWJ0 (+24,+29,-28)
    今更だけど、メール欄に「saga」と入力すればちゃんと魔力って表示されるようになりますよ。
    899 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:43:32.47 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,+0)

    【 宮殿 大広間 】


    執事「ああ!魔法王様と魔法使い様…それに素手勇者も戻らないとは……!!
       一体何がどうなって…」

    神官「だから素手勇者が国王様達を攫ったのだ!!
       それしか考えられん!!」

    執事「しかしそんなことをすれば、今だ牢屋にいる老人殿と賢者殿は…」

    神官「それもやつの狙いよ。あの2人は囮なのだ」

    執事「そんなことが…」

    神官「(まさか国王がいなくなるとは…思ってもいないチャンス
        ここで俺が徐々に手を伸ばしていけば…ふふふ)」


     ワーワー!!

         がやがや!!


    執事「む?何やら外が騒がしいの…」

    神官「なに?」




    魔法王「執事ぃ!!」

    執事「ま、魔法王様!?」

    魔法使い「今戻りました。素手勇者も一緒です」

    勇者「どーも…」

    神官「!?」

    神官「…っおい!貴様!!魔法王様を攫っておいてのこのこ帰ってくるとはどういう事だ!!
       魔導士達よ!!このものをひっとらえよ!!」

    勇者「げっ…」

    魔法王「やめろ!!神官!!
        素手勇者は何もわるくないぞ!!」 だきっ

    勇者「!」


    神官「ま、魔法王様…!なぜ素手勇者に…!!」

    魔法使い「…この人が魔法王様の命の恩人だからよ。
         私も…ね」

    執事「おお!なんと!!」

    魔法王「こ、これは余の命令だ!!
        素手勇者を捉えようとするでない!!」

    神官「い、いったいなにがどうなって…?」

    900 : ◆JKtjWo - 2013/02/17(日) 21:44:08.77 ID:ssb+JyAL0 (+60,+30,-236)
    あっ 入力し忘れてました。





     【 その日、長く行方不明だった魔法王と魔法使いが戻ったニュースは
       あっという間に国内に広がった。
       そして、二人を助けたのが罪人だった素手勇者だった事も…

       特に素手勇者に関しては、魔法がいの一番に大切だと信じきっている魔法の国の国民全員を
       驚きと賛美の声に分けさせた。

       なにせ、凶悪生ものと素手で渡り合い
       中央樹海からもう1人の仲間とともに、2人の少女を
       素手で守りながらきたというのだ!
      
       魔法を使う事が当たり前となってる世界で、それはそれで魔法王帰還とは別に
       多くの人の間で議論となった。 】



     【 素手勇者は無実の罪で解放された! 】

     【 老人と賢者も解放され、手厚い治療などを受けた! 】
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