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    元スレ勇者「 最終的に頼りになるのは自分の力だ」 

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    551 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 14:33:23.67 ID:IxynWH6ro (+4,+16,-2)
    ほう
    552 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:02:29.42 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,-195)

    【 裏路地 】

     【 はやてのリングを2つ装備した素手勇者は
       まるでゴキブリのごとく、地を這うようにすばやく移動した。 】

     【 あくまで裏路地から出口の門までのルートを
       地図を確認しつつ慎重に向かった。 】

     【 そして… 】



    勇者「ライトセーバーは、布につつんで杖みたいに持つようにした。
       柄の部分に布を丸めればそれっぽいな。」

    勇者「…さっきも人とすれ違ったが
       気づかれた気配はなかった。よし。」

    勇者「…この国には二度と来たく無いな。
       おじいさん達ともまた会えるかどうかわからないけど。」







    勇者「丁度、賢者の行っている学校の裏を通るのか…、大人数だし
       見つかりたく無いな。」






    「…ねえ、賢者さん。あなた最近ずるしてるんではなくって??」



    勇者「お?」 ピタッ

    553 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:03:14.12 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)


     【 ちょうどレンガ作りの敷居にある柵から
       3人の女生徒が賢者に何か話しているのが見えた。 】

    勇者「(賢者…?なんだ??)」

     【 おもわず足を止めてしまう素手勇者 
       賢者は壁に背を向けて経っていたので、彼女の顔が丁度勇者の視界に写ったからだった。 】


     【 それにただ友達と話しているのなら、ともかく
       賢者の怯えた顔と、複数の人間に言い寄られているような状況はおかしいと思ったからだった。 】


    賢者「わ、私はずるなんかしていません!
       神に誓ってもそのような事は…」

    生徒A「じゃあどう説明するのかしらぁ?
        まず、あなたと私たちは同じ2年生の魔法学院の生徒…」

    生徒A「なのに、あなただけ3年生の魔法授業を特別に受けれるなんておかしいと思わないかしら??」

    生徒B「そうよそうよ!」

    生徒C「ルール違反はダメよー」

    賢者「私はルール違反もしていません!
       ただ魔法の授業の成績がよかったから、先生から特別に…」

    生徒A「それがおかしいのよ!」 バン!

    賢者「ひっ」

     【 生徒Aは賢者を突き飛ばした! 】

    賢者「わ、私は…何もしていません」

    生徒A「そもそもあなたって、よその国から来た素人さんでしょ??
        そうよね皆」

    生徒B「うん、東の商業の国から来って行ってたわ」

    生徒C「魔法の才能があったから特別に入れてもらえたらしいわ!
        試験も受けてないのに!!」

    生徒A「そうよね…、ここは小学校の頃から魔法の授業を義務づけられた人が
        正式な試験を受けた後に入学できるのに…」

    生徒A「あなたは、途中参加でしかも先生に魔法の腕を見せて
        それで合格したらしいじゃない?」

    賢者「そ、そうです!私は転入でしたが、皆さんと同じ試験を…」

    生徒A「同じ…試験?」

    賢者「そ、そうです!神に誓っても先程のようなずるなどというのは…」

    生徒A「だまりなさい!!」

    554 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:04:49.48 ID:oDrXXocV0 (+80,+30,+0)

    賢者「ひう!?」

    生徒A「私たちと同じ…?ですって!?
        余所者のうえに、なんの名誉も無い庶民のくせして
        私たちと同じ学校で授業…いえ、上級魔法の学業まで学んで!!」

    賢者「ひっ…わ、私は……」

    生徒A「才能も容姿も家系も全部私たちが上なのよ!
        なのに、なぜアナタのような人間が上に居るのかしら」

    生徒B「賢者ってさー体だけは、いっちょまえだよね」

    生徒C「先生や先輩に…誘惑してるんじゃないの??」


     【 その言葉は賢者の信仰意識にあってはならないものであった 】


    賢者「い、いいかげんにしてください!!
       わ、私はそのような破廉恥な事をしてこの学園に入っていません!!
       もうやめてください!!」

    生徒A「おだまり!!」 バシ!

    賢者「ひっ!?」

    生徒A「ウンザリするのよね、あんたばっかがいつもいつも…いつもいつも!
       私より褒められ、色々な魔法を学べる機会があるなんて!!」

    賢者「うう…」

    生徒A「…そういうのはやっぱり」 もにゅ

    賢者「んっ…!」

     【 生徒Aは、賢者の胸をわしづかみに掴んだ!!
       服の上からでも一目で分かるほど、大きく膨らんだ乳房は
       生徒Aの手のひら以上あった 】

    生徒A「こんな…駄肉が詰まった汚らわしいモノで皆を誘惑してるのよ!!
        あなたは!!
        存在そのもので皆をね!!」  ぎゅううううううっっ

    賢者「いたっ!?やめてっ…ください!!
       お願いですから…!!」

    生徒A「いいなさい!!「私はこのいやらしい胸で皆を誘惑した汚らしいブタです!」って!!」

    賢者「…!か、神に誓ってもそのようなことは」

    生徒B「あ、ちょっと…」

    生徒「…もういいんじゃない??」

    生徒A「なによ!!こんなやつ!!こんなやつ!!」


     【 生徒Aは賢者の胸から手を離して、もう一度張り手をしようとした 】


    555 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:05:49.60 ID:oDrXXocV0 (+63,+30,+0)

    生徒A「な!?」

    賢者「うそっ…」

     【 勇者はとっさにメラミを避けた! 】

    勇者「あ、あぶなかった…いきなり何するんだ。」

    生徒B「(あわわわわ…ど、どうしよお…)」

    生徒C「(どうするったって…しかも、あの人至近距離でメラミ避けてたよね??)」

    生徒A「あなた達!はやく先生達を呼んできて!!」

    二人「う、うん…!」

    勇者「あっ」

    生徒A「あなたはこの私が直々に捕まえますわ!!
        ははははは!!!」

    生徒A「マホトーン!!」

     【 生徒Aはマホトーンを唱えた!! 】


    勇者「ん?」

     【 素手勇者は魔力が封じられた! 】

    生徒A「はははは!今あなたの魔力を封じて魔法を使えなくしたのよ!!
        これこそが私の得意とする封印魔法!!」

    勇者「へー」

    生徒A「!余裕をかますなど随分舐められてますね…!
        でも私の魔法であなたは一方的に…!!」

    勇者「どらあ!!」 ボッ!!

    生徒A「ひっ!?」

     【 勇者の拳は、生徒Aのガンマンすれすれを横切った!! 】


    生徒A「あ…ああっ…」 ショワアアア…


     【 直後生徒Aは自身に起こった事を体が恐怖として刻み
       地面に尻から崩れ落ちる。】

    556 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:06:40.11 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)



    勇者「あっ!あ、ああ…えっとごめん。怖がらせるつもりは…」

    賢者「す、素手勇者さん!!」

    勇者「賢者ちゃん!ごめん!!つい……」

    賢者「……いいんです。私は余所者ですから
       こういうことは慣れて…」

    勇者「そ、そんな事言うなよ。」

    賢者「これも神様の試練です。」

    勇者「助けた子供に試練を与えるなんて厳しい神様だよ。」

    賢者「えっ」

    勇者「ごめん、おじいさんから聞いた。」

    賢者「ふえっ……あ、素手勇者さん!!」

    勇者「えっなに?」

    賢者「はやく逃げないとマズいです!!
       わ、私はともかく素手勇者さんは捕まったら…!」

    勇者「そ、そうだった!!
       ごめん!また会えたら会いに行くよ!!じゃ!!」

    賢者「(こっそりピオリム!)
       は、はい!素手勇者さんも気をつけて!!」




    生徒A「あ、あなたねぇ…!!」プルプルッ

    賢者「む!」

    生徒A「こんな…こんなっっ!!よくも私にこんな事をっっっ!!!
        お前なんか一生呪って…!!辱めてやるわ!!!」

    賢者「っ!!えい!!」 ぶん!

     【 賢者は持っていた杖で思いっきり生徒Aの頭をなぐりつけた! 】
     
    生徒A「ぎゃ!?」 ドサっ

    賢者「神様…道を誤った人に暴力を振るう事をお許しください……グスン」


    557 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 15:09:35.89 ID:guZokd2+o (+36,+28,-18)
    >>554>555の間1レス抜けてない?
    558 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:09:36.49 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)

    20分後


    ダダダダダダダダダ!!!

    勇者「速い…!!これならこの国を出れる!!」

    勇者「(賢者ちゃん…は、一応この国の学校に行ってるから
        大丈夫…だよね??おじいさんも皆から無視されてるけど
        あえてそうなってるほうが安全になるのか……)」


      「うわ!なんだ!!」   「すごい!あの人の走り見た!?」


    勇者「もう門まで裏路地はない!!
       正面の道路から間に合うか!!?」

    勇者「うおおおおおおおお!!!!」

     【 勇者は門に向かって走り出した!! 】



     【 城門 】

    兵士「伝達呪文を聞いたか!?素手勇者が逃亡中だ!!」

    魔法兵士「魔法学院で騒動を起こしたみたいだ!!
         学院に向かってる部隊は!?」

    兵士「お、おい!!あいつは!!」


    勇者「うおおおおおおおおおっっっっ!!」  バババババババっっっ!!

    勇者「メラメラメラメラメラッッ!!!」

    兵士「ぐああああ!?」

    魔法兵士「で、でたぞ!!各部隊へ!!
         素手勇者は城門を突破しようと…ぐあ!?」

    勇者「ごめんなさい!!でも僕は無実なんです!!」



     【 勇者は隙をついて門を駆け抜けた!! 】

     【 勇者は門を抜けても走り続けた!! 装備と呪文のおかげでグングン速度が上がる!
       …賢者がピオリムをかけてくれた事は勇者は知らない。 】


    ダダダダダダダダダッッ!!!

    勇者「おっっしゃああああああ!!!! 出た!!
       これで東の国までひとっ走り!!!」

    勇者「やった!一時はどうなるものかと思ったけど…!!
       コレで僕は次の町に…


    魔法使い「行けれると思ったのかしら? イオラ!!」

    勇者「えっ」 くるっ

     【 勇者が声のした右の方をみると
       自分と同じ速度で、低空飛行をしている魔法使い…
       どこかでみたことのある女の子の目が笑ってない笑顔が目に映った瞬間

       素手勇者は「まぶしい!?」と感じた時には爆風と
       自身の走行速度で、地面をゴムボールのように転げ回った。

       装備はぐちゃぐちゃになり、今まで無傷だったエルフのお守りも粉々になり
       後に無事だったのは西の国王と、老人からもらった2つの「はやてのリング」
       そして北の王から貰ったライトセーバーだけだった。】

    559 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:11:05.69 ID:oDrXXocV0 (+64,+29,-9)
    げッ ミスった…

    少々お待ちを>>554から張り直します
    560 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:11:53.62 ID:oDrXXocV0 (+70,+30,+0)
    >>554の続き


     がし!


    生徒A「んなっ!?」

    勇者「そこまでにしなよ、君」

    生徒B「うわ!」

    生徒C「誰!?」

    生徒A「な、なんですの!?手を離しなさい!!」

    勇者「………」

    賢者「す、素手勇者さん…!どうして?」

    生徒B「す…素手勇者…!?」

    生徒C「え!?たしかその名前っていま町中で指名手配されてるんじゃ…」

    賢者「あっ…」

    生徒A「あ、あなたこの犯罪者と知り合いなの!?」

    賢者「ち、ちg…いえ、それは……」

    勇者「それ以上賢者を侮辱する事は許さないぞ。」

    生徒A「…はっ!な、何を言うかと思えば、私が賢者さんに何かしたとでも?」

    勇者「……」

    生徒A「犯罪者のあなたにとやかく言われる必要はありませんね!」

    勇者「僕は無実だ。
       境界線は越えてないし、ただ広場を散歩しただけだ。」

    生徒A「犯罪者風情が口答えしないで!!」

    生徒A「メラミ!!」

     ドウン!!

    勇者「!」 ヒョイ

    561 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 15:12:08.55 ID:guZokd2+o (+27,+29,-17)
    全部貼り直すの?
    抜けてたレス貼るだけでいいと思うけど…
    562 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:12:48.43 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)

    生徒A「な!?」

    賢者「うそっ…」

     【 勇者はとっさにメラミを避けた! 】

    勇者「あ、あぶなかった…いきなり何するんだ。」

    生徒B「(あわわわわ…ど、どうしよお…)」

    生徒C「(どうするったって…しかも、あの人至近距離でメラミ避けてたよね??)」

    生徒A「あなた達!はやく先生達を呼んできて!!」

    二人「う、うん…!」

    勇者「あっ」

    生徒A「あなたはこの私が直々に捕まえますわ!!
        ははははは!!!」

    生徒A「マホトーン!!」

     【 生徒Aはマホトーンを唱えた!! 】


    勇者「ん?」

     【 素手勇者は魔力が封じられた! 】

    生徒A「はははは!今あなたの魔力を封じて魔法を使えなくしたのよ!!
        これこそが私の得意とする封印魔法!!」

    勇者「へー」

    生徒A「!余裕をかますなど随分舐められてますね…!
        でも私の魔法であなたは一方的に…!!」

    勇者「どらあ!!」 ボッ!!

    生徒A「ひっ!?」

     【 勇者の拳は、生徒Aのガンマンすれすれを横切った!! 】


    生徒A「あ…ああっ…」 ショワアアア…


     【 直後生徒Aは自身に起こった事を体が恐怖として刻み
       地面に尻から崩れ落ちる。】

    563 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:14:07.89 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)


    勇者「あっ!あ、ああ…えっとごめん。怖がらせるつもりは…」

    賢者「す、素手勇者さん!!」

    勇者「賢者ちゃん!ごめん!!つい……」

    賢者「……いいんです。私は余所者ですから
       こういうことは慣れて…」

    勇者「そ、そんな事言うなよ。」

    賢者「これも神様の試練です。」

    勇者「助けた子供に試練を与えるなんて厳しい神様だよ。」

    賢者「えっ」

    勇者「ごめん、おじいさんから聞いた。」

    賢者「ふえっ……あ、素手勇者さん!!」

    勇者「えっなに?」

    賢者「はやく逃げないとマズいです!!
       わ、私はともかく素手勇者さんは捕まったら…!」

    勇者「そ、そうだった!!
       ごめん!また会えたら会いに行くよ!!じゃ!!」

    賢者「(こっそりピオリム!)
       は、はい!素手勇者さんも気をつけて!!」




    生徒A「あ、あなたねぇ…!!」プルプルッ

    賢者「む!」

    生徒A「こんな…こんなっっ!!よくも私にこんな事をっっっ!!!
        お前なんか一生呪って…!!辱めてやるわ!!!」

    賢者「っ!!えい!!」 ぶん!

     【 賢者は持っていた杖で思いっきり生徒Aの頭をなぐりつけた! 】
     
    生徒A「ぎゃ!?」 ドサっ

    賢者「神様…道を誤った人に暴力を振るう事をお許しください……グスン」
    564 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:16:35.97 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)

    20分後


    ダダダダダダダダダ!!!

    勇者「速い…!!これならこの国を出れる!!」

    勇者「(賢者ちゃん…は、一応この国の学校に行ってるから
        大丈夫…だよね??おじいさんも皆から無視されてるけど
        あえてそうなってるほうが安全になるのか……)」


      「うわ!なんだ!!」   「すごい!あの人の走り見た!?」


    勇者「もう門まで裏路地はない!!
       正面の道路から間に合うか!!?」

    勇者「うおおおおおおおお!!!!」

     【 勇者は門に向かって走り出した!! 】



     【 城門 】

    兵士「伝達呪文を聞いたか!?素手勇者が逃亡中だ!!」

    魔法兵士「魔法学院で騒動を起こしたみたいだ!!
         学院に向かってる部隊は!?」

    兵士「お、おい!!あいつは!!」


    勇者「うおおおおおおおおおっっっっ!!」  ぶん! ぶん! ぶん!!

    勇者「真空波!!!」


     ズバ!! ズバ!!!


    兵士「ぐああああ!?」

    魔法兵士「で、でたぞ!!各部隊へ!!素手勇者は城門を突破しようと…ぐあ!?」

    勇者「ごめんなさい!!でも僕は無実なんです!!」


     【 勇者は隙をついて門を駆け抜けた!! 】

     【 勇者は門を抜けても走り続けた!! 装備と呪文のおかげでグングン速度が上がる!
       …賢者がピオリムをかけてくれた事は勇者は知らない。 】


    ダダダダダダダダダッッ!!!

    勇者「おっっしゃああああああ!!!! 出た!!
       これで東の国までひとっ走り!!!」

    勇者「やった!一時はどうなるものかと思ったけど…!!
       コレで僕は次の町に…


    魔法使い「行けれると思ったのかしら? イオラ!!」

    勇者「えっ」 くるっ

     【 勇者が声のした右の方をみると
       自分と同じ速度で、低空飛行をしている魔法使い…
       どこかでみたことのある女の子の目が笑ってない笑顔が目に映った瞬間

       素手勇者は「まぶしい!?」と感じた時には爆風と
       自身の走行速度で、地面をゴムボールのように転げ回った。

       装備はぐちゃぐちゃになり、今まで無傷だったエルフのお守りも粉々になり
       後に無事だったのは西の国王と、老人からもらった2つの「はやてのリング」
       そして北の王から貰ったライトセーバーだけだった。】

    565 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:17:41.58 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,-240)

          

    【 玉座 】

    魔法王「罪人が捕まった?」

    魔法使い「ええ、私が捕まえました。」

    魔法使い「おお、さすが魔法使いじゃ!」

    魔導士「………」

    神官「………」

     【 多くの視線が魔法王に集まる 】


    魔法王「っ……皆もよくやってくれた、いつも感謝するぞ。」

    魔導士「……ありがたいお言葉」

    神官「……光栄です。では罪人の方は我々が」

    魔法王「ま、待っておくれ。」

    神官「…なんでしょう。」

    魔法王「妾は今まで罪人の言葉を聞いた事が無い。
        その者がなぜ、罪を犯したのかを聞くのも王の勤めで…」

    魔法使い「それは…」

    神官「魔法王様、それはまだ魔法王様に危険が及ばないためです。」

    魔法王「危険??」

    神官「我ら、神官や魔導士、それにこちらの魔法使い殿がこの広間に
       いるとしても『万が一』ということがあります。
       全ては魔法王様の安全のためなのです!」

    魔法王「で、でも…」

    魔法使い「神官はあなた様の安否を…気遣っております。
         どうか…」

    魔法王「わかった…、では罪人のことは神官に任せる。」

    神官「…はっ」

    魔法使い「……」


    566 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:19:27.77 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)



     【 地下牢屋 】


    神官「では、わたしはコレで
       …あなたの傷の恨み、存分に楽しんでくださいね」

    魔法使い「余計なお世話よ。さっさと仕事に戻りなさい。」

    神官「(魔法王に気に入られてるからといって調子に乗るなよ…)」



     しばらくして…


    勇者「僕は無実だッッッ!!」

    魔法使い「ヒャド」

    勇者「うっ…うう……」ガタガタッ ガチガチッッ

    魔法使い「あんあた良くそこまで体が持つわね。
         普通の人ならとっくに寒くて気絶してるんじゃないかしら??」

    勇者「ぼ、ぼく…は! ずっと体を…きたえてた…からね。」ガチガチガチ…

    魔法使い「パンンツ一丁で、震えてる筋肉質が何言ってるんだか…気持ち悪い。」

    勇者「………」ガチガチガチッッ

    魔法使い「(意外と辛抱強いわね、コイツ。すぐ悲鳴でもあげるかとおもったけど…)」

    勇者「(も、もう1週間もパンツ一丁で…冷凍系の魔法当てまくられて……し、死ぬのか?
        あの時、見て見ぬ振りをしてれば…いやダメだ。
        僕には無視できなかった…)」

    勇者「(おじいさんの家に居る間…賢者が……頑張ってるのを聞いて…… 
        なんとなく僕と似てると思って……!!)」ガチガチッ

    【 勇者は歯を食いしばり、はたまた口の中で舌をおもいっきり歯ではさみ
      痛みのマヒで寒さを耐えようとしていた。 】

    魔法使い「……っふん」



    567 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:20:30.00 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)



    【 さらに数日後 】
     
    勇者「さ、さむい……」

    勇者「こんな檻の中じゃ…やっぱり寒い……
       せめて毛布があと1枚あれば……」


    魔法使い「起きてるかしら?素手勇者??」

    勇者「おきてる…起きてなきゃ死んじゃう」

    魔法使い「ふっホントあなたゴキブリ並みに耐えてるわね。
         大会であなたと会ったときは、あなたがここまでの人間とは思いもよらなかったけどね。」

    勇者「ガチガチ…」

    魔法使い「そうそう、今日はお客さんよ。」

    勇者「えっ」



    魔導士「連れて参りました。入れ。」



    老人「おお…勇者よ。」

    賢者「………っ」

    勇者「おじいさ…ん?それに賢者…賢者??」

    魔法使い「…あーら、ひっどい。 
         どこの人にやられたのかしら。
         顔中引っ掻き回されてるし……髪の毛もぐしゃぐしゃにされて汚いわね」

    勇者「け、賢者!?なんで君がそんなことにっ…って
       まさかあいつらが……」

    賢者「………」

    老人「……素手勇者」

    勇者「お、おい!!おまえら!!
       僕を散々有罪だなんだと行っておきながら……ガチガチ
       な、んで…げほっ
       おじいさん達を巻き込むんだ!!」

    魔法使い「そりゃ賢者ちゃんが自白したんだもん。」

    賢者「………っ」ポロポロ

    魔法使い「…でもなんで自白したのかしら?
         もしかして今まで皆を困らせた罪の重さに耐えかねて?とか??」

    勇者「お、おまえ……!!
       それに……ガチガチッ……あの学校の連中ッッッ!!
       け、賢者に酷い目にあわせて…無理矢理……!!」

    勇者「……くそっ!!」

    勇者「(こんなことって…甘かった!
        完全に僕が甘かった!!ここは魔法の国だ!!魔法のエキスパートだっているんだ!!
        僕は……!!弱い…!!)」

    568 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:23:52.76 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)

    勇者「…ううっ うううう…」ポロポロッ

    魔法使い「…っ。ふん、ようやく泣いたわね。
         己の罪と責任をよーく噛み締めときなさい。」

    魔導士「…急ですが魔法使い様」

    魔法使い「魔法王様がお呼びです」

    魔法使い「わかったわ」

    魔法使い「あとこの2人は共犯者よ。
         素手勇者の隣の牢屋にでも入れておきなさい。」

    魔導士「はっ!」

    老人「……」

    勇者「……」

    賢者「……」





     【 魔法王の部屋 】


    魔法王「実は魔法使いに話が合っての…」

    魔法使い「はい、なんでしょう」

    魔法王「………」

    魔法使い「…どうかされましたか?」

    魔法王「自分の言う事が正しいことなのか悪い事なのかわからんのじゃ。」

    魔法使い「魔法王様の言うことは正しいですわ。
         全ては魔法王様のために…」


    魔法王「…それはどういう理由なのじゃ?
        みな口を揃えてそういうのじゃ。」

    魔法使い「っ」

    魔法王「魔法使いになら大丈夫じゃと思ったのじゃが…」

    魔法使い「私はいつでもあなたの味方ですよ。
         悩み事はいつも私が聞いております。どうかご安心を…」

    魔法王「……」

    魔法王「あんら…実は、その素手勇者という罪人なのじゃが」

    魔法使い「…はい」

    魔法王「…執事から色々聞いての。」

    魔法使い「(あの執事…何を吹き込んだのかしら?)」

    魔法王「執事は昔から色々と外の国の事も知っておる。
        若い時に冒険をしたことがあると言っておったからの。」

    魔法使い「私もしっていますよ。とても素晴らしい方ですよ。」


    569 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:24:36.53 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)

    魔法王「執事から聞けば、素手勇者は故郷の北の国で
        武器もつかわず素手で戦って…国民に感謝されてるというのを聞いた。
        その素手勇者は大変すばらしい功績を持っておるの。」

    魔法使い「…ええ、そのようですわね。   
         私もつい先程聞きましたが、まさかそのようなものが
         我が国で問題を…」

    魔法王「その詳しい事もじいに聞いたのじゃが…」

    魔法使い「(あのクソじじい!!)」

    魔法王「…話を聞く限りだと、素手勇者殿には誤解があるような」

    魔法使い「誤解などありません!」

    魔法王「ひっ」

    魔法使い「っ…!失礼、しました。
         素手勇者が罪を犯した事には変わりないのです。
         そう、たとえ広場での一件が無実であっても学園の生徒を襲うなどと…」

    魔法王「それも執事が…」

    魔法王「あ…でも、あの執事はこうも言っておった。
        宿屋の老人とお孫さんも…」ウルウル

    魔法使い「うっ(まさかあの執事魔法王様に全部話したというの!?)」

    魔法王「妾はいつも、何も知らされていない気がする。
        全部神官などに任せてる気もする。魔法使いもそうなのかえ?」

    魔法使い「それは…」




    魔法使い「……」

    魔法王「最近になって、皆がこわく思える。
        執事と魔法使いは昔から変わらない気もするが…」

    魔法王「他のモノ達が怖い。よくわからない話ばかりするのじゃ。」

    魔法使い「……魔法王様」

    魔法王「なんじゃ?魔法使い??」

    魔法使い「素手勇者にチャンスをあげる。というのはどうでしょうか?」

    魔法王「チャンス?」

    魔法使い「ええ、中央大陸にある「エルフの魔法水」
         それを素手勇者が手に入れれば、彼と宿屋の家族も解放…と。」

    魔法王「それはどういう…」

    魔法使い「彼は多くの人々に感謝されてるというのです。
         その行為、結果が真実とあれば
         2週間後、魔法王様の11回目の誕生日の祝杯への手伝いもできると思われます。
         魔法水を取ってこられれば、素手勇者を無罪と認めましょう。」

    魔法王「そ、そうか…それならわかった。」

    魔法使い「では失礼致します。」 ガチャ バタン

    570 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:25:42.39 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,-276)



    魔法王「…妾も外に出て色々な人にもあってみたいぞ。」






    執事「…その思い、確かですかな?」

    魔法王「!?」

    執事「失礼します魔法王様。」

    魔法王「し、執事…!いつのまに……!!」

    執事「素手勇者と話をしてみませんか?」

    魔法王「えっ」

    執事「罪人にも3種類分かれております。
       有罪、無罪、無罪と有罪を犯したもの。」

    魔法王「……」

    執事「多くの人と話を通じてわかりあう事は何よりも大事な事です。
       その分、時間はかかりますが得るものは大きいのです。」

    魔法王「……よくわからないが、話をしてみたい。」

    魔法王「今まで魔導士や神官から色々な罪人の話を聞いたが 
        執事からの話を聞くと何かふに落ちんのじゃ…」

    魔法王「そもそも…妾は何もしていないような気がするぞ!
        ぜ、ぜんぶ神官などがして…妾は王としての仕事は……」

    執事「確かめたいですか?」

    魔法王「…妾は確かめてみたいぞ。」

    執事「御意。では素手勇者の所へ来ましょう。
       見張りはラリホーで眠らしておきました。」

    魔法王「た、たのむぞ」

    執事「階層移動呪文!レベタ!!」

     【 レベタ … 指定した上、下の階層に瞬間移動できる。ルーラと違い、屋内専用魔法。 】

    571 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:27:32.06 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)




    【 牢屋 】

    執事「着きました。」

    魔法王「お、おお…!ここは…」

    執事「今まで罪を犯してきた人間を収容する場所です。」

    魔法王「…うっぷ。」

    執事「マスクをつけますか?」

    魔法王「いや、いい……」





    【 素手勇者の牢屋 】

    勇者「ごめんなさい…おじいさん、賢者。ぼくのせいで……」

    賢者「ど、どうして…!素手勇者さんがきにするのですか!!
       か…神様は私たちのことを無実とおっしゃいます。ふえっ」

    老人「お主は当然の事をしたまでじゃ!!」

    老人「ホントにくさっておるわ!!この国は!!
       法律よりも己の身勝手な感情や気分で、罪も無い人間を閉じ込め追って!!」

    勇者「くそっ 本当にそうだ…!!ちくしょお!!」

    勇者「あー…もう、最悪だ。この国は。
       法律よりも誰かの機嫌を優先なんて…」

    賢者「…わたしの行ってる学園もそうです。
       皆上級生には怯えたりしてる子も」

    老人「はあ…昔はこんな風じゃなかったのにの。」



    魔法王「…す、素手勇者は無実だといいたいのじゃな?」

    勇者「えっ」

    老人「だ、だれじゃ?君は」

    魔法王「ま、魔法王じゃ」

    賢者「え!?」

    執事「おお、皆さん。なんて酷いことに…」

    勇者「えっ ちょっと…ええ?魔法王??なんですか一体。」

    魔法王「その…」

    執事「私が全てお話ししますよ。」


    572 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:32:29.50 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)



    勇者「ってことはこの子がこの国のトップ…」

    賢者「はわわわっま、魔法王様…」

    老人「なんとまあ…この子が王だったは。」

    魔法法「じーっ…」おろおろ

    勇者「(予想外だった、こんなにも…すっごく綺麗な子だ。でもこんな小さな子が王なんてどうなってるんだ?)」

    執事「…ちなみに、この国について聞きたい事は
       後回しにお願いします。」

    勇者「なに!?僕らはわけのわからないことで…!!」

    執事「騒げば、ほかのものがかぎつきます。」

    勇者「え?」

    魔法王「い、今は急なようで会いに来たのじゃ」

    執事「秘密裏に伝言を頼まれましてな。」

    勇者「…伝言!?」

    執事「魔法使い様が魔法王様におっしゃっていた言葉ですが…
       中央大陸にある「エルフの魔法水」をとってくれば
       無実と認める。だ、そうです。」

    勇者「なに!?そもそも僕は無実だ!!なんでそんなことを!!」

    執事「…そのですな。いくらこちらの賢者さんを助けても
       学校には不法侵入、門番への攻撃という
       言い逃れのできない方の余罪がありまして…」

    勇者「うっ…」

    執事「そのために…」

    魔法王「あ、あの…素手勇者どの?」

    勇者「はい、なんでしょう」

    魔法王「お、お主の事を教えて欲しいのじゃが…だめかの?」

    勇者「ぼ、ぼくのことですか?別に良いですけど…」

    執事「なるべく簡潔でわかりやすくお願いしますね。
       
    魔法王「(冒険者というのは、すごい筋肉がつくのじゃな)」じーっ

    勇者「うっ…
       (ホントに綺麗な子だ。でも僕はロリコンじゃない…綺麗な人には誰だって興味を持つさ。)」

    勇者「じゃあ僕が旅をしてからの事を簡潔に…」

    魔法王「……ありがとう」

    573 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:36:34.00 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)

    魔法王「本当にここまで素手で…
        それに魔法使いが……」

    執事「少し前に魔法勇者部隊が西の遠征に赴く際、
       魔法使い殿に西の国の観察任務が降りたのです。
       まさかそのようなことが…」

    勇者「魔法使いって、魔法王様の世話係?だったんですね。
       あーえっと、それと広場での一件も全て事実です。
       不法侵入、職務妨害、器物損害もですが。」

    魔法王「じゃが、元はといえば魔導士が…本当ならここには」

    勇者「そうですけど…もう条件をのむしか無いじゃないですか。
       それで無実を「その場で証明」できれば早いもんです。
      
       それだけハッキリと申したんですから、今更変更なんてできないとおもいますよ。
       魔法使いやその周りの人はプライド高そうですし。」

    魔法王「……」

    勇者「あ、えっと魔法王様はそんなに嫌な人では…」

    執事「ごほん」

    老人「う、うむ…そうじゃな。 
       ここでずっと無罪判決をまつのもな…」

    賢者「た、たとえ有罪判決が出ても
       神様と女神様がお許しに…な、なりま…せ、
       っくしゅん!!」

    魔法王「あっ…執事!毛布とかはないのか!?
        ここは冷えてるみたいだ…」

    執事「既に用意してありますよ。」

    勇者「あ、ありがたい…」

    賢者「はうっ…ありがとうございます。」

    老人「すまんのー」

    魔法王「よ、よかった…」

    勇者「…まさか「エルフの魔法水」はデタラメなんてことはないですよね?」

    執事「デタラメではありません。
       こちらに、前年度に残った極少量の魔法水があります。」

    勇者「えっ」

    執事「この親指サイズ程の小ビンに入ってる青く輝く液体がそうです。」

    執事「これを素手勇者さんに…」

     ぴしゃっ!

    勇者「つめた!?」

    魔法王「お、おい!」

    勇者「あっ…あれ?」


     【 勇者の魔力が増えた!! 】

    574 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:37:49.97 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)

    勇者「なんか体の痛みが消えた気がする…
       寒くも無いし…」

    執事「それが魔法水の効果。
       飲むか、浴びる事で体を癒し、魔力を増大させる事が出来ます。
       つまりホンモノですよ」

    魔法王「ほっ…」

    勇者「わかりました。では中央大陸の森に行ってこの魔法水を取りに行けば良いのですね?」

    魔法王「う、うむ。取って来れたらすぐ素手勇者を檻から出すぞ。
        わ、妾の力不足じゃ…」

    勇者「そんな、いいですよ。無実を証明できる機会を与えてくれた事に。」

    魔法王「素手勇者殿…」うるうる

    老人「おほん、ではいつ取りに行くのですかな?」

    執事「おそらく早くて明日かと…」

    勇者「明日!?」

    執事「回復呪文のスペシャリストもいるので、その方が素手勇者の
       残りの疲労を取ると思いますので」

    魔法王「で、では…」

    執事「そろそろ戻った方かもしれませんね。」

    魔法王「う、うむ。もし誰かいたら
        妾が無理を言ったと伝えるぞ。」

    執事「ありがとうございます。」

    勇者「じゃあ、僕はゆっくりやすみます。
       魔法王様もありがとうございました。
       よかったです。話の通じる人で。」

    魔法王「う、うむ…では素手勇者も……きをつけて」

    賢者「…………」

    老人「…………」

    執事「では…レベタ!!」

     【 執事と魔法王は呪文で部屋に戻った。 】

    575 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:38:50.82 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,-85)


    老人「大丈夫かの?」

    勇者「さすがに装備はつけて行っても大丈夫かと思うけど…」

    勇者「…あっ その事聞くの忘れてた!!!」

    賢者「えっ!?じゃ、じゃあ大丈夫なんでしょうか!?」

    老人「わ、わしも魔法水の事に気を取られておったわ…
       と…とにかくガンバレ!!素手勇者!!」

    勇者「が、がんばります!!…いえ、やります!!」


    576 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:39:56.72 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,+0)





    【 魔法王の自室 】


    執事「ですから魔法王様に頼まれて…」

    魔法王「す、すまぬ魔法使い…妾の身勝手で心配をかけてしまって…」

    魔法使い「まあ今回はいいでしょう。最初に来たのが私だったからよかったものを
         ……次は絶対にしないでください。」

    魔法王「う、うむ…」

    執事「申し訳有りません」

    魔法使い「……」




    【 部屋の外 】

    魔法使い「執事」

    執事「はい、なんでしょうか」

    魔法使い「あなた魔法王様に変な事吹き込んでないでしょうね?」

    執事「変な…こととは?」

    魔法使い「…………」

    執事「私は以前と比べて法王様と接する機会は減りました。
       …その分色々と喋る事は多くなった来はしますが、なにぶん年のせいで
       最近物忘れが」

    魔法使い「……」ギロッ

    執事「ふふふ」

    魔法使い「何を笑ってるの!?」

    執事「失礼、以前あなたの両親が法王様の世話係をになっていたのを思い出しましてな…」

    魔法使い「………だから?」

    執事「立派になりましたな…、ご両親のあとを次いで
       まるで法王様とあなたは仲のよい姉妹に見えます。」

    魔法使い「……そう、私が法王様と姉妹に見えるのね。」

    執事「あなたは頑張っておられますよ。」

    魔法使い「そうやって話題をそらそうというわけ?」

    執事「別にそのつもりはありませんよ。
       あなたのおかげで魔法王様も成長しているという事です。」

    魔法使い「それは願っても無い事だわ。
         私は両親の後を継ぎ、法王様を見守る事だから。」

    執事「…ご両親は元気ですかな?」

    魔法使い「元気よ。大丈夫。
         今は中級階層地域の職場にいるわ。」

    執事「そうですか、何よりです。」

    魔法使い「……ちょっと、私の聞きたい事はまだ!」

    執事「おっと!魔法王様の食事の用意もせねば!!レベタ!!」

    魔法使い「この…っっ!!」

    577 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:41:34.82 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,-302)





     ばしゅ!!



    魔法使い「……」

    魔法使い「……」

    魔法使い「…法王様はまだ幼い。危険にさらしてどうするのよ。」




    【 その後、結局素手勇者の件は4日後になった。 】




    【 城内 】中央大陸の森(通称:中央樹海)行きの部屋


    勇者「はあ…武具の装着に許可が出て良かった。」

    魔法使い「うぬぼれないで、これは魔法王様直々の許可なの。
         たとえ、有罪としての人間でも無実の可能性も考慮して
         慈悲として装備される事を許可されてるのよ!」

    勇者「わかったよ。
       で、壁に描かれている青い液体の絵が「エルフの魔法水」だね。」

    魔法使い「そうよ!ほら、わかったならさっさと行きなさい!!」

    勇者「わかったよ。」


     【 勇者は新しく用意された、魔法のグローブ+しっぷうのよろいを着込み
       ライトセーバーも装着、「はやてのリング」もつけた! 】


    勇者「で、えーっと…この首に着いてるものは?」

    魔法使い「どこにいても、この城に呼び戻せる魔法具よ  
         こういった試験で犯罪者が逃げないようにしてるのよ。」

    勇者「ぼくは逃げないよ。絶対に。」

    魔法使い「口ではそういうわ。誰でも。」

    勇者「僕は行動でもあらわすよ。」

    魔法使い「……減らず口を。さあ!!もう森に飛ばすからね!!!」

    勇者「うわっと!」

    578 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:42:47.73 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,-181)


     【 勇者は魔方陣の上で座った!! 】


    魔法使い「いい!?期間は10日!!
         それ10日目の午後12時にアンタを
         城に呼び戻す!!魔法水があったら無罪!!持ってなかったら有罪よ!!」

    勇者「わ、わかったよ!!」


    魔法使い「…魔方陣の魔力よ!この者を中央樹海の中へ!!」

    勇者「!?」



     バシュ!!



     【 魔方陣がみどりに輝くと、すぐに勇者の姿は見えなくなった 】




    魔法使い「……これでいい。
         あいつが、無罪だろうが有罪になろうが…」

    魔法使い「魔法王様が納得いけば、それでいい…!」







     【 中央樹海 】


    勇者「…まいったな。」



    579 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:43:42.59 ID:oDrXXocV0 (+60,+30,-236)


    魔界樹「ぐるるるる!!」

    タンビラムーチョ「げへへへへへへ」

    スライムベホマズン「べっふぉ」

    髑髏の騎士「………」

    フラワーゾンビ「あおっ!あおっ!」


    勇者「逃げる!!!!」



     【 勇者は逃げ出した!! 】

    勇者「あの魔法使い!!!いきなり魔物の群れに送り込むとか!!!」

    勇者「くそっっ!!!絶対にエルフの魔法水を手に入れてやる!!」

    勇者「あっ 帰り道どこだ?」

    勇者「………」

    勇者「……非常にマズいぞ」

    勇者「……」

    勇者「…いや、待てよ。
       10日後に強制帰還だから、魔法水手に入れてから
       ここで待てばいいのか!!これは良い考えだ!!」


    キラーパンサー「がるるるるるる!!」

    勇者「…メラ!!メラ!!メラ!!」


     ドドドドドドン!!


    580 : ◆JKtjWo - 2013/02/03(日) 15:44:35.15 ID:oDrXXocV0 (+47,+27,-3)
    つづく

    また連絡します。
    581 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 15:50:38.94 ID:rOzib6fo0 (+22,+29,-18)
    魔法使い強すぎんだろ
    582 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 15:51:42.61 ID:kVqYCZZY0 (+10,+20,-3)
    乙!!
    期待してます。
    583 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 15:57:17.36 ID:OSzRtWsFo (-9,+5,-3)
    584 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 16:00:29.77 ID:IxynWH6ro (-6,+5,-3)
    585 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 16:01:20.50 ID:CdSoMsEn0 (+19,+29,-4)
    もう魔法使い殺せよ
    586 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 16:07:03.26 ID:Qx+ZKNeno (+2,+29,-17)
    俺も賢者ちゃんのお胸をもみもみしたいです
    587 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 16:10:31.99 ID:rOzib6fo0 (-17,+29,-25)
    魔物との戦いで首についてるやつが壊れて帰れなくなって自力で帰ってくるという展開も面白そう
    588 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 16:27:35.37 ID:W0dXBM/no (+1,+16,-2)
    おつ
    589 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 16:28:06.88 ID:IxynWH6ro (+8,+11,+0)
    >>587
    予想厨
    590 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 16:33:16.26 ID:rOzib6fo0 (+22,+29,-6)
    毎回あっさり捕まり過ぎだろ
    591 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 17:14:46.41 ID:nY7J16eDO (+27,+29,-9)
    魔法受け過ぎて魔法無効になるかもな…


    592 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 17:22:12.23 ID:rOzib6fo0 (+16,+28,-2)
    それありそう
    593 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 17:29:53.37 ID:Y4aYZBBgo (+24,+29,-8)
    むしろ魔翌力に還元して吸収しそうだな
    595 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 17:38:37.54 ID:q8SYj6Gto (+22,+29,-2)
    お前らしゃべるなよ
    596 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 17:49:19.49 ID:c7Qg4SQ00 (+27,+29,-5)
    乙でした。
    樹海編、次回は何時かなぁ…?
    597 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 17:52:37.66 ID:9kTZ6kplo (+22,+29,-15)
    モンスターのレベルかなり上がった?
    598 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 17:58:45.36 ID:L2b9UW/IO (+27,+29,-11)
    >>587
    そういうの自分の中にしまっとけよ
    >>1じゃないが、なんでてめえの[田島「チ○コ破裂するっ!」]見なきゃならんのか

    599 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 18:16:17.32 ID:inQM+vq10 (-3,+8,-14)
    >>587
    死ねよ糞餓鬼
    600 : VIPにかわりま - 2013/02/03(日) 19:38:55.32 ID:q8SYj6Gto (+27,+29,-3)
    おら雑談するなよ、お前らは何も言わなくていいんだよ
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