元スレ上条「ソードアート・オンラインか、やってみたいな」
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851 = 640 :
無理もない。
ここは『ヨラバタイ樹』の頂上、あと数メートルで上層階の天井に届いてしまう距離だ
キリト「…飛び降りるか?」
御坂「却下!無理。死ぬわよ?」
キリト「いや、やってみないと解らんよ?」
御坂「私はあんたと心中するつもりは無いわよ…この『転移結晶』は?」
キリト「それ1人用なんだよ」
御坂「そう、じゃあこれは無しね」
キリト「?ミコトこそ、それ使って帰るのはどうだ?」
御坂「あんたはどうすんのよ?」
キリト「んー…何とかして下りるよ」
御坂「それじゃあこの案も無しね。…ってか、これあげるわよ」
キリト「『転移結晶』を!?…いいのか?」
御坂「さっきのご飯のお礼よ!いらないってなら別にいいけど」
キリト「いえ、遠慮なくもらっときます」
御坂「結局、どうやってk」
「心配しなくても帰り道はこの中に…」
御坂「へ?」
キリト「この中?宝箱のことか!?」
箱を除くと確かに奥まで続いてる様子はある。
ここに入れと言うことか
キリト(どこまで続いてるんだ?これ)
御坂「よし!」
キリト「?」
御坂「よっと!!」ヒュン!!
キリト「って、飛び込むの早すぎだろおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
852 = 640 :
御坂「いやほおおおおおおおおおおおおおおおお」ビュー
宝箱の中は下まで続く光の滑り台だった。
結構なスピードが出てるが彼女はどちらかと言うと楽しんでる様だ
御坂(子供の時以来滑り台って。たっのし~!!)
いや、どう見ても子供である
「・・・・ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああ」
御坂「!?」
キリト「止めてくれ~」ビュ~
御坂「へ!?」
それは頭を下にし腹で滑ってくるキリトの姿があった
キリト「ミスった!ミコトー止めてくれ~~」
御坂「無茶言うな!自分で何とかしろー!!」
キリト「コントロールが効かないー!ミコト~!!」
御坂「こっちくんな~!!」
キリト「ああああああああああああ」
御坂「いやあああああああああああああ」
ドゴン!
御坂「わああああああああ!!」グルグル
キリト「うおおおおおおおおおおおおおお!!」グルグル
ぶつかった衝撃でキリトと美琴はまるで漫画の様に猛スピードで転がっていくのだった
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ヨラバタイ樹・根元の泉
「「ぁぁぁぁぁぁぁあああああああ」」シュポン!
ヒュー
御坂「ど!」ボチャン!
キリト「ら!?」ボチャン!
光の滑り台からはじき出された2人は樹液の泉に放り出された。
これで少しはHP回復できるので願ったりかなったりだ
御坂「何よコレ?」
キリト「俺に聞くなよ…」
御坂「…まあ、これでよかったのよね?」
キリト「そうだな…そうだ!ミコト」
御坂「ん?」
キリト「『白金の剣』ゲットおめでとう」
御坂「へ!?あ…ありがとぅ//」
キリト「よし。帰えってそれ自慢しようぜ」
御坂「う、うん//…あれ?ってか、みんなは?」
キリト「帰ったんじゃないか?流石に夜だし」
御坂「そんなはずh」
ドゴオンンンンンン!!!
キリト・御坂「「!?」」
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突然大きな音が森に響く。何かの衝撃音、何かわからないがこれは
キリト「戦闘?」
御坂「でも、今の音は…」
キリト「何か強攻撃の衝撃音、それを使えるのは」
御坂「あのバカ」
「てんめええええええええええええええええ」
その馬鹿、上条の声が聞こえたが不自然な途切れ方をした
キリト「何かおかしい。とりあえず様子を見に行こう!」
御坂「うん!!」
855 = 640 :
音源の方に来た、そこで2は見る。
両腕をなくし足だけで男と戦う浜面
小さいのに押され気味になってるアスナ
少し離れた場所でひれ伏せてる上条。様子を見るにしびれてる様だ
そして一番目を引くのは、男に片手で持ち上げられ下半身がない黒髪ロングのプレイヤー。
それに該当するのは
御坂「…」
キリト「おい、あれってルイじゃ」
御坂「」ヒュン!!
キリト「って、ミコト!!」
アスナ「きゃああ!!」
キリト「…っくっそおおお」ダッ!!
856 = 640 :
「さて、そろそろ」
佐天(もう…いや)
ザン!!
「!?」
ドサ
佐天(!?)
御坂「…」
「……っ!」バッ!!
距離を取る男。
突然現れ美琴に佐天を掴んでた腕を切断され、状況を掴めてなかった
(なんだあいつは?突然…いや、凄まじいスピードだったのだろう。にしてもあの攻撃力)
御坂「ヒール・ルイ!」(これで大丈夫よね!?)
(体力が全回復した…『回復結晶』だと…?)
御坂「」キッ
(何者なんだ…!?)
御坂「」ビュウ!!
(早い!!)
キィン!!
(防御がやっとだと!?)グググ
御坂「」グググ
(こうなったら、少し距離を置いて…)
御坂「」ギン!!
(ダガーをはじき上げただと!?)
御坂「」ブン!!
ザシュウウウ!!
「ヌァ!」
御坂「……たは」
「!?」
御坂「あんたは…」
佐天「…御坂…さん?」
御坂「あんたは…私の友達に…なにしとんじゃああああああああああああああああ!!!」
少女が吠えた。
それは佐天をあんな姿にしたこいつを心の底から許せないから
857 = 640 :
アスナ「ミコトさん!?」
「よそ見したらだめだよ!?」ビュン!!
アスナ「しま!?」
「ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!」ズン!!
「ぎにゃあ!!」ドギョン!!
「ふう…わり、遅くなった」
アスナ「キリト君!?」
キリト「大丈夫か!?」
アスナ「大丈夫じゃないわよ…来るの遅い!!」
キリト「へへっ!……ゴソゴソ、アスナ!」
アスナ「なによ!?」
キリト「これをカミジョウに」
アスナ「これって?」
キリト「『ヨラバタイ樹の葉』だ、これであいつのしびれも取れる。早く!!」
アスナ「わかった!!」タッ
「逃がさないよ!!」
キリト「おっと!!」キッ!!
「!?」
キリト「悪いな、俺の相手をしてもらうぜ」キリ
「今度はおにーちゃんが相手!?」
キリト「そうだ、ちなみに俺は年下でも手加減できないからな…」
今まで兄弟に接するように優しい感じで話しかけてたが、次の瞬間ドスの利いた声で言う
キリト「覚悟しろよ、レッド!!」
858 = 640 :
アスナ「カミジョウ君!!これ」
上条「ムグムグ…にがっ!!…サンキュー」
アスナ「いいえ…」
彼女はキリト戦闘を見る
キリト「うおおおおお!!」シュンシュン
「ひっ…ひっ!!」
恐ろしく素早い連続攻撃で相手を押す。
それも全攻撃が相手に命中し確実に相手のHPを減らす
上条「御坂…」
御坂「はあああああああああああああああああああああああああ!!」ブン!ブン!!
「…!…っく!!」
彼も美琴の攻撃を見る。
キリトほどでもないが素早い大振りの攻撃、ほぼ当たらないことが多いが当たるとHPをごっそり持っていく
アスナ「…っは!?カミジョウ君!ルイさんが!」
上条「は!?そうだ、佐天!!」ダッ!!
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佐天「…」
上条「佐天―!!」
アスナ「ルイさーん!!」
佐天「…」
上条「佐天!!」ガシ!!
佐天「…」グラグラ
アスナ「ルイさん!!」
佐天「…」
放心状態。
考えてみれば当然だ、中学生の少女が仮想の世界とは言え全身を切り刻まれたのだ。
パニックや発狂してない分まだいいが、それでも精神的ダメージはデカい。
すでに体は再生しているが、先ほどまでの記憶はまだ鮮明に覚えているだろう。
むしろ一生モノのトラウマになってもおかしくない、だがここで放心状態では分が悪い
アスナ「…っく」
パアン!!
乾いた音が響く。
アスナが佐天に喝のビンタを入れたのだ、内心では彼女もやりたくないと思ってるが現状ではこれが最善だ
佐天「……アスナ…さん?」
アスナ「佐天さん!!放心するのも解るし怖かったのも解る!でもね、今それやられるとあなた自身も危ないけど私達も困るの!!
つらいのは解るけど今はもうひと踏ん張りしてちょうだい!!わかった!?」
佐天「…はぃ」
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アスナ「じゃあ、立って!ここだと危険だから《圏内》までもどるわよ!」
佐天「はぃ…アスナさん?」
アスナ「なに?」
佐天「その…手、貸してくれません?足に力入んなくって…」
アスナ「…いいわよ…ごめんね、ひっぱたいちゃって」
佐天「いえ、アスナさんの言ってること正論でしたから…名前」
アスナ「へ?」
佐天「名前。呼んでくれましたね」
アスナ「あ、その。これは喝入れるのにこっちの方がいいかなーと思ってそれで…間違ってた?」
佐天「間違ってませんよ、ただ佐天は苗字ですけどね」
アスナ「そうなんだ…ねえほん」
上条「悪い、その件は《圏内》に入ってからにしてくれ」
アスナ「え!?えぇ…」
佐天「上条はどうするんですか?」
上条「…御坂の方に行ってくる」
アスナ「ミコトさん?でも…」
御坂「はあああああああああああああああああああああああああ!!!」ザン!!
「うぐおああああああああああ」ザシュウ!!
アスナ「大丈夫そうですけど…相手もHPほとんどないし」
上条「だからだよ」
アスナ「だから?」
上条「やりすぎだ…」ダッ!!
アスナ「カミジョウ君!?」
佐天「行っちゃった…」
アスナ「ハッ!?キリト君!?」
キリト「セイヤっと!」ブン!!
「ぐわああ!!」
佐天「大丈夫そうですね」
アスナ「はりゃ?」
861 = 640 :
「ぐわあ」
キリト「どうした?そんなもんか?」
「くっそ!(なんだよコイツ、強いってもんじゃねえ!!ヘッドより強いんじゃないか?)」
キリト「投降するなら今の内だぜ!?」
「…っ誰がするか!?」
キリト「そうか?お前らのリーダなんかHPレッドだぜ?」
ドゴン!!
「!?」
キリトに言われた後の轟音にリーダーの方を見る。
確かにさっきまで9割近くあったHPがすでに1割もない、キリトと美琴が来てから5分も経ってない。
鬼神のような強さに夢じゃないのかと疑いたくなる
(不味い…このままだと)
キリト「…どうする!?」
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「…っく!!」
御坂「どお?一方的にやられる怖さ?」
「…」
御坂「怖いでしょうね?でもね、佐天さんの方がずっと怖かったと思うの」
「…」
御坂「返す言葉もないのかしら?」
「…いい目だ」
御坂「は!?」
「いい目だ。私やあいつらと同じ」
御坂「あんた達犯罪者と同じにしないでくんない!?」
「同じだよ。その目つきは我らと変わらない人殺しの目」
御坂「そんなことない!!!」
「だが、現に今私を殺そうとしている」
御坂「…違う!!」
「違くない。…しかし、違いもあるな」
御坂「何よ?」
「例えば、このように言葉に踊らされる様とか…なっ!!!」ダッ!!
言葉を言い終えると同時に男は美琴に突っ込んでくる。
少しの隙でも見つけたのだろうか?
863 = 640 :
「うをら!!」ゴッ!!
「!」ドン!!
しかし、その反撃はある者の攻撃により失敗する。
御坂「あんた!?」
上条「御坂!やりすぎだ」
御坂「やりすぎって…佐天さん見たでしょ!?あんな風にされてあんたは黙ってられるの!?」
上条「違う!確かにあれは俺も許せない!!けど、ここでコイツを殺したらこいつらと同じだぞ!?」
御坂「…」
「たたた……どうやら、とんでもないお人よしのようだなその男は」
上条「なんだと!?」
「興醒めだ」
上条「まて!!お前らはなんでこんなことを!?」
「…それは私に質問してるのか?」
上条「そうだ!!」
「ハア―…私は君の様な偽善者は嫌いでね、問いに答えるつもりはないよ」ス
男は懐から玉のようなものを取り出す。
するとこの動きにチビが反応する
「!ザザ!!」
「!?」
すると2人も懐から玉を取り出すと
「「「ふん!!」」」ボン!!
「「「「「「!?」」」」」」
864 = 640 :
その球を勢いよく地面に叩きつける、すると煙が発生し視界がゼロになる
上条「煙幕!?」
御坂「っく!何も見えない!!」
浜面「おい!大丈夫か!?」
アスナ「私と佐天さんは大丈夫」
佐天「アスナさんの隣に居ます!」
キリト「みんな!!気を抜くなよ!!」
互いに声を掛けながら警戒する6人。やがて煙が晴れてくると
キリト「…いない?」
浜面「…隠れたのか?」
そこにはあの3人の姿は無かった。
隠れたと言うより後退したの方が正しいであろう
御坂「逃げられた…」
上条「ちくしょう!!」ダッ
アスナ「待って!!」
上条「なんだよ!?」
追いかけようとする上条だがアスナに止められる。
その理由は彼女の隣に居る佐天。3人がいなくなり戦闘が終わったので力が抜けたのかへたり落ちてる。
そしてその眼には
佐天「…っひ…っひ」ポロポロ
涙。先ほどまでアスナの喝で何とか立ってはいたが所詮は中学生、限界が来たのだろう。
泣いてる佐天の元に美琴が近づく
御坂「佐天さん…」
佐天「御坂さ~ん」ダキ
美琴に抱き着く佐天。彼女の胸で声を殺して泣いてる
浜面「…大将。気持ちはわかるけどここはいったん町に戻ろう。お嬢が限界だ」
キリト「俺もその方がいいと思う。俺達はあまりにも疲れてるしここで追いかけたらそれこそ奴らの思うつぼだ」
上条「…わかった」
彼らは『セコイア』に戻ることにした
865 = 640 :
はい!ここで区切ります
次回ですが残りも少ないので新スレ建てたいと思います
立ち次第報告して落とします
866 :
乙
佐天さんの日に佐天さん生還
867 :
乙 今回の話もだけど全体的にギャグとシリアスのバランスが良くて読んでて楽しい
868 :
乙
これのおかげで最近は週末が待ち遠しいぜ!
てか浜面足だけで戦えてたとかどこぞの地獄兄弟のアニキのようだなwwwwww
870 :
乙ー
これはきついな・・・
リアルでも1歩間違えばお陀仏シチュばっかりの上条達と違って()佐天さんにはショッキングすぎたろうし
ちゃんと立ち直れるか心配
871 :
今回も面白かった!
禁書チームとSAOチームのやりとりも楽しくていい
872 :
上条さん偽善者自覚している節があるから、その言葉無意味だけどな。
ハガレンに「やらない善よりやる偽善」っていう言葉もあったけなぁ……
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