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    元スレたしかあったジャンル「ベトナム帰還兵」

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    251 = 250 :

    敵宅

    「よう、アレクレセイ。元気にお留守番してたか?」

    「パパだー!!」

    マ妻「おかえりなさい、お風呂わいてますよ」

    ―――キキィッ

    「なんだ?外に車が?」

    チャキッ、ジャキッ…

    「伏せろぉおおお!!」

    ドガガガガガガガガ!!

    「アッ、アレクレセイ!?ターニャ!!?」

    カツカツカツ…!!

    「きッ、貴様らぁ…!!!」

    バキィィィィィ

    「ぐッ、があぁッ!!殺す!!絶対殺してやる!!貴様らの家――」

    パアアアアァァァン…
       
    「…はい、目標殲滅しました……コレでちょうど3軒目です」



    ありがとうございます 片方だけ全鯖は解除されました

    252 = 250 :

    「おッ女ちゃん!!!なにやってるんだよ!!ヤツらの家族まで!!」

    「…復讐だ。何が問題になる?」

    「くッ…!!」バチンッ!!

    「ッ!!」

    「もっ…もう一度言ってみろ……なっ何が…」ハァハァ

    (私が…男に殴られた……?)

    「貴様ァ!!」ジャキッ

    「よ、よせっ!!!」

    「何が問題になるッ……!?これじゃあヤツらと何も違わないじゃないか!!!こッ、こんな関係ない子供まで……!!」

    「関係ないだと…?ヤツらはマフィアの家族だ……だからジアンカーノの家族もヤツらの家族も死んだ」

    「なっ、なら復讐になんの意味があるんだ!?マフィアの家族だから殺されても当然なんだろッ!!?」

    「家族を、ファミリーを守るためだ…この世界はなめられたら終わりだ……」

    「そッ、そんな…」

    「我々に力がないとみなされたから…今回のような結果を招いた……」

    253 = 250 :

    「…いつだったかお前にいったよな」

    「『この世界では愛されるより恐れられる方がずっと安全だ』って……」

    「……」

    「……力が全てなんだよ、こっち側の連中にとってはな」

    「だから殺す、もっともっと殺す…2度と家族の、ファミリーの血を流さないためにも」

    「くッ…もう、止められないのか……?」

    「止まったらそこが…我々の墓場だ」

    254 = 249 :

    やぁおかえり

    255 = 250 :

    敵拠点
     
    ―――キキィッ!!

    「ヤツらだ!!イタ公共がきたぞ!!!」「ぶっ殺せ!!」「一人も生きて返すな!!」ガチャッ、ジャキッ!!

    ズガガガガガガガガガ!!

    「殺せ殺せ殺しまくれぇえええ!!!」

    「ドン、やつらの抵抗が激しく内部まで踏み込めません!!」

    「ガソリンだ、ガソリンを使え!!」

    ゴオオオオォォォォ…

    「ぎゃあああああぁぁ!!!」「助けてくれぇえええ!!!」「ひいぃぃぃ!!」

    「……」


    ただいまっする!!

    256 :

    なによりも
    マジで1人でこんだけ継続してるのがすごいと思う
    がんばってくれ!

    257 :

    マカロニ野郎如きにやられるなんてぇー!

    259 :

    教会の通り

    「……」

    (女ちゃんだ…以前とは違って護衛がたくさん……)

    「あ…」(男だ…アレ以来避けられてたから……久しぶりだな…)

    「……」

    「よっ、よぉ男……」

    「……」スッ

    「…っ」

    「……」

    「……」ブルブル

    ―――ギュッ

    「なっ…」

    「いっ、一緒に教会にきてくれ……頼む…お前がいないと……私は…」

    「俺は女ちゃん、君を嫌いになったんだ……」

    「きっ、嫌いでもいい……そばにそばにいてくれ…頼むから……頼むか…うぅ……」グスッ

    「女ちゃん…」(なんてよわよわしくて頼りなげな女の子なんだ…これがあの……)

    「お前と会えなかった一週間、淋しくて…ひぐっ…不安で……つぶれそうで…わッ、私は……!!」

    「うぅ…ぐすっ……」

    「…わかったよ、教会にいこう」


    もはよう!!

    260 = 259 :

    「神父様。最近、よく夢を見るんです…悪い夢を…夢の中では私が手にかけた者たちがでてきて……」グスッ

    神父「……」

    「私を囲んで『待ってろ女、人殺しの悪魔め…こっ、今度は貴様の番だ』って……」ブルブル

    「きっ、昨日も数え切れないほど殺して…ひぐっ……」ブルブル

    神父「……」

    「殺して、殺して、殺して……私もうっ…!!うぅ…」ポロポロ

    261 = 259 :



    「じゃあよかったら…ここで……待っていてくれ」

    「あぁ…」

    「神父様…告解を……」

    神父「…こちらへ」


    >>260これ飛ばしてました すいません

    262 = 259 :

    「うっ…ふぇ……ふえええぇぇぇ……」ポロポロ


    「……」

    (告解室から…女ちゃんのすすり泣く声が聞こえてくる……)

    (彼女は優しいんだ…優しすぎるから……)

    (……ファミリーのために、家族のためにどこまでも殺し続けていく、自分自身を壊しながら…)

    (これ以上女ちゃんに苦しんでほしくない…普通の女の子として普通の幸せを味わってほしい……)

    (だが俺にッ、俺なんかに…なにができる!?)


    「待ってて…くれたのか……」

    263 :

    支援しますよ

    264 :

    では私も

    265 :

    >>1はブラックラグーン好きだったりする?

    266 = 259 :

    「…うん」サッ

    「ハッ、ハンカチなんて…いらん!!泣いてなどいない」グスッ

    「…当たり前だ」ボソッ

    「え?」

    「君みたいな優しい女の子が…あれだけのことをしているんだ……どんなに泣いたって恥じることじゃない。むしろ当たり前だ」

    「ッ…!!」

    「だからさ…ほら、ちゃんと涙ふいて……」フキフキ

    「おっ…おとこぉ…私……ひぐっ……うぇっ……」ポロポロ
         
    ――――ガバッ

    「なッ!?」ドサッ

    「うわああああぁぁんんんん!!ひぐっ…!!えぐっ……!!」ポロポロ

    「……お前ら、我々はここにいては邪魔のようだ。表にでてるぞ」「ハッ!!」


    ありがとうございます!!ちょっと前に貼ったばかりだから見てない人
    がいてくれてうれしいです

    >>265見たことあるけど微妙wwwアニメの絵はすごい好き
    最初の辺はおもしろかった

    267 = 259 :

    「うッ、ひっく…うぅ……」グスッ

    「落ち着いた?」

    「……」コク…

    「な、なぁ女?やっぱりまた……殺すのか?」

    「あっ、あぁ…もうあと一歩だからな……あと一歩でヤツらを……根絶やしにできる」ゴシゴシ

    「君はドンという立場で…幸せなのか?」

    「しッ、幸せだとも…ファミリーのみんなを守れるんだから……」

    「ならなんでいっつもそんな…悲しそうな目してんだよ……」

    「なっ!?そんなことは…ない……」

    「女ちゃん…俺…初めてその……女ちゃんと一緒にデートみたいな事した時にこう思ったんだ」

    「一緒にいると楽しいなって……ただ一緒にいるだけでもさ」

    「!?」

    268 = 259 :

    「…無理だ」

    「え?」

    「私がこっちの世界から抜け出すのはもう…無理なんだッ!!」

    「……」

    「生まれた時から私はっ!!私はこっちの世界の住人だった!!首までどっぷりこの世界に浸かり切ってるんだ!!」

    「女ちゃん…」

    「金と名誉が命の価値よりも勝り、暴力と恐怖が全てを解決するこの世界に……!!だっ、だから……」ブルブル

    「だから…お前とは…いられないんだよぉ……」グスッ

    「……」

    「うぅ…ぐすっ……」ポロポロ

    「…ドンになる」

    「ッ!?」

    「俺がドンになる。そしてこの世界のルールを変えてやる。敵にも味方にも血を流させないでこの戦争を終わらせてやる!!」

    269 = 259 :

    「フフフ、きッ奇遇だな……私も…そう思った……///」

    「あんなに色んな…残酷なことがあったのに……女ちゃんといるだけで…いやいるからこそ俺は……」

    「無理やり……連れまわしたようなもんだけどな、フフ」

    「でもそれだって女ちゃんがいたからだ…」

    「久し振りに会ってわかった…俺だって、俺だって…女ちゃんと……一緒にいたい!!」

    「おっ、男…///」

    「……でも女ちゃんが苦しんでるところなんて…これ以上見たくないんだよ!」


    >>286すまん…またぬかしてた。申し訳ない…

    270 = 259 :

    「…無理だ」

    「え?」

    「私がこっちの世界から抜け出すのはもう…無理なんだッ!!」

    「……」

    「生まれた時から私はっ!!私はこっちの世界の住人だった!!首までどっぷりこの世界に浸かり切ってるんだ!!」

    「女ちゃん…」

    「金と名誉が命の価値よりも勝り、暴力と恐怖が全てを解決するこの世界に……!!だっ、だから……」ブルブル

    「だから…お前とは…いられないんだよぉ……」グスッ

    「……」

    「うぅ…ぐすっ……」ポロポロ

    「…ドンになる」

    「ッ!?」

    「俺がドンになる。そしてこの世界のルールを変えてやる。敵にも味方にも血を流させないでこの戦争を終わらせてやる!!」

    271 = 259 :

    うあ…ごめん……やばい…
    >>270は無しで…2回はってもうた……

    272 = 259 :

    「ハハ、なっ、何をいいだすかとおもったら……下手な冗」

    「俺は本気だ!!そしたらもう女ちゃんも傷つかないですむ!!」

    「むっ、無理だ!!お前にドンなんて!!!それに私だってお前に傷ついて欲しくは……!!」

    「もう決めたんだよ!!」グイッ

    「なっ…///」

    「頼む、協力してくれ…俺だってこの一年でそっちの世界のことを随分知ったつもりだ……」

    「お前…」(こっ、こんな目も…できたのか……)

    「頼むっ…!!」

    「でっ、でも実際問題お前がドンだなんて…大幹部連中が納得しない……」

    「結婚するんだ」

    273 = 259 :

    「―――ッ!!?///」カアアァァァ

    「ずっと考えてたんだ!!女ちゃんは大幹部連中から信頼されてる!!俺だってこの一年でだいぶ信用されるようになってきた!!」

    「なっ、なななななな!?///」

    「結婚したら女ちゃんが大幹部を説得、隠退して俺にドンの地位を譲るんだ!!そしたら女ちゃんとも一緒にいられる!!どうだ!?」

    「そっ、そんな簡単に…!!それに入会の儀式とかもあるし……」

    「全部!全部やるから!!どんなことでも!!だから……俺と…けっ、結婚して下さい///」

    「ひゃ、ひゃい…///」ジワッ

    274 = 264 :

    (ククク、チョロいぜ)

    275 = 259 :

    2日後――某廃ビル

    「来たな」

    「はい…」

    「洗礼は?」

    「すませてきました…」

    「では入会の意思を確認する」

    「あなたは名誉ある男として自らの意思でコーサ・ノストラに入会しますか?」

    「はい…」

    「ではあなたにこれから守るべきオメルタの掟を伝えます」

    第一条 第三者が同席する場合を除いて、1人で他組織のメンバーと会ってはいけない。
    第二条 ファミリーの仲間の妻を見てはいけない。
    第三条 警察関係者と交友関係を築いてはいけない。
    第四条 バーや社交クラブに入り浸ってはいけない。
    第五条 コーサ・ノストラにはどんな時でも働けるよう準備をしておかなくてはならない。それが妻が出産している時であっても、ファミリーのためには働かなければならない。
    第六条 約束は絶対的に遵守しなければならない。
    第七条 妻を尊重しなければならない。
    第八条 何かを知るために呼ばれたときは、必ず真実を語らなくてはならない。
    第九条 ファミリーの仲間、およびその家族の金を横取りしてはならない。
    第十条 警察、軍関係の親戚が近くにいる者、ファミリーに対して感情的に背信を抱く者、素行の極端に悪い者、道徳心を持てない者は、兄弟の契りを交わせないものとする。

    276 = 259 :

    「…確認しましたか?」

    「はい…」

    「あなたはどちらの手で銃を持ちますか?」

    「えと…右手です」(利き手でいいんだよな…?)

    「では右手を差し出してください」

    「……」スッ

    「このピンで差し出した方の指を刺して血をだし、この聖母マリアが描かれた紙につけてください」

    「痛っ…できました」

    「ではその紙を両手で包むように持ってください」

    「はい…」

    「では今から私がその紙に火をつけますので、紙をもったまま『私が誓いを破る事があれば聖人の貴方の様に我が身も燃え尽きる』と唄い誓いを立ててください」

    「はい…」

    「…では」
     
    ――――ボッ  

    「ッ!!」(くっ…熱い……)

    「……」

    「わっ、私が誓いを破る事があれば聖人の貴方の様に我が身も燃え尽きる……!!」

    「よろしい。これであなたは正式に名誉ある男達の一員です。どんな時も名誉ある男としてふさわしい振る舞いをするように」

    (これで俺はもう後戻りできなくなった…女ちゃんと同じ世界に……立ったんだ!!)

    277 :

    カルロ宅

    「めずらしいですなぁ。ドンがおこしになってくださるとは…おっ、男くんも一緒かい、ささどうぞ」

    「…今日は大事な話があるんだ」

    「ほう、なんですかな?」

    「私は男と…その……けっ、けけけけけけ結///」カアアァァァ

    「結婚しますッ!!!」

    「ブフッ!!なっ何を!?」

    「そういう…ことなんだ……///」

    「貴様アアアアアァァァァ!!!!」チャキッ     

    「や、やめろ!!カルロ!!」

    「俺は本気なんです!!」

    「わッ、若造がぁああああ……命が惜しかったら今の言葉を撤回しろ!!」

    279 = 277 :

    「…できませんッ!!」

    「こッ、殺すぞ!!?いいのか…!!」ブルブル

    「……こんなとこで引き下がるようじゃあ、俺は女ちゃんの夫になんかなれませんから!!」

    「なッ!?」

    「俺はッ、俺は決めたんだ!!」

    「これ以上女ちゃんの悲しむ姿をみないために!!俺は……!!」

    「……俺は?」

    「ドンになるんだああああああああッ!!!!!!」

    「なっ…」

    「……」ハァハァ

    「くっ…くふっ……」

    「ガアッハハハハハッハ!!!お前が!?お前がいうにことかいてドンだと!!?」

    280 = 277 :

    「ハッハッハッ!!!おっ、おもしろい男だなッ、お前は!!!!はぁっ…!!ひぃ…!!」

    「ハハハハ…」(たっ、助かった!?)

    「―――死ね」

    「ッ!?」

    「やめろおおおおおおおお!!!!!」

    ―――カチン

    「ハァッ、ハアッ…ハァッ……!!」

    「…いいでしょう。面白い、実に面白い」

    「えっ!?それじゃあ俺の話に――」
        
    ―――バキィィィ

    「うがぁ…」

    「……勘違いしないでくれたまえ、私はドンに動かされたんだ」

    「ドンは君がきてからというもの…実に楽しそうに笑うようになった……」

    「……」

    281 = 277 :

    「私はな……ファミリーの中で唯一ドンと血がつながっていて、子供のころからドンをみてきた」

    「一緒に風呂にはいったこともあるし…娘のように思って…一番長くドンにつきそってきたんだ……」

    「……」

    「だがね、ドンは一度も子供らしい年相応の明るい笑顔を見せたことはなかった。君がくるまでは……」

    「不思議な気持ちだ。君を憎くもあるが羨ましくもある……」

    「カルロ…おじさん……」

    「いいかね男君、私はドンのいうことには何でも従う。たとえ死ねと言われても、だ。だがな」

    「もし君がドンを泣かせるようなことがあれば、私は例えドンの命に背いても―――」

    「……」

    「―――必ず君を殺す」ボソッ

    「ッ…!!」ゾクッ

    「それだけだ」ポンッ

    「ありがとう!!ありがとう!!カルロ…おじさん……うぅ…///」グスッ

    282 = 277 :

    一週間後

    「大幹部のファミリー諸君!!今日は重大な知らせがある!!わっ、わたしは男と……」

    大コ「お、おい…」「まさか…」「もしかしてあの噂は本当……」ヒソヒソ

    「けっ、けけけけけけけ結婚する///!!!」(言えたあああ!!)

    「今は戦争中だから式こそあげないが結婚したら私はドンを引退し……」

    大コ「何だと!?」「どうなってるんだ!!」「今は戦争中だぞ…誰がかわりにドンを……」ザワザワ

    「……わが夫、男にドンを引き継いでもらう!!!」

    大コ「何いぃぃ!?」「そんな馬鹿な!?」「ヤツにファミリーなぞまかせられるか!!?」

    ―――ドンッ!!
         
    「うろたえるなッ!!みっともない!!」

    283 = 277 :

    大コ「…ぐ」

    「大幹部諸君……これはドンのドンとしての最後の命令だ。だがたしかに男君はあまりに経験がなさすぎる」

    大コ「そっ、そのとおりだ!!」「ヤツには無理だ!!」「やはりドンには引退しないで…」

    「だから…私を初めとした大幹部諸君がサポートすればいい……」バッ

    大コ「なッ!?」

    「頼むッ!!男君を皆でサポートしてやってくれ!!!」

    大コ「そっ、そんな!!あっ、頭をあげてください!!!カルロさん!!!」(さっ、最長老のカルロさんが頭を…!?)

    「私は…諸君らが男君をドンとして認めると約束するまで頭を上げるつもりはない!!」

    大コ「クゥッ…」
       
    ―――ガタッ

    大コ「……私は賛成だ」「カルロのオジキがいうのなら…」「仕方ねぇ…俺もだ」

    大コ「あー!!もうわかったよ、賛成だ賛成!!」

    「…ありがとう、カルロ。どうやら決まったようだな」

    284 = 277 :

    アンドリーニ家本邸

    「……」ゴクッ


    「……」

    ―――シーン…

    (ついにここまで…きちまった……)

    (一年前が嘘みたいだ……振り返る暇もなかったし……これが本当に正しい選択だったかもわからない……だけど)

    (だけど…フフ、こいつらもうみんな俺のファミリー、家族……なんだよな)


    「……なにもいわんぞ」「緊張してるのか?」「当たりめぇだ…あんなガキみたいのが――」ボソボソ


    (例え元の世界に戻れなくとも…俺は一人じゃない……)

    (あとは―――)

    「ファミリー諸君!!!」(覚悟だけだ……!!)


    「ッ!!」

    285 = 277 :

    「俺は元々向こう側の世界の住人だった…片足を棺桶にのっけて宙ぶらりんのままこの一年を過ごしてきた!!」

    「だが今の俺は違うッ!!俺は俺の意思でこの世界に首までつかった!!この世界のルールを変えるためにだ!!」

    「俺がドンになった以上もう誰の血も流させない!!敵も味方もだ!!力だけじゃない!!違った形の名誉をこの世界にうちたててやるんだ!!!!」

    「だから!!だからッみんな……!!」

    「……ついてきて欲しい……俺はまだ若輩者だ…頼む」

    ―――シーン…

    「……」

    (…まずったか?)


    「…理想論だな」「だがなかなか迫力はあったぞ…」「甘ちゃんのいいそうなことだぜ」ザワザワ

    286 = 277 :

    ―――パチパチパチ

    「クックックッ…何をいうかと思えば……」

    「なっ…」「オジキが拍手してるぞ…」「あのオジギが…」ザワザワ

    「あれだけ強圧的な態度で演説しておいて最後は『頼む』ときたか…フフフ」

    「フハハハハ!!実におもしろい!!いやぁ~退屈はしなかったよ!!」パチパチパチ

    「……そ、そうだな」「ついこの前までカタギだった割にゃあ…」「よくやったほうだぜ、少なくとも眠くはなんなかった」

    パチ…パチ…

    「おめえら拍手がちいせぇぞ!!!!!」


    ―――パチパチパチ!!

    「あんたについてくぜー!!ドン!!」「しっかりしたトコみせてくれよー!!!」「ビビってチビんじゃねーぞー!!」

    「たはは…うまく……いったんだよな、うん…」

    287 = 277 :

    「う、うまくいったな!!男ッ!!」

    「うん。それよりさぁ、式はまだ先になりそうだけど結婚したんだから男はないんじゃない?」

    「え…じゃ、じゃあなんてよべば……」

    「やっぱりここはあなただな、俺はおまえと呼ぶ。どう?」

    「なっ……そ、そんな恥ずかしいぞ///」

    「いいから一回いってみ、一回」

    「いッ、一回だけだからな!!」

    「うんうん」

    「その…あ…な…た……///」

    「……」ニヤニヤ

    「うぅ……やっぱり…恥ずかしいぞ……///」モジモジ

    「かぁーーー!!もう可愛いなぁおまえはあぁぁぁ!!」グリグリ

    「いででで!!!グリグリするなってばあぁ!!///」


    「やべぇ…やっぱ殺してェ……」ボソッ

    288 = 277 :

    大コ「……で?ドン、どうやって戦争を終わらせるおつもりで?」

    「俺が直にやつらのボスと話をして決着をつける!!」

    大コ「はぁ!?」「危険すぎます!!」「無謀な…」ザワザワ

    「言ったはずだ。誰の血もこれ以上流させないと…」

    大コ「おいおいマジかよ…」「にしてもこれは…」「所詮素人って事か…」ザワザワ

    「すでに書状はだしてある。ヤツらのボスは乗り気だ…諸君らの同意があれば翌週に会える事になっている」

    大コ「罠の可能性は?」「連中は手段を選びませんぜ…」「イワンのヤツらこの機会にドンを消そうと…」ザワザワ

    「…カルロ説明を」

    ―――バサッ

    「会合はこの廃屋でやる予定だ、お互いに3名まで護衛をつれていける。会合から半径10キロ以内にはどちらも近づかない」

    「ここならあたり一面畑で見晴らしが良いから、そう簡単には罠はかけられん……それにヤツらは我々の復讐のすさまじさを知っている」

    「ジアンカーノの一件以来ヤツらは我々の構成員家族には手をだしていない。まさかドンをやることもないだろう。ヤツらは前ゴッドマザーが隠退したことを知っているからな」

    大コ「……」

    「ドンに『何か』あれば…後はボルシチでふやけきったやつらのカラッポのオツムでも罠を張ることがどういう結果になるか充分予想できるってわけだ」

    289 :

    「そッ、そんな!!いくらなんでも危険すぎる!!」

    「俺には血を流さない方法が…これしか思いつかなかったんだ……」

    「おッ、お前になにかあれば…私は……私はっ…!!」

    「いうなよ、俺はもうドンだ。それにな……」(あなたっていえよ)

    「ひぐっ…うぇっ……」グスッ

    「いっただろ、お前と一緒にいるって。俺は絶対死ねないんだよ…だから大丈夫だ」

    「絶対だぞっ!!絶対だからな!!!絶対に…生きて…帰っ…うぅ……」ポロポロ

    ―――ギュッ

    「約束する。絶対だ」


    誰かいるかー!!

    290 = 289 :

    大コ「護衛は…まぁこの3人なら適任でしょう」「武器の方は?」「これなんて威力も精度も――」

    「俺はいらない」

    大コ「なっ…!?」

    「殺しあいじゃなく、話し合いに行くんだからな。必要ない」

    大コ「しっ、しかしいざという時に……」

    「それに俺はついこの前までカタギだった人間だ。そんなモン持たされたところで余計負担になるだけだ」

    「ドン…せめてこの小口径の拳銃なら訓練をしていないドンにでも…」ゴトッ

    「いいや、いい。カルロ…君には妻づてに聞いた話だが…いいやり方を教えてもらった……」

    「そしてそのやり方は…武器なんて必要ない」ニヤッ

    「……」

    「あとその護衛の武装についてもならべく相手の目に付く目立つ武器類は持たせないでくれ。できるだけ相手に物物しい印象を与えないようにな」


    誰もいねー!!全部張っても半分もいかんぞコレwwww

    291 :

    見てるよー

    292 = 289 :

    翌週 廃屋

    「待たせたな」

    「…あなたが新しいドンね、よろしく」(なぁんだ、一年前までカタギだったっていうからどんなのかと思ったら…ただのその辺によく居るガキじゃない…)

    「あぁ、こちらこそよろしく…ミス・ナターリア」(随分と重装備な護衛だな…アサルトライフルまで持ってやがる……今にもおっぱじめそうだ…)

    「フフ、また今度のドンもまた随分と若いのね」(それに…防弾チョッキすら着てないのかしら?全然服に変な厚みがないし…護衛も軽装備だわ…)

    「いきなり本題だが…戦争を終わらせたい」

    「ふうん、こっちは構成員18人とその家族14人が死んじゃってるんだけどねぇ」(ツラ構えだってこっち側の人間とは思えないし…こりゃいい『カモ』ね…)

    「……」

    「別にアタシはまだ戦争を続けてもいいのよ?」(戦況は劣性だけど…幸い相手は素人同然の若造……仕掛けて来る気は無いみたいだし……)

    「…条件は?」

    「そうねぇ」(…できるだけ強気に出ていい条件をもらわないとね)


    >>291ありがとう さすがにさびしくなってきてた……

    293 = 289 :

    >>292ごめんボ「フフ、今度のドンもまた随分と若いのね」です

    また使い杉www

    294 = 289 :

    「ここの界隈をアタシ達に譲ってもらおうかしら…そしたら手を引いてあげる」(最初は少し無茶くらいな要求から…あくまで強気に……)

    「ハァ!?貴様負けてるくせに何を……!!」
         
    「よせ…」(なめやがって……)

    「あーら、ならいいのよ?なんならこのままお茶会をお開きにして、また楽しい殺しあいを続けましょうか?」

    「わかった、譲ろう」

    「なッ!?これじゃあファミリーが納得しませ――」 

    「フフ…」(やっぱり…こいつ見た通りの『カモ』ね……これで戦争は我々が勝ったも同然……)

    「そのかわりに、だ。おたくらと義兄弟の契りをかわしてもらう。もちろんそちらが弟分としてだ」

    「ッ!?」


    たまに支援くれると嬉しいです

    296 = 289 :

    「なあに、話は簡単だ。おたくらが形式的に弟分として我々と義兄弟の契りを結ぶ」

    「わッ、我々の名誉はどうなる!?」バンッ

    「率直にいおう。おたくらもうだいぶ…ガタがきてるだろう?」

    「なッ!?そんなことは!!」(こっ、こいつ…!?)

    「悪い話じゃあない…最後まで聞いてくれ」

    「俺達の世界では面子が大事だ。違うか?」

    「…あぁ」(こいつ本当に一年前までカタギだったのか……!?)

    「双方にとっていい落とし所だと思うが…」

    「俺は血をこれ以上流したくない…おたくらだってそれは同じ……」

    「……」ゴクッ


    おお、人が少しいるみたいなのでサルサンくらわん程度に
    けっこう貼ってみます

    297 = 289 :

    「この界隈はこれから新しい駅ができて発展していくだろう…充分すぎる条件だと思うが?」

    「……我々としてもこの世界でその名を知らぬ者のないおたくらを弟分にできる」

    「ぐ…」(たしかにこれなら…ヨソの連中にも部下にもしめしはつく……このまま負けるよりかは…だが)

    「……」

    (こんなッ…!!こんな若造にいいくるめられるのかッ!?私はッ……!?)

    「……」ギリッ…

    (後はこの女個人のプライドの問題だな……)

    298 = 289 :

    ―――バッ

    「頼む、この通りだ!!もうこんな戦争終わらせよう!!」

    「―――ッ!?」(めッ、名誉をなによりも重んずるコーサ・ノストラのドンが敵に頭を!?)

    「ド、ドンッ……!?」

    「くっ…!!」(ヤツにここまでさせて、この話を蹴ったらそれこそこちらの名誉にもかかわる!!)

    「……」

    (この男、タダ者じゃないわ…)

    「フッ、アタシの負けね…頭をあげて……」

    「ボ、ボスッ!?」

    「てことは……」

    「条件を承諾する…といってるのよ……」

    「ありがとう!!ありがとう!!!これでお互いにもう血を流さずにすむ!!」

    「ハハ…」(私としたことが……このガキにペースを飲まれっぱなしだった……)

    299 = 289 :


    「あなた本当に一年前までカタギだったの…?」

    「あぁ、普通の高校生だったよ…」

    「そう…女も中々だったけど、あなたは……」

    「きっと来るべくして来たのね…こっちの世界に……」

    「……」

    「今のアタシが言うのもなんだけど…コレは先輩として一つアドバイス……」

    「……」

    「この世界には必ず血を流さなくてはいけない時があるわ…そして『その時』に優しさは命取りになる……それこそ」

    「あなただけじゃなく組織全体にとっても……命を冷静に迷いなく秤にかける事…これが上にたつ者の資格だと思うの…」

    「今回は『その時』ではなかった…会合を終えた今…アタシにはあなたがソレがわかっていた様に思える……」

    「……」

    「あんな芸当ができたのも……そんな丸腰同然で来たのもただのオポチュニストって訳じゃないようだし……」

    「でも『その時』が来たら?あなたにはできるかしら……」

    「敵だけじゃない…仲間の命をも秤にかけ、それでもなお粛々と流血の中を歩き続けることが……」

    「俺は……」

    「……」

    「俺はそんな世界を変えるために…ドンになったんだ……」

    300 = 289 :

    「フフ、若いわね…アタシがまだあなたくらいだった頃を思い出すわ……まるでドンキ・ホーテ……」

    「……」

    「もっとも今回はそんなあなたに負けたんだけど……」

    「……」

    「これから長い付き合いになりそうね、アタシ達」

    「あぁ…」

    「楽しみにしているわ…『その時』にあなたがどういう答えを見せてくれるのか…」

    「かつてアタシが選んだ答えと同じになるか…それとも――」


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