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    元スレたしかあったジャンル「ベトナム帰還兵」

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    651 = 648 :

    652 = 647 :

    ガチャ…ガチャ…

    新畑「はぁ…はぁ…」(にしても…)

    「……」ガチャ…

    新畑「ふんっ…」(何だろうコレ、新しい農耕具…には見えないし…やたら沢山ある……)

    新部(それに、一緒出してるこの板は…何に使うのかな…)チラッ

    「……」ガチャ…

    新畑(うぅ…聞きたいけど…なんか皆怖そうな顔してるし、先輩ばっかりだし……)

    畑部「…手、止まってますよ?」

    新畑「ッ…す、すいませんっ!!」

    畑部「急いで下さいね…」

    新畑「はぃ…」(怖いよぉぉ…)

    ガチャ…ガチャ…

    畑部「……」

    新畑「ふぬ…ぅ…」プルプル

    畑部「新畑さん、一度にそんな持たなくても大丈夫ですよ?もう残り少ないですし」ニコッ

    新畑「あ、はい…」

    畑部「フフ…」ガチャ…

    新畑「…あ、あの」

    畑部「クロスボウですよ」

    新畑「へ?」

    畑部「この機械の名前です、それが聞きたかったんでしょう?」

    新畑「…何を…する機械なんですか?」

    畑部「んー、そうですね。じゃあちょっと見ていて下さい」ガチャッ

    653 = 648 :

    655 = 647 :

    畑部「準備できましたか?」

    「ハッ」

    新部(あんな遠い所に鉄板置いて…何するつもりだろ…)

    畑部「では矢を」

    「ハッ」サッ…

    新畑(え、矢?)

    畑部「良いですか、新畑さん。簡単ですからよく見ていてくださいね?まず、矢を台座に固定した弓の弦に引っ掛けます…んっ」カシャッ…

    新部「は、はい…」(ホントだ…良く見たらあれって、弓の形……)

    畑部「この引っ掛ける時だけ、少し力がいります。後は台座後部の両側にある、ウィンドラスというハンドルを両手で回し、弦を巻き上げるだけで…」キリキリ…

    新畑「……」

    畑部「ハイ、発射準備完了です!!ホントに簡単でしょう♪」ニコッ

    新畑「は、はい…でもこれって畑となn」

    畑部「では撃ちますよ、狙いを付けて…」グググ…

    ―――ピシュッ…ガンッ!!

    畑部「フフ、久しぶりなので少し自信ありませんでしたが…何とか当たった様ですね」スタスタ…

    新畑「貫通…してる…」(結構厚い鉄板で…しかも丸みを帯びてるのに……)

    畑部「えぇ、普通の弓なら貫通しないで滑り落ちてるところです。もうこの機械の意味が分かりましたよね、新畑さん?」

    新畑「……」

    畑部「弓を引き絞って構える筋力も、狙いをつけ放つ技術も必要とせず……」

    畑部「これだけの威力と射程を持つ矢を、素人でも簡単に発射できる様にした画期的な機械。それがクロスボウです」

    656 = 648 :

    657 = 647 :

    畑部「もっとも…こうやって遠方の標的に、命中せるのは少し難しいですけどね。クロスボウの矢は構造上、太くて矢羽の少ない短い矢を使わざる得ず、空気抵抗が大きくて弾道が安定しないんです」

    新畑「……」

    畑部「その代わり鋼鉄製の矢にしたり、普通では手で引けない様な弓を搭載出来るので威力は抜群なんですが…まずは近距離を正確に撃てるだけで良いです♪」

    新畑「ま、待って…」

    畑部「あぁ、いい忘れてましたね。この大きい板はこうやって背負って、無防備な矢の装填中敵に背中を向け、自身を保護するための盾です」ヒョイッ

    新畑「そうじゃなくてコレ…人に…撃つんですか?」

    畑部「え?違いますよ、虫ケラさんに撃ちこんであげるんです。今日から新入部員の皆さんはコレを訓練します」

    新畑「でも…こんなん撃ったら…死んじゃいますよね?」

    畑部「…代わりに死にたいんですか?」

    新畑「い、いえ!!だけど…前はこんな…!!」

    畑部「事情は後で説明します、他言無用ですよ?私は用事があるので――」

    新畑「こっ…こんなの…怖いですよぅ……」プルプル

    畑部「……そうです、ね…ウン、新畑さんも付いてきて下さい」

    新畑「え…ど、どこにですか?」

    畑部「アンサンブル部と弓道部に頼み事をしに行くんです」

    新畑「…先輩達じゃなくて…私が?」

    畑部「色仕掛け要員です」キッパリ

    新畑「えぇッ!?」

    畑部「ホラ、行きますよ」グイグイ

    新畑「ひいいいぃぃぃぃぃ…」ズルズル…

    ・・・・

    男友「俺もう帰るわ、お前は?」

    「ん、いや…何となく…もうちょっといるよ。先帰っててくれ」(まだ来ない…)

    男友「何となくとかwwwまァ、何か頑張れやwwじゃな」

    「あぁ、じゃな…」(何時もならもうとっくに…)

    『また、明日』

    (女さん…)

    658 = 647 :

    音楽室

    畑部「部長さんはいますかー?」ガラッ

    新畑(何するんだろう…何させられるんだろう…)プルプル

    ア部「はーい、入部希望ですか?」

    畑部「違います。畑部部長の権限において部員を五名を一時的に徴用しに来ました♪」

    ア部「は?え…何?」

    畑部「知ってるでしょう?非常措置…ケースBです。必要書類は揃ってます、ホラ」

    ア部「え…う、嘘だろ?あんなの…タダの…」

    畑部「えぇ、タダの大災害です。もうじきイナゴの群れが大挙して押し寄せてきます」

    ア部「……」ヘタッ

    畑部「口外したら…分かってますよね?」

    ア部「…勝手に…しろ…」

    畑部「部員の皆さん!!これより畑部の活動に対し一時的に協力する為の志願者を求めます!!募集人員は五名!!」

    「何だ、何だ…」「入部希望者じゃないのか…?」「いや変な事言ってんぞ…」ザワザワ…

    畑部「コレは生徒会からの正式な通達による、非常措置に基づいた命令であり、拒否権はありません!!志願者がいない場合は強制徴用となります!!」

    新畑(た、頼み事じゃない…)

    「部長、どうなってんですか…?」「非常措置って…」「活動って何を…」ザワザワ…

    ア部「それは…」

    畑部「……」ギロッ

    新畑(私…いる必要あるのかな…?)

    ア部「わ、分からないけど…生徒会の判のある取り合えず必要書類も揃ってる…罰則を喰らいたくないなら、従うしか……」

    「えぇ~…」「何だそれ、意味わかんねぇ…」「お前行けよ…」ザワザワ…

    畑部「ちなみに志願者にはもれなく、この娘のメアドとお手手繋ぎ(恋人繋ぎ)権が譲渡されます!!」ババーン

    新畑「なっ…!?ち、ちょっと部長さん勝手に…!!」

    「お、俺は行くぞおおおぉぉぉ!!」「ハイハイハイハイハイハイハイッ!!」「連れてけええええええええェェ!!」ワアアァァァ…

    新畑「ひいぇええええぇぇぇ!!?」

    659 = 648 :

      

    660 :

    新畑「うぅ…汚されたぁ…」グスッ

    畑部「でもお陰で沢山、志願者が来てくれましたよ?まぁ五人で充分なので、何人かはお断りしましたが」

    新畑「でもって…それなら、最初から自分でやれば良いじゃないですかぁ……」

    畑部「食い付きが違います、私より新畑さんの方が断然可愛いですもん」

    新畑「ちっとも嬉しく無いです…ま、また弓道部でもこんな事するんじゃ無いでしょうねぇ……」

    畑部「弓道部は女性の方Tが多いので大丈夫ですよ」

    新畑「ホッ…」

    畑部「フフフ…」

    新畑「あ…に、にしてもアンサンブル部の人達と何するんですか?それに非常措置って…」

    畑部「指揮のため、ですよ」

    新畑「しき?」

    畑部「前の様な小規模な戦いならまだしも、大規模な戦いで肉声の届く範囲でしか、統率出来なかったらマズイでしょう?そのためのアンサンブル部員です」

    新畑「楽器で指揮するんですか…?」

    畑部「何、簡単な合図の繰り返しですよ、それに合わせた即席の訓練もします。古代から楽器は軍隊の必需品なんです」

    新畑「大規模な戦いが、起こるんですね…さっきの武器もそのための…」(何時から私達、軍隊になったんだろう…)

    畑部「えぇ」

    新畑「女さん達…ですか?だけどそれならこの前…」

    畑部「そうですね…」ピタッ

    畑部「後で説明するつもりでしたが、そんな気になる様ならこのまま付き合わせるのも、可哀想ですので説明しましょう」

    新畑「は、はい…」

    畑部「……よく、民族が危機に瀕した時…英雄が現れるとか言いいますよね?」

    新畑「かえさる…とかですか?」

    畑部「えぇ、そしてソレは奴等も同じなんです」

    新畑「英雄…」

    畑部「異常気象の連続、縮小し続ける草原…それによって生じる、農耕地帯との境界線における絶え間ざる軍事的緊張…一方で火器等の発達により次第に奪われていく軍事的優位……」

    新畑「??」

    畑部「まさしく民族の…いや連中の世界全体に跨ぐ危機…これら不回避の要因全てが……」

    畑部「もう一度現代にチンギス・ハンを蘇らせたのです…」


    支援サアアアァンクス!!

    662 :

    しっえぇぇぇぇぇん!

    663 = 660 :

    新畑「ごめんさい…全然分からないです…ちんぐすはんって昔の人ですよね?」

    畑部「『グス』じゃなくて『ギス』です。貴方も畑部の一員なんですから、もっと勉強しなきゃダメですよ?」

    新畑「ごめんなさい…」(だって畑部に入って、こんな事するなんて思ってなかったもん…知らなかったもん…)

    畑部「…かつてのバイキングの進出も、北欧の異常気象、温暖化とそれに伴う人口増加が引き起こしたと言われています」

    新畑「はぁ…」

    畑部「つまり草原がまだ虫ケラ共の数に比べ、充分に広大だった時期は遠い昔の事なんですよ」

    新畑「……」

    畑部「もっともこの異常気象は連中の生活基盤を破壊し、その数を激減させる方向に働くと思いますが…ソレを回避するための空間は、もはやそう多くは残されていないんです」

    新畑「回避する空間…?」

    畑部「えぇ、少しでも温暖な地域へ…あるいは略奪を期待できる農耕地帯に隣接する地域へ…連中は我先にと生きるために殺到します」

    新畑「ひぃ…」(じ、じゃあ女さん達の部族は…今の所割りと有利なポジショニングなのかなぁ?でもそれだと……)

    畑部「普通に考えたら、虫ケラ共のバトルロワイヤルが始まると思うんですが…」

    新畑「え…ち、違うんですか?」

    畑部「私は農耕地帯との境界線における絶え間ざる軍事的緊張…と言いましたよね?」

    新畑「はい」

    畑部「通常…連中の中の一部に権力が集中する事は、我々と違い一つの例外を除きまずありません」

    新畑「そうなんですか?」

    畑部「何せ、集中させ世襲させるだけの富も無ければ…その集団の構成員も絶えず分散し動き回ってるため、掌握がほぼ不可能だからです」

    新畑「じゃあ例外って…」

    畑部「戦時です」

    畑部「戦時には集団の構成員の一糸乱れぬ統制が必要になります、そこで連中は最も戦争に長けた者を構成員の中から選び権力を集中させる」

    新畑「へぇ…あ、女さんって…」

    畑部「えぇ、ソレです。だからあの虫ケラは戦争屋なんです。まぁ父親も相当らしいですが……」

    畑部「とにかくその権力は飽くまで戦時にのみ発動し、名誉はあっても平時には他の者と同等程度の地位です。家畜と運べる位の略奪品しか持って無い」

    新畑「……」

    畑部「しかしもし、軍事的緊張が戦時状態が、さっき述べた様な理由により絶え間なく続いたら…?」

    新畑「…権力が…おっきくなっちゃう?」

    畑部「その通りです、よく分かりましたね♪」

    新畑「えへへ…///」

    畑部「そう、新畑さんの言う通り徐徐に権力は無制限化、永続化していきます…宿命的に戦争を続け、略奪を続けそれに拠って得られる富でのみ、維持されうる権力…」

    664 :

    新畑「それが…私達の敵…?」

    畑部「はい」

    新畑「うーん…」

    畑部「フフ、やっぱり新畑さんには、まだちょ~っと難しかったかな?」ニコッ

    新畑「ぐ…バ、バカにしないで下さい…ちゃんと質問答えれたじゃないですか…」

    畑部「そうですね、ではもう少し具体的な話をしましょう♪」

    新畑「むー…」

    畑部「凄く強いらしいんですよ、うちの害虫さん達は。奴等の中でも特に。もっとも私はアイツ等としか、戦ってないから余り実感は沸かないんですけどね」

    新畑「…戦って無いのに分かるんですかぁ?」ムスッ

    畑部「えぇ。その事自体がアイツ等の軍事力の高さを、何よりも如実に証明してるんです。分かりますか?残された草原地帯において、比較的豊かな土地に隣接してる此処で、私達が他の虫ケラ共の相手をせずに済んでる」

    新畑「あ…」

    畑部「遥か東方の境界線では、多数の部族がひしめき合い…此処の比じゃない規模の抗争が、断続的に繰り返されていたそうですよ?」

    畑部「もちろん権力の集中傾向が、そこの各部族内で強まっていった事は疑い様も無く…この数十年、歪で危ういバランスの上に…辛うじて両世界の拮抗は成り立っていたんです」

    新畑(此処は…まだマシな方だったんだ……)

    畑部「だから近い将来こうなるであろう事は…私の様な立場の人間なら誰もが理解していて、後は切っ掛けを待つばかりだった…」

    畑部「ここまで言えば…もう分かりましたよね?私の言う『危機』の意味が…」

    新畑「はい…」

    畑部「…雪まで積もったそうですよ、向こうでは」

    新畑「……」

    畑部「家畜が死に、一日一日と寒さが厳しくなっていく中…きっと連中の誰もが思ったんでしょう…」

    畑部「このまま害虫同士で喰い合っていたら、確実に共倒れになる、と」

    畑部「――力を統べる者が必要だ、と」

    665 :

    畑部「それは民族意識や共同体意識等、毛頭無い…ただただ利によってのみ、結集した集団を束ね導く事の出来る害虫共の王者…」

    畑部「絶大なカリスマと、戦争指揮能力を持ち…時代に求められた『英雄』テングリの子…」

    新畑「……」ゴクッ

    畑部「彼を権力の頂点に据え、遊牧勢力を拡大、吸収、統一し…死神に追いつかれる前に皆でより豊かな…つまり農耕地帯を喰い尽くす……」

    畑部「太古から害虫共、お決まりのパターンです。我々にとって最大の不幸は、その矛先が真っ直ぐこちらに向かってるという事ですね♪」

    新畑「ッ…ま、ま待って下さい…話は分かりましたけど…何でわざわざこっち来るんですか…その人達ぃ……」ブルブル

    畑部「数十年の紛争状態で東方の境界線の防備は固められ、大規模な突破が不可能だからですよ。極端な気候条件もありますけど、基本的にはチンギス・ハンの時と同じです」

    畑部「彼は中国が本命でしたが、まずは防備の薄い西方に向かって進撃しました。西方の征服が完了したら、今度は南下し中国をぐるりと囲むように己の版図を広げたんです」

    畑部「そして最期は中国全土を喰った…まぁ、この行程は彼一代では成らないんですけど、遠大なヴィジョンとしてモンゴル帝国の指導者には等しく念頭にりました。現に実現した訳ですし――」

    新畑「……」ズーン…

    畑部「フフフ、でもそんな気を落とす事も無いですよ?我々の側にとって、当事より状況はずっとマシなんですから」

    新畑「え…そ、そうなんですか?」

    畑部「さっ、着きましたよ」

    ―――草原

    「よし、予定より大分早めに着いたな…あのトゥグの付いたゲル…この距離なら双眼鏡で十二分に見えるな?」

    「えぇ…中央付近のヤツですね…」

    「うむ。では合図を確認する、アルグンが杯を一回仰げば白、二回仰げば黒だ。例え白を確認したからといって油断するな」

    「常に目を光らし…次に二回仰く事があれば…その時は即座に、やれ。或いは異変を感じた時もだ。お前の判断で良い」

    「了解しました」

    「後私達が出て行き、連中の気が集中したら…その隙に、稜線をくれぐれも慎重にそって遠巻きな半包囲状態に。事が始まれば両翼の兵は速やかに、前進しつつ包囲を完成させるように厳命しろ」

    「情報通り男の数は少ない。層が薄くとも一気に押し包んで殲滅出来る」

    「全て、打ち合わせ通りですね?」

    「そうだ」

    「了解」ザッ

    「…カサル」

    「……」ピタッ

    「私は…貴様等を信用している…」

    666 = 665 :

    注を付け忘れました。トゥグとは中央アジアや、東欧、中東に跋扈した
    遊牧民系の人たちが主に使用した竿の先に馬等の尻尾を付けて、空中にかがけたモノ。
    またの名をブンチュークともいい、政治、軍事両方に使えるの権力の印です。

    今までのヤツに比べて、長い上どうも説明くさくて…すいません
    もはや女の子出しただけ以前に、女の子の意味すらwww

    667 :

    俺が新畑より馬鹿なのは確定した

    668 :

    俺も新畑より馬鹿だな

    669 :

    新畑「部長さん…部長さん…」ツンツン

    畑部「何ですか?」

    新畑「な、なんかココの人達…ちょっと変じゃないですか…?身体がその、左右対称じゃない気が……」ヒソヒソ

    畑部「フフフ、良いところに気付きまし――」ハッ

    新畑「…部長さん?」キョトン

    畑部「伏せてッ!!」ドンッ

    新畑「へうっ!?」

    カッ―――ビイィィィン…!!

    新畑「ひいいぃぃ…や、矢がああぁ…!!」

    弓部「へー、相変わらず良い動きしてるわねぇ?」

    畑部「相変わらず、危なっかしい人ですね。まったく…」

    新畑「…な、なんなんですか…この人ぉ…急にぃぃ……」ビクビク

    弓部「あら…」

    畑部「ふふん、どうです?中々可愛いでしょう?」

    弓部「成る程。アンタも意外と分かってるのね…フフフ…」

    新畑「…へ?」

    弓部「で、なんの頼み事?遊びに来た訳じゃなさそうだし」

    畑部「んー、そうですね。半世紀前と同じ、ってとこですね」

    新畑(半世紀前…?)

    畑部「勿論、協力してくれますよね?」

    弓部「な…ち、ちょっと待って…ソレ、正確に…裏取れてるんでしょうねぇ…」

    畑部「えぇ」

    弓部「冗談じゃ…済まないわよ…?」

    畑部「えらくマジです」キッパリ

    弓部「…ッく」ガクッ

    畑部「弓部さん?」

    弓部「くふっ…くく…くくく……」プルプル

    新畑(こ、この人怖いぃ…)ササッ

    弓部「くはぁッははははははははははははッ!!!はああッ!!はははは!!」

    新畑「!?」

    670 = 669 :

    弓部「やっと!!やっとホンモノの人間が撃てるのね!?殺してもお咎め無しよね!!?」

    畑部「えぇ、っていうか害虫ですけどね。思う存分殺っちゃって下さい♪」

    弓部「くふふ…そう、そうよね…害虫ですもんね…お咎め無し……」

    畑部「……」

    弓部「幾らでも、殺し放題…あぁ…まさか本当に…私達の代で来てくれるなんて……」ジーン

    新畑「ぶっ、ぶぶぶ部長さん!!この人絶対おかし…!!正気なんですか…っ!?」ヒソヒソ

    弓部「はぁー…正気よ?」ケロッ

    新畑「ひいぃッ!?き、聞か!?すっ、すいませんんんん!!こっ、殺さないでぇぇぇ!!!」

    弓部「うふふ…そんなんで、一々殺すわけないじゃない…大袈裟ねぇ…」クイッ

    新畑「ひっぅ…ぅぅ…」(ち、近いいぃぃぃ…)

    弓部「……ましてやアンタみたいな、女の子」ボソッ

    ――ゾクッ

    畑部「あー、まだダメですよー?」

    弓部「分かってるわよ。まァ、怖がるのも分からないでもないわ。アンタ新入りっぽいし…」スタッ

    弓部「それにその様子じゃ多分、あたし達の部の事全然知らないでしょ…?」

    新畑「き、弓道部じゃないんですかココぉ…」(今、何か凄い悪寒が……)

    弓部「そっ、使うのはコイツだけどね」チャッ

    新畑「え…それも弓じゃ…」

    弓部「弓だけど、アンタが思ってる弓道部の弓は和弓、日本古来の弓。コイツはロングボウ、ウェールズ発祥の弓よ」

    新畑「…どう違うんですか?」

    畑部「弓部さん、素人にはそんな見分けつきませんよ。和弓だって大きいんですから」

    弓部「そっか。確かに分かりにくいかもね。全長だけとったら和弓は、世界最大だし」

    新畑「これも結構大きいですけど…」

    弓部「まぁ平均して20cm位しか違わないわよ。約2メートル。ただし、兵器としては――」


    弓部「断然コッチのが上よ」

    671 = 669 :

    弓部「アンタ、弓引いたことある?」ゴソゴソ

    新畑「昔、一回だけ中学の弓道部の友達に、引かせてもらった事は…」

    弓部「射れた?」

    新畑「は、はい」(…当たったじゃなくて?)

    弓部「じゃあちょっと、コレ引いてみて」サッ

    新畑「あ、は…いッ!?」ズシッ

    畑部「ちょっと、引き抜きとかやめて下さいよ」

    新畑「ぬぬ…」(重いぃぃ…)

    弓部「いいから、いいから♪」

    新畑「…ん?あ、あれ?」

    弓部「どうかした?」ニヤニヤ

    新畑「コレ、弦がピクリとも動かないんですけど…壊れてませんか…?」

    弓部「そんな筈無いわよ。頑張って」ニヤニヤ

    新畑「でも…くっ…ふ…んぅ…」プルプル

    弓部「……」

    新畑「んんっ…ぁ…」プルプル

    弓部「ふぅ、これだけでご飯四杯はいけるわね…」

    畑部「悔しいけど、分からないでも無いです」

    新畑「や、やっぱり無理ですよぅ…これ固いなんてモンじゃないです…絶対どっかおかしいです……」

    弓部「あらそう?じゃあ貸して頂戴」ヒョイッ

    ―――シュパッ!!

    新畑「え゙…」

    弓部「フフ、ごめんね。意地悪して。コレは張力が大体45キログラムいるのよ」

    新畑「よ、よんじゅうごって…普通は…」

    弓部「普通の和弓だと10~16キログロムってとこね」

    新畑「……」パクパク

    畑部「そんな体型になる訳ですね」

    弓部「失礼ね、骨格が変形する位訓練しないと扱えないのよ。仕方無いじゃない」

    新畑「き、筋肉なんですねソレ…」

    672 = 669 :

    弓部「まぁね。左半身がちょっとがっしりしてるだけで、他はいたって普通の可愛い女の子よ?」

    新畑「でも…何でこんな張力がいるんですか?」(普通…)

    弓部「威力と射程の為よ。日本の和弓とは素材が違うし、なによりも日本の弓は神器としての側面が強いわ。コレは純粋な兵器」

    弓部「極限まで大型化して、耳元まで弦を引く事で…板金鎧を打ち抜く程の凄まじい威力と、約300メートルもの長距離射程を実現したの」

    弓部「かつて百年戦争の最中、イングランド側はこのロングボウを使ってフランスの重装騎士を壊滅させた。普通の弓じゃとても無理な芸当よ」

    新畑「……」

    弓部「…ん、どうしたの?」

    新畑「え、あ…いや…」ハッ

    畑部「フフッ、さては新畑さん…今、クロスボウのが訓練要らないし、威力あもりそうだし絶対良いじゃんとか、思ってませんでした?」

    新畑「ッ…そっ、そそそそんな事無いですよっ!?いっ、意味無い事やってるなーなんて毛程も!!」ギクッ

    畑部「新畑さんは、こう見えて意外と考えてますからねー」

    新畑「あっ、ま、またバカにしましたね!!」

    弓部「…じゃあクロスボウにこんな事は出来るかしら?」チャッ

    ――――シュパパパパパ!!

    新畑「」

    弓部「あたし程の熟練した弓兵になると、狙いを付けなければ一分間に十~十二発撃てるわ。狙いを付けてもその半分」

    弓部「クロスボウだと、どんなに頑張っても一分で4発。それも狙いお構い無しで。畑部があたしに、頼みに事に来た意味分かったでしょう?」

    新畑「はい…」

    弓部「それに…クロスボウは曲射も出来るけど、ロングボウは基本直射しか出来ないしね。有効射程も全然違ってくるわ。最大射程はクロスボウのがでかいんだけど…」

    新畑「えっ、曲射出来ないんですか…?」

    畑部「えぇ。曲射もしようと思えば、出来ますけどかなりの訓練がいります。そうなると簡単に扱える利点が台無しです…安定性も悪いので精度にも問題がありますし……」

    弓部「クロスボウは最大射程の4分の一百メートルが有効射程。ロングボウは最大射程の半分百五十メートルが有効射程よ。オマケに曲射で、隊列の後ろにいる連中まで平等に殺せる」

    弓部「だから…うちの部では、実戦重視の訓練として狙いは殆ど念頭に置いてないわ。いかに早く、いかに遠く、いかに狭く…死の弾幕を一定の地点に集中出来るか。その訓練の繰り返し」

    弓部「退屈で、他の全てを顧みない事を要求される作業よ。地元の習慣としてあったウェールズ、イングランド以外でクロスボウが広まらなかったのもそのため。こんなん農民にやらせたら他の事何も出来ないわ」

    畑部「……」

    弓部「もっともイングランドの場合は、習慣というより特別待遇のエリート兵として、養成したって感じだけどね…そしてそんな濡れちゃう位、最高の兵器を自由に扱える事が……」

    新畑(濡れちゃう……?)

    弓部「我等が誇り…」

    誰かあるくいん?

    673 :

    674 = 669 :

    弓部「コレで分かったでしょ?皆、早く人を射たいのよ。ココまで頑張ったんだもの。人型の的も飽きたし」

    新畑(ココまで頑張ってる段階で分からないよ…)

    畑部「ぶっちゃけ、そのための部ですもんね」

    新畑「そ、そのためって殺」

    弓部「害虫駆除よ、昔は小競り合いでも殺せたらしいんだけどねー…最近は厳しくて、厳しくて。こういう機会じゃないと」

    新畑(私の地元で、知らない世界がどんどん…)ヒクヒク

    畑部「皮肉にも、うちの害虫さん達がこの辺りに来たお陰で、此処境界地帯にしては大分平和になりましたからねー」

    弓部「女、ね…本当、アレ見るたびに震えが来るわよ。あんな娘が目の前にいるのに、を殺せも犯s…ごほん、も出来ないなんて」

    新畑(おか…?)

    畑部「ストライクゾーン広いですね、あんな小汚い貧乳。一体どこが良いんですか…」

    弓部「ギャップよ、ギャップ。強がってる感じが堪らないわ」

    新畑「あ、わかります。なんか可愛いですよね、女さん。ちょこんとしてて」

    畑部「新畑さんまで…」

    弓部「おぉ!!アンタやっぱり素質あるわね!!」ギュウゥゥッ

    新畑「ひゃ…ちょ、な、何すんですか!?くっつかないで下さい!!」

    畑部「はいはい、今はそこまでー」グイイィ

    新畑「び…びっくりしたぁ…素質も何も…こんな…ロングボウなんて私には無理ですよぅ……」

    畑部「…状況分かってるんですか?」(鈍いですね、新畑さん…)

    弓部「分かってるわよ。この天候だしね…もしかとは思ってたけど…あの時より、酷くなりそうなの?」(鈍いわね、この娘…)

    畑部「えぇ、規模は桁違いです。でも、あの時の様な失態は犯しません」

    新畑「あの~…あの時って、さっき言ってた半世紀前のってヤツですか?」

    畑部「そうですよ。約50年前、この学校がまだ出来て間もない頃に、今回の様な事があって全校生徒の五分の一が死にました」

    新畑「なッ、なな!?し、ししし死んだ!!?」

    弓部「何を今更そんな…知らないの?」

    新畑「だ、だって…急に具体的な数というか…実際…死んで……」

    畑部「弓部さんの所は別でしょうけど、内は一応畑がメインなんで新入生は…っていうか普通の生徒は知らなくても無理ありませんよ」

    弓部「ふーん」

    675 :

    676 = 669 :

    新畑「こっ、こ今回も一杯死んじゃうんですか…規模が違うって…」

    畑部「あの時は、今回みたいな『英雄』も現れなかったし、うちの害虫さん達も、まだこの辺りにはいませんでしたからね。異常気象による移動といっても、大した数には膨れ上がりませんでした」

    新畑「大した数じゃなくても、そんなに…さ、最悪…じゃないですかぁ……」

    畑部「大丈夫です。そんだけの死者が出たのは我々の側で対策を失敗したからです。本来なら簡単に迎撃し、草原に押し戻せる筈だった」

    新畑「だけど…今回はもっと酷いんですよね…?」ウルウル

    畑部「えぇ。ですから今回は一つのミスも許されません。その為に今頑張ってるんですよ?」

    新畑「……」グスッ

    畑部「一緒に頑張りましょうね、新畑さん♪」ナデナデ

    新畑「はぃ…」ゴシゴシ

    畑部「フフフ…」(何だかんだいって、やっぱり新畑さんは順応力高いですね…これだけ重大な事、一気に知らされたのに……)

    弓部「健気で良いわねぇ」

    新畑「でも…じゃあ私達の使うクロスボウの利点って…」

    弓部「一応、有効射程内でストレートに当たったらクロスボウのが断然威力あるわよ。それにロングボウはもうこの形で限界だし」

    新畑「限界…?」

    畑部「技術的な意味での話しですよ、ロングボウはこれ以上大型化による威力、射程の増大は期待出来ない。しかしクロスボウは機械ですし、巻き上げ機等を改良したら幾らでも余地はあります」

    畑部「その代わりまた欠点ですが、シンプルな構造のロングボウと違い生産が難しいです…ホントはもっと、部員全員に行き渡る位、沢山欲しかったんですけど…」

    新畑「そういえばどこから、持ってきたんですかアレ…」

    畑部「工作部の上級生の一部が昔から、毎年一定数作って倉庫に収めて貰う事になってます。あんまり言っちゃいけませんよ?」

    新畑「はい…」(学校で兵器を…)

    弓部「でも考えたら頼み事って…寧ろ私達が頼んでも、やりたいくらいだし…これなら非常措置が出てでしょうに…アンタ何企んでんのよ?」

    畑部「条件があるからです」

    弓部「…条件?」

    畑部「指揮権を一元化するために、完全に弓部さんには私の命令系統の下に位置して貰います。つまり弓道部は私の指示通りに動いてもらう事に」

    弓部「…成る程…確かに気分の良くない頼みごとね…だけどそれも非常措置が出てるなら、頼まずとも済みそうなモンだけど?」

    畑部「強制は好きじゃないです、やる気を出してもらうためにも納得がないと。だからホラ、ね?」チラッ

    弓部「うふ…良いわね、アンタのそういうトコ大好きよ…それにうちには少ないタイプの娘だし……」チラッ

    新畑「?」

    677 :

    新畑さんが開発されてくSSはどこで読めますか?

    678 :

    ――パカパカ

    (報告通り、ゲルの距離は通常より密集し…トゥグの色も黒い…完全に臨戦態勢だ…油断はしてない、か…)

    「良いか、許可があるまで何があっても抜くな。気取られたら終わりだぞ」(奴等に誤算があるとすれば…我々の情報力を甘く見た事だな……)

    「ハッ…」

    (発見から集合までも早いな…この状態からどこまで隙を、作り出すか……)

     敵遊「ベルケ殿!!東より、十騎、こちらに向かっています!!」
     
     ベ「何ィ…敵意は…」

     敵遊「それが…女、です」

     ベ「ッ!!」

     敵遊「迎撃を?」

     ベ「ま、待て!!絶対に命あるまで弓をひくなッ!!」バツ

     遊「どうなってんだ?」「たった十騎で…」「ベルケ殿に助命嘆願を出してもらうつもりじゃ…」ザワザワ

     ベ「なっ…」(あの馬鹿、本当に…!!)

    (ベルケ…)

    (頼む、やらせないでくれ…)


    新畑(あれ…?そういえば、女の子が多いっていうか……)

    畑部「今回、事が始めるまで…いえ例え始まっても命令が下る、或いは明確な敵対行為をするまで、うちの害虫さんには手を出さないで下さい」

    弓部「何でよ?奴が大軍を指揮して、本格的に牙を剥く前に犯っちゃった方が良いんじゃないの…?」

    畑部「でもこの後に及んで登校して来るんです。囮の可能性もありまし、そうでなくとも最大限の警戒はしてると思います…」

    弓部「……」

    畑部「それに考えられる理由も、気になる未確認情報もあるので…今、わざわざ害虫さんを刺激する必要は無いです」

    弓部「ふぅん…ま、命令には従うけど…」(まさかコイツ…)

    畑部「とにかく、害虫さんには手を出さないで下さいね。あ、そういう手もダメですよ?」

    弓部「分かったわよ。幸い良さそうな娘も、誰かさんのお陰で見つかったしね…」(いえ、無いわよね…まさか畑部に限って…)

    新畑(さっきから、男の人が一人もいないや…変なの…何かよく見たら綺麗な人ばっかしだし……)キョロキョロ

    畑部「じゃあ部員は全員、二時間後にうちの畑に集合して下さい。アンサンブル部も来ますので」

    弓部「ありがと、二時間もあれば充分だわ…」ニヤッ

    畑部「新畑さん、しばらく弓部さんの話相手をして差し上げてね♪」

    新畑「え…は、話相手って私一人でですか?」

    弓部「ふふ、そうよ。さぁゆっくりと部室でお話しましょう?」グイッ

    679 = 678 :

    新畑「あのぉ…な、何でこの部屋…こんな暗いんですか…?」

    弓部「節電。省エネよ、省エネ」ガチャッ

    新畑「じ、じゃあ今の音は…」

    弓部「さぁ?聞こえなかったけど?」

    新畑「でっ、出来れば…その…部屋明るくしてお話しませんかぁ…」

    弓部「ねぇ、お話より…もっと楽しい事があるわよ…?」ガシッ

    新畑「ひゃ…ち、ちょっと弓部さん?何…」

     畑部(貴方の犠牲は忘れない)

    新畑「っ…んんんんッ!?」ジタバタ

    弓部「んちゅ…はむぅ…」ガシイィィ…

     畑部(大義の為、同胞の為…貴方は、『自ら』清らなる身を呈した…)

    新畑「ふゃ…んっ…ちゅぅ…///」トロォ~

    弓部「ちゅぱ…んはぁ、やっぱり初物は良いわねぇ♪」

     畑部(……でも、私は信じてる)
     
    新畑「や、やへぇ…触らな…んぁ…ぅ///」ビクッ

    弓部「うふふ、今更やめられないわよ…天国に連れてってあ・げ・る」ツツ…

     畑部(歴史が証明して来た様に…犠牲の末に勝利を掴むのは、何時だって我々だという事…)
     
    新畑「めてぇ…っん…!!ひゃああっ…めてぇっ…///!!」ビクビクン!!

    弓部「言う割りには、気持ち良さそうよ…フフッ、ここが良いのかしらぁ?」コリコリ

     畑部「全部終わりましたかー?」(だからこそ私は、畑部の中の畑部である貴方を…選んだ) 

    新畑「はぁん…ぁ…んん…ふあぁぁ…///」モゾモゾ…

    弓部「まだ胸だけなのに…凄い感度ね…可愛い…」ウットリ…

     畑部「えぇ、上手くいきましたよ?アンサンブル部の人達も快く志願してくれました」(貴方なら絶望の中に希望を…)

    新畑「…っの…ろぉ…///」カラッ…

    弓部「ん?何、今のおt」

     畑部「えっ、だって私はそんな趣味ないですもん。死んでもやですよぉ♪」(貴方なら、絶望の中にあるいは――)

    680 = 677 :

    ま、まさかここで読めるとは
    支援!


    ふぅ……

    681 = 678 :

    弓部「ごめんさい、もうしません」ヒリヒリ

    新畑「うえええええええええぇぇぇぇぇ!!!!」

    弓部「しないから泣き止んで下さい」

    新畑「うぇっ…ひ、ひどっ!!ばかぁ!!変態ぃぃいぃっ!!」ポカポカ

    弓部「痛ッ!!だ、だってあんな感じてたから…本気で嫌がってるなんて思わな……」

    新畑「は、はは初めてだったのにいいぃ!!鬼いいぃぃ!!悪魔ああぁぁ!!」ポイポイ

    弓部「それに初めても何も、まだキスとか…軽い愛撫位しか…って鏃は投げないで!!本気で危ないから!!」

    新畑「うえええぇぇぇぇ…きすぅ…きっ、きすがあぁ…ふっ、ふふぁーすときすがあぁぁ……」ポロポロ

    弓部「……」シュン…

    新畑「もっ、もう…お嫁さんにっ…うぇ…行けないよぉ…っぇぇぇ…」ポロポロ

    弓部「あ、あたしなら夫になって上げても良いわよ…?」

    新畑「うるさいいいぃぃ!!ばかあぁぁ!!しんじゃええええぇぇぇ!!」

    弓部「悪かったってばぁ…本気で嫌がってるって思ったらやめたわよぉ…」ポリポリ

    新畑「いやって言ったもん!!何回もいやって言ったもん!!」

    弓部「あぁいうのはホラ…言うだけって相場が…」

    新畑「うえええええぇえぇぇぇぇぇ!!いったのにいいいぃぃぃぃぃ!!」

    弓部「うぅ…手ごたえあったのに……」


    ザワ…ザワ…

    「よぉ、ベルケ。久しぶりだな」
     
    「女、お前…」

    「分かってる。コレは酔狂なんかじゃない」

    「……」

    「話があるんだ」

    「分かった、俺が招いた結果でもある…入ってくれ」バサッ

    「あぁ、悪いがアルグン此処で馬番を頼む。好きに飲んでて良いぞ」

    「ハッ」

    (見張りは外に置いておく、か…流石に自殺しに来たのでは無い様だが……)

    682 :

    敵遊「おい、中はどうなってんだ?」「あのデカブツが邪魔で…」「クソ、見張りって訳かよ」ザワ…ザワ…

    「フフフ、余り良い雰囲気では無いな…ゲルを見かけたら取り合えず挨拶し、訪問された側も歓待するのが、草原の慣わしの筈だが……」(調度良い位置まで来れた、ここからなら一跳び…これ以上は怪しまれるな…)

    「あぁ。例え相手が誰であれ、広い草原で出会えた運命を祝して…訪問者には馳走を持て成し、出来うる限りの歓待をするべし……」

    (中は15人、か…雑魚は外で群れてる…アルグンに問題がなければいいが……)

    「それが平時なら、な…表のトゥグの色は見えただろう、今は状況が違う」

    「ならば殺すか?客として尋ねて来た者を…」ニヤッ

    「偶然だと言わんばかりの風だな…」(その筈は無い、正確にこちらの位置と…親父の出たタイミングを見計らっての行動……)

    「さぁ…ソレはお前がどう受け取るかってだけの話だ、ところでさっきから親父殿の姿が見えぬが……」(一応は客人という形だ、すぐには手荒な真似は出来まい……)

    「ちょっと野暮用でな…しばらくは戻らん」(白々しいもんだ…情報力をちらつかせた言外の威圧……)

    「そうか…間が悪かったな…」

    (何のつもりだ女…)

    「……」

    「…クラン、客人に取って置きのヤツを」(俺が…何時までも、連中を抑えきれるとでも思ってるのか……)

    ―――コトッ

    「どうだ?家の数少ない自慢だ。遠慮すんな」

    敵遊「……」ジイィィ…

    「…ア、アタマン…ここはなんとか杯を…家で殺すのは不名誉故、毒殺ということも……」ヒソヒソ

    「……」

    「……」

    「っ…んぐっ…んぐ…」ゴクゴク

    敵遊&遊「!!」

    「ぷは…成る程たしかに上手い……」

    「ハハハ、良い飲みっぷりだな。もう一杯どうだ?」

    「聞くまでもないだろう。飛び切りの名酒、ましてや盟友の杯を断るヤツ等いない」

    「そうだな、その通りだ…」

    「んぐっ…ん…ん…」ゴクッ!!ゴクッ!!

    「……ありがとう」

    「…っ」

    683 :

    放置してごめんよ、まだ誰かいるかい?

    684 :

    いるから書くんだ

    686 :

    いる

    687 :

    スレに私はいません
    更新期待なんてしてません
    千の支援 千の支援にのって~

    688 :

    すまねえぇぇ!!放置して謝っといてさらに放置という非道!!
    せっかくまだ人がいてくれたのに…
    今日、明日にももう一方が終わりまするんで、その後はこっちに全力投球いたしまする所存
    ご勘弁を…

    689 :

    弓部「何時まで、隅でうずくまってんのよ…謝ってるじゃない…」

    新畑「……」

    弓部「それに…もうそろそろ行く時間よ?」

    新畑「……」グスッ

    弓部「…行きましょ、ね?」

    新畑「ち…かよらないで…一人で…ひぐっ…行ってて下さい…」

    弓部「でもホラ、畑部だって待ってるし――…」

    新畑「知りませんっ!!」

    弓部「…ッ」ビクッ

    新畑「…あ、あんな人…うぅ…知りません…たしを…騙して……」

    弓部(あー…もぅ)

    新畑「信じて…のに…うぇっ…じて…うぇぇ…」

    弓部(そういう事ね…嵌められたわ…ハァ……)

    新畑「畑部さんのばかぁぁぁ…!!うええぇぇぇ…」ポロポロ

    弓部「違うわよ…畑部はアンタを騙してなんかいないわ」(仕方ないわねぇ…ちょっとは楽しめたし…)

    新畑「ふぇ…?」

    弓部「ホントはね、あたしがアンタに告白する筈だったの」(可愛いは正義、か…)

    新畑「ど、どういう…事…ですか?」ゴシゴシ

    弓部「一目惚れしちゃったのよ、アンタに…それで同じ畑部らしいから、取り持って貰う様頼んだって事…」

    新畑「って事は…」

    弓部「騙すつもりは無かったのよ…つい、アンタが可愛いすぎて抑えが…」

    新畑「な、何で…」プルプル

    弓部「…ん?」

    新畑「何でそう、言ってくれなかったんですかぁ!!」

    弓部「えぇっ!?」


    一方がやっと終わった…今日からコッチに集中します

    690 :

    遅すぎなんだよ
    待ちくたびれたし、もういいから


    (心の中:待ってたよおおおおおぉぉぉ!!1
    燃えてきたぜえええ!続きwktk!支援っっ!!)

    691 :

    おお!久しぶりに投下されている

    692 = 689 :

    新畑「ちゃんと言ってくれれば、コッチだって…もっと考えて…」

    弓部「ま、待って…アンタも、そういう趣味なの?」

    新畑「ちっ、違います…!!でも、私を好きだって人がいてくれるのは…」

    新畑「すごく嬉しいです…それが…女の子でも……」

    弓部「アンタ…」

    新畑「なのに…何で、あんな事したんですかぁ…うぅ」

    弓部「っ…」ドキッ

    新畑「初めて…告白してくれる筈の…人だったのにぃ…何でぇ……」

    弓部「ゴ、ゴメンね?ちょっと暴走しちゃった――…」

    新畑「……」ウルウル

    弓部「ゴメンなさい…」シュン…

    新畑「もぅ…いいです…」

    弓部「じゃあ――…」

    新畑「ゆ、許した訳じゃありません!!ただ…ちゃんと、その、今度から考えてください…」

    弓部「えっと…今度って…」

    新畑「好きなら…もっと私の事考えてください…っっ!!」

    弓部「はー…」ポカン

    新畑「…行きますよ」

    弓部「イく?」

    新畑「だーかーらぁー!!部長さんのとこ!!行きますよっ!!」

    弓部「あ、あぁ…うn」ソッ

    ――バシィッ!!

    新畑「さ、三メートル以内に近寄らないで下さい!!この、変態ばかっ!!」

    弓部(すごいわね、この娘…)ヒリヒリ

    693 = 689 :

    新畑「ゔ~…」

    弓部「……」

    畑部「フフ…思いっきし、距離とられてますね。何か問題でもあったんですか?」

    弓部「アンタ…」ギロッ

    畑部「ま、要は弓部さんの力量の問題ですから♪約束は約束ですよ…?」

    弓部「くっ…やっぱり、最初っからこうなる事分かってて…」

    畑部「さぁ?ただあの娘は見た目以上に強い娘です、オツムはちょっと弱いですけど…」

    弓部「えぇ…身を持って知らされたわ…」ヒリヒリ

    畑部「ホント、可愛い娘には弱いですね…弓部さんは…私にもちょっとは優しくして欲しいもんです…」

    弓部「だってアンタはハナから全部知ってて…しかも断固お断りじゃない…」

    畑部「油断したら喰われますからね。隷下である筈の弓部さんに、ウチの女子部員が骨抜きにされても困りますし…」

    弓部「分かってるわよ…むしろ燃えて来たってもんだわ…」

    畑部「ん?」

    弓部「あんな娘初めて…私のテクを途中まで受けて、それでも突っぱねられるなんて……」ゴゴゴ

    畑部「あ、あのー…」

    弓部「ぜぇ~たいにモノにしてやるんだからぁ…」

    畑部「この結果はちょっと、予想外です…」

    「なぁ…何が始まるんだ?」「おい、見ろ…弓道部も来てるぜ…噂通り、美人ばっかだな…」「でも何か、妙な雰囲気だな…」ザワザワ

    「……………………」シーン…

    「全員集合を確認。準備、完了しました」

    畑部「ごくろうさまです、んじゃ…始めますか」

    694 = 689 :

    「さて…じゃあ、そろそろ訳を聞かせてもらおうか」

    「フフ、盟友と飲むのに訳が?」

    「だからこそ聞いている…他の連中ならココで話すまでも無い…」

    「……」

    「……」

    「ふぅー…」コトッ

    「何故、貴様等はココにいる事が出来る…?」ギロッ

    敵遊「……あ?」

    「かつての我が父上のお零れ、貴様等は良い頭を担いだ…だが今度のお零れはどうだ…?」

    「……」

    敵遊「んだと…」「コイツ…」「……」ザワザワ

    「膨れ上がりすぎた奴等の軍勢…オマケに頭は何も分かってない…奴は虫ケラ共の土地深くに喰い込むつもりだ」

    (成る程…確かにただの酔狂ではないようだな…)

    敵遊「上等じゃねェか、皆殺しにしてやる!!」「そもそもこうなった原因は、虫ケラ共だろうが!!」「命乞いなら素直に――…!!」

    「火器がッ!!」

    敵遊「―――――ッ!!」ビクッ!!

    「軍事技術が…!!組織が…!!人数がッ!!」

    「それら全ての優劣が…半世紀前の遠征で証明された…戦争はもはや虫ケラ共のモノだ、認めろ…」

    (だがコレで…)

    敵遊「な、何を言う!!あれは勝利だ!!」「そ、そうだ!!今回より遥かに少ない規模で、我々は虫ケラ共に大規模な損害を与えた!!」

    「だが結果はどうだ?人口比にして我等の受けた打撃の方が遥かに大きい…しかも土地は奪えず、団結はすぐに瓦解…」

    「虫ケラ共が、もっと適切な対応を取っていれば…今頃はここも奴等の土地になっていただろう」

    敵遊「ぐ…ぬぅ…」

    (俺にとっても…)

    「父上を臆病者と罵った者がいた事は知ってる…だがどうだ?その臆病さのお陰で、今まで貴様等は此処にいるコトが出来た…」

    (貴様によっても…)

    「恩を仇で返すな、等と言いたいのではない…貴様等にとって、真に賢い選択はどっちかと…言ってるんだ」

    (万が一にも後戻りは出来なくなった……)

    695 = 689 :

    敵遊「き、貴様ァ…!!」「此処が何処だか分かっているのか!?」「舐めるのも大概にしろッ!!」ガタッ

    「よせ…俺の顔に泥を塗る気か…」

    「フフ…」

    「言いたい事は分かる、だが俺は降り所を知ってる」

    「知っていようが…一旦流れに乗った以上、途中で逆らう事は出来ん。目的を達するか…障害にぶち当たり、取り返しの付かない損害を被るまでは……」

    「……それは貴様等に付いた時の損害よりも、か?」

    「あぁ…」

    「……」

    敵遊「損害だァ…?」「大ハーンに刃向かって、皆殺しになるより最悪な事があるってか…」「苦し紛れの戯言だぜ…」ザワザワ

    「今の今まで…我々は我々の暮らしを守ってきた…無論、降りたヤツも何人もいる、虫ケラ共の社会に迎合し…祖先からの生活を捨てた連中…」

    「かつてはそういう奴等も貴重な騎馬、軍事力として、重宝された…だが今はどうだ?」

    「……」

    「一度草原を離れれば…もはや我等の技術は無用の長物。定位置に住まわされ、人数や財産、全て把握され…監視される…自由等謳い文句でしかない」

    「何をするにも、金、金、金…鬱憤は全て酒に…後は虫ケラ共の社会の最底辺で、僅かな酒代を稼ぐため…死ぬまで搾取され続ける…」

    「馬にすら乗れない老人や腰抜け共に、な…」グビッ

    敵遊「………………………」

    「このままいけば、軍事バランスは崩れ…草原は飲み込まれ…我等は永久に居場所を失う…」

    「死を免れても…この運命を免れる事は出来ない…」

    「……」

    「損害…死よりの損害だ、違うか?コレが損害じゃないというなら貴様等は、此処に等いない筈だ。少なくとも命の危険が身近にある事は無い…」

    「ならば我等の取るべき道は一つ…」

    「……この流れを、止められると思っているのか」

    「居場所を追われ、誇りを奪われ、生活を破壊された…復讐に燃える狼共の群れを……」

    「止めるしかないだろう、確かに草原は狭すぎる…外に出られないなら――…」

    「―――…中を空にするまでだ」ニヤッ

    696 :

    「貴様の言っている事は延命策でしかない…死期が延びるだけだ」

    「確実な破滅よりはマシだ」

    「窮鼠猫を噛むという言葉もある…」

    「猫なんて可愛いモンじゃない、ヤツは化け猫だ」

    「ヤツ…?」

    「長年の抗争で分かる…境界地帯の畑部…ヤツは半世紀前の失敗を決して、繰り返さない…すでに迎撃体制は着々と整えられてる…」

    「大ハーンの軍勢はそこで足止めされ…奥地から送られてきた増援を前に…身動きも出来ず、崩壊する」

    「……」

    敵遊「…なら、何故そいつを殺さん」

    「オツムが良いからだ、無用なリスクを犯す様な無茶はしない…」

    敵遊「ふん、分かったぞ…貴様の魂胆が…」

    「何…?」

    敵遊「貴様、上手い事言ってその実虫ケラと組んでるな…?」「おぉッ、充分にありえる話だ…!!」「我等を罠に賭けるつもりか!!」ザワザワ…

    「ハッ…そんな事してヤツに何のメリットがある?ヤツに取っては我々は、皆同じ…屈服させるべき存在じゃない…殲滅すべき存在だ…」

    敵遊「黙れィ!!そもそもこの位置を掴んで来た時点で、貴様等の心根見えたも同然!!」

    (まずい…そろそろ限界だ…)

    「この数で来た意味が分からんのか?我等は命を投げ出す覚悟で助力を申し出でている…」

    敵遊「ほぉ、それでその態度か?跪いて、命乞いでもした方が良いんじゃないのか…?」

    (糞ッ…)

    「終わりだな、理屈が通じん上…時代の趨勢も読んか…バカ共め……」

    敵遊「何にいぃィ…!!」「ベルケ殿!!コイツ等の首、大ハーンに献上しましょう!!」「客人の礼を尽くすべき相手等ではありません!!」ワァァ…

    「……」スッ…

    「まだだ…堪えろ…」ヒソッ

    (俺に選べってのか…)


    (お前か…部族かを……)

    697 = 696 :

     敵遊「おい、中揉めてんのかよ…?」「怒鳴り声が聞こえたぞ…」「しかし、ベルケ殿の命だ…入る訳には…」ザワザワ

     ア「……」

    (確かに…)

    「ベルケ、お前だけでも良い……」

    (俺がその気になれば、この中には俺に恩のあるヤツも沢山いる…)

    「一族を引き連れコッチに来てくれ、お前さえいれば…我々は勝てる…」

    (男衆は、父上の供で半減…女だって相当の手練を連れてきてるはずだ…この場は何とか凌げる…)

    「この波を乗り切れば…少なくとも当分は豊かな暮らしが戻ってくる…」

    (わざわざ公の場で、引き抜こうとするのは離反者を増やす為か…覚悟の程を試すため…それとも、他に手段が無かったってトコか…)

    (いずれにせよ…俺がこの問題から逃げ続け、はっきりとした態度を表明し無かったツケだ…)

    (だが……)

    敵遊「ベルケ殿、父上の言い付けを忘れてはなりません!!」「我等が分裂を狙いにきたか貴様!!」「死にに行く様なもんです、どうか慎重な判断を!!」ワァァ…

    (俺は…)

    「お前と…戦いたくないんだ…」

    「……」

    「……」

    敵遊「ベルケ殿!!」「虫ケラ共の手先め!!恥を知れ!!」「覚悟は出てきるんだろうな!?」ワァァァァ…!!

    「アタマン…早く、例のモノを…」ヒソヒソ

    「まだだ…」

    「しかし…!!」

    「……」ギロリ

    (ッ…やはり…アタマンは…)

    「……」チラッ

    「…っ…」ギュッ

    ベ子「母上…?」

    (俺には―――……)

    698 = 696 :

    「…帰ってくれ」

    「っ…」

    敵遊「おぉっ!!」「待って下さい、このままこやつ等逃がすのですか!?」「この首を持って大ハーンの軍勢に合流すればきっと…!!」ワァァ…

    「礼を弁えろッ!!彼女は私の盟友だ!!」

    「……」

    敵遊「…くっ!!」「獲物が目の前にあるというのに…」「よせ、命令だ…」ザワザワ

    「戦うのは本意じゃ無い、がこれも草原の宿命…いずれ虫ケラ共との全面衝突は必至…この機を逃したくは無い……」

    「俺の力を大ハーンに貸し、少しでも可能性に賭けてみる…だから…」

    「……」

    「次に会う時は、戦場だ…」

    「それは…『お前の』言葉か?」

    「そんな類の言葉を使うのは虫ケラか、愚か者だけ…違うか?」

    「…分かった」

    「アタマン…!!」ヒソッ

    「……」

    「……」

    「ならば一つ、形見を受け取ってくれ…我等が変わらぬ友情の印として…」ソッ…

    「それは…」

    「!!」

    「骨笛…懐かしいな…」

    「あぁ、よく小さい頃お前と吹いてたもんだ…」(もう少し…)

    「フフ…そうだな…今でも、吹けるのか?」

    「もちろん…」

    ~~~~~♪

    「草原の歌、か…そういえばお前…この歌が好きだったな…」

    「…………………………」チャッ…

     ア「……」ゴソゴソ

     敵遊「ん、何か笛の音が聞こえないか?」「急に静かになったぜ」「騒ぎは収まったみたいだな…」

     ア「……」クイッ、クイッ…


    分かりにくくてすまんね

    700 = 696 :

    ※すんません。アンサンブル部の「ア」はアルグンと被るので、音楽の音にします


    畑&音「あれ、先輩は?」「なんか向こうの方に集まってたぞ」「あの機械なんだろう…」

    畑部「え~皆さん!!傾注してくださーい!!」トントン!!

    ―――ザワッ……

    畑部「今日集まってもらったのは他でもありません、これから起きる一大イベントを告げ、皆でそつなくこなす為です!!」

    畑&音「イベントだってさー、バーベキューかな?」「俺達いるのかよソレ」「運動会はこの前終わったし…」ザワザワ…

    畑部「どれも違いますねー、正解は戦争です!!」

    畑&音「……………は?」

    「………………ッ」グッ!!

    畑&音「えー…また女さんのヤツ?」「またって何だよ、知らねぇぞ俺達…」「…ゲームか何か、か?」ザワザワ…

    新畑(そっか…私と同じ畑部の新入生も、何も知らないんだ……)

    畑部「そうです、また女さんの類の問題です。でも今回の敵は女さんではありません!!もっとタチの悪い害虫さんです!!」

    畑&音「ふーん…」「何、害虫駆除って事か…?」「訳分からんな…」ザワザワ…

    畑部「つまりですねぇ。貴方達はこれからその害虫さん達の襲来までみ~っちり軍事訓練をして貰います」

    畑&音「普段、女さん対策でやってるのと同じかなぁ…」「でもみっちりするってよ…?」「あの~~、つまり何ですかァ!?」ザワザワ

    畑部「だーかーらぁー!!戦争ですよ、戦争!!殺・し・合・い!!」

    ――――シーン…

    弓部「……」クスクス

    畑部「良いですかァ!?これからやる事の延長線上には確実に人死にが出ます!!だけどそれは訓練次第で最小限に抑えられるんです!!」

    畑部「ココに来た以上、もう後戻りは出来ません!!貴方達は生徒会の認可の元、名誉ある任務に志願、または徴用された勇者です!!皆で一緒に頑張ろー!!」

    畑部「おー♪」

    畑&音「……………………………」

    新畑(そりゃ、こうなるよね…)

    畑部「…あり?」


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