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    元スレたしかあったジャンル「ベトナム帰還兵」

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    51 = 42 :



    (ふう…男と一緒に飯食いたいがまずは…)クイクイ

    「んぐっんぐっ」

    「ぷはぁー」(コレだよな)

    (やっぱ屋上か、また飲んでるし……こっちに気付きそうにないな。よーし…)ジリジリ

    「はぁ…」(男まだ教室にいるかな…でもなんていって誘えば…むぅ…)

    (フフ…目標まで約3メートル、スキだらけだぜ…何かブツブツいってるな……)ジリジリ

    (なっ、なにを考えこんでるんだ私は…別にデッ…
       デートとかに誘うわけじゃ…ただ一緒に飯食うだけだ…)ブツブツ

    (目標まで約2メートル…よしっ!!)ジリジリ

    (一緒にお昼食べないか?うん、これだな…実に自然だ…フフフ…これでいこう…)ブツブツ

    (今だっ!!)

    バッ!!

    52 = 42 :


    カッ

    「――うおっ!?」ドサッ

    「ッ!!」グイ

    「なっ!?お、俺だよ!!男っ…ぐ…がぁ…」(く、首を絞め…!?)

    「くッ!!ハアッ!!ハアッ!!畜生ッ!!畜生がッ!!」グイィィィ

    「ぐ…げぇ……女ちゃ…」(――あの時と同じ目だ……感情のない獣のような…)

    「畜生ッ!!死ねッ!!くたばりやがれッ!!グークがッ!!」グイィィィ

    「…がっ……ぐぅ…」(だめだ…意識が遠くなっていく…俺は……)

    「殺してやる!!よくもッ!!よくもダイクをッ!!こ、このッ!!」グイィィィ

    「おっ…女…ちゃ…」(俺はここで…)

    53 = 42 :



    「――ッ!?おっ、男!?」パッ

    「げほっ…ごほっ…!!」

    「なっ…!?」(まさか――)

    「ごほっ…!!おっ…げほっ…女ちゃ…」

    「だっ、大丈夫か!!?なあ男!!おい!!?」(まさか私は男を手に――)

    「げほっ…びっ、びっくりしたぁ」ゼェゼェ

    「おっ…男……わっ…私は…私は…」(――そっ、そんな…バカな…そんなこと……絶対に…)

    「ふぅ…ごほっ…も、もう大丈夫だよ」ゼェゼェ

    54 = 42 :

    もしかして今ここにいるのって俺だけ…?

    55 :

    今から読もうかなとか思った次第
    創発板は2、3日放置してたら感想付いてるとかザラですので、マターリユクーリが良いですおw

    ビール持って来てから読んでくるー

    56 = 42 :



    「すっ、すまない…こんな……私…」(絶対にありえない…ナムでは…こんなこと一度だって……私は…)

    「わ、わざとじゃないんだろ?ならもういいって」

    (……私は一体何なんだ?)

    (戦場と学校、男とVCの区別すらつかないのか?)

    (一番大切な人を守ることはおろか……危うくこの手で……こっ、殺――)

    「女ちゃんってば!!」

    「っ!!」

    「もう気にしてないからさ……本当に大丈夫、飯一緒に食おうよ」

    「……」

    (目に涙が…)



    >>55おお、ありがとうございますwwそかそかwwマッタリやりますww

    57 = 55 :

    追いついた
    なにこの深すぎな背景www

    期☆待

    58 :


    「いただだきまーす」カパッ

    「……」

    「……」ムシャムシャ

    「……」

    「……」ムシャムシャ

    「……」グスッ

    (うっ…空気が重い…やっぱりまだ気にしてるのか……なんとかして話を…)

    「おっ、女さんのご飯は?」

    59 = 58 :



    「……」パサッ

    「へ…?これだけ?」(トースト一枚…)

    「ピーナッツバターサンドだ…おいしいぞ…」

    「そんなんで足りるの?」(チャーリーブラウンか、お前は)

    「足りるも足りないもこれで『足りさせる』しかない」

    「はぁ」

    「それに私にはコイツが――」コトッ

    (酒か…)

    「…いっ、いやなんでもない」

    「あ、全然いいよ…俺だってちょっとは飲むときあるしさ、別に隠さなくても」

    「そ、そうか?」

    60 = 58 :



    「うっ…」グゥ~

    「やっぱ足りないんじゃん、俺の弁当わけようか?」

    「いっ、いやそれは悪い…」

    「じゃあ購買部でなんか買ってきたら?そんなんじゃ身体に悪いよ」

    「金が無くてな…」

    「バイトとかしないの?」

    「……お前ならこんな傷だらけの薄気味悪いアル中ベトナム帰還兵と一緒に働きたいか?」

    「えっ…」(やべ…地雷踏んだか…?)

    「さっきお前自身が身をもって体験しただろう…
       こんなヤツ雇ってくれるところなんてアメリカ中何処にもない…」

    「ごっ、ごめん…」(ここ日本なんだけどな……)

    「なに、本当のことをいったまでだ。あやまることはない。つまり――」

    「ネコの金玉ほどの戦傷者手当じゃコイツが限界ってことだ、まあ安い酒くらいはどうにか飲める」

    (ネコの金玉て…ベトナムにいってから言葉づかいまで……)

    61 = 58 :



    「あの…戦傷ってさ…その…」

    「ああ、この足だ。なんでこうなったってか?」

    「う、うん…」

    「ブービートラップだ」

    「ぶーびーとらっぷ?」

    「まあ簡単にいえば即席の罠だな、私がかかったのは竹槍に糞を塗りたくってある落とし穴だ」

    「な、なんでその…糞なんか…」

    「決まってるだろう、傷口を腐らせるためだ…おかげであと一歩で膝から下を無くすとこだった」

    「でもそんな罠じゃ相手を殺すことなんて…」

    「そりゃそうだ、奴等はハナっからそんなモンで我々を殺す気なんてないんだからな」

    「え…?じゃあなんで?」

    「一人の負傷兵を運搬するのに必要な人数は最低でも2人、これだけで負傷兵を含めて3人分の
       戦力をロストしたことになる……罠が仕掛けられてるのは奴等の庭ジャングルの奥深く――」

    「そ、それって…」

    「ああ…それが奴等の常套戦法、負傷兵をLZに運搬するまでに死体の山が出来るって寸法だ」

    62 = 58 :

    キーンコーン

    先生「はい、じゃあ掃除の班今日は机下げるだけでいいよ」

    「女ちゃん、一緒に帰ろ」ガタッ

    「あ、ああ…」

    「どうかしたの?」

    「い、いや」(ついさっきあんなことをしたのに…なんで……本当に…本当に気にしてないのか?)





    「~ってことがあってね」

    「フフ…」ズルズル

    「でさぁ、その時うちの母さんったら…」

    63 = 58 :



    ヌッ

    「ッ!?」

    「……」

    (まっ、曲り角にホームレスの人が寝てる…危うく踏みそうになった……)

    「……」

    「ふぅ、危なかっ……ん?女さん?」

    「……」

    (めっちゃ凝視してる…)

    「……」

    「女さん?」

    「っ…どうした?」

    「えっ、えと…あの人がどうかしたの?」(コッチの台詞だよ…)

    64 = 58 :



    「ああ、一歩間違えば私もああなっていたかと思うとおもわずな……」ズルズル

    「え…」

    「あいつの首から顔にかけてひどい火傷の跡があった。みたか?」ズルズル

    「いや帽子でよく見えなかったからあんまり…」

    「あの火傷の跡は間違い無い……ナムで何度もみたナパームのソレだ」ズルズル

    「じゃ…じゃあ、あの人も帰還兵なの?」

    「おそらくな……」ズルズル

    「……」

    「別にそんな驚く様な事じゃない…なんたって全米の路上生活者の8割はベトナム帰りって話だからな」ズルズル

    65 = 58 :



    「はっ、8割も!?」

    「ああ」ズルズル

    「そっ、そんな…もう戦争は終わったのに…」

    ピタッ…

    「終わった――か。フフ、そいつはお偉方の連中に限ってはの話だな」

    「女ちゃん…」

    「我々は違う。ベトナムを離れ多くの歳月が過ぎた今でも…我々の心はいまだあのジャングルの中を彷徨ってる……」

    「……」

    「……我々の戦争は…終わってないんだ…」ギリッ



    (なんでだよ…なんで皆の代わりに戦った人……逃げずに義務を果たした人ばかりが…こんな……こんなっ――)

    66 = 58 :

    寝ます ネタ思いついたらぜひSS書いてください

    67 :

    >>37

    昔、沖縄や伊豆は米の植民地だったから

    68 = 58 :



    女宅

    バラバラバラ…

    「よし、村人は全員ここに集めたな。いいか、徹底的に調べろ。
      この村にはVC容疑者、および連中の武器が隠してある可能性が高い」

    「○□○△×!!」「うぅ…○△…ふえぇぇ…」「…〇△〇×」ザワザワ

    兵1「訳わかんねぇ事ごちゃごちゃいってんじゃねぇ!!」バキィッ

    「……」

    「少しでも怪しい素振りをみせたら迷わず撃て、容赦するな。
        女、お前はブートだから軍曹にしっかりはりついてろ」

    「ろ、rog!!」

    兵2「オラオラオラ!!」タタタタン!!

    「ニック!!豚なんて撃って遊んでんじゃねぇ、あっち調べてこい!!」

    (こんな…)

    69 = 58 :

    ゴオオオォォォ……

    兵3「ハッハッハッ!!連中の家はよく燃えやがるぜ」

    「―――○△×!!」ガバッ

    兵3「てめぇなにしやがる!!」ガキィッ

    「…うぅ」ゲホッ

    兵3「軍曹殿。こいつ怪しいぜ、VCかもしれねぇ」

    「よし、自白がとれるまで尋問しろ。おいロイはどこだ!!通訳してくれ!!」

    (こんなの…ただの焼き打ちじゃないか……)

    (私は…ベトナムの民衆を…コミュニスト共の毒牙から守るために…来)

    70 = 58 :



    「女ッ!!聞いてるのか!?」グイッ

    「ッ!!」

    「なにボーッとしてやがる、しっかりケツについてろ!!」

    「rog…」

    「どうした?この有様をみて何かご立派な事でも考えてたのか?さすが坊ちゃん出は違うな」

    「……」

    「ここじゃ考えるだけ無駄だ。捨てちまいな、そんなモン。寿命を縮めるだけだ。」

    71 = 58 :



    「よし、女。テメェも俺のケツに張り付いてる
      だけじゃ退屈だろ。だからいらねぇ事も考える」

    「……」

    「ココで見といてやるからあのボロ小屋を調べてこい。村人を
      集める時に軽く踏み込んだだけだからな、なにかないとも限らん」

    「…rog」



    バタンッ
     
    「ッ!!」

    (怪しいものは特に何も…ん?)

    (……あそこに何かいる?)チャキ

    「……」ドキドキ

    バッ

    「ひっ!!」ブルブル

    (ガキか…)

    72 = 58 :


    (女の奴、大丈夫か?妙に遅いな…)


    兵4「○×△△?」

    「――○×□○△△!!」フルフル

    兵3「なんだって?」

    兵4「私はVCなんかじゃない、武器の隠し場所もしらないしそんな連中がこの村に来たのを見たことも――」

    兵3「んだと…」スチャ

    ガッキィィィィ!!

    「ガハッ…!!」

    兵3「糞野郎が!!まだそんな事いってんのか!!いい加減吐きやがれ!!」


    軍曹(コレでいいんだ。これが…戦争だ……)

    73 = 58 :


    「……」ブルブル

    (こいつ…おそらく…私達が来た時に怖くて隠れてたんだな……)

    少年「……」ブルブル

    (こんなに怯えて…可哀そうに……)

    ソッ…

    少年「――っ!!」

    「よしよし…私は怖くない……怖くないぞ…」ナデナデ

    「おーい!!どうした!?なんかあったのか!?」トントン

    「!!」(やばい!!こっちに来る!!)

    74 = 58 :


    「なっ、なんにもありません!!この家はクリアです!!」

    少年「……」

    「ぼっ…坊主…私達が去るまで大人しく隠れてるんだぞ……」ナデナデ

    少年「……」

    「フフ…じゃあな……」クルッ

    少年「……」

    (フフ…どこにいっても可愛いもんだな……ガキってのは…)

    ――チャキッ

    75 = 58 :


    「なっ――」

    ドゴッ

    (メ、メットに弾が…)

    少年「ッ!?ハァッ!!ハァッ…!!」カチッ

    「……」

    少年「ハッ…ハアッ…ハァ!!」カチッ、カチッ

    「……」チャキ…

    少年「!!」

    パアアァァァン

    76 = 58 :

    少年「……ぁ…ぅ」ドクドク

    「……」

    少年「……ぉ…女…ちゃ…」ドクドク

    「えっ…」

    少年「…ぉ…俺だよ…男だよ…」ドクドク

    「そっ…そんな…なんで…」

    「…酷い…よ…お…俺を…撃つなんて…」ドクドク

    77 = 58 :

    「うわあああああああああ!!!!!」ガバッ

    「ハアッ…!!ハァッ…!!」(まっ、またあの夢か…)

    「うぅ…」(まだ1時半ってことは…30分しか寝てないのか…)

    「畜生ぉ…」(前はうなされてたとはいえ、3時間は寝れたのに……あれ以来…)
       
    (あれ以来ずっとこんな夢だ…私が……私が…男を――)

    「畜生おぉぉ!!クソッ!!クソッ!!!!」ガンッガンッ


    「うっせーんだよ!!今何時だと思ってんだ!!」ドンドンドン


    「畜生っ……なんで……なんでっ…」グスッ

    78 = 58 :

    ネタが~尽きてきた 誰か思いつく人SSを…

    79 = 58 :


    (だめだ、眠れん…最近は睡眠薬も効かなくなってきた…)

    (飲みにいくか…今月はまだたいして使ってないしな……)

    某BAR

    「マスター、一番安い酒を…」




    「ひっく…うぃぃ…」

    「おい」

    「ん?」クルッ

    「やっぱりだ!!お前女だろ!!懐かしいなぁ!!!」

    「なっ…!!トンプソン!!トンプソンじゃないか!!」

    「へへ、68年のテト以来だな…」ガシッ



    畜生…誰かぁ…

    80 :

    これのSS支援はかなり無茶振りな気がw
    自分のペースで進めたらええがなw

    81 = 58 :

    80>>ですよね…
      
      VIPの巻き添え規制が解けたんだがこういうのって
      VIPにまた立ててもいいものなのかな…?2重になるからダメかね? 
      
      こっちにも貼るけどVIPに貼るつもり(ていうかVIP以外で立てたことない)で書き溜めてたからさ
      
      まあ今書き溜め尽きたわけだが

    83 = 80 :

    こっちを避難所扱いとして宣言しとけば、誰も問題視しないと思うですよ
    実質落ちない板だしw
    こっそりマルチするとかじゃなきゃいいんじゃない?

    84 = 58 :

    >>83 サンクス!!じゃあ立ててみます すぐ落ちそうだけどww

    86 :

    VIPのもう落ちてた……

    87 :

    すいません VIPで必死で並行してあげるの忘れていました 投下していこうと思います

    88 = 87 :

    「どうだそっちは?」

    「みての通りだ…五体満足で帰れたから日雇いくらいならできるがな…」

    「そうか…」

    「あっ、悪りぃ…足やられたのか?」

    「ああ…テトの後にフィンガーチャージでな…」

    「お前さんのほうはどうなんだ?」

    「たいした傷じゃないし戦傷者手当がもらえるからな…なんとかやってけてる」

    「随分と飲ってるな。ナムでもそんな飲んでなかったぜ」

    「嫌なことがあってな…なに…こんなの水みたいなもんだ…」




    89 = 87 :

    >>65

    「はっ、8割も!?」

    「ああ、もっとも当時は徴兵逃れのためにホームレスになる腰抜けのが多かったがな…」ズルズル

    「そんな…もう戦争は終わったのに…」

    ピタッ…

    「終わった――か。フフ、そいつはお偉方連中に限ってはの話だな」

    「女ちゃん…」

    「我々は違う。ベトナムを離れて多くの歳月が過ぎた今でも…我々の心はいまだあのジャングルの中を彷徨ってる……」

    「……」

    「…我々の戦争は…終わってないんだ……」



    (なんでだよ…なんで皆の代わりに戦った人……逃げずに義務を果たした人ばかりが…こんな…こんなっ――)




    VIPだと微妙に文章修正してました 一応上げます

    90 = 87 :

    >>75

    「なっ――」

    ドゴッ

    (メ、メットに弾が…)

    「ッ!?ハァッ!!ハァッ…!!」カチッ

    「……」

    「ハッ…ハアッ…ハァ!!」カチッ

    「……」

    「ハアッ…!!○△…!!ハァッ!!」カチッ、カチッ

    「……」チャキ…

    「!!」

    パアアァァァン



    すいません、たいした違いじゃないんですがなんとなくモヤモヤしたので

    91 = 87 :

    では >>88から続けていきます



    「そっ、そうだ。軍曹…ロバート軍曹の事誰から聞いてないか…?」

    「ん、ああ。お前軍曹の事好きだったもんな」

    「帰還してからの噂全然聞いてないんだ…何か知らないか?何でもいいから教えてくれ」

    「い…いや…」(やっぱり…コイツ責任感じてるのか……)

    「!!なにか知ってるのか?」

    「……」

    「……」

    「いいか……?こ、これはただの噂だぜ…」

    「……ああ」ゴクッ

    「パープルハートを持って帰ってきた軍曹は…職にあぶれて路上生活者になってたところを…」

    (まさか――)

    「チンピラのケンカに巻き込まれて殺されたって…」

    92 = 87 :



    (そんな…)

    「ホームレス狩りにやられたっつー話もあるがな、いずれにせよ殺されたって話だ」

    (私のせいだ……)

    「まあこいつはただの噂だ…あんまり深く考…」

    (私があの時…死んでいれば…)

    (軍曹が殺されることはなかった……)

    「おいっ!!」

    「っ…」

    「よせ…こんなのタダの噂だ…事実だったとしてもお前のせいなんかじゃねぇよ」

    93 = 87 :

    「……」

    「なっ、なあ。いいもんわけてやるよ」ソッ…

    「ッ!!お前これもしかしてジョイン」

    「馬鹿野郎!!声が出けぇよ、ここいらにはコイツを買いにきたんだ…」ヒソヒソ

    「しっ、しかしお前」

    「おいおい、ナムじゃ皆やってただろ。ガンボジアンレッドの味を忘れたのか?」

    「いやでも…」(だめだ…この匂いは…くぅ……)

    「そんな安もんの酒よりずっと効くぜ、いいから一つ吸ってみな。嫌な事全部忘れちまうからよ」グイッ

    「ん!!むがっ…」

    94 = 87 :

    「おっ、お前無理やり」スパー

    「ん?じゃあ返してくれ」

    「いっ、いや…」

    「フフ…わかるぜ……お前マトモになろうとしてんだろ?」

    「……」

    「ナムじゃ酒、女、ドラッグ、殺し、のオンパレードだったからな…」

    95 = 87 :

    「だがな。この国にとっちゃ俺達はもう厄介モン、居場所なんてないんだ。努力するだけ無駄さ…」

    「わ、私は…」

    「じゃあな、俺はそろそろいくぜ。この後日雇いの仕事があるからな…」ガタッ

    「ああ…」

    パサッ

    「こいつは俺からのプレゼントだ、今日は久し振りに戦友に会えて気分がいいからな。達者でな」

    (こんなに…ジョイントを……)

    96 = 87 :

    >>41>>42の間に入れ忘れていました



    「敵も味方も、戦闘員も非戦闘員もあったもんじゃない…昼までは鍬を持って畑を耕してた連中が夜には我々に銃を向ける…」ズルズル

    「……」

    「女やガキまでがだ……」ズルズル

    「……」

    「戦線なんてあって無いようなモンでどこにいようが毎日が常に死と隣り合わせだった……」ズルズル

    「……」

    97 = 87 :


    「おはよう女さん…ってなんか最近すごい疲れてない?」

    「ああ、ここんとこ眠れなくてな。まあ前からだったが最近特にな…」

    「そう…」(やっぱり前屋上で見た時みたいにうなされてるのかな…)

    「気にするな、私は大丈夫だ」

    「う、うん」(前にもまして酒くさいし…俺はなんの力にも…なれないのか…)

    (優しいな…男は…私は……私はそれなのに…)

    99 = 87 :

    68年1月3日――――ダナン近郊

    タタタン…パラ……タタタ!!

    「糞ったれ!!ヘリはッ!?ヘリはまだか!?」

    「もうすぐ到着するそうです!!それまで持ちこたえてくれと!!」

    「畜生!!何回目の『もうすぐ』だ!!」タタタン…!!

    「ハァッ…!!ハァッ!!一体奴らどれだけいるんだ!?」タタタタタ…!!

    兵1「も、もう、だめだぁ!!死ぬんだ!!俺達はここで皆殺しにされるんだ!!」ダッ

    ガシッ

    「うっせぇんだよ!!どこへいく!?ここがテメェの墓だ!!わめいてる暇があったら一人でもグークを――」

    ―――ヒュルルル

    「伏せろッ!!迫撃砲だ!!」

    100 :

    パラパラパラ…

    「誰か!!やられたヤツはいないか!?」

    兵2「大丈夫です!!全員なんとか生きてます!!」

    兵3「ハァッ…!!ハァッ!!」

    兵1「ひいぃぃ…」ブルブル

    「ハハッ!!まるで奇跡だな!!キリスト様様だぜ!!」

    (畜生…なんてヤツらだ…こんな距離で迫撃砲なんて使ったら味方まで巻き込むぞ…)

    「クソッ!!このままじゃアラモの二の舞だッ!!」


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