私的良スレ書庫
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元スレ許嫁「……聞いていない?」
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今日は以上です、皆さんのレスのおかげで出来るだけ頑張れました。
すいません、ありがとうございます。
次こそホントに割りと間が空くような気がしますです
(それでも頑張って更新したいと思っています
すいません、ありがとうございます。
次こそホントに割りと間が空くような気がしますです
(それでも頑張って更新したいと思っています
気配りも仕事もできるしちょっとやそっとじゃへこたれない精神力
こんなイケメンいたらそら惚れるわ
こんなイケメンいたらそら惚れるわ
夏祭り
ガヤガヤ
許嫁「……こ、こんなにいっぱい人が来るものなのね」
男「まあな。全国的にも有名なお祭りだからな」
許嫁「出店もたくさんあるわね」
男「花火は……まだちょっと時間がありそうだな。色々周ってみるか」
男「焼きそば、たこ焼きはもちろんとして……お、ドネルケバブなんてのもあるのか」ツカツカ
許嫁「ねえ、ちょ、ちょっと」ワタワタ
男「む、あれはお面屋……祭りの定番だな」
男(そう言えば、よくお面買ってたなあ)
男(いつも来て早々欲しがるものだから、小遣いをいきなり削られていた)
許婚「ちょっと、ってば!」
男(俺には良さが分からなくて、射的のほうが良かったけど……)
男「よし! ここはまず、お面でも買って祭りの雰囲気を出す――くぇっ!?」
許嫁「はあっちょっと! 歩くのが早いわよっ」
男「そ、そこを引っ張るな。変な声が出たじゃねえか」
許嫁「何も考えずズンズン先に進んじゃって。はぐれちゃうでしょ」
男「悪い、我を忘れてしまった。子供のころから来ているハズなのに、意外と楽しいな!」
許嫁「あなたって変なところで妙に子供っぽいわね……まあいいわ。掴んでいるから」ギュウ
男「だからそこを掴むなっつうの。俺はペットか」
許嫁「ふふふ」
男「ほうらふはいはほう? ほんはんふったほほはいはほうほほぽっへな」ハフハフ
許嫁「何言ってるか分かんないわよ……ほら」ズイッ
男「ん、んぐんぐ……」ゴックン
男「お、お前も次々に俺の口に詰め込むな」
許嫁「エサをやるのは飼い主の大事な務めよ」
男「わんわん!」ハッハッ
男「お? 出店にお化け屋敷なんてのもあったな。ちょっと入ってみるか?」
許嫁「まったくこれっぽっちも興味ないわね」
男「あ、そう? ほら、あの入り口のところにある人形なんて、結構造りが――」
許嫁「そんなことよりあれは何かしら?」
男「え、ああ、あれか? あれは射的だ」
許嫁「射的?」
許嫁「……駄目。どうして?」
パンッ
許嫁「この銃がおかしいのよ。出力が足りないわ」
パンッパンッ
許嫁「まったく、もう! もう少しなのに……もう一回よ!」
「はい、毎度あり~」
男(負けず嫌い……)
男「何度も挑戦して。本当にそんなのが欲しかったのか?」
男「犬……、のようなくまのような、そんなぬいぐるみ」
許嫁「……」ムゥ
男「人相(?)も良いようには思えないが」
許嫁「……まあ、熱くなったのは認めるわ。当たったハズなのに全然倒れないもの」
男「遂には協力プレイという力技で何とか獲れたが……こちらの被害額も相当な強敵だった……」
許嫁「……」ムニムニ
男(険しい顔でぬいぐるみをつまんでゐる)
許嫁「ま、結局取れたんだから良しとするわ」
許嫁「それに、よく見てみると悪くないじゃないコイツ」
男「そうかあ?」
許嫁「この小憎らしい感じ。斜に構えたような雰囲気が気に障ってね」プニプニ
男「なんだそりゃ」
許嫁「ふふふふふ。これではっきりしたわね。私とあなたの、どちらが上なのかが」
男「くっ、い、意外だ! 金魚すくいでここまで差をつけられるなんて!」
許嫁「上に立つものと下で支えるものとの違い、はっきり出ただけのことよ」
男「くそう、お前らはそれでいいのか! 飼われるだけの、支配されるだけの人生でいいのか、金魚よ!!」
許嫁「与えられる餌に満足してる存在は、一生それを抜け出せないのよ」
男「それでいいのか金魚たち! 気概を見せろや! うおおおおおおおおおお」
「ちょっとうるさいよ兄ちゃん」
男「はいすいません」
許嫁「ふふふ」
『ただ今より花火の打ち上げを――』
許嫁「え? こっちじゃないの? 皆移動してるけど」
男「比較的人が少なくて、よく見える場所があるんだよ。地元の、限られた人間だけが知ってるんだ」
許嫁「へえ」
男「それに、花火だけじゃない」
許嫁「え?」
許嫁「……ぁ」
男「なかなかいい夜景だろ?」
許嫁「……うん」
許嫁「……」
許嫁「綺麗」
許嫁「とっても」
ヒュルルルルル
男「お、来たか」
ドーン
パラパラパラパラ
ヒュルルルル
ドーン
男「たーまや~」
許嫁「……」
ヒュルルルル
ドーン
男「か~ぎやー」
許嫁「……ゃー」ボソ
パラパラパラパラ
パラパラパラパラパラパラ
男「まるで流星群だな」
許嫁「凄い……」
ドドーン
男「おぉ……」
許嫁「……わあ」
ドーン
男「……なあさ、聞きたいことがあるんだ」
許嫁「……なに?」
パラパラパラ
男「今、この生活どう思ってる? 正直なところ」
許嫁「……」
ヒュルルルルル
許嫁「……悪くないわ」
ドーン
男「ん? 今何て言った?」
パラパラパラパラ
許嫁「……」
許嫁「……別に」
許嫁「……あなたは」
男「ん?」
許嫁「あなたはどう思っているの? この生活」
ヒュルルルルルル
男「悪くないよ、……俺もな」
ドーン
許嫁「……聞こえてるんじゃない」
パラパラパラパラ
男「生憎と、素直じゃなくてな」
許嫁「ばか」ポコ
>>431
お前には俺がいるからな♂
お前には俺がいるからな♂
>>434
俺とのことは遊びだったのか
俺とのことは遊びだったのか
……
ファミレス
店長「そっか、そっか。それは良かったよ、大歓迎さ!」
許嫁「いえ……」
男「ん? 何の話しているんです?」
許嫁「ここのアルバイト。とりあえず夏休みの間って話だったけど。もうちょっと続けてみようと思って」
店長「僕としては助かったよー。長くいてくれていいからね」
男「そっか。仕事覚えてきたところだし、やりがいを感じてきた?」
許嫁「……そう、ね。そんなところよ」
店長「いやあ、良かったよ。これで秋から余裕ができる。今は他にも人を入れてるからね」
男「なるほど。ってことは……店長、折り入って頼みがあるんですが」
店長「ん、何だい? 休みかい? まあ学生の本分はバイトじゃないし」
店長「入れないって日があれば、どんどん言ってくれて構わないよ」(休んでいいとは言っていない)
男「そうですか? まあ些細なお願いなんですけど――」
店長「うんうん」
男「辞めていいですか?」
店長「!?」
許嫁「!?」
店長「それでシフトのほうだけど。学校終わりにこっちに来てくれるってことで良いのかな?」
許嫁「ええ、お願いします」
店長「じゃあまた細かい部分は、あらためて詰めていきます。引き続きこれからもよろしくね」
許嫁「はい。こちらこそ」
男「こらこら。まるで俺の話がなかったかのように進めるのはやめろ。急に時間がとんだかと思ったぞ」
店長「どうしたんだよー何を言い出すんだよー急にー。これから皆で頑張っていきまっしょいってとこなのにー」
男「いやあ、僕ももう一年以上ここで働いているじゃないですか? 仕事にも慣れてきて、そろそろ新しいこともしてみたいと思って」
店長「……甘いね」
男「え?」
店長「確かに君は仕事もこなせる。だが甘いね」
男「甘い?」
店長「ああ。大甘だよ! 私が立てた、この店の今季売り上げ予測よりも甘いね!」
男(大丈夫かこの店)
店長「いいかい、君が考えている以上にこの仕事は浅いものじゃない」
男「はあ」
店長「続けたのはたった一年? 笑わせないでくれよ。このファミレス道(みち)をそんな短い期間で登りつめたとでも言いたいのかい?」
男「えっと。ファミレス道って何です? 初耳ですが……」
店長「一旦この道に足を踏み入れたのに、このまますごすごと逃げ出して良いのかい? 志半ばで、諦めて良いのか!? それで君は納得するのか?!」
男「ちょっと言ってる意味が分からないです」
店長「思い出そうよ! 初めてこの店で働いたときのことを! やる気に満ち溢れていたあのときのことを!」
男「あの、僕の言葉通じてますよね?」
後輩「そうですよ、先輩! 私もいます! 諦めちゃダメです。一緒にがんばって行きましょうよ!」
男「突然どこから!? いや、俺諦めるとかそういう話は一切してないんだけど……」
後輩「それでも! それでも先輩がどうしてもって言うのなら! この私を倒してから行ってください! ファミレス道(みち)に則った勝負で!」
男「あえて『(みち)』って言ってるのがちょっと引っかかる」
許嫁「……」
男「何を言ってくるかと思ったらそんな詭弁を……まったくとんでもないな、この店?」
許嫁「……そうね。ここで逃げ出すのは臆病者だわ」
男「あれ? お前も?」
許嫁「気に食わない部分もあるけれど、あなたは私の指導係の役目もあるはずよ。私はまだそれが十分果たされたとは思わない」
男「え、お前はもう十分動けてると思うが……まだ俺指導係なの?」
許嫁「その責務を放り出して逃げ出す気? ずいぶんと責任感がない男ね」
店長「大丈夫だよ! 君の気持ちは痛いほど分かる! そんな不安になることがあるのは、僕にも覚えがあるから!」
後輩「私も、精一杯頑張ります! 実は新しい技を開発中だったんです! 見てください! ほあああああぁぁぁぁ……」ビビビ
男「……ナニコレ? 1対3の状況?」
許嫁「……どうやら決着がついたみたいね」
男「いや、何も決着ついてないんですけど」
許嫁「さあ、下らないことを言ってる時間は終わり。仕事に戻るわよ」
後輩「了解です!」ビビビ
店長「うっす、仕事に入ります!」ツカツカ
男「……」
男「わあ。これが話題のブラックバイトかあ」
男「ありがとうございました。またお越し下さいませ」
男(ふう、これでちょっとお客さんが空いたな)
許嫁「……ね」
男「ん?」
許嫁「さっきの。もしかして、本気だったの?」
男「さっきの?」
許嫁「辞めるとか辞めないとか」
男「いや、冗談だよ。新しいことしてみたいってのは嘘じゃないが、この仕事もまだまだ面白いことはたくさんあるから」
許嫁「……そう。あなたもつまらないことを言うわね」
男「シフト入りまくっていることへの可愛い抵抗だ。ただ、店長はともかくとして、二人にも反対されるのは予想外だったが」
許嫁「……」
男「何だ、凝視して」
許嫁「別に。ま、冗談ならそれで良いわ」
男「何がだよ」
許嫁「……もしもあなたが辞めるんだったら」
許嫁「それなのに続けるなんて言った私が馬鹿みたいじゃない」
男「……え?」
許嫁「つまらない冗談言わないでよね、まったくもう」ツカツカ
……
近所の公園
カナカナカナカナカナ
男「もう夏休みも終わりか」
男「何かバイトと夏祭りの記憶しかないような……」
男「……」
男「いやいや、気のせいだな、うん。色々忙しかったな、色々」
男「あれもしたしこれもした。そういえば水着回もあったなあ~」
男「……あったかな?」
「やあ、久しぶりだね」
男「!」
男「あなたは、父の……」
「元気そうでよかった。何せまだ暑いからね」
男「お久しぶりです! どうされたんです? こんなところで?」
「なに、少し近くまで寄ったのでね。できたら会えればと思って」
「そうしたら君がここの公園にいるのに気がついてね」
男「でしたら家に立ち寄っていただければ」
「いやいや、そこまで気を遣わせたくないよ。それに私も今ちょっと立て込んでいて、そんなに長居はできないんだ」
「今の生活はどうかな? 困ったことなんてないかい?」
男「……万事うまくいっているとまでは言えませんが。少し前に、厄介事を
抱えまして」
「厄介事?」
男「とは言え最初に思っていたよりかは悪くなくて……ああ、これじゃ伝わりませんよね、すいません」
男「今の生活は、自分で良いものだと思っています」
「……そうか」
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