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    元スレ京太郎「新入部員が」ムロ「私だけ!?」

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    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - 京太郎 + - + - 清澄 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 = 1 :

    ムロ「このまま行けば、先輩が全国に……」

    ムロ(本当に、本当に和先輩や優希先輩達と同じ舞台に立つ事が……)


    ムロ「それは嬉しい。自分の事のように、嬉しい事だ」

    ムロ(でもそれは、そこに居るのは自分じゃない)

    ムロ(私じゃない)

    ムロ(同じ夢を持ってるけど、それは人に託すモノじゃなくて、自分で叶えるモノなんだ)

    ムロ(私自信が、追いかけなきゃ……)


    ムロ「はぁ……でも」

    ムロ「今日くらい、脇に置いてもいいかな。明日の事は明日の自分に任せるとして」

    ムロ「……もし、先輩が全国行きが決まったら」


    ムロ「い、勢いで抱きつくくらいは許される……かな?」

    302 = 1 :

    今日はここまで

    このSSのムロはロングスカートにストッキング装備です

    304 :



    ムロかわいい

    305 :

    乙ー
    ここは京ムロスレだってはっきりわかんだね

    306 :

    おつおつ
    ムロの変な髪型は変わってるようで安心した。
    想像はつかないけどw

    307 :


    むしろ毎日抱きついてくれて構わないんだぜムロちゃんよ

    308 :

    こんばんわ
    インスタントのコンポタが美味しい季節です
    ソースとかタバスコとか卵黄入れて飲むと、どろり濃厚で更に美味しいオススメ

    >>300
    まちがい
    まこ「おう、多分女子の決勝までには終わるじゃろうて。そしたら、わしらもそっち行くけぇ」
    ただしい
    まこ「おう、多分女子の決勝が終わる前に、そっちが先に終わるじゃろうて。そしたら、わしらもそっち行くけぇ」
    男子個人戦の本選と並行して女子団体戦決勝が行われていましたね

    >>306
    あとで参考画像でも用意しようかしら

    投下します。短いです

    309 = 1 :

    インターハイ長野大会 女子県代表選抜団体戦
    地区予選2日目 決勝

    前半戦 南四局

    親:天江衣



    アナ「さぁ、前半戦もいよいよオーラス。ここで龍門渕高校、天江衣の親番だー!」


    池田(天江の親……ここは差し込んででも流したい……でも)

    桃子(ここに存在しない私は差し込めない……もう池田さんには私は見えていないっす)

    池田(だから、あとは千曲東に頼るしか……)


    池田(いや……)

    池田(敵を頼ってどうする……!)

    池田(自分の足で立たなきゃ、弱気になっちゃ駄目だ!)

    池田(自分の手で、勝利を掴むんだ!)


    (ふん。だがテンパイにすら辿り着けまい)

    (今宵は満月ではないが、もう衣に増上慢など無い……)

    (だから、今の衣の全力で屠ってやろう!)

    310 = 1 :

    「ポン!」


    アナ「天江がダブ南をポン!」

    靖子「コースイン」

    桃子(あっちゃあ~天江さんには見えてたっすか……)

    池田(クッ鳴けないし!)


    「ツモ!2600オール!」

    「1本場!」


    桃子(えっ?)

    アナ「親の連荘!また今年も大暴れするのかー!?」

    靖子「ほぅ、海底まで行かずに和了るのか……ふふ」


    桃子(うーん……去年はいくらか油断や驕りが見えたっすけど)

    池田(付け入る隙が無い)

    (夜の帳の降りるを待たず、ここでお前達は……)

    311 = 1 :

    「ロン!12300!」


    桃子(……止まらないっすね)

    池田(止めてやる……!)


    桃子(……まぁ、正直言うとここまで来れただけでもありがたい事っす)

    桃子(先輩達が抜けた後も、新しい部員が入ってくれて……)

    桃子(そして、またこの舞台に立てたっす。しかも今年は加治木先輩と同じ大将で)

    桃子(先輩は居ないけど、ここに先輩を感じるっす)


    桃子(そう思うと……欲が出てくるっすね)

    桃子(あの日、先輩と行けなかった夏の日)

    桃子(そこに一体何が待っていたのか……見てみたい)


    桃子(そのためには……!)

    池田(コイツを倒す!)


    池田(私は風越のキャプテンなんだ!)

    池田(キャプテンとして、今年こそ皆を連れて行くんだ、全国に!)

    池田(コイツを……天江衣を倒して!)


    (お前達は……ここで)


     「リーチ!」

    312 = 1 :

    「……!」

    桃子(ここで来るんすか)


     「ぎっひ」


    アナ「あーっと、ここで千曲東、曲げてきたー!」

    池田(千曲東大将、上柿恵……!)





    1年前 千曲東高校 屋上


    「大将、こんなとこに居たんですか」

    棟居「恵……」

    「大将まだ県予選の事……」

    棟居「恵、私はもう大将じゃないよ」

    「うぅっ」

    棟居「別に、もう気にしちゃいないさ」


    棟居「最初は無名校なんかに負けて、悔しいやら悲しいやらで、訳わかんなくなっちゃったけど」

    棟居「終わってみれば清澄は全国準優勝。妥当だよ。うん、妥当な結果だ」

    「た……部長……」

    棟居「もうすぐ部長でもなくなるよ」

    「うぅっ」


    「で、でも部長はまだコクマが……」

    棟居「それも、メンバー入りできるか分からないけどな」

    「うぅっ」

    313 = 1 :

    棟居「ホラ、いつまでもメソメソしてんな」

    棟居「恵はまだまだこれからなんだからさ」

    「でも……」

    棟居「……老兵は死なず、ただ消え去るのみってな」

    「大将ぉ……」

    棟居「後は任せたよ、恵」





    (今になっても、本当にあたしがこのポジションでよかったのかわからない)

    (でも、あたしはあの人に任されてここに居る……!)

    (託されたんだ……だったら、腑甲斐ないところなんて見せられない!)



    桃子「あ、ロンっす」

    「うぅっ!?」

    「にゅ?」

    池田「え、そっち?」


    アナ「前半戦終了ー!最後の和了は鶴賀学園、東横桃子!」

    靖子「鶴賀の東横は去年のコクマでも活躍してたな」

    アナ「さぁ、この時点で龍門渕高校が圧倒的リード!追撃する3校は果たして、追いつく事が出来るのかー!?」

    314 = 1 :

    トシ「おや、最後は割とあっさり和了らせてもらえたね」

    まこ「うーん、今のは千曲東が和了るフラグなんじゃ……」

    トシ「それじゃ、そろそろ行こうか?」

    まこ「そうですね、もう最終戦も終わっとる頃でしょう」



    男子個人戦会場


    ムロ「大丈夫ですよね、きっと」

    ムロ「終盤のペースも落とさずにいけましたし、確実に入ってるはずです」

    京太郎「かみのみぞしるってやつだな」

    京太郎「おれはやれるだけやったさ」

    ムロ「ん、お疲れ様です」

    京太郎「くまくらせんせいがいってた」

    ムロ「なんですか?」

    京太郎「これは、おれじしんとのたたかいだって」

    ムロ「自分との、ですか」


    京太郎「いままでやってきたことを、ぜんぶだせたら」

    京太郎「かならずけっかはついてくるって」

    ムロ「そうですね」

    315 = 1 :

    ムロ「先輩はずっと頑張ってきましたもんね」

    ムロ「私が保証します!」

    京太郎「おう、ありがとな」

    ムロ「そうですよ。だって……」


    ムロ「わ、私、先輩の事、ず、ずっと見て……」


    まこ「おお、ここにおったんか!」

    トシ「全行程終了、お疲れ様」

    京太郎「おつかれさまでーす」

    ムロ「て、て、テレッテッテー……」


    トシ「それでどうだい、手応えの程は?」

    京太郎「じぶんなりに、せいいっぱい」

    トシ「そう。なら大丈夫だね」

    まこ「おっ、どうやら最終結果出るようじゃ」


    『男子個人戦の最終結果を発表いたします』

    『全国行きの権利を獲得したのは、この3名です』

    316 = 1 :


    京太郎(あれから我武者羅に走ってきた)


    ムロ「うわぁ、ドキドキする」

    トシ「私はワクワクしてるよ」


    京太郎(それも人より遅いスタートだったかもしれない)


    まこ「おお!」

    ムロ「先輩!」


    京太郎(秋が過ぎて、冬が明けて、春が来て……また夏の日に)

    京太郎(周回遅れな俺だけど、これで……)





    京太郎(これで少しはお前達に……)




    『そして1位は、清澄高校2年……』



    317 = 1 :

    今日はここまで
    早く全国編に突入したい……

    318 :


    京ちゃんやったー!

    そしてまさかの上柿さんとか思ったらモモが持っていったという

    319 :

    乙テレッテッテー

    320 :

    おつおつ
    いちいすごいがにんげんせいとかいろいろぎせいにしてそうでこわいww

    321 :

    こんばんわ
    うわわ、5レス分しか書けてない……

    今日は参考画像だけ投下します

    /nox/remoteimages/41/60/4dfae59c5264acc056c15bfe2bdb.jpeg.html
    なんか横になってる……?モニターを横にしてご覧ください

    あんまり髪の毛いじるとムロ感が無くなるのが分かったので
    ちょっと長くしてボリューム出して前髪いじって眉毛整えてサイドのメリハリつけて
    そしたらこうなりました
    おかっぱにすると凛子(cv.丹下桜)っぽくなる気がする

    今日はこれまで。なるべく早く書き溜めを見つけてきます

    322 :

    乙です

    わりと普通に上手くてびっくりした
    ムロいいなー
    特に横になったりはしてませんでした

    323 :

    ガチで上手い件

    324 :

    うまいやん

    325 :

    上手すぎワロタ

    326 :

    やべ、リクしてよかった。ありがとう!
    まさかムロが可愛い……だと?
    京ムロもあり…いやいややっぱ京和
    こうなるとほかの部員も気になりますね(チラ

    327 :

    ムロメインのスレで堂々とムロをディスるその勇気には感服する

    328 :

    こんばんわ
    霜焼け辛すぎる……

    咲キャラで好きなキャラはいっぱいいるので、今後色々なキャラを登場させたいと思っていますが
    なんせ1年後の設定なので、ちょっと厳しい人達も居ます
    無理しない程度に登場させたいなーって思ってます
    ただし、新道寺は難易度高い(方言的な意味で)のでもう無理かな……

    それでは投下します

    329 = 1 :

    インターハイ長野大会 女子県代表選抜個人戦
    地区予選1日目

    ロビー 談話スペース


    京太郎「よーしよしよし、よーしよしよし」

    ムロ「うぅぅ……うあぁ……」


    まこ(一心不乱に撫でとる……)

    まこ「え、ちょ、何やっとんじゃ……?」

    京太郎「気合を入れてるんです!」

    まこ「は?」

    京太郎「ムロに気合を入れてるんです!」

    まこ「いやわからん……」

    京太郎「俺昨日1位通過したんで、今すごい流れ来てるはずなんですよ」

    京太郎「それをムロに注入してやろうかと!」

    トシ「なるほどね」

    まこ「わかるんですか!?」

    330 = 1 :

    トシ「決まった方角にモノを置いたりするより、生きてる人間の方が力は強いからね」

    トシ「なんなら、まこもしてもらうかい?それとも自分が触る方がいい?」

    まこ「え……いや」

    京太郎「俺はどっちでもいいですよ」

    ムロ「あうぅ……お、おぅふ」


    まこ「え……じゃあ、お願いします……」



    女性用化粧室


    ムロ「あーもう……髪ぐしゃぐしゃ」

    まこ「わしは元とあんまり変わらん」

    ムロ「はぁ……もしこれで本当に上位に入れたら御の字ですよ」

    まこ「そうじゃのう、もし入れんかったら京太郎のせいにするか」

    ムロ「あはは、いいですねソレ」

    まこ「おどりゃ責任取らんかーい!ちゅーてな」

    ムロ「撫でが足りんのじゃー!」



    まこ「うんむ。ま、リラックスできとるようで何よりよ」

    ムロ「そうですね……今、不思議と落ち着いています」

    ムロ「私、早く麻雀を打ちたいと思ってる……」

    331 = 1 :

    まこ「まったく、効果は抜群じゃの……ムロ」

    ムロ「はい」

    まこ「こんなとこで躓いとるわけにはいかんぞ」

    ムロ「はい」

    まこ「一緒に行くけえの、全国」

    ムロ「はい!」


      『各選手は、指定された対局室に移動してください』


    まこ「時間じゃ」

    ムロ「ですね、それじゃ行ってきます。染谷部長も頑張って下さい」

    まこ「おう、しっかりのう」



    ムロ「ふぅ……」

    ムロ「……」

    ムロ「こうかは ばつぐんだ!」

    ムロ「……」

    ムロ「思ってたより、私って単純なのかな」

    332 = 1 :

    観戦室


    京太郎「もうすぐですね」

    トシ「始まるね」

    京太郎「ムロも染谷部長も頑張ってほしいです」

    トシ「うん。まこの方はなかなかの落ち着きっぷりだね」

    京太郎「流石、場馴れしてます。モニター越しにも大物感が出てるなぁ」

    トシ「まこにとっちゃ実戦も研究だからね、今は特にそうなんだろうさ」

    京太郎「研究中ですか」


    トシ「そうだね。まこは常にインプットとアウトプットを繰り返している」

    トシ「その最中でも試行錯誤をしてるから凄いのよあの子は」

    京太郎「普通、気を抜くと流れ作業みたいになっちゃいますよね麻雀って」

    トシ「うん、それが他の人とは違うところだね」

    京太郎「そりゃ経験値溜まるよなぁ」


    京太郎「お、モニター1面にムロのアップ」

    トシ「清澄って事で注目を浴びてるね」

    トシ「あんたのせいよ?」

    京太郎「おれぇ!?」

    333 = 1 :

    トシ「そうよ、昨日あれだけ活躍したんだもの。そりゃあ目もつけられるわよ」

    トシ「去年は初戦敗退だったのが今年は1位!だなんて」

    京太郎「いや、元々清澄は有名でしたし」

    トシ「あら、1日目の午前だったかしら、相手にマークされていなかったって」

    京太郎「言いましたっけ?」

    トシ「言ったわよ。あぁ……ムロも可哀そうね、無駄に衆目に晒される羽目になるなんて……」

    京太郎「いやいや、え?なんですか?」

    トシ「そんな可哀そうな後輩になにかしてあげたら?」

    京太郎「なにかって……」

    トシ「もう、気が利かないね」

    京太郎「ええと……よくわかりませんが、考えときます」

    トシ「うんうん、たんと労ってやるんだよ」


    京太郎「それにしても、ムロのやつあんまり緊張してませんよね」

    トシ「試合に行く前のアレが効いたんだろうさ」

    京太郎「あんなので本当に効果あるんなら、いくらでもやってやりますけどね」

    トシ「それがあるんだよ、特に女の子にはね」

    京太郎「ふぅん?そんなもんですか」

    334 = 1 :

    京太郎「それにしても、ムロの初お披露目か」

    トシ「能力開発期間でいうとエイスリンより急造仕上げだけど、大丈夫だろうさ」

    トシ「確か発現したのが春の……」





    2ヶ月前 清澄高校 麻雀部部室


    ムロ「……あの、厚さとかカラーリングとか色々あるし、えっと……」

    まこ「落ち着け」

    京太郎「ん?ストッキングも似合うんじゃないか?」

    ムロ「お、そ、そうですか!」

    まこ「やれやれ良かったの。そんじゃ、ひとつお茶でも淹れてくれんか」

    京太郎「わかりました」

    ムロ「てつだいます」

    京太郎「サンキュ」


    まこ「ん?足音……?」



    ガチャ


    トシ「おはよう」

    まこ「え?あ、おはようございます……」

    335 = 1 :

    京太郎「おはようございます……ええと、どちらさまで?」

    トシ「ああ、いきなりやって来てすまなかったね」

    まこ「んーこの人どっかで見た事あるのう……」

    トシ「新任の熊倉トシです。この度清澄高校に赴任してきました」

    京太郎「今度2年になる須賀京太郎です。そうだったんですか、でもここ旧校舎ですよ。もしかして迷ったりですか」

    トシ「いやいや、私は趣味が麻雀でね。自然と牌のある場所に足が向くのさ」


    まこ「あーっ!この人、宮守女子の監督さんじゃあ!」

    京太郎「え?宮守女子って、確かインハイの2回戦で当たった学校……」

    まこ「そうじゃ、岩手の!」

    トシ「おや、覚えててくれてたんだね」

    まこ「いやーそうですか。まさか宮守からウチに来るとは……あ、申し遅れました、今度3年になる部長の染谷まこです」

    トシ「宮守の麻雀部はあの子達で最後だったからね、新天地を求めてきたんだよ」

    ムロ「お茶はいりましたよーって誰っ!?」

    京太郎「新任の熊倉先生。今年から清澄だって、お前と同じだな」

    ムロ「あ、そうだったんですか」

    トシ「おや、制服着てるけどアナタ新入生?」

    ムロ「はい、1年の室橋裕子です」

    336 = 1 :

    トシ「それじゃ、せっかく4人そろったんだ」

    京太郎「ここ麻雀部ですしね」

    ムロ「ってことは?」

    まこ「打つしかないのう」




    トシ「ツモだよ、8700オール」

    京太郎「グワーッ!」

    ムロ「グワーッ!」

    まこ「グワーッ!……この人ホンマに教師か!?」


    京太郎「めっちゃつえー!」

    ムロ「私もうボロボロ……」

    トシ「ふむ……」

    まこ「実業団の監督もしとったからの、熊倉先生は」

    トシ「おや、知ってたのかい」

    まこ「まぁ、色々と」

    京太郎「いや、それにしてもつよすぎでしょ……」

    337 = 1 :

    トシ「ところで、室橋さんだったかい?」

    ムロ「はい。あ、ムロでいいですよ、みんなそう呼んでます」

    トシ「それじゃあムロ、あんたの手牌おかしくなかったかい?」

    京太郎「おかしい?」

    トシ「なんだか良くない気配がするんだよ」

    京太郎「どういうことですか?」

    まこ「ふぅむ、わしも何とも言えん違和感があった」

    ムロ「実は最近めっきり運が悪くなっちゃって……」

    京太郎「ああ、スランプだーっていってたな」

    ムロ「はい、頑張って牌効率とか覚えてるんですけど、どうにも裏目ってりして駄目なんです……」


    トシ「ふんふむ」

    まこ「鬼のように勉強しとるし、実際その通りに打っとるんじゃがのう」

    京太郎「でも勝つときは滅茶苦茶勝つよな」

    ムロ「はは、たまに自棄になって打つと上手くいったりするんですけど……」

    トシ「なるほどね」

    京太郎「なにか分かったんですか?」

    338 = 1 :

    トシ「だったら適当に打っちゃいなさい」

    ムロ「ええ!?……でも」

    トシ「あんまり思いつめてもよくないわよ」

    トシ「たまには理屈じゃなくて感覚で打ってみたらどう?」

    京太郎「そうだな、最近のムロはなんていうか……」


    京太郎「どれだけ入れても一袋198円のタマネギを主婦に目一杯入れられてるビニール袋みたいだ」

    ムロ「そ、そんなにですか……」

    まこ「そのスーパー後で教えてくれんか」

    京太郎「破れちゃ元も子もないし、少し肩の力を抜いたらどうだ?」


    トシ「私が後で見ててあげるから」

    ムロ「えーと、それじゃあお願いします」

    トシ「2人のどちらか二家やってくれるかい?」

    京太郎「俺やります」

    まこ「頼むわ」

    339 = 1 :

    ムロ「サイコロ回します」

    京太郎「俺Aが親だな……さてさて」



    東一局

    ムロ「うう……」

    トシ(5向聴……酷い牌姿だね、それに嫌な気配がする……)


    4順目

    まこ「ほい、ツモ!」

    京太郎「はやいよ」



    東二局
    ドラ表示牌:九

    一二二三四五八八②789東:九

    トシ(今度の配牌は悪くないね……2向聴か。イッツウもしくは純チャンも狙える)

    トシ(場風から切るんだね。現在の主流ではそれが……ん?)

    ムロ「……」

    トシ「どうしたの?」

    ムロ「あ、いや。なんかコレ……」

    ムロ「字牌捌いて平和イーペー狙いにでもしようかと思うんですけど」

    ムロ「重なる気がして……」

    トシ「言ったでしょ、感覚に任せて打ってみなさいって」

    ムロ「わかりました」

    トシ(1順目。手配で孤立している東……)

    トシ(普通なら切るんだろうけど)


    8順目

    ムロ(張った……!)

    340 = 1 :

    トシ(ここで 一二二三三四五六八八九東東:七)

    トシ(ホンイツ……あの形から789の順子を捨てるなんてデジタル的にはありえないけど)

    ムロ(これはダマでいいな)

    トシ(何かある……)

    打:八


    京太郎(萬子が余った感じ?……そろそろみたいだな)

    まこ(高そうじゃし、降りるかの)

    ムロ(……!)

    ムロ「リーチ」

    トシ(ツモ切りリーチ……!)


    ムロ「……ツモ!」

    一二二三三四五六八七九東東:四

    ムロ「リーチ・一発・ツモ・ホンイツ・イッツウ・ドラ1……裏は」

    ムロ「ありません。4000・8000!」

    京太郎「親っ被り……」

    まこ「イタタ、いきなり倍満かい」


    トシ「やっぱり、ムロには何かあるね」

    ムロ「え?」

    京太郎「何かって、オカルト能力的な?」

    トシ「うん。きっとムロ自身、気が付いていないうちに能力が発現してるんだよ」

    ムロ「オカルト……私に?」

    341 = 1 :

    トシ「うん」

    ムロ「宮永先輩の嶺上開花や天江さんの海底撈月みたいなのが……?」

    まこ「アレはちーっとばかし特殊じゃがの。しっかし、ムロにオカルトか」

    京太郎「なんなんだろ、染め手とか?」

    トシ「それはまだ分からないね。だから色々試してみようか」

    ムロ「わかりました」






    トシ「……思えば、あの日からまだ2ヶ月しか経ってないね」

    トシ「手探りの状態だったけど、とりあえずのところは解析できてよかったよ」

    京太郎「能力を使った打ち筋も段々と顕著になってきましたしね」

    トシ「それでハッキリとメリット・デメリットが浮き彫りになったから対策も立てやすいし」

    京太郎「でも俺達だと限界もあるんで、例えば風越の人達がどんな打ち方してくるか興味あります」

    トシ「そこも汲んでおかなきゃだね」

    京太郎「と、言ってるそばから次の対局相手に風越」

    342 = 1 :

    対局室E 第3試合


    ムロ「リーチ」

    未春(室橋さんが曲げてきた……異常な一発成功率だけど)

    未春(100%じゃない……そういう時は)

    未春「チー」

    ムロ(……!)

    未春(必ず一発消しされてる)



    対局者a「ツモ。500・1000です」

    ムロ「はい」

    未春(その後、和了る確立は一般的な数字とほぼ類似している)

    未春(つまり、鳴かれると何かしらの能力が無効化されると見た!)



    京太郎「鳴かれましたね」

    トシ「この一発消し、分かってやってるね」



    ムロ(Oh!バレテーラ)

    ムロ(あの1日でどれだけ分析されたのやら……怖いなぁ)

    343 = 1 :

    ムロ(私の能力にはこういった弱点もある)

    ムロ(それに、私自身も知らない効果がこれから出てくるかもしれない)

    ムロ(最初の頃と比べると上手く使えてるつもりだったけど……)


    ムロ「リーチ!」

    未春「……!」

    未春(鳴けない!)

    ムロ(まだまだ学ぶべき事はたくさんある。つまり……)


    ムロ「ツモ!リーチ・一発・ツモ・平和……」

    ムロ「2000・3900!」


    ムロ(つまりもっと強くなれる!)

    344 = 1 :

    今日はこれまで

    本当は1日目にムロvs南浦さんの対局を書いてたんですけど
    南浦さんとは予選ブロック違うじゃん!ってなっちゃって……
    残念ながらボッシュートです。南浦先生の次回作にご期待下さい

    345 :

    乙でした

    ムロ頑張れー

    348 :


    ムロの髪の毛をわしゃわしゃしたい

    349 :


    ころたんのセリフから能力に頼り過ぎるのも負けフラグっぽいしなー
    どっかで克服イベ必要だがどうするか

    350 :

    こんばんわ

    文庫本高い……消費税のせいでそう思うのか?
    ページ数が同じようなのに値段が倍近く違うのがあってビビります
    こういう時、グラム/値段で売ってーって思う
    そういえば今年の漢字は「税」だそうです。このスレ的には「室」でしょうか

    短いですが投下します


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