元スレ京太郎「新入部員が」ムロ「私だけ!?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×6
601 :
なんだ、華はあるじゃないか
602 :
こんばんわ
花か……
ちなみに今は花芽形成段階に入ったくらいですかね、このSSの進行状況
カカオ99%やばい……72で止めとけばよかった
食べられる土とはよく言ったものですね
ホットチョコレートの具にしてやる
ダラっと投下します
603 = 1 :
対局開始
東家:室橋裕子
南家:須賀京太郎
西家:園城寺怜
北家:清水谷竜華
東一局
親:室橋裕子
京太郎(いつも通り平常心で)
ムロ「私が親ですね」
怜(まずは様子見やな)
竜華(……とか考えとるんやろ?)
一二二①②③④⑨266南西
竜華(悪いけど、スタートダッシュさせてもらうで!)
スリスリ
京太郎(ふともも?)
竜華(怜ちゃん出番や!)
ポワポワーン
枕神(はいよ~)
[二]―[南]―[(⑤)]―[6]―[②]
枕神(見えた?ほなな~)
竜華(おおきに~)
6巡目
京太郎「……」タンッ
打:②
竜華「それロンや。三暗刻・赤1で6400」
二二二②③④(⑤)666南南南:②
京太郎「はい」
ムロ「親がぁ」
604 = 1 :
室橋裕子 25000
須賀京太郎 18600
園城寺怜 25000
清水谷竜華 31400
怜「いきなりなん?」
竜華「出鼻くじき怜ちゃんやで」
怜「ちょっと、してやられた感じやわ……」
ムロ(ときちゃん?)
東二局
親:須賀京太郎
竜華「……」
スリスリ
京太郎(まただ……クセなのか? それとも何か仕掛けてきてる?)
怜(怜ちゃんの残り使用回数は、あと1回か2回くらいか)
怜(そんなすぐ使うとは思わんけどな)
怜(……なんて思ってると思って使うてきたりして)
6巡目
ムロ「ツモ! リーチ・一発・ツモ、1000・2000です」
怜「鳴かれへんかったかー」
京太郎「はえーし」
怜(でも、これでわかった事もあるわけやん)
606 = 1 :
東三局
親:園城寺怜
怜「ロン。7700」
京太郎「はい……なんかヤバげ?」
ムロ「ちょっと先輩、大丈夫ですか? 振り込むなら私にして下さい」
京太郎「ぬかしおる。一人沈みかぁ……」
怜「すまんね、見えちゃってどうも」
室橋裕子 29000
須賀京太郎 8900
園城寺怜 31700
清水谷竜華 30400
東三局 1本場
親:園城寺怜
絹恵「京太郎君、ちょっと危ないんちゃうか?」
泉「あれもうトビますよ?」
トシ「シラフの状態だと、まだこの3人は厳しいみたいだね」
まこ「うーん、そろそろなんじゃがの」
セーラ「なにが?」
浩子「そういえば須賀君は中盤以降、打ち方が変わりますね」
洋榎「おっ?」
京太郎「……」
キィィィ
607 = 1 :
8巡目
怜(テンパイ……)
一二三①②③⑤⑧789西西:⑦
怜(さて、リーチしとこか?)
ギュギュギュ
怜(遅かったか……この巡でムロちゃんが満貫ツモ)
怜(でも竜華が西出してくれるから、それでズラしとこか)
怜「ポン」
ムロ(やっぱり、リーチかけてなくてもバレてる?)
打:⑤
「ロン」
怜「え」
京太郎「3900の1本場は4200です」
竜華「えっ怜?」
京太郎「……なんとか一矢報いたぜ」
怜「ああ、そっちの未来は見えへんかったわ」
絹恵「振り込んだで」
洋榎「せやなー」
セーラ「途中から待ちを寄せとる。京太郎も怜みたいな事すんなぁ」
泉「いや、これは……」
セーラ「なに? ああ、なるほどな」
浩子「よう気づいたな泉、被害者は警報ならすってやつか」
泉「ええまぁ……あはは」
608 = 1 :
東四局
親:清水谷竜華
竜華(須賀君って……なら、うちも負けてられへんな)
キィィィ
竜華(下家がテンパイ気配……早いうちに鳴くとかせんとな)
京太郎(ムロは、張った感じ?)
怜(この巡にツモるんかい)
ムロ(なんだろう、すごくやりにくい……)
怜「ポン」
ムロ(このツモ筋でも和了形が見える……! 張り替え間に合うかな)
ムロ「ノーテン」
京太郎「テンパイ」
怜「ノーテン」
竜華「テンパイ」
室橋裕子 27500
須賀京太郎 14600
園城寺怜 26000
清水谷竜華 31900
ムロ(次に辿り着く前にまたズラされるか……)
セーラ「みんな守備固なってきたなぁ」
絹恵「あれでようテンパイまで持っていけますね」
浩子「相手のダマテン止めるとかもちょっとオカシイけどな」
609 = 1 :
東四局 1本場
親:清水谷竜華
ムロ「テンパイ」
怜「テンパイ」
竜華「テンパイ」
京太郎「ノーテン」
怜(素で早いし打点も高いしで厄介やわ)
ムロ(リーチするの躊躇っちゃうな……)
怜(でも、逆にそれが潰し甲斐あんねんな)
雅枝「ムロは他家の状況には対応できてへんみたいやな」
浩子「危険牌は絶対に出さんみたいですけどね」
まこ「ムロが構築に手間取るとはのぅ」
トシ「そうだね」
南一局 流れ2本場
親:室橋裕子
竜華(そろそろキリ無いし、いっとこか)スリスリ
竜華(怜ちゃん頼むで!)
枕神(……)
フリフリ
竜華(えぇ、ハズレなん?)
枕神(ほなな~)
竜華(じゃあ、ここは守備に徹する……!)
610 = 1 :
ギュギュギュ
怜「リーチ」
ドッ
竜華(これは止められんのやね)
ムロ(あ、捲られる)
怜「ツモ。2本場やし3200・6200やな」
ムロ「親っ被りキツ」
室橋裕子 21300
須賀京太郎 8400
園城寺怜 40600
清水谷竜華 29700
ムロ(火力は同等、テンパイ速度は勝ってる。なのに)
ムロ(当たり牌を止められて確実に和了を潰される。ダマでもお構いなし)
ムロ(どうしたら……?)
対局終了
1位 怜「ウチに勝つには100巡早かったみたいな!」
2位 竜華「楽しかったで!」
3位 ムロ「対策の仕方がわからないよー」
4位 京太郎「1回しか和了れなかった……」
611 = 1 :
ムロ「ありがとうございました……はぁ」
京太郎「お疲れ様でした。強ぇわ、やっぱ」
怜「あんたらもなかなかやったで」
竜華「そやねー、って言うか須賀君よ!」
京太郎「はい? あっ」
ガッ
竜華「わわ」
絹恵「カップが……!」
京太郎「っ……!」
パシ
京太郎「ふぅ」
セーラ「おお~」
洋榎「スゴイなぁ。空中でキャッチしよったで」
泉「しかも中に入ったコーヒーこぼしてませんよ」
怜「もう、何しとんねん竜華」
竜華「ゴメンなぁ……ちょっとテンション上がりすぎたわ……」
京太郎「いえ、大丈夫ですから気にしないで下さい」
612 = 1 :
雅枝「流石やな。ちゅーか、まだゾーン入っとんのか」
泉「ええ!?」
セーラ「なるほどな。なんか竜華に似とると思たらそういう事か」
竜華「せや! それや!」
怜「だから、落ち着きって」
竜華「誠に申し訳ない」
京太郎「ふはぁ……」
まこ「落ち着いたようじゃの」
浩子「途中から須賀君は防御率上昇や出和了が多くなりますね」
ムロ「先輩のデータまで調べてるんですか」
浩子「なかなか興味深かったわ」
洋榎「ちゃんと相手の動き見とるみたいで良かったでー」
京太郎「ありがとうございます。それでも3人について行くのがやっとでしたけどね」
竜華「いやでもビックリしたわホンマ……って、ずっとその状態でいて大丈夫やったん!?」
京太郎「まあ慣れてますから」
竜華「慣れてるって言ってもメッチャ疲れるでしょソレ!」
京太郎「そうですね、2時間くらいでもうヘトヘトです」
竜華「2時間て……うちなんて2~3局でもうお疲れさんやわ」
613 = 1 :
怜「凄いなぁ、ウチにもその体力分けてほしいわ」
まこ「京太郎はハンドボールしとったからな」
絹恵「なんやて!?」
竜華「どしたん絹ちゃん」
絹恵「もしかしたら私にもできるかもしれへん……!」
洋榎「絹はサッカーやっとったしな」
絹恵「運動神経は自信あるで。そんで、なんかゾーンに入るコツとかあるん?」
泉「あ、それ私も聞きたいです」
京太郎「うーん、コツって言ってもな……特別な事はしてないんですけど」
浩子「普段やってる事とかはある?」
京太郎「そうですねぇ。部室に行って、お茶淹れて……」
京太郎「……こんな感じで部活動してますね」
絹恵「ほんとに特別な事は無いみたいやね」
泉「むしろ千里山に比べると大分ゆるい感じですけど」
浩子「言われてますよ、おばちゃん」
雅枝「ウチにはウチのやり方があるんや」
614 = 1 :
雅枝「それより、私としては須賀が今年になって急に伸びた原因が知りたいんやけど」
浩子「須賀君は去年は県予選敗退。しかも午前中に敗退決定してはります」
京太郎「うぇ、そんな事まで!?」
怜「なんや、生死の境を彷徨ったんは京太郎の方なんか」
京太郎「へ?」
竜華「ううん、なんでもないでー」
セーラ「それで今年県代表か」
トシ「きっと、前の先生が優秀だったんだろうねぇ」
絹恵「前の先生って?」
まこ「和じゃな」
泉「原村和ぁ!?」
ムロ「私の先生でもあります」
セーラ「ほーん、言っちゃ悪いけど意外」
竜華「そう? なんか『教科書○○ページ開いてください』とか言いそうやん」
怜「みなさんが静かになるまで5分かかりましたーとかな」
泉「それ朝の集会の校長先生ですやん……」
洋榎「あと、間違うたら夕食のからあげ1個抜くからなーとか言いそうやわ」
絹恵「それ家でのお母ちゃんとお姉ちゃんやん……」
615 = 1 :
京太郎「それが教えるの上手なんですよ、あいつ」
京太郎「昔、奈良に居た頃に年下の子供に麻雀教えてた事があるって言ってました」
浩子「その時は自分も子供やったろうに」
絹恵「原村さんの授業ってどんな感じなん?」
京太郎「具体的には……」
雅枝「……成程な。フロー体験ってやつか」
竜華「フロー体験?」
雅枝「簡単に言うと、明確な目標作ってな、それに向けてめっちゃ集中して学習する事や」
雅枝「例えば、その時の須賀のレベルに合った難易度に合わせて段階的に問題出したりな」
怜「ふむふむ」
雅枝「それがちゃんと次に繋がるようにしてるし、移行する時の理解レベルも高い」
雅枝「ステップアップする際も、ちゃんとどこに重点を置くとかも示してる」
セーラ「ほうほう」
雅枝「問題集のテキストも学習した内容を目に見える形で確認できるのもいいかもな」
雅枝「そうやって上手い事いくとめっちゃ集中した状態で学習できんねん」
絹恵「ふわぁー原村さんて凄いねんな……」
雅枝「まぁ、そこに須賀の持ち前の集中力があったおかげもあるんやろうけど」
洋榎「相乗効果ってやつやな」
トシ「私達みたいな大人が本読んで勉強する事を経験で理解してるのは凄いわよねぇ」
雅枝「それで将来教育者ならんかったらもったいないですわ」
616 = 1 :
竜華「それじゃあ、もっかいうちと打ってくれへん?」
竜華「今度は怜ちゃんナシでな!」
ムロ「その、さっきから気になってたんですけど怜ちゃんって?」
怜「ああ、それはな……」
竜華「怜ちゃんはな、怜とうちの絆の結晶の塊なんや!」
洋榎「結晶の塊て」
竜華「ここにな、怜ちゃんパワーがチャージされとるんよ」ペチペチ
京太郎「ふともも触ってたのはそういう事だったんですか」
ムロ「……対局中に何見てるんですか」
京太郎「と、対面だから目に入るんだよ……」
まこ「よくわからんがストレッチパワーみたいなもんか」
京太郎「それで怜ちゃんは何してくれるんです?」
怜「ま、要するに竜華もウチの能力が使えるんよ。限定的にやけどな」
京太郎「それって、未来予知を!?」
まこ「そりゃすごいわ」
ムロ「自分以外の人も使えるんですか!?」
浩子「色々試したけど清水谷先輩にしか付与されへんかったわ」
トシ「ふむ、オカルトの付与ねぇ……」
京太郎「それって一体どうやったんですか?」
怜「聞きたいん? ふっふっふ、それはな……」
617 = 1 :
京太郎「……だってさ、どうする? オレ達もやってみるか?」
ムロ「むむむ……」
京太郎「またむむむか」
ムロ(……やっぱり生足でしてあげた方がいいのかな? でも今日はストッキング履いてるしわざわざ脱ぐのも……っていうか、そもそも清水谷さんみたいにふとももに自信あるわけでもないし……運動とかもしないからなぁ、ぐにゃぐにゃしてたらどうしよう……そういえば最近体重が……高校入ってからさらに……)
まこ「ほんまに膝枕でオカルトが追加されるんか?」
怜「マジやって、ウチらが証人やで」
セーラ「でも結局、竜華の他には使えんかったけどな」
怜「竜華以外のふとももはなぁ……しっくりこんねん」
トシ「そういう問題なのかい?」
怜「竜華のふとももはホンマむちむちスベスベしてて気持ちええんですよ」
怜「顔のっけるとな、あったかいふとももに沈んでいく感覚がして、そらもう夢見心地なんです」
セーラ「誰がふともものレビューせぇつったん」
怜「絹ちゃんはなかなか惜しかってん」
絹恵「そうなんですか?」
怜「でもちょっと筋肉質やねん」
洋榎「絹はサッk……」
浩子「それもうええわ」
618 = 1 :
竜華「ちゅーわけで、今度は」
竜華「どっちが最強のゾーン雀士か、白黒ハッキリさせたるで!」
京太郎「そういう事なら望むところです」
セーラ「その卓俺も入れさせろ、泉も入れ!」
泉「わかりました」
洋榎「うちも打ちたなってきたわ。ヒロコー?」
ムロ「はーい?」
浩子「なんや?」
洋榎「二人とも来たな、よし入れ」
絹恵「うちもうちも」
怜「ウチはお休みや」
まこ「わし出番すくないのぅ」
619 = 1 :
今日はここまで
ゾーン系雀士って書くと海賊っぽくなるからやめときました
621 :
乙でした
623 :
俺はテニヌを思い出した。おつ
625 :
乙
中学まではノートをほとんど取らなくても授業内容思い出すだけでテストで良い点とれてたなあ
あれもゾーンの一種だったんじゃろうか
626 :
早熟だっただけだろう
方言の中だとまこさん目立たない……
627 :
こんばんわ
まだ残ってる99%……
竜華のふともも触りは哩さんの牌を伏せるのと同じで
いつ発動しているのか悟られないように毎局やってます
では投下しますかね
628 = 1 :
対局終了
1位 セーラ「ま、こんなもんやろな」
2位 竜華「ちょっと無理してみたわ」
3位 泉「伊達に千里山のレギュラーじゃないですよ!」
4位 京太郎「防御で精一杯だわ」
セーラ「京太郎はゾーン入る前やと弱っちぃな」
京太郎「素の実力はあんなもんですよ……」
泉「でも麻雀歴1年ちょっとであれなら大したもんですわ」
竜華「最高状態で泉とおんなじくらいやろか」
セーラ「だってよ、本人的にどやった?」
泉「んー、まだまだ場数が足りてませんね」
セーラ「ほんまに口だけは高1最強やな」
泉「いやもう2年ですし、これでも私だって個人代表なんですからね」
竜華「それにしても、無理してゾーン入ってたから頭ボーっとしてきたわ」
京太郎「大丈夫ですか? なにか甘いものでも」
怜「竜華、あーん」
竜華「あーん。もぐもぐ……ん、うまっ美味しいなぁコレ。何食べさせたん?」
怜「ザッハトルテ。アインシュペンナー言うの頼んだら付いてきてん」
竜華「あいん……ナニソレ?」
629 = 1 :
雅枝「日本だとウィンナーコーヒーって呼ばれとるアレや」
セーラ「……」
泉「多分、先輩の考えてるのとちゃいますよ」
セーラ「なっ!?」
京太郎「クリームたっぷりで見た目にはパフェですね」
怜「すぐにコーヒーまで辿り着けへん」
怜「ほれ、クリームも食べ」
竜華「ん~あま~い」
怜「これでコーヒー飲めるわ」
泉「そんなら最初から普通のコーヒー頼めば……」
怜「メニューに知らん名前あったから、ちょっと冒険してみたかったんや」
竜華「……そんでな、相手の体温・呼吸・鼓動を感じ取るんよ」
京太郎「へぇ、そんな事できるんですか」
セーラ「京太郎はちゃうん?」
京太郎「オレは相手の視点移動・理牌のクセを読んでって感じですね」
京太郎「あとはオカルトにある程度の耐性がつきます」
630 = 1 :
竜華「支配とか妨害とかにな」
京太郎「やっぱ清水谷さんもですか?」
竜華「せやで。やっぱある程度、やけどな」
セーラ「大星淡には最初効かへんかったけど終盤はできてたな」
京太郎「配牌5向聴でしたっけ」
竜華「あれは大星の支配が弱まってたからな。多分穏乃ちゃんがなんかしたんやろうけど」
京太郎「そうだと思います。確かアイツそんな事言ってたような……」
泉「須賀君、高鴨穏乃と打った事あるん?」
京太郎「いや、去年のインハイの団体戦終わった時に阿知賀の人達が遊びに来たんだ」
京太郎「穏乃と新子さんと松実玄さんって、和の昔の知り合いらしくてさ」
怜「中学まで阿知賀やったっけ? あーん……」
京太郎「中1までですね。それで、オレは実際に対局したわけじゃないんですけどね」
竜華「……もぐもぐ。そっかー、くろちゃんと打ってみたいなぁうちも。あ、そうそう」
竜華「穏乃ちゃんな、アレ、能力の無効化だけやないみたいやで」
京太郎「え?」
631 = 1 :
対局終了
1位 洋榎「おつかれさんころりー」
2位 絹恵「やっぱお姉ちゃん強いなぁ」
3位 浩子「いいデータやったで」
4位 ムロ「リーチしても和了れないとかキツイ……」
ムロ「上手くかわされるなぁ……流石プロ」
洋榎「せやろーさすがやろー?」
洋榎「でもな、ムロもちょっとアカンところあるで」
ムロ「教えてください」
洋榎「アンタの河、並び滅茶苦茶やん? まぁ、普通の打ち手なら惑わされるんやろうけど」
浩子「人の事言われへんがな」
洋榎「そういう意味ちゃうわ! 最終的な手配が見えとる故に、過程をおろそかにしとるっちゅー話や」
ムロ「過程ですか」
洋榎「せやで。せやからツモをずらされると手配の構築に手間取るんや」
洋榎「捨て順が乱れとるイコール手配も乱れとるって事やからな」
ムロ「確かに……」
洋榎「ムロや怜のリーチ一発は強力やけどな、そればっかやとつまらんやろ」
浩子「こうゆうのは条件達成で和了れる能力のプレイヤーに多い打ち方やな」
632 = 1 :
洋榎「あんまし能力に縛られると袋小路の藪柑子やで」
怜「……なんかさっきから耳に痛い話が飛んでくるわ」
洋榎「怜も京太郎からさっきやられとったしな、油断したやろ」
怜「猛省しております」
浩子「でもホンマに頼り過ぎはアカンで」
ムロ「自戒します……」
浩子「早いうちから矯正せんとな。そういやインハイでもおったわ」
浩子「鳴くだけ鳴くやつとかな」
絹恵「東と北揃えすぎのとかな」
ムロ「あ、それ知ってる」
洋榎「しっかし連続で放銃とか、難儀やなぁ」
ムロ「点数低い状況だと躊躇っちゃってリーチ出来ないです」
絹恵「でも一発で取り戻せる火力持ってるやんな。団体戦やったら結構のびのび打てそうやね」
ムロ「団体戦かぁ……」
浩子「それは来年に期待やな。防御面なんやけど、危険牌は分かっとるんやろ?」
ムロ「はい」
洋榎「やっぱな。そんじゃ、そろそろネタばらししてもらおか」
633 = 1 :
怜「……ほんならウチよりも怜ちゃんに近い感じやな」
ムロ「怜ちゃんは具体的にどんな能力なんですか?」
竜華「その局の最高打点での和了が見えるんや」
ムロ「最高打点ですか。あれ、私はどうなんだろ? 多分最速の和了だと思いますけど」
まこ「後で調べてみるか」
怜「見えたら絶対和了れるんやでー」
ムロ「言いきりましたね」
竜華「和了れんかったらなんもせんと帰ってまうねん」
京太郎「見えたら、相手が鳴いたりしても和了れる?」
竜華「せや。自分で喰いタンもできるで」
ムロ「ツモ筋限定の私より高性能だ……!」
竜華「でも数回しか使えないし、毎回見えるムロちゃんの方が安定感あるわ」
竜華「怜ちゃんは見えんでも1回は1回やしな」
怜「ウチも毎巡見てる訳やないしな。しばらく見えん事もあるし」
ムロ「そうなんですか?」
怜「見えた未来を改変した時とかな」
634 = 1 :
夜
京太郎「はぁ……これだけうってりゃさすがにつかれるな」
ムロ「あれ? 小瀬川さんじゃないですか。ちぃーっす」
泉「うわっ大丈夫なんこれ?」
絹恵「ああ、これは似とるね」
洋榎「どれ? おおそっくりやな!」
浩子「これはこれは……」
怜「竜華もゾーン入りっぱやったらあれになるんかな」
竜華「え、うちもこれなってまうん……?」
セーラ「それはちょっと見てみたいかもしれんな」
まこ「あれだのこれだのと」
トシ「そろそろお店のカフェ営業も終わる頃だし、ホテルに戻るかい?」
京太郎「もうそんなじかんですか。ずいぶんうってたなぁ」
ムロ「みなさんは宿とってるんですか? それとも日帰りで?」
竜華「今日は皆で洋榎の家でお泊りや!」
ムロ「え、全員で!?」
635 = 1 :
店主「お待たせいたしました」
雅枝「はいどうもー」
洋榎「うぉい、もう飲むんか!?」
雅枝「今日明日とオフなんやしええやろ。細かい事言いなや」
絹恵「バー営業なった途端コレかい」
トシ「そういう訳だから、先に戻ってなさい」
京太郎「まぁいいですけどねべつに……それにしてもくまくらせんせいのは、なんですか?」
怜「上と下で綺麗に色が分かれてんなぁ……プリンみたいや」
まこ「そ、それはまさか……!」
トシ「これかい? ハーフ&ハーフっていうカクテルだよ」
ムロ「やっぱり!」
京太郎「え? どしたの」
ムロ「先輩、これね……ビールに黒ビールのカクテルなんですよ」
京太郎「それって……」
京太郎「100%ビールじゃん?」
ムロ「ですよね!」
636 = 1 :
京太郎「ビールにビールってビールじゃん」
トシ「オトナになったら分かるよ」
京太郎「そういうもんですか。じゃあおれらさきにもどりますけどあまりのみすぎないでくださいね」
トシ「心配しなさんな。あんた達も遅くならないようにね」
まこ「わかっとります」
ムロ「ではお疲れ様でした」
雅枝「騒ぎすぎんなよー」
洋榎「わかっとるって」
雅枝「頼むで絹」
絹恵「わかっとるって」
洋榎「そっちかい!」
竜華「そんじゃお先に失礼します」
怜「お先です」
雅枝「おう、気を付けて帰り」
トシ「それじゃ、ちょっと早いけど乾杯といこうか」
雅枝「はい。えーそれでは、また今年もやってきた夏に向けて、乾杯」
トシ「乾杯」
637 = 1 :
店主「お待たせしました」
雅枝「お、来たなフラムクーヘン」
トシ「美味しそうだね」
雅枝「それにしても、良かったんですか?」
トシ「何が?」
雅枝「ムロの能力口止めしなくて。まだ1年生であんま知られてないしょうに」
トシ「団体で出れるなら隠し通す事も出来ただろうけどね」
雅枝「並の選手やったら対応できへんかもしれんですけど、上の奴らは……」
トシ「実際に隙を突かれてたね。でもバレて困る事はあまりないと思うわ」
雅枝「分かってても対応しきれんっちゅー訳ですか」
トシ「それでも上回る相手に対しては……また話が違ってくるわ」
雅枝「だから勝つためにはもう一手なんか必要だと思います」
トシ「そうだね。でも、私としては勝つための指導はしてないのよ」
雅枝「えぇ?」
トシ「私はあくまで、あの子達に強くなってもらいたいのよ。麻雀だけじゃなくて精神的にもね」
638 = 1 :
トシ「まだ1年生だからよ。能力に目覚めたのはまだ3ヶ月前、ムロにしてみれば降って湧いた様な話よね」
トシ「だからこそ、この短期間で視野を狭めてほしくないの」
トシ「インターハイには小さい頃から何年も練習を積み重ねた子もいる」
トシ「そんな選手を相手にしたりして、時には敗北を突きつけなきゃいけない」
雅枝「当然ですね。あそこではただ強い者だけが残る」
トシ「でも、あの場所だけが人生じゃないでしょ?」
雅枝「ああ……まぁ、子供出来ると特に人生観変わりますね」
トシ「そんな当たり前の事が大事なのよ。心に傷を負って麻雀から離れる人もいる」
トシ「それでも、また向き合っていく人もいる」
トシ「中には子供達に麻雀の楽しさを教える人もいたわ」
雅枝「それって……」
トシ「でね、思ったの。麻雀でどこまで世界が広がるかってね」
雅枝「へぇ、どんなですか?」
トシ「自分にできる事といえば人を育てる事だからね。考えたんだけど」
トシ「私だけじゃ足りないから、自分みたいな指導者を増やしちゃおうってね」
雅枝「つまり、指導者集団を作るって事ですか」
トシ「ううん。そうじゃなくて、今までは選手ばかりを育成してたけど……」
トシ「もう1から指導者を育成しようと思ったの」
639 = 1 :
雅枝「指導者の育成ですか」
トシ「国の育成事業じゃ、ちょっと遅いんじゃないかと思うのよ」
トシ「年齢とか資格なんか絡んできて、経歴も重要視されるけど」
雅枝「選手として活躍したからって監督でも優秀やとは一概に言えませんからね」
トシ「まずそういう先入観を外してみたらどうかって話よ」
トシ「そうすれば原石は意外と多く見つかるものよ」
雅枝「でも、石ころだって多くなりますよ? そんなんいちいち見てられないでしょう」
トシ「それは大丈夫よ」
雅枝「え、なんでです?」
トシ「私、人を見る目はあるわよ」
雅枝「それは存じてます」
トシ「私なりの人材発掘よ。試験とかじゃ測れない、自分自身の感覚を試したいの」
雅枝「つまりその計画は熊倉さんしかできない話や!」
トシ「ホントやりがいあるわ。マスターおかわり頂戴。次はケストリッツァーのシュバルツで」
雅枝「こっちもや!」
640 = 1 :
今日はここまで
ハーフ&ハーフはギネスとバスペールエールの組み合わせがオススメです
641 :
乙でしたー
まこは確かに指導者に向いてそうだ
642 :
乙!
トシさんええ話してはるわ
643 :
おつ
カクテルのメニューにあるロンリコって文字に思わず反応してしまう
ビール系ならレッドアイ好き
644 :
乙です
ビールは初めの一杯はエエけど二杯目はキツいので、その後は甘いカクテル系に逃げてしまう
645 :
乙
うまいウィスキーをチビチビやるのもオツなもんだ
ペース遅いから泥酔せずに済むし
647 :
乙
この前、ニッカの工場見学行って、おすすめの飲み方言うのを教えてもらったが、かき混ぜる回数を変えるだけで味が全然違うことに感動したな
自分で色々試しているうちに酒量が増えてしまった
648 :
乙乙
649 :
乙
酒を楽しんでみたいが弱いのがなんとも
さすがにアル中にはなりたくないしな
みんなの評価 : ★★★×6
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- 京太郎「安価で催眠アプリを使ってみる」 (807) - [45%] - 2015/7/30 13:15 ★★★×5
- 京太郎「みんなにはあって、俺にはない」 (164) - [45%] - 2014/8/16 3:15 ★★
- 京太郎「高校最後の!!」 咲「春が来た!!!」 (1001) - [44%] - 2016/2/28 13:15 ★★★×5
- 京太郎「臨海高校!」智葉「麻雀部!」 (1001) - [44%] - 2017/10/5 10:45 ★★★×4
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