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    元スレ灼「個人戦は見学して行くから……」

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    みんなの評価 : ★★★×5
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    251 :

    あーあのハロウィンのやつ書いたの>>1だったのか
    面白かったからまたあんな感じのやつ書いてほしいな

    252 :

    無理に恋愛話にしなくても友情ものでも良いと思…
    咲は元々麻雀&友情漫画だし

    253 = 1 :

    >>251シノハユは好きなんでまた挑戦したいですね
    >>252恋愛書きたいのはなんつーか趣味なんで…無理にやるならそれこそ京太郎で書いちゃうんですけど。一応ここもほのぼの友情スレのつもりですし…
    正直テニプリと遊戯王を足して2で割った作品ぐらいの気持ちで読んでたんでネット上のiPS的なキャラ付けは衝撃を受けましたね…アニメ一期見て納得しちゃいましたけど

    254 :

    京タコ少ないんでまた書いてほしいです

    255 :

    そういえばここでは久ほとんど出番ない?
    リクOKなら指導者なしで清澄をひっぱてきた久に来年度が心配でいろいろ聞く灼をリクしたいです

    256 :

    >>254京タコは好きですしまたそのうち書きます!次のイベントだとクリスマスとか…?なんにせよ現在なかなか時間取れないので予定は未定ですが
    >>255常時受け付け中!いろいろ言ってもらえればその分こちらも妄想が捗るし大歓迎です!問題はいつ書くかわからないとこですけど…まあ気長に待っていただければ幸いです。なんか部長って頼りになるカッコいい系で書いたことないし頑張ります

    とりあえず立先生ブログで大天使いくのんのシノハユ登場が示唆されてテンション上がってます!もう善野さん毒殺したとか言われないで済むんですね!やったー!
    あとまだ全然書けてないんですけど次回分に>>72の華菜ちゃん+灼もぶっこめそうなので一応予告だけ

    257 :

    立先生が燃料投下してくれるから十年ぐらい余裕で待てる気がする件
    遅くなりましたが投下」します

    258 = 1 :


    10年前
    健夜(土浦女子)はやり(朝酌)3年生―理沙(新道寺)2年生―晴絵(阿知賀)1年生―咏、靖子中学3年生―戒能良子10才※善野3年生―郁乃2年生(姫松?)

    7年前
    (妙香寺)、靖子(弓振)3年生
    風越女子、長野県大会優勝

    6-3年前
    インカレで活躍(大岡山)

    4年前
    健夜8冠保持→9冠

    3年前
    晴絵、熊倉トシにスカウトされる(博多へ)
    久、インターミドル棄権(上埜→竹井)


    2年前
    実業団でプレイ(富山)
    風越女子、長野県大会六連覇
    美穂子インハイ参加

    1年前
    プロ入り(佐久)
    ※プロアマ交流戦に参加、アマ枠から天江衣が参加(優勝)
    龍門渕、長野県大会優勝
    冬、エバーグリーンズ解体―晴絵(博多→阿知賀女子監督/教師)

    一巻→雑誌記事から
    まくり率の記録は※年経った……
    学生時代……2度優※……

    →まくり率の記録保持者、数年にわたって維持中?
    →インカレで2度の優勝? 別大会の可能性も

    日和二巻大人3→海外で麻雀。国際大会?

    七巻→貴子と会議
    九巻→靖子+貴子、健夜+郁乃と遭遇
    →10年前時点で知り合い?(晴絵の話題)
    貴子も郁乃を知ってる(過去にインハイ会場で遭遇か)※郁乃(17/18)靖子貴子(15/16)?

    慕=はやり=健夜=一美=28>理沙=郁乃=27>晴絵=26>咏=靖子=25(≧貴子?)

    プロ麻雀カード(表記の年齢は8月時点)
    健夜s1→永生七冠、東風フリー銀、元世界ランク二位
    咏s2→日本代表の先鋒、金手賞、打点王
    はやりs4→現役アイドル
    戒能s7→新人王
    靖子s23
    大沼123→往年のスタープレイヤー、現在シニアリーグでプレイ
    ≠収録No?

    インカレと実業団で活躍後プロに。
    チームが負けてる時に大将としてオーダーされることが多い。

    259 = 1 :

    コピペミスですすみません
    個人的に時系列等纏めようとしただけで推測も相当混じってるのであまりお気になさらず…

    260 = 1 :


    美穂子「ツモ、2000・4000でお願いね」

    穏乃「うわっ……うーん、これでまた福路さんのトップですね」

    まこ「ふむ……ある程度見えてはいるんじゃが……やはり卓をコントロールされてまうのう」

    「さすが長野個人戦1位……」

    華菜「うちのキャプテンの強さ、思い知ったか!」

    優希「イケダ! なんでお前が偉そうにするんだ!」

    華菜「キャプテンが謙虚な分あたしが誇ってちょうどいいし! あと上級生には敬語使え?」

    本日も長野県代表の個人戦に向けての調整に参加中……子どもたちが自発的に他校の生徒と交流を持って、実力者との実践訓練を行えるというのは大きい

    ……来年は私もいるかわからないし、人脈は広く持ってた方が安心できるしね

    特に、風越は長野県の伝統ある名門校で奈良で言えば――歴史に差があるとはいえ――晩成の位置にある高校だ

    正直、私も監督1年目だしインハイの監督兼引率として不安もあったし相談できる大人が多くなるっていうのは助かるものだ

    貴子「今日はありがとうございます、赤土監督」

    晴絵「久保コーチ、こちらこそ……うちは個人戦出る生徒もいないし、みんな打ちたくて仕方がないんですよ……名門風越に相手していただけるのは本当にありがたいです」

    貴子「まあ、生徒たちがいつの間にか仲良くなってたって感じで……他校の生徒と打つならこっちに一声かけてもらわないと……っと、失礼」

    晴絵「……いや、全くもってその通りですよね」

    信用してたけど、なんかあったら保護者として責任とらなきゃいけないわけだし……準決前はナーバスになりすぎてたよなぁ……

    すっかりみんなのこと放置しちゃって……三箇牧の荒川憩や九州赤山の藤原利仙とかと打ってたらしいけど……まあ過ぎたことだ。 次から気を付けよう、うん

    貴子「とはいえ、清澄の子達と宿が一緒なのは大きいですね……練習相手には困りませんからし、阿知賀のみんなとも交流する機会を持てたみたいですし。 ただ、あちらの顧問の方があまり……その、放任主義なのもあって、こちらからいろいろ口を出しすぎてるような気も……」

    ……大変そうだな、久保コーチ

    っていうか私清澄の顧問の先生見たことないんだけど……竹井さんと久保コーチに挨拶したらそれでオッケーみたいに言われたけど本当に平気なのか……?

    261 = 1 :


    靖子「よう、邪魔するぞ」

    貴子「あ、お疲れさまです……今日はお客さんいるんでしっかりしてくださいよ」

    晴絵「藤田プロ……阿知賀女子監督の赤土晴絵です。 よろしくお願いします」

    靖子「赤土さん? 失礼、佐久の藤田です。 ……こちらこそ、よろしく」

    藤田靖子……大差のついた試合をその打牌で何度も逆転勝利に導き"Reversal Queen"――「まくりの女王」と呼ばれている、佐久フェレッターズのプロ雀士だ

    ……なんだかんだ未練があったこともあってインカレでの活躍も目にしているし、私がエバーグリーンズで打ってたときには対戦の可能性もあったからチームメイトと牌譜のチェックもしたっけ

    まあ私は先鋒オーダーが多かったし、彼女は大将戦で真価を発揮するタイプな上に一年しか実業団でプレイしてなかったから結局卓で出会うことはなかったけれど

    貴子「すみません、それでは私は一旦席を外して……」

    靖子「あ、ちょっと待っ」

    穏乃「わぁ! 藤田プロだ!!」

    晴絵「うぉ!? ……しず、急に大声出すなよ」

    穏乃「あ、すみません……つい……」

    靖子「お、なんだ? 高鴨、私のファンか?」

    穏乃「はい! 藤田プロの試合いつも見てます! ってなんで私の……」

    靖子「そりゃインハイぐらい見てるって……阿知賀は決勝進出校だし注目されてるぞ? それに赤土さんのチームだし……」

    ……ん? 藤田プロ、私のこと知ってたのか? そりゃ実業団で打ってたけど……そこまで気にかけられるほどの成績ではなかった気がするんだよなぁ……

    穏乃「ありがとうございます! あ、あの……よかったらこちらのカードにサインいただいても……」

    靖子「もちろん、かまわないよ」

    穏乃「やったー! ありがとうございます!」

    「……しず、カード持ち歩くほど藤田プロのファンだったの?」

    穏乃「さっき買ってきたせんべいでツモった!」

    「あぁ……」

    262 = 1 :


    華菜「ん? それハズレじゃないのか?文堂がいらないって……」

    穏乃「いやいや! アタリですよアタリ! 冗談キツいですよ池田さん!」

    靖子「……サインぐらいいくらでも書いてやるぞ! 私はもともと高鴨には注目してたしな!」

    穏乃「え……本当ですか!?」

    本当かよ……つーかうれしそうだな、おい

    ……うん、まあ私もプロ麻雀カードで妙に出るってことでいろいろ言われてネタにされてるの知ってるけど……

    靖子「決勝、準決勝共に良かったが、私が特に注目したのは二回戦……よく最後まで諦めずに打った」

    穏乃「そんな……当然のことじゃないですか」

    靖子「その当然が、難しい」

    ……それは、よくわかる

    私は、一回折れちゃったしね

    靖子「土壇場では諦めない気持ちが牌を、勝利を引き込むのさ……良いまくりだった」

    穏乃「……はい! ありがとうございます!!」

    靖子「心が強いやつは勝負どころで強い……私は小手先の技巧で戦うやつより高鴨みたいなガッツのある雀士の方が好きだよ。 ほら……そこの、こいつがかわいがってる「かわいがってねーし!!」 ……はいはい、怒鳴るなって」

    「……かわいがられてるんだ?」

    華菜「かわいがられてねーし!!」

    美穂子「ふふ……華菜は期待されてるものね?」

    ……似た者師弟ってやつか?

    263 = 1 :


    貴子「……ったくもう……で? なんなんです?」

    靖子「あぁ、いや……赤土さんと少し話したかったからさ。 一緒にどうです?」

    晴絵「私は構いませんけど……」

    貴子「いや、一緒にって……」

    靖子「まあいいじゃないか。 時間はあるんだし赤土さんと話させてくれよ」

    貴子「しかしですね……こっちは仕事ですよ?」

    晴絵「仕事、ですか?」

    靖子「インハイが終わると……ね」

    晴絵「ああ……なるほど。 つまり……」

    国麻やらなんやらが始まるって話だ

    藤田プロと久保コーチ……藤田プロは学生時代に国際戦も経験しているし、逆転率かなんかの記録も持っていたはずだ

    風越女子は長野県で名門校として名を馳せ、近年では龍門渕に敗れるまで県大会六連覇している。 久保コーチも風越のOGらしいし、年齢も……たぶん私や藤田プロと同じくらいかな? 恐らくこの風越時代のメンバーなのだろう。 実績もあるのだから二人が選抜を任されるのも納得だ

    ……あ、すぐそこに生徒たちがいるし選抜がどうとか言ったらマズイか?

    晴絵「えー、担当なんですか? その……長野の?」

    靖子「ええ……赤土さんは選考に関わったり……は、ないですかね? 奈良は……」

    晴絵「麻雀関連はほとんど晩成関係者ですからね……今年結果は出ましたけど、私は代表の選考には関わらないと思いますよ」

    貴子「代表が決まれば指導者として呼ばれるんじゃないですか? 阿知賀の子達も選ばれないってことは無いでしょうし」

    晴絵「んー……地元はともかく、晩成の人間にはあまりいい印象持たれてないからなんとも……」

    靖子「ま、そこら辺は難しいですよねぇ……」

    貴子「とりあえず、話の続きは隣の部屋でしましょう……おい、しばらく外すけどしっかりやっとけよ」

    美穂子「はい、お疲れさまです」

    晴絵「頼むよ、灼」

    「ん……りょーかい」

    264 = 1 :


    ――――――

    靖子「で、ぶっちゃけ赤土さんから見てどうです? 長野の子達」

    晴絵「え、それ聞いちゃいます? 口出ししていいんですか?」

    靖子「ま、参考までに? 赤土さんの意見聞いてみたいだけですから。 久……清澄の竹井から、阿知賀の生徒は長野の団体決勝進出校とはみんな打ってるって聞いてますけど……」

    晴絵「なんか気づいたら仲良くなってたみたいで……団体戦は清澄だけだし、個人戦も清澄と龍門渕の分しかチェックしてませんよ?」

    貴子「うちはスルーですか……」

    晴絵「いや、清澄は団体戦ありましたし! 龍門渕とは夏前に練習試合組んでたんで! そういうんじゃないですから!」

    貴子「冗談ですよ。 阿知賀は個人戦出てないから福路のチェックも必要ないですしね……」

    晴絵「それでも圧倒的でしたね、福路さんは……団体決勝の先鋒戦序盤、東場の片岡を押さえ込んだ井上が卓を支配しているように見えましたが、その井上の作った流れに潜んでしっかりと場をコントロールしていましたね」

    靖子「観察力に優れて、回りの動きをコントロールするのも上手い。 個人戦のスコアも圧倒的だったし……まあほぼ確定だろう」

    晴絵「安定して良い結果を出せる選手ですよね。 そういう点では和を推したいですけど」

    貴子「原村は攻めも守りもきっちりしてますからね。 ムラなく実力を発揮してくれるのは大きいです」

    靖子「はじめて見たときはまだまだだったが……もはやほぼ完璧なデジタルだからな。 デジタル打ちなら私は龍門渕透華を使いたいけど」

    晴絵「ああ……龍門渕さんはデジタルとしては少しムラがありますけど派手で魅せる打牌をしますね。 一回の和了りで一気に流れを持ってく力強さがあります」

    靖子「……ま、あいつはそれだけじゃないんですけどね」

    晴絵「……去年のインハイ準決勝のアレですか?」

    靖子「ノーコメントで」

    ……ま、詳細は明かしてもらえませんよね

    265 = 1 :


    貴子「龍門渕からは天江衣は固いですし、龍門渕透華も候補ですかね……井上なんかは試してみても良いと思いますけど」

    晴絵「沢村や国広もレベル高いですけど、やっぱり井上みたいに武器があるやつが欲しくなりますよね」

    靖子「あ、そういや今日は衣来てないの?」

    貴子「来てませんよ。 彼女たちはもう1つ宿取ってるみたいですし観光とかしてるんじゃないですか?」

    靖子「ちっ……残念」

    晴絵「なにか用でもあったんですか?」

    靖子「いや、別に。 衣かわいいじゃないですか」

    晴絵「……そうですね」

    靖子「あー……衣で遊びたかったなぁ……あーいう子どもがほしい……」

    ……藤田プロ、けっこう変な人だな

    たしかにかわいかったけど、麻雀の方は全くもってかわいげのない打ち手だし

    貴子「はぁ……相手もいないのになに言ってんですか……とりあえず清澄の5人は全員使ってみたいんですけど人数的にそうもいかないのが」

    靖子「早いとこいい男捕まえないと小鍛治ルート一直線か……辛いなぁ……」

    貴子「え、そっちに反応しちゃうんですか? 選考の話したいんですけど」

    靖子「こっちは切実なんだよ! プロ雀士になったせいで今から回りに結婚せっつかれてるんだぞ!? あーもう、さっさと小鍛治さん結婚してくんないかなぁ……」

    晴絵「あはは……小鍛治さん、ネタにされて大変ですよね……」

    靖子「いや、ほんとシャレになりませんよ? 赤土さんもこっち来るなら覚悟しといた方がいいです……カードの撮影も来ますよ?」

    貴子「ネタにされるだけいいじゃないですか。 プロになってそう長くもないのに、カードのお陰で藤田プロけっこう知名度ありますし」

    靖子「それはそうだけどそういう問題じゃないんだよ!」

    266 = 1 :


    靖子「つーかカードに体重載せんのやめてくんねーかなマジで」

    晴絵「う……たしかにそれは嫌だ……」

    靖子「瑞原プロとか小鍛治さんとかヤバい細いですからね……比べられる方の気持ちを考えてほしいですよ……それに私はカツ丼食べなきゃだし」

    貴子「いや、あんたカツ丼大好きじゃないですか」

    靖子「そりゃそうだけどキャラ的なのもあるじゃん? 解説中にカツ丼かっこみ続けるのけっこう大変なのよ?」

    晴絵「食べながら解説はキツいですね……」

    靖子「お陰で豪快にカツ丼食べながら音を全く立てずに喋るという謎のスキルが身に付きましたけど」

    貴子「いや凄いけど本当にどうでもいいです。 で、清澄なんですけどやっぱり宮永は使いたいんですよ」

    靖子「冷たいやつだな……まああいつは使わない理由もないだろ。 んー……竹井久は清澄の最多得点プレイヤーだし、悪待ちの嫌らしい攻めもあるな。 相手が研究してくればしてくるほど逆手にとった攻めも組めるし面白いと思うぞ?」

    晴絵「私は片岡とか好きですけどね。 火力と速度、両方で戦えるし南場の失速もかなり改善してきてます……県大会からインハイまでの伸び率は随一ですし、育てたくなる子です」

    貴子「好みで言えば染谷とか使ってみたいですね。 準決勝では臨海の郝に苦戦してましたが、決勝ではしっかり対応してましたし……地区大会最多和了の岩手のウィッシュアートを完封してます。あの子も打てば打つだけ伸びてますよ」

    靖子「……どいつも捨てるのは惜しいんだよな……鶴賀の東横や加治木も良かったし」

    晴絵「噂の消える1年生ですか……直接打ってはいませんがすごかったですね。 個人戦では龍門渕を抜いて6位でしたし」

    貴子「とは言え、やはりどこまで通用するか……代表クラスになるとさすがに看破されると思うんですよね」

    靖子「まあ、奇策の類いになるのかな……手札にあれば使いどころは出てくるだろうが」

    貴子「そういえば、千曲東の棟居と南浦プロのお孫さんはどうだったんです?」

    267 = 1 :


    晴絵「ああ、あの南浦数絵選手って南浦プロのお孫さんだったんですか? 通りで……」

    貴子「ああ、個人戦の牌譜見てましたか。 まあ、珍しい名字にあの打ち筋ですから気づきますよね」

    靖子「両方けっこういけると思うが、清澄の子らの成長を見ると少し霞むな……南浦さんは県大会では片岡以上の爆発力を見せたが……」

    貴子「全国を見る限り片岡はかなり立ち回りよくなりましたからね」

    晴絵「その二人に関しては私はなんとも言えませんね……というか、風越からはどうなんです? 久保コーチ的には」

    貴子「そう、ですね……」

    久保コーチが少々険しい顔で考え込む

    まあ、自分の教え子だと見る目もその分厳しくなるところはあるだろう

    貴子「……福路は決まりです。 文句も出ないでしょう」

    晴絵「まあ、福路さんは決定でしょうね。 私でも選びますよ」

    靖子「……それだけか? 私は、池田はアリだと思うぞ?」

    貴子「……去年、今年と大将戦で大敗してますし」

    晴絵「それでもアリなんじゃないですか? さっき藤田プロも言ってましたけど、天江や宮永を相手に最後まで諦めずに打ったガッツは買いだと思いますけど」

    貴子「そりゃあ、まあ……でも、結果は出てませんから。 他に結果を出してる選手もいる以上、教え子だからって特別扱いできませんよ」

    靖子「はぁ……教え子だから使えない、じゃあそれこそ特別扱いだろ? あんま意地になるなよ」

    貴子「…………」

    靖子「東京つれてきたのも全国を間近で見させてなんか掴ませたいって期待の表れだろ? こっちだってお前があいつに期待してんのはわかってんだからさ……」

    晴絵「私は久保コーチの気持ちもわかりますけどね……私が選考任されたとしたら灼や穏乃たちを選ぶのに慎重にならざるを得ないですし……でも、単純に成績で見ても個人戦11位と染谷や片岡よりもいいですし、最初から弾かなくてもいいんじゃないですか?」

    貴子「ふん……ま、とりあえず候補には残しといてやりますかね」

    靖子「ほんと素直じゃないねぇ」

    貴子「ほっとけ!」

    268 = 1 :


    晴絵「ふふ……でも、私なんか特に生徒たちに思い入れありますしほんとにわかりますよ? 憧なんか私が高校生の時から……あの子が小学校通い始める頃から知ってますからね」

    貴子「付き合い長いですね……妹みたいなもんですか」

    靖子「ああ……赤土さんのチームメイトにいましたね、新子さん。 その妹さんですか?」

    晴絵「あれ? 知ってるんですか?」

    靖子「10年前のインハイ、見に来てたんで……小鍛治さんとはけっこう長いんですよ」

    晴絵「あ、そういう……」

    靖子「小鍛治さんから直撃とったときはマジでびびりましたよ……いろんな意味で」

    晴絵「あれは……本気でトラウマになりましたよ。 しばらく牌握れなくなりましたし」

    それで私を気にかけてたのか……実際小鍛治さんの持ってる記録は人間離れしてるし、あの一撃を評価してくれてる人は多いみたいだ

    熊倉さんがスカウトに来たのもそれがあってのことだろうし……

    靖子「……もしかして、インカレで会わなかったのはアレが原因ですか」

    晴絵「……ええ、まあ……大学通ってた頃はリハビリ兼ねて子どもたち相手に麻雀教室やってたんです。 憧だけじゃなくて玄やしず、和も生徒で」

    貴子「うわ……1年受け持つだけでも情が移るってのに……生徒たちかわいいでしょう? それにしても、赤土さん優秀ですね。 インハイ出てる生徒の多いこと多いこと」

    晴絵「あはは……たまたまですよ、たまたま」

    靖子「たまたまでインハイは行けませんって」

    貴子「……指導とか、どうしてます? 正直、最近ちょっと自信ないんですよね……」

    晴絵「久保コーチが?」

    靖子「へぇ……」

    269 = 1 :


    貴子「色々悩んでるんですよ……2年連続で県大会逃してますし」

    靖子「いや、まあ仕方ないところもあるだろ? 初見の衣や宮永はさすがに厳しいって」

    晴絵「天江衣は今年は個人戦に出なかったみたいですけど、福路さんは1位で突破してますし……」

    貴子「……その、福路なんですけどね」

    晴絵「え?」

    靖子「……問題のある生徒には見えないが」

    貴子「いや、あいつは凄いやつですよ。 部内でもトップの実力を持ちながら雑事も率先してこなして……後輩のみんなに、もっと麻雀を楽しんでもらおうって……優しいやつです」

    晴絵「高校生でそれができるのは凄いことですよね……」

    ……私は正直ちょっと調子乗ってたし

    靖子「……そこか」

    貴子「……風越は私が通ってた頃から体育会系で、実力ある上級生が雑用をしたりすることはなかったんです。 指導も実力主義で厳しいものでしたし……私も、そういうやり方でしかできないんですよね……」

    晴絵「……部の方針に合わないと?」

    貴子「なんと言うか……福路が行動で部を変えていったんですよね。 今の1年2年は福路を見てますし、 私の通ってた頃みたいなやり方は合わないんじゃないかと……」

    靖子「まあ、急にやり方変えるのも難しいよな……」

    晴絵「うーん……そういう点で言うと、生徒たちは私以外の指導者についたことないから……憧は中学で他の先生についたんだろうけどもともと私の下で麻雀やってたしなぁ……」

    貴子「私の頃からほんと厳しくて……私自身生徒に手をあげたこともありますし……」

    晴絵「マジですか!? 私は怖くてできませんよ……」

    最近、体罰だのなんだのそういうの厳しいし……いや、あの子達を殴るような事態にはならないだろうけど……

    靖子「なんつーか……熱血指導だなぁ……」

    貴子「まあ、それ自体はほんっと反省してるんですけど……」

    270 = 1 :


    貴子「普段は……麻雀に関わらない部分では、生徒たちと結構うまく付き合えてると思うんですけどね……」

    晴絵「……まあ、その手をあげたってのが問題になってるわけでもないみたいですし、生徒たちともちゃんと信頼関係は築けてるんじゃないですか?」

    靖子「厳しいのも、ちゃんとお前が生徒のことを思ってるのが伝わってるんだろ……たぶん」

    貴子「そうなんですかね……」

    晴絵「少しずつ変えてけばいいんじゃないですか?」

    靖子「厳しさってのはある程度必要だと思うぞ? 緩くするってのも違うと思うし……」

    貴子「……そうですね。 とりあえずうちは来年が勝負の年になりますし、少しでも改善していかないと……」

    晴絵「龍門渕はフルメンバーですし、清澄も竹井が抜けるだけですもんね……」

    ……県内にあんなのが二校もあるとか辛いよなぁ……奈良はほとんど晩成に人が集中するから晩成さえ抜ければ後は……ってところあるし

    靖子「ま、風越も福路が抜けるとはいえスタメン四人残るしな……その穴がでかいのは事実だが」

    貴子「池田や文堂みたいに1年からレギュラー張ってるやつもいますし、あいつらをどこまで伸ばせるかですかね……文堂は経験不足がたたって竹井に喰われちゃいましたし……できるだけ試合組んでそこら辺も埋めてかないと……」

    靖子「頑張れよ。 これ以上結果だせないとクビもありえるぞ?」

    貴子「シャレにならないんで勘弁してください……学校も生徒も好きですし続けたいんですよ、この仕事」

    貴子「……とりあえず、池田たちには全国も経験させてやりたいですし」

    靖子「……やっぱりかわいがってんじゃねーか」

    貴子「かわいがってねーし!!」

    晴絵「ふふ……照れなくてもいいじゃないですか。私だって生徒たちがかわいいてすよ?」

    貴子「……私は、赤土さんと違って生徒たちに好かれてませんし」

    靖子「あっはは! なに? お前厳しくしてるのそんなに気にしてんの?結構かわいいとこあんじゃん!」

    貴子「あーもう! うっせーな! 」

    271 = 1 :


    ――――――

    華菜「あれ、キャプテン? どこ行くんですか?」

    美穂子「お茶でも淹れてこようかと思って……」

    華菜「そんなの私が行きますから! キャプテンはゆっくりしててください!」

    「あ、それじゃあ私も……」

    「あ、私が行くよ……今打ってないし、いつも玄に任せちゃってるし」

    「そう? ごめんね?」

    「ん……こちらこそ、いつもありがと……」

    華菜「私一人でも平気だぞ?」

    「結構人数いるし手伝うよ」

    華菜「ふむ……それじゃあ、お言葉に甘えるし」

    美穂子「えっと……ありがとう華菜、鷺森さん……よろしくお願いします」

    華菜「まかされたし!」

    「いってきま……」

    272 = 1 :


    華菜「まったく……キャプテンはもっと自分のこと考えて行動してほしいんだけどな」

    「福路さん、優しいよね」

    華菜「それでも、私とみはるんはキャプテンのサポートのために来てるんだからあまり気を遣わせると本末転倒だし!」

    「でも、福路さんは回りの世話を焼くのも好きみたいだし、世話されるのも仕事のうちでいいと思……」

    華菜「それはそうかもしれないけど……キャプテンは個人戦があるのに、練習も私たちにいっぱい打ってほしいって打たせてくれるからさ……ありがたいけど、やっぱり私としてはキャプテンにはいい結果出してほしいし」

    「ん……その気持ちはわかるよ」

    私だって、お世話になったし同郷でもある小走さんには頑張ってほしい

    もちろん咲や原村さん、福路さんに荒川さんたち……いろんな人たちに頑張ってほしいけど……みんながみんな一番になれるわけじゃないから応援も難しいところだ

    華菜「……まあ、私も東京まで出てきた以上手ぶらで帰りたくはないし、いつも打ってくれる鷺森たちにも感謝してるし」

    「……こちらこそ試合前にお世話になったし、池田さんたちと打つのは勉強になるから……」

    華菜「そう言ってもらえると助かるし……長野で私が相手にするのは宮永や衣だからな。 全国レベルの特殊な雀士と打っておくのは大事なことだ」

    「……池田さんも大変だよね。 地区大会で咲と天江さんと打たなきゃいけないなんて……勝ち抜くのは厳しいでしょ?」

    華菜「ああ……悔しいけど、今は私じゃあの二人には及ばないからな……」

    華菜「だけど、現状あいつらと渡り合えるとしたら私だけだし! コーチもキャプテンもその役目を私に期待してるはずだし! 応えなきゃ女が廃るってもんだ!」

    「……うん、そうだね」

    周囲にかけられる期待はプレッシャーにもなるけど、頑張ろうって気持ちもたくさんくれる

    ハルちゃんに部長を任されたこと、壮行会、晩成との試合……全部、力になった

    273 = 1 :


    華菜「……あ、そういえばさ」

    「なに?」

    華菜「鷺森って2年だけど部長だったよな?」

    「うん」

    華菜「風越とはやっぱり違うと思うけど……どんな感じだ? ほら、来年は私がキャプテンだし」

    ……凄い自信だな。 まあ、そうなりそうだけど

    「……責任ある立場だしプレッシャーもある。 でも、それ以上に期待と信頼を感じた……頑張ろうって、思えたよ」

    華菜「そっか……そうだよな、うん」

    ……池田さんにも思うところはあるみたいだ

    私も……本当だったら優勝したかったけれど、ハルちゃんと一緒に準決勝の舞台を越えて……前に進む決意を固めてくれたことは嬉しかった。 私を部長に選んでくれたハルちゃんの気持ちには応えられたかな、とも思う

    華菜「……そのネクタイ、大事なものなのか?」

    「え?」

    華菜「阿知賀でネクタイなの鷺森だけだし、今も大事そうに握りしめてるから」

    「…………」

    ちょっと、はずかし……

    274 = 1 :


    「えと……これは、ハ……赤土監督が10年前にインハイ出たときに着けてたもので……」

    華菜「へぇ……じゃあ、今年は恩師の無念を晴らしたってところか」

    「ん……まあ、そんな感じかな……優勝できなかったのは残念だけど、これと一緒に決勝まで行けてよかったとは思ってる」

    華菜「好きなんだな、あの監督のこと」

    「……赤土監督は元々地元のヒーローだったし、玄たちは監督の開いてた麻雀教室通ってたし……そうだね、みんなに好かれてるよ」

    華菜「いい監督なんだな……うちのコーチももう少し怒鳴らなくなればいいんだけど」

    「……苦手なの?」

    華菜「いや? めちゃくちゃ……特に私に厳しいけど、その分期待されてるってことだろ? それに、うちはキャプテンが優しすぎるから今ぐらいで調度いいんじゃないかな……あ、給湯室そこだな」

    「ん……お湯沸かすよ」

    華菜「よろしくー……えーと、藤田プロが来てるから17人か……やっぱり鷺森に来てもらってよかったし」

    「気にしなくてい……」

    華菜「おう……まあ、やっぱり勝負は来年かな。 風越は団体戦での出場は2年前が最後になるからな……」

    「激戦区だもんね。 清澄と龍門渕、鶴賀のみんなもいるし……」

    華菜「それでも時代のせいにはしたくないしな……私だって、まだまだやれるし! 衣にも、宮永にも負けない、負けたくない……一回ぐらい、自分の力で全国に行きたいしな」

    「……インハイは、やっぱり特別だもんね」

    華菜「ああ! 麻雀好きだし、今後も続けていきたいしな……インハイで活躍できればプロへの道も見えるし、進学するにしても推薦や特待も見えるし……夢だけじゃ食ってけないから、ちゃんと結果も出したいとこだし」

    「……実は、いろいろ考えてる?」

    華菜「当然! 華菜ちゃんそこまでバカじゃないし!」

    「ちょっと意外……」

    華菜「失礼な……」

    275 = 1 :


    「ん……お茶、用意できたよ」

    華菜「んじゃ持ってくか……それにしてもみんな私をなんだと思ってるんだか……3人の妹を持つ身としてしっかり考えてるんだぞ?」

    「……回りのみんなにもバカだと思われてるんだ……」

    華菜「傷つくからはっきり言うなし! たしかに勉強は苦手だけどさぁ……」

    「ふふ……でも、池田さん結構回りが見えてるみたいだし……キャプテンとかも向いてるかもね」

    華菜「んふふ……まあな! 次代の風越を担えるのは華菜ちゃんだけだし!」

    「……その調子乗りやすいところは直した方がいいと思……」

    華菜「前向きなのは大事なことだぞ? 鷺森ももっと元気出せよー」

    「……いぇーい」

    華菜「……それが精一杯の元気なら申し訳ないことをしたし……」

    「まあ、キャラじゃないというか……」

    華菜「鷺森は意外と面白いやつだよな……コーチ! お茶淹れてきたし! 入っていいですか?」

    池田さんが扉をノックすると、部屋の中からガタガタと少々慌てたような音が聞こえる

    貴子「……入っていいぞ」

    華菜「失礼するし!」

    276 = 1 :


    「お茶です。 どうぞ……」

    晴絵「ありがとな、灼」

    貴子「すまんな……」

    華菜「……どうかしたし?」

    靖子「くく……いや、こいつらさっきから生徒自慢大会だったから」

    「……生徒自慢?」

    華菜「は? コーチが?」

    晴絵「……その、たいしたことじゃないから、気にしなくていいぞ?」

    貴子「別にそんなんじゃねぇぞ? ちょっと部の話とかしてただけで……」

    靖子「ネクタイとか……」

    晴絵「あ、いや! ほんとたいした話じゃないから! 気にしなくていいぞ! マジで!」

    「……ん」

    ……ハルちゃん、このネクタイのことやっぱり気にしてたんだ

    私としては、モチベーションに繋がったんだけど……

    華菜「まあ、私に任せとくし! 来年はちゃんと部員全員で全国に連れて来てやるし!」

    貴子「……口だけで終わらすなよ、池田……お前には期待してるんだ。 しっかり頼むぞ」

    華菜「……!? コーチ、急に素直になると気持ち悪いし……風邪とかひいてませんか?」

    貴子「……池田ァ!! あんま調子乗ってんじゃねぇぞ! てめぇなんかまだまだなんだからな!」

    華菜「にゃ!? ふん……その分コーチが指導するべきだし! 来年こそは結果出してやるし!」

    靖子「……お前らほんと似た者同士と言うかなんと言うか……」

    「「似てねーし!!」」

    「……やっぱりそっくり」

    晴絵「師弟関係だと似るもんなのかねぇ……」

    「……私も、頑張るから」

    晴絵「ふふ……灼なら来年もしっかり決めてくれるって、信じてるよ」

    「ん……まかせて」


    カン!

    277 = 1 :

    素直に分けとけばよかったかなと思ったり
    コーチとカツ丼さんに関しては経歴や人間関係について推測が相当量あるのであまり真に受けないでいただければ…
    というか、メモ書きとか晒しちゃって恥ずかしい限りですが公式情報と食い違いあったら指摘していただきたい所存…

    278 :


    池田には頑張って欲しいな(来年モンブチが全員3年生という事実から目を逸らしつつ)

    280 = 1 :

    >>278正直来年度は龍門渕が長野代表濃厚ですよね…フルメンバーで三年とか勝てる気がしない…

    シノハユが面白すぎてヤバいんですがどうしたらいいのか
    ネタバレ避けるので大したこと言えませんがとりあえず「朝酌に寮がある」って耕介消滅フラグじゃないよね…?いや、たとえ慕ちゃんが寮に入ることになっても毎日電話とかしてそうだけど

    281 :

    電話の内容は毎日ちゃんとご飯食べてるかとかトマトも食べようとか完全にオカン

    282 :

    来年度の長野は鶴賀が心配だ
    下手したら部員足りずに団体でれないだろ

    283 :

    >>281慕ちゃんの方が保護者っぽいのがいい
    >>282大人気競技なのになぜか部員不足の学校が多いという…風越や千里山のような名門に人が集まってるんですかねー

    次は流れ的に導入楽なので>>255久と灼で…その後は有珠山消化していきましょうかね
    のんびり更新になってしまいますが今後ともよろしくお願いします

    284 :

    シノハユの最新話が面白くてつい何度も読み返してしまう…
    今晩は咲らじ特別編もあることですし新情報が期待されますね
    投下します

    285 = 1 :



    部長という立場の重さは、十分に理解している……つもりだ


    286 = 1 :


    部を率いる上級生として責任のある立場なのは当然として、インハイ出場に際しての各種行事への出席などなど……

    なにより、阿知賀女子では伝説となっている赤土晴絵の後継として大きな期待が寄せられるポジションになる

    団体戦終了まで色々あったけど、ここまではよくできていたと思う

    問題は秋以降、そして来年だ

    まず第1に、宥さんが引退したら人数が足りなくて団体戦に参加できなくなる

    大会参加の時点でつまづくというのはなかなかの問題だ

    私は阿知賀女子麻雀部に五人目として加入したから勧誘とかに関してはあまり考えたことないし……

    華菜「どうした鷺森? 扉開けてくれないと中入れないし」

    「あ、ごめ……ちょっと考え事してた……」

    池田さんにみんなのお茶持たせちゃってるのに、なにをボケッと……こんなんじゃ先が思いやられる……

    華菜「キャプテン! お茶淹れてきました!」

    美穂子「ありがとう華菜、鷺森さん」

    「ごめんね、灼ちゃん。 任せちゃって……」

    「気にしなくていいのに……こちらこそいつもありがと……あ、そっちの湯気すごいのが宥さんの」

    「ありがとう灼ちゃん……ぽかぽかあったかーい」

    華菜「……なんて熱湯淹れてんのかと思ったら飲むのか……てっきり罰ゲーム用かなんかだと思ってたし」

    「宥さんはほら、特別だから……」

    287 = 1 :


    先ほど、池田さんと話して……次期キャプテンとして、既に自分のことだけでなくチームのことも考えているのではないかと思った

    部長ってどんな感じだ? なんてわざわざ聞くってことは、やつぱりチームを引っ張っていく覚悟もできてるんだろうし清澄や龍門渕、鶴賀のみんなを倒すために力をつけていくための方策も考え始めているんだろう

    名門校ともなるとやっぱりそこら辺の気持ちも違うのかな……

    ハルちゃんもプロ行きの準備を始めているようだから……プロ入りの話がスムーズに進めば、早ければ冬ごろから私が部の舵取りをすることになるはずだ

    「…………」

    ……少しはなにか考えておかないと……インハイに出たことだし、晩成に行くには……その、学力の足りない子とかも少し流れてきてくれるといいんだけど……

    学校にも麻雀打てる子はいるだろうし、そういうとこから勧誘してくのもアリか……いきなり同じレベルで打てる子はいないだろうけど練習すれば来年の夏には間に合うかもしれないし……

    あ、ハルちゃん目当てで入ってくる子もいるんだろうな……阿知賀のレジェンドは人気者だし……今年中にプロ入り決まったら監督も続けられないよね? そういう子を引き留められるかどうかも……

    華菜「……鷺森?」

    「……ん?」

    華菜「いや、ん? じゃなくって、打たないのか?」

    「……今、注意力散漫だし休憩しとく……」

    華菜「そうか? ……悩みごとなら聞くぞ? さっきちょっと話聞いてもらったし」

    「ん……いや、部長とかキャプテンとか話したでしょ? その事で……うちは秋には団体の人数も足りなくなっちゃうし……」

    華菜「ふむ……うちは人数多いしなぁ……竹井にでも相談してみたらどうだ? 清澄も少人数だし、なんかヒントもらえるかもしれないぞ?」

    「……なるほど」

    華菜「ほら、今ならあっちで暇そうにしてるし」

    「?」

    池田さんの指差す先に目を向けると……

    288 = 1 :


    ヒュッ

    バシィッ!!

    「ツモッ!」

    穏乃「すごいです! カッコいい!!」

    「こう……ツモる時に盲牌したらそのまま指で弾きあげて……」

    穏乃「ふむふむ………」

    「そんなのメモしなくていいから! 竹井さんもしずに変なこと教えないでください! すぐに真似したがるんで!」

    「高鴨さんは無邪気でかわいいわねぇ」

    穏乃「えへ、そうですか? っていうか憧はなんで怒ってるのさ? 必殺技っぽくてカッコいいよ?」

    「あんたもさ、もう小学生じゃないんだから……」

    京太郎「つか俺盲牌とかできないんですけど……」

    「まあ普通に打つ分には問題ないしいいんじゃない? 須賀くんはそれよりも牌効率とか定石を覚えなきゃねー」

    京太郎「う……でも和レベルで牌効率とか無理っすよ?」

    「それは私も無理! あ、新子さんならできるんじゃない? 偏差値70とか聞いたけど……」

    「うーん……頑張ればできなくはないと思いますけど、あのスピードじゃ無理ですね。 正確さもかなり落ちると思いますし……」

    京太郎「へ、へんさちななじゅう……頭の方は似ても似つかないようだな」

    優希「なにを失礼な! それより盲牌とな? ……よし、京太郎! これがなにか分かったら褒美をやるじょ?」

    京太郎「ん……なんだこれ? えー……ちょっと待って……い、一索?」

    優希「残念! それは『夏』だじょ!」

    京太郎「花牌とか分かるか! つか混ぜんな!」

    優希「ハズレはハズレだ! さあ、外したからにはタコスを献上しろ!」

    京太郎「へいへい……今作ってくるから少し待ってろ」

    289 = 1 :


    「…………」

    華菜「あいつら遊んでていいのか?」

    「……まあ、うちは大会も終わってるし少しくらいなら……」

    華菜「ふふん、全国3位は余裕だな? 来年はうちが長野代表で出てくるし、油断してると喰っちまうぞ? それじゃあ、私はあっちの卓入ってくるし! あとでな、灼!」

    「……! ん、またあとで、華菜」

    華菜「おうっ! ……よっしゃ宮永、県大会の雪辱戦だし! 今日こそ勝たせてもらうぞ!」

    「あ、池田さん……よろしくお願いします」

    華菜「……なにニコニコしてんだ?」

    「え? その……池田さんと打つの楽しいですから……」

    華菜「……毎回勝ってりゃそりゃ面白いだろうな」

    「ふぇ!? いや、その、そういうことでは……」

    華菜「はは、冗談だからそんな慌てんなし! よし、あと二人誰か……」

    ……東京に来てから、麻雀を通していろんな人と繋がってることを強く感じるようになった

    阿知賀のみんなともそうだし、いろんな学校の人たちと知り合えた……咲も、長野で戦った池田さん……華菜とも仲良くしてるみたいだし、個人戦ではきっと照さんとも……

    「……とりあえず、本題に移らなきゃ」

    時間は有限。 竹井さんとはあまり話したことないけど……穏乃や憧と遊んでるみたいだし、邪険にはされないだろう

    290 = 1 :


    「……竹井さん」

    「あら、鷺森さん? 私にご用事?」

    「はい。 少し話が……」

    「え、あ、私が自分からやりはじめたんじゃないわよ? 高鴨さんが見せてって言うから……」

    穏乃「うぇ!? その、だ、大丈夫ですよ? 学校の牌とか、試合ではやりませんよ?」

    「悪いことだと思ってるんなら最初からやらないの!」

    「……いや、その話ではなくて」

    「え……じゃあなに? 私特に悪いことしてないわよ!? たぶん!」

    「……普段、そんなに叱られるようなことばっかしてるんですか?」

    「……そんなことないわよ?」

    「……私、そんな怖い顔してますか?」

    「そんなことないわよ?」

    優希「ただの部長の被害妄想だじぇ……こないだRoof-top――染谷先輩のとこの雀荘でもやっちゃって怒られてたし……」

    「ちょっと、恥ずかしいから言わないでよ!」

    「でも、たしかに灼さんはちょっと無愛想かもねー……笑ってればかわいいのに」

    「…………」

    「なぁに照れてんのー?」

    「……別に、照れてな……」

    291 = 1 :


    ……自分がからかわれると弱いくせに、憧はすぐに、こう……にやにやしちゃって……

    「灼さんかーわーいーいー」

    「……むぅ」

    後輩にからかわれっぱなしなのもなんとなく悔しいし……

    まあ、今は別に用事があるわけだし……今度揺杏でも呼んで徹底的にからかってやろう

    「……少し相談というか」

    「え? 私に?」

    「はい……いいですか?」

    「いいけど……なに? 恋の悩み?」

    「うそっ!? 相手は!?」

    穏乃「奈良の人じゃないですよねっ!? 東京であった人ですか!?」

    「え……いや、違……」

    「えぇ!? 灼ちゃん好きな人できたの!?」

    「あっかーいお話?」

    「いや、だから……そういうのでは……」

    「そういう話ならまかせときなさい! そういうの得意だから!」

    「その、話を……」

    優希「……染谷せんぱーい、ちょっとお願いしまーす」

    292 = 1 :


    まこ「……あのな、あんたはいつもいつも人の話を茶化してばっかで……」

    「……はい、すみません……」

    まこ「適当に煽って場を乱して……」

    「反省してます……」

    ……ずいぶんと堂に入ったお説教だな

    優希「部長の悪い癖だじぇ……普段なら楽しいんだけど真面目な話をするときには困りもんだじょ」

    「……いつものことなの?」

    優希「染谷先輩のお説教まででワンセットだじぇ」

    ……竹井さんに相談して平気なのかな?

    優希「あ、真面目モードなら安心だじょ? 頼りになる先輩だじぇ」

    「ん、そっか……優希が言うなら大丈夫そうだね」

    優希「部長が真面目に言うことなら間違いないじょ! おねーさんの悩みもビシッと解決してくれるはずだじぇ!」

    「そうそう! 私にまかせて!」

    まこ「……ほんとに反省しとるんかのう」

    ……なんとなく不安だけど、信頼も篤いようだし大丈夫かな?

    「じゃあ結局コイバナじゃないの?」

    「じゃないよ」

    「それは残念だね……」

    「コイバナなら憧があるし」

    「ふきゅ!?」

    293 = 1 :


    「そうだったの!?」

    穏乃「ほほう? それは気になりますなぁ」

    「え、違……なんもないから! ちょっと灼さん!?」

    「憧はきっと話してくれないから揺杏にでも聞くといいよ」

    穏乃「わかりました!」

    「ちょ! ちょ!」

    「……さっきの仕返し」

    「灼さん!」

    「大丈夫だよ。 ちょっと面白おかしく話を盛ったりするかもしれないけどたぶん本当の事しか話さないよおそらくきっと」

    「不安しかない!?」

    「あ、憧ちゃん? 恥ずかしがらなくても相談ならのるよ?」

    「だからそういうのじゃないんだってば!」

    294 = 1 :


    ……とりあえず、みんなの気が逸れたところで本題に入ろうかな

    部長の私が不安でいっぱいなんて、憧や穏乃に知られたら心配かけちゃうだろうし……ちょっとかっこわるいし

    ……まあ、先輩として少しぐらい見栄とか、そういうのがあるのは仕方ないよね、うん

    「どっか外出る?」

    「……いえ、ここでいいです。 みんな話しながら打ったりしてるし、わざわざまた注目集めるのも……」

    「そか。 窓際の方行こっか?」

    「……はい。 ども」

    ……気を遣える人ではあるみたいだ

    なんというか……普段会うときはニコニコ笑って清澄のみんなとふざけ倒してるからそういうイメージが強いんだけど……

    最後のインハイで優勝したんだし……なんというか、ちょっとウキウキ状態になるのも仕方ないかな

    「で? どんな話? 真面目な感じ?」

    「けっこう真面目な感じで……あ、あまり堅苦しいのもアレなんで7:3ぐらいで……」

    「そう? ふふ、鷺森さん面白いのね」

    「……そうですか?」

    「真面目な相談なのに3割ふざけていいんでしょ? 普通言わないわよそんなこと」

    ……言われてみればその通りだけども

    「……いや、別にふざけていいとは言ってないんですけど」

    「それもそっか! まあふざけるつもりはないわよ? それに年下の子の相談に乗るとかお姉さんっぽくて素敵じゃない?」

    「……それは、ちょっとわかります」

    一人っ子だし、正直憧れる……優希が「おねーさん」って呼ぶのかなりグッと来たし

    実際のところ、穏乃と憧がかわいくて仕方ないんだよね……柄じゃないし、表に出さないけども

    まあ、私も後輩にお姉さんぶりたい気持ちはよくわかるのだ

    咲に聞いた話では、竹井さんも麻雀部に長いこと一人だったらしいし……下の子にお節介焼きたいんだろう

    295 = 1 :


    「部活のことなんですが」

    「うんうん」

    「……宥さんが引退すると四人になってしまいますし……なんというか、そういうことで……」

    ……もうちょっと考えをまとめてから話しかければよかったかな

    「あら、そんなの全然なんとかなるわよ! うちなんて4月に和と優希が入ってくるまで卓も囲めなかったしねー」

    「勧誘とかは……?」

    「勧誘……」

    「……?」

    「……ごめんなさい。 大口叩いたけどうちも勧誘はうまくいかなかったわ……」

    「……それはどうも、すみませんでした」

    「……だいたい、麻雀やりたい子は風越とかに行っちゃうからね……奈良だと晩成かしら?」

    「そうですね」

    「はぁ……ほんと、嫌になっちゃうわ……みんながみんな名門校行けるわけじゃないっつーの」

    「おっしゃる通りで」

    「麻雀打つのにもまこの雀荘行かなきゃだったし……だいたいうちは顧問もなんもしてくれないし……」

    「はあ……そうですか」

    ……なんで相談しに来たのに愚痴聞いてるんだろ

    296 = 1 :


    「あ、ごめんごめん……私の話はどうでもいいのよ……それで、なんだっけ?」

    「ん……まあ、いろいろ考えちゃって……今年はたまたまうまくいったけど、来年はそううまくいかないでしょうし……」

    「鷺森さんは真面目ねぇ……あまり気負わなくてもいいと思うわよ? うちと違って優秀な指導者もいることだし」

    「……いつまでも、頼りっぱなしじゃいられないので」

    「へぇ……?」

    ……ハルちゃんにはプロ入りして、また昔みたいに卓上でカッコいいところを見せてほしいし、ハルちゃん自身既にそのつもりなんだと思う

    私がしっかりして、ハルちゃんがいなくてもできるってところを見せておかないと……

    ハルちゃんに心残りがあるような状態で送り出したくないし、私だってあの凛とした背中を追いかけていきたいのだ

    「んー……あのね、人の上に立つってのは大変なことだけど……自分一人でなんでもできるようにならなくてもいいと思うわよ?」

    「…………」

    「私だってまこにいろいろ頼ってるし、力仕事は須賀くんにお願いするし……ね?」

    「はいっ! だから、灼ちゃんも私やみんなに頼っていいんだよ?」

    「玄……聞いてたの?」

    「灼ちゃん、難しい顔してたから心配で……ごめんね?」

    「ん……気にしてないよ」

    後ろから抱き締めてくる玄の体温はあったかいけど、2つの柔らかい感触は少しだけ恨めしい

    297 = 1 :


    「……私もね、少し考えてたんだ」

    「え?」

    「灼ちゃんはしっかりしてるし、なんでもできちゃうから……部のこととか全部まかせちゃってたし……」

    「玄……そんなこと」

    「ううん、やっぱりもっと協力できたかなって……だから、灼ちゃんが大変なら私がお手伝いするから!」

    ……玄は、こういうときに気持ちを真っ直ぐに伝えてくる

    言葉にされなくても……仲間なんだから、友達なんだから頼っていいんだよ? そんな風に考えているのを全身で表現してくるから……私でもわかる

    具体的に言うと、背中にくっついてる玄がだんだんと体重をかけてきて……思いっきり抱き締められてるからよくわかるのだ

    ……ちょっと恥ずかしいけど、とってもううれしい

    少しあったかい気持ちになって……体の前に回された玄の腕を軽く掴んでみる

    「……ありがと」

    ……やっぱり恥ずかしくって、ちょっと声は小さかったけれども

    「あら」

    「……なんですか?」

    「新子さんが言ってた通りだなって」

    「?」

    「笑顔がかわいい!」

    「……ども」

    「えへへ、かわいいですよー? うちの部長さんはー」

    「重……」

    「あ、ごめんね灼ちゃん」

    「照れちゃってまぁ」

    「……別に、照れてな……」

    298 = 1 :


    「ふふ……とにかく! これからはもっともっと灼ちゃんと一緒に頑張っちゃうからね!」

    「……うん、よろしく。 頼りにしてる」

    「おまかせあれ! それじゃあ、早速お手伝いすることはあるかな?」

    「え、と……」

    急に言われても……

    あ……玄、すっごく目をキラキラと輝かせて……そんなに期待されても

    これは、あれか

    なんでもいいから用事を言い付けた方がいいのか

    「……えーと」

    「うん!」

    「……プリンが食べたい」

    「わかった! 買ってくるね!」

    「あと、オレンジジュース」

    「あ、ガム買ってきて」

    「はいっ!」

    「ダッシュでな!」

    「いってきます!」

    299 = 1 :


    「……なんで玄をパシってんですか?」

    「いや、つい? っていうか鷺森さんも悪ノリしてたじゃないのよ」

    「つい……いや、それでも売ってるものを頼んだだけ……お金も渡しますし……」

    「その発想ちょっと怖いんだけど……っていうか松実さんって、どんなあり得ないもの頼んでも見つけるまで帰ってこなそうよね……」

    「真夜中になってから、泣きながら『ごめんね、見つからなかったよ……』って帰ってきそうで……」

    「……松実さんはあまりからかわない方がよさそうね」

    「純粋なんで。 玄と穏乃はなんでも信じちゃうんで手加減してやってください……」

    「……私をなんだと思ってるわけ?」

    「さあ……咲にいろいろ聞いてるんで」

    「……咲は私をなんだと思ってるのかしら」

    「ご想像におまかせします……ただ私の印象としては」

    「印象としては?」

    「信頼されてるんだな……と」

    「……そうかしら?」

    「なに照れてるんですか?」

    「べ、別に照れてないし……」

    「……竹井さんもけっこうかわいいんだ。 頼りになるかっこいい先輩だって聞いてたけど」

    「え、ちょっと、咲、そんな風に言ってたの……?」

    「……照れちゃって、かわいー」

    「……なかなか言ってくれるじゃないのよ」

    300 = 1 :


    「まあ、言われっぱなしっていうのも……」

    「……いい性格してるわね」

    「竹井さんほどでは……」

    「……そう言われると、たしかに……」

    「…………」

    ……認めるのか

    まあいい、深く突っ込むのも怖いし……結局やり込められる気もするし

    「……ありがとうございました。 話、聞いていただいて」

    「いえいえ……たいしたアドバイスもできずにすみませんね」

    「いえ……いろいろ気づけたので、助かりました」

    「そっか……ま、頼れる仲間もいることだし? 今後はまずそっちとお話しすることね」

    「そうですね……そうします」

    「よしっ! それじゃあ解決したところで一局打ちましょうか?」

    「……例のアレは無しで」

    「えぇ? なんでよ……鷺森さんもあるじゃない、必殺ツモ」

    「え……」

    「ツモったときに下からボーリングみたいに……」

    ……意識してやってたわけじゃないんだけど、言われてみると恥ずかしいな

    とりあえず、ここは適当に誤魔化しとこう

    「ん、と……必殺技はここぞという時に出してこそ光ると思……」

    「ふむ……一理あるわ」


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