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    元スレ灼「個人戦は見学して行くから……」

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    「……ところで、照さん」

    「なに?」

    「さっきの……本題の方なんですけど、心当たりのふたりは来てくれるそうなので」

    「本当に? ありがとう。 助かる」

    絹恵「あ、なにかお話中でしたか?」

    「うちの菫がはやりんのファンなんだけど」

    「……え? 菫って、弘世菫ですよね?」

    絹恵「また意外なところが……」

    「照さん、それは内緒だったんじゃ……」

    「……! 菫に怒られる……」

    絹恵「あ、そんな! 言いふらしたりしませんから! 誰だってそういう秘密みたいなんはありますし……ね、漫ちゃん」

    「いや、うちは特にないけど」

    「…………」

    「おい」

    「え? ……あ、あります! 秘密ぐらいね、ありますよね!」

    「だよね。 私もはやりん好きだし」

    「それ、秘密にしてないですよね?」

    「……そうだった」

    絹恵「けっこう多いですよね、はやりん好きな人……姫松にもけっこうおるし……」

    「私も将来ははやりんみたいに」

    「え、照ちゃんアイドルになりたいんですか!?」

    「……いや、立派なプロ雀士になりたいと……」

    「あ、そっち……」

    絹恵「はやりんはアイドルイメージ強いですからねぇ」

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    「目標とか、好きなプロとか……」

    「ハルちゃん」

    「あー」

    絹恵「ハルちゃん?」

    「阿知賀のOGで監督さん」

    「ああ、レジェンドとかなんとかいう……」

    「上重さんは?」

    「大沼プロとか……」

    「渋いね」

    「うち、近所のおっちゃんたちが集まってよく話してんの聞いて育ってん」

    絹恵「漫ちゃんち、お好み焼き屋さんなんですよ」

    「……お腹減ってきた」

    「今言われてもお好み焼き出てきませんよ!?」

    絹恵「……まだ食べられるんですか?」

    「甘いもの以外は別腹」

    「普通甘いものが別腹やろ!?」

    「照さんの主食はスイーツだから……」

    「必然的に甘いもの以外が別腹枠になる……絹ちゃんは?」

    絹恵「え? えーと……その……」

    「……言いにくい? マイナーな人だとか?」

    絹恵「いやぁ、有名なんやけど……その……」

    絹恵「……う、うちのお母さんなんやけど……」

    「あー」

    「なるほど」

    「絹ちゃんのお母さん、かっこええもんなぁ」

    絹恵「えっへへ……自慢の母親なんや」

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    絹恵「あー……言ってもうた……なんや、恥ずかしいなぁ」

    「別に恥ずかしがることもないと思うけど……小さい頃からカッコいいところ見てると、やっぱり憧れると思……」

    「10年前のハルちゃんもすごかったらしいね」

    「愛宕プロもとんでもなかったもんなぁ」

    「私も関西圏だし、愛宕プロすごかったのもよく知ってる。 人気者だもんね」

    絹恵「……やめや、やめ! 言っちゃったけどやっぱ恥ずいわ! 元の話に戻りましょ! 弘世さんがどうされたんです!?」

    「ふふふ……いやまあ、菫の服のセンスがアレだからなんとかしたいって話を」

    「え、その相談を鷺森に?」

    「……タヌキさんかわいいでしょ?」

    絹恵「かわええけど……かわええけどなぁ」

    「正直ないと思うわ」

    「うん、知ってた」

    「そっち方面に強い人を呼んでくれたらしいから、そっちにも相談してみる」

    「……なあ」

    絹恵「どうしたん?」

    「センスが酷いと言えば、ほら……な?」

    絹恵「んー?」

    「……いや、正直なところ末原先輩もかなりアレやない?」

    絹恵「あ、末原先輩に言いつけたろ」

    「ちょ! 絹ちゃんそれはないやろ!?」

    「末原さんも?」

    「……私からは、なんとも」

    「なんか、スパッツとかダブルリボンとか……意味わからんやろ!?」

    絹恵「私、けっこう末原先輩のファッション好きやけどなぁ」

    「えぇ!? 絹ちゃんもセンスズレてるんやないの!?」

    「絹ちゃんの眼鏡とか、お洒落だと思うけど」

    絹恵「ありがとうございます! ……いや、末原先輩普段しっかりしてて凛々しくて頼りになるのに……なんか、ちょっとそういうとこ残念というか……かわええやんな?」

    「なんやそれ……あ! 絹ちゃんも末原先輩のこと残念とか言うとるやん! 言いつけたろ!」

    絹恵「えー? おあいこやん! 内緒にしとこって!」

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    「正直はじめて見たときボケかなんかかと思ったけど、いきなり先輩にツッコミとか入れられんし……誰もツッコまんし……」

    「スカート履き忘れただけかも……」

    「うっかりさんだね」

    「そんなやつはおらんやろ!?」

    絹恵「ぐいぐいツッコんどるやん……」

    「つーかなんでリボン前後に付けとるん? 予備のやつも付けてもうたん!?」

    「ふたつのリボンでお得感が……」

    「お得感は大事だね」

    「リボンふたつ付けてなんの得をしとるんや!?」

    絹恵「あ、でも私アレ好きやで! ジャージ羽織るやつ!」

    「いやアレもダッサイやん……」

    絹恵「それがええんやん! キリッとした顔で決めてるけどそれジャージやろ! みたいな……ほんま末原先輩かわええわー」

    「絹ちゃんの趣味はようわからんわ……っていうかなに? 実は末原先輩のこと好きなん?」

    絹恵「そらそうやろ! そもそもお姉ちゃん繋がりでわりと付き合い長いねん……たまにふたりで帰ったりするし」

    「ふたりで!? なんやそれ超仲ええやんな!?」

    「……洋榎さんと一緒に帰ったりしないの?」

    玄と宥さんはいつも一緒だからなんとなく違和感……まあ、あそこは仲良すぎるか

    絹恵「ああ、お姉ちゃん人気者やからいっつも誰かとあっち行ったりこっち行ったりでな……遅くまで部室残ってたりするとよく末原先輩と一緒になるんよ」

    「末原さん、研究熱心だし努力家だもんね」

    「はぁ……そういうもんかぁ」

    絹恵「漫ちゃん、しょっちゅうお姉ちゃんが部員つれておうちに突撃しとるからなぁ……部室出るのけっこう早いもんね」

    「いやぁ、毎度ご愛顧ありがたいんですけどね……あんまり値引きとかサービス迫られると商売的にちょっとキツいっちゅうか……」

    絹恵「……漫ちゃん堪忍な」

    「……いいな。私もケーキ屋やってる友だちとか欲しい」

    「普段からそれだけ食べれば十分やろ……」

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    「……あ、来た」

    「来た?」

    「ふたりとも、こっち」

    揺杏「ちーす! ……なんかすごい面子ですね?」

    「こんにちはー……まさかこんな大所帯だとは」

    「憧、揺杏……来てくれてありがと」

    「こんにちは」

    絹恵「どうもです」

    「新子さんと……北海道の中堅?」

    揺杏「……えっと……ねぇ灼、なんかインハイチャンピオンとかいるんだけど……」

    「いつも通りで平気だよ」

    揺杏「あ、そう? 岩館っす、よろしくー」

    「あんたはほんとに……で、早速ですけど今日はいったい……?」

    「うちの菫の「げっほげほ! ……ごほっ!」……新子さん大丈夫?」

    「し……失礼しました……」

    揺杏「どしたの?」

    「い、いや……ちょっとね……」

    「照ちゃんとこの弘世……さんと、うちの末原先輩の服装をなんとかしたいっちゅう話なんですわ」

    絹恵「えー……末原先輩は今のままでいいと思うんやけど……」

    揺杏「……灼、あのデコの人って姫松の先鋒だよね? チャンピオンをちゃん付けとかなんかやっべー感じの人だったり?」

    「照さんがちゃん付けでいいって言ったから……」

    揺杏「ふーん……あ、じゃあ照ちゃんさー」

    「!?」

    揺杏「あ、ダメっすかすみません調子乗りましたごめんなさい……」

    「あ、違う。 下の子でそんなに気安いのって淡ぐらいだから驚いて……」

    揺杏「……大星と同じ枠って」

    「あんたは似たようなもんでしょ」

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    「そのまま照ちゃんでいい。 揺杏」

    揺杏「うっす、あざーす……で? どんな感じでヤバイの?」

    「センスないの」

    「ダサいんすわ」

    「……けっこう容赦なく言うけどそんなにアレなんですか?」

    「……これは去年の水着の写真」※阿知ポ参照

    「ぶほっ! げほっ! ……あ、あの、なんで弘世様は剣を持って」

    「……間違えた。 これは尭深が編集したネタ画像……まあ、ポーズからツッコミどころ満載だけど」

    揺杏「白糸台意外と暇なの? つーか弘世様ってなによ……」

    「あ……しまった、つい……」

    「白糸台にある弘世さんのファンクラブの人たちにそう呼ばれてるらしくて……」

    絹恵「ファンクラブ!?」

    「そんなのあるんすか!?」

    揺杏「なんで灼も憧ちゃんもそんなの知ってんのさ?」

    「それは、その……ね?」

    「まあ、いろいろあって……」

    「……この際、説明も面倒だし……協力してもらう以上少しぐらい……」

    「え、ちょっと……いいんですか?」

    「この動画が流出した。 菫に関する状況もある程度察していただけると助かる」

    絹恵「はぁ……?」

    「それじゃあ、見せていただきましょうかね」

    揺杏「面白い?」

    「見ればわかる」

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    ――――――

    『はやや~☆』

    『きゃー! 弘世様素敵ー!!』

    晴絵『あはははは! 弘世様ー! いいぞー!』

    『あっはははは!!ひっ……ひひっ……弘世様ーっ!』

    絹恵「くっ……っふふ……」

    「あははははは! なんやこれ!? つーかどういう面子やこれ!?」

    揺杏「ちょ、あら、灼! なにこれ!? ふひっ……ひひははっ! ……ひー……はっ、げほっ!」

    「だいじょぶ?」

    揺杏「だいじょばねーよ!? おかしくって腹痛いわ!」

    「お腹痛くなるほど食べたの?」

    揺杏「おかし食ってねーよ!?」

    絹恵「ひ、弘世様、ほんとにはやりんのファンなんですね……正直ギャグかと……ふふっ」

    「……何度見てもヤバいわね、これ……回りで笑い続ける人たちのせいで余計になんか、クルわ……」

    「それを言ったら、最初みんな笑ってるのに途中から本気で盛り上がってるのが……」

    「いやでも、これはクオリティ高いですわ……弘世様ヤバいですね……ダンスも歌も引くレベルで完璧やないですか」

    「菫、本当にはやりん大好きで……」

    揺杏「あー……マジやべぇ……つかはやりんがどうこう言ってたのってこれかぁ」

    「問題の弘世様がコレだから、場が荒れないようにと思って」

    揺杏「弘世様が大いに荒らしてるけどね? 予想外のとこからユキのライバルが出てきたぜ……」

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    「えー、とにかく! 弘世様はいったん置いておくとして……末原さんは?」

    「何回か会っとるしなんとなくわかるやろ?」

    絹恵「私は末原先輩のあの感じ好きなんやけどなあ……」

    揺杏「……つーかデコちゃんさあ」

    「誰がデコや誰が!?」

    揺杏「あんたしかいないっしょ……過剰に反応するってことは自覚してんだろー?」

    「……いちいち煽らない」

    揺杏「あ、ごめんごめん……いやさ、デコちゃん人のこと言えないっしょ?」

    「いや、うち今日制服やし特に変なもんも身に付けてないやろ!?」

    揺杏「でもデコに落書きしたまま外出するのはちょっと……」

    「ぅええ!? 嘘!? マジで!?」

    揺杏「あ、そういうファッションじゃないんだ」

    「そんなファッションあるか!? 聞いたことないわ!」

    揺杏「最近奇抜な格好の子多いから……麻痺してんのかなぁ」

    「さすがにそれはマズいって」

    「絹ちゃんも教えてくれてもよかったやんか!」

    絹恵「いやぁ、まさか気づいてないとは……」

    「かわいいよ。 ちょっと間抜けな感じで」

    「照ちゃんバカにしとるやろ!?」

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    「うー……とりあえずコレ、落としてきますわ……」

    「お疲れさまです……」

    揺杏「でさ、とりあえず私は弘世様と末原さん の衣装を用意すればいいわけ?」

    「とりあえずそんな感じで……?」

    「うん、よろしく……揺杏が買ってくるの?」

    揺杏「まさか! 趣味でね、縫うんすよー」

    「絹恵さんと打った真屋さんの改造制服とか揺杏が縫ったんですよ……私たちもけっこう服作ってもらっちゃってて」

    絹恵「それはすごいなぁ……被服の勉強しとるん?」

    揺杏「今んとこほとんど独学だけど、ちゃんと勉強しようとは思ってんのよねー……あ、弘世様はだいたいわかったからさ、末原さんのこと教えてよ。 準決の大将戦見てたぐらいでよく知らないからさー」

    絹恵「そうやなぁ……なんて言えばええんやろ……あ、コレ私のお気に入りの写真なんやけど」

    揺杏「……ふふっ……なんでこの人ジャージ羽織ってんの? 一瞬カッコいいかと思ったけどよく見たら笑うってこんなん」

    「……なんか、変に似合ってますね」

    「……もうこのままでもいいんじゃない?」

    絹恵「ですよね! 末原先輩はこのちょっとダサいのがいいっていうか!」

    揺杏「歪んだ愛情だなあ……おキヌちゃんは末原さんをどうしたいのよ?」

    絹恵「おキヌて……いやまあええけど……まあ、末原先輩は今のままでも十分面白いし、かわええと思ってますよ」

    「……面白がってるんですか」

    「何事も楽しいのが一番……よし、次は」

    「照さん、そろそろ食べすぎなんじゃ……」

    「…………あらた」

    「……すみません、泣かれるぐらいなら食べてもらった方がいいです」

    「……ふふ、一緒に食べよ?」

    「はい、みんなで一緒に」

    「うん」

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    「ども、すみません席はずしてもうて……話進みました?」

    揺杏「私はなんとなくイメージできてきてるかなー……ね、デコちゃんは末原さんどうしたいの?」

    「だからデコデコ言うのやめーや! ……私としては身近な先輩ですし? 末原先輩にはちゃんとしてほしいんですけど……」

    「……意見が割れましたー」

    「へ?」

    揺杏「じゃあ普通にお洒落なのと、お洒落に見えてよく見ると実はダサい、みたいな2パターン準備しよっかなー」

    「……そんなの準備できるの?」

    揺杏「お洒落なのは普通に準備すればいいからなー……ダサい方はけっこうマジで考えないと……」

    絹恵「よろしく頼むわ、揺杏ちゃん!」

    「わざわざダサいの用意せんでもええやんか!?」

    「愛宕さんが外せないって」

    絹恵「もう、鷺森さんも絹って呼んでくれてかまへんよ?」

    「それじゃあ遠慮なく絹ちゃんで……」

    「いやいや! 絹ちゃんは末原先輩をどうしたいねん!?」

    絹恵「あはは、それさっきも聞かれたわー」

    「別に笑うところじゃないで!?」

    「うーん……まとめると、素敵な弘世様と、お洒落な末原さん+ダサ原先輩の2パターンを準備するとして……」

    「ぶふっ! ……ダサ原先輩て……アカンやろ!」

    絹恵「あはは! 漫ちゃんも笑とるやんかー」

    「……憧的にダサいの用意するのはアリなんだ?」

    「お洒落なのだけでいいと思うけど……用意するアホがノリノリなんだもん」

    揺杏「アホとか言うなよ……ひでぇなー憧ちゃんは……ちゅーするぞこのやろー!」

    「はぁ!? なな、なに言ってんの!?」

    揺杏「冗談に決まってんじゃん。 動揺しすぎー」

    「こ、このっ……!」

    揺杏「とにかくさ、私はダサ原先輩用のデザインをいろいろ考えないとだから憧ちゃんは弘世様のためにいろいろ考えてよ」

    「むー……わかったわよ!」

    「弘世様はカッコいい感じの方が似合いそうだけど、好み的にははやりん……」

    「……さっきの見たけど、やっぱり弘世とはやりんがいまいち結びつかんなぁ」

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    「……ほら」

    『はやっ☆』

    「ぶっ!? ……けほっ……やめーや!」

    「灼さんもハルエみたいなことしないでよ……」

    「やっぱりこの菫輝いてるね」

    絹恵「めっちゃいい笑顔してはりますからねー」

    「あ、それともうひとつ!」

    揺杏「なに? なんかあったっけ?」

    「ファッションっていうのはね……他人が横からいろいろ言ってもなかなか意識が変わらないものなんですよ……変わらないんですよ! 畜生!」

    絹恵「え? 急にどうしたん?」

    「阿知賀でもいろいろあって……」

    揺杏「実感籠ってると言葉の重みが違いますなぁ」

    「まぁね……でも! 頼られたからには今度こそ! 灼さんはだいぶよくなってきてるし! ゆくゆくはしずだって!」

    「……よくなってる? 鷺森が?」

    「……今日は、たまたまだから」

    「灼、この前会ったときはお洒落な格好してたよ?」

    絹恵「……まあ、好きな服着るのは楽しいですからねー」

    「……あの! 弘世様と末原さんに直接会えませんかね!? やっぱり直接話してしっかり説得して、いろんな服を見て、着てってしないとダメなんじゃないかと!」

    絹恵「なるほどなぁ……でもうち、今日は3年生は練習中なんよ」

    「とりあえず連絡だけしてみますかねー」

    揺杏「照ちゃんのとこはー?」

    「……抜け出してきたから、怒られる」

    揺杏「チャンピオンともあろうものがサボりかよー……大星と同じレベルじゃん」

    「誠子がなんとかしてくれてるはずだけど……とりあえず呼び出してみる」

    「お願いします、宮永さん」

    「……もっとこう、フレンドリーに接してくれるとうれしい」

    「…………えと」

    「照さんでも照ちゃんでもナンシーでも好きに呼べばいいと思」

    「ナンシー!?」

    「……へ、へろー」

    「ぎこちない! いや、じゃあ照さんで……」

    762 = 1 :


    ――――――

    「……菫?」

    『おい! お前今どこにいるんだ!? サボるなって何度も言っただろうが!』

    「……その、えっと…………」

    「……はやりんが」

    「はやりんが」

    『はやりん!? はやりんがどうした!?』

    「その、私……今、この間言ったカフェにいるからすぐに来て」

    『わかった! すぐに行く! 待ってろ!』

    「…………来るって」

    「よっし!」

    揺杏「……生弘世様か」

    「絶対笑う自信あるわ……」

    絹恵「アカン……正直もうおもろいわ……」

    「……菫、怒らないかな?」

    「怒るんじゃないですかね」

    「やっぱり?」

    「……まあ、なにも嘘は言ってませんし」

    「……うん、そうだね」

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    「照!」

    「早……!?」

    「はやりん!?」

    「いや、言ってな……」

    「菫、早かったね」

    「ああ。 で、はやりんは?」

    「…………」

    「こ、こんにちは」

    絹恵「どうもです」

    揺杏「すげぇ! 生弘世様だ!」

    「くくっ……だからやめぇって!」

    「…………」

    「どうも、弘世だ。 うちの照が世話になったようだな」

    揺杏「取り繕えてないからな!?」

    「は、腹痛い……!」

    絹恵「ふ、ふふっ……そんな、キリッとされても……!」

    「……おい、照! どういうことだ!?」

    「……それは、菫が『はやりんは!?』とか言いながら飛び込んでくるから……」

    「くっ……それはそうだが……で、はやりんは?」

    「…………いないけど」

    「貴様ァ!」

    揺杏「くくくっ……マジギレとか……っ!」

    「…………あ、灼さん、ちょっと、お手洗い行ってくる……!」

    「ふっ、ふふ……逃げないでここで笑ってよ……」

    「とにかく、なんの集まりだこれは!? 私はなんで呼ばれたんだ!? あと笑うな! なにがおかしい!?」

    揺杏「全部だよ! どこから拾ってけばいいんだよ!?」

    絹恵「面白いとこしかないですわ……ふ、ふふっ……くっくくく……」

    「なんだよ!? なんなんだよ!? 失礼なやつらだな!」

    764 = 1 :


    ――――――

    「……つまり、この間の動画が流出したと?」

    「というか、さっき照ちゃんに見せられましたわ」

    「……個人戦が終わるまでお前はおかし抜きだ」

    「そんな! 酷い!菫の鬼! 悪魔! 」

    揺杏「うっはは! おかしって! 子どもかよ!?」

    「そんなことしても脱走率が上がるだけなのでは……」

    「! そう、おかし食べに外に行くから! 練習出ないよ!」

    「ふざけるな! お前は3連覇を前にしたインハイチャンピオンだろうが! 下級生の手本になるべくだな……!」

    揺杏「そうだよ! 照ちゃんしっかりしないと……こんな風に!」

    『はやや~☆』

    「揺杏! っふふふふ……けほっ、けほっ!」

    「こ、これは……っふ、ふふ……か、体を張って笑いをとる上級生の鏡ですわ……っ!」

    「なんでお前がその動画を持ってるんだよ!?」

    揺杏「照ちゃんに頼んだらくれたから……」

    「だいたい私がはやりんのファンなのは誰にも言うなって言っておいただろ!? なにやってんだよ!? おい、その動画消せ! 早く!」

    揺杏「待ってよ、友だちに送るから……」

    「お前! ほんと、この……お前!」

    絹恵「ま、まあ落ち着いてくださいよ、弘世、さん……ほら、揺杏ちゃんもあんまりやり過ぎたら弘世さんに悪いで?」

    揺杏「わかってるって! 冗談冗談……人が嫌がることはあんまりしないもんだよな!」

    「あんまり、なのね……」

    揺杏「いやあ、人をおちょくるのって楽しいよな!」

    「揺杏と爽の悪い癖」

    揺杏「反省してまーす」

    「絶対反省してないだろ!?」

    765 = 1 :


    「あ、そうだ……絹恵さん、末原さんの方はどうですか?」

    絹恵「メール返って来ぃひんから、まだ練習中なのかも……」

    「……いっそうちの宿行きます?」

    「いいんですか?」

    「んー……照ちゃんと弘世様は個人戦もあるし、秘密の特訓みたいなのやってたらあがれへんかもしれんけど……」

    「とりあえず、行くだけ行ってみよう」

    「……というかだな、私のセンスがダサいってどういうことだ!? 納得いかん!」

    「好きな服を着るのが一番だと思……うんだけど……」

    揺杏「ん? どうしたの? 灼、そこは一貫してブレなかったのに……」

    「……私が変な服着てたら、一緒に歩くとき憧や揺杏が恥ずかしいのかな……って」

    「あ、灼さん……! 私たちのことを思って……!?」

    揺杏「……ばっきゃろー! 恥ずかしくなんかねぇよ! 灼みたいな友だちを持って幸せだぜ!」

    「ありがと……これからは、多少は自重するから……」

    「……ヤバい、泣きそう」

    揺杏「感動した……!」

    「うん……! きっといつかしずもわかってくれるって希望が持てた! この調子で頑張ろう! うん!」

    揺杏「あ、一応これだけは言っとくけど……私は灼の独特のセンス大好きだから! そこに惚れたから!」

    「ん……そんな風に言われると照れるけど……」

    「呼んだ?」

    「……すみません、呼んでないです」

    「……寂しいから混ぜて」

    「私が相手してやってるだろ」

    「…………」

    「混ぜて」

    「どうぞ」

    「私のなにが不満なんだ!?」

    766 = 1 :


    ――――――

    「じゃあ、ちょっと待っててください。 監督と話してつけてきますんで」

    絹恵「ただいま帰りました! 赤阪監督おりますか?」



    揺杏「急に来ちゃったけど大丈夫かな?」

    「揺杏でもそんなこと気にするんだ」

    揺杏「私、けっこう礼儀正しいだろー?」

    「その口でそれを言うのか」

    「ただの小心者でしょ」

    「まあ、たぶん大丈夫だよ」

    「なぜだ? 上重も言っていたが阿知賀の二人や岩館はともかく、私たちは個人戦での直接対戦の可能性も高いし……」

    「最近、私は友だち増える一方だから」

    「は?」

    「流れが来てる」

    「お前バカだろ?」

    絹恵「お待たせしました! 入っていいそうです!」

    「ほら」

    「その勝ち誇った顔をやめろ!」

    恭子「ちょっと待って! タンマ! ストップ!」

    「?」

    「……ダメ?」

    絹恵「大丈夫ですよ、末原先輩照れてるだけですから」

    「中でいったいなにが……?」

    絹恵「入ればわかりますよー」

    767 = 1 :


    郁乃「いらっしゃーい! お客さんは大歓迎やで~」

    「お邪魔します」

    「失礼します。 急に押し掛けてしまい申し訳ありません」

    郁乃「ええよええよ~今日の練習は、ちょっと趣向を変えて楽しい特訓やから~」

    恭子「入るなって! 入るなって言ったのに!」

    絹恵「あはは! 大丈夫ですよ、末原先輩かわいいですって!」

    「……なぜフリフリのドレスを?」

    揺杏「夢の国のお姫様みたいな?」

    郁乃「振り込んだら罰ゲームでお着替えなんよ~」

    恭子「見るな! こんな……こんな恥ずかしい格好……」

    「……いいじゃないか。 かわいいぞ」

    「ふふ……くくっ……似合ってますよ、末原先輩」

    恭子「ほっとけ! 漫ちゃんは後でデコに油性な!」

    「そんな殺生な!?」

    「菫も着たいんでしょ?」

    「……べ、別に、そんなことはない!」

    洋榎「で? 絹と漫からあんたらが来たとは聞いたけど、なんの用事なん?」

    「そんなの、洋榎さんに会いに来たに決まってるじゃないですか」

    洋榎「お、やっぱりか! ほら、灼にはアメちゃんやるで、アメちゃん!」

    「ども」

    「灼さん……話進まないからさ」

    「ごめ……つい」

    由子「追加の衣装持ってきたのよー」

    郁乃「ゆーこちゃんありがと~……さ、末原ちゃんは次の衣装はなにがいーい?」

    恭子「制服に戻してください……」

    郁乃「それじゃあ洋榎ちゃんから直撃とってなー」

    洋榎「よっしゃ!うちからそう簡単に毟れると思うなよ、恭子!」

    恭子「メゲるわ……」

    768 = 1 :


    恭子「っていうか! しばらくコレやってましたけど! 全然意味がわからないんですけど!?」

    絹恵「そうですよ! こんなおもろいことやってるなら最初から混ぜてくれたってええやないですか! 私だって末原先輩着せ替え人形にしたかったのに!」

    由子「そこじゃないと思うのよー」

    「でもどうせ遊ぶんなら声かけてほしかったですわ」

    郁乃「遊びじゃなくて特訓なんやけど……説明いる~?」

    恭子「当然ですよ!」

    郁乃「ほら、毎日毎日プロのすっごい人たちと打つのはためになるけど大変だろうな~って思ってー」

    郁乃「罰ゲームとかあれば負けたくない気持ちもちゃんと持って、楽しく麻雀も打てるやろー?」

    恭子「なんで罰ゲームが着替えなんですか!?」

    郁乃「……そんなに嫌だったん?」

    恭子「こんなこっ恥ずかしい衣装着せられたら嫌にもなりますわ!」

    郁乃「それなら、罰ゲームとしては成功やね~」

    恭子「ぐむっ」

    郁乃「もう、そんなに嫌がらんで楽しんでほしいんやけどね~逆境を楽しめるぐらいの大物になってもらわんと~」

    洋榎「せやせや! 今回はちょっと着替えるだけでええんやから! 大会に比べたらどうってことないやろ?」

    恭子「……そら、主将の言う通りかもしれませんが……つーかこの衣装はどこから出てきてるんです?」

    郁乃「今日のためにゆーこちゃんと一緒に買ってきたんやけど……」

    由子「監督とショッピングとっても楽しかったのよー」

    恭子「仲ええな!? なんや今日のためって!?」

    郁乃「末原ちゃんにいろんなかっこさせたろと思って~」

    恭子「なんやそれ!? っていうかみんな私のこと狙ってますよね!?」

    洋榎「恭子いじるのがいっちゃん楽しいしな」

    由子「息抜きよ、息抜き……あんまり深く考えないでいいのよー」

    769 = 1 :


    郁乃「で、話を戻すけど……今日はどうしたん? 洋榎ちゃんに会いに来ただけじゃないやろ~?」

    「照ちゃんが……」

    恭子「漫ちゃん! 宮永照にちゃん付けとは偉くなったもんやなぁ!?」

    洋榎「デコ出せ、デコ!」

    「ひぃ!? ちが、違いますよ! 照ちゃんがそう呼べって言うから!」

    恭子「……宮永さん、ホンマですか?」

    「うん。 末原さんも私のことは名前で呼んでくれて構わない」

    恭子「いや、いきなりそんな……」

    「ほら、私も恭子ちゃんって呼ぶから」

    恭子「えぇ……?」

    洋榎「まあええやんか恭子。 別に不都合もないやろ」

    「宮永さんってああいう人なの?」

    「……アレでやえさん押しきったから、味をしめてるんだと思」

    「……そんでもって、照ちゃんが弘世様のセンスが絶望的だからって相談をしてはったんでうちの末原先輩もなんとかならんかなーってお願いしたんですわ」

    恭子「……漫ちゃん、それどういう意味や?」

    「え? あ、やべっ……」

    絹恵「大丈夫ですよ、末原先輩! 末原先輩はちょっとダサいのが妙に似合ってるしかっこええですから!」

    恭子「絹ちゃん私のことそんな風に思ってたんか!?」

    洋榎「まあまあ、実際問題恭子ダサいししゃーないやろ?」

    恭子「主将かて人のこと言えるほどやないやろ!?」

    由子「恭子は麻雀に一生懸命なのはええけど、もっと身の回りのことにも気をつかったほうがいいのよー」

    郁乃「そうそう、末原ちゃんほんとはかわいいんやから~」

    恭子「……はぁ、そうですか……」

    770 = 1 :


    郁乃「まあ、そういうことならここらの衣装とか適当に使ってくれて構わんよ~」

    揺杏「マジっすか! あざーっす!」

    「ネタっぽいのだけじゃなくて普通にお洒落なのもあるんですね……」

    郁乃「今日のために用意したのもあるけど、一部うちらの私物やからな~」

    由子「普通にショッピング楽しんじゃったのよー」

    洋榎「なんでゆーこは監督とそんな仲ええんや……」

    「……菫がさっきからフリフリドレスを凝視してるんだけど」

    「い、いや! 別にそんなことは!」

    郁乃「あ、それかわいいやろ~? はやりんっぽい衣装でも末原ちゃんに着せて遊ぼうと思って~」

    恭子「なんで買い物行く時点で私狙いなんですか!?」

    「……卓も借りていいですか?」

    郁乃「ん~? 別に構わんけど……個人戦の選手同士で打ったらアカンよ? うちでみんなが打ってくれるんなら全然ありがたいんやけど~」

    「……おい、鷺森……さすがに私はここで打つのは」

    「振り込むと罰ゲームで着替えさせられるらしいですよ……フリフリの服とかに」

    「!」

    「……菫、打とうか?」

    「ま、まあ、たまには罰ゲームとか、そういうのも緊張感があっていいかもしれないな、うん」

    「憧、揺杏……こっちで打ってるから、いろいろ考えといて」

    「はいはーい」

    揺杏「まかして!」

    「ロン、タンヤオのみ」

    「しまったーふりこんでしまったー」

    「じゃあ、そこのフリフリに着替えてきてくださいね」

    「罰ゲームだからな! 仕方ないよな! 別に全然着たくないけど!!」

    「……別に、フリフリが着たいなら素直に言えばいいのに」

    「体面を崩したくないんでしょう……こういう時なら、好きにしていいと思いますけど」

    771 = 1 :


    郁乃「そうそう! 服だって、本当は好きなの着るのが一番なんやで~」

    「赤阪監督……」

    郁乃「そうやなぁ……たとえば制服なんかには、みんなで同じ服を着ることで集団の一体感や仲間意識を増す効果があるんやで~」

    「へぇ……」

    郁乃「身に付ける服で、着てる人に心理的影響が出るってことやから~……自分の好みの服を着て、テンション上がるんならそれは麻雀にもいい影響があると思うんよ~」

    恭子「……じゃあなんでこんなこと……2回戦の後もなんか着替えさせられましたし!」

    郁乃「あれは……末原ちゃんが引きずらないように、新しい格好になって身も心もリフレッシュして頑張ってほしいな~って」

    恭子「……適当なこと言ってるだけじゃないですよね?」

    郁乃「え~? 私だって、ちゃんとした監督さんになろうと思って頑張ってるんやから疑わんでよ~」

    恭子「…………まあ、ええですけど」

    「着替えてきたぞ! どうだ?」

    恭子「ぶほっ!」

    「……驚くほど似合わない」

    「表情が固いからですね。 もっと笑顔で……はやりんの曲を歌う時みたいに」

    「……こ、こうか?」

    「素敵です」

    洋榎「ふ、ふふっ…弘世、ノリノリやんか……つかなんではやりん?」

    「ああ、コレ見てくださいよ主将」

    『はや~☆』

    洋榎「げほっ!? うっはははは!!え、なに!? なにコレ!? あっははは!」

    「おい!? なんで上重までその動画持ってるんだよ!?」

    「照ちゃんに頼んだらくれたんで……」

    「友だちの頼みだから……」

    「私も友だちだろ!? 広めるなって言ってるのに!! っていうかさっき岩館に消させてただろうが! なに普通に広めてんだよ!?」

    洋榎「あちゃー……漫、これはデコに油性は避けられんな」

    恭子「弘世さん、漫ちゃんのデコに好きなもん書いてええですよ」

    「そんな!? 先輩方それだけ笑っておいて酷いやないですか!」

    772 = 1 :


    「それにしても……」

    「どうした?」

    「いや、こういう服は普段まったく着ないが……そんなに似合わないか?」

    「……どうだろう」

    「……赤阪監督も言ってましたけど、自分の着たい服を着るのが一番なんじゃないですか?」

    「鷺森……君に言われると説得力があるな」

    「……タヌキさんTシャツだからね」

    「……弘世さんは真面目で、手を抜くのも下手なタイプみたいですし……こういうとこで適度に発散した方がいいと思」

    「鷺森……そうだな、ありがとう……白糸台の部長という重責を負いながら団体戦の優勝は逃すし、それだというのに最近は照も淡もしょっちゅう脱走するし……胃が痛むばかりの毎日で」

    「……ごめん」

    「そうだよな、私はこんなに苦労してるんだし……別にちょっとはやりんが大好きだったり、フリフリの服とか着たって許されるよな!」

    「す、菫……?」

    「ああ、鷺森……よかったら連絡先を教えてくれないか? 君とは仲よくやれそうだ」

    「ええ、よろしくお願いします」

    「今年いい結果を出したことだし、来年は今年以上にプレッシャーのかかる1年になるだろう……ひとつ上の、同じ部長として君を助けることもできるだろう。 遠慮なく頼ってくれ」

    「それは、本気で助か……」

    「ちょっと菫、灼は私の……」

    「別に私が鷺森と仲よくなったところでお前になんの不都合もないだろう?」

    「……それは、そうだけど」

    「ああ、そうだ……鷺森ははやりん好きか?」

    「私は普通……でも、はやりん好きな友だちがけっこういるから、紹介します」

    「それはうれしいな。 今まで立場とかを考えるとあまり周囲に公言もしていなくてな、語り合える友人が照しかいなかったんだ」

    「……あとでカラオケとか行きますか?」

    「ああ! いいな、是非行かせてもらおう!……ふふ~ん♪ 時には~HAYARIに~♪」



    「……なんか、弘世様が嫌な方に吹っ切れてんだけど」

    揺杏「いやいや、あれでこそ灼っしょ! 楽しくなってきたな~」

    揺杏「それにしても……灼の周りってさ、変なやつばっかりだよな」

    「……揺杏がその筆頭でしょ」

    揺杏「そんなに褒めんなよ~」

    「ちっとも褒めてないから!」


    カン!

    773 = 1 :

    姫松の人間関係の中心はやっぱり末原ちゃんな気がする
    あと、最近気づいたけど弘世様好きです

    774 :


    弘世様はもう許してさしあげてww

    775 :


    今更だけどすんげぇ濃い数日間だよな

    776 :

    乙ー
    変人だらけのあらたそ勢力ができている…

    778 :

    >>1のせいで原作に弘世様出てきたら普通に吹き出しそうなんだがw

    779 :

    むしろ弘世とか菫とかの文字列見るだけで笑えるレベル
    スエハラー先輩きゃわわ

    780 :

    おつ
    あらたそのコネがどんどん広がるなww

    781 :

    着せる側の揺杏にもはやりんっぽい格好をさせたくなってきた

    782 :

    もはやサザエさん時空に突入してるよな。

    乙だ!
    灼も菫も大好きだぜ!

    783 :

    >>775>>782原作だとたしか団体戦個人戦の間は一日しかないんですよね…まあ、別に投下する用に卒業ネタとか書き溜めしてますけどどうせ四月以降に何か書いたら三年生はまた三年生するだろうとも思いますし、そういうものだと思っていただければ
    >>778->>779個人的に立っているだけで面白い咲キャラランキングトップが弘世様です。同率一位に塞さんがいて三位以降は空席です

    のぞたんイェイ~&くろたんイェイ~
    あの、間に合わなかったので…すみません投下はまた後日何か別で

    忙しくてのんびり構えてましたが高校の卒業式ってたぶん三月前半ですよね…三月中ならセーフなのかなぁ

    784 :

    待ってる…

    785 :

    すみません投下は月火辺りになりそうです。くそ忙しい…次回は>>398ちゃちゃのん予定です
    ついでに予約してた阿知賀のブルーレイボックスも届かないしストレスがマッハ。メゲる

    昨日、まこ「それ、もらってもええかのう?」久「自分のがあるでしょ」
    で清澄の卒業ネタ投下したんでお暇だったら見てやってください(苦し紛れの宣伝)

    786 :

    待っちょる

    788 :

    来てない…

    789 :

    来ました!すみません!忙しい!
    投下します

    790 = 1 :


    東京での滞在もそこそこの期間になり、毎日のお散歩コースもだいたい決まってきた

    時には玄ちゃんや憧ちゃん、チームの仲間と一緒に町中を歩いてみたり……というか、そうやって歩き回らないとみんなと麻雀を打って、お茶を飲んで、のんびりお昼寝して……それで1日が終わってしまう

    せっかく東京まで出てきているのにこれでは吉野にいるときと変わらない。 そう思って毎日外に出るようにしているのだけれど……これを続けるうちに、私もだんだんと友人が増えてきた

    例えば、ここの角を曲がったところにはベンチがあって、いつも一休みしていくんだけど……

    「あ、宥さん……どうも、こんにちは!」

    「泉ちゃん、こんにちは……もしかして、待ってた?」

    「ええ、まぁ……ちょっとお話してってもええですか?」

    「もちろんだよ~」

    毎日同じ場所を通ることで、こうして会いに来てくれる人ができたのだ

    もちろん、誰にも会わない日もあるけど……こちらで仲良くなった人はだいたいインターハイ関係の人だし、個人戦前の忙しい時期にこうして時間を作ってくれるのはうれしいことです

    「なにかあったの?」

    「いや、まあ……なにかってわけじゃないんですけどね……ほら、私って団体戦の選手だったじゃないですか?」

    「うん……千里山の長い歴史の中でも、一年生でスタメンになった人は数少ないって聞くし、あの江口さんだって公式戦で活躍し始めたのは二年生からだよね?泉ちゃんすごいなぁ」

    「いやぁ、そんなことありますけど……って、そうじゃなくってですね……」

    「違うの?」

    「違いませんけど! そこは当然すごいんですけどね……話の焦点はそこじゃないんですよ」

    「そっかー」

    「私……その、準決でダメダメだったじゃないですか? それで、やっぱりいろいろと考えるわけですよ」

    「……う、うん……ごめんね?」

    「いや、謝らんでくださいよ……私かて二回戦でやられた分も宥さんから取り返したいって思ってるとこありましたし」

    「……まあ、考えても仕方ないってのはわかってるんですけどね……先輩たちも私のこと責めたりしないし……だからこそちょっとキツいんですけど」

    791 = 1 :


    泉ちゃんは、千里山女子という名門校で一年生にして団体戦の代表メンバーに選ばれる実力者だ

    かなり気にしているようだけど、今大会では経験不足もあり……あまりいい結果を出せなかった。 ……直接対局した私が言うと、自慢しているみたいでちょっと感じが悪いかな?

    「どうせなら『お前のせいで負けたんだぞアホ!』とか言われた方が楽なんですけどね……」

    「私が選手に選ばれたことでメンバー外された先輩もいるわけですし……アピールもしたかったしやっぱりもっと……うーん」

    「……泉ちゃんは、あと二年間あるんだから、ね? 秋の選抜や来年の大会で取り返せばいいと思うな」

    「……まあ、たしかに今この場でなんとかできる問題じゃないんですよね……結局結果出すしかないわけですし」

    「あー……はぁ……」

    「……大丈夫?」

    「こう……今、やっぱりちょっと難しい立場なんで……」

    「うん……そっか、そうだよね……大変でしょ?」

    「そうですね……団体メンバーの先輩方には可愛がってもらってますし、監督にも期待してもらってて……それでもやっぱり一年坊が生意気やー言う人もおるんで……今回はダメだったんでなんも言えないですけど」

    「今日もほんとは自由時間は自主練にあてるつもりだったんですけど……あはは……しんどくって出てきちゃいましたわ」

    「……ほんっと、情けないなぁ」

    「……頑張りすぎてもよくないよ?… 私でよかったらいくらでもお話聞くからね」

    「宥さん……」

    よしよしとしょげかえった泉ちゃんの頭を撫でる。 ……玄ちゃんが落ち込んだときはいつもこうやって慰めるんだけど、よくよく考えれば高校生にもなってこれはよくなかっただろうか

    「宥さーん!」

    「わわっ」

    抱きつかれてしまった。 ……とりあえずこれでよかったらしい

    「ってあっつ! 宥さん暑いってか熱っ!」

    「わわっ」

    今度は飛び退かれてしまった。 ちょっと寂しい

    792 = 1 :


    「え!? なんで!? ちょっと厚着しすぎじやろ!?」

    「あったかくってちょうどいいよ?」

    「んなわけないやろ! 何枚着てるんです?」

    「……四枚ぐらい?」

    ちょっと嘘をついた

    「そりゃあっついわ!」

    それでも怒られた

    「む、むしろ泉ちゃんこそその制服じゃ寒いんじゃ……」

    「夏場はこれでも暑いぐらい……って会うたびこの話してるような……いや、むしろ宥さんあっついは定番ネタとして……もっと笑える用に……」

    「……泉ちゃん?」

    「あ、すみません……飲み物買ってきます! 宥さんもなんか飲みます?」

    「え、えっと……あったかーいお茶とか」

    「夏に売ってるわけないやろ!」

    「……お、おまかせします。 ありがとう泉ちゃん」

    「いいえー」

    ……あ、気づいたら奢ってもらうことになってる

    うーん……なんだか会うたびに飲み物とかもらっちゃってる気がするなぁ……私の方がお姉さんなんだし、次は私が出そう、うん。

    793 = 1 :


    「お茶でよかったですよね?」

    「うん、ありがとう……今度は私が出すからね」

    「いいんですよ別に……こっちがお世話になってしもうてるんで」

    「そうかなあ……?」

    いっつも黙ってお話聞いてるだけで、お世話してるって感じじゃないんだけど……

    「そうなんです! あ、今日のお散歩ご一緒してもええですか?」

    「もちろん! 泉ちゃんこそ、いいの?」

    「今日は気分転換ってことで……普段なら絶対言いませんけど、明日から頑張りますわ」

    「……うん。 じゃあ今日は泉ちゃんがいっぱい気を抜けるように頑張るね」

    「……わざわざ頑張らんでも、もうだいぶ気ぃ抜けてきましたわ」

    「……私、もうちょっとしっかりした方がいいかなぁ」

    「いやいや、宥さんはやるべき時にしっかりできるじゃないですか。 だから今のまま、癒し枠で平気ですよ」

    「……私、癒し枠なの?」

    「そりゃもう! 先輩方に囲まれてるとなかなか気を抜けないですしね……急なボケにもつっこまなですし、油断も隙もありませんわ」

    「……それはそれで楽しそうだけど」

    「楽しいですけどね……みんな私には厳しいんですよ。 麻雀にせよなんにせよ」

    「厳しくされるのは、期待の裏返しだよ?」

    「そうですかね、やっぱり……もっと頑張らんとなー」

    794 = 1 :


    「ん……あれ、白糸台の亦野じゃないですか?」

    「あ、ほんとだ……誠子ちゃーん!」

    「あら、仲ええんですか……」

    誠子「宥さん……と、千里山の二条? どうも……」

    泉ちゃんとしばらく歩くと、小さな公園があって……ここではよくひなたぼっこをしている。 ……さすがにちょっと暑くてあまりのんびりはしていかないんだけれど

    最近はここで誠子ちゃんとよく会う。 ……疲れた顔でいることが多いのでちょっと心配だ

    「こんにちは、誠子ちゃん」

    誠子「珍しいですね、誰かと一緒にこっちに来るの……二条さんも、えっと……一応はじめましてでいいかな?」

    「そうですね……どうも二条泉です、よろしく……なんか、大丈夫ですか? めっちゃ疲れてません?」

    誠子「……うちも、いろいろあってね」

    はぁ、と大きなため息をひとつ。 ……本当に大丈夫なのかな……?

    「……ああ、亦野さんも準決で私以上にやらかしましたもんね」

    誠子「……そういうことは思っても口に出すなって」

    「あ、すみません失礼しました……」

    誠子「はぁ……というか、そっちはそっちでヤバいけど……最近はそれ以上に大変なことが多くて……」

    「お話聞こうか? あまり無理しないでね?」

    「それにしても六万近い失点より大変っていったい何事なんです?」

    誠子「だーからいちいち言うなって! 生意気な一年坊だな!」

    「い、いひゃいれす! ふみまへん!」

    誠子「まあ、慣れてるからいいんだけどね……二条さ、ちゃんと寝れてる?」

    「はい?」

    誠子「ちょっと肌荒れてるから……あまり気にしない方がいいぞ? まだ二年あるし、私みたいにもっとやらかした奴もいるんだからさ」

    「……うす」

    795 = 1 :


    「誠子ちゃん」

    誠子「あ、すみません……どうしました?」

    「優しいのは誠子ちゃんのいいところだけど、あんまり自分を貶めちゃダメだよ? 誠子ちゃんだって気にしすぎないで、ね?」

    誠子「……はい、ありがとうございます」

    「うん! ……それで、なにがあったの?」

    誠子「……うちの淡とか宮永先輩とか、いるじゃないですか?」

    「うん……灼ちゃんとか穏乃ちゃんが仲良くしてもらってるみたいで」

    誠子「……ふたりとも私にあとは頼んだ、って言って交互に練習抜け出しては遊び回ってるんですよ」

    「……なんだか、ごめんね?」

    「……王者白糸台、そんなんで大丈夫なんです?」

    誠子「たぶん大丈夫じゃないだろ……それでもって毎日毎日弘世先輩のお説教に私も巻き込まれてまともに練習もできないし……」

    「あちゃー……最悪やないですか」

    誠子「それでも宮永先輩も淡もアホみたいに強いから私からはちょっといろいろ言いづらいし……言ったところで聞いてくれないし……」

    「た、大変だね……」

    誠子「それでも、弘世先輩だって大変なのもわかってたから……しっかり支えていこうと思ってたんだけど……」

    「……けど?」

    誠子「ちょっと前に、少し事件がありまして……」

    「……もしかして、弘世様の……?」

    「弘世様?」

    誠子「宥さんなんで……ああ、赤土監督か……」

    796 = 1 :


    誠子「あれから……少しずつ狂っていったんですよね……」

    「え、いや……弘世様って」

    「あのね、弘世さんって人気者で学校にファンクラブあるんだって」

    「ふ、ファンクラブって……」

    誠子「その弘世様がこの間……練習を抜け出した宮永先輩に呼び出されて出かけていったんですけど……」

    「……もう状況設定自体がそうとう酷いですよね……」

    誠子「なんか、制服で出て行ったのに帰ってきたら……フワフワの……そう、はやりんみたいな服装になってて」

    「ぶっ!? は、はや……弘世が!? 似合わなっ! なんすかそれ超見たいんすけど!」

    誠子「『私ばっかり苦労するのはおかしい』とか『はやりんを好きで何が悪い』とかなんとか言い出して……」

    「あー……」

    「はやりん……ひ、弘世がはやりんの……ふ、くくっ……」

    誠子「よくわからないんですけど、疲労とストレスでネジが外れたんですかね……もうどうすればいいのか……」

    ……この間、灼ちゃんが弘世さんとお話ししてきたって言ってたような……

    「……ごめんね、誠子ちゃん」

    誠子「宥さんは関係ないじゃないですか……なんにせよ、弘世先輩まであんなことになってしまうと……個人戦はもしかして絶望的なんじゃ……」

    「……チャンピオンが勝手に崩れてくれるんなら、うちとしては助かりますけどね」

    誠子「まあ、そんな簡単に崩れる人たちじゃないとは思うんだけど……はぁ……胃が痛い……」

    797 = 1 :


    「そ、そんなに誠子ちゃんがいろいろ背負い込まなくてもいいと思うよ?」

    誠子「でも……もしかしたら、弘世先輩を追い詰めたのは私なんじゃ……団体戦は後半あまり結果出せなかったし……淡の手綱も握りきれてないし……」

    「いや、団体戦はともかく大星が制御できてないんは部長の弘世さんにも責任ありますよ。 チャンピオンの方も同じですって」

    「そうそう! 必要ないところまで責任感じなくていいんだよ!」

    誠子「そう……ですよね、淡が言うこと聞かないのは前からだし、宮永先輩が自由なのも前からだし、弘世先輩は……うん、まあ……うん」

    「個人戦前の大事な時期ですから! きっとよそでハッスルした分自分で調整してますって! 白糸台の部長とエース、次期エースでしょう!?」

    誠子「そうかなぁ……?」

    「そうだよ! ……えっと、たとえ調整失敗してたって……うん、自己責任じゃないかな?」

    「そうですよ! 亦野さんには責任ないですって!」

    誠子「……そうだよな、うん……とりあえず私にできることから、少しずつ部に貢献すればいいよな……」

    「自分にできることからコツコツと……大事なことだよ、うん」

    「とりあえず大星たちには注意しといて、あとは自分の失策分取り返しましょうよ! 秋選抜に来年のインハイに……リベンジの機会はまだまだたくさんあるんですから!」

    誠子「……そうだな。 何はともあれ自分のミスだけでも取り返さないと……この際淡はともかく、宮永先輩や弘世先輩の面倒まで見てる余裕は私にもないし……」

    誠子「…………なんで先輩ふたりの面倒見ないといけない事態になってるんだろ……」

    「せ、先輩の面倒見るぐらいよくあることですって! その、うちだって園城寺先輩とか体弱いからみんなでフォローしましたし!」

    「阿知賀も! えっと……わ、私がちょっとアレだから玄ちゃんたちにお世話かけっぱなしだし……部長だって灼ちゃんだし!」

    誠子「そっか……そうなんだ……みんな大変なんだなあ……私の苦労なんてたいしたことないんだな、うん……」

    たぶん……いや、確実に相当苦労してる方だと思うけど……誠子ちゃんの精神衛生上言わない方がいいんだろうなあ……

    798 = 1 :


    「……よぉし! 誠子ちゃん、泉ちゃん、一緒にご飯食べに行こ? 私、おごっちゃうから!」

    「ええんですか? あざーす!」

    誠子「えっ……いや、でもそんな、悪いですし……」

    「ふたりに元気になってほしいし……私の方が、ちょっとだけお姉ちゃんだから!」

    「先輩がこう言ってるんですから甘えとくもんですよ、亦野さん」

    誠子「……それじゃあ、すみません。 宥さん、お世話になります」

    「お姉ちゃんにおまかせあれ、だよ~」

    「……にしてもほんと、宥さんはお姉ちゃんって感じですよねー」

    誠子「ああ、それはすごくわかる」

    「え……えへへ、そうかな?」

    お姉ちゃんっぽいってことは、あれだよね? 望さんみたいに、しっかりもので頼りになるとか、そういうことだよね?

    よくおっとりしすぎだって言われるし、そういう評価は結構うれしい……

    「なんかね、かわいらしくって包み込むような優しさがあって……やっぱりお姉ちゃんって感じですよね」

    誠子「うん、なんか……どう呼ぶかと言われるとお姉ちゃんだよね。 姉さんとか、姉貴って感じじゃないし」

    「……んん?」

    なんだか、思ってたのとは違う方向性の話だったらしい

    「んー……姉御!」

    誠子「それはむしろ二条んとこの江口さんとかじゃない?」

    「アレはどちらかと言うと兄貴ですね」

    誠子「はは、たしかに……じゃあ、姉上とか」

    「弘世さんとかの方がそんな感じしません?」

    誠子「たしかに……弘世様感あるな、姉上」

    「だから弘世様ってなんやねん! その呼び方絶対おかしいですって!」

    誠子「そう呼ばれてるもんは仕方ないだろ? 私が呼んでるわけじゃないし……」

    「……阿知賀ではわりと弘世様で定着したけど」

    誠子「えぇ!?」

    「どういうこっちゃ!? 阿知賀の方たち弘世のファンなんですか!?」

    「ふ、ふふっ……あ、ある意味そうかも……」

    799 = 1 :


    誠子「……あの、宥さんもしかして……?」

    「その……ど、動画が……歌って踊ってるやつ……白水さんから赤土先生にメールで送られて来たのを偶然……」

    誠子「ああ……弘世先輩……」

    「え? え? ちょっとなんですか? 仲間はずれにせんでくださいよー」

    「私、データ持ってないから……今度動画送るね」

    誠子「宥さんそれは……いや、もう普通にカミングアウトしたしもう広まってもいいのかな……」

    誠子「ほら、これ……弘世先輩、はやりんのファンだったらしくてさ」

    『はやっ☆』

    「あっはは! 似合わなっ! ……え、でもめっちゃ歌とダンスのレベル高いっすね……気持ち悪いレベルで」

    「き、気持ち悪いって……」

    「いや、でもこの路線はさすがに……むしろウケるんかなぁ……チャンピオンとかの方が似合いそうですけど」

    誠子「宮永先輩? ……ああ、たしかに外から見るとそんな感じか……マスコミ対応とか正直普段と違いすぎて違和感すごいよ? 牌のお姉さん路線ならそっちの清水谷さんとかのが似合うんじゃない?」

    「あー……言われてみるとたしかにお姉さん感あるかもしれませんね。 ちょっと天然入ってて子どもや大きなお友だちにもウケそうですわ」

    「……大きなお友だち?」

    「いるんですよ、そういう人たちが……あ、宥さんも結構いけそうですよね」

    「えぇ!? む、無理だよ私には……麻雀はともかく、人前で歌ったり踊ったりは……」

    誠子「あー……たしかにそういうの苦手そうですもんね。 でも、実際ちょっと気になりますよねー次世代牌のお姉さんが誰になるのか」

    「え? はやりん辞めちゃうの?」

    誠子「いや、毎年結構言われてるんですよ……その、はやりん見た目はともかく実年齢が……」

    「そろそろお姉さんで通すのもキツいですからね……まあ、某体操のお兄さんみたいにずっとお兄さんって呼ばれるような人もいるわけですけど」

    誠子「あ、でもこの前はやりんと偶然会ったけど超綺麗だったよ……お姉さんで余裕で通じるってアレ」

    「まあ、正直テレビの方がちょっとアレですよね。 わざわざ(28)とか積極的にいじりにいってますし……」

    800 = 1 :


    「そういえば、牌のお姉さんってどうやって選ばれるのかなぁ?」

    「そりゃあ……どうなんですかね?」

    誠子「私たちが物心ついた頃にはもうはやりんだったよね……イメージ強すぎて前の人覚えてないよ」

    「インハイで活躍した人とかから選ぶんですかね? 麻雀の実績ある程度ないとたぶん選ばれませんよねー」

    誠子「あとは……容姿とか歌唱力とか?」

    「やっぱりアイドルのイメージ強いもんね……はやりんはトッププロだけど……」

    「私らの世代だとどこら辺が候補になるんですかね……雑誌とかの取り上げられ方だとうちの清水谷部長や神代とか……亦野さんとこに負けてましたけど松庵の多治比辺りもありますかね?」

    誠子「清澄の原村なんかはインターミドルから騒がれてるよね……打った印象では機械っぽくてなんか違う気もするけど……ああ、有珠山の真屋とかはやりん意識してない?」

    「獅子原さんが打倒はやりんって言ってたよ~」

    誠子「倒すんだ……あとは、鹿老渡の佐々野とか……あれ?」

    「はい? どうしました?」

    誠子「あそこの橋のとこ……佐々野じゃないか?」

    「んー?」

    正面の橋の上……直接会ったことはないけれど、たしかに麻雀雑誌で見た佐々野さんに見える

    こんなところで何をしてるんだろう……? 東京の川にはお魚さんもいなそうだけど……

    「も、もしかして……団体戦での役満振り込みを気に病んで川に身を投げるつもりなんじゃ……」

    「えぇ!? そ、そんな、まさか……」

    誠子「いや……ありえない話ではありませんよ」

    「うそぉ!?」


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