私的良スレ書庫
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元スレモバP「新しくアイドルプロダクションを作った」
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顔を上げると、前を歩くプロデューサーが視界に入った。
「好きよ……プロデューサー」
プロデューサーの背中に、想いを投げかける。
声は小さく、周囲の喧騒に掻き消されてしまう。
「私を愛して……プロデューサー」
想いは、伝わらない。
いつか、伝えられる時が来ることを信じて、私はその時を待つ。
だから、早く私のことを好きになって……プロデューサー。
なにがすげぇってここまでやばいアイドルをピンポイントで見つけ出すPの審美眼だな。
久しぶりに更新されてるなと思ったら相変わらずのクオリティーで安心した
アーニャ→文香
文香→千秋
千秋→アーニャ?
この嫉妬3すくみが出来てると仮定した場合、ちえりん一人フリーなんだろか
文香→千秋
千秋→アーニャ?
この嫉妬3すくみが出来てると仮定した場合、ちえりん一人フリーなんだろか
★
今日は智絵里がこっちの事務所へと戻ってくる日だ。
今更、何時ごろ戻ってくるかまでは聞いていなかったことに気づく。
でも、事務所で待っていればきっと会えるだろう。
駐車場に車を止め、事務所へと向かう。最近の朝は寒い。
事務所の扉を開け、辺りを見渡す。今のところは事務員の姿しかなく、智絵里はおろか、どのアイドルもまだ来ていない。
自分の机で今日の分の仕事を確認する。
一通り確認を終えた後、コーヒーを淹れるために、俺は席を立った。
不意に腰に腕が回され、柔らかいものが背中に押し当てられた。
「だーれだっ」
耳をくすぐる可愛らしい声。勿論、聞き覚えのある声だ。
「普通は目を隠すんじゃないのか?」
腰に回された手を優しく解き、後ろの少女へと向き直る。
「ただいま、です。Pさん!」
「おかえり、智絵里」
久々に会話をしたかと思うと、智絵里は間髪入れずに俺の胸元目掛けて飛び込んできた。
事務所でこれはマズいだろとは思いつつも、避けるわけにはいかないので受け止める。
えへへ、と声を漏らしながら胸板に頬を擦りつける智絵里は、やっぱり小動物のようだ。
智絵里には悪いが、ここは事務所の中で、周囲には事務員もいる。流石にこのままでいるわけにはいかない。
「あの、智絵里……そろそろ離れて」
「お願いします、Pさん……もう少し、このままで」
急にしがみつく手に力が籠る。
「じゃあ……後三分、で頼む」
ほんの少し項垂れながら、妥協案を出す。
智絵里は顔をワイシャツに埋めながら、小さくうなずいた。智絵里の息がワイシャツを通り抜けて体に当たるのがくすぐったい。
幸せいっぱいの表情を浮かべる智絵里を見ていると、三分とは言わずにもう少しこのままでもいいかなとは思ってしまう。
智絵里は男と話すのが苦手な方だったというのに、一体いつからこんなに警戒心なくすり寄ってくるようになったんだか。
俺は智絵里にとって父親みたいな感じなのだろうか。よく分からない。父親って年齢でもない。
離すまいと言わんばかりにぎゅーっと抱き付く智絵里の頭を、なんとなく撫でる。さらさらで触り心地のいい髪質だった。
傍から見たらセクハラ以外の何物でもないのですぐに手を放す。
事務員の視線は未だにこちらを捉えている……やっぱり早く離れないとダメな気がする。
「プロデューサー、何をしているの?」
冷たい声が、背中に突き刺さる。
俺は何故か、後ろの少女に恐怖を感じた。
「千秋、おはよう」
後ろを振り向かずに、挨拶を交わす。
素早く智絵里の両肩に手を置き、彼女には悪いが少々強引に引きはがす。
「智絵里。俺が今担当しているアイドルの黒川千秋だ」
「……初めまして、黒川さん」
智絵里は、さっきまでの笑顔が嘘のように引っ込み……いや、口元は笑っているように見えるが、何故か笑顔に見えない――という謎の表情をしていた。
「千秋。俺が過去に担当していたアイドルの緒方智絵里だ」
「初めまして、緒方さん」
変わらず、千秋は無表情だ。声色もどこか冷たいままだ。
その後、何とも言えない無言の空間が続く。
理由は分からないがとても居心地が悪く、嫌な感じの空気が漂っているような気がした。
「プロデューサー、仕事よ。行きましょう」
嫌な空間は、千秋によって強引に破られた。
「え? ちょっと待て」
仕事は午後からだった筈だ。
「ぐずぐずしない!」
千秋は俺の右手を取ったかと思うと、急に早足で事務所を出ようとする。
「智絵里、悪い。また後で」
右手を千秋に引っ張られながらも、後方の智絵里に視線を移す。
俺の言葉に反応を見せず、智絵里はじっと俯いて佇んでいた。
事務所の扉が閉まる瞬間、不意に智絵里が顔を上げる。
その時、智絵里は――
――能面のような表情を浮かべていた。
このSS最初読んだ時は、おぞましい部分とか仄暗さと言われても全然分からなかったが
ここまで読んで凄い納得した
ただプロダクション立ち上げたって話を、ここまでの内容に仕立てる才能マジ裏山
ここまで読んで凄い納得した
ただプロダクション立ち上げたって話を、ここまでの内容に仕立てる才能マジ裏山
智絵里が帰って来てから数日が経った。
智絵里が帰ってきたその日から、千秋は情緒がやや不安定になり心配だ。
携帯でメールを確認する度に誰からのメールか聞くようになり、一度一緒に事務所を出ると、仕事が終わっても中々事務所に戻りたがらない。
挙句の果てにやたらと体をくっつけて来て困っている。それも、恋人のようにくっつくのではなく、鬼気迫る表情だったり、悲しそうな表情だったり、決して離さないと言わんばかりに強く掴んで来たりと、少し様子がおかしい。
そして、智絵里と会話していたり、会話しようとすると強引に中断させ、仕事もないのに仕事だと言って事務所を出ようとする。今や誰もが知る大人気アイドルだからライバル視しているのだろうか、そう思ったりもするが違和感は拭えない。
近い内に何とかしなければと思いつつも、中々行動に移せずにいた。
今日は、まだ千秋を見ていない。
智絵里が帰ってきたその日から、千秋は情緒がやや不安定になり心配だ。
携帯でメールを確認する度に誰からのメールか聞くようになり、一度一緒に事務所を出ると、仕事が終わっても中々事務所に戻りたがらない。
挙句の果てにやたらと体をくっつけて来て困っている。それも、恋人のようにくっつくのではなく、鬼気迫る表情だったり、悲しそうな表情だったり、決して離さないと言わんばかりに強く掴んで来たりと、少し様子がおかしい。
そして、智絵里と会話していたり、会話しようとすると強引に中断させ、仕事もないのに仕事だと言って事務所を出ようとする。今や誰もが知る大人気アイドルだからライバル視しているのだろうか、そう思ったりもするが違和感は拭えない。
近い内に何とかしなければと思いつつも、中々行動に移せずにいた。
今日は、まだ千秋を見ていない。
今は、事務机の隣に椅子を持ってきて、にこにこ笑みを浮かべている智絵里と会話をしていた。
新曲の感想を聞かせて欲しいと言われ、イヤホンを片耳に入れて、智絵里の曲を聴く。
大人しめの曲だった。彼女のイメージとぴったりな。
「Pさん、私の新しい曲、どうですか?」
「相変わらず魅力的で綺麗な声をしているな、智絵里は」
片耳に入れていたイヤホンを抜き、智絵里に返す。相変わらず守ってあげたくなるような可愛らしい声だった。
感想を聞いて、智絵里は恥ずかしそうに顔を赤らめて俯いてしまう。
「あ、あぅ……えと、きょ、曲の感想をお願いします」
「いい曲だと思うよ、お世辞抜きにさ。智絵里は昔から歌唱力高かったから、更に上達した今ではもう敵無しだな」
昔は歌唱力があったが圧倒的に肺活量は足りていなかった。それが今では改善され、更に歌唱力も磨かれたために、歌姫と謳われる如月千早にも匹敵するんじゃないかと思える。
「あの、Pさん。お仕事頑張ったので……頭を撫でてくれませんか?」
「ははは、いいよ」
承諾したのはいいものの、少し気恥ずかしい。視線を少しだけ逸らせながら、髪がぼさぼさにならないようになるべく優しく智絵里の頭を撫でる。
相変わらずさらさらしてておっそろしいほど触り心地のいい髪だった。相変わらずと言っても前に触ったのはつい最近だ。
「えへへ」
気持ちよさそうに言葉を漏らす智絵里。大人の男に対して無防備すぎるような気がしなくもない。不安だ。
「おはよう、プロデューサー」
不意に後ろかかる声。振り向けば、千秋が佇んでいた。彼女は無表情で、どこか暗い表情をしていた。
「おはよう、千秋。早いな」
「えぇ、早起きしたの。プロデューサーに早く会いたくて」
いつも智絵里と会話をしていると強引に中断させようとする千秋だが、今日は存外大人しい。
千秋は何故か、全体的に雰囲気が暗く、幸薄そうな感じになっていた。彼女に一体何が起きたのだろう。
「とりあえず、今日の仕事の確認でもするか」
智絵里に目配せすると、察してくれたのか「また後で」と言い残して席を外してくれた。
「…………」
「千秋、最近様子がおかしいけど大丈夫か」
智絵里が座っていた椅子を引き寄せ、千秋は俺の隣に座った。何故か凄く近い。
「プロデューサー、私の頭も撫でて」
「え?」
私の、という事は智絵里を撫でているところを見ていたらしい。
「嫌じゃないなら、いいけど」
「嫌じゃないから、お願い」
暗い声で懇願する千秋。本当に大丈夫なのだろうか。
恐る恐る彼女の髪に触れ、撫でる。
智絵里は小動物みたいな感じだから撫でるのにあまり抵抗はないが、高翌嶺の花と言った感じの鋭利な雰囲気を持つ千秋に触れるにはかなりの勇気が必要だった。
智絵里に負けずとも劣らず、心地よい手触り髪だ。どうして女の子の髪はこんなにも触り心地がいいのだろう。
「……幸せ」
ぽつりと、彼女が小さく呟いた。
「幸せ、なのか」
それに対し、よく分からない返事を返す。
「えぇ……とっても、幸せ」
撫でられて、くすぐったそうに微笑む千秋。ようやく笑顔を見せてくれて、思わずほっとした。
「だから私は、この幸せを絶対に逃さないの」
千秋は、頭に乗せている手とは別の方の手を取り、自分の頬にくっつけた。彼女の手はひんやりとしていて、心地よかった。
幸せそうな表情を浮かべる千秋は、女神と言われても納得するぐらい綺麗で、どこか儚い。
1:むぶろふすか ◆gijfEeWFo6 [saga]:2013/05/16(木) 00:22:38.51 ID:R6BEvH9r0
388 :ぱりぱりうめ ◆gijfEeWFo6 :2013/11/04(月) 01:45:24.49 ID:3MEKEC0p0
半年経ちそう……
寝ます
388 :ぱりぱりうめ ◆gijfEeWFo6 :2013/11/04(月) 01:45:24.49 ID:3MEKEC0p0
半年経ちそう……
寝ます
これどう転んだって胸糞展開にしかならないだろ…
続き期待して待ってる
続き期待して待ってる
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