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元スレモバP「新しくアイドルプロダクションを作った」
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「電話やメールは大丈夫だ。ただ、仕事中にはしないような」
『仕事中にはしないわよ』
千秋は根っこが真面目だから、そこら辺の心配は無いだろう。
「それじゃ、またな……仕事、がんばれよ、千秋」
『プロデューサー、ちゃんと、メールは返しなさいよ』
「あぁ……」
通話を切ろうとするが、中々ボタンを押せなかった。通話はまだ続いている。千秋も切ろうとしていないのだろうか。
『プロデューサー、早く通話……切りなさいよ』
「千秋が切ってくれよ」
そんな名残惜しそうに言われると、余計切りづらい。
「……」
『……』
微妙な間が広がった。耐え切れず、叫ぶ。
「おやすみ、千秋! 今度こそ、切るから」
『おやすみなさい、プロデューサー』
やっと、通話を切る。
携帯を投げ、身を投げるようにして布団に倒れ込む。暫くそのままじっとしていたが、うつ伏せから仰向けになって天井を仰ぐ。
何もかもが前途多難だった。千秋の事も、文香の事も。
俺は、どうすればいいのだろうか。
もう一人もやはりCoなんですかねぇ……
あとアーニャの空気っぷり
あとアーニャの空気っぷり
今回の仕事は野外ライブだ。たくさんのアイドルや歌手が集まるそれなりにに大きなライブ。
だが、プロデューサーが都合があるからと言って、アーニャとプロデューサーはライブ会場に二時間ほど早く来た。
暫く、楽屋で雑誌を読んだりして暇を潰していたアーニャだが、プロデューサーが少しスタッフと話してくると言ったきり戻って来ない事に気づく。
携帯にかけてみても繋がらない。
アーニャはプロデューサーを探すために楽屋を出る。
アイドル活動は楽しいし、同じアイドルの友人だってできた。でも、プロデューサーとの時間も減っていって、最近は一緒にいれない事も多い。それが、どうしようもなく寂しかった。
せめて休憩時間や空いた時間はプロデューサーと過ごしたい。アーニャは戻って来ないプロデューサーを探しに会場の方に向かった。
一通り歩き回って探すも、プロデューサーの姿はなかった。
芸能関係者やスタッフと話している姿は見かけない。トイレにしては長すぎる。一体どこに行ったのだろうか。
一人で探すのに限界を感じたアーニャは、そこら辺で準備をしていたスタッフにプロデューサーの行方を聞いた。
「君の所のプロデューサーだったらさっきそっちの方に行ったけど」
スタッフが指差す方向は、森だった。入口から砂利道がずっと奥に続いている広く、深い森。
森の中でも散歩してるのかな。言ってくれれば喜んでついていったのに。
不意に、木々に囲まれた道をプロデューサーと二人で歩く姿を想像してしまう。少しだけ恥ずかしかった。
今からでも合流して一緒に散歩しよう。アーニャは森の中へと足を踏み入れた。
だが、五分ほど歩いてもプロデューサーは見当たらない。そもそも人がいない。
スタッフの人が見間違えたのかな……
時間はまだある。もう少しだけ進んでみよう。
アーニャは構わず歩を進めた。
森の中は日光があまり届かず、微妙に薄暗い。それに、静かだ。
砂利道がずっと続いているため、迷うことはないが、もう十分は歩き続けている。そろそろ戻るべきか。
やはりスタッフの見間違えだったのだろう。
踵を返し、ライブ会場に戻ろうとした時、遠くから微かに声が聞こえた。
「プロデューサー?」
やっぱり、プロデューサーはこっちに来ていた?
プロデューサーに会えるのが嬉しくて、小走り気味に声の聞こえた方へと向かう。砂利道から外れたが、迷うほどのものではない。
遠くに、人影が見えた。それを見て、アーニャは思わず足を止める。
周りの木々よりも二回りほど大きな大樹。その樹木にプロデューサーは背をつけている。
プロデューサーの目の前には一人の女性がおり、プロデューサーの両肩を掴んで、後ろの樹木に押し付けていた
その女性には見覚えがある。
――鷺沢 文香。先輩アイドルで、トップアイドルの一人。あまり話したことはないが、一緒の仕事をする事が多く、その度に挨拶しに行った覚えがある。
プロデューサーは、何故か文香に体を押さえつけられていた。だが、抵抗はせず、ただ顔を逸らしてじっとしている。
文香が一言二言、プロデューサーに何かを告げた。内容までは聞こえない。
プロデューサーは少しだけ悲しい表情を浮かべ、文香を見つめた。
そして、二人は顔を近づけ、口づけを交わす。一度だけではない。息継ぎをしては、何度も繰り返した。
やがて文香が舌を差し込んだ。プロデューサーの舌を吸っては、奥に舌を突き入れ、そして激しく絡ませる。
鷺沢 文香というアイドルは大人しく、人と話すのを苦手としているように思えた。男の人となると、なおさら。
なのに、なぜ、プロデューサーと……
目を見開いて、アーニャは固まった。
どうして……どうして二人が、キスをしているのだろう。
相手はアイドルで、プロデューサーはプロデューサーなのに……本当は、ダメなのに……なんで……
体中をどす黒い何かに焼かれるような感覚がした。胸がズキズキと強く痛む。
思わずその場にへたり込んでしまう。痛む胸を押さえながら、目から涙が零れた。
胸が苦しくて、心が痛かった。ただ、プロデューサーが文香とキスをしているのが、嫌だった。
暫くの間、遠くで口付けを交わす二人を見つめたまま呆然としていたが、不意に我に返り、慌てて立ち上がった。
きっと酷い顔をしている……今の姿をプロデューサーに見られたくない。
アーニャは素早く涙を拭い、二人に気付かれる前に立ち去った。
ふらふらとした足取りで何とか楽屋まで戻り、机に突っ伏してアーニャはまた泣いた。
プロデューサーが困らせたくないから、ずっと我慢してきた。
プロデューサーに拒絶されるのが怖くて、プロデューサーとの関係が壊れるのが怖くて、この数ヶ月間ずっと抑えてきた。
「好き、です……プロデューサー」
いつからか、アーニャはプロデューサーに惹かれていた。
ずっとプロデューサーと一緒にいたせいかもしれない。でも、それは理由の一つだ。
本当は、プロデューサーと恋人になりたい。
アイドルだから、それは無理だと、プロデューサーを困らせるだけだとずっと自分に言い聞かせて、アーニャは我慢してきた。
だけど、プロデューサーはアイドルである鷺沢 文香と恋人のような事をしていた。
それを見て、もう抑える必要はないのだと、想いを伝えるのを我慢する必要はないのだと、吹っ切れた。
それに、まだプロデューサーがあの女のものになったと決まったわけじゃない。
だって――
――文香と口付けを交わすプロデューサーは、笑顔や幸せとは程遠い悲しみに暮れた表情をしていたから。
「プロデューサーが笑顔を見せるのは、私だけ……」
取り戻そう、プロデューサーを。
あの女から。
乙
自分がほしいから、だけじゃなくPが悲しそうだからってPのこと思いやれるアーニャはいい子やな
自分がほしいから、だけじゃなくPが悲しそうだからってPのこと思いやれるアーニャはいい子やな
乙
Pがアイドル達を狂わせるのか、アイドル達がヤンデレ予備軍なのか。
何にしても続きに期待。
Pがアイドル達を狂わせるのか、アイドル達がヤンデレ予備軍なのか。
何にしても続きに期待。
過去に何があったかは分からんが、今のアーニャを最優先にせずに過去をスッパリ切り分けれないPはいかんだろう
最近、アーニャの様子がおかしい。
とにかく全体的に距離が近いのだ。アーニャが雑誌を読む時も、俺と会話する時も、とにかく近い。
今日だって、休憩するためにソファに座ると、アーニャも隣に座った挙句、肩に頭を預けてくる。
「アーニャ、最近、どうかしたか? 一人暮らしが寂しいのか?」
流石におかしいと思い、アーニャに問う。
アーニャは一人暮らしだ。もしかしたら寂しいのだろうか。最近一緒にいれる事が少なくなっているのも拍車をかけているのかもしれない。
だが、アーニャの答えは違った。
「ニェート……私はただ、プロデューサーの近くにいたいだけです」
「それは……」
……アーニャ?
アーニャが、肩が触れ合うぐらい身を寄せながら、至近距離で俺と視線を合わせる。
「プロデューサー……もう分かっているとは思いますが、私はプロデューサーの事が好きです」
アーニャは真剣な表情で、自らの想いを俺に伝えた。
「……どうして」
どうして俺なんかを。
アーニャはきっと、錯覚している。そこら辺の恋人なんかよりもずっと長い間、男と二人っきりで生活していたから、錯覚してしまったのだろう。寂しいが、どうせ一時の感情だ。
その事を伝えようとするも、先に彼女が口を開く。
「プロデューサーを悲しませる人は、許しません」
「悲しませる人……?」
暗い光をその目に灯し、アーニャは上目遣いに俺を見上げる。彼女の瞳は、深海の如く薄暗く、吸い込まれそうなほど深い青に満ちていた。
「鷺沢文香……私は彼女を許しません」
――私の、大切な人を悲しませたから。
俺は、気が遠くなった。気絶までは行かないが、しっかりと地に足をつけていないと倒れそうだ。
「プロデューサーといると、とっても安心します」
「プロデューサーだけが、真剣になって私の容姿を褒めてくれました。大多数の人は面白半分に見物していくだけでした」
「今までずっと一人ぼっちでしたが、今の私には、プロデューサーがいます」
「プロデューサーは、私の大切な人です」
「プロデューサーの悲しむ姿を、見たくありません」
「私がプロデューサーを笑顔にしてみせます」
「この事務所にずっといれば、プロデューサーはもうあの人会う必要はありません。ですから、ずっとここにいてください」
「プロデューサー、外の事は全て私に任せてください」
「プロデューサー、愛しています」
「プロデューサーは、私の事、好きですか?」
「これからも、ずっと一緒ですよ……プロデューサー」
「プロデューサーとずっと一緒でいられるこの事務所だけが、私の居場所です」
豪雨に体中を打たれながら、力なくひと気のない道路を歩いていた。
外は既に真っ暗で、寒い。
頭を冷やしながら、今までの事を振り返る。
俺は別に、心の底からアイドルの想いを否定したいわけじゃない。あんなにも可愛くて、優しい子達に愛されて、幸せ者だと思う。
でも、アイドルとプロデューサーだ。
昔、応援していたアイドルが、プロデューサーと結婚した時の衝撃を、今でも覚えている。
当時俺は小学生だったが、そのアイドルの事が本当に気に入ってて、とても悲しい思いをした。
アイドルの気持ちに応えてしまったら、あの悲しさをファンに味あわせる事になる。
それだけは避けたかった。アイドル達にファンを裏切らせるわけにはいかない。
アイドルの気持ちには、応えない。
俺は、迷いなくその結論に達する。
だが、文香がそれを許しはしない。
千秋の事がある以上、文香には従わなければならない。何とか、説得できないものか。
コンクリートの塀に手を付き、降り注ぐ雨を一身に受けながら、考える。
どうすればいい……このままじゃ、いずれ……
考えても、何も思いつかない。急に目頭が熱くなり、そのまま雨と共に涙が流れた。
嗚咽が込み上げ、雨に紛れて一人むせび泣く。
不意に、雨が遮られた。
壁に手をついて項垂れる俺に、誰かが傘をかざしてくれたらしい。傘の雨を受ける音が響く。
一体誰が――
「……こんばんわ……プロデューサーさん……」
振り返ると、赤みがかった茶髪を上の方で二つに結んだ、小動物のような雰囲気を持つ、可愛らしい顔立ちの少女がいた。荒れのない綺麗で滑らかな肌に、全体的に華奢でか細い体。彼女は、ふわふわした感じの、全体的に桃色で統一された可愛らしい洋服に身を包んでいた。
その左手には、白い傘が握られている。
見間違えようがない。俺が一番最初にプロデュースしたアイドルだ。
「智絵里……」
「あの……お久しぶりです……プロデューサー……」
智絵里の、傘を持つ左手の手首には、痛々しいリストカットの跡が残っていた。
更新はここまでです。
エンディングが4つあるのですが、安価がいいですか? 順番がいいですか?
最初のエンディング以外蛇足かもしれませんが、一応全部書くつもりです。
エンディングが4つあるのですが、安価がいいですか? 順番がいいですか?
最初のエンディング以外蛇足かもしれませんが、一応全部書くつもりです。
じゃあ順番で・・・・
薬の時といいなんで智絵里はリストカットが定番なんだww
薬の時といいなんで智絵里はリストカットが定番なんだww
1さんの書きたいようでいいですよ。
ちえりんはメンタル豆腐だから(目そらし)
ちえりんはメンタル豆腐だから(目そらし)
乙
今回のSRも頑なにシュシュを外さないせいで、オガチンのリスカ説は加速するね(ゲッソリ
今回のSRも頑なにシュシュを外さないせいで、オガチンのリスカ説は加速するね(ゲッソリ
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「緒方……緒方智絵里……です」
目の前の、赤みがかった長い髪を二つに束ねた少女は、俯きながらも時折こちらに視線をよこしながら名乗った。
「あの……その……えぇと……が、がんばります……ので……見捨てないでくれると……その……うれしい……です」
アイドルとしてやっていけるぐらい十分な魅力を持った女の子だが、性格がアイドル向きじゃないように感じる。
ただ、彼女の意志は強そうだった。その意志が折れない限りは、可能性はいくらでもあるだろう。
「よろしく。緒方さん」
そう言うと、彼女はオドオドしながらも、
「……よろしくお願いします。プロデューサーさん」
と返した。
小動物みたいな子だな。智絵里を見てそんな感想を抱く。
――こうして、俺はプロデューサーとして、智絵里はアイドルとして動き出す事となった。
智絵里は運動が苦手なようで、ダンスなんかはトレーナーからよく注意を受けている。基礎の段階から、中々進まなかった。
歌も聞けるレベルではあるが、大衆に聞かせるにはまだまだ実力不足だ。
内気な性格も変わらず。
前途多難ではあったが、智絵理は挫折する事なく努力を続けた。
運動不足と指摘され、落ち込んでいる智絵里に、俺は一つ提案をする。
「智絵里、体力をつけるために一緒に走らないか?」
一人では少し難しいだろう。だが、他の人と一緒ならやりやすいかもしれない。そう思って、提案した。
彼女はお願いしますと言って、提案を受けてくれた。
俺達は一緒に、暇な時間に外を走るようになった。
最初、智絵理は一キロ走るのも辛そうだったが、根気強く続けていく内に、努力が実り、智絵里は長く走れるようになっていった。
毎日ランニングを続けた結果、少しずつではあるものの体力がついてきて、智絵里は少しだけ自分に自信が持てたようだ。
少しだけ自信を持つようになった彼女を見て、俺も嬉しい気持ちになる。
だが、残念な事に問題はまだたくさん残っている。
体力面は改善してきたものの、智絵理の運動神経が壊滅的で、結局ダンスが上手くできずに注意されてばっかりだった。
「智絵里、今度は一緒にスポーツしてみないか?」
今度はスポーツに誘った。智絵里は見るからにスポーツが苦手そうだが、やってみると少しぐらい変わるかもしれない。
智絵里は、全然できなくても見捨てないでくださいとだけ言って、また提案を受けてくれた。
見捨てるか。智絵里が諦めてないのに、俺が見限ってどうする。
「とりあえず、野球でもするか」
思い立ったが吉日、ソフトボール用のバットとソフトボールを購入し、広い公園へと向かった。
ソフトボール用のバットなら軽いから智絵里でも大丈夫だと思っていたが、ちょっと重たそうだった。
バットを構える智絵里に、下投げで、子供でも打てそうな球を放ってやる。
彼女は過去に一度も経験した事が無いらしいので当たり前と言えば当たり前なのかもしれないが、中々バットには当たらなかった。
空振りする度に涙目になっていく智絵里が、可愛かった。
かすりもしていないが、一球一球必死に当てようとしているのが見て取れる。
今にも泣きだしそうだが、彼女は諦めていなかった。
やっぱり、アイドルになる素質はある。
それに、どんなにダメ出しされても、彼女は未だにアイドルになる事を諦めていないし、挫折してしまいそうな気配も見せない。
この子なら、トップアイドルを目指せる気がする。
プロデューサーとしての経験が浅いので断言はできないが、直感的にそう思った。
そして、もうかれこれ五十球ぐらい投げたような気がする。
今までと同じように、下投げで軽くボールを投げた。
智絵里は初期の頃よりもだいぶ様になっているフォームで、バットを構えている。
次の瞬間、智絵里は飛んできたボールをバットの芯で捉え、そのまま青空に向かって大きく打ち上げた。
「え?」
打った本人も度肝を抜かれたように驚いているのが滑稽で、可愛かったのを覚えている。
ホームランとまでは行かないが、それなりの距離をボールは飛んで行った。
「……やった! 当たった!」
「あぁ、おめでとう」
嬉しそうにぴょんぴょん跳ねる智絵里。
彼女の笑顔が、とても眩しかった。
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