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元スレモバP「新しくアイドルプロダクションを作った」
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★
暗い病室で、千秋は一人の男と話をしていた。
話し相手は初老の男性で、高そうなスーツを着こなしている。爽やかな笑みを浮かべながら、千秋を見つめていた。
「いやぁ、話を聞いてくれて助かった。本当、間に合ってよかったよ」
千秋は、憎悪を表情に滲ませながら、目の前の男を睨めつける。きゅっと結んだ拳が小さく震えていた。
「とりあえず、説明しに来たんだ。ある程度……その前に、ありがとうと言っておこう、あの状況で、話を聞いてくれて」
男は血に塗れた千秋の姿を思い浮かべながら言う。千秋にとっては不快な思い出でしかなかった。
「約束通り……プロデューサーを首にするのはやめて」
「ただ首にするだけじゃない。君に手を出した愚かなプロデューサーにもなる」
男はそう言うと、プロデューサーと千秋が、恋人同士のように寄り添い合っている写真を彼女の前に置いた。
「ファンの数が増えれば増えるほど、過激な者も少なからず増えていく。君のプロデューサーは社会的立場も悪くなるし、下手したらファンからも狙われるかもしれない……君の選択は懸命だよ」
千秋は写真に目を落とす。恐らくかなり遠くから撮ったものだろうが、無駄に画質は良かった。プロデューサーの顔も、千秋の顔も、はっきりと写っている。
「これはね、智絵里君が撮ったものなんだ。驚いたよ……いきなり千秋君を脅してくれなんて頼まれてね。いやはや、私が事務所にいなかったらどうする気だったんだか……」
けらけらと、笑えるような内容ではないのに、愉快そうに男は笑った。
「智絵里君が逮捕されたら我々の利益に大きなダメージが入るからね……千秋君にはすまないと思っているが、涙を呑んで堪えてくれ」
「…………」
悔しくて、何も言えなくて、もう枯れたと思えるぐらいに泣いたのに、また涙が溢れだす。
「それじゃ、そろそろ失礼させてもらうよ」
男はそう言って立ち上がり、扉の方へと向かう。
「私が……もし、プロデューサーのことなんかどうでもいいと思っていて、貴方の脅しに屈しないで、警察に言っていたらどうなるのかしら?」
振り返った男の顔には、殴りたくなるぐらい意地の悪い笑みが浮かんでいた。
「智絵里君には返り血が付いてなかった。それに、証拠となるようなものは何も残されていない。目撃者ですらいない……君は知らなかっただろうが、あの日の夜はね、私と智絵里君と智絵里君のプロデューサー三人で大きな仕事の相談をしていたんだ……だから、君を刺したのも智絵里君に似た誰かで、見間違いだろう」
今度こそ、男は部屋を出ていく。
「絶対に捕まるわよ……日本の警察は、優秀なんだから……」
千秋の言葉に、力はなかった。
涙が止め処なく、零れ落ちる。
「プロデューサー……隠し事をして、ごめんなさい……」
早く、プロデューサーに会いたい。
傷を負ってしまった分だけ、がんばらないと。
今まで明かされた関係図を打ち立てると
智恵理⇔千秋の過去から
千秋←文香←アーニャの現在に繋がっていく、と
とりあえずろくな自由もなくその上脅されたり傷負ったりと、このSSで千秋は結構な貧乏くじ引いてる印象だな
智恵理⇔千秋の過去から
千秋←文香←アーニャの現在に繋がっていく、と
とりあえずろくな自由もなくその上脅されたり傷負ったりと、このSSで千秋は結構な貧乏くじ引いてる印象だな
トップレベルのアイドルが仮にも自分が原因で殺し合いして、一生残る傷が出来たりしたらトラウマどころじゃねぇな
つーかPはこんな状況なのによく文香をプロデュースすることに決めたな
子会社に飛ばされ売れない文香を押し付けられ
ボロが出るのを待ってたけどプロデュースは大成功
けど結局、前二人と文香が同じようになって
金はやるから自主退職してくれとかそんな感じじゃない?
ボロが出るのを待ってたけどプロデュースは大成功
けど結局、前二人と文香が同じようになって
金はやるから自主退職してくれとかそんな感じじゃない?
初尿道[田島「チ○コ破裂するっ!」]したけど終わってからまじ尿道痛い
みんなこんなの我慢してるの?助けて
みんなこんなの我慢してるの?助けて
あけましておめでとうございます
自分でも信じられませんが、SSの存在を忘れてました。ごめんなさい
近い内に投下させていただきます
自分でも信じられませんが、SSの存在を忘れてました。ごめんなさい
近い内に投下させていただきます
★
少しだけ薄暗い社長室に俺はいた。出社早々社長に呼び出されたのだ。
やはり、千秋のことを言及されるのだろうか。
身構えて入室したものの、予想は裏切られた。
部屋の中には社長と、見慣れない少女が向かい合ってソファに座っていた。
社長から、呼び出された理由を教えられる。
「――新しい、アイドル……ですか?」
「あぁ、千秋君も智絵里君ほどではないが、もう十分だ。君にはまた他のアイドルを担当してもらう」
やはり俺と千秋のことは耳に入っていたのだろう。智絵里から外された時はともかく、千秋から外された理由は間違いなく、今までの日常が原因だろう。
社長室にいた女の子は、物静かな女の子だった。黒髪に澄んだ青い瞳が特徴の整った顔立ちの女の子だった。無地で質素な服を身に纏い、地味な印象を受けるが、清楚感がとてもある大衆受けしそうな女の子だった。
ただ、どことなく雰囲気が暗い。前髪で綺麗な瞳を隠してしまっているせいだろうか。
「……よろしくお願いします」
ぺこりと、彼女は小さく頭を下げる。よく通る綺麗な声だ。
「名前は鷺澤文香と言う。他の事務所から移籍してきた女の子だ。ちょうどいいから君に任せたいと思ってね」
「……そうですか……分かりました」
移籍か、どうりで見慣れないわけだ。
「それじゃ、任せたよ」
未だに千秋のことで悩んでいた俺はこの転機を喜ぶべきなんだろうが、素直に喜べないでいた。色々なことが引っかかっていて、何も解決していないような気がしてならないからだ。
「それじゃ、行こうか」
文香を連れて社長室から出る。
ふと、脳裏に千秋の姿が浮かび上がった。想像の中の千秋は、泣いていた。
千秋は、俺が担当から外れると聞いてどういう反応をしたのだろうか……。
――文香の担当になって一週間が経った。
一週間で、俺はある程度鷺沢文香という女の子を知る。
文香は無口で無表情で、あまり感情を露わにしない。ファンを笑顔にするアイドルが笑顔を浮かべないと言うのは中々に痛いが、整った顔立ちと清楚で大和撫子な雰囲気で何とか補えるだろう、多分。
そして、初期の智絵里よりも酷い運動能力。ダンスはとてもじゃないが無理というレベルだ。50メートル走のタイムも二桁だったという話も聞いた気がする。
前の事務所で努力したらしく、歌唱力は非常に高い。彼女の声は透き通っていて綺麗で、聴く者を魅了させる美しさがあった。加えて高い歌唱力も持っている。
欠点が目立つから前の事務所は手放したのかもしれないが、歌だけでも十分やって行けるだろうに。
まずは知名度と人気を上げるべく、小さな仕事から取っていく。
智絵里の時と同じく、最初は写真撮影などを主にやらせることにした。
人と会話するのが難しいと言う文香は、人前に出るのも苦手らしいが、そこは何とか頑張ってもらおう。
カメラマンと相談して、ポーズなどはあまり取らせずにごく自然な状態を収めさせるよう頼んだ。
結果、無表情で服装も地味目だが、溢れ出る清楚感と現代の大和撫子と言った雰囲気が早くも色々な人間に評価されて知れ渡り、ある程度の知名度を獲得するに至った。
文香の出だしは良好と言える。とは言え、無口無表情運動音痴と問題がそれなりに残っているが。
ともかく、高く評価されているという事実を俺は文香に伝えた。
彼女は戸惑ったような表情を浮かべるのみで、あまり喜んではいなかった。その反応に俺が戸惑う。
「なんだか……あまり、実感はありません」
「まぁ、そういうものなのかな」
短時間で爆発的に人気と知名度を上げて行った智絵里や千秋と違い、文香は時間をかけて徐々に知名度を上げて行った。
どんなマイナーな番組にも出ることはない、ただ写真にだけその身を写す文香。ネットでの高評価が人の興味を引きつけ、写真集と知名度は次々と上がっていく。
表舞台に立ったことは一度もないのに、文香についてだけ語るための掲示板も現れ、たくさんの人が集まっていた。
表舞台に立てるのも、時間の問題だろう。
文香と仕事をするようになって、それなりの期間が過ぎた。
なるべく思い出さないようにしているが、それでも時折過去を思い出す。
智絵里や千秋の姿が目に入る度に、俺はあの出来事を思い出してしまう。
千秋も、智絵里も、文香と仕事をするようになってから俺に関わってくることはなくなった。
智絵里はたまに視線が合うと微笑みを返してくれるが、千秋は視線が合ってもすぐに顔を逸らしてしまう。
仕事には集中できる。というよりも、半ば二人を忘れるために打ち込んでいるようなものだ。
時折、いっそのことアイドルに手を出したということでクビになった方がマシだったかもしれないと思う時もある。
「……あの……プロデューサーさんは、どうして笑わないんですか?」
「そうかな……俺は結構笑っていると思うけど……」
「……そう、でしょうか」
文香にも俺の態度は不自然に思われたらしい。確かに、事務所で笑うことはあまりなかった。精々愛想笑いぐらいか。
笑うことができなくなった、なんて恰好付けたような言い方は正しくない。正確には過去を引き摺りすぎていつも思いつめているだけだ。笑えるようなことも笑えない状態だ。
文香は大人しいが中々積極的な少女で、よく俺を気にかけては歩み寄ってきてくれる。だけど俺は、文香が俺に恋愛感情を抱いてしまわないように、敢えて壁を作って、心の距離を離して接している。
自惚れすぎだとか、ナルシストだとか、そんなことはもう気にしない。万が一でも文香が俺を好きになるなんてことはあってはならない。
時間が経つにつれ、文香もきっと慣れてくれるはずだ。それまではどうか耐えて欲しい。良い印象は持たれないだろうし、苦手意識が生まれるかもしれない、それでも恋愛感情を持たれないだけマシだ。
俺は心の中で文香に謝罪した。
彼女は何の事情も知らないのに勝手に俺に冷たい態度を取られている。
もしかしたら怖がらせているかもしれない。
でも、俺はこの態度を貫き通すしかない。
不意に携帯電話が鳴り響く。前に文香を売り込みに行った、大きな仕事に関係する連絡だった。
向こうはどうやら文香を採用してくれるらしい。何度もお礼を繰り返した後、電話を切る。
スケジュール表に仕事の日付を記入し、閉じる。
文香にとって初めてのライブだが……大丈夫だろうか。精神的なものは、どうあがいても本人次第だ。
悩むのは後だ。とりあえず、文香に連絡しよう。
俺はもう一度携帯を取り出した。
更新終わりです。一カ月も空いて申し訳ありませんでした。
エタることはありません(有言実行)
エタることはありません(有言実行)
更新乙~
しかしこのP、担当したアイドルがことごとくヤンデレ化してるのに新たにプロダクションを立ち上げてまでぷろでゅーさーを続けるハートの強さはすごいな
しかしこのP、担当したアイドルがことごとくヤンデレ化してるのに新たにプロダクションを立ち上げてまでぷろでゅーさーを続けるハートの強さはすごいな
叔父の本屋でお手伝いをしていた私は、とあるプロデューサーに目を付けられて、スカウトされました。
アイドルなんてよく分からなくて、それに人前に出る仕事は苦手だと、私は断りました。
それでもその人は諦めず、熱心に私を誘いに来ました。私もその度に断りました。
結局私は、その熱意に負けてアイドルをする事になりました。
そこから二カ月ほど、プロダクションで働かせていただきましたが、散々な評価をされてしまいました。
運動能力もなく、特技もなく、喋るのも苦手で、雰囲気も暗い私は、アイドルになんか向いているわけがありません。
私をスカウトしたプロデューサーは最初の頃は熱心に付き合ってくれましたが、徐々に私をほったらかしにすることが多くなりました。
私は、プロダクションの人達に唯一褒められた声だけを磨くことに集中し、頑張りました。
ですが、努力は実らず、私には移籍の話が来ました。このままプロダクションにいられるよりも、他のプロダクションに売りつけた方がまだ儲かると言っていました。
別に心は傷つきませんでした。私が傷をつく時と言えば、感情移入した主人公が酷い目にあった時くらいです。
そして、私は違うプロダクションに移籍することになりました。前よりも本屋と自宅が近いので、正直助かりました。
新しいプロダクションで、私には新しくプロデューサーが付きました。
プロデューサーは、私が多くの欠点を抱えているのを理解しても、対して変化を見せませんでした。
いつも私を見ているようで、どこか遠くを見ている。そんな人でした。
私がプロデューサーと一緒に仕事をするようになって、一カ月ほどが経ちました。
プロデューサーはダメな私を見てもため息一つつかず、付き合ってくれています。
プロデューサーは何故かあまり笑いません。
プロデューサーは私といる時に、笑うことがありません。いつも無表情を貫いて、私に付き添います。
プロデューサーは私との間に、敢えて壁を作っているように感じました。
私が話しかけても一言二言返すだけで、すぐに話を終わらせてしまいます。
プロデューサーは時折、辛そうな表情や、悲しい表情を見せます。
私は心の中で、困らせてごめんなさいと、何度も謝罪しました。
時が経つにつれ、プロデューサーは私のせいで悲しんでいるのではなく、何か別の理由で悲しんでいることに気づきました。でも、私にはその理由が分かりません。
同時に、プロデューサーによく視線を送っている女性も見つけました。黒川千秋さんと、緒方智絵里さん。どちらも、私では足元に及ばないぐらいの国民的アイドルです。
私が事務所で本を読んでいると、黒川さんや緒方さんは度々、事務仕事をこなしているプロデューサーを盗み見ていました。
黒川さんは複雑な表情をしながら、緒方さんは微笑みながら、いつもプロデューサーを見ています。
私は、どうして二人がプロデューサーを気にしているのかが気になりました。
結局、理由は分からずじまいです。
私はプロデューサーに連れられて、とある会社に大きな仕事の相談をするために向かいました。
大きな仕事と言うのはライブで、もしやることになったら私はたくさんの人前で歌わなければいけません。
後日、私はオーディションも受けていないのに採用されてしまいました。プロデューサー曰く私のCDをあげただけだそうです。それだけで採用されるのでしょうか。
そしてライブ当日、私はとても緊張していました。プロデューサーは珍しく優しげな表情を浮かべ、私を励ましてくれました。
私が歌う番になって、ステージに立ちます。プロデューサーがライブ会場は小さいから大丈夫だと言っていましたが、私にとっては広く見え、たくさんの人がいて、思わず圧倒されました。
負けじと、私は必死に歌いました。
今までアイドルが歌う時は歓声が響き渡っていたのに、私の時は何故か皆静かでした。青白いたくさんのペンライトだけが、ゆらゆらと揺れていたのが印象に残っています。
歌が終わった時、大歓声が響き渡りました。
大きな仕事と言うのはライブで、もしやることになったら私はたくさんの人前で歌わなければいけません。
後日、私はオーディションも受けていないのに採用されてしまいました。プロデューサー曰く私のCDをあげただけだそうです。それだけで採用されるのでしょうか。
そしてライブ当日、私はとても緊張していました。プロデューサーは珍しく優しげな表情を浮かべ、私を励ましてくれました。
私が歌う番になって、ステージに立ちます。プロデューサーがライブ会場は小さいから大丈夫だと言っていましたが、私にとっては広く見え、たくさんの人がいて、思わず圧倒されました。
負けじと、私は必死に歌いました。
今までアイドルが歌う時は歓声が響き渡っていたのに、私の時は何故か皆静かでした。青白いたくさんのペンライトだけが、ゆらゆらと揺れていたのが印象に残っています。
歌が終わった時、大歓声が響き渡りました。
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