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    元スレ女戦士「元・勇者を探す旅へ」

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    451 :

    戦士(そういえばあの人は……?)

    賢者「へぇ、そうなのかぁ。キラちゃんも大変なんだなぁ」

    「私はまだ恵まれているほうです」

    賢者「んなことねえよ。4歳で各地を点々としてんだろぉ?」

    「私の使命は魔王と倒すことですから」

    賢者「そうか」

    戦士「こんな時間まで何をしているのですか?」

    賢者「おぅ、お嬢ちゃんもどうだ?」

    戦士「まだ未成年ですから」

    「どうも」

    戦士「……まだきちんとお礼をしていませんでしたね。貴女のおかげで私は勇者と出会えた。ありがとうございます」

    「いえ。この時代、勇者のことを訊ねてくるかたは特殊な人物だけですから、教えたほうがいいと判断したまでです」

    戦士「え?」

    「勇者の存在を知っているのは世界でも限られています。そして、わざわざ捜索するともなると範囲は一気に絞られます」

    戦士「私のことを最初から怪しいと思っていたんですか?」

    452 = 451 :

    「キマイラの手がかりに繋がるかもしれないとは思考しました」

    戦士(実際、繋がってしまったんだよね……)

    「利害の一致です」

    戦士「そうですね」

    賢者「おぅおぅ。お嬢ちゃん、そういう腹の探りあいはやめようぜ。酒がまずくなっちまう」

    戦士「いえ、別にそういうつもりは」

    賢者「それよりよぉ。キラちゃんはすげえんだぜぇ?」

    戦士「何がすごいんですか?」

    賢者「こんな容姿で世界を渡り歩いていたんだとよ。でな、色々変な連中にも絡まれたことがあるらしくってよぉ」

    戦士「それって……」

    「何度か誘拐されそうになったことがあります」

    戦士「よく無事でいられましたね」

    「並みの人間では私に手も足も出ませんから」

    賢者「それでそういう組織をいくつも潰してきたんだとよ。いやぁ、立派じゃねえか」

    「潰してしまったが正しいですね。私の任務にはそのような内容は含まれていませんから」

    453 = 451 :

    戦士「任務って?」

    「魔物の生態調査及び、キマイラの捜索でした」

    戦士「でした?」

    「キマイラの捜索は終了していますので」

    戦士「見つけたんですね」

    「いえ。終了するように言われました。これからはこちらの隊と行動するために」

    賢者「ずっと一緒かぁ、そりゃおっさんも嬉しいねぇ」

    「貴方は心を読めるそうですね」

    賢者「おぅよ」

    「では、私の繊細な感情も読み取ってくれるのですか?」

    賢者「キラちゃんは純粋だから読み意味がねえな。心と行動が直結してる」

    「それは人間らしいと言えるのでしょうか……」

    戦士「遺跡にいるミイラと同じということですか」

    賢者「まぁな。といっても向こうのほうが純粋さでは勝ってる」

    「そうなのですか。一度、会ってみないといけませんね」

    454 = 451 :

    戦士「そういえばミイラ対策のために体を弄られたんですよね」

    「はい」

    戦士「どのように?」

    「見ますか?」チラッ

    戦士「なっ……!!」

    賢者「おぉぅ。キラちゃん、大胆だなぁ」

    「ここは恥じるところでしたか。―――やだ、恥ずかしいですぅ」モジモジ

    戦士「遅いです」

    「そうですか」

    戦士(確かにあのミイラと似ているかも……)

    賢者「キラちゃんは可愛いなぁ。俺の娘にしてぇよぉ」

    「二人目のパパですか。複雑な家庭環境に生まれた私」

    賢者「そういうこともあらぁな」

    「分かりました。では、その場合の状況もインプットします」

    戦士(この人がこんなにもはっきりとした愛情表現をするなんて。もしかして、小さな女の子が好み……?)

    455 = 451 :

    「ねえ、もしかして……私のパパですか?」

    賢者「ちげえよ……俺ぁただの酔っ払いだよ、キラ」

    「嘘!!絶対に私のパパよ!!」

    賢者「何を根拠にいってるんだよぉ?」

    「だって……私は名前を言ってないのに、キラって……」

    賢者「……酒が回ると、舌まで回りすぎてどうにもな」

    「パパ!!パパなんでしょ?!」

    賢者「ちげえよぉ」

    「その隣にいるのは、私のママなの!?」

    戦士「え!?」

    賢者「……そうだ」

    「どうして……今まで……」

    賢者「お前の幸せのためだ」

    「そんなの嬉しくない!!」

    戦士「勝手に母親にしないでください!!」

    456 = 451 :

    賢者「おーぅ、娘なら父親のお酌ぐらいしろよぉ」

    「もうやめて!!お酒はダメ!!」

    賢者「だまれよぉ!!」バシッ

    「うっ……こんなことなら……前のパパのほうがよかった……。ママは助けてくれないし……」

    戦士「……え、えっと……あなた?」

    賢者「なんだこらぁ?!」

    戦士「お酒はもうやめてください。娘が泣いてます」

    賢者「てめぇで稼いで来た金をてめぇ使ってなにがわりぃんだよ!!」

    「ママァ……もうやだよぉ……」ギュゥゥ

    戦士「そうね……。出て行きましょうか」

    「うん」

    賢者「待てよ!!勝手なことはゆるさねえぞ!!」

    「前のパパのところにいこうよぉ」

    青年「―――おかえり、二人とも」

    戦士「きゃ!?いつからそこにいたんですか?!」

    457 = 451 :

    「パパぁ!!」

    青年「優しくしてあげるよ……やさしくね……」

    「うん……抱いて……」

    戦士「……何をこの子に吹き込んだんですか」

    青年「キラちゃんは父親に恋する少女っていう設定ですから」

    「近親相姦も側室には必要不可欠らしいので」

    戦士「……」

    賢者「兄ちゃんの教育が行き届いているなぁ」

    青年「キラちゃんは初めからこの程度のことはできますよ?舐めないで頂きたい」

    賢者「マジかよぉ」

    戦士「こんな純粋な子にまで毒牙にかけるとは……」

    青年「自分の側室を自分色に染めて何が悪いのか」

    戦士「染めすぎです」

    「貴女も近いうちに染まります」

    賢者「もうすっかりそめられてるよなぁ、お嬢ちゃんはよぉ」

    458 = 451 :

    戦士「そんなことはありません」

    青年「明日は決戦です。もう休んでください」

    戦士「そうですね……」

    青年「ほら、キラちゃんも」

    「了解しました」

    戦士「戻りましょうか」

    「はい」

    戦士「そういえば、寝るときってどうなるんですか?」

    「スリープモードに入ります」

    戦士「どんな感じ?」

    「では、おやすみなさい―――」ガクッ

    戦士「こ、ここで寝ないで!!」

    賢者「キラちゃんはいい子だなぁ」グビグビ

    青年「……」

    賢者「……話があるなら、きいてやるぜぇ?」

    459 = 451 :

    青年「では、少しだけ」

    賢者「いいねぇ。若い奴と飲めるのが嬉しいなぁ。綺麗な姉ちゃんを隣に置くのもいいけど、若い奴を説教したくなるときもあるんだよなぁ」

    青年「貴方のこと、少しだけ分かった気がします」

    賢者「同業者だからな……」

    青年「貴方は僕と正反対の考えを持っていますよね」

    賢者「年取った分、考え方も変わる」

    青年「以前は違ったのですか?」

    賢者「救えねえ命もある」

    青年「同感ですが、初めから切り捨てるのは……」

    賢者「明日、鏡が取れたら、どうせ俺のことも全部わかるだろぉ?」

    青年「僕のことも……そして……」

    賢者「お嬢ちゃんには見せたくねえけどなぁ」

    青年「どうしてですか?」

    賢者「兄ちゃんも年食えば分かる。若い自分なんてもんなそりゃもう赤面ものだからよぉ」グビグビ

    青年「僕は毎日、後悔しないように生きていますよ。見返したときに恰好が悪かったら嫌ですから」

    460 = 451 :

    ―――翌日

    竜娘「いけそうか?」

    「問題はありません。やれます」

    魔法使い「期待しているからね」

    「していてください」

    僧侶「頼もしいです」

    エルフ「ま、ガーちゃんだしね」

    青年「準備はいいですか?」

    賢者「おぅ……若干一名、体調不良だぁ……」

    戦士「二日酔いでしょう?」

    賢者「まぁなぁ……うぃっぷ……。酒飲んで治すか」グビグビ

    戦士「治るわけないでしょう?!」

    青年「……さ、行きましょう」

    戦士「はい」

    戦士(鏡を手に入れて、国を……義父さんを救わないと……)

    461 = 451 :

    ―――フィールド

    魔法使い「ふぅ……やっぱり、砂漠は辛いわね……」

    僧侶「ですね……」

    エルフ「ガーちゃん、大丈夫?」

    「私に苦手な地域はありません」

    竜娘「海は?」

    「あれは地域とは呼べません。魔境です」

    賢者「ほーぅ。キラちゃんにも苦手なもんながあるんだなぁ」

    「苦手ではありません。地面のない場所では戦闘などできないでしょう?」

    戦士「それを苦手というのでは……」

    「違います。私は錆びるのが嫌なだけです」

    青年「まだ船だけは乗らないんだよな、キラちゃんは。将来、船で側室と行く世界一周の船旅なんていうものも予定しているのに」

    「それはいけませんね。空の旅に変更してください。私を殺す気ですか?」

    戦士「そこまで嫌なんですね」

    「貴女、錆びる恐怖を知らないからそう言えるんです」

    462 = 451 :

    ―――遺跡

    「いいですか?錆びると間接部分の動きが鈍くなってですね……」

    戦士「泳げないんですか?」

    「水に浸かれと?!正気ですか!?」

    竜娘「静かにしろ。来るぞ」

    「……センサーに反応があります。数は1」

    ミイラ「―――どーも!!皆さん!!こんにちはー!!!」

    僧侶「わぁ?!」

    魔法使い「ど、どうも」

    ミイラ「長いお手洗いでしたね!!ささ、料理も温め直しておきましたよー!!」

    ドラゴン「―――食事をしている暇はない。通してもらうぞ」

    ミイラ「いけません!!!折角、用意したんですから!!!食べてってください!!!うおー!!!」

    ドラゴン「俺の命令が聞けないのか?」

    ミイラ「はいっ!!!」

    青年「これだけ力いっぱい言われたら怒るに怒れませんね」

    463 = 451 :

    ドラゴン「キマイラに命令されたのだろう?」

    ミイラ「キマイラって誰ですか?」

    ドラゴン「……」

    ミイラ「さ、料理が冷めないうちに食べてくださいねー!!!」

    エルフ「やっぱりここは食べるしかないみたいだね」

    賢者「キラちゃん、本当にやるのかよぉ?」グビグビ

    「それが我が務めです」

    魔法使い「カッコいいわ……」

    僧侶「ンちゃんに全部任せてしまうのは忍びないですね……」

    戦士「しかし、状況を打破できるのは彼女しかいませんし」

    青年「頼みます」

    「はっ」

    ミイラ「はぁーい!!!どうぞぉー!!!」

    「頂きます」パクッ

    ミイラ「どーですか?!美味しいですよねぇ!?ねっ?!ねっ!?」

    464 = 451 :

    「……」パクパク

    ミイラ「おぉー!!こんなに食べてくる人、初めてぇー!!」

    ドラゴン「(本当に危険はないな?)」

    エルフ「(恐らく……)」

    ドラゴン「(それでは困るんだが)」

    エルフ「(すいません……)」

    「はむっ……はむっ……」

    ミイラ「どーだ!!この料理はこの通り美味しいんですよー!!!みなさんも遠慮せずに食べてください!!」

    戦士「いえ。それよりもそろそろ先に進んでも―――」

    ミイラ「料理が残っているのにどこに行く気ですかぁ!?」

    戦士「え……」

    ミイラ「席に着け!!おらぁー!!!」

    魔法使い「料理が片付かないと通してはくれないのね」

    ミイラ「さ!!まだまだありますからねー!!!」

    僧侶「ま、まだあるんですか……?」

    465 = 451 :

    「はむっ……はむっ……」

    ミイラ「おかわりですね!?少し待っていてください!!」

    青年「いつまで出すつもりですかね?」

    賢者「さぁな」グビグビ

    戦士「流石に無茶ではないですか?」

    エルフ「うん。あくまでも袋の中に溜め込むだけだから……」

    ドラゴン「吐くか……」

    魔法使い「今のうちに先に進むのは?」

    青年「あの扉を開けることができればいいんですが」

    僧侶「開かないんですか?」

    青年「無理でした。少なくとも腕力でどうにかなるものではなさそうです」

    魔法使い「溶かす?」

    ドラゴン「壊すか?」

    戦士「そんなことをしたら戦いになりますよ」

    青年「ええ。僕らは侵略者ではないです。飽く迄もミーちゃんには協力をしてもらいたいですからね」

    466 = 451 :

    ミイラ「はぁーい!!おかわりでぇーす!!!」

    「どうも。はむっ……はむっ……」

    ミイラ「ふふふー。おいしいですかぁ?」

    「ふぁい」

    エルフ「限界きてそう……」

    魔法使い「ねえ、もう十分でしょ?」

    ミイラ「え?」

    魔法使い「お持て成しはもう十分だって言ってるの」

    ミイラ「まだまだこれからですよぉー!!!さー、みなさんも召し上がってください!!!」

    僧侶「うっ……」

    戦士「どうするんですか?料理は無尽蔵ですよ」

    ドラゴン「まて、お前……。その肉はどこから調達した?」

    エルフ「そうだね。ここは砂漠だし、そんなに大量な肉を……」

    ミイラ「べつにいーじゃないですか!!!そんなことー!!!」

    青年「……ここに何度もキマイラが来ているんですよね」

    467 = 451 :

    賢者「……なるほどなぁ」グビグビ

    戦士「なんですか?」

    青年「ミーちゃん、この肉が何の肉か聞かされているんですか?」

    ミイラ「知りませんけどぉ?」

    ドラゴン「キマイラ……」

    魔法使い「ちょっと……そんなわけないわよね……?」

    青年「ここに捨てにきていた……のかもしれませんね」

    ミイラ「ほーら、たべてくださーい!!!」

    戦士「……まさか……この肉……」

    賢者「お嬢ちゃん、考えるな」

    戦士「でも……!!こんな残酷な!!」

    青年「魔道士もゴミ箱と称する場所に生命力を吸い上げた人間を放り込んでいましたね……」

    僧侶「うっ……?!」

    魔法使い「大丈夫!?」

    僧侶「わ、たし……なんことを……」

    468 = 451 :

    ミイラ「まだまだありますよぉー!!」

    「ふぁい」パクパク

    僧侶「もうやめて!!」

    「ふぁ!?」

    僧侶「全部吐いて!!お願い!!!」

    「ふぃふぁふぃ……」

    僧侶「おね……がい……」

    「……りょうふぁいしふぁふぃた」

    エルフ「知ってたんじゃないの!!何の肉か!!」

    ミイラ「知りませんよぉ!!」

    ドラゴン「貴様、キマイラからこの肉のことをどう聞いていた?」

    ミイラ「産廃だから好きにしろって言われましたけど?」

    ドラゴン「ということはここにキマイラが来ていたのだな?」

    ミイラ「それは言えませんけど」

    ドラゴン「言っているようなものだろう」

    469 = 451 :

    ミイラ「いいから、食えばいいんですよぉー!!!」

    僧侶「残念ですが……どのように調理しようとも……食べることは……できません……」

    ミイラ「おいしいですよぉー!?」

    戦士「魔物が美味しいと思うのは……当然でしょうね……」

    ドラゴン「腐った肉は流石に食えんがな」

    ミイラ「どうしてたべてくれないんですかぁー!!!プンっプンっ!!」

    青年「キマイラに命令されたことをそこまで守ろうとするのは、どうしてですか?」

    ミイラ「キマイラなんて知りません!!」

    魔法使い「いい加減にしないとその包帯燃やして、素顔を晒してやるわよ」

    ミイラ「それだけはやめてくださーい!!!」

    戦士「……」

    賢者「ミイラっ娘に罪はねえよ」

    戦士「でも……」

    ミイラ「分かりました……そこまで食べることを拒否するなら……無理やりお持て成しさせていただきまぁぁす!!!!」

    青年「な……!?」

    470 = 451 :

    ミイラ「うへへへへ。たべろー、たべろー」ググッ

    青年「まって……!!ダメだ……なんてパワー……!!」

    戦士「……斬ります」

    青年「待ってください!!」

    戦士「しかし、このままでは!!」

    ドラゴン「キマイラに何を言われた?」

    ミイラ「だから、キマイラって誰ですか?」

    魔法使い「もう白を切る必要はないわよ。全部分かってるの」

    ミイラ「なんのことやら」ググッ

    青年「肉をおしつけるなぁ……!!」

    「―――この肉はどうしますか?」

    エルフ「えっと……」

    僧侶「私が……供養します」

    エルフ「……」

    「お願いします。私は加勢に向かいます」

    471 = 451 :

    「その手を離してください」グイッ

    ミイラ「いたたたたた!!!!」

    青年「た、助かった……」

    ミイラ「なにするんですぅ!?」

    ドラゴン「ここにキマイラは来たんだろ?正直に言え」

    ミイラ「いやです!!ドラゴン様は敵になったと言われましたから!!!」

    青年「敵……まぁ、そうですね」

    魔法使い「ちょっと」

    ミイラ「だから、私はもてなします!!!さぁ、食べてください!!!」

    戦士「貴方は自分が何をしているのか、分かっていないんですね」

    ミイラ「はい?」

    戦士「貴方がしていることは―――」

    「全てが間違いというわけではないでしょう」

    戦士「え……?」

    「素材を活用している点では間違いではありません」

    472 = 451 :

    戦士「素材……?」

    「この子からすれば、こちらにある肉塊はただの食材です」

    戦士「どうしてそんな言い方が!!」

    「魔物にとってニンゲンは食材にもかわります」

    青年「そうですね。生き物ととるか食材ととるか。その場その場で変化するのは人間も然りでしょう」

    戦士「だからって……」

    ミイラ「ふんっ!!ドラゴン様!!どーしてニンゲンと一緒にいるんですかぁ?!おかしいですよぉ!!」

    ドラゴン「お前は何故、ここにいる?」

    ミイラ「ここで生まれて育ったからですけど?!それがなにかぁ!?」

    エルフ「キマイラに侵入者はもてなせって言われたから、こうしてたんだよね?」

    ミイラ「そうですよ?だから、貴方達ももてなします!!!」

    「暴れないでください」グキッ

    ミイラ「いたたたたたた!!!!いたい!!いたいよ!!!」

    魔法使い「ねえ、貴女。もしかして外で何があったのか、知らないの?」

    ミイラ「外?外で何かあったんですか?」

    473 = 451 :

    戦士「魔王は勇者によって倒されたんです」

    ミイラ「はい?でも、キマイラ様が魔王になったと言っていましたけど?」

    賢者「今、この世界に魔王はいねえよ。厳密にはいるけど、魔王としての仕事はしてねえなぁ」

    ドラゴン「している。あれでも全員の士気を高めることには貢献しているぞ」

    賢者「必死だなぁ」

    ドラゴン「黙れ」

    ミイラ「魔王がいないって……。そんな嘘でミーをどうにかできるとでも?」

    青年「君は……」

    ミイラ「ミーはここの番人を任されたのです!!あの魔王様に直接!!勅命ですよ!!勅命!!!それを守らずしてどうしますかぁ!!!」

    僧侶「だから、キマイラが持ってきたお肉を使っておもてなしを……」

    ミイラ「そーですよ!!!」

    「どうしますか?」

    賢者「こりゃぁ、キラちゃんより、どっかのバカに似てるなぁ。お嬢ちゃん?」

    戦士「ここは通してもらえないんですね?」

    ミイラ「お持て成しが済んだら帰ってもらいますよ!!絶対に通すなって言われてますからー!!!」

    474 = 451 :

    青年「ミーちゃん、聞いてください」

    ミイラ「なんですかー!!?」

    青年「一人でこんなところにいて、寂しくないですか?」

    ミイラ「寂しくないですけど!!」

    青年「……この扉の向こうになにがあるのかは知っていますか?」

    ミイラ「鏡っ!!」

    青年「正解。えらいね」

    ミイラ「えへへ。って!!ミーを懐柔しようなんて無理ですからね!!!さっさと、お肉食べて帰ってください!!」

    ドラゴン「押し通るか」

    青年「鏡は必要……ですからね」

    賢者「そうかぁ?別にいらねえだろ」

    戦士「鏡がなければ王女のしていることを信じてもらえませんよ」

    賢者「確かにそうだが。手に入らないなら入らないでやりようもあるだろぉ、兄ちゃん?―――何も国民を信じさせることはない」

    青年「……」

    戦士「それだけはダメです!!!」

    475 = 451 :

    青年「分かっていますよ」

    戦士「……っ」

    賢者「親父だけでも救おうってか」

    エルフ「でも、このままじゃ何も解決しないよ」

    青年「ミーちゃんを説得するしかないですね」

    ドラゴン「どうやってだ?」

    青年「あの子の弱点はなんだと思いますか?」

    魔法使い「それは……あの包帯?」

    青年「正確には素顔を晒されることですね」

    ドラゴン「お前……」

    青年「もう、それしかありません……。ホントはこんなこと……こんなことしたくないのに……!!」

    魔法使い「見たいだけでしょ?」

    ミイラ「な、何をするつもりですかー!!!やめてー!!!やめてぇー!!!」

    青年「キラちゃん、絶対にミーちゃんを離さないでくださいね」

    「了解しました」

    476 = 451 :

    青年「よいではないか、よいではないか」

    ミイラ「ぎゃぁぁぁぁ!!!!それだけはぁぁぁ!!!!!」

    青年「なら、協力してくれますか?」

    ミイラ「……い、いやです」

    青年「なら、仕方ないですね……。よいではないか、よいではないか」

    ミイラ「あぁぁぁぁぁ!!!!!」

    「大人しくしてください」

    魔法使い「なんだか、罪悪感が」

    エルフ「うん……」

    賢者「ひでぇことしやがるなぁ」グビグビ

    戦士「……大丈夫ですか?」

    僧侶「……はい」

    戦士「あの……」

    僧侶「今は……その……一人に……」

    戦士「は、はい……」

    477 = 451 :

    ミイラ「みないで……みないでください……」ウルウル

    青年「おや……」

    魔法使い「……」

    エルフ「あ……」

    「扉の解錠をお願いします」

    ミイラ「はい……あけますから……みないで……みないでください……」

    青年「こうなっているのですね」

    ミイラ「いやぁ……みちゃやだぁ……」

    賢者「おーぅ。もうやめてやれよぉ」

    青年「そうですね」

    ミイラ「ひどいよぉ……ひどいよぉ……」

    青年「あの、僕の正妻に」

    魔法使い「こら、鬼畜野郎。何をこんな状況で言ってるの?悪者は完全に私たちよ?」

    青年「しかし、責任を取るのも僕の務めです」

    戦士「何を言っているんですか……こんなときに……」

    478 = 451 :

    ドラゴン「こんな時だからだな」

    戦士「え?」

    ドラゴン「この一件でつまらぬ諍いの種が撒かれてしまったのも事実だ。奴なりに場を繕おうとしているのだろう」

    戦士「……そんなことをしなくても」

    ドラゴン「ああ、しなくてもいい。所詮は人間と魔族だ。分かり合えないときもある」

    戦士「彼女……大丈夫でしょうか……」

    僧侶「……」

    ドラゴン「聖職者としては厳しいな。禁忌を犯したといってもいいからな」

    戦士「なんて声をかければ……」

    ドラゴン「奴がうまくするだろう」

    ミイラ「うぅ……ぐすっ……あけましたよぉ……はやくいってくだい……」

    青年「こんなに傷つけてしまうとは……。貴女の傷を一生かけて癒します。是非とも正妻に」

    ミイラ「こっちをみないでぇ……あっちいってくださいぃ……」

    戦士「信じていいんですよね?」

    ドラゴン「やるときはやる男だ」

    479 :

    前回で明かされなかった勇者の秘密がこれで明らかになるのか…
    楽しみ

    480 :

    おつ!
    ここからシリアスなのかな?

    481 :

    元勇者もう少し僧侶ちゃんをフォローしてやれよ
    人肉食べちゃったとか普通にトラウマものだろ

    482 :

    カルバニズム

    483 = 451 :

    青年「行きましょうか」

    魔法使い「私も行くわ」

    「マスターはどうしますか?」

    ドラゴン「ここに残ろう。こやつにも聞きたいことがあるしな」

    ミイラ「みないでぇ……みないでよぉ……」

    エルフ「今、巻き直してあげるから」

    ミイラ「うぅ……ふぅぅ……」

    戦士「待ってください」

    青年「なんですか?」

    戦士「彼女はどうするんですか?」

    青年「彼女?」

    僧侶「……」

    戦士「このまま放っておくつもりですか?」

    青年「……鏡が先です」

    戦士「なっ……ちょっと!!」

    484 = 451 :

    賢者「俺もいくぜぇ、兄ちゃん」

    青年「分かりました」

    戦士「貴方の側室でしょう!?」

    青年「……」

    魔法使い「抑えて」

    戦士「だって!!」

    青年「この先にあるはずです」

    戦士「……!!」

    魔法使い「待って」

    戦士「なんですか!?」

    魔法使い「一人にしてって言われなかった?」

    戦士「言われましたけど……!!」

    魔法使い「いいから、あいつを信じてあげて」

    戦士「しかし!」

    魔法使い「あいつだって苦しんでるから」

    485 = 451 :

    戦士「……」

    魔法使い「ね?」

    戦士「私は、彼女のところの傍にいます」

    魔法使い「……分かったわ。お願い」

    戦士「はい」

    青年「どのような鏡でしょうね」

    賢者「さぁな」グビグビ

    戦士(逃げるんだ……やっぱり……)

    戦士「……あの」

    僧侶「はい?」

    戦士「水、いりますか?」

    僧侶「いえ、今は……」

    戦士「そ、そうですか……」

    僧侶「申し訳ありません。お気を遣わせてしまって……」

    戦士「いえ……そんなことは……。誰だって辛いですから……」

    486 = 451 :

    >>485
    戦士「私は、彼女のところの傍にいます」

    戦士「私は、彼女の傍にいます」

    487 = 451 :

    僧侶「どうして一度、口に入れてしまったんでしょうね……。みなさん、口に近づけようともしていなかったのに……」

    戦士「……」

    僧侶「本当に私は駄目です……。貴女にも心配をかけてしまって……」

    戦士「あの……」

    僧侶「ありがとうございます。少しだけ、元気がでました」

    戦士「そ、そうですか……。よかった……」

    ドラゴン「キマイラはどこへ行った?」

    ミイラ「言う訳ないですよー!!!ふざけんなー!!!!」

    「マスターになんて言葉を」シャキン

    ミイラ「ひぃぃー!!!」

    エルフ「まぁまぁ……」

    ドラゴン「奴の居場所を吐け。でなければ、もう一度その巻き付いている布を剥ぐぞ」

    ミイラ「それだけはー!!!キマイラ様の居場所なんてしりませんよー!!!たまにお肉を持ってくるだけですー!!!最近は見ませんでしたけどー!!!」

    ドラゴン「そうか……」

    戦士(みんなどうして平気な顔を……。もっと心配したりするものじゃないの……?)

    488 = 451 :

    青年「みなさーん!!ありましたよー!!」

    ドラゴン「見つかったか」

    賢者「立派な鏡だぜぇ」

    青年「これが真実を映し出す鏡ですね」

    エルフ「へー。綺麗だね」

    「しかし、鏡としての機能は損なわれているようです。何も映りません」

    青年「キラちゃんは裏表の無い子だからですよ。これをこっちに向けると……」サッ

    ミイラ「こっち向けるなー!!!うおー!!!」

    ミイラ『顔……みられちゃった……もう……生きていけない……。お嫁にもいけない……どーしよー……』

    ミイラ「わー!?なんですかぁー!?」

    賢者「真実が映るっていうのは怖いなぁ」

    青年「全くですね」

    ミイラ「わー!?わー!?素顔だけじゃなくて心の包帯まで剥がれたぁー!!!」

    青年「あっはっはっは」

    戦士(あの鏡が……)

    489 = 451 :

    魔法使い「目的のものも見つかったし、行きましょう」

    青年「そうですね」サッ

    魔法使い「ちょっと!こっちに向けないで!!」

    魔法使い『早く元気付けてあげて。アンタのこと待ってるんだから』

    青年「……」

    魔法使い「やめてって言ってるでしょ!」

    青年「申し訳ありません」

    魔法使い「まったく、もう……」

    青年「危険な鏡ですね……」

    ドラゴン「こいつを城に連れていきたいのだが、いいか?」

    青年「そうですね。この鏡を用いて色々と聞き出しましょう」

    ミイラ「これ以上、何を訊くつもりだぁー!!!こんちくしょー!!!!」

    エルフ「少し可哀想だね」

    「貴重な情報源ですから、致し方ありません」

    ミイラ「うわぁーん!!!外にでたくなーい!!!」

    490 = 451 :

    ―――砂漠の街

    竜娘「船で城に行くだと?」

    青年「ええ。尋問はドラゴちゃんに任せます。キャプテンともそろそろ合流しておいたほうがいいと思うので」

    竜娘「そうか」

    青年「キラちゃんはどうする?」

    「マスターの護衛をします」

    竜娘「必要ない」

    青年「……」サッ

    竜娘『こいつだけはどうしていつもいつも可愛げのある言動をするんだ……』

    竜娘「おい!!!おいっ!!!」

    青年「キラちゃん、どうしますか?」

    「マスターの護衛をします」

    竜娘「好きにしろ……」

    「はい」

    賢者「兄ちゃん、やりすぎだぜぇ?」

    491 = 451 :

    竜娘「なら、近くの港まで来るように伝えておこう」

    青年「助かります。では、鏡を。尋問に使ってください」

    竜娘「ああ、責任をもって預かろう。行くぞ、木偶人形」

    「はい」

    ミイラ「やめてぇぇ……いえにかえしてぇぇ……キマイラさまぁぁぁ……」

    青年「……キラちゃんについていかなくてよかったんですか?」

    エルフ「メンテナンスはやったし、大丈夫。ボクも連日動いて疲れたから、ちょっと休みたかったし」

    青年「そうですか」

    戦士「……船が来るまでこの街に滞在ですか?」

    青年「急いては事を仕損じるといいますし」

    戦士「分かりました」

    魔法使い「疲れたわね。宿にいきましょ」

    僧侶「そうですね」

    賢者「俺も酒場にいってくるぁ」

    青年「しばらく自由行動にしましょうか。街の外には出ないでくださいね」

    492 = 451 :

    ―――夜 宿屋

    戦士「……」

    エルフ「ふわぁ……」

    戦士「……彼女は?」

    エルフ「ボク、そんな趣味はないけど」

    戦士「何を言ってるんですか?」

    エルフ「冗談だよ。外の空気を吸ってくるって言って出て行ったけど」

    戦士「そうですか……」

    魔法使い「……」

    戦士「一緒に行きませんか?」

    魔法使い「ん?」

    戦士「彼女は大切な人なのでしょう?部外者の私でもそれぐらいはわかりますよ」

    魔法使い「そうね……」

    戦士「掛ける言葉が見つからなくても、傍に居てあげるべきだと思います」

    魔法使い「なら、行ってみましょうか」

    493 = 451 :

    ―――中央広場

    戦士「どこにいるんでしょうか……」

    魔法使い「てっきり、宿屋の前で空でも仰いでると思ったんだけど」

    戦士「まさか……街の外へ……?」

    魔法使い「バカなこと言わないで。不安になるでしょ?」

    戦士「申し訳ありません……」

    魔法使い「バカと言えば、あのバカもいないし……」

    戦士「そうですね」

    魔法使い「もしかして……二人で……」

    戦士「え?」

    賢者「おーぅ。お嬢ちゃん、姉ちゃん」

    魔法使い「泥酔してるわね、相も変わらず」

    賢者「ほめんなよぉ」

    戦士「あの……」

    賢者「向こうにいるのをみたぜぇ?寂しそうにしてたなぁ」

    494 = 451 :

    魔法使い「あいつも一緒?」

    賢者「兄ちゃんならさっきまで俺と飲んでたぜぇ」

    戦士「な……」

    魔法使い「どこに行ったの?」

    賢者「そこまではしらねえよぉ。宿に戻るって行ってたけどなぁ」

    戦士「……はぁ。少し期待してたのに」

    魔法使い「そう……」

    戦士「行きましょう。あの人はアテになりません」

    魔法使い「行く必要はないと思うけど」

    戦士「何故ですか?!」

    魔法使い「だって……」

    賢者「行けばヤキモキしちまうもんなぁ?いや、ヤキモチか?」

    魔法使い「うるさいわね」

    戦士「急ぎましょう」グイッ

    魔法使い「わわっ!?」

    495 = 451 :

    戦士「この辺りでしょうか……」

    魔法使い「こっち」

    戦士「居ましたか?」

    魔法使い「しー」

    戦士「え……?」


    僧侶「……」

    青年「ここに居られましたか」

    僧侶「勇者様……。どうかされましたか?」

    青年「犬の姿が見えなかったので、心配しました」

    僧侶「あ、ごめんなさいワン」

    青年「そう、それでいい。お手」

    僧侶「はいワン」

    青年「立派な雌犬だな。愛おしいぞ」


    戦士(何やってるんだ……あの人……!!!)

    496 = 451 :

    青年「よしよし」ナデナデ

    僧侶「勇者様ぁ、もっと撫でてくださいワン」

    青年「……僕は人を見殺しにしたことがあります」

    僧侶「……え?」


    魔法使い「……」

    戦士「何の話を……」


    青年「僕も罪深い男です。貴方をこんなにしてしまったし」

    僧侶「勇者様……?」

    青年「初めから僕は勇者の器ではなかった」

    僧侶「そんなことは」

    青年「……」

    僧侶「そんなことはありませんワン」

    青年「いえ。自覚しています。魔法も使えない、人一人自力では助けることも覚束ない。俺には初めから勇者と呼ばれるだけの資格なんてなかったんですよ」

    僧侶「でも、勇者様は私たちを救ってくれました。心も体も」

    497 = 451 :

    青年「どうでしょう。今、貴女がこんなにも苦しんでいるのに俺は何もできない」

    僧侶「ち、違います。私は別に……」

    青年「思えば、貴女にはいつも無茶なことをお願いしていた」

    僧侶「いいえ。私がタフだから……」

    青年「俺が強くなろうと決めたのは、好きな人を失いたくなったからでもあるんです」

    僧侶「……」

    青年「自分を守るために強くなって欲しいと言われたのに、結局俺は守れなかった」

    青年「でも、同時に大切な人が傍に居れば強くなれるということも学んだ。だから、俺は君たちの盾になりたかった」

    僧侶「それは、初めからですか?」

    青年「出会ったときにそう思わせてくれるほど、魅力的だったんですよ」

    僧侶「ありがとうございます……」

    青年「でも、守れなかった」

    僧侶「え?」

    青年「貴女が無理をして食べようとしたときに、俺は止めなければならなかったのに。できなかった」

    僧侶「私が勝手にしたことです。勇者様が気に病むことなんて……」

    498 = 451 :

    青年「あのとき、誰かが口にしなければミイラに失礼だと思ってしまったんだろ?」

    僧侶「……はい」

    青年「君の考えが分かってしまったから、止められなかった」

    僧侶「いえ……」

    青年「すまない」

    僧侶「やめてください……そんな……」

    青年「君の優しさに甘えた俺の所為でもある」

    僧侶「違います……」

    青年「君はいつも誰にでも分け隔てなく接していたから」

    僧侶「違います、勇者様……」

    青年「……」

    僧侶「私はただ何も考えていないだけで……その……ご迷惑をかけているのは……私のほうで……」

    青年「もし今日のことを後悔して、自分を責めるぐらいなら、俺を呪え」

    僧侶「で、できません!!」

    青年「そのほうが楽になれる」

    499 = 451 :

    僧侶「ど、どうして勇者様の所為にしなければならないんですか!!」

    青年「どうして君が苦しまなきゃいけない?」

    僧侶「それは、私の所為だから……で……」

    青年「そうですね」

    僧侶「え?」

    青年「貴女にそんな芸当ができるはずもない。自分を責めて責め抜いてみたらいいんじゃないですか?」

    僧侶「……」

    青年「それで辛くなったら、俺に君の心を守らせてくれ。俺にはそれぐらいしかできそうにないから」

    僧侶「……うぅ……うっ……じゃぁ……いま……おね……がい……します……」

    青年「任せてください。守るのは大得意ですから」

    僧侶「うっ……うぅ……」

    青年「すまない……」


    魔法使い「帰りましょう」

    戦士「彼はどうしてあそこまで……」

    魔法使い「さぁ……あんまり昔のことは喋ってくれないからね……アイツ……」

    500 :

    かんと


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