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    元スレ女戦士「元・勇者を探す旅へ」

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    51 :

    >>50

    勇者「すごい美人で有能な僧侶と魔法使いをお願いします」

    http://minnanohimatubushi.2chblog.jp/lite/archives/1819509.html

    52 = 47 :

    >>50

    勇者「すごい美人で有能な僧侶と魔法使いをお願いします」

    http://minnanohimatubushi.2chblog.jp/lite/archives/1819509.html

    53 = 50 :

    さんくー

    54 :

    前作(>>51)で感動して、コメントで次回作があると聞いて探してきました。
    キラちゃんも登場してますね。

    構成は練られているし、キャラは立っているし、テンポは良いし
    続編も楽しみです。

    55 :

    シリーズものだろうと、単発ものだろうと気になれば
    過去作探して読んでくればいいし、気に入らなきゃブラウザをそっ閉じすればいいだけだろう。
    肩の力を抜いて素直に楽しもうぜ。

    >>54と同じでコメ見て探しに来たよー
    側室の3年経ってのデレ具合が今から楽しみw

    56 :

    ―――酒場

    戦士「起きてください!!」

    賢者「んぁ?なんだぁ?俺ぁ、まだ寝てねえぞぉ」

    戦士「寝てましたよ!!それよりも早く起きてください。今から出発しますよ」

    賢者「どこに?」

    戦士「勇者のところに行くことになったんです」

    賢者「ほぅ?そうなのか。そらぁ、びっくりだなぁ」

    戦士「全然、驚いてないですよね」

    賢者「んじゃ、行くか」グビグビ

    戦士「そんな状態で大丈夫なんですか?」

    賢者「俺は賢いんだぜぇ?」

    戦士「それは、はい」

    賢者「火とか氷とかも手の平からだせるってんだよ。調子が良ければ」

    戦士「とにかく行きますよ。しゃきっとしてください」

    賢者「俺はただの酔っ払いじゃねえんだよぉ」

    57 :

    投下がキマシタワァ

    58 = 56 :

    ―――港

    戦士「お待たせしました!!」

    キャプテン「おそいよ!!何してんだい!?」

    戦士「すいません!!」

    キャプテン「まだ出港準備できてないからいいけどさ」

    戦士(謝って損した……)

    賢者「うぃー。おぉ、誰かと思えば有名人じゃねえかよ」

    キャプテン「その男がアンタの連れか」

    戦士「え、ええ」

    キャプテン「年上好きなのかい?」

    戦士「そ、そんなんじゃありませんから!!」

    賢者「おーぅ。つれねえなぁ、お嬢ちゃん。一夜を共にした仲だろぉ?」

    キャプテン「二人は相部屋でいいね?」

    戦士「やめてください!!!貴方も変なこと言わないでください!!」

    賢者「あっはっはっは。あと5年経ったら相手しやるよぉ、お嬢ちゃん」

    59 = 56 :

    キャプテン「おい。二人を客室に案内してやりな」

    船員「アイアイサー」

    戦士「はぁ……疲れるなぁ……もう……」

    賢者「そんなに気を張ってても疲れるだけだろ?」

    戦士「これは任務ですから。もう少し緊張してください」

    賢者「はいはい」グビグビ

    戦士(契約きりたい……)

    キャプテン「アンタ、大酒飲みみたいだけど、船酔いはしないだろうね?」

    賢者「するわけないだろぉ?俺は賢者なんだぜぇ?」

    戦士「貴方、そればかり言ってませんか?」

    賢者「これしかアピールするとこねえからよぉ」

    戦士「あぁ……そうですね」

    賢者「そうですねって、なんだよぉ?お?燃やしちゃうぜ?」

    キャプテン「愉快な相棒だねぇ」

    戦士「今なら破格でお譲りしますけど」

    60 = 56 :

    ―――甲板

    戦士「星が綺麗……」

    キャプテン「こんなとこに居たのかい。飯はどうする?」

    戦士「頂きます。何から何までありがとうございます」

    キャプテン「なぁに。ダーリンのことを勘違いしたままにされるとこっちとしても癪だからね」

    戦士「……」

    キャプテン「うちの旦那はとっても強くて、かっこよくて、頼りになる男の中の男なんだよ。魔王との戦闘で傷ついたあたしをギュっと抱きしめてくれたときの温もりは、忘れられないねえ」

    戦士「あの、貴女と勇者の関係って?」

    キャプテン「ん?あぁ、ダーリンは恥ずかしがって表にしないけど、一応、あたしは許嫁なんだよね。って、バッカ!!あたしに恥ずかしいこと言わせんじゃないよぉ!!!」バンバン

    戦士「ご結婚されているんですか?」

    キャプテン「ダーリンにはまだやるべきことがあるから、そういうことはもう少し先になるね」

    戦士「聞いた話なんですけど、勇者には100人の側室がいるとか。貴女はそれを許容しているのですか?」

    キャプテン「100人もいるのかい?」

    戦士「私が知りたいんです」

    キャプテン「さぁ、最後にあったのは半年前ぐらいだからね……。まぁ、ダーリンならそれぐらい増やしてそうだね!!なんていっても、かっこいいからさっ!!」

    61 = 56 :

    戦士「何人も愛人を作るような男性はかっこいいと言えるのですか?私はそうは思えないですけど」

    キャプテン「良妻っていうのは細かいことに目を瞑るもんさ」

    戦士「決して細かくないことですよ?」

    キャプテン「あたしの知る限りでは、ダーリンの周りにいる女はあたしを含めて9人しかいないけどけどね」

    戦士「9人でも多いですよ」

    キャプテン「あの人は世界中を飛び回ってるから、仕方ないね」

    戦士「どうして半年も会っていないんですか?会おうと思えばいつでも会えるんですよね?」

    キャプテン「こっちにはこっちの仕事があるし、ダーリンにもあるんだよ。それにダーリンの邪魔はしたくないのさ。そりゃね、どうしても寂しくなるときもあるし、シーツを濡らしたくなる夜もあらぁね」

    戦士「……」

    キャプテン「それでもぐっと堪えて旦那の帰りを待つのが、良い妻の条件ってもんさ。知らないのかい?」

    戦士「古い考えだと思いますけど」

    キャプテン「ふん。それだけ尽くせる男に抱かれたことがないだけだろ、小娘が」

    戦士「なっ!?」

    キャプテン「一度、男に抱かれてみな。世界が変わるよ?」

    戦士「不潔なこといないでください!!!」

    62 = 56 :

    キャプテン「不潔って……ギュっと抱きしめられることはそんなにやらしいかい……?あたしには良くわかんないねえ」

    戦士「もういいです!!食事にしてきます」

    キャプテン「おう、行ってきな。おかわりも自由だからね」

    戦士「はい」

    キャプテン「ちょいと、待った」

    戦士「なんですか?」

    キャプテン「勇者のことはどこで聞いたんだい?やっぱり、姫様からかい?」

    戦士「え……」

    戦士(どうしてそのことを……。ああ、そういえば船員の人には説明していたっけ)

    戦士「そうですが、それが何か?」

    キャプテン「ああ、いや。それならいいんだよ」

    戦士「……?」

    キャプテン「早く食堂に行ってきな。冷めた飯は不味いからね」

    戦士「はい。頂きます」

    キャプテン「……」

    63 = 56 :

    ―――食堂

    賢者「お嬢ちゃん、来たか。早く食っちまえよ」

    戦士「ええ。って、貴方は酒場で済ませたんじゃ……」

    賢者「馬鹿なこというなよ。酒場はお食事処じゃねえぞ?酒場なんだからよ」

    戦士(意味が分からない……)

    賢者「おーぅ、船員さんよぉ。酒あるだろ?出してくれぇ」

    戦士「あるわけ……」

    賢者「お嬢ちゃん、水を積んでいるほうが珍しいぞ?陸戦ばかりしないで、海でも戦ったほうがいいんじゃねえか?」

    船員「船旅には酒しか積まないんだよ。水は腐るからな」

    戦士「それは知っています。でも、キャプテンはお酒は控えていると言っていたので」

    船員「おう。そうだぜ。キャプテンはなぁ……キャプテンはぁ……もう……あの忌々しい野郎に……寝取られて……うぅぅ……くぞぉ……!!」

    戦士「あ、あの……ごめんなさい……」オロオロ

    賢者「キャプテンはいい女だからなぁ。船員たちのアイドルらしいぜ?そんな女を惚れさせちまうなんて、勇者ってやつはすげぇなぁ」

    戦士「そ、そうですか……?」

    船員「いつか殺してやるぜ……あの野郎だけは……!!」

    64 = 56 :

    戦士「ごちそうさまでした」

    船員「もういいのか?」

    戦士「はい。船上の食事も悪くないですね」

    船員「ま、荒波のように豪快な料理だけど、味は格別だろ?なんていっても食材が産地直送にも程があるからな」

    戦士「釣ったものを料理に?」

    船員「漁船員の特権ってやつだな」

    戦士「へぇ……」

    賢者「美味い酒と肴があれば世はこともなしって言うしな。ここは俺にとっては楽園かもしれない」

    戦士「楽園って。海の上ではやることが限られていますし、危険が迫っても逃げ場がないじゃないですか。楽園っていえますか?」

    賢者「だからいいんだろ?」

    戦士「はい?」

    賢者「さてと、もう寝るかな。港についたらおこしてくれ」グビグビ

    戦士「分かりました。おやすみなさい」

    船員「不思議な奴だな。俺の知ってる勇者と似てるぜ」

    戦士(ただの酔っ払いじゃないのかな……)

    65 = 56 :

    ―――船内

    戦士(結構、内部が入り組んでる。元海賊船だけあって、設備もしっかりしているし……)

    キャプテン「まだ寝ないのかい?」

    戦士「あ、どうも」

    キャプテン「漁船が珍しいかい?」

    戦士「もしかして不快にさせましたか?初めての場所は巡察するようにと言われていて……」

    キャプテン「別に見られて困るようなもんな積んでないし、いいよ。……今ンところは」

    戦士「密漁等をしているなら、私も一兵士として見過ごせませんが……」

    キャプテン「これだから役人は苦手だよ。糞真面目っていうかさぁ」

    戦士「それも職務ですから」

    キャプテン「はいはい。別に何もやっちゃいないよ。今ンところは」

    戦士「その今のところはが気になりますけど、証拠がないのでは逮捕ができませんね」

    キャプテン「もう寝な。客人に風邪を引かせるわけにはいかないからね」

    戦士「はい。失礼します」

    戦士(見た目と違って、良い人そう……)

    66 = 56 :

    戦士(ここは……お手洗いか……)

    戦士「巡回はこの辺でいいか……。んー……明日はいよいよ……」

    賢者「……お」

    戦士「あ。寝たんじゃなかったんですか?」

    賢者「便所ぐらい言ってもいいだろうがよ」

    戦士「それはそうですけど……」

    賢者「お嬢ちゃん、よく寝ないといい女にはなれないぜ?」

    戦士「……」

    賢者「男と寝るのが一番だけどな!!」

    戦士「セクハラはやめてください!!契約破棄しますよ!!」

    賢者「それは困るぜ。酒が飲めなくなる」

    戦士「なら、私にそういうことをいうのはやめてくださいね」

    賢者「もしかしてそういうのはお嫌いか?」

    戦士「やめてください。絶対に」

    賢者「くっくっく……可愛いじゃねえの」

    67 = 56 :

    ―――翌日 港

    キャプテン「ダーリンはこの先の街にいるはずだ。特別に案内してやるよ。別に行きたいわけじゃないんだよ?」

    戦士「分かりました」

    賢者「おーぅ」

    キャプテン「アンタたちぃ!!しっかり船番してんだよ!!いいね!!」

    船員「「アイアイサー!!!」」

    キャプテン「よし」

    戦士(惚気ているときは駄目そうな感じだったけど、やっぱり大艦隊を纏めていただけあってカリスマはあるんだ)

    キャプテン「なんだい?あたしの顔になんかついてるかい?」

    戦士「いえ、なんでも」

    賢者「かっこいいって思ってたんだろ?」

    戦士「え?!」

    キャプテン「え?そうかい?そうはっきり言われると嬉しいけどさぁ」

    賢者「どんなやつでも真の意味で強い奴には惚れるからな」

    キャプテン「うんうん。確かにそうだね。ダーリンは最高だよ」

    68 = 56 :

    戦士「勇者に相当惚れこんでいるんですね」

    キャプテン「ダーリン以上の男はいないからね。いくつもの海を制覇したあたしが言うんだから、間違いないよ」

    賢者「そりゃすげえなぁ」グビグビ

    戦士(こんな大人にだけはならないことをここで誓おう)

    賢者「勇者はこんな別嬪さんを放っておいて何してんだよぉ?」

    キャプテン「3年前と比べて魔物が大人しくなったといっても、それは表面的なことでしかないとか言ってたね」

    賢者「……」グビグビ

    キャプテン「魔王が居なくなってから、魔物たちは魔物たちで好き放題やってみるみたいだからねえ。人間が住めないような場所を根城にしたりなんかはもう珍しくないね

    戦士「生息域の変化ですね。3年前までは被害の無かった地域でも魔物が出没するようになったと聞いています」

    キャプテン「そうなんだよね。海も普段は見なかったヘンテコなやつも見るようになっちまって、大変だよ。全く」

    賢者「で、勇者はなにしてんだ?」

    キャプテン「どこにどんな魔物がいるのかを調査してんのさ。で、悪さをする魔物にはお説教するんだよ」

    賢者「それはすげえな」

    戦士「何故、そのようなことを?」

    キャプテン「愚問だねえ。平和になった世界のために決まってるだろ?」

    69 = 56 :

    戦士「……」

    賢者「信じられないってよ」

    キャプテン「あってみりゃあわかるさ。どれだけの器を持っている男なのかってね」

    戦士(無償でそんなことをする人なんているわけがない……。きっと何か得るものがあるから……)

    キャプテン「あ!!いた!!!」

    戦士「え?」

    賢者「お?ついにご対面か?」

    キャプテン「―――だぁーりーん!!!」テテテッ

    青年「おや?」

    キャプテン「あいたかったよぉ!!!」ギュゥゥゥ

    青年「僕もです。まさか、こんな場所で会えるなんて奇跡ですね。やはり、僕と貴女の間には赤い側室の糸があるようです」ギュッ

    キャプテン「そうだね!!」

    戦士「あの人が……」

    賢者「なんだ、えらい普通だな、おい。どこにでもいそうなにいちゃんじゃねえか」

    青年「ん?お客様ですか?」

    70 = 56 :

    キャプテン「ああ、そうなんだ。ダーリンに会いたいって奴があたしのとこに来たんだよ」

    青年「ほう……?」

    戦士「貴方が、勇者なのですか?」

    青年「困りますね。サイン会の予定はないのですが」

    戦士「そんなものは欲していません」

    青年「では、愛が欲しいと?」

    戦士「違います!!」

    キャプテン「悪いね、ダーリン。ダーリンのこと話しちゃったよ」

    青年「いえいえ、良いんですよ。特別内緒にして欲しいことでもありませんし、この麗しい女性に会わせるべきだと判断したのでしょう?貴女の判断は間違っていませんよ」

    キャプテン「そういってもらえると、うれしいね」

    賢者「お前さんが勇者か……」グビグビ

    青年「貴方は?」

    賢者「俺はお嬢ちゃんのお守りだ」

    青年「そのお守りには僕のような人材も必要ではないですか?お姫様だっことかできますよ」

    戦士「け、結構ですっ。それよりもお話があります。いいですか?」

    71 = 56 :

    ―――民家

    青年「狭い場所ですが、どうぞ」

    戦士「お邪魔します」

    賢者「独り暮らしか?」

    青年「ええ。本来ならベッドの上で両脇に花を添え、ワイングラス片手にピロートークでもしているのですが。―――貴女のような人と」

    戦士「ちょっと!!やめてください!!」

    賢者「兄ちゃん、お嬢ちゃんはそういうことが苦手なんだよ。やめてやれ」

    青年「そうですか。大変失礼いたしました」

    キャプテン「ダーリン、あたしでよかったら……」モジモジ

    青年「なんて魅力的なお誘い。ですが、今はお客様がいるので……。またの機会にとっておきましょうか」

    キャプテン「そうかい?」

    戦士(本当にこんな人が魔王を倒した勇者なの……?)

    青年「それでお話とはなんですか?縁談なら即諾しますが」

    戦士「察しが良いですね。では、すぐに我が国まで来てもらえますか?」

    青年「え!?」

    72 = 56 :

    賢者「……」グビグビ

    戦士「なにか?」

    青年「いや、まさか……。しかし、まぁ、わざわざお会いに来ていただいたのですから、貴女の生まれたままの姿を見てから側室候補にするかどうかは決めさせていただくとして……」

    戦士「こちらの写真を見てください」

    青年「この女性は……確か、ここから南にある国の王女様ですね?」

    戦士「良くご存知ですね」

    青年「僕の側室にお姫様がいまして。その方は色々な国を積極的に交流しているのです。そうした関係で各国の王は大体把握しています」

    戦士「ならば話が早いですね。王女様は勇者を夫にしたいと言っています」

    青年「そうですか……。モテる男は辛いですね」

    戦士「……ですが、その前に貴方が本当に勇者なのかどうか確かめさせていただきます」

    青年「脱げばいいんですか?まぁ、確かに勇者サイズですけどね」

    戦士「違う!!!―――ごほん、剣を取ってください」

    青年「そんなハードプレイは……」

    戦士「何を勘違いしているのですか?!貴方の実力を見させてくださいと言っているんです!!!」

    キャプテン「あたしの話が信じられないってかい?」

    73 = 56 :

    >>72
    青年「僕の側室にお姫様がいまして。その方は色々な国を積極的に交流しているのです。そうした関係で各国の王は大体把握しています」

    青年「僕の側室にお姫様がいまして。その方は色々な国と積極的に交流しているのです。そうした関係で各国の王は大体把握しています」

    74 = 56 :

    戦士「当然です。見た目で判断できない以上は、実力で証明していただきます。元よりそのつもりでした」

    キャプテン「いい度胸だね、小娘」

    青年「―――いいでしょう」

    キャプテン「ダーリン?良いのかい?」

    青年「はい」

    賢者「……」グビグビ

    戦士「よし。では、表に出てください」

    青年「出る必要などありません。この場で結構です」

    戦士「え?でも、屋内では剣を振り回すことなどできませんよ」

    青年「暫く、僕と付き合いませんか?」

    戦士「なっ……?!」

    キャプテン「ダーリン!?」

    青年「丁度、人手が欲しいと思っていたところなんですよ。貴女のようにお美しい方が隣に居れば、僕はそれだけでもう一度世界を救えそうです。はい」

    戦士「ふ、ふざけないでください!!ど、どうして私が今日知り合った貴方と付き合わないといけないんですか?!」

    賢者「くっくっくっく……」

    75 = 56 :

    青年「何か問題でも?」

    戦士「貴方は女なら何でもいいんですか!?」

    青年「ええ。無論です」キリッ

    戦士「がっ……!?」

    青年「そもそもですね。今の僕はご覧のようにただの爽やかな青年なんですよ。僕が『魔王が俺が倒したんだ。その力をベッドの上で証明してやる!!』と言ってもイマイチ説得力がないでしょう?」

    戦士「何を言っているんですかぁ!?」

    青年「どのようにして僕が勇者であると貴女に信じてもらえるのか……。それは行動で示すしかないと思うのです」

    戦士「行動……?」

    青年「僕の隣に居れば、自然と僕がどのような人物でどの程度の強さなのか分かる筈。それに3年前の戦いの生き証人たちに会えば、完璧でしょう?」

    戦士「会わせてくれるのですか?」

    青年「僕の腰の上で乱れるか、それとも僕と付き合って舐め回すように観察するか、手ぶらで帰って王女様をがっかりさせるか。どれがいいんです?」

    戦士「そ、そんなの……」

    青年「さぁ。貴女に選択肢なんてないでしょう?」

    戦士「……っ」

    賢者「あー、兄ちゃん。ちょっと待ってくれよぉ」

    76 = 56 :

    戦士(え……?)

    青年「なんですか?」

    賢者「行動で示すって言ってもな、魔王はもういないんだぜ?その辺の魔物を狩って、俺が勇者だぁって主張するつもりか?そんなのはなんの証明にもならない。兄ちゃんがお嬢ちゃんと仲良しなるだけだろ?」

    青年「……む」

    戦士「そ、そうです!!」

    賢者「勇者らしい行動をとるっていうのも却下だ。俺たちは本物の勇者なんて見たことねぇからよ。兄ちゃんの行動が正しいかどうかなんてわかりゃしねえ」

    キャプテン「なんだってぇ?」

    賢者「あー、アンタが気に食わないのもわかる。大艦隊を率いていたほどの女が惚れこんでるんだ、この兄ちゃんが強いのは確かなんだろう。でも、強いから勇者か?違うだろ?」

    勇者「ええ……そうですね」

    賢者「兄ちゃん、今までは卑猥な語句も混ぜつつ論調を段階的に勢いづかせて、女の思考を停止させてきたんだろうが、おっさんには通じないぜ?」

    勇者「貴方を口説いた記憶はありませんが」

    賢者「まぁ、とにかくだ。もっと具体的に証明してくれないとお嬢ちゃんが困っちまうんだよ。こいつの親父がとんでもない堅物でな。王族の命令は絶対って考えを持ってる」

    戦士「……」

    賢者「その娘も似通った思考回路なんだよ。だから、任務は死んでもこなそうとする。わかるだろう?任務が失敗しそうになれば、自害するかもしれねえ」

    勇者「それは、大変ですね。貴重な美少女が命を絶つなどあってはならない」

    77 = 56 :

    >>76
    訂正
    勇者→青年

    78 = 56 :

    賢者「そうだろう?勇者って言うなら、手を差し伸べてやらないとなぁ。ほら、お嬢ちゃんもしっかり考えろよ。どうしたら勇者って認めることができるのかを」

    戦士「え、ええと……どうしたら……」

    賢者「それは俺が決めることじゃねえよ。お嬢ちゃんが「このスケベこそ勇者だ」って思える条件を叩きつけてやんねえとなぁ」

    青年「ふふ……。やはり脱ぐしか……」

    戦士「や、やめて!!」

    キャプテン「ったく、折角会わしてやっても信じないんじゃ話にならないじゃないのさ」

    賢者「確認作業は大事だろ?イワシをマグロと偽られて納品されたらどう思うよ?」

    キャプテン「そんなの鉄拳制裁に決まってる」

    賢者「こっちも同じなんだよ。国を背負ってる分、慎重にもなる」

    戦士(この人……)

    青年「分かりました。そこまで言われては僕から条件提示するのもおかしな話ですね。貴女の出す条件を飲みましょう」

    戦士「いいのですか?」

    青年「構いません。貴女が火の中へ飛び込めというなら飛び込みましょう。元ではありますが勇者ですから」

    戦士(どうしよう……。どうしたら……)

    賢者「うぃー……」グビグビ

    79 = 56 :

    青年「条件が決まらないのであれば、是非とも僕の仕事を手伝って欲しいのですが」

    戦士「魔物の調査ですか?」

    青年「それもありますが……。最近、各地で増加している行方不明者については知っていますか?」

    戦士「はい」

    青年「それはどうやら人攫いが原因のようでして、僕は今、その人攫いを追っているところなのです」

    戦士「人攫い……!?」

    青年「国に仕える兵士としてもこの事件を解決することは有益なことではないですか?」

    戦士「それはそうですが……」

    賢者「ここでじっとしてても逃げられるぞ。とりあえずは首肯しておいたほうがいいんじゃねえか、お嬢ちゃん?」

    戦士「……そうですね。貴方を勇者であると認められる方法は思いつきませんし、暫くは貴方の行動を監視させて頂きます」

    青年「助かります。もし僕を連行して王女様が認めてくれなかったら、貴女が死んでしまうかもしれませんし」

    戦士「そこまで自分を追い込むかどうかは疑問ですけど、何らかの処罰はあったでしょうね」

    賢者「あいつの娘なら自傷行為ぐらいはやりかねないなぁ」

    戦士「義父さんを馬鹿にしてませんか?」

    賢者「してねえよ。呆れてるんだ」

    80 = 56 :

    キャプテン「ダーリン、本当にいいのかい?得体の知れない奴らだよ?」

    青年「来る者は拒みませんし、貴女は良いと思ったからここまで連れて来たんですよね?」

    キャプテン「ああ……まぁ……」

    青年「では、問題はありません。貴女がいいと思ったのなら、それだけで信頼に足る人たちです」

    キャプテン「……胸の奥がズキズキする……これが罪悪感……」

    青年「それに……」

    キャプテン「なんだい?」

    青年「あの人、少し気になりますね」

    賢者「うぃっぷっ。お、空になっちまったか。お嬢ちゃん、次のとってくれぇ」

    戦士「これ以上飲んだら、死にますよ?」

    賢者「望むところだぁ」

    戦士「はぁ……」

    キャプテン「ただの酔っ払いにしちゃ、確かに隙がないね」

    青年「あの人をどうにかしないと、僕は彼女と仲良くできませんからね」キリッ

    キャプテン「ダーリン……。その横顔も素敵だよ……」

    81 = 56 :

    キャプテン「名残惜しいけど、そろそろいくよ。仕事があるからね」

    青年「そんな。行かないでください」ギュッ

    キャプテン「ダーリン!!……でも、ダーリンにも使命ってやつがあるんだろ……あたしは……あたしは……ダーリンの使命が終わるまで待ってるよ!!」

    青年「ありがとうございます……。とても嬉しいです」

    キャプテン「未来の嫁として、当然のことさ。でも、たまにはダーリンから会いに来てくれると……あたしは嬉しいよ?」

    青年「分かりました。必ず、迎えにいきますね」

    キャプテン「ダーリン!!!すきだよぉ!!!」ギュッ

    青年「僕もです!!!」ギュッ

    賢者「若いって……いいなぁ。お嬢ちゃんはああいう相手、いないのか?」

    戦士「興味ないですから」

    賢者「青春の無駄遣いかぁ……。勿体無い」

    戦士「余計なお世話ですっ」

    キャプテン「じゃあね、ダーリン!!必要になればいつでも呼んでおくれよ!!南極にいたって駆けつけるからね!!!」

    青年「僕も貴女に危険が迫れば、いつ如何なるときでも助けに行きます!!!」

    キャプテン「ダーリーン!!!またねー!!!」

    82 = 56 :

    賢者「兄ちゃん、もっと優しくしてやれよ」

    青年「はい?」

    賢者「何人の女をはべらせてるのかしらねえけどよ、あんないい女をほったらかしにして、行き遅れたらどうすんだ?責任とるのか?」

    青年「僕のキャパシティはまだ余裕があります。彼女たちの行く末に問題はありません」

    賢者「そうかい」

    戦士「これからどうするのですか?」

    青年「今日のところは宿でもとって休んでください」

    賢者「なんだ、なんだ?俺たちは泊めさせねえってか?」

    青年「まぁ、一つのベッドに3人仲良く寝るというなら話は別ですが」

    戦士「私は床で寝ます。気遣いはいりません。戦士として野営の経験もありますから、床で寝るぐらい障害にはなりません」

    青年「僕の知っている側室ちゃんたちなら、ベッドに喜んで入ってくるか、断固拒否なのですが。貴女は新手ですね。これは楽しみだ」

    賢者「そういうことなら宿にいくか」

    青年「なに?」

    賢者「姿を消したらこいつは勇者じゃなかったってことだろ。そのほうが調査する手間も省けていいだろぉ?」

    戦士「それもそうですね。勇者ならまず逃げる必要がありませんからね」

    83 = 56 :

    青年「……ちょっと待ってください」

    賢者「なんだ?」

    青年「僕の監視を疎かにしていいと思っているのですか?」

    戦士「え?」

    青年「もしかしたら、何気ない仕草の中に勇者だと感じる部分があるかもしれないのに。素の僕を見ることで得るものも多くあるはずですよ?」

    戦士「それは……」

    賢者「例えばなんだぁ?」

    青年「気遣いとか、振る舞いとか」

    賢者「そりゃあ、兄ちゃんが色男っていうことしかわかんねえからなぁ。な?」

    戦士「ええ。そうですね。意味の無いことです」

    青年「くっそぉ……!!どうしてこう僕が気に入った女性は鉄壁なんだよ……!!」

    賢者「さてと、兄ちゃん。酒場はどこだ?」

    青年「ここを真っ直ぐ行けば右手に見えてきますよ」

    賢者「おぅ、サンキュ」

    戦士「では、私も宿のほうへ向かいます。また明日」

    84 = 56 :

    賢者「ふんふーんふふふーん……」

    戦士「あの」

    賢者「どうした?宿屋なら、通り過ぎただろ?」

    戦士「いえ、お礼を言っておこうと思いまして」

    賢者「礼だぁ?」

    戦士「もう少しで彼の言いなりになるところでしたから」

    賢者「あぁ……。いや、別に俺が口出ししなくてもあいつはお嬢ちゃんを悪いようにはしなかっただろうけどな」

    戦士「え?」

    賢者「あいつはただ、困っている顔を見て楽しみつつ、お嬢ちゃんに嫌われようとしていたからなぁ」

    戦士「私に嫌われようとしていた?」

    賢者「第一印象で好きになって欲しくないってことだろうな。なんでそんなことしているのかは知らないけどよ」

    戦士「……」

    賢者「気になるか?あいつのこと」

    戦士「彼が勇者なら連れて帰らないといけませんから。それが私の任務です」

    賢者「そうか。勇者だといいな。俺も自宅でゆっくり酒が飲めるようになるしな」

    85 :

    >>51から来ますた
    まさかの続編に血沸き肉踊っております

    86 :

    楽しみ!

    87 :

    ベッドに喜んではいってくる:そ、キャ、キ、ひ、バ
    断固拒否:ま、エ、ド
    あいしてるぅ:ゾ

    88 :

    眼帯女海賊で漁船団でダーリン
    …あなたでしたか

    90 :

    戦士「結局、お酒なんですね」

    賢者「女と金と酒があれば世の中は回るんだよ」

    戦士「それは貴方の世界だけでしょう」

    賢者「そうかい?」

    戦士「ところで、彼が嫌われようとしているなんてどこでわかったんですか?」

    賢者「俺ぁ賢いんだぜぇ?それぐらい分かる」

    戦士(賢者って読心術でもあったりするのかな……)

    賢者「もういいか?酒がのみてぇんだが」

    戦士「え、ええ、引き止めてすいませんでした」

    賢者「明日からは忙しくなるな。勇者に同行するんだからよ」

    戦士「まだ仮です」

    賢者「あぁ、そうか。悪かった」

    戦士「あまり飲みすぎないでください」

    賢者「俺の金だろぉ?気にすんな」

    戦士「言っておきますが、給金以上飲んでも前払いなんてしませんからね」

    91 :

    民間人の大艦隊が魔王退治
    →…ん?
    その後勇者が魔族を率いる
    →…どっかで見たような
    勇者で側室100人
    →…もしかして
    眼帯女海賊でキャプテンでダーリン
    →ハッ!(ガタッ

    続編待ってたぜ!

    92 = 90 :

    ―――夕方

    戦士「ふっ!ふっ!!」

    戦士「ふぅ……」

    青年「トレーニングですか?」

    戦士「はい。何か御用ですか?」

    青年「飛び散る汗っていいものですよね。更に夕日に照らされて輝くそれは、雪原で舞う細氷のようです」

    戦士「……宿に戻りますね」

    青年「僕も多少、剣の心得はあるんです」

    戦士「……」

    青年「どうでしょう。この木刀で打ち合いでも」

    戦士(勇者なら相当な技量を持っているはず。彼を見定める良い機会だ)

    戦士「ええ、喜んで」

    青年「よし、漲ってきました」クイックイッ

    戦士「その腰の動きはなんです?」

    青年「我が流派です」クイックイッ

    93 = 90 :

    戦士「はぁぁぁ!!!」

    青年「……」ヒラリッ

    戦士(なんて身のこなし……!!無駄がない……!!)

    戦士「せいっ!!」ブゥン

    青年「っと」カンッ

    戦士(これも受け止められた!?)

    青年「なるほど」

    戦士「なんですか?」

    青年「―――貴女はとても美しい」

    戦士「隙ありぃ!!!」ドゴォ

    青年「いでぇ!?」

    戦士「はぁ……はぁ……」

    青年「おぉ……このままでは死んでしまう……。抱きしめて癒してください」

    戦士「……頭、大丈夫ですか?」

    青年「僕は女性に抱きしめられると傷が癒える特異体質なんですよ」

    94 = 90 :

    戦士(戦いに慣れているのは間違いないし、どこかで訓練を受けたように綺麗な型だし……。素人ではないみたいだけど、ただの元兵士かもしれない……)

    青年「ギュッとされると、主に股間が元気になりましてね」

    戦士「不潔なことは言わないでください!!」

    青年「はい」

    戦士「素直ですね」

    青年「元勇者ですからね」

    戦士「関係あるんですか」

    青年「嘘つきな元勇者って嫌じゃないですか?」

    戦士「さぁ、よくわかりません」

    青年「はぁ、それにしても疲れた。久々に貴女のような兵士さんと剣を交えることができて楽しかったです」

    戦士「そうですか。そう言っていただけるなら光栄です」

    青年「さてと。明日は正午に街の中央にある噴水前で恋に落ち合いましょう」

    戦士「わかりまし―――何を言っているんですか?」

    青年「おしい。もう少しで自然と貴女が僕に恋をするところだったのに」

    戦士「私に勇者と認められる気はあるんですか?」

    95 = 90 :

    青年「ありませんよ?」

    戦士「え……?」

    青年「認めてもらおうなんて微塵も思っていません」

    戦士「どうして!?」

    青年「僕の目的はただ一つ。貴方を僕に惚れさせて最後の側室にすることです」

    戦士「そく……!?」

    青年「3年間、ずっと僕はこのときを待っていたのです。僕の体の上を過ぎ去っていった女は夜空に輝く数多の星ほどいましたが、どの人も僕の側室としては相応しくなった」

    青年「具体的に言えば、どの人もタイプが似通っていたってことなんですが。貴方のような人を僕は求めていたのです」

    戦士「……そういえば勇者は100人もの側室がいるらしいですね。その真似でしょうか?」

    青年「側室100人は勇者という肩書きを捨てた僕には少しばかり荷が勝ちすぎているんですよね。やろうと思えばできますけど」

    戦士「……」

    青年「なので正妻プラス側室10人で我慢しようと思っています。そして何分、10人分の椅子しかないわけですから選ぶのも慎重になります」

    戦士「選ぶって……」

    青年「一人として同タイプがいてはいけない。同年代が偏ってはいけない。みんなエロい。この大前提のもと僕は側室集めをしています。その所為で3年経ってもまだ成就していないのですが。まさに皮肉ぅ」

    戦士「本気でそんなことができると考えているのですか?」

    96 = 90 :

    青年「貴女で僕の長年の夢は達成されました。本当にありがとう」

    戦士「残念ですが、私はそういう男性は嫌いです」

    青年「嫌いって……。好きってことですか?」

    戦士「違います!!」

    青年「そう恥ずかしがらず」

    戦士「貴方は一体なんですか!?魔物の調査をしているんじゃないんですか?!」

    青年「何故、そのようなことをしていると思いますか?」

    戦士「国から依頼されているとかですか?」

    青年「残念。魔物の調査をしているという口実で旅をしながら、側室候補を探していただけです」キリッ

    戦士「とんでもない屑人間ですね!!」

    青年「ぬほほぉ。もっと言ってください。最近、責められる快感にも目覚めまして」

    戦士(なにこの人……本当に頭おかしいんじゃ……)

    賢者「―――兄ちゃん、あんまりいじめんなって」

    青年「む?」

    戦士「どうしてここへ?酒場に居たのでは……?」

    97 = 90 :

    賢者「兄ちゃんの考えには賛同するけどよぉ。お嬢ちゃんには手をだしてほしくねえな」グビグビ

    青年「これはこれは可笑しなことを。年頃の男女が猥談をして何が悪いのでしょうか」

    戦士「猥談なんてしてませんっ!!」

    賢者「兄ちゃん、嫌われたいなら話さないって手段もあるぜ?本性を知られたくないなら、それが一番だ。喋らなきゃ相手も知りようがないからなぁ」

    青年「……何を言いたいのか分かりませんね」

    賢者「わざわざ別嬪を探すより、その辺にいる情婦でも抱けばいいだろ?」

    青年「傷物に興味などない」

    賢者「まだまだガキだなぁ。いいかぁ?初物も確かにいいが、リードされるのもいいもんなんだぜ?何より楽だからな」

    青年「老兵の考えですな。元気なうちに色々仕込んで、自分好みに調教し、そして数年後は自分の上で躍らせる。これが理想郷でしょう?」

    賢者「ハハッ。なるほどなぁ。だが、誰もが手前好みに出来上がるとは限らねえだろぉ?完成前に壊れるリスクってものもあるんだからな」

    青年「その点は心配無用。僕は元勇者ですからね」

    賢者「おぉ。そうかい。すげえ、説得力だぜぇ」グビグビ

    戦士「……」

    青年「どうして耳を押さえているのですか?」

    戦士「耳が腐るからです」

    98 = 90 :

    青年「ああ!!申し訳ありません!!そういう意味ではないんですよ!!僕としたことが言葉選びを誤ってしまった」

    戦士「……」

    青年「僕のいう傷物とは非処女と言う意味ではなくてですね、体を売ることでしか自分をアピールできないような心身に大きな傷がある人ということです。未亡人とかむしろウェルカムですから。安心してください」

    戦士「私はまだ未成年ですし未婚ですっ!!!」

    賢者「へぇ……。そうなのか。てっきり初物以外はお断りだと思ったのに」

    青年「何を馬鹿な。下は6歳、上は49歳までいけますし、人妻でも構いません」

    賢者「ほぅ……。兄ちゃん……やるじゃねえか」

    青年「むむ?ほう……僕の嗅覚が告げていますね。貴方は、同業者だと」

    賢者「あっはっはっは。酒は飲めるか、兄ちゃん?」

    青年「人並みには」

    賢者「よっし!!行こうぜ!!」

    青年「貴女もどうですか?」

    戦士「行きません!!!」

    青年「おや。何故?」

    戦士「どうしてこの話の流れでついてくるって思えるんですか!?」

    99 = 90 :

    青年「貴女を酔わせて色っぽくさせる僕の作戦が破綻するので、断らないでください」

    戦士「お断りです!!」

    賢者「兄ちゃん、お嬢ちゃんには大人の遊戯はまだはええよ。熟練した女でもひっかけようぜ」

    青年「そうですね。一夜限りの飯事ならば、そちらのプロを呼びましょうか」

    賢者「話が早くていいなぁ。うし、いくか。兄ちゃんの側室話も聞かせてくれよ」

    青年「いいですが、僕と側室ちゃんの赤裸々な日常はある種、精力増強剤になりますからね」

    賢者「望むところだ。ところでさっき下は6歳とは言ってたけど、そんな側室もいるのか?」グビグビ

    青年「ええ。もうすぐ4歳になる女の子もいますよ」

    賢者「ぶふっ!!」

    青年「あと2年は待たなければならないのが辛いところですね」

    賢者「そこまでたぁ……おめえはやっぱり、勇者の器だなぁ……」

    青年「当然です」キリッ

    戦士「……」

    戦士(男って変態ばっかり……)

    戦士(義父さんの言ったとおり、男は魔物より怖い……)

    100 = 90 :

    ―――宿屋

    戦士「さっぱりした……。いいお湯だったな」

    戦士(あの二人、今頃……)

    戦士「……っ」

    戦士「もう!!変な想像しちゃった!!あの二人の所為だ!!!」

    戦士「……はぁ」

    戦士(そういえば、あの人、どうしてあの場に来たんだろう?ずっと酒場に居たんじゃ……)

    戦士(散歩ぐらいはしたくなるのかな……)

    戦士(彼も急に現れて、いきなり打ち合いをしようなんて……)

    戦士「変態の思考なんてわからないし、どうでもいいかな」

    戦士「ふぅ……」

    戦士(彼が勇者とは思えないし、早々に見切りをつけて別の場所に行ったほうがいいかな……)

    戦士(勇者なんて……いないだろうし……)

    戦士(でも、王女様を裏切ることなんてできない。義父さんのためにも)

    戦士「頑張ろう」


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