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    元スレ上条「そこのおねーさん! お茶しない?」 麦野「あん?」

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    301 = 300 :

    >>281
    今回は詳しく説明じゃねぇよ
    全部詳しく説明しろよカス[ピーーー]

    302 = 300 :

    >>281 今回は詳しく説明じゃねぇよ 全部詳しく説明しろよカス死ね

    303 :

    落ち着けよ

    304 :

    saga入れたいだけやろ

    305 :

    >>286
    しなかったな。
    泡浮ちゃんのジャンプシーンが素敵だった

    306 :

    色々予定が立て込んだので、突発投下。

    今回は短め20k。
    でも、エロは挿入する、絶対にだ。

    多分、第3話はこんな感じで小出しになると思います。

    307 = 1 :





    S-1 DAY マイナス1

    PM23:00 マンション「Melty kiss」 絹旗命名 「インランの間」


    ギシギシギシギシッ…

    クィーンサイズのベッドの上で、若い男女が互いを貪りあう。
    その豊かな双乳に夥しいキスマークをつけられたキツ目美人の女性は、
    ツンツン頭の少年の激しいピストン運動に、喜悦の涙を流す。

    「あンッ、あンッ、あンッ!! あぅッ!!」

    ピストン運動のたびに、かなり大きめな豊乳が、ぶるんぶるん、と盛大に揺れ、
    5,6回突かれるごとに、形の良い顎を反らして絶頂に達する。

    「ぅ、締まる…… 沈利、またイッた?」
    「さっきからッ、イキっぱなしよ…! 当麻クン、耐えすぎ…ッ!」

    既に何回か腟内射精されているのか、結合部から精液と愛液が混ざった液体が吹き零れる。
    上条と麦野、通算何度目になるか分からない、ガチセックスの最中だ。

    「流石に3発目だからな…! これで長持ちしなかったら、怒るだろ…ッ!!」

    ズリッ、ズリッ、ズリッッ!!

    四方の膣壁を擦るように、細かい変化をつけてピストン運動を繰り返す。
    擦られる膣壁で感じ方が違うのか、麦野の反応も微妙に変化する。

    「…あ、ソコッ! ソコ良いわ…!」
    「ん、ココ?」

    新たに発見した性感帯を、ペニスの上カリでごりごり擦ると、麦野が声にならない悲鳴を上げる。

    「―――ッ!! すご… ソコ、良い……ッ!」
    「それじゃ、これでラストにするぜ…ッ!!」

    新たな弱点を見つけた上条が、その場所をピンポイントに責める。

    「………ぉぉおおおおああああああああ!!!!」

    シーツを引き千切らんばかりに掴んで堪えていた麦野が、耐え切れなくなって獣のような唸り声を上げる。

    「…出すぞ、沈利ッ!!」

    麦野の限界を悟った上条が、奥の奥までペニスをぶち込んで勢い良く射精を始める。
    子宮のみならず、脳にまで精液をぶっ掛けられたような感覚を経て、麦野沈利はようやく脱力を得た…


    .

    308 = 1 :

    「うぁーーー、すっげぇイッたぁ……」

    上条が秘裂からペニスを、ずるり、と引き抜くと、抑揚の無い口調で麦野が呟いた。
    下品な物言いだが、こういう言い方をするときは彼女の本心が出ている証拠だ。

    「……あー、なぁ沈利」

    麦野が上機嫌なのを確認して、上条が躊躇いがちに声を掛ける。

    「あのさ、そろそろ、解禁してもよくね? …お掃除フェラ?」

    吹寄の件からフェラ禁止になってから1週間ほど。
    あの時の充足感が忘れられない上条は、麦野の機嫌の良いときにおねだりをしようと、タイミングを計っていたのだ。

    しかし、麦野は無言で自分の秘裂に人差し指と中指を突っ込みと、ぐちゅぐちゅ、と盛大に腟内を掻き回す。
    そして、精液と愛液が付着して、湯気が立つほどにふやけた指を上条の前に突き出した。

    「舐めて」
    「………っえ?」
    「はい、ブ~~~!! 『己の欲せざる所人に為す勿れ』ってかぁ? 
     テメェができねぇことを、彼女に強要させんじゃねーよ」

    口調はそこまで激しくないが、ガン拒否である。

    「いやッ! 舐める舐める、舐めさせていただきますッ!!」
    「遅いっての。つーか、ちっとは我慢しろよ」

    やや呆れた口調で麦野が言う。

    「くそぅ… あれ、マジですげー感動するんだけどなぁ…」
    「こんな良いオンナに、生ハメ中出ししてんだから、ぜーたくなこと言うな、バカ」

    零れた精液がシーツを汚さないように、麦野がティッシュで秘裂を押さえる。

    「はい、抱っこ」

    麦野が片手を上条に伸ばすと、心得た上条が麦野を軽々とお姫様抱っこをする。

    いつものパターンでは、このままバスルームに直行して一緒にお風呂を入るのだが、今回は無粋な電子音がそれの邪魔をした。

    Pipopipopipo......

    独特な電子音に、麦野の表情が「げぇ…」と歪む。

    「…ぜってぇ、タイミング計ってやがったな、覗き見ヤローめ…」

    憎々しげに呟いて、傍らの携帯電話を取る。
    とりあえず、上条が麦野を抱っこしたままベッドに腰を降ろすと、麦野は電話の通話スイッチを押した。



    .

    309 = 1 :

    『や、先ほどはお楽しみでしたね♪』
    「ブチ殺されたくなかったらとっとと用件を言え」

    予想通り、電話の主は『アイテム』に仕事の斡旋をする、通称『指示役の女』だ。

    『へーんだ、可愛い子犬ちゃんと昼夜問わず盛っちゃってさぁ… この淫乱女めッ!!』
    「そういうアンタは、もしかしてクモの巣張ってんじゃないの? 早く使わないと、オンナやめるハメになるぞ?
     ……あ、もしかして、すでに閉経しちゃってる?」
    『こ、こいつときたら…… なんでそう下品な言葉がポンポン出やがるんだ……!?」
    「うっさい、良いから、とっとと用件を言えッ!!」

    『指示役の女』は、それでもまだブツブツと文句を言っていたが、間を取るように、「あ~ごほん」と咳払いをして話し始めた。

    『…今回のお仕事は『奪還・回収』よ。まぁ、よくある『外』への技術流出の阻止ね。
     詳しくは後から説明するけど、アンタらにはハンター役をやってもらうわ』
    「ちっ、めんどくせーな… つうか、即応しなくて大丈夫なのかよ?」

    学園都市の『10年以上先を行った』技術は、学園外の科学者にとっては垂涎の的だ。
    当然、技術の流出には気を使うし、事前に察知しているのなら、即応部隊が即確保するのが通例だ。

    『それが色々と複雑っつーか、やっかいな事情があってねぇ。アンタらに動いてもらうのは明後日になるんだわ』
    「…げぇ、嫌な予感しかしねぇぞ?」
    『あ、それ多分当たってる。
     今回のメインは、当然、トチ狂った科学者の逃亡阻止と技術奪還なんだけど、
     裏にもう一つ目的があって、逃亡者を泳がせて、逃亡を幇助する反学園都市の組織を把握するわ』
    「だりぃ… 悪いけど、アタシはパスね。とっとと目標を確保して終わらせてもらうわ」
    『コイツときたら… ま、普通に仕事をやる分には文句は言わないわよ。
     敵対組織のあぶり出しは、『他の暗部』がやってくれるでしょーから』

    『指示役の女』の言葉に、麦野の表情が歪む。

    「『暗部』を総動員するつもりか… よっぽど上質の餌なんだな?」
    『それは資料を読んでから判断してください。それでは、健闘を祈ります』

    電話は唐突に切れた。
    麦野は忌々しげに携帯をベッドに放り投げると、上条の耳に口を寄せて言った。

    「お風呂で楽しんだら、皆に連絡してちょうだい。けっこうでかいヤマになりそうよ…」

    日常が終わり、非日常が幕を開けようとしていた……



    .

    310 = 1 :

    S-2 DAY -1

    同時刻 とある路地裏


    学園都市の路地裏を、大きなスポルディングバッグを肩から下げた、中肉中背の壮年男性が歩いている。
    あまり運動慣れしていないのか、それともバッグが相当に重いのか、ぜえはあ、と肩で息をしている。
                                                     フルチューニング
    「マスターマスター、マスターの鼓動が頻脈です。適切な休憩が必要です、と、ミサカ00000号が申し上げます」
    「……うるさい、休憩はあとだッ!」

    男の3歩半後ろを、一人の女性が歩く。
    この女性も、大きめのバッグを肩に架け、両手にボストンバッグを下げる重装備だが、男と違って息の1つも上がっていない。

    「『暗部』が動き出す前に、ある程度の仕込みを済ませておかねばならん。休んでいる暇は無い…!」

    男は1つ気合を入れると、傍らの女性を見た。

    その女性は男よりも少し背が低く、162cmほどの身長で、身体の線が見えない緩めのワンピースを着ている。
    頭にはつばの広い麦わら帽子を目深にかぶっているため、表情を探ることは出来ない。

    「マスターマスター、わたくしめの計算では、小休止を取った方がより効率的です。と、ミサカ00000号が申し上げます」
    「…うるさい、黙って私について来い… 命令だ!」
    「マスターマスター、命令を『統合・解釈』いたしました。発語を休止し、マスターに追随します。と、ミサカ00000号が申し上げます」
    「…ああ、それで良い」

    『マスター』と呼ばれた男は、しかし、足を止めて少女を見た。

    (くそ… どうして私は、こんなことを……)

    男の表情が、形容しがたい形に歪む。
    後悔をベースに、諦観と愛想と、そして決意をミックスしたような表情だ。

    発語を禁止されているためか、女性が首をかしげて疑問を向ける。

    「…なんでもない、行くぞ」

    男は女性の疑問には答えず、踵を返して歩き始めた。
    女性も、それ以上追求しようとせず、きっちり3歩半下がった位置で、男に従って歩き始めた。

    男の名前は天井亜雄。
    数日後には、学園都市の『暗部』ほぼすべてから狙われる、哀れな研究者だった……




    .

    311 = 1 :

    S-1 DAY 0

    PM1:00 「とある」ファミリーレストラン


    「超電磁砲(レールガン)の複製人間(クローン)~~!?」

    とある昼下がりのファミリーレストランに、フレンダ・セイヴェルンの素っ頓狂な声が響く。

    「ふれんだ、こえがおおきい」
    「あ、ゴメン、滝壺。 …でも、どーしてそんな物が作られた訳?」

    窓際19番のファミリー席には『アイテム』全員が揃っており、黒一点な上条はどうにも居心地が悪い。

    「『どうして』かは、超簡単にわかるでしょう。
     レベル5を量産できれば、学園都市のパワーバランスが、超ひっくり返りますから」

    絹旗の言うとおり、超能力者(レベル5)は、それ1人だけで一国の軍隊に匹敵すると言われている。
    その量産が可能ならば、世界征服も夢ではないだろう。

    「問題は、なぜ『超電磁砲』か、ということね。
     資料によると、クローン作成に使われたDNAマップは、超電磁砲が10歳のときのものらしいわ。
     その時、あの小娘はレベル1にも達していなかったそうよ」

    あまり興味の無い風に麦野が言う。

    「ワケわかんねぇな。学園都市側は、ビリビ… 御坂がレベル5になるのが分かっていたって言うのか?」

    『ビリビリ』と言い掛けた時、麦野に、ギロリ、と睨まれて、上条はあわてて言い直した。
    うっかり失言をして、また要らないフラグを建てないように、麦野によるデリカシー強化訓練である。

    「DNAマップ提供の目的は、筋ジストロフィーの治療となっているけど、可能性としてはそれも有るわね……
     アタシだって、最初からレベル5をめざした特別カリキュラムを経てレベル5になったんだし」

    珍しく麦野が遠い目をして言う。

    麦野はあまり自分の過去を語らない。
    それは『暗部』であることからの戒めなのか、それとも、別の理由なのかは定かではない。
    ただ、漠然と『聞くべきではない』と、上条は感じていた。

    「……それで、こんかいのたーげっとは?」

    停滞した雰囲気を、やんわりとした滝壺の声が破る。

    「…えーと、『天井亜雄』 量産型能力者計画、通称『レディオノイズ』計画の超責任者ですね」

    「『レディオノイズ』計画は、御坂美琴の体細胞クローンの作成に成功するも、
     その性能はオリジナルの1割に満たなかったため、計画は凍結……
     結局、レベル5の量産は失敗に終わったって訳」

    「つまり、あまいさんの研究はしっぱいにおわった?」

    「結論から言うとそうね。
     私財を投じた研究が失敗に終わり、巨額の負債を抱え、ニッチもサッチも行かなくなった哀れな天井研究者は、
     一の『研究成果』を手土産に、学園都市外部に亡命しようとした、と」

    「そして、その『研究成果』がこの娘か……」

    上条の手の中には、掌大の撮影デバイスがある。
    そこには、過去、彼に何度も勝負を挑んできた少女、御坂美琴に良く似た少女が写っていた。

    研究成果とは、即ち、1体だけ生産されたクローンのプロトタイプである。




    .

    312 = 1 :

                               オリジナル
    「ミサカタイプ・クローンか… どー見ても御坂美琴本人よりも肉体的に成長してるわね」
    「クローンですから、実年齢は数歳程度でしょうね。…精神年齢が何歳かが気になりますが」

    デバイスに写る少女は、上条や麦野が遭遇した御坂美琴よりも若干大人びて見える。

    「能力は強能力(レベル3)の劣化電気(レディオノイズ)。
     出力は超電磁砲の1割未満みたいだけど、『電気使い(エレクトロマスター)』としては充分な能力ね。
     電気的なトラップや追跡手段は使えないと見て良いわ」

    麦野が冷静に分析する。

    「ですが、ウチには滝壺が居ます。
     これは超大きなアドバンテージでしょう」

    絹旗が滝壺を見ながら言う。
    滝壺の能力である『能力追跡(AIMストーカー)』は、たとえ地球の裏側に居ようとも、能力者であれば完全にその位置を補足できるものだ。
    『体晶』のサポートが必要とはいえ、かなり強力な能力だ。

    「…まかせて」

    注文したパフェをもぐもぐ食べながら、絹旗が言う。

    「でも、結局動けるのは明日からなんでしょ? めんどくさー…」

    フレンダが呆れたように両手を挙げる。
    絹旗、滝壺も同様の感想のようで、互いに頷きあう。

    「どうも、学園都市側は今回のヤマを特別視しているみたいね。
     ドクター天井の逃亡も仕組まれた匂いがするわ」
    「というと?」
    「…具体的な結論を出すには情報が少なすぎるわね。
     とりあえず、今日は各自情報を頭に入れて、明日から行動を開始するわよ」

    上条の質問を微妙にはぐらかし、麦野が会話を締める。
    何か用事でもあるのか、フレンダが一番に席を立った。

    「とりあえず、アタシは浜面通じてスキルアウトに探りを入れておくわ。
     妹の様子も見ておきたいしね」

    そう言って、お気に入りの帽子を被るフレンダに、麦野が声を掛けた。

    「フレンダ、それならコレも連れていってちょうだい。
     スキルアウトにツテもあるみたいだし」

    麦野が上条が指差して言う。
    事前に話してあったのか、とくに動揺も無く上条が立ち上がる。

    「…ま、別に良いけど、妹に色目使わないでよ?」
    「しませんって、上条さんをどんな風に見てるんですか…?」
    「性獣」
    「……ひどい誤解だ」

    顔に手を当てて落ち込む上条を、麦野が頭をはたいてどやしつける。

    「変に気にすんじゃねぇよ、余計に怪しいだろうが。とっとと行って来い」
    「へーい、そんじゃ、フレンダさん、ヨロシク」
    「あいさー。いやー、上条が居てくれると助かる訳よ」

    何が嬉しいのか、満面の笑みを浮かべてフレンダが言う。

    「…フレンダぁ、手ぇ抜いてトチったら、容赦なく処分するからな。調子のんなよ?」
    「う… 分かってるわよ。仕事はきっちりこなすから…!」

    ドスの効いた麦野の台詞に、フレンダは思わず冷や汗を流した。




    .

    313 = 1 :

    S-4 DAY 0
    同時刻  某ホテル最上階ペントハウス。



    「相手は『電気使い(エレクトロマスター)』だからな、
     俺様がやってもいいが、ハッカーを確保する必要があったわけだが…」

    学園都市を一望できる高級ホテルの最上階。
    機能的な生活空間や、それと不釣合いなほど電子化されたシステムスペースがあるペントハウスに、特徴的な男女4人が居た。

    「それで、塔下くんがナンパしたのが彼女なの?」

    最初に言ったのは端正な顔立ちをした長身の青年で、
    それに応えたのは、小柄な、しかし、大人が着るようなイブニングドレスを見に纏った少女だ。

    「ナンパっつーか、ネットに複雑な暗号キーを置いて釣っただけですけどね。
     まさか、こんな娘が釣れるとは思っていなかったです」

    そう言ったのは、天使の輪のような金属環が頭部をとりまいている少年だ。

    少年―塔下―が見下ろした先には、ソファに横になったローティーンの少女が居る。
    その少女は、たくさんの花をかたどった髪飾りで頭を飾っている。

    「この小娘が『守護者(ゴールキーパー)』だってか。弱能力者(レベル1)なんだろ?」
    「僕も信じられないですが、状況証拠的に真実のようです。
     現に、垣根さんが構築して、僕がアレンジしたデコイをあっさりと解析していますし」

    塔下が肩をすくめる。
    それで納得したのか、青年がドレスの少女に目線を送る。

    「まあいい、確認してみりゃ分かることだ、『心理定規(メジャーハート)』を使ってくれ」
                            ・ .・ .・ ・ .・ .・ .・ ・ ・ .・.・ .・ ・ .・ .・
    「了解。戦闘能力はないみたいだから、貴方と距離単位5まで縮めるわよ」

    ドレスの少女が、花の少女に近づき覚醒パッチを鼻に当てる。
    わずかな身じろぎと共に、花の少女が目を開くと、ドレスの少女が「パーソナルリアリティ(自分だけの現実)」を展開した。

    「…………………………ぁ」

    目覚めたばかりで状況が理解できない花の少女は、周囲をキョロキョロと見回して、最終的に視線を青年に向けた。

    「よう、良い夢を見れたか? ちなみに俺は垣根帝督という。あんたの名前は?」

    花の少女の視線を真っ直ぐ受け止め、青年―垣根帝督―が微笑む。
    その笑みをどう解釈したのか、花の少女の頬がみるみる紅潮し、恥ずかしそうに視線を落とす。

    「う、初春、初春飾利です… 垣根さん……」

    飴玉を転がすような甘ったるい声で、初春飾利は答えた。



    .

    314 = 1 :

    「初春か、面倒だから呼び捨てにするぞ、いいな」
    「はい… かまいません……」

    垣根に見つめられるのが余程恥ずかしいのか、初春は人差し指を、もじもじ、と擦り合わせて視線を合わせようとしない。

    (相変わらず、えげつねー能力だなー)

    その様子を見て、塔下が戦慄ともとれる感情を抱く。

    『心理定規(メジャーハート)』は精神感応系の大能力(レベル4)で、
    その効果は「人の心の距離を自在に調節できる」という恐ろしいものだ。

    効果の強度は、彼女が独特に用いる『距離単位』という単位で設定し、
    距離単位5は、例えるなら、そのアイドルの為に100万単位の金銭を惜しみ無く浪費する熱狂的なファンほどの距離だ。

    「そんなに緊張することは無いさ。少しお前に手伝ってもらいたいことがあってな。それで、ここに呼んだわけだ」
    「は、はいッ! 何でも言ってください!!」

    今の初春にとって、垣根は親、親友以上に心を許す相手だ。
    その場で愛の告白をしてもおかしくない心理状況なのだ。

    「じゃ、頼みごとの前に1つ確認だ。
     初春は、『守護者(ゴールキーパー)』と呼ばれる凄腕のハッカーだよな?」
    「はい、そうです。 …どうして、垣根さんがそのことを?」
    「そこは気にするな」
    「はい、わかりました」

    疑問に思って首をかしげるが、垣根がその疑問を一蹴し、初春が素直に頷く。

    「頼みごとってのは、とある犯罪者の追跡だ。
     学園都市の技術を『外』に流出させようとしている悪い奴だ。
     そいつの足取りを追ってくれ」

    垣根の言葉を、コクコク頷きながら聴いていた初春は、納得したように、最後に大きく頷いた。

    「なるほど、よく分かりました。
     ということは、垣根さんは『警備員(アンチスキル)』、もしくは『風紀委員(ジャッジメント)』ですか?」
    「…いや、そうじゃない。これは俺様の私的な頼みごとだ」

    魅了しているとはいえ、凄腕のハッカー相手に嘘をつくのは不味いと判断し、垣根ははぐらかした。
    しかし、それが致命的なミスとなった。

    「それでは、お引き受けできません」
    「……なに?」

    相変わらずもじもじと、しかし、はっきりした口調で初春は拒絶した。

    「…もう一度言うぞ、犯罪者の追跡に協力してくれ」
    「すみません… 垣根さんの私的な用件であるなら協力できません。
     犯罪者の追跡ならば、『警備員(アンチスキル)』に任せるべきです」

    さらに拒絶を受け、どういう事か、と垣根はドレスの少女を見た。

    「……おそらくは、『どんなに親しい相手でも譲れない一線』が彼女にはあるんでしょうね」
    「見た感じですが、『ハッカーとしての能力を悪用しない』とか決めてるんじゃないんですかね」

    ドレスの少女と塔下が順番に言う。

    垣根は「チッ… ムカつくぜ…」と1つ舌打ちをすると、
    「初春、そうなのか?」と初春に尋ねた。

    「はい、私のハッキング技術は限定された状況でしか使いません。
     些細な頼みごとならば状況により行いますが、犯罪者を追跡するような高度な操作を私用で使うわけにはいきません」

    初春の回答に垣根は天を仰いで嘆息した。
    『心理定規(メジャーハート)』の高い能力は垣根もよく分かっている。

    それなのに、自己を曲げない初春の克己心が凄まじいのだ。

    「ドジ踏んだぜ、クソ…… 能力を解除してくれ」

    ドレスの少女が、肩をすくめて能力を解除する。

    すると、それまで熱視線を送っていた初春が、始めは呆然と、次第に理解へ、
    そして、最後に憤怒の表情を作って垣根を睨みつけた。




    .

    315 = 1 :

    「人の心を…… なんてことを……ッ!!」
    「おいおい、素直に協力してくれれば、最後までお前はハッピーだったんだぜ? 自業自得だ」

    怒りを押し殺した声で言う初春に対して、垣根が吐き捨てるように答える。
    その声には、若干の怒りが含まれていた。

    「貴方がたは何者ですか…?」
    「『スクール』。もしかしたら知っているかもしれんが、学園の『暗部組織』だ」

    あっさりと垣根が言い、初春の表情がより険しくなる。

    「…内実は知りませんが、非合法な組織の存在は確認しています」
    「そりゃ結構… じゃ、正気の初春に再度お願いだ。俺たちに協力してくれ」
    「まっぴらごめんです…!」

    今度は明確に初春が拒絶する。
    ドレスの少女と塔下が、互いに顔を見合わせて「あちゃー」という表情を作った。

    「貴方がたがどんな目的で活動していらっしゃるのかは分かりませんが、
     非合法な活動に手を染めることはできません!!」
    「オーケィ、オーケィ。わかったから耳障りな声で喚くな、喧しい」

    垣根帝督が不機嫌そうな声をだして、ギロリ、と初春を睨む。
    しかし、なおも初春が言い募ろうとした、その瞬間、

    「………………!?」

    初春の口から発語が止む。
    それは、まるで声が口から出る前に『見えない壁』に吸い込まれているかのようだった。

    驚き、身体を動かそうとするが、今度は手足が見えない枷でも嵌められているかのように動かない。
    動作と声を封じられた初春が、青ざめた表情で垣根を見た。

    「まぁ、予想はつくだろうが能力を使わせてもらった。テメェがどんな手段を用いようが解除はできねぇ。
     ――俺の未元物質(ダークマター)には常識が通用しねぇからな」

    垣根帝督、学園都市の頂点である超能力者(レベル5)の第2位である青年が、残忍な笑みを浮かべる。

    「…どうするんですか?」
    「搦め手が効かねぇなら、正攻法で責めるしかねぇだろ」

    垣根の言葉を聞いたドレスの少女が、「可哀想に…」と呟く。

    「初春よ、ギブアップするなら早めにな、俺だって趣味じゃねぇんだからよ」

    低く、無機質に調整された声色に、初春は確かな恐怖を感じた……




    .

    316 = 1 :

    はい終了。

    次回は丸々初春回の予定。
    予告どおりエログロ(作者の中では)やります。

    初春にしたい、あーんなことやこーんなことをレスしてたら、
    もしかしたら文中で実現するかも!?

    それではまた次回。

    317 :

    特に何もしないでください

    318 :

    くすぐり地獄か
    なんて残酷な…

    319 :

    だるま

    320 :

    さんが転んだ

    321 :

    で、ひたすら鬼

    322 :

    全裸に剥いて後ろ手で縛り、目隠しをさせて土下座状態に固定、ケツを思いっきり蹴りあげ続けたい

    323 :

    >>319-321
    それ地味に辛い

    324 :

    貞操帯

    326 :

    触手くらい垣根さんなら簡単に作れるはずだ

    327 :

    心理定規で心の距離を縮めてからラブラブセックスで種付け。

    329 = 1 :

    なぜだろう…
    もう10kbほど書けてしまっている…
    筆がノリノリすぎてで初春がヤバイ
    解剖学的にだるまはアウトでも、神経学的にだるまはセーフだよね!

    330 :

    どんなだるまだよ

    331 = 1 :

    >>330
    第5―6頸椎の間になにか挟むと、神経学的にだるまになれるよ!
    ホント、未元物質って便利な能力だぜー。

    332 :

    >>331

    動かせなくするってこと?

    333 = 1 :

    ネタバレになるかもだから、知りたい人は『頚髄損傷』でググッてちょうだい

    334 = 332 :

    やっぱり四肢麻痺か

    335 :

    もういっそのこと耳年増な初春を徹底的に冷やかして最終的にベソかかせる様なプレイで構わないんだが

    337 :

    >>336
    せっかく忘れかけてたのに余計な事言ってんじゃねぇよクソ野郎!!!!

    338 :

    こういう関係から始まる帝春もありだと思います

    339 :

    一気に読んだがエロ描写が濃くて実に素晴らしい。
    新刊では幻想殺しが左手に移ったのかって思った

    340 :

    できたので今から投下。

    初春の拷問回。
    今回も20kb強。

    341 :

    ひゃっほう

    342 = 1 :





    S-5 DAY 0
    13:30 ペントハウス

    「~~~~~~~~~~ッッ!!!!!」

    ペントハウスに声無き絶叫が響く。

    絶叫の主は初春だ。
    いったいどういう能力干渉を受けているのか、彼女はソファの上で両手両足を支離滅裂に動かし、
    両目の瞳孔を限界まで拡げ、苦悶の表情で千切れんばかりに首を振る。

    「えぐい… 気が触れるんじゃない?」
    「いったん止めるか」

    無表情にのたうちまわる初春を見下ろしていた垣根が、指をパチンと鳴らす。
    すると、あれほど暴れていた初春が、糸の切れた人形のように、くたり、と動きを止めた。

    「意識有るか、おい」

    垣根が初春の肩を軽く足蹴すると、初春はのろのろと顔を上げて焦点を垣根に合わせた。

    「…なにを、したん、ですか………?」

    今にも消え入りそうな弱々しい声で初春が尋ねる。

    「あん? 別に難しいことじゃねぇよ。
     てめぇの『感覚』を『未元物質』で全部インターセプトしただけだ。
     言ってる意味、分かるか?」

    垣根の言葉に、初春が激しく震えだす。

    感覚を遮断する。
    それはつまり、五感を含めたすべての体性感覚、深部感覚が無くなるということだ。

    何も見えず、何も聞こえず、何も言えず、何も感じない…
    暗闇よりももっと恐ろしい『何か』に、初春は叩き込まれたのだ。

    「よし、理解したならもう一回だ。今度は長く時間を取るぞ」
    「ま、待ってくだッ」

    初春の制止もむなしく、垣根帝督は冷酷に「自分だけの現実(パーソナルリアリティ)」を展開した。



    .

    343 = 1 :

    はじめは闇。

    視覚、聴覚、嗅覚、味覚を奪われ、完璧な闇が初春を包み込む。
    人間は本能的に闇に恐怖を抱く。
    頭で理解していても、それでもゾクリとした恐怖が初春を襲う。

    次に不可触。

    触覚が完全に遮断されると、それまで触れていたものすら知覚できなくなる。
    結果、それまで座っていたソファを認識することができず、支持面の喪失を脳が認識するが、現実の身体はソファに座っている。
    認識の齟齬が発生し、脳が混乱する。

    最後に自己の喪失。

    人間は運動覚、位置覚と呼ばれる深部感覚によって、自分がどこに居るのか、自分の身体がどんな位置にあるのかを認識している。
    しかし、その感覚を喪失してしまうと、自分で自分の身体を認識できなくなる。
                      ・ ・ ・
    結果、初春は無感覚の渦に溺れた…!

    (怖いッ、怖いッ、怖いッ、怖いッ!!
     助けてッ!! どこになにがあるのッ!? 私はどこッ!? ここはなにッ!?)

    わずかでも感覚情報を得ようと、初春が手足をやたらめったらに振りまわす。
    しかし、どんなに足掻いても手足は何も知覚してくれない。

    いや、そもそも振り回している手足の情報すら脳に伝達されない。
    初春には、自分が何をしているのかすら理解することができない。

    (声が出せない…ッ 何も触れない…ッ 手足を感じない…ッ 体温も感じない…ッ!!
     私、死んじゃったの……ッ!!)

    形容するなら『幽霊の感覚』だろうか。                ・ .・ ・
    思考だけが明確に維持されているが、まるで手足が落とされただるまのようだ。

    何もかもが混乱し、思考が滅裂となる。
    直接は操作を受けていない呼吸すら不規則になり、脳が乏血に陥る。
                                ・ ・ ・
    とうとう、手足を動かすことすら不可能になり、おこりのような痙攣が初春を包んだ。

    「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ、はっ……!」

    狂う… 初春の残された理性が、その二文字を思い描いたとき、
    唐突に感覚が元に戻った。

    「………………っはぁああああああああああッ!!!!!」

    いっぺんに感覚が脳に伝達され、初春が少女とは思えない呼気を発する。

    全身の汗腺が一気に開き、気持ちの悪い油汗がぐっしょりと肌を濡らし、そして…

    ちょろろろろ………

    あまりにもの恐怖に膀胱括約筋が緩んだのか、初春はカエルが潰れたような体勢で失禁した。



    .

    344 = 1 :

    「花飾りのセーラー少女、拷問の末の失禁かぁ… 絵になるなぁ、激写激写っと…」

    塔下が嬉しそうに初春の痴態をデジタルカメラで撮影する。

    「悪趣味… 近寄らないで、ヘンタイ」
    「弱み弱み、脅すカードは多い方がいいでしょ?」

    そう言って撮影を続けていると、フラッシュの光が眩しかったのか、初春が薄く目を開いた。

    「…ギブアップするか?」

    垣根が短く尋ねるが、初春は黙ったまま小さく首を振る。
    その反応に、塔下は「ヒヒ、そうこなくっちゃ」と卑屈に笑い、ドレスの少女が額に手を当てて嘆いた。

    「…初春さん。悪いこと言わないから、強情張らないで協力してちょうだい。本気の本気で、ただじゃ済まないわよ?」
    「……駄目です、みさなん、警備員(アンチスキル)に出頭してください…」

    初春の回答に、ドレスの少女ががっくりと肩を下ろす。

    「この期に及んでこの娘は… 偉いっつーか、馬鹿っつーか……」
    「風紀委員(ジャッジメント)なんでしょ? そーゆープライドが高いのかもですよ」
    「風紀委員だろうがなんだろうが、馬鹿に変わりはねぇな。せっかくの技能を無駄に潰してやがる。
     弱能力者(レベル1)つーのも、納得できるぜ」

    吐き捨てるように垣根が言うと、彼はゆっくりと初春に近づくと、セーラー服の襟首を掴んで、強引に初春の顔を引き寄せた。

    「いいか、てめぇは最後にはギブアップする。そういう拷問を俺たちがするからだ。
     ダメージの少ないうちに協力するのがクレバーな対応だったんだよ」

    互いの呼吸が感じられるまで顔を近づけて言う。
    初春は気丈に垣根と視線を外さないが、その表情は不安に満ちている。

    「だが、ムカつくことにてめぇは最も愚かな選択をした。だから俺も容赦しねぇ。」

    言い終わると、垣根は初春の身体をなぜるように手を振った。
    すると、どんな能力干渉が行われたのか、初春の服が、熱せられたアスファルトの上の氷のように、融けて消えた。

    「ひ、ひゃああ!!」

    流石に慌てた初春が両手で胸を覆い、太ももにぎゅっと力を入れる。
    歳相応の慎ましい胸が、一瞬だけ露わになった。

    「さて、と。月並みな言葉だが言わせて貰うか…」

    口の端を釣り上げて垣根が笑う。

    「女に生まれたことを後悔させてやる…」

    耐えられないかもしれない。
                          ヒビ
    磨耗した意識の中で、初春は精神に皹が入るのを感じた。




    .

    345 = 1 :

    「塔下、てめぇの出番だ。動きは制限してるから存分にやりな」

    垣根がそう言って初春から離れる。そして、そのまま部屋から出て行った。

    悪魔が居なくなって、初春は身体を動かそうとしたが、手足が鉛のように重くなってその行動を縛る。

    (これも能力でしょうか… なんてインチキ…)

    初春がそうやって無駄な抵抗をしていると、塔下と呼ばれた少年が嬉々とした表情で近づいてきた。

    「さぁて、久々に全力で行きますか……」

    いつの間にか用意したのか、塔下が自分の頭に装着している金属環と同じものを持ち、
    初春の隣には小さな冷蔵庫ほどのワークステーションが設置されていた。

    金属環とワークステーションは絹糸のような細い導線で繋がれており、付属しているモニタには様々な数字が踊っている。

    「初春ちゃん、動かないでねー。ちょっとプスっといくから…」

    塔下はそう言うと、金属環を初春の頭周にセットし、ワークステーションのコンパネを叩く。

    シュ… という軽い発射音と共に、金属環から計8つの導針が伸び、初春の頭部に接着される。
    痛みは無いが、頭部に花飾り意外の物が装着されることに、ひどい違和感を感じる。

    「んー、パルス確認… 次は脳波っと……」

    モニタに表示される矩形波を見ながら塔下がちょこちょこと操作を行い、やがて大きく納得したように頷く。

    「おっけー、出力はこれで良し、と。そんじゃ、入力機器を挿入しよっか」

    そう言うと、塔下は初春にとある細長いモノをかざして見せた。
    それは、ありていに言ってしまえば、男性器をかたどった張り型で、底部からやはり細い導線が伸びている。

    「……それで、私を犯すつもりですか?」

    流石に予想もしていたし、覚悟もしていたのか、動揺を押し殺した声で初春が言う。
    しかし、塔下は笑顔で首を振った。

    「え、いや、そんな酷いことしないよ。やっぱり処女喪失はホンモノが良いでしょ?
     これは別の穴専用。その方がパルスを入力しやすいから」

    そうして、塔下が新たに取り出した物を見て、今度こそ初春の顔が引き攣る。
    塔下が取り出したのはイチヂク浣腸器だ。

    「や、やめてください……」
    「いきなり挿入したら裂けちゃうしー、中にブツが残っているとノイズが多いんだよね。
     さ、さ、いよいよ乙女の花園がご開帳ですよ~」

    おどけた口調で、しかし、有無を言わせぬ力で塔下が初春の太ももを割り開いた。
    初春も必死に力を入れて太ももを閉じようとするが、上手く力を入れることが出来ない。

    「嫌ぁ!」
    「ひひひ、いい悲鳴だねぇ~。でも、残念でした~」
    「……死ねよ、ヘンタイ」

    傍らに立つドレスの少女が、ボソッ、と呟く。
    同性としては、流石に不快感が強いのだろう。

    しかし、そんな声もどこ吹く風で塔下は初春の股を開帳し、一気に初春の身体を折り曲げた。
    微かに尿臭がする無毛の割れ目、ほんの少しセピア色にくすんだ菊座が、完全に露出した。

    「初春さん、お願いだからギブアップしてちょうだい。コイツはガチでやばいヘンタイよ。本気で壊されるわよ」
    「余計な事言うなよ、エセキャバ嬢! あ、死ぬ事はないから安心してね、初春ちゃん」

    初春の歯の根が、カチカチと音を立て始める。

    悪党に自分のスキルを悪用されるのは、学園の秩序を取り締まる風紀委員(ジャッジメント)としても、
    超A級ハッカーとしても、そして、初春個人としても、死んでも拒否したいことだ。

    しかし、自分の心を存分にもてあそんだドレスの少女。
    その少「ガチでやばい」というこの男に何をされるのか……

    決意と覚悟が、恐怖によって大きく揺らぎ始めた。


    .

    346 = 1 :

    「はい、注入~」

    何のためらいも無く、塔下が初春の肛門にイチヂク浣腸を突き刺し、中の液体を腸内に注入する。
    冷たい液体が腸内を逆走する感覚に、初春が「ひっ…」と短い悲鳴を上げた。

    「コレ、無駄にハイテクな学園都市謹製の浣腸液だから、便臭は全部消えるから安心してね」

    何をどう安心すれば良いのか分からない。
    ただ、注入された浣腸液はすぐにその効果を発揮し、初春は腸が蠕動運動を始めるのを感じた。

    (お、お通じ… 前はいつでしたっけ…!?)

    確実に訪れるであろう惨劇に、初春の心を絶望感が覆う。

    「さーて、トイレの準備~」

    鼻歌を歌いそうなハイテンションで、塔下が1m四方の厚手のシートを取り出し、初春の殿部に敷いた。
    それの意味することを悟った初春が思わず叫ぶ。

    「……ッ、まさかッ!?」
    「うん、これが初春ちゃんのトイレ。さっきも言ったけど、臭いは消えるから、安心して出して良いよ」

    そう塔下は言うが、冗談ではない。
    先ほどの失禁は、ほとんど無意識の粗相だったが、今は意識もクリアだ。
    人前で排泄など、人間としてのプライドが許さない。

    「と、トイレに行かせてください…!」

    次第に強くなる便意に顔を歪ませて初春が懇願する。

    「おぉ、テンプレ通りの台詞を自分から言ってくれるなんて、初春ちゃん分かってるね~。
     …でも、もちろんだーめ」

    心底嬉しそうに塔下が言う。

    「女の敵が……」

    ドレスの少女が、心配そうな表情で初春に近づいた。

    「初春さん覚悟を決めて。
     身体に悪いことじゃないし、コレをしておかないと、後が本気で辛いから…
     早めにギブアップしなさいよ」

    ドレスの少女が、初春の下腹部を優しく撫ぜる。
    暖かい手の掌で撫ぜられて、便意が少し軽くなる。

    (……そうです、直接痛めつけられるわけではないですから、恥ずかしさを我慢すれば)

    浅く息を整えて、冷静になろうと初春が首をめぐらす。
    そうして、とある一点を見つめた瞬間、目が大きく開かれて、ぎょっとした表情に変わった。

    「ソレ… 何ですか……?」
    「ん、コレ? 勿論カメラだよ。あ、お尻の下に置いているのは指向性の集音マイク。
     初春ちゃんのトイレシーン、クリヤーに撮影・録音するから安心してね」

    あっけらかんとした死刑宣告に、初春は己の耳を疑った。

    「…………いやぁぁぁぁぁぁ!!」

    とうとう耐え切れなくなって抵抗しようとするが、手足は思うように動いてくれない。
    逆に、無理やり身体に力を入れたせいか、腹部の鈍痛が悪化する。

    「あ、あ、あ……!」

    ナニかが下腹部から一気に滑り堕ちる感覚。
    必死に肛門括約筋を締めようとするが、
    間に合わない。

    「だめぇぇぇぇぇ、見ないでぇ、撮らないでぇぇ!!!!」

    ぶりゅ、ぶりゅ、りゅ……

    始めは押し出されるようにココア色の便塊が顔を覗かせ、次第に活火山のマグマのように断続的に噴出を繰り返す。

    「いやぁ… いやぁ……」

    惨めだった。どこかに消えてしまいたかった。

    だが、初春はまだ知らない。
    これが、ただの準備段階に過ぎないことを……

    347 = 1 :

    S-6 DAY 0
    14:00 ペントハウス


    「…さて、綺麗にしたから本番と行きますか」

    塔下がいくらかテンションを押さえた声で言う。

    塔下が少し不機嫌なのは、初春をもう少し言葉で嬲って撮影を続けるつもりが、
    ドレスの少女がさっさと汚物を片付け、初春の殿部を綺麗に洗浄したせいだ。

    「まったく、せっかくのチャンスを……」
    「あぁン…?」

    ぶつくさ言う塔下を、ドレスの少女が睨む。

    「……初春ちゃん、リキまないでねー」

    ドレスの少女の威圧感に怯んだ塔下が、矛先を初春に向ける。
    先ほどの張り型にたっぷりとローションを付けると、無遠慮に初春の肛門に突き刺した。

    「あああぁぁぁぁ………」

    浣腸液とは違い、明らかな固形物の逆流に初春が悲鳴を上げる。
    肛門が弛緩しているせいか、あるいは潤沢に塗られたローションのせいか、痛みは全くない。
    しかし、狭い直腸を張り型に拡張される嫌悪感は相当なものだ。

    「コレ、一個32万もするディルドゥなんだぜ? しかも俺が心血注いでカスタマイズしてるからさー」

    べらべらと塔下が喋るが、初春にそれを聞く余裕は無い。

    「ええっと… 初春ちゃんの陰部神経叢は… お、あったあった、そいじゃ神経針を打ち込んで、と…」

    塔下がコンパネを操作すると、腸内の異物感が増悪する。

    「…嘘、もしかして、私の神経に直接信号を送るつもりなんですか…!?」

    塔下の台詞を理解した初春が恐怖の声を上げる。

    「そうだよー。あ、今のうちに聞いておきたいけど、初春ちゃんはオナニーの経験、ある?」
    「知りませんッ!!」

    恐怖の裏返しか初春が声を荒げる。

    「あ、そう? それじゃ、まずは『むず痒い』を体験してみよっか」

    瞬間、初春の身体が、ビクリ、と震える。

    (…え、なんですか、これ……?)

    腸内の異物感が、ふっ、と掻き消え、代わりに絨毛で擦られるような痛痒感が初春の股間を被う。
    チクチク、カリカリ、耐えられないことはないが、ひどく気になる感覚。

    「と、止めてください……」
    「あっはー、感度良好みたいだねー。ほんじゃ、次は『温快感』いってみよっか」

    それまで感じていた痛痒感が消え、今度は股間全体がお風呂にはいったかのような暖気に包まれる。

    「………あ」
    「へへ、これ、気持ち良いっしょ? 半身浴みたいな感じで」

    (く、悔しいけど、そうかも…)

    塔下の言った通り、それはまるで半身浴のような気持ちよさだ。
    初春の白い裸体が俄かに暖色を得る。



    .

    348 = 1 :

    「んじゃ、どんどん気持ちよくしていこっか!」
    「……ふぁ?」

    強制的にリラックスしていた初春が、思わず気の抜けた声を出す。
    しかし、瞬間、

    「ふぁ!!」

    ビクンッ! と初春の身体が震える。
    口が半開きになり、可愛くて小さな舌がほんの少し顔を出した。

    「らに、らんれすかぁ……?」

    その原因は、もちろん股間からの刺激だ。
    快感。まさしくそう形容するにふさわしい感覚が初春を蹂躙している。

    塔下には誤魔化したが、初春は自慰をしたこともなければ、当然、絶頂の経験も無い。
    初めて感じるには、その快感は強烈過ぎた。

    「やぁ… だめですぅ… らめぇ……!」

    ぴったりと閉じた無毛の割れ目から、半透明の液体がじわじわと滲み出る。

    「お、愛液出始めてるじゃん。モニタの反応は…
     ……へぇ、初春ちゃん感じやすいんだ。快感の出力が平均値より全然高いよ」

    その塔下の台詞を聞いたドレスの少女が、慌てて初春の耳元で怒鳴る。

    「初春さん! 今すぐギブアップして!! ココロが壊されるわよ」
    「ふぁ、あぁ、れも、れも… らめれす、協力はぁ…」
    「馬鹿ッ 生死が掛かってるのよ!」
    「ちょいちょーい、余計な事言わないでよね」

    おどけた声で、しかし、有無を言わせず塔下がドレスの少女を押しのける。

    「今から言いトコなんだ、邪魔すんなよ、な…?」

    塔下が凄惨な笑みを浮かべる。
    ドレスの少女は、忌々しげに舌打ちを打つと、不承不承初春から離れた。

    「…やばくなったら止めるわよ」
    「あっはー、ヨロシクぅ。 それじゃ、『倍化』してみっか!」

    嬉しそうに塔下がコンパネを叩く。

    初春の地獄が始まった。



    .

    349 = 1 :

    「ぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!! らめぇぇぇぇ! らめぇぇぇぇぇぇ!!」

    潰されたカエルのような格好で、初春が悲鳴を上げる。
    快感に侵襲された秘裂は愛液を撒き散らし、シーツにぐっしょりとした染みを作る。

    「やぁぁ!! くる、くるッ、なにかきちゃうッ!! んきゃあああああッ!!」

    初春の身体が2,3度激しく痙攣し、モニタを見ていた塔下が「お~」と感嘆の声を上げた。

    「おめでとう! 初春ちゃん、初イキだね」
    「はつ、イキ……?」
    「絶頂、つうか、つまり『イク』ってやつ。体中が敏感になってるでしょ?」

    塔下が、初春の全く膨らみの無い洗濯板のおっぱいの、しかし、それだけは痛いぐらいに勃起して存在感を増している乳首に指を近づけた。
    そのまま、ピンッ、と乳首を指で弾くと、またも初春の身体が痙攣する。

    「ひっ…! さ、触らないでくださいッ! 感じすぎちゃう…!」
    「あーあ、そういうこと言っちゃうと、こんなことしちゃうんだぜー」

    塔下は両手で初春の両乳首を摘むと、コリコリ、と乳首を捻った。

    「~~~~ッはぁ!! つねらないでくださぁい…!」

    それまで気にも留めていなかった胸からの快感に初春が悶える。

    「はい、胸イキたっせーい。ホント、感度が良いんだね。まだクリ系は弄ってないのにさぁ」

    塔下が嬉しそうに呟くが、初春にはそれを聞く余裕が無い。
    堪えても堪えても、快楽の波が思考を塗りつぶす。

    (馬鹿になる…ッ 馬鹿になっちゃいます…!!)

    ドレスの少女が「壊れる」といった理由がよく分かった。
    初春のココロの皹がさらに深まる。
    もし、これ以上の快感を与えられたら……

    「…塔下、まだ続ける気?」

    ドレスの少女が口を挟む。

    「ん~、モニタを見る限り、まだまだ初春ちゃん余裕があるよ?」
    「そう言って、これまでに何人壊してきたのよ。とっとと終わらせなさい」

    ドレスの少女が鋭い口調で言う。
    塔下は、「う~ん…」と頭を掻いた後、「しゃーない」と呟いた。



    .

    350 = 1 :

    「まぁ、これで最後じゃないし… ほい、初春ちゃん、ギブアップする?」
    「…………………!」

    塔下の問いかけに、散々躊躇ったあとに初春が首を振る。
    その反応に塔下は口の端を釣り上げて笑うと、小さな導子を手に取った。

    「それじゃ、一気にレベルを上げるね」

    抑揚の無い声でそう言うと、塔下は初春の股間をまさぐり、クリトリスを摘んだ。
    初春のソレは、処女であることを示すように完全に皮を被っているが、これまでの快感に痛いほど勃起していた。

    「…すぐにギブアップしろよ」

    これまでのおどけた口調とは、明らかに違うドスの効いた声を出し、塔下は導子を初春のクリトリスに突き刺した。

    「ヒッ…!」
    「さあ、イッちゃいな」

    塔下がコンパネを叩く。
    導子から指向性のパルスが流れ、それは初春のクリトリスを通り抜け、神経に直接信号を叩き込む。
    興奮した初春の感覚神経は、圧倒的な速さで脊髄の後根から入り、中枢、脳へとパルスを伝えた。

    結果、
    初春の脳内で、極彩色の火花が散った。

    「きゃぁあああああああッッッッッ!! 死ぬッ、死ぬッ、死ぬぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

    動かないはずの初春の身体が弓なりに反る。
    眼球がクルンと回転して白目を剥き、舌をこれでもかと言うほど前方へ突出させる。

    ぷしゅ……

    夥しい量の愛液が秘裂から噴出し、またも、ちょろちょろ… と尿を失禁する。

    「止めてッ、止めてッ、止めてぇ! 止めてくだしゃいぃぃぃぃ!!!」

    初春が気力を振り絞って懇願する。
    だが、塔下は耳に手を当てて聞こえないフリをする。

    (ホントに壊れる…ッ!? でも、これを耐えればッッッ!!)

    恐らくこれが最大レベルなのだ。
    初春は自分にそう言い聞かせて、耐える決意をした。
    しかし、恐ろしい塔下の台詞が聞こえてしまった。

    「あ、20秒耐えたらパルスが倍増するから。ちなみに天井知らずにね。えーと、あと6秒で倍増だね」

    初春の心が、完全に折れた。

    「やりますぅぅぅぅぅ!! 協力しますから止めてくださいぃぃl!!!!!」

    涙と鼻水と涎を撒き散らしながら初春が叫んだ。
    塔下は面白くなさそうに「あ~あ、つまんねぇ…」と呟き、ドレスの少女が、ホッと胸を撫で下ろした。

    「そいじゃ、停止…と。 う~ん、数値的にはまだまだ耐えられたんだけどなー」
    「黙れヘンタイ。初春さん終わったから安心して」

    ドレスの少女が、ハンカチで優しく初春の顔を拭う。
    初春は子供のように「ひっく、ひっく……」と泣きじゃくっている。

    (ごめんなさい、固法先輩… 白井さん……)

    先輩や同僚の顔を思い出し、初春は涙を流し続けた。


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