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    元スレ上条「そこのおねーさん! お茶しない?」 麦野「あん?」

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    202 :

    あんま納得できなかったけど、まぁ書けたので今日の19時に投下予定。

    ちなみに今回から第2話。
    タイトルは、うーん、「恋敵」?

    1話とは違って、ラブラブでエロエロな話になる予定。あくまで予定。予定は未定。

    むぎのんの恋のライバルも登場するよッ!
    ツンデレが可愛いあの娘だよッ!

    あ、佐天さんの登場シーンは今のところ考えていません。多分、2話には出ない。

    もし、登場シーンを増やして欲しかったら、↓1にむぎのんのライバルを予想して当ててください。

    ではでは。

    203 :

    ねーちん

    204 :

    御坂は要らねーな

    205 :

    御坂はもう死んだ!(恋愛的な意味で)
    吹寄辺りと見た

    206 :

    ねーちんと麦野の人外バトルとか胸熱

    207 = 1 :

    ちょっと用事ができたので、前倒しして今から投下します。

    今回は30kB弱。試験的に挿絵AA入れます。

    あと、むぎのんのライバルは残念ながらはずれ。
    佐天さんはしばらくフェードアウトですな。

    それでは開始。

    208 = 1 :



    S-1 第7学区 緑化公園

    「はっ、はっ、はっ、はっ…・・!!」

    シン… と静まり返った真夏の早朝。
    第7学区の緑化公園内には、早朝ランナーがポツリポツリ居るぐらいだ。

    その公園に、自主トレに励む1人の少年が居た。

    「フゥ… シュッ!!」

    小刻みなステップワークをなぞった後、軽く左手のみでシャドーを行う。
    ブンッ、ブンッ、っと肉体が音を立てる。

    「………うしッ!!」

    感触を掴んだら、今度は本格的なシャドーを行う。
    基本は左、右のワン・ツー。
    時折、左右のフック、左手のスマッシュ、右手のロングフック、アッパーを交える。

    「……………………ぉお!!」

    約30秒ほどシャドーを繰り返して、最後は右ストレートで締める。

    「はぁ… はぁ… はぁ……」

    膝に手をついて大きく深呼吸を繰り返す。
    首にかけたタオルで汗を拭うと、目の前に、にゅ、とペットボトルのミネラルウォーターが差し出された。

    「よーやく、自主トレに復帰かよ、かみやーん」

    少年―――上条当麻はバツが悪そうに笑みを浮かべて、土御門元春の差し出したペットボトルを手に取った。



    .

    209 = 1 :

    「3日もサボるなんて、いっくら夏休みといえどもたるんでるにゃー」
    「いや、ワリィ… ちょっと、それどころじゃなくてさ…」

    この数日、夜には必ず麦野と肌を重ねており、ぶっちゃけ、朝錬の時間に起きれなかったのが真相だ。
    昨夜は、麦野が早々に自分の部屋に引き揚げたので、いつもの朝錬の時間に起きることができたのだ。

    「にゃー、トレーニングは3日サボると、取り戻すのに1週間はかかるぜい?」
    「や、すまん、このとーり」

    拝むように土御門に両手を合わせ、上条がにへらと笑う。

    「…で、新しい暮らしはどうよ?」
    「あー、刺激的であることは間違いねぇな…」

    上条が慎重に言葉を選ぶ。
    己の身分の隠し方については、昨日の昼から夕方にかけて、麦野からとっくりとレクチャーを受けている。
    驚くことに、麦野や上条が住むマンションは一種の『セーフハウス』であり、あのマンション丸々一棟が麦野の持ち物であるらしい。

    しかも、書類上は上条はあのマンションではなく、第7学区にある別のアパートに住んでいることになっており、
    そのアパートは専門のスタッフによって、毎日『男子学生が生活した空間』を演出しているらしい。

    (どんだけ金が掛かってんだよ…)

    そのため、友人などに家を訊かれた場合はこのアパートの住所を教えれば良いらしい。
    突然訪ねてこれられても、それは単なる留守であり、約束を取り付けられたら、実際にアパートに居れば良いのだ。

    「…つーことで、尾立荘っていう所に住むことになったよ。来るときには連絡入れろよ」
    「んー、まぁ、そのうち伺わせてもらうぜい」

    土御門が興味なさそうに言ったことに、上条が胸を撫で下ろす。
    …色々と恩があるこの男は、あまり騙したくないのだ。

    「あ、でもかみやん。学校に引越しを届けるんなら、早くした方がいいぜい?」
    「あー、やっぱり子萌先生には早めに言っとくか…」

    今週1週間は補習である。
    風の噂では、担任の月詠子萌教諭は、補習終了後には各生徒に家庭訪問をするという。
    それが本当なら、それまでには伝えておいたほうが良いだろう。

    「にゃー、子萌先生もだけどにゃー。アイツ、昨日来たぜ。前のかみやんの部屋に」
    「アイツって… まさか……」

    上条が問い返そうとしたとき、土御門のポケットから、Pririririi...と携帯の着信音が響いた。
    着信画面を見た土御門は、軽く眉を歪めると、「ワリ、ちょっと急用みたいだ」と軽く手をあげて上条から離れた。

    「おい!」
    「ほんじゃ、今日の補習でな~」

    流れるような動作で、土御門元春は上条の前から消え去った…




    .

    210 = 1 :

    「……チッ、こっちは中学からのダチと立ち話しただけだっつーのッ!!」

    電話に出た土御門は、挨拶の言葉もなしに電話口に毒づく。

    『監視対象は、既に貴方の管理下から外れているのですよ? 以後の管理は『アイテム』が担うと通達があったはずです』
    「だからって、3年間ほぼ毎日顔を合わせてた友人と、いきなり絶交しろってか? アホか…」

    普段の軽薄な口調とは全く違う、険のある口調で言う。

    『距離の取り方などいくらでもあるでしょう? それに、貴方が不用意に接触しようとしなければ、監視対象が勝手に貴方を避けてくれるはずですよ?』
    「ごくろーなことだよ…ッ」

    実際、今日会ってみて、上条が自分を避けようとしてる雰囲気は感じられた。

    (カミやんは友人想いだからな… )

    暗部に友人を巻き込まないための努力を、土御門ははっきりと感じていた。

    (だからって、放っとけるかよ……!)

    土御門元春も、学園都市に蠕く暗部の一員である。
    しかも、上条が所属した『アイテム』などより、もっと深い、イリーガルな組織に所属している。

    上条と友人関係であるのも、最初は『暗部』の任務であった。
    しかし、多感な時期に多くの時をともに過ごした観察対象は、いつしか本当の親友へと様変わりしていた。

    「とにかくッ! お前らの邪魔をするつもりは無い! 立ち話ぐらいでいちいち煩いんだよ!」
    『……わかりました。ただし、こちらの障害となれば、警告無しで排除させていただきますが?』
    「…ああ、そうしろ。そんなヘマは踏まんがな」

    熱くなっている。と土御門は柄にも無く感じた。




    .

    211 = 1 :

    S-2 麦野のマンション「Melt kiss」

    「ただいまーっす…」

    時刻はまだ早朝と言える朝の7時。
    麦野がまだ寝ている可能性も考えて、小声でマンションに戻った上条だが、

    「おかえりなさい」

    麦野はばっちり起きていたらしく、タンクトップにスパッツのラフな格好でダイニングテーブルの前に座っていた。
    テーブルには、今日の新聞やファッション雑誌、学園都市が発行するTOWN誌などが積まれている。

    「おはよ」
    「おはようございます」

    軽く目を合わせると、上条は麦野に近づいて軽く唇を合わせた。
    『朝、顔を合わせたら必ずキスすること』とは、麦野が上条に課した様々な注文のうち1つだ。

    「ん、よし。トレーニング?」
    「はい、マメにやっとかないと、身体が鈍るんで」
    「マッサージとか出来る?」
    「ええと、ストレッチぐらいなら…」

    上条が躊躇いがちに答えると、麦野は「よしよし…」満足げに頷いた。

    「それなら今度やって貰うわ。今日の朝食はアタシが作るから、上条クンはシャワー浴びてらっしゃい」
    「え、良いんですか?」

    『朝食は基本的に上条担当』も麦野が決めたことだ。

    「良いわよ。けっこう臭うから… 汗臭い男は嫌いじゃないけど」
    「ありがとうございます」

    上条がペコリと頭を下げると、なぜか麦野が不満げに眉を寄せた。

    「2人きりの時は我慢するけど、外で一緒に居るときは敬語はやめてね」
    「は… あ、あぁ…」

    麦野の言葉に、「はい」と言おうとしたのを慌てて言い直す。
    しかし、この怖くて美しいお姉さまに、敬語以外のどんな言葉で話していいか分からない。

    「えと、タメ口で良いの…?」
    「いーのよ、アンタはアタシの彼氏なんだから。デート中に敬語しゃべったらひっぱたくからね」

    真顔でそう言われ、上条はそのシーンを想像して「はは…」と苦笑した。



    .

    212 = 1 :

    「うめぇ…」

    ダイニングテーブルに並べられたフレンチとトーストをガツガツを頬張る。
    上条も1人暮らしが長いので、色々と料理には自信があるつもりだったが、このフレンチトーストは味を再現できそうにない。

    「オトコノコって感じねぇ」

    ダイニングに頬杖をついた麦野が言う。
    彼女はフレッシュジュースとサラダだけだ。

    「むぐ… 麦野さん、料理うまいッスね」
    「ちょっとハマッた時期があってね、その名残。あんまり他人に作ったことがないから、味が合ってよかったわ」
    「…俺の朝食は、きちんと作れてます?」
    「サラダをまずく作れる人間が居たら会ってみたいわねー」

    麦野がフレッシュジュースを口につける。
    遠まわしに及第点を与えられて、上条が密かに胸を撫で下ろした。

    「いやぁ、メシマズって、マジで居ますよ? サラダは流石に無いでしょうが、クソ不味い目玉焼きなら食ったこと有ります」

    麦野のプレッシャーにだいぶ慣れたのか、上条の口が滑らかに動く。

    「はぁ? 目玉焼きをどーやって不味く作んの? あんなの焼くだけじゃん?」
    「いやぁ… 『健康に良い菜種油』とか『頭が良くなるカルシウムスパイス』とか、
     そういう、怪しげな健康サプリメントを入れたがるヤツが居て……」

    その時の味を思い出したのか、上条の顔が微妙に歪む。

    「加熱時間とかはきっちり計っているから、焼き具合は完璧なのに、
     肝心の味が駄目駄目っつー、ある意味、芸術品が生まれまして…」
    「ふ~ん…」

    上条の話を軽く聞いていた麦野が、瞬間、にやっと表情を変える。

    「それって、前カノの話?」
    「ぶはっ!!」

    突然投下された麦野の爆弾発言に、上条が思わず吹き出す。

    「…当たりか。やーねぇ、今カノの目の前で、前カノの話するなんて。デリカシー欠けてんじゃない?」
    「い、いやいや、彼女とかじゃ全然ないッスよ! 仲の良い女友達っつーか!!」
    「でも、初体験って、その娘となんでしょ?」

    麦野の鋭い指摘に上条が絶句する。
    女のカンは鋭いというが、なぜにたったこれだけの情報でわかるのだろうか?

    「……でも、マジ彼女じゃないです。今でも、なんであんな事になったのかよくわかんねーし」

    神妙な顔つきになって上条が言う。
    『触れて欲しくない』という雰囲気がありありである。
    しかし、

    「詳しく話しなさい」
    「………ハイ」

    麦野には逆らえなかった。




    .

    213 = 1 :

    「ソイツとは中学からの同級生で、まぁ、腐れ縁みたいな感じの女友達なんですが……」
    「へぇ… 女友達ねぇ…」

    上条の一言一言に麦野の突っ込みが入る。
    なんと言うか、いじめっ子な口調である。

    「マジで女友達です! …少なくとも、中学卒業まではずっとそうでした。
     俺もアイツもそう思っていたはずです」

    コイツほんとにニブいんだなー、と麦野はしみじみと思う。

    「好意に気付いて無かっただけじゃないの? ホラ、ツンデレとかさ」

    まさか、と上条が手を、パタパタ、と振る。

    「いやいや、デレとか1回も無かったですよ。
     いっつもデコ光らせてイライラしてたから、陰で『イラ子』って呼んでたし…」

    当時の光景を思い出したのか、上条がウンザリした表情を作る。

    「ま、すっげぇウルサイ奴、かつ仕切り魔で、委員長でもないのに、クラス行事は大抵は『イラ子』が仕切っちゃうんです。
     俺にも、あーだこーだと毎日口うるさくて… なんつーか、クラスのオカン? みたいな感じ」
    「口うるさいのはアンタだけ?」

    暫く思い出すように考え込んで、首を横に振る。

    「いや… 『イラ子』に毎日小言を言われてたのは、俺の他に男が2人いたッス。…ソイツらも中学1年からずーっと一緒でした。
     『イラ子』を合わせた4人とも、幼馴染って言って良いのかもしれないです」

    声のトーンがわずかに下がる。
    前フリが終わり『その時』の事を話すようだ。

    「えっと、中学卒業して、卒業パーティーみたいなのを開いたんですよね、その4人で」
    「結局、仲が良いんじゃん」
    「いや、ホントは男3人で飲む予定だったんだけど、なんでか知らないけど、アイツが後から来たんですよ」
    「『イラ子』ちゃんが?」
    「……はい」

    答えにくそうに上条が頷く。

    「なんかわかんねぇけど、男2人のどっちかが呼んだみたいで、強引に参加したっつーか」
    「口うるさい娘なのに、『飲んでる』ことを注意しなかったの?」

    麦野の突っ込みに、上条が、きょとん、とした表情になった。

    「……………そーいや、珍しくアイツ何も言わなかったな。
     つか、率先してアイツが飲んでた…」
    「はーーーーーーン…」

    気持ちいいくらい、にやにや、と小馬鹿にした笑みを麦野が浮かべる。

    「え… 『それに気付けよ』みたいな感じ?」
    「さぁねぇ… それより、さっさと続き」

    時間稼ぎに問い詰めたいが、麦野にそう言われては、先を話すしかない。

    「それで、4人でぐだぐだ飲んでたんですけど、男2人が先にダウンしちまって、
     『イラ子』とサシになっちまったんですよ」
    「あー、はいはい、予想できるわ」
    「ぐぬぬ…」

    (このコ、本気で気付かなかったのかしら…?)

    ここまで『お膳立て』が揃っているのにソレに気付かないのは、
    鈍感を通り越して、精神を洗脳されていたのではないかと、本気でそう思う。




    .

    214 = 1 :

    「はい、続き続き」
    「うぅ… そ、それで… 2人で飲んでるうちに、イラ子が、『上条、アンタ童貞…?』とか言い出して…」
    「『経験ないなら、わ、私としてみる…ッ!?』」

    妙に演技がかった声で麦野が言う。

    「な、なんでわかったんスか?」
    「むしろ、分からない方がおかしいでしょうが…」

    麦野はその『イラ子』に対してほんの少し同情した。
    同じ女として、目の前の少年は完全に有罪である。

    「それで、ヤッたんだ。上条クン、サイテー、好きでもない娘とセックスするなんてー」
    「だ、だってッ! すっげぇ興味あったし、アイツ、脱ぐしッ! おっぱいでけぇし!!」

    完全に余裕が無くなって来たのか、上条が狼狽した声で叫ぶ。

    「うっさい! もっと先を予想してあげましょうか?
     ……上手くできなかったんでしょ?」
    「そ、そこまで分かりますか……」

    上条が完全にうなだれる。
    中学卒業したて、しかもアルコールも入っていた。
    相手を気遣う余裕など、当時の上条少年には無かった。

    「えっと、俺も初めてだったし、『イラ子』も初体験だったみたいで…
     挿入までは何とかできたんだけど…」
    「アンタでかいもんねぇ。あまりの痛さに、『イラ子』ちゃんが泣き叫んで暴れた、でしょ?」
    「……はい。けど、俺、もう止まんなくて。サルみたいに腰振っちゃって」

    『昨日の夜もサルだったけどね』とは、流石の麦野も口にしない。
    麦野だけが知っているが、上条のセックス時の腰使いは相当激しい。
    慣れている自分でなければ、受け入れるのには苦労するだろう。

    「気付いた時には、腟内射精してて… そしたら、『イラ子』が顔をくしゃくしゃにして泣いてて…」

    話しているうちに、当時の情景が思い浮かんでくる。
    春にしては蒸し暑かった室内、隣室で眠る男2人のやけにはっきりとしたイビキ、
    そして、股間を真っ赤に染めて、静かにむせび泣く『イラ子』……

    「とんでもない事したって気付いて、慌ててフォロー入れようとしたんですけど…」

    あの時、涙で顔を歪めた彼女は、こう言った。

    『上条当麻ッ!! あんたサイテーッ!! 2度と私に近寄らないでッ』

    あの声と表情は、中々忘れることができない。

    「そう言うと、『イラ子』はそのまま帰りました… 俺は、ワケわからなくて…
     誘ったのはアイツの方なのに…」
    「アンタ、ホント、サイテー」
    「ぐっ…」

    吐き捨てるように麦野が呟き、上条が言葉に詰まる。
    上条も、自分が『駄目な事』をしたことは分かっていた。
    しかし、そうなってしまった『過程』を理解していないから、どう行動して良いのか分からなかったのだ。

    「でーぇ、それからどうしたの?」
    「翌日謝りに行ったんですけど、会ってくれなくて…」
    「あったりまえだろーが、ボケ」

    それで当然、と麦野が言い捨てる。

    「翌日とか馬鹿じゃないの? 一晩泣いた後の顔なんて、見せたくないに決まってるじゃない」
    「そ、そうか…」

    初めて気付いた、という風に上条が冷や汗付きで納得する。

    (意識的には気遣いができるけど、無意識的には気遣いできない子なのね、上条クンは…)

    心の中で嘆息する。
    しかし、少なくとも2人以上の女性から一方的な好意を寄せられているのだ。
    このツンツン頭には、女を惹きつける不思議な魅力があるのだ。




    .

    215 = 1 :

    「…それで、その娘とは縁が切れた、と…」
    「いえ… 今もクラスメイトッスけど……」
    「はぁ!?」

    珍しく仰天した表情で、麦野が素っ頓狂な声を出す。

    「クラスメイト!? なんでッ!?」
    「『イラ子』、成績は良かったはずですけど、なぜか俺とおんなじ高校に入学したんです」
    「なんつー健気な……」

    額に手を当てて麦野が呟く。

    「…気まずかったでしょ?」
    「そりゃもう! 春休みはメールもガン無視でしたから、クラスでばったり会って、すっげぇビックリしました」

    しかも、クラスで再開した『イラ子』は、「いつも通り」に上条に接したのだ。

    「俺、ビックリして何も言えなかったら、イラ子が『上条当麻! 入学式の手順は把握しているの!?』って、突然突っかかってきて…」
    「ごーいんに関係を元に戻した、と」

    (そこまで行動力あるのに、なんで告白しねぇんだよ、その馬鹿は)

    気付かなかった上条も上条だが、その『イラ子』も相当に馬鹿だと思う。

    「それから?」
    「それからは、中学と一緒っつーか、普通にクラスメイトです。
     …流石に俺から、あの時のことは話題にできなくって」
    「へたれ」
    「ぐっ…」
    「…けど、まぁ、しゃーないか」

    麦野が呆れ顔で嘆息する。

    (こんな無神経な朴念仁に釣られたとは……)

    というよりも、常盤台の超電磁砲といい、話に出てきた『イラ子』といい、
    極めて身近に彼女候補が居ながら、どうして上条が自分に声を掛けてきたのかが気になった。

    「ねぇ、もし、その『イラ子』ちゃんから告白されたらどーすんの?」

    極めて軽く、しかし、内心ひどく真剣に麦野が尋ねる。
    しかし、上条はあっさりとその質問に答えた。

    「そりゃ、麦野さんが居るんだからきっぱり断ります。二股とかありえないです」
    「あ… そ、そう…」

    悩む素振りの無い上条の返答に、麦野が珍しく狼狽する。
    もちろん、期待していた通りの答えだが、ここまで素早く言い切られると、妙にドキドキしてしまう。

    「俺、麦野さんのこと、好きですから」
    「わ、分かってるわよ!」

    さらに、上条の無意識な追撃に声を荒げる。
    そして、なんとなくだが、上条について1つ理解した。

    (この子、善意に裏が無いのね… だから、他人をよく惹きつけるけど、見返りを期待しないから、他人の好意に気がつかない、か……)

    不本意ながら嬉しいと思ってしまう。
    そして、顔も名前も知らない『イラ子』に対して、優越感と対抗心とが複雑に混ざり合った、微妙な感情を抱いた。



    .

    217 = 1 :

    浜面は麦野の事をこう評する。曰く、

    「テレビゲームをノーミスクリアできないと気が済まず、少しでもミスがあったら怒り狂って、たとえエンディングを見ても納得しない人間。
     それを帳消しにするためにハイスコアを更新して満足するタイプ」と。

    学園都市の頂点に君臨する超能力者(レベル5)であり、類稀なる美貌とほぼ完璧な肢体を持つ麦野は、あらゆる面で『勝ち組』と言って良い人間である。

    しかし、現実の麦野は、『アイテム』という学園都市の暗部に所属し、イリーガルな非日常にその身を置いている。
    どんな言葉で飾っても、所詮は闇の掃除屋に過ぎない。
    同じ超能力者である御坂美琴のように、大多数の人間から憧憬を受けたり、賞賛されたりすることは、決して無いのだ。

    正道を歩めない代償を、麦野沈利は常に欲している。

    それは同じ超能力者(レベル5)への歪んだ対抗心や、一般的でない過大な浪費、所有物・縄張りへの異常な執着心、
    そして、依存とも思えるほどの異性との肉体関係。

    麦野の気性、境遇をある程度理解している他の『アイテム』メンバーは、だから、麦野の奔放な性生活について何も言わない。
    フレンダが上条の存在を歓迎したのも、それが麦野の精神安定の一助になると喜んだからだ。

    ゆえに、上条の真っ直ぐな好意を持て余す。

    麦野沈利は、「好きだ」という言葉の裏づけを、別の方法で求めてしまうのだ。




    .

    218 = 1 :

    「……補習まではまだ時間があるわね」
    「え、はい…」

    ちらりと壁の時計を見る。
    時計の針は8時過ぎ、『一回戦』ぐらいはできそうだ。

    「話しにくいことを話してくれたお礼、してあげる」

    妖艶に微笑んで上条が座る椅子の前まで行くと、膝をストンと落としてしゃがむ。

    「ちゃーんと洗ったの? すっごい匂いよ…」

    上条の股間に鼻を近づけて麦野が言う。
    無論、これは麦野の冗談なのだが、さっき「汗臭い」と言われたばかりの上条は動揺する。

    「も、もう一回シャワー浴びて…!」
    「ばーか。オスの匂いがそう簡単に落ちるかってーの」

    トランクスごと麦野が上条の短パンを引きずりおろすと、まだ萎えた上条のペニスが顔を出した。

    「こぉら、なんで萎えてんのよ…!」
    「無茶言わないで下さいよ…」

    たはは、と上条が苦笑する。
    そんな上条を、チラリ、と見上げると、麦野は手を伸ばしてサイドボードからベビーローションを取り出した。

    「仕方が無いわね、おねーさんが勃たせてあげる…」

    タンクトップを脱ぎ捨て、就寝用のスポーツブラを外す。
    形の良い豊乳が露わになると、麦野は乳の谷間にベビーローションを垂らした。

    「……期待しているなら、ワンと吠えること」
    「ワンッ!!」
    「ぷっ、はえーよ、おい…」

    ニヤニヤ楽しそうに笑うと、麦野は上条のペニスを乳の谷間に挟み込んだ。




    .

    219 = 1 :

    「うっわ…」

    まだ柔らかいペニスが、もっと柔らかいゴムマリにサンドイッチされる。
    ベビーローションの潤滑を上手く使って、麦野は両腕で挟んだ豊乳をリズムカルに動かした。

    ぬちょ、ぬちょ、ぬちょ……

    肉のプレスに攪拌されて、上条のペニスが一気に硬度を増す。
    最初は完全に乳の谷間に隠れていたペニスが、次第にその存在感を増し、ついには谷間からひょっこりと亀頭を覗かせた。

    「すっごい膨張率よねぇ… 倍以上になってんじゃん」
    「や、これで勃たない男なんていませんよ… すっげぇ、気持ち良い…」
    「ふふん、とーぜん」

    誇らしげに言うと、麦野は首を思いっきり前に倒して、そのまま上条のペニスにかぶりついた。

    「うおッ!!」
    「ぢゅ、ぢゅ、ぢゅぅ~~~」

    上条のペニスは平均よりはるかに長大だが、それでも流石に先端を咥えるのがやっとだ。
    それなのに、亀頭の先をしゃぶっているだけで、上条はペニス全体に快感が広がるのを感じた。

    「すご…」

    もう麦野とは何度となく肌を重ねているが、そのたびに麦野のテクニックに翻弄されてしまう。
    いったいどれだけの引き出しを持っているのだろう。

    「ぢゅぱ… ふぅ、上条クンの大きいから、先っちょ咥えるだけでも大変ね…」
    「…でかいと、やっぱ嫌ですか?」

    密かに気にしていることを問う。
    だが、麦野は笑ってそれに答えた。

    「太くて長くて、そして固ーいおチンチンが私は好きよ。あ、ユルマンってわけじゃねーからな」
    「麦野さんがユルマンとか、何の冗談ですか」

    上条も笑う。             タメ
    実際、麦野に挿入して10分持った例しがない。

    「麦野さんのオマンコはサイコーっす」
    「くっく… ようやく下品な台詞が出てくるようになったじゃん」

    そう言うと、麦野は仕上げをするようにダイナミックにおっぱいを躍らせて、上条のペニスをしごき上げた。
    そして、スッ、と立ち上がると、ベビーローションを己の秘所に塗りこんだ。

    「濡らす暇がないから、ズルしてごめんね」
    「そんな… 全然平気ですよ…!」

    珍しく殊勝な態度の麦野に、思わず胸が、ドキッ、と高鳴る。
    外見は『綺麗なお姉さん』なのだから、はにかむような笑みがとてもよく似合う。

    (…やべっ!)

    上条のペニスに、限界以上の血液が集中する。

    「うそ… またおっきくなった!? また泣かされちゃうわね、私…」

    麦野が興奮を隠しきれない声で呟くと、抱きつくように座った上条の腰に跨った。




    .

    220 = 1 :

    「いちいち許可いらないから、腟内にだしなさいよ… ねッ!!」

    ずぶずぶずぶ……!!

    長大なペニスが、小陰唇を巻き込みながら、麦野の秘唇に突き刺さる。
    早すぎず、遅すぎず… 
    ペニスが膣道を押し広げる感触を楽しむようにして、麦野が丁寧に腰を降ろす。

    (デカ… やっぱ、このチンポ、最高だわ……)

    麦野の殿部が上条の太ももに着陸すると、麦野は軽く痙攣して「あああぁぁぁはぁぁぁ……」と長い長い吐息を漏らした。
           ハ
    「どこまで挿入いってるの、コレ…? 口から飛び出そうよ…」

    麦野が慈しむように下腹部を撫ぜる。

    「麦野さん…」
    「ん……」

    2人の視線が交錯し、自然と舌を絡めあう。
    互いに貪るように口唇を吸い合うと、たまらない、とった風に麦野が身体をくねらす。

    コツッ、ゴツッ!

    「……ッ!! んあっ!!」

    麦野の動きに合わせて上条が軽く腰を突き上げると、タイミング良く麦野の子宮を亀頭がノックした。
    麦野はひどく感じているようで、上条は秘所の体奥から熱い愛液が降りてくるのを感じた。

    「やば、やば…ッ!」

    不安定な男の腰の上では、一度バランスを崩すと中々体勢を整えることができない。
    ペニスと秘唇でつながり、長い両脚を左右に広げた姿は、まるでヤジロベーのようだ。

    「あぅ、あぁ… ちょ、ちょっとタイム…!」

    必死に足を伸ばして床の支持を得ようとするが、つま先がかするばかりで上手く行かない。
    却って、その足掻きがさらに体奥をペニスで抉る結果となり、麦野は背筋が痺れる快楽に口唇を噛んで堪えた。

    「か、上条クン… そ、そろそろ…」
    「…麦野さん、すいません」

    一言謝ると、上条は麦野の背中と殿部に手を回して、優しく、しかししっかりと麦野の身体を把持した。




    .

    221 = 1 :

    「え、ちょっと!」
    「よっ、と!!」

    鍛え上げた背筋と腹筋、下肢筋をフルに使って、慎重に慎重に麦野を持ち上げる。
    いわゆる、駅弁スタイルだ。

    「きゃッ!」

    いきなり持ち上げられた麦野が、落下するのではないかという本能的な恐怖を感じ、悲鳴を上げて上条に抱きつく。
    ところが、両手を首の後ろに回し、逞しい胸板に顔を密着させると、なぜか混乱した心が一瞬静まった。

    「あ…」

    背中とお尻に回された手が暖かい。
    自分の身体がオトコに取り込まれたような錯覚を得た麦野は、無意識のうちに両脚を上条の腰に絡ませ、しっかりと上条を大好きホールドした。

    「…動きますッ!!」

    完全にイスから立ち上がった上条が、麦野を落とさないように細心の注意を払って身体をゆする。
    麦野は女性の中でも身長が高く、さらに豊満であるがゆえにそれなりに体重もある。
    いくら全身を鍛え上げてる上条でも、駅弁スタイルはかなりの重労働だ。

    「あッ、あッ、あッ、上条クン、凄いッ!! 奥、奥にきてるッ! 私ッ、融けちゃう!!」

    だが、自分の体重の大部分を結合部で受け、しかも小刻みに体奥を突かれる麦野はたまったものではなかった。
    上条が腰をゆするたびに極彩色の火花が脳ではじけ、そのたびに膣と身体とが痙攣する。

    (コレッ! 本気でヤバイ…ッ!)

    もう、何回イッたか覚えていない。
    体奥を何度も突かれて、子宮が完全に降りてきているのが分かる。

    (今、腟内射精されたら……ッ!?)

    きっと、とんでもないことになる。

    「あッ、あッ、かみ、じょうクン… ナカ、ナカは…ッ!」
    「くぅ、はい… 腟内に出しますッ!!」
    「ち、ちがっ、そうじゃなくてッ! あ、ダメッ、ダメッ!!」

    保っていた余裕が全部吹き飛ぶ。

    「出しますッ!!」
    「だめーーーーーーーッ!!」

    ドクッ、ドクッ、ドクッ、ドクッ!!

    「ああぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!」

    麦野の子宮に、マグマのように熱いザーメンが叩きつけられる。
    同時に、脳髄が融け堕ちるかのような快楽が突き刺さる。

    「ゃぁ… らめぇ……」

    信じられないオンナの多幸感と、オトコに隷属する暗い満足感が、麦野を優しく包み込む。

    (気持ちいい……)

    煩わしい現実の一切合財を今だけは忘れて、麦野は全身を脱力させた。



    .

    222 = 1 :

    「うおっと!!」

    背中に回されていた麦野の手が一瞬で解け、ダラン、と力無く垂れ下がる。
    大好きホールドしていた脚も力を失い、上条は危うく麦野を落としそうになった。

    「ええと…」

    両腕の腕力だけで麦野を保持すると、上条はとりあえずリビングのソファに麦野を寝かせた。
    仰向けに寝かされた麦野は、いまだ浅い痙攣を繰り返していて、視線は宙を彷徨い、口角からは涎が零れ落ちている。

    「や、やりすぎたかな…?」

    上条は麦野の惨状を見て後悔したが、後の祭りである。

    (よくよく考えてみたら、これって『イラ子』の時とおんなじ状況じゃ…!)

    上条の背中を冷たい汗が流れる。
    『イラ子』と違って麦野は超能力者(レベル5)。
    しかも、これまでの付き合いから分かる通り、苛烈な性格の持ち主だ。

    (ふぉ、フォローしないと殺されるかも…!)

    上条があたふたしていると、不意に麦野がもぞりと動いた。

    「ん… んぁ… あーー…」

    軽く頭を振って目の焦点を合わせると、首を廻らせて上条を発見する。
    緩慢な動作で起きようとするが、

    「あ、ら…? げ、腰が抜けてら…」

    下半身が脱力しきっている様で、仕方なく麦野は半身を起こした状態で上条を手招きした。

    「上条クン、来て」
    「は、はいッ!!」

    何をされるのか分からないが、「とりあえずここは従っとけ」という本能の囁きに従い、上条は麦野のそばに立った。

    「えっと、麦野さんッ、す、すいません、やりすぎちゃって…!」
    「うん? なに言ってんの? ほら、綺麗にしてあげるから、おチンチン出しなさい」

    麦野はそう言うと、上条の股間に口をよせ、一回の射精で少し硬度を下げたペニスを頬張った。

    ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅぱ…

    愛液にまみれた竿や玉袋も丁寧に舐める。
    尿道に残っていた精液も残らず吸い上げて飲み込む。

    「はぁ…」

    上条が思わず溜息を吐く。
    麦野の本気フェラとは全く違う、別の快楽がそこにあった。

    「ちゅぱ… まぁ、こんなもんかな?」

    御掃除フェラを終えると、麦野は、ちょいちょい、と手で合図をして上条を屈ませた。
    てっきりキスをするかと上条が口を寄せると、不意に麦野が上条の首筋に吸いついた。

    「えっ!? なんで!?」

    驚く上条を尻目に、麦野は思いっきり「ぢゅぅぅぅ!!」と首筋を吸引する。
    ほどなく麦野が口唇を離すと、浅黒く焼けた上条の肌でもはっきりと分かるほど、
    真っ赤なキスマークが上条の首に刻まれていた。

    「…あー」

    麦野の行為にやっとで気付いた上条は、キスマークを手で触れて「やられたー」という表情をする。

    「そろそろ補習でしょ? アタシのことは気にしないで行ってらっしゃい。
     あと、当然だけど、隠しちゃダメだからね」

    悪戯っぽい笑みで言う。
    上条当麻は、嬉しくもあり、誇らしくもあり、
    そしてやっぱり大半は恥ずかしさで、顔を赤く染めた。




    .

    223 = 1 :

    S-3 「とある高校」

    「お、終わった…」

    正午ちょうど。
    ギリギリで駆け込んだ補習は、表面上は何事も無く終了した。

    ただ、授業をすべく教室に入ってきたロリロリしぃ担任教師が、上条を見たとたん大仏の様に無表情になったり、
    土御門元春が無言で(しかし頭に怒マークをつけて)ケータイを高速タッチしたり、
    その他大勢の落ち零れクラスメイトから「裏切り者」呼ばわりされたりはしたが、

    おおむね、混乱も無く終わった。

    「恥ずかしくて死にそうだ……」

    クラスメイトからの追求は何とか避けたが、担任のロリ教師からは職員室への出頭を命ぜられてしまった。
    当然、シラを切るつもりだが、今日も午後から麦野とお買い物の予定なので、なんとか短時間で済ませたいところだ。

    「…失礼しまーす」

    適当に頭を下げて職員室に入り、担任教師の机を目指す。
    すると、そこには先客が居た。

    「「あ…」」

    上条と先客は、同時に互いを発見し、そして、同時に同じ声を上げた。

    背中まで伸びるロングの黒髪、利発で意思の強そうな瞳、さらさらのおでこ、スカートのポケットから覗く健康食品の袋…

    「吹寄… お前なんで…?」
    「……居たら悪いの? 上条当麻……!」

    吹寄制理、通称『イラ子』。

    上条当麻『初体験』の相手がそこに居た。




    .

    224 = 1 :

    はい、今週はこれで終了です。
    >>205さん大当たり、むぎのんのライバルは、アニメでおっぱい増量に成功した吹寄です。

    あと次回か次々回は美琴が出ます。
    彼女にもチャンスが微レ存?

    それではまたキリのいいところで投下します。

    225 :


    吹寄の同人誌は吹寄健康法か 肉体疲労時の栄養補給に!!とテストステロんが最高

    226 = 1 :

    あ、あと挿絵AAについてご意見をば。

    作者的には正直失敗かなーと思っているので、
    話題に上らないなら多分次から消えます。

    227 :

    乙でした

    スマホでAAは崩れてるw

    228 = 203 :

    乙。吹寄おっぱいはいいねぇ。むぎのん最高だねぇ…
    ふっきーのエピありえそうだww
    AAはこの板の補正でまともに出来ないらしい。俺は携帯だからまともな表示すらないからわからんが。

    みこっちゃんは………あれだ、ヤバイタイプのヤンデレールガンを期待したい。

    229 :

    PCからだと崩れてはいない

    230 :

    BB2Cでみてるが崩れてない。が、文字はAA判定で小さくなりすぎで読みにくい

    231 :

    スマホで普通に見れたぞ

    233 :

    壺ロイドでは見れました

    234 :

    もしもしだがASSでAAは綺麗に見られた 文字は小さくなるが仕様だし

    235 :

    上条のチンコのサイズを詳しく

    236 :

    ハリウッド映画のセックスシーンというけど、ターミネーターレベルじゃなくて氷の微笑レベルなのねwww

    237 :

    吹寄当たっててちょっと嬉しい
    面白いなぁ…続き待ってますよ

    239 :

    次が楽しみ

    240 :

    気付いたら40k近くになっちゃった。
    全部、吹寄が可愛いのが原因です。

    というわけで、本日18:30ごろに投下します。
    あと、美琴の出番とか言ったけど、ありゃ嘘だった。全部吹寄に食われた。

    でわ。

    241 :

    楽しみにしよう。まぁ、みこっちゃんは所詮噛ませだし

    242 = 1 :

    それでは投下開始。

    今回は40kあるのでちょっと多め。
    あと、エロはこじつけ。

    243 = 1 :

    S-4 「とある」学校 職員室



    「…なんでお前がここに居るんだよ?」
    「別に居たっていいじゃない…?」

    教務机に向かって座る、担任の月詠子萌教諭を挟んで正対、
    ぶっきらぼうに訊く上条に、同じぐらい不機嫌そうに吹寄が答える。

    「あ、上条ちゃん、ちょうど良いところに来ましたね!
     たった今、吹寄ちゃんに聞いたんですけど、引越ししたって本当ですか?」

    キィ、とイスを軋ませ振り向いた外見年齢約10歳のロリロリしぃ教師が、上条を見上げて質問口調で言う。

    「えっと、え… 吹寄から?」
    「昨日、貴様のアパートに『たまたま』立ち寄ったら、もぬけのカラだったのを発見したのよ!
     隣室の土御門元春に聞いたら、引越ししてるって言うじゃない…」
    「お前… なんでわざわざ俺んちまで来たんだよ…」
    「た、たまたまって言ってるじゃない! たまたまよッ!!
     …な、なによその目は!?」

    妙に取り乱す吹寄に、上条が疑惑の目を向ける。

    「いや… たまたまでどーして…」
    「う、疑ってるの!? そ、そんな風に思うのは、体内のイオンバランスが崩れているからよ!
     ホラ、この『3秒でイオンチャージ! 塩味風わたあめ』を食べなさい!」
    「い、いらねーよ!!」

    スカートのポケットから、駄菓子風の栄養食品(サプリメント)を取り出そうとする吹寄をあわてて制止する。

    「はいはい、吹寄ちゃんもそれくらいにするですよー。それで、どうなんですか上条ちゃん?」

    パンパン、と手を叩いて同級生2人の漫才を止めると、月詠教諭は上条に詰問した。

    「は、はい… 親父が知り合いの不動産屋から紹介されたみたいで… 向こうも急に決まったみたいで、学校への連絡が後々になっちゃって…
     親父から連絡来ていませんか?」

    これも麦野(正確には麦野の指示を受けた絹旗)が演出した偽装工作だ。
    複数のルートを最終的に1つのルートにするやり方で、父親である上条刀夜名義での封書が届くことになっている。

    244 = 1 :

    「来てはいますがー、きちんと本人からも確認を取らねばと思ったんですよー。
     住所とか経緯とか、しっかり先生に教えてください」
    「はぁ…」

    少し腑に落ちないものを感じながら、上条は(スパルタ指導で)仕込まれた嘘をスラスラと語った。

    「………っていうことで、尾立荘って所に住んでます。やっぱ、家庭訪問とかするんですか?」
    「しますよー、と言いたいところですが、ちょっと先生が忙しいので、今は未定ですねー」

    手元のメモ帳を、ふむふむ、と確認しながら月詠教諭は言う。

    「分かりました、間違いないようですね。…そういうことですので、吹寄ちゃん、上条ちゃん家の確認お願いしますね」
    「「はぁ!?」」

    上条と吹寄が同時に声を上げる。

    「ど、どうして私が…」
    「どうしてコイツと…」

    互いに指を突き付け合いながら2人が言う。

    「今言った通り、先生忙しいですからー。緊急で特別補習のスケジュールを組まなきゃならないんですよー」

    「今日は飲みの約束があったのに残業なんですよー…」と、ぶつぶつ呟いて、月詠教諭は2人にA4サイズの特別なシートを手渡した。

    半透明なプラスチックの下敷きのようなソレは、特殊な刺激を与えると、向けた風景を画像として表示・保存する、いわば『インスタント風景撮影デバイス』だ。
    写真と違ってサイズも大きいし、強度も高いのでファイリングがし易いという利点がある。

    これで、上条の新アパートを撮って来い、ということらしかった。

    「撮ったら、上条ちゃんが明日の補習のときに持ってきてください。それじゃ、お願いしますねー」

    話は終わりとばかりに、月詠教諭は2人に背を向けて、机の上のノートPCに向かった。
    上条と吹寄は、ぎこちなく目線を交わすと、不承不承といった感で「はい…」と了承した。

    「それじゃ、失礼します…」

    麦野にどう説明しよう… と、そう考えながら退出する上条に、月詠教諭が振り向かずに声をかえた。

    「そうそう。上条ちゃん、不純異性交遊はほどほどにしてくださいねー」
    「…………ハイ」

    背中に冷や汗だらだらで上条は答えた。




    .

    245 = 1 :

    S-5 「とある」高校 職員室前の廊下

    「上条当麻……ッ!!」

    職員室を出た瞬間、吹寄がドスの効いた声で上条を呼ぶ。

    「不純異性交遊ってどういう事よッ!?」
    「こ、子萌先生のジョークだよ!」
    「き、貴様ッ! あの夜のことを月詠先生に話したんじゃないでしょうね!?」

    あ、そっちか… と上条は肩透かしを食らった気分になる。
    そして、ひょんなことから絶好のチャンスが巡って来た事に気付いた。

    「…話してねーよ。それと、あのさ、吹寄……」
    「な、なによ…?」

    突然、神妙な顔になった上条にドギマギしながら吹寄が答える。

    「あの夜のこと、お前を傷つけちまって、マジでごめん。ずっと謝りたかった。この通りだ!」
    「へっ… えぇぇ!?」

    真剣に吹寄に頭を下げる。
    突然の謝罪に吹寄がたじろぐ。

    「ごめん、吹寄……」
    「そ、そ、そ、そんなこと突然言われたって…!」

    可愛いぐらいに狼狽した吹寄が、わたわた、と両手で空気を掻きまわす。
    しかし、一向に頭を上げない上条に「うぅぅぅぅぅぅぅ……!」と唸り声を上げると、やおら、腕組みをして顔を横に向けた。

    「……べ、別に怒ってないからッ! に、逃げちゃったのは私だし……」
    「……そうなのか?」
    「そ、そうよ!!」

    ぷい、と顔を横に向けたまま吹寄が言う。
    その顔は加熱された薬缶のように赤い。

    「そっか…… よかった……」

    ホッとした上条が顔を上げる。

    「あのさ… し、心配してくれてたの……?」
    「そりゃそうだろ? お前泣いてたし…」
    「わ、忘れてッ! そういうのは全部忘れてッ!!」
    「ああ、そうだな… あの夜のことは、全部…」
    「だ、駄目ッ!! あの夜のことは忘れないでッ!!」
    「…どっちだよ?」

    そう聞かれても、吹寄だって困るのだ。




    .

    246 = 1 :

    吹寄制理は上条当麻のことが、現在進行形で好きだ。
    意識し始めた切欠はあまり思い出したくないが、好きだと自覚した時のことは良く覚えている。

    確か、初めて中学2年の『一端覧祭』の実行委員に立候補したときだ。
    あの時に色々と邪魔されたり、逆に手伝ったりしてもらって、吹寄制理は恋に落ちたのだ。

    それからずっと、恋の花を育てに育て、ついに結実したと思ったのがあの夜の出来事だ。
    土御門元春ともう1人の悪友にノセられて、アルコールの手助けもあって処女を捧げることに成功した。
    …本当ならば、セックスの前後に告白して、恋人同士になるはずだったのだが。

    (あんまり痛くて、逃げちゃって… しかも、ショックで数日寝込んじゃって… 私の方も告白するチャンスを逃しちゃって…)

    吹寄にとっても、あの夜は不本意な結果なのだ。
    しかし、好きな人に処女を捧げた記念の夜でもある。
    忘れたくはないし、忘れて欲しくはない。

    「……忘れないで。できれば、覚えていて」
    「……ああ」

    神妙な顔で上条が吹寄を見つめて頷く。
    恋する乙女は、それだけで心の中をハート色に染まる。

    (心配… してくれてたんだ……)

    幸せで胸がいっぱいになる。
    絶対に嫌われたと思っていたから、上条の言葉は何よりも嬉しい。

    (脈ある… まだ脈はある…!!)

    夏休みは始まったばかり、しかも、これからこの男は自分と行動を共にする。
    いや、それどころか、まだクラスの誰も知らない新居に一緒に行くのだ。

    (これ、チャンスじゃん… あたし、今、チャンスじゃん…!)

    ニヤケそうになる顔を必死で抑えて、吹寄はいつもの不機嫌な表情を作って言った。

    「それじゃ、この話は終わりにして、とっとと上条の家に行きましょう。遠いの?」
    「えっと、歩いて15分くらいだけど… ちょっと待ってくれ、予定入れてたんで、遅くなるって電話入れるから」
    「ん、わかった、早くしなさいよね」

    密かに幸福度がマックス振り切れそうな吹寄は、上条の連絡先まで気が回ることがなかった。



    .

    247 = 1 :

    「…ん?」

    化粧台に置いた携帯が音を立てる。
    午後に備えた化粧に余念のない麦野が、着信音を聞いて軽く眉を細める。

    「上条クンに設定した『お仕事用』の着信音…? なんかトラブルにでも巻き込まれたのかしら?」

    アイテムのメンバーは、個々に様々な電話番号を持っている。
    それは、様々な偽装を円滑に行うための小細工であり、今回の着信番号は「カバーストーリーに小トラブル」というものだ。

    「…はい、アタシよ」
    『あ、ども、俺です…』

    この回線では、名詞はすべて代名詞に代えることとなっている。

    『俺の部屋、やっぱり学校からつっこみ入りました。今から、同級生の女子と確認してきます』
    「あーあ、やっぱりか… で、どれくらい?」
    『まぁ、すぐすぐ、といったところっス』

    『すぐ』1回で30分。
    つまり、今回は1時間ぐらいということだ。

    「了解、じゃ、あとは適当に…」

    そこまで言って、麦野の脳裏に1つの考えが閃く。

    「…ねぇ、おおよそ理解したから、『もう一回かけて』」
    『えっ? あ、はい。了解です…』

    麦野の意図を把握した上条が一旦電話を切ると、すぐに―今度は通常回線で―電話が掛かってきた。

    「ねぇ、その同級生って、『イラ子』ちゃん?」
    『……麦野さんって、実は精神系の能力者じゃないですか?』

    電話の向こうで上条が絶句する。

    「うっさい、ちっ、『同級生の女子』なんて呼び方するからよ。ちょっと、余計な事言って無いでしょうね!?」

    電話を通して、上条が躊躇う雰囲気が伝わってきた。

    『えっと… 別に変な事は言ってないっスけど…
     単にこの前の夜のことを謝っただけです、けど…?』
    「謝った!? 『この前の夜はごめん、心配してた』って!?」
    『は、はい……』

    麦野の剣幕に上条がたじろぐ。

    「馬鹿ッ、アホッ、間抜けッ! アンタ、また地雷踏んだわよ!」
    『えっ、な、なんでッスか?』

    (この男は本気でタチ悪いわ……)

    思わず天井を仰ぎ見て、麦野が溜息を吐く。

    「……試しに、その子に『おい、お前、顔がニヤケてるぞ』って言ってみなさい。不意打ちで」



    .

    248 = 1 :

    「えっ… は、はぁ、ワカリマシタ…」

    引きつった笑みを浮かべて上条が吹寄の方を向く。
    吹寄せはおっぱいを支えるように腕組みをして、そっぽを向いている。

    「…おい」
    「なによ?」
    「お前、顔がニヤケてるぞ?」
    「………ふえ!?」

    言われた吹寄が、可愛いくらいに狼狽して、さわさわ、と自分の頬を撫でまくる。

    「う、嘘ッ!」

    吹寄の表情がどんどんと崩れ、泣いているような、笑っているような、不思議な表情になる。

    「見ないでッ! 見ないで上条!!」

    とうとう、両手で顔を覆って吹寄がしゃがみこむ。
    膝小僧、おっぱい、両手の、見事なトーテムポールが出来上がった。

    「お、おい……」

    あまりに分かり易すぎる反応に、上条は自分が地雷を踏んだことをはっきり自覚した。



    .

    249 = 1 :

    「どう?」
    『…えっと、なんか、しゃがんで震えてます』

    上条の声には力が無い。

    「はぁ… ちょっとは想像しなさいよ。処女を捧げた好きな男から、『心配した』なんて声を掛けられたら、そりゃ、恋する乙女は舞い上がっちゃうでしょうが」

    諦めた口調で麦野が話す。

    (とりあえず、今日の夜はお仕置き確定ね...)

    『すいません…』
    「…早めに合流するわよ。部屋で待っていなさい」
    『はい…』

    電話を切って、また一度溜息を吐く。

    「ったく! あの男わ~~~」

    腹立ちまぎれに、携帯をベッドに放り投げる。
    上条の鈍感さにも腹が立つが、夏休みだからと接触の可能性を考えなかった自分にも腹が立つ。

    「……トドメ、刺しとくか」

    物騒な台詞を呟くと、麦野は暫く額に手を当てて何かを考え…
    今まで施した化粧を全部落とし始めた。



    .

    250 = 1 :

    S-6 偽装アパート 尾立荘前

    「着いた、けど……」

    学校から歩いて数十分。
    夏の日差しの下、2人は何の変哲もない鉄筋2階建てのアパートの前に居た。

    上条がアパートを指差すと、長髪で表情を隠した吹寄が、無言で『風景撮影デバイス』を取り出す。

    「……こ、この風景で良い?」
    「ん? ああ…

    吹寄がデバイスを構えて言うと、上条が「どれどれ…」と横からデバイスを覗き込む。
    自然と上条と吹寄の顔と顔が近づくが、馬鹿は気付かない。

    「………ゴクッ」
    「えーと、俺の部屋があそこだから… ああ、この角度でいいぜ」
    「じゃ、じゃあ、撮るからこれ持っててよ…」

    デバイスを上条に持たせると、吹寄が刷毛状のトリガーを取り出す。

    「動かないでね…」

    デバイスを構える上条の背後から、胸を背中に押し付けるようにして上条に密着する。
    ボリューミーな巨乳が、ぐにゃり、と上条の背中で押し潰される。

    「ふ、吹寄…!」
    「う、動くなって言ってるでしょ!」

    デバイスの撮影は、特殊線維でできた刷毛で裏側をなぞることで完遂される。
    そのため、それほど大きくない刷毛でA4サイズのデバイス全体をなぞる必要があり、
    吹寄は小刻みに身体を動かしながら刷毛を滑らせる。

    当然、動きに合わせて吹寄のでっぱいが、打ち粉の上で職人にこねられるうどん生地のように、ダイナミックにその形を変える。

    (こ、こいつ… わざとやってるんじゃねーだろーな…!?)

    上条は、どうしようも無く股間に沸き起こるオスの本能を必死で抑えた。



    .


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