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元スレ上条「そこのおねーさん! お茶しない?」 麦野「あん?」
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吹寄制理の行動は勿論わざとである。
(あたしには、女としての可愛げがない…!)
曰く、『美人なのにちっとも色っぽくない鉄壁の女』。
さらに、幼馴染から『イラ子』と呼ばれるほど吹寄は口うるさく怒りっぽい。
それは吹寄も理解していることで、しかし、同時に矯正は難しいとも感じていた。
考えるより先に、口や体が動いてしまうのだ。
(だから、肉体で釣るしかッ!)
吹寄制理はかなりスタイルが良い。
女子にしては高身長だし、足もスラリと長い。
おっぱいは、トップが3桁に届こうかというバストサイズで(もちろん、アンダーとの落差も相当なロケットおっぱいである)、
陰でクラスメイト男子から『メロンっぱい』と呼ばれるほどの爆乳である。
なんと言うことか、あの麦野沈利よりも巨乳なのだ。
(一度セックスした仲なんだし、もう一度襲われて、既成事実を作り直してやる…ッ!!)
吹寄制理、完全に肉食系女子の心理である。
「か、上条、ずれちゃったからやり直すわね…」
何がずれたのか上条からは判別できないが、吹寄は刷毛を裏返してせっかくデバイスに写した風景を消去していく。
「は、早めに済ませてくれ…」
鈍感な上条は、当然のように吹寄のボディランゲージを解することができない。
しかし、
(鈍感なのは覚悟の上。今は出来るだけ興奮させて、家に上げてもらってからが勝負よ…!)
妄想と願望と、恋慕と情愛が暴走した吹寄の、過激なスキンシップはそれから10分以上続いた。
.
(あたしには、女としての可愛げがない…!)
曰く、『美人なのにちっとも色っぽくない鉄壁の女』。
さらに、幼馴染から『イラ子』と呼ばれるほど吹寄は口うるさく怒りっぽい。
それは吹寄も理解していることで、しかし、同時に矯正は難しいとも感じていた。
考えるより先に、口や体が動いてしまうのだ。
(だから、肉体で釣るしかッ!)
吹寄制理はかなりスタイルが良い。
女子にしては高身長だし、足もスラリと長い。
おっぱいは、トップが3桁に届こうかというバストサイズで(もちろん、アンダーとの落差も相当なロケットおっぱいである)、
陰でクラスメイト男子から『メロンっぱい』と呼ばれるほどの爆乳である。
なんと言うことか、あの麦野沈利よりも巨乳なのだ。
(一度セックスした仲なんだし、もう一度襲われて、既成事実を作り直してやる…ッ!!)
吹寄制理、完全に肉食系女子の心理である。
「か、上条、ずれちゃったからやり直すわね…」
何がずれたのか上条からは判別できないが、吹寄は刷毛を裏返してせっかくデバイスに写した風景を消去していく。
「は、早めに済ませてくれ…」
鈍感な上条は、当然のように吹寄のボディランゲージを解することができない。
しかし、
(鈍感なのは覚悟の上。今は出来るだけ興奮させて、家に上げてもらってからが勝負よ…!)
妄想と願望と、恋慕と情愛が暴走した吹寄の、過激なスキンシップはそれから10分以上続いた。
.
「こ、こんなモノかしら…?」
都合3回。デバイスの撮影が終わり、ようやく吹寄が上条との密着を解くと、
上条の背中のワイシャツには、見事に顔並みの大きさの汗の染みが2つ出来上がっていた。
「はー、はー、お、終わったか…?」
直立不動で五感から伝わる吹寄の『オンナの体』に耐えた上条が、ようやく緊張を解いて大きく息を吐く。
「じゃ、じゃあ、用も済んだだろ? 今から会う人が居るから……」
「の、喉が渇いたわね! 上条当麻! 貴様は協力したクラスメイトに茶もださないの!?」
「いや、そりゃ、出すのが当然だけど…!」
背中(吹寄のおっぱいが当たってなかった部分)に冷たい汗が流れる。
上条の性格では、「世話になったな、上がって冷たいの飲んでけよ」と言うのが普通である。
しかし、まごまごしていると、怖いお姉さんがここにやってきてしまう。
(ビリビリの二の舞だけは避けないとッ!)
少し恋慕を見せた御坂美琴ですら、あそこまで悪趣味な手でぶちのめした麦野である。
一度手を出したことを告白している吹寄には、どんな手段を弄するか想像もつかない。
脳裏に、御坂美琴の号泣した姿と、あの夜の吹寄が重なる。
さすがに、幼馴染のあんな姿は、もう見たくない。
「…なぁ、吹寄」
「な、何よ、急に真面目な顔になって… ドキッとするじゃない!」
上条のやけに真剣な顔に、吹寄の顔が、カーッ、と紅潮する。
ついでに、
(き、来たッ! 釣れたっ!)
と、いらん勘違いもする。
「俺さ、お前のこと、もう傷つけたく無いと思ってるんだ…」
「よ、ようやく理解したの? 貴様は、もっとあたしに優しくすべきよ!(良い流れ!)」
「一応、俺、けっこう気を使ってるつもりなんだぜ?」
「それなら、もっと行動に示すべきでしょ!(さぁ、早く家に上げなさい!)
「行動、か… でも、強引にすると、またお前怒るだろ?」
「し、してみないとわからないじゃない!(今度は絶対に逃げないから!)」
「そうなのか? 強引にしちゃって良いのか?」
「そうよ! やってみれば良いのよ(よっしゃ、既成事実再ゲットぉぉぉ!!)」
「そうか……」
何かを決心したかのように上条が呟き、姿勢を正して吹寄の正面に立つ。
都合3回。デバイスの撮影が終わり、ようやく吹寄が上条との密着を解くと、
上条の背中のワイシャツには、見事に顔並みの大きさの汗の染みが2つ出来上がっていた。
「はー、はー、お、終わったか…?」
直立不動で五感から伝わる吹寄の『オンナの体』に耐えた上条が、ようやく緊張を解いて大きく息を吐く。
「じゃ、じゃあ、用も済んだだろ? 今から会う人が居るから……」
「の、喉が渇いたわね! 上条当麻! 貴様は協力したクラスメイトに茶もださないの!?」
「いや、そりゃ、出すのが当然だけど…!」
背中(吹寄のおっぱいが当たってなかった部分)に冷たい汗が流れる。
上条の性格では、「世話になったな、上がって冷たいの飲んでけよ」と言うのが普通である。
しかし、まごまごしていると、怖いお姉さんがここにやってきてしまう。
(ビリビリの二の舞だけは避けないとッ!)
少し恋慕を見せた御坂美琴ですら、あそこまで悪趣味な手でぶちのめした麦野である。
一度手を出したことを告白している吹寄には、どんな手段を弄するか想像もつかない。
脳裏に、御坂美琴の号泣した姿と、あの夜の吹寄が重なる。
さすがに、幼馴染のあんな姿は、もう見たくない。
「…なぁ、吹寄」
「な、何よ、急に真面目な顔になって… ドキッとするじゃない!」
上条のやけに真剣な顔に、吹寄の顔が、カーッ、と紅潮する。
ついでに、
(き、来たッ! 釣れたっ!)
と、いらん勘違いもする。
「俺さ、お前のこと、もう傷つけたく無いと思ってるんだ…」
「よ、ようやく理解したの? 貴様は、もっとあたしに優しくすべきよ!(良い流れ!)」
「一応、俺、けっこう気を使ってるつもりなんだぜ?」
「それなら、もっと行動に示すべきでしょ!(さぁ、早く家に上げなさい!)
「行動、か… でも、強引にすると、またお前怒るだろ?」
「し、してみないとわからないじゃない!(今度は絶対に逃げないから!)」
「そうなのか? 強引にしちゃって良いのか?」
「そうよ! やってみれば良いのよ(よっしゃ、既成事実再ゲットぉぉぉ!!)」
「そうか……」
何かを決心したかのように上条が呟き、姿勢を正して吹寄の正面に立つ。
「吹寄…!」
「ひゃ、ひゃい!」
思わず吹寄の声が裏返る。
『メロンっぱい』の奥の心臓が、ドクドクと鼓動を限界まで速める。
(も、もしかして、ここで告白までいっちゃうのッ!?)
乙女煩悩が思考を爆発的に加速させ、コーナーを曲がりきれずにコースアウトする。
「上条… 良いよ……」
「ああ、吹寄……!」
何が良いのか良くわからないが、上条当麻は覚悟を決める。
そして、勢いよく身体を動かし、
ガバッ!!
「……ッ!! ……………ん?」
上条の動きに思わず目を瞑った吹寄が、恐る恐る開眼すると、
「………へ?」
上条当麻は、見事に腰を90°曲げた、深々としたお辞儀をしていた。
「吹寄さん! 今日のところは帰ってください!!」
「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
瞬間的にこみ上げた怒りに任せて、吹寄が、サラサラおでこのヘッドバットを上条の後頭部に叩き込む。
ゴチンッ!! と、非常に良い音がして、上条が声も上げれずに地面に前のめりに倒れた。
「いったぁぁぁ…!」
もちろん、吹寄もただでは済まず、両手で額を押さえて苦悶する。
そうして、2人でアパート前で悶絶していると、
「…なーにしてんの?」
上条が、今、一番聞きたくない声がした。
「ひゃ、ひゃい!」
思わず吹寄の声が裏返る。
『メロンっぱい』の奥の心臓が、ドクドクと鼓動を限界まで速める。
(も、もしかして、ここで告白までいっちゃうのッ!?)
乙女煩悩が思考を爆発的に加速させ、コーナーを曲がりきれずにコースアウトする。
「上条… 良いよ……」
「ああ、吹寄……!」
何が良いのか良くわからないが、上条当麻は覚悟を決める。
そして、勢いよく身体を動かし、
ガバッ!!
「……ッ!! ……………ん?」
上条の動きに思わず目を瞑った吹寄が、恐る恐る開眼すると、
「………へ?」
上条当麻は、見事に腰を90°曲げた、深々としたお辞儀をしていた。
「吹寄さん! 今日のところは帰ってください!!」
「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
瞬間的にこみ上げた怒りに任せて、吹寄が、サラサラおでこのヘッドバットを上条の後頭部に叩き込む。
ゴチンッ!! と、非常に良い音がして、上条が声も上げれずに地面に前のめりに倒れた。
「いったぁぁぁ…!」
もちろん、吹寄もただでは済まず、両手で額を押さえて苦悶する。
そうして、2人でアパート前で悶絶していると、
「…なーにしてんの?」
上条が、今、一番聞きたくない声がした。
「………ハイィィ!!」
その声を聞いて、きっかり3秒後に、上条がまるでバネ仕掛けのように跳ね起きる。
「あ、あのッ! これはその、アレがソレでコレがアレで………はい?」
上条が支離滅裂な言葉を口走ったあと、声の持ち主―麦野―を見て困惑した声を出す。
「そんなに慌てなくてもいいじゃない。私がビックリしちゃうわ」
「あ、ああ… え…?」
上条当麻が絶句する。
その原因はたった一つだ。
「麦野、さん… そのカッコ……」
「あら、何か不思議なことでもあるの?」
麦野沈利は、紺色のブレザーに、同色のスカート姿、化粧も控えめのナチュラルメイク、
つまりは、女子高生ルックだったのだ……!
「あの… 貴女、誰ですか…!?」
麦野の存在感に圧倒されつつも、吹寄が詰問する。
しかし、麦野はその質問自体には答えずに、赤くなった顔よりさらに赤い吹寄せのおでこを、さわさわと撫ぜた。
「女の子が暴力は駄目でしょ。赤くなってるから、家に上がって冷やしましょ」
そう言って、2人をアパートへ誘導する。
喉まで出かかった「アンタ、誰だよッ!」という台詞を何とか飲み込んで、
上条は無言でガクガクと頷いた。
.
その声を聞いて、きっかり3秒後に、上条がまるでバネ仕掛けのように跳ね起きる。
「あ、あのッ! これはその、アレがソレでコレがアレで………はい?」
上条が支離滅裂な言葉を口走ったあと、声の持ち主―麦野―を見て困惑した声を出す。
「そんなに慌てなくてもいいじゃない。私がビックリしちゃうわ」
「あ、ああ… え…?」
上条当麻が絶句する。
その原因はたった一つだ。
「麦野、さん… そのカッコ……」
「あら、何か不思議なことでもあるの?」
麦野沈利は、紺色のブレザーに、同色のスカート姿、化粧も控えめのナチュラルメイク、
つまりは、女子高生ルックだったのだ……!
「あの… 貴女、誰ですか…!?」
麦野の存在感に圧倒されつつも、吹寄が詰問する。
しかし、麦野はその質問自体には答えずに、赤くなった顔よりさらに赤い吹寄せのおでこを、さわさわと撫ぜた。
「女の子が暴力は駄目でしょ。赤くなってるから、家に上がって冷やしましょ」
そう言って、2人をアパートへ誘導する。
喉まで出かかった「アンタ、誰だよッ!」という台詞を何とか飲み込んで、
上条は無言でガクガクと頷いた。
.
S-7 偽装アパート 尾立荘 上条の部屋(偽)
「う、つめた……」
冷凍庫の氷とビニール袋、タオルで作った即席の氷嚢を額に当てる。
丁寧に作られたそれは、麦野がテキパキと作ったものだ。
「落ち着いた?」
「は、はい… ありがとうございます……」
まだ頭が混乱したままだが、とりあえず吹寄が麦野に礼を言う。
「当麻クン、また何か女の子に失礼なことを言ったんでしょ?」
「ィェ、ソンナマサカ……」
色々なことに全力で突っ込みたい。
突っ込みたいが、突っ込んだら、恐らく自分の命は無い。
「こんな暑い日に女の子を立たせて… もっとデリカシーを持つようにって、いつも言ってるでしょ?」
「はい、ごめんなさい…」
構図としては、まさしく弟的立場の男の子を叱る、年上のお姉さんである。
そして、大変に意外なことに、そういう仕草が不思議なほどに麦野に似合った。
「さて、と… それじゃ、今日もお昼ご飯作るから、貴女も食べて行ってね?」
そう言うと、麦野は部屋のクローゼットを開け、なぜかそこに有る、可愛いフリルのついたエプロンを手に取る。
手早くそれを見に付け、麦野が1Kのキッチンに移動しようとすると、とうとう我慢の限界を超えた吹寄が声を上げた。
「あ、あのッ!! 貴女は上条君と、どういう関係なんですかッ!?」
「吹寄、それは…」
思わず答えようとする上条を、吹寄が睨みつけて黙らせる。
「どうなんですかッ!?」
恐らく、フレンダか浜面辺りがこの場に居れば、「ぶち殺し確定、アーメン」と十字を切っただろう。
・ .・ ・ .・ ・ ・ .・ ・ .・ .・ .・ ・ ・ .・ .・ ・ .・ ・ .・ .・ .・ .・ ・ .・ .・
しかし、麦野は、恥ずかしそうに目を伏せると、はにかんだ笑みを浮かべた。
「そういうの、大声で他人に言うもんじゃないし… 恥ずかしいわ……」
上条の顎が、かくん、と落ちた。
.
「う、つめた……」
冷凍庫の氷とビニール袋、タオルで作った即席の氷嚢を額に当てる。
丁寧に作られたそれは、麦野がテキパキと作ったものだ。
「落ち着いた?」
「は、はい… ありがとうございます……」
まだ頭が混乱したままだが、とりあえず吹寄が麦野に礼を言う。
「当麻クン、また何か女の子に失礼なことを言ったんでしょ?」
「ィェ、ソンナマサカ……」
色々なことに全力で突っ込みたい。
突っ込みたいが、突っ込んだら、恐らく自分の命は無い。
「こんな暑い日に女の子を立たせて… もっとデリカシーを持つようにって、いつも言ってるでしょ?」
「はい、ごめんなさい…」
構図としては、まさしく弟的立場の男の子を叱る、年上のお姉さんである。
そして、大変に意外なことに、そういう仕草が不思議なほどに麦野に似合った。
「さて、と… それじゃ、今日もお昼ご飯作るから、貴女も食べて行ってね?」
そう言うと、麦野は部屋のクローゼットを開け、なぜかそこに有る、可愛いフリルのついたエプロンを手に取る。
手早くそれを見に付け、麦野が1Kのキッチンに移動しようとすると、とうとう我慢の限界を超えた吹寄が声を上げた。
「あ、あのッ!! 貴女は上条君と、どういう関係なんですかッ!?」
「吹寄、それは…」
思わず答えようとする上条を、吹寄が睨みつけて黙らせる。
「どうなんですかッ!?」
恐らく、フレンダか浜面辺りがこの場に居れば、「ぶち殺し確定、アーメン」と十字を切っただろう。
・ .・ ・ .・ ・ ・ .・ ・ .・ .・ .・ ・ ・ .・ .・ ・ .・ ・ .・ .・ .・ .・ ・ .・ .・
しかし、麦野は、恥ずかしそうに目を伏せると、はにかんだ笑みを浮かべた。
「そういうの、大声で他人に言うもんじゃないし… 恥ずかしいわ……」
上条の顎が、かくん、と落ちた。
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(失礼な態度とりやがって、アイツは~~~!)
台所に立った麦野が、心の中で毒づく。
無論、麦野の変貌はわざとである。
自分でも、キャラではないと十二分に理解しているが、まぁ、やってやれないことではない。
(なるべく、穏便に退場願いたいからね…)
強引に上条から引き離しても良いが、禍根を残すのは、上条の学校生活から考えると良くは無い。
そのため、自然と吹寄から身を引くようにもって行きたいのだ。
吹寄について麦野が知っていることは、今朝、上条から聞いた、メシマズ、世話焼き、怒りっぽい、といった点である。
そこで、麦野が狙ったのが、自分が『優しくて料理の上手い年上の彼女』を演じ、吹寄の劣等感を煽るというものだ。
(処女を捧げたくせに、最後まで『押せない』へたれ女なら、これで充分でしょ)
麦野が余裕綽々な、かつ、思わせぶりな態度をとって女としてのレベルの差を見せ付け、
吹寄が勝手に誤解(ある意味誤解では無いが)をして、上条を諦めるのが狙いだ。
大雑把で穴のある作戦だが、ゴリ押しすればいけるだろうと麦野は考えていた。
(まぁ、たまには女子力あるトコ魅せとかないとね)
料理の腕を見せ付けるのだから、昼食にはそれなりの料理を出さねばならない。
冷蔵庫の中は先ほど確認したが、一通りの野菜と牛肉があったから、サクッと肉じゃがを作ろうと考えている。
(えーと、お出汁は流石に取る時間が無いから、料理酒を使って……)
テキパキと麦野が材料を並べていると、スッ、と違う影が台所に立った。
吹寄だ。彼女は麦野が並べた食材を見ると、輪ゴムと取って長い髪を後ろで束ねた。
「……手伝います。話はそれから」
有無を言わさぬ口調に、麦野がカチンと来る。
が、今の設定は『優しいお姉さん』だ。いつものように切れるわけには行かない。
「あら、座ってて良いのよ? 当麻クンと何か話をしていたら?」
「けっこうです」
そう言うと、吹寄は「肉じゃがですね? 野菜は私が下ごしらえします」と言って、玉ねぎの皮を剥き始めた。
(……おい!)
その滑らかな手つきを見て、麦野が上条に視線を送る。
睨まれた上条が、慌てて吹寄に声を掛けた。
「ふ、吹寄、お前、料理できるの?」
「はぁ? 学園都市で1人暮らししてるんだから、出来て当然でしょ」
「だって… お前の作る料理って……」
言い難そうに上条が言うと、吹寄はしばらく考え込んで、それから何かを思い出して言った。
「……もしかして、中学の調理実習のときのアレ? あれはね、はじめっから『ああいう味』を狙って作ったのよ。
あの健康調味料、それが特徴なんだから」
「…え、そうだったん?」
そうなのである。
吹寄が過去に作ったメシマズ料理は、もちろん、怪しげ健康食品のせいで不味い料理に仕上がったのだが、
あの味は、『健康』を維持するための摂食制限を演出するものなのである。
「そもそも、料理が作れないんだったら、あんな健康調味料使わないわよ」
「まじかよ……」
上条が絶句して麦野をチラ見する。
麦野はにこやかな笑みを浮かべて、「それじゃ、お願いしますね。助かるわ」と朗らかに答えているが、
目が全く笑っていない。
「ふ、不幸だ……」
恐らく、今夜執行されるであろうお仕置きを想像して、上条は力なく呟いた。
.
台所に立った麦野が、心の中で毒づく。
無論、麦野の変貌はわざとである。
自分でも、キャラではないと十二分に理解しているが、まぁ、やってやれないことではない。
(なるべく、穏便に退場願いたいからね…)
強引に上条から引き離しても良いが、禍根を残すのは、上条の学校生活から考えると良くは無い。
そのため、自然と吹寄から身を引くようにもって行きたいのだ。
吹寄について麦野が知っていることは、今朝、上条から聞いた、メシマズ、世話焼き、怒りっぽい、といった点である。
そこで、麦野が狙ったのが、自分が『優しくて料理の上手い年上の彼女』を演じ、吹寄の劣等感を煽るというものだ。
(処女を捧げたくせに、最後まで『押せない』へたれ女なら、これで充分でしょ)
麦野が余裕綽々な、かつ、思わせぶりな態度をとって女としてのレベルの差を見せ付け、
吹寄が勝手に誤解(ある意味誤解では無いが)をして、上条を諦めるのが狙いだ。
大雑把で穴のある作戦だが、ゴリ押しすればいけるだろうと麦野は考えていた。
(まぁ、たまには女子力あるトコ魅せとかないとね)
料理の腕を見せ付けるのだから、昼食にはそれなりの料理を出さねばならない。
冷蔵庫の中は先ほど確認したが、一通りの野菜と牛肉があったから、サクッと肉じゃがを作ろうと考えている。
(えーと、お出汁は流石に取る時間が無いから、料理酒を使って……)
テキパキと麦野が材料を並べていると、スッ、と違う影が台所に立った。
吹寄だ。彼女は麦野が並べた食材を見ると、輪ゴムと取って長い髪を後ろで束ねた。
「……手伝います。話はそれから」
有無を言わさぬ口調に、麦野がカチンと来る。
が、今の設定は『優しいお姉さん』だ。いつものように切れるわけには行かない。
「あら、座ってて良いのよ? 当麻クンと何か話をしていたら?」
「けっこうです」
そう言うと、吹寄は「肉じゃがですね? 野菜は私が下ごしらえします」と言って、玉ねぎの皮を剥き始めた。
(……おい!)
その滑らかな手つきを見て、麦野が上条に視線を送る。
睨まれた上条が、慌てて吹寄に声を掛けた。
「ふ、吹寄、お前、料理できるの?」
「はぁ? 学園都市で1人暮らししてるんだから、出来て当然でしょ」
「だって… お前の作る料理って……」
言い難そうに上条が言うと、吹寄はしばらく考え込んで、それから何かを思い出して言った。
「……もしかして、中学の調理実習のときのアレ? あれはね、はじめっから『ああいう味』を狙って作ったのよ。
あの健康調味料、それが特徴なんだから」
「…え、そうだったん?」
そうなのである。
吹寄が過去に作ったメシマズ料理は、もちろん、怪しげ健康食品のせいで不味い料理に仕上がったのだが、
あの味は、『健康』を維持するための摂食制限を演出するものなのである。
「そもそも、料理が作れないんだったら、あんな健康調味料使わないわよ」
「まじかよ……」
上条が絶句して麦野をチラ見する。
麦野はにこやかな笑みを浮かべて、「それじゃ、お願いしますね。助かるわ」と朗らかに答えているが、
目が全く笑っていない。
「ふ、不幸だ……」
恐らく、今夜執行されるであろうお仕置きを想像して、上条は力なく呟いた。
.
「はい、お待たせしたわね」
リビングのちゃぶ台に3人分の昼食が並ぶ。
薄く湯気をたてた料理は、健康な少年の胃袋を大いに刺激した。
「う、美味そう…」
麦野の恐怖を一瞬忘れて上条が呟く。
すると、吹寄が悔しそうに言った。
「…お料理、上手なんですね」
「あら、貴女も充分なんじゃない? お野菜の形、すごく綺麗よ」
「…そういう、切ったり計ったりは得意なんですけど、アレンジ、苦手なんです。だから、テンプレートな味しかできなくって」
「自分の好みを押し通すのがアレンジとは言わないわ。誰かに食べてもらって、感想を言ってもらうのが一番よ」
「味見とか、どういうタイミングですれば?」
「そりゃ、もちろん、味を整える前後にやるのが良いわよ」
「適量って、どういう風に解釈すれば?」
「もっとファジーに考えて大丈夫よ。アレは単に好みで量が変わるだけだから」
自然と会話が続き、麦野沈利が奇妙な気持ちになる。
「えっと……」
「あっ、自己紹介がまだでしたね。吹寄です、吹寄制理。貴女は…」
「あー… 麦野よ… 麦野沈利」
「麦野さん、ですか……」
噛み締めるように麦野の名前を呟く。
麦野の想定通りの状況ではあるが、どうにも麦野には嫌な予感がした。
「…とりあえず、食べましょう?」
「…はい、頂きます」
麦野と吹寄が示し合わせて、そして上条が慌ててそれに倣って昼食が始まった。
が、会話が発生しない。
(空気が重てぇ…)
上条が女子2人をチラチラ見ると、吹寄は遠慮無しに麦野をジッと見ていて、
麦野は、見られていようが平静を保っている(ように見える)
そして、そのまま続いた無言の団欒の終わり際、吹寄が突然言った。
「…結婚まで考えているんですか?」
「………ングッ!!」
吹寄のあまりな発言に、上条が喉を詰まらせる。
麦野も内心、(手順をどんだけすっ飛ばすんだ、この娘…)と戦慄しながらも、『お姉さん』の仮面をきっちり被って上条の背中をさする。
「…すこし、びっくりしちゃったわ。吹寄さん、そういうことを考えるのはまだ早いんじゃない?」
「そう、ですか…? でも……」
一瞬、口ごもり、そして、一気に言い切る。
「あたしと上条は、親公認の許婚同士なんです。そういう覚悟が無ければ、譲れません」
この日、吹寄、最大級の爆弾発言が投下された。
.
リビングのちゃぶ台に3人分の昼食が並ぶ。
薄く湯気をたてた料理は、健康な少年の胃袋を大いに刺激した。
「う、美味そう…」
麦野の恐怖を一瞬忘れて上条が呟く。
すると、吹寄が悔しそうに言った。
「…お料理、上手なんですね」
「あら、貴女も充分なんじゃない? お野菜の形、すごく綺麗よ」
「…そういう、切ったり計ったりは得意なんですけど、アレンジ、苦手なんです。だから、テンプレートな味しかできなくって」
「自分の好みを押し通すのがアレンジとは言わないわ。誰かに食べてもらって、感想を言ってもらうのが一番よ」
「味見とか、どういうタイミングですれば?」
「そりゃ、もちろん、味を整える前後にやるのが良いわよ」
「適量って、どういう風に解釈すれば?」
「もっとファジーに考えて大丈夫よ。アレは単に好みで量が変わるだけだから」
自然と会話が続き、麦野沈利が奇妙な気持ちになる。
「えっと……」
「あっ、自己紹介がまだでしたね。吹寄です、吹寄制理。貴女は…」
「あー… 麦野よ… 麦野沈利」
「麦野さん、ですか……」
噛み締めるように麦野の名前を呟く。
麦野の想定通りの状況ではあるが、どうにも麦野には嫌な予感がした。
「…とりあえず、食べましょう?」
「…はい、頂きます」
麦野と吹寄が示し合わせて、そして上条が慌ててそれに倣って昼食が始まった。
が、会話が発生しない。
(空気が重てぇ…)
上条が女子2人をチラチラ見ると、吹寄は遠慮無しに麦野をジッと見ていて、
麦野は、見られていようが平静を保っている(ように見える)
そして、そのまま続いた無言の団欒の終わり際、吹寄が突然言った。
「…結婚まで考えているんですか?」
「………ングッ!!」
吹寄のあまりな発言に、上条が喉を詰まらせる。
麦野も内心、(手順をどんだけすっ飛ばすんだ、この娘…)と戦慄しながらも、『お姉さん』の仮面をきっちり被って上条の背中をさする。
「…すこし、びっくりしちゃったわ。吹寄さん、そういうことを考えるのはまだ早いんじゃない?」
「そう、ですか…? でも……」
一瞬、口ごもり、そして、一気に言い切る。
「あたしと上条は、親公認の許婚同士なんです。そういう覚悟が無ければ、譲れません」
この日、吹寄、最大級の爆弾発言が投下された。
.
「い、許婚ッ!?」
一瞬だけ『お姉さん』の仮面が外れて、麦野が驚きの声を上げる。
「どういうことよッ!?」
「し、知りませんッ! 上条さんは何も知りません!! っつーか、テキトーなこと言ってるんじゃねぇよ!」
「て、テキトーじゃない! 中学のときの『中域短期父兄参観』で、ちゃんと上条のご両親に挨拶したの!!」
麦野が上条を、ぎらり、と睨む。
だらだらと滝汗を流す上条が、必死に記憶を探る。
「え、えっと… 確かに、あん時は、お前とウチと、家族全員でメシ食ったけど、そんな話は出なかっただろ…?」
「で、出たもん!!」
吹寄が必死に主張する。
だが、『許婚』は真っ赤な嘘だ。
上条の両親から『制理ちゃん、ウチの当麻をよろしくお願いします』と言われたことを、無理やり拡大解釈して言っているのだ。
(どうしよう… あたし、とんでもない事言ってる……!)
実のところ、冷静そうに見える吹寄制理の脳内は、限界ぎりっぎりまでテンパっているのだ。
この部屋から逃げ出したくてたまらない。いかにも仲の良さそうな麦野と上条を見て居たくない。
麦野の思惑は見事に効果を発揮して、吹寄制理の劣等感をこれ以上ないくらいに刺激した。
いや、刺激しすぎたのだ。
だから、吹寄制理は無謀ともいえる嘘を口走ったのだ。
そして、一度、嘘をついて自暴自棄になった吹寄の口から、あれだけ躊躇っていた言葉が暴発する。
「か、上条… もうこうなっちゃったから言うけど、あたし、アンタが好きだからッ! ホント、好きだからッ!!」
「吹寄……」
誰にとっても最悪のタイミングでの告白だった。
気がつけば、吹寄の目から大粒の涙が溢れている。
「………あぁ、もう」
滅多にないことに、思考が一時フリーズしていた麦野が再起動する。
『許婚』という単語に動揺したが、その後の吹寄の態度からそれを嘘だとわかった。
ならば、確認してしまえば良い。
「当麻クン、ご両親と連絡を取ったら? そうすれば分かることでしょ?」
その台詞に、上条は安堵の表情を見せ、吹寄がビクリと身体を振るわせる。
「うぅ… 上条、やめて……」
「ごめん、吹寄… でも、流石に大切なことだから…」
上条が携帯を取り出して実家にコールする。
麦野がジェスチャーで『ハンディホンにしろ』と指示をだし、上条が操作すると、呼び出し音が部屋中に響いた。
.
一瞬だけ『お姉さん』の仮面が外れて、麦野が驚きの声を上げる。
「どういうことよッ!?」
「し、知りませんッ! 上条さんは何も知りません!! っつーか、テキトーなこと言ってるんじゃねぇよ!」
「て、テキトーじゃない! 中学のときの『中域短期父兄参観』で、ちゃんと上条のご両親に挨拶したの!!」
麦野が上条を、ぎらり、と睨む。
だらだらと滝汗を流す上条が、必死に記憶を探る。
「え、えっと… 確かに、あん時は、お前とウチと、家族全員でメシ食ったけど、そんな話は出なかっただろ…?」
「で、出たもん!!」
吹寄が必死に主張する。
だが、『許婚』は真っ赤な嘘だ。
上条の両親から『制理ちゃん、ウチの当麻をよろしくお願いします』と言われたことを、無理やり拡大解釈して言っているのだ。
(どうしよう… あたし、とんでもない事言ってる……!)
実のところ、冷静そうに見える吹寄制理の脳内は、限界ぎりっぎりまでテンパっているのだ。
この部屋から逃げ出したくてたまらない。いかにも仲の良さそうな麦野と上条を見て居たくない。
麦野の思惑は見事に効果を発揮して、吹寄制理の劣等感をこれ以上ないくらいに刺激した。
いや、刺激しすぎたのだ。
だから、吹寄制理は無謀ともいえる嘘を口走ったのだ。
そして、一度、嘘をついて自暴自棄になった吹寄の口から、あれだけ躊躇っていた言葉が暴発する。
「か、上条… もうこうなっちゃったから言うけど、あたし、アンタが好きだからッ! ホント、好きだからッ!!」
「吹寄……」
誰にとっても最悪のタイミングでの告白だった。
気がつけば、吹寄の目から大粒の涙が溢れている。
「………あぁ、もう」
滅多にないことに、思考が一時フリーズしていた麦野が再起動する。
『許婚』という単語に動揺したが、その後の吹寄の態度からそれを嘘だとわかった。
ならば、確認してしまえば良い。
「当麻クン、ご両親と連絡を取ったら? そうすれば分かることでしょ?」
その台詞に、上条は安堵の表情を見せ、吹寄がビクリと身体を振るわせる。
「うぅ… 上条、やめて……」
「ごめん、吹寄… でも、流石に大切なことだから…」
上条が携帯を取り出して実家にコールする。
麦野がジェスチャーで『ハンディホンにしろ』と指示をだし、上条が操作すると、呼び出し音が部屋中に響いた。
.
S-8 上条の実家 リビング
Prrrrrrrr……
「おーい、お母さん電話。今、ちょっとお土産出すのに手が離せなくてー」
「あらあら、また呪い関係のお土産ですか?
……はい、もしもし上条です。 …あら、当麻さん? どうしたの…?
…え、吹寄さん家の制理ちゃん? もちろん覚えているわ。
あちらの奥さんとは、毎週フィットネスクラブをご一緒してるのよ? 制理ちゃんの話もよくするわ。
………え、許婚? 当麻さんと制理ちゃんが?」
上条当麻の母親たる、上条詩菜の眼光がキラリと光る。
その視線の先は、怪しげな人形を棚に飾ろうとしている夫の姿がある。
唐突だが、上条当麻の父親、上条刀夜は大変女性にモテる。しかも、自覚無しに。
そして、それは確実に1人息子である当麻にも遺伝していて、本人以上に母親である詩菜がそれを実感していた。
(当麻さんも、もう高校生… 制理ちゃんなら、良いお目付け役になれるんじゃないかしら?)
学園都市に1人暮らしで、痴情のもつれで刃傷沙汰でも起こされたらたまったものではない。
詩菜は素早く計算を完了すると、悪魔のような笑みを浮かべて受話器に話しかけた。
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Prrrrrrrr……
「おーい、お母さん電話。今、ちょっとお土産出すのに手が離せなくてー」
「あらあら、また呪い関係のお土産ですか?
……はい、もしもし上条です。 …あら、当麻さん? どうしたの…?
…え、吹寄さん家の制理ちゃん? もちろん覚えているわ。
あちらの奥さんとは、毎週フィットネスクラブをご一緒してるのよ? 制理ちゃんの話もよくするわ。
………え、許婚? 当麻さんと制理ちゃんが?」
上条当麻の母親たる、上条詩菜の眼光がキラリと光る。
その視線の先は、怪しげな人形を棚に飾ろうとしている夫の姿がある。
唐突だが、上条当麻の父親、上条刀夜は大変女性にモテる。しかも、自覚無しに。
そして、それは確実に1人息子である当麻にも遺伝していて、本人以上に母親である詩菜がそれを実感していた。
(当麻さんも、もう高校生… 制理ちゃんなら、良いお目付け役になれるんじゃないかしら?)
学園都市に1人暮らしで、痴情のもつれで刃傷沙汰でも起こされたらたまったものではない。
詩菜は素早く計算を完了すると、悪魔のような笑みを浮かべて受話器に話しかけた。
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S-9 偽装アパート 尾立荘 上条の部屋(偽)
『ええ、そうよ。親同士で勝手に決めて申し訳ないけど、吹寄さんとは、そういう風に話を進めているわ~』
「「「はぁ!?」」」
携帯電話からの、あまりにも予想外な回答に、3人が三者三様の驚愕の表情を取る。
「か、上条さんッ! そ、その話はッ!!」
『あら、その声は、もしかして制理ちゃん?
当麻さんに伝えてなくてごめんなさい、これからもヨロシクね~』
電話越しの詩菜の言葉に、泣き顔だった吹寄が喜色に染まる。
「はいッ! お義母様ッ!!」
『うん、良いお返事でママ嬉しいわー。
それじゃ、当麻さん、制理ちゃんと仲良くねー』
プツ、ツーツーツー……
電話が唐突に切られ、部屋の中に一時の静寂が生まれる。
「……改めてお聞きします。麦野さんは当麻とどういう関係ですか?」
「恋人よ」
吹寄が事務的に問い、麦野が抑揚無く答える。
「わかりました、それでは、今日のところは帰ります。
……親の認可を貰ったからって、当麻があたしを見てくれないんだったら、本末転倒ですから…」
吹寄が、スッ、と立ちあがる。そして、麦野に深々と頭を下げる。
「宣戦布告です。絶対に当麻を貴女から取り戻してみせます」
それだけ言うと、吹寄は呆然とする上条の方を向いた。
「あたし、貴方を絶対振り向かせてみせるから…!」
そして、溢れる愛情を示すように、上条の頬にキスをして、顔を真っ赤に染める。
「それじゃ! 首を洗って待ってろ、上条当麻ッ!!」
そう言い残し、吹寄制理は去った。
.
『ええ、そうよ。親同士で勝手に決めて申し訳ないけど、吹寄さんとは、そういう風に話を進めているわ~』
「「「はぁ!?」」」
携帯電話からの、あまりにも予想外な回答に、3人が三者三様の驚愕の表情を取る。
「か、上条さんッ! そ、その話はッ!!」
『あら、その声は、もしかして制理ちゃん?
当麻さんに伝えてなくてごめんなさい、これからもヨロシクね~』
電話越しの詩菜の言葉に、泣き顔だった吹寄が喜色に染まる。
「はいッ! お義母様ッ!!」
『うん、良いお返事でママ嬉しいわー。
それじゃ、当麻さん、制理ちゃんと仲良くねー』
プツ、ツーツーツー……
電話が唐突に切られ、部屋の中に一時の静寂が生まれる。
「……改めてお聞きします。麦野さんは当麻とどういう関係ですか?」
「恋人よ」
吹寄が事務的に問い、麦野が抑揚無く答える。
「わかりました、それでは、今日のところは帰ります。
……親の認可を貰ったからって、当麻があたしを見てくれないんだったら、本末転倒ですから…」
吹寄が、スッ、と立ちあがる。そして、麦野に深々と頭を下げる。
「宣戦布告です。絶対に当麻を貴女から取り戻してみせます」
それだけ言うと、吹寄は呆然とする上条の方を向いた。
「あたし、貴方を絶対振り向かせてみせるから…!」
そして、溢れる愛情を示すように、上条の頬にキスをして、顔を真っ赤に染める。
「それじゃ! 首を洗って待ってろ、上条当麻ッ!!」
そう言い残し、吹寄制理は去った。
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S-8 麦野のマンション Melt kiss リビング
「がぁぁぁぁぁぁ、ムカつくッ!! 何が『宣戦布告』だッ! あの小娘が、調子に乗りやがって……ッ!!」
あれから、昼食もそこそこにマンションに戻ると、麦野沈利は怒りを爆発させた。
何か声を掛けようとした上条は、ボディに前蹴りを食らって悶絶している。
「…クソッ、ここまで計算を外したのは久しぶりね……」
実のところ、麦野が怒っているのは自分自身のミスについてだ。
結局、プレッシャーを与えすぎて吹寄を暴発させたのも、上条に電話を掛けるように指示したのも麦野なのだ。
「あー、腹立つ!!」
ドカッ、とソファに腰を降ろす。
そして、ようやく悶絶から回復した上条を、ちょいちょい、と手招きで呼ぶ。
「ハイ、ナンデショウ?」
「私はアンタを手放すつもりはこれっぽっちも無いから。アンタは私のオトコ。おっけー?」
「…オッケーです」
バツが悪そうに上条が言う。
流石に鈍感な彼も、自分のこれまでの態度が原因だとひどく後悔していた。
「俺がなんとか話をつけて…」
「ばーか、アンタから動いたら、火に油を注ぐようなもんでしょ? しばらくは様子見に徹しなさい」
「はい…」
「はぁ…」とため息を吐いて、麦野が膝を立てて膝小僧を抱える。
いまだにブレザー・スカート姿なので、足の隙間から白いショーツが見えているが全く頓着しない。
上条を『アイテム』に引き入れてから、出来るだけ敬遠していた思考が麦野を襲う。
麦野自身は絶対に否定するが、彼女は『暗部』であることに劣等感を感じている。
ゆえに、性欲や支配欲に代償を求めるが、その犠牲になったモノに対して、少なくない負い目を感じているのだ。
(私があの時、上条クンを『アイテム』に引き入れなかったら、幸せなカップルが出来上がってたんでしょうね…)
所在なげに佇む上条を眺める。
「……突っ立ってないで、横に座りなさいよ」
自分の横の席を、ポンポン、と叩く。
上条がぎこちない動作で座ると、麦野が上条の肩に頭をもたれさせた。
.
「がぁぁぁぁぁぁ、ムカつくッ!! 何が『宣戦布告』だッ! あの小娘が、調子に乗りやがって……ッ!!」
あれから、昼食もそこそこにマンションに戻ると、麦野沈利は怒りを爆発させた。
何か声を掛けようとした上条は、ボディに前蹴りを食らって悶絶している。
「…クソッ、ここまで計算を外したのは久しぶりね……」
実のところ、麦野が怒っているのは自分自身のミスについてだ。
結局、プレッシャーを与えすぎて吹寄を暴発させたのも、上条に電話を掛けるように指示したのも麦野なのだ。
「あー、腹立つ!!」
ドカッ、とソファに腰を降ろす。
そして、ようやく悶絶から回復した上条を、ちょいちょい、と手招きで呼ぶ。
「ハイ、ナンデショウ?」
「私はアンタを手放すつもりはこれっぽっちも無いから。アンタは私のオトコ。おっけー?」
「…オッケーです」
バツが悪そうに上条が言う。
流石に鈍感な彼も、自分のこれまでの態度が原因だとひどく後悔していた。
「俺がなんとか話をつけて…」
「ばーか、アンタから動いたら、火に油を注ぐようなもんでしょ? しばらくは様子見に徹しなさい」
「はい…」
「はぁ…」とため息を吐いて、麦野が膝を立てて膝小僧を抱える。
いまだにブレザー・スカート姿なので、足の隙間から白いショーツが見えているが全く頓着しない。
上条を『アイテム』に引き入れてから、出来るだけ敬遠していた思考が麦野を襲う。
麦野自身は絶対に否定するが、彼女は『暗部』であることに劣等感を感じている。
ゆえに、性欲や支配欲に代償を求めるが、その犠牲になったモノに対して、少なくない負い目を感じているのだ。
(私があの時、上条クンを『アイテム』に引き入れなかったら、幸せなカップルが出来上がってたんでしょうね…)
所在なげに佇む上条を眺める。
「……突っ立ってないで、横に座りなさいよ」
自分の横の席を、ポンポン、と叩く。
上条がぎこちない動作で座ると、麦野が上条の肩に頭をもたれさせた。
.
「…麦野さん?」
「ちょっとこのまま…」
(あー、まずい、まずい…)
麦野の中の小さな負い目が、『考えてもどうしようもないのに考えてしまうこと』を食べて成長する。
(…どうしてこうなっちゃうんだろう?)
麦野の身体が小さく震えだす。
麦野沈利の心は強い。
仕事と割り切れば躊躇わず人を殺すことができるし、どんなプレッシャーでも笑って跳ね除ける強い意志もある。
だが、それらは少しずつ、だが、確実に麦野にダメージを与えていた。
そして、吹寄制理に感じた、日向を歩く少女への劣等感が、
ついに麦野沈利の鉄の心を折り曲げてしまった。
「ちょっとこのまま…」
(あー、まずい、まずい…)
麦野の中の小さな負い目が、『考えてもどうしようもないのに考えてしまうこと』を食べて成長する。
(…どうしてこうなっちゃうんだろう?)
麦野の身体が小さく震えだす。
麦野沈利の心は強い。
仕事と割り切れば躊躇わず人を殺すことができるし、どんなプレッシャーでも笑って跳ね除ける強い意志もある。
だが、それらは少しずつ、だが、確実に麦野にダメージを与えていた。
そして、吹寄制理に感じた、日向を歩く少女への劣等感が、
ついに麦野沈利の鉄の心を折り曲げてしまった。
「……ぐす、ぐす」
上条は、最初、麦野が笑っているかと思った。
なにやら良からぬことを思いついて、暗い情動に笑っているのかと。
しかし、よくよく聞いてみると、それは確かに泣き声で…
「む、麦野さん……」
「ばかぁ、こっち見るなぁ…」
上条の腕が、ぎゅ、とつかまれる。
手入れされて形の良い爪が、上条の肌に食い込む。
「……ごめんね」
「え?」
細く、小さい声が聞こえる。
「人生、めちゃくちゃにしちゃって、ごめんね…」
「………」
上条は絶句して、思わず麦野を見た。
見てしまった。
そこには、ブレザーを着た少女が、膝小僧を抱えて泣いていた。
普段見せる大人びた余裕などカケラも感じない。
等身大の麦野沈利がそこに居た。
「見るなって… ちょっと、やぁ……」
上条は腕を伸ばすと、麦野の身体を自分に押し付けるように抱い寄せた。
「離してよぉ…」
「すいません、でも、離せないです」
さらにぎゅっと、麦野の身体を抱き寄せる。
不謹慎だが、初めて見せる麦野の『弱さ』を、上条はたまらなく可愛く思ってしまった。
同時に、そんな麦野をめちゃくちゃに犯したいという、暴力的な劣情も強く感じた。
「俺、麦野さんと一緒に居て、楽しいですから」
「そんなこと無い、嘘……」
「嘘じゃねぇよ……」
上条は麦野の後頭部を優しく手で把持すると、優しく、しかし強引に口唇を合わせた。
麦野の瞳から流れる涙が、口に入って少し塩辛い。
「ん… ふ…」
舌を絡めあうようなディープキスではなく、お互いの吐息を交換し合うような、深くて長い口付け……
どうしようもない劣情に逆らえず、上条はキスをしたまま麦野をソファに押し倒した。
.
上条は、最初、麦野が笑っているかと思った。
なにやら良からぬことを思いついて、暗い情動に笑っているのかと。
しかし、よくよく聞いてみると、それは確かに泣き声で…
「む、麦野さん……」
「ばかぁ、こっち見るなぁ…」
上条の腕が、ぎゅ、とつかまれる。
手入れされて形の良い爪が、上条の肌に食い込む。
「……ごめんね」
「え?」
細く、小さい声が聞こえる。
「人生、めちゃくちゃにしちゃって、ごめんね…」
「………」
上条は絶句して、思わず麦野を見た。
見てしまった。
そこには、ブレザーを着た少女が、膝小僧を抱えて泣いていた。
普段見せる大人びた余裕などカケラも感じない。
等身大の麦野沈利がそこに居た。
「見るなって… ちょっと、やぁ……」
上条は腕を伸ばすと、麦野の身体を自分に押し付けるように抱い寄せた。
「離してよぉ…」
「すいません、でも、離せないです」
さらにぎゅっと、麦野の身体を抱き寄せる。
不謹慎だが、初めて見せる麦野の『弱さ』を、上条はたまらなく可愛く思ってしまった。
同時に、そんな麦野をめちゃくちゃに犯したいという、暴力的な劣情も強く感じた。
「俺、麦野さんと一緒に居て、楽しいですから」
「そんなこと無い、嘘……」
「嘘じゃねぇよ……」
上条は麦野の後頭部を優しく手で把持すると、優しく、しかし強引に口唇を合わせた。
麦野の瞳から流れる涙が、口に入って少し塩辛い。
「ん… ふ…」
舌を絡めあうようなディープキスではなく、お互いの吐息を交換し合うような、深くて長い口付け……
どうしようもない劣情に逆らえず、上条はキスをしたまま麦野をソファに押し倒した。
.
長い口付けを離して身を起こすと、泣き顔のブレザー少女に馬乗りになる。
「……泣いてる女に欲情するとか、サイテー…」
「泣き顔、すっげぇ可愛い」
「…サイテー」
麦野が、ぷい、とそっぽを向く。
その、一つ一つの仕草が、上条の暴力的な劣情を刺激する。
「犯すぞ…」
「好きにしなさいよ……」
麦野のその許可が、完全に上条の理性を崩壊させる。
ブレザーの前ボタンを外すと、中のブラウスを両手で掴んで左右に引きちぎる。
ブツブツブツッ、と小さなボタンが弾け飛んで、白いブラジャーが顔を見せる。
外す手間も惜しいのか、上条がブラジャーを強引にたくし上げると、麦野の綺麗な豊乳が姿を現した。
上条は無言で豊乳を鷲掴みすると、飛び出た乳首を乱暴にしゃぶる。
「ん… あん… もっと、乱暴に、シテ……」
上条の口技がさらに加速する。
自然と、繊細さよりも勢いを重視した愛撫となり、所々、上条の歯が麦野の乳首に当たる。
そのたびに、麦野に軽い疼痛が走るが、逆にそれが麦野のマゾヒスティックな快感を助長した。
「……噛んで」
耳を疑うような台詞が麦野の口から零れる。
一瞬、上条は躊躇したが、すぐに思い返して麦野の乳首を前歯で、ガリッ、と噛んだ。
「…………ッ!」
ズキッ、とした痛みが、乳首から全身に広がる。
しかし、今の麦野にとっては、痛みこそが心地良い。
「……もっと、もっとぉ!」
リクエストに応えて、強く、強く乳首を噛む。
さらに、空いている手でもう片方の乳首を強く捻る。
ギリ、ギリ、ギリ……ッ!!
乳首から発生する激痛に、麦野の顔が大きく歪む。
しかし、それはどこと無く陶酔した表情だった。
.
「……泣いてる女に欲情するとか、サイテー…」
「泣き顔、すっげぇ可愛い」
「…サイテー」
麦野が、ぷい、とそっぽを向く。
その、一つ一つの仕草が、上条の暴力的な劣情を刺激する。
「犯すぞ…」
「好きにしなさいよ……」
麦野のその許可が、完全に上条の理性を崩壊させる。
ブレザーの前ボタンを外すと、中のブラウスを両手で掴んで左右に引きちぎる。
ブツブツブツッ、と小さなボタンが弾け飛んで、白いブラジャーが顔を見せる。
外す手間も惜しいのか、上条がブラジャーを強引にたくし上げると、麦野の綺麗な豊乳が姿を現した。
上条は無言で豊乳を鷲掴みすると、飛び出た乳首を乱暴にしゃぶる。
「ん… あん… もっと、乱暴に、シテ……」
上条の口技がさらに加速する。
自然と、繊細さよりも勢いを重視した愛撫となり、所々、上条の歯が麦野の乳首に当たる。
そのたびに、麦野に軽い疼痛が走るが、逆にそれが麦野のマゾヒスティックな快感を助長した。
「……噛んで」
耳を疑うような台詞が麦野の口から零れる。
一瞬、上条は躊躇したが、すぐに思い返して麦野の乳首を前歯で、ガリッ、と噛んだ。
「…………ッ!」
ズキッ、とした痛みが、乳首から全身に広がる。
しかし、今の麦野にとっては、痛みこそが心地良い。
「……もっと、もっとぉ!」
リクエストに応えて、強く、強く乳首を噛む。
さらに、空いている手でもう片方の乳首を強く捻る。
ギリ、ギリ、ギリ……ッ!!
乳首から発生する激痛に、麦野の顔が大きく歪む。
しかし、それはどこと無く陶酔した表情だった。
.
「麦野さん、けっこうマゾ入ってるんだな」
「…そんなわけねぇだろ、馬鹿ッ!」
「いや、本当だぜ… ほら…?」
スカートの中に手を突っ込んだ上条が、ショーツのクロッチ部をまさぐる。
「…もう濡れてる」
「いちいち言うな、馬鹿ぁ…」
口ではそう毒づくが、身体は裏腹に腰を上げて、上条がショーツを脱がせやすいようにする。
ショーツを片足にひっかけ、スカートをめくると、すでにガチガチに勃起したペニスを秘所に当てる。
一瞬、麦野と視線が交叉すると、それを合図に、上条は強引に、そして一気にペニスを挿入した。
ズブズブッ!!
「…………ぃたぁ」
濡れ方が足りてなかったのか、麦野が苦痛の呻きを上げる。
だが、上条はそんなことはお構いなしに、ピストン運動を開始する。
ズリッ、ズリッ、ズリッ…!
上条の長大なペニスが、肉の槍となって麦野の身体を抉る。
歯を食いしばって、その痛みと衝撃に耐えていた麦野だが、次第にその表情に変化が生じ始めた。
「ぐっ、ぐぅ… はぁぁぁ…… ぁん、あぁん……」
いくら乱暴にしていても、ここ数日で幾度と無くセックスをした2人だ。
自然とお互いの腰の動きが同調し、2人が最も気持ち良い動きに変化する。
「はぁ、はぁ、はぁ…… あぁん、んぁあ!!」
結合部から、じゅぶじゅぶ、といやらしい水音が響く。
「…前から思ってたけど、濡れすぎ」
「アンタこそ、チンポでかすぎ… 吹寄ちゃん、よく裂けなかったわね」
イラっときたのか、ピストン運動が速まる。
「あっ、あっ、あっ!! 駄目、もうイクッ!!」
「イッちゃえよッ!! 俺も、くぅ……!」
両手を互いに絡ませて、口唇を互いにあわせて塞いで、
上条と麦野は同時に絶頂に達した………
.
「…そんなわけねぇだろ、馬鹿ッ!」
「いや、本当だぜ… ほら…?」
スカートの中に手を突っ込んだ上条が、ショーツのクロッチ部をまさぐる。
「…もう濡れてる」
「いちいち言うな、馬鹿ぁ…」
口ではそう毒づくが、身体は裏腹に腰を上げて、上条がショーツを脱がせやすいようにする。
ショーツを片足にひっかけ、スカートをめくると、すでにガチガチに勃起したペニスを秘所に当てる。
一瞬、麦野と視線が交叉すると、それを合図に、上条は強引に、そして一気にペニスを挿入した。
ズブズブッ!!
「…………ぃたぁ」
濡れ方が足りてなかったのか、麦野が苦痛の呻きを上げる。
だが、上条はそんなことはお構いなしに、ピストン運動を開始する。
ズリッ、ズリッ、ズリッ…!
上条の長大なペニスが、肉の槍となって麦野の身体を抉る。
歯を食いしばって、その痛みと衝撃に耐えていた麦野だが、次第にその表情に変化が生じ始めた。
「ぐっ、ぐぅ… はぁぁぁ…… ぁん、あぁん……」
いくら乱暴にしていても、ここ数日で幾度と無くセックスをした2人だ。
自然とお互いの腰の動きが同調し、2人が最も気持ち良い動きに変化する。
「はぁ、はぁ、はぁ…… あぁん、んぁあ!!」
結合部から、じゅぶじゅぶ、といやらしい水音が響く。
「…前から思ってたけど、濡れすぎ」
「アンタこそ、チンポでかすぎ… 吹寄ちゃん、よく裂けなかったわね」
イラっときたのか、ピストン運動が速まる。
「あっ、あっ、あっ!! 駄目、もうイクッ!!」
「イッちゃえよッ!! 俺も、くぅ……!」
両手を互いに絡ませて、口唇を互いにあわせて塞いで、
上条と麦野は同時に絶頂に達した………
.
「…ありがと」
それから数度、体位を変え場所を変え、激しいセックスを終えると、
麦野はいくらか落ち着いた声で上条に言った。
「…オトコの前で泣いたのは初めてだわ」
「俺の前だったらいつでも良いぜ」
「ぷっ…!」
上条当麻の、あまりにもの気障っぽい台詞に思わず吹き出す。
「ばッッッかじゃねーの? セックスのしすぎて、頭がサルになってない?」
「ひっでぇ! 自分だってセックス好きなくせに…」
「あン!?」
「事実じゃん!」
軽く睨みあって、そして、麦野が相好を崩す。
「…敬語、ようやく抜けたね」
「えっ!? あー、まー、そーかも……」
「そっちの方が良いわ、ずっと……」
そう言うと、麦野沈利は破れたり汚れたりしている服を全部脱いで、股間から精液が垂れないようにハンカチを当てた。
「ねぇ、一緒にシャワー浴びよっか。髪の洗い方教えたげる」
「爪の次は髪ですか、へいへい…」
上条も手早く学生服を脱ぐと、不意をついて麦野をお姫様抱っこした。
「きゃッ!」
「そんじゃ行くか」
「もう、調子のんなよ、テメェ……」
口を尖らせながらも、どことなく嬉しそうに麦野が笑った。
―――十数分後、バスルームから再び麦野の嬌声が響いた。
「あ、そうそう、お仕置き決めて無かったわね。
今からしばらくブロウジョブサービス中止ね」
「………地味に辛ぇ」
第2話「恋敵」 了
.
それから数度、体位を変え場所を変え、激しいセックスを終えると、
麦野はいくらか落ち着いた声で上条に言った。
「…オトコの前で泣いたのは初めてだわ」
「俺の前だったらいつでも良いぜ」
「ぷっ…!」
上条当麻の、あまりにもの気障っぽい台詞に思わず吹き出す。
「ばッッッかじゃねーの? セックスのしすぎて、頭がサルになってない?」
「ひっでぇ! 自分だってセックス好きなくせに…」
「あン!?」
「事実じゃん!」
軽く睨みあって、そして、麦野が相好を崩す。
「…敬語、ようやく抜けたね」
「えっ!? あー、まー、そーかも……」
「そっちの方が良いわ、ずっと……」
そう言うと、麦野沈利は破れたり汚れたりしている服を全部脱いで、股間から精液が垂れないようにハンカチを当てた。
「ねぇ、一緒にシャワー浴びよっか。髪の洗い方教えたげる」
「爪の次は髪ですか、へいへい…」
上条も手早く学生服を脱ぐと、不意をついて麦野をお姫様抱っこした。
「きゃッ!」
「そんじゃ行くか」
「もう、調子のんなよ、テメェ……」
口を尖らせながらも、どことなく嬉しそうに麦野が笑った。
―――十数分後、バスルームから再び麦野の嬌声が響いた。
「あ、そうそう、お仕置き決めて無かったわね。
今からしばらくブロウジョブサービス中止ね」
「………地味に辛ぇ」
第2話「恋敵」 了
.
はい以上。
吹寄のあまりにものヒロイン力に圧倒されて、
強引に麦野へシフトした結果がこれだよ。
後悔先に立たず。
2話はこれで終了なので、次から3話。
長めの話になる予定です。
でわでわ。
それと、ブレザー・女子高生ルックの麦野を想像して、
「BBA、無理すんな」と思った奴、
正直に挙手な。
ノ
ちょっと次回予告。あと、上条さんのチンポのサイズは、太さの長径5cm、長さ16cmね。
吹寄のあまりにものヒロイン力に圧倒されて、
強引に麦野へシフトした結果がこれだよ。
後悔先に立たず。
2話はこれで終了なので、次から3話。
長めの話になる予定です。
でわでわ。
それと、ブレザー・女子高生ルックの麦野を想像して、
「BBA、無理すんな」と思った奴、
正直に挙手な。
ノ
ちょっと次回予告。あと、上条さんのチンポのサイズは、太さの長径5cm、長さ16cmね。
次回予告。
先の見えない哀れな逃走劇。
『暗部』に下る非情なハンティングゲーム。
ターゲットは、単価18万円の哀れな人形。
「―――俺様がやっても良いが、ハッカーを確保する必要があるな」
「―――悲恋か、やりきれねぇな…」
次回「妹編」
書き忘れてたけど、3話はダークなエログロになります。(予定)
乙。毎度毎度素晴らしい上麦を…ふっきーもしいなもいい味を出しているわ…
読んでる途中吹/寄になるかと思って怖かった
ならなくてよかった
乙!
ならなくてよかった
乙!
太さ同じ、長さは2cm当方の勝ちww
入れる時にはローション必要
入れる時にはローション必要
>>270,274
お前らの大きさとか聞いてないから(震え声)
お前らの大きさとか聞いてないから(震え声)
乙っぱい
まてまて、どこにも「戦闘時のサイズ」とは書いてないんだぜ。
フルサイズ下条さんはもしかしたらカクテルグラスサイズかも!
まてまて、どこにも「戦闘時のサイズ」とは書いてないんだぜ。
フルサイズ下条さんはもしかしたらカクテルグラスサイズかも!
ちょっと安価。
今回は詳しく説明。
「次回開始時に既に暗部堕ちしているキャラを選んで」
性格改変をノリノリで行います。
好きなキャラをあえて外すのもありか?
1.こんごーさん : 漫画版の性格をベースに、裏社会にどっぷり染まった強かさをブレンドします。
2.わんない&あわつき : 表面上の性格はそのままで、中身はキマシタワー、的な性格破綻レズカップルにします。
3.やなぎさこあおみ : 固法先輩のルームメイトの風紀委員。暗部との二重スパイにします。当然性格はほぼオリジナル。
ちょっと遠めに↓3
もしくは、本日10:00:00以降初めてのレス。
今回は詳しく説明。
「次回開始時に既に暗部堕ちしているキャラを選んで」
性格改変をノリノリで行います。
好きなキャラをあえて外すのもありか?
1.こんごーさん : 漫画版の性格をベースに、裏社会にどっぷり染まった強かさをブレンドします。
2.わんない&あわつき : 表面上の性格はそのままで、中身はキマシタワー、的な性格破綻レズカップルにします。
3.やなぎさこあおみ : 固法先輩のルームメイトの風紀委員。暗部との二重スパイにします。当然性格はほぼオリジナル。
ちょっと遠めに↓3
もしくは、本日10:00:00以降初めてのレス。
…このスレって監視されてんの?
そして圧倒的婚后さん人気にワロタ。
1つ聞きたいが、
超電磁砲8巻、177ページの5コマ目で、
お前ら興奮した?
そして圧倒的婚后さん人気にワロタ。
1つ聞きたいが、
超電磁砲8巻、177ページの5コマ目で、
お前ら興奮した?
畜生ォォ……割りと悲しい。
じゃあ次点で上条さんか木山てんてー
じゃあ次点で上条さんか木山てんてー
このむぎのんは最高
ぷちキチだけどマジ可愛い
間違い無く五本指に入ります!!
ぷちキチだけどマジ可愛い
間違い無く五本指に入ります!!
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