元スレ上条「そこのおねーさん! お茶しない?」 麦野「あん?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
151 = 1 :
以上。
むぎのんエロは次回にまわします。
それでは、またキリのいいところか来週の月曜日に投下します。
あと、二回目の安価でうえのみだと佐天さん死んでました。
152 :
乙。意外とあっさりしてたなー。
佐天ちゃんもアイテム入りして上条さんとむぎのんと△関係ヤったりするんだろうか…
むぎのんめっさ楽しみ
153 :
乙
嫉妬するむぎのんを見てみたいけど佐/天は嫌だなww
ここのフレンダもフレ/ンダにはならないで欲しいもんだ
155 :
乙
浜/面の心配もしてやれやwww
157 :
死ぬよりマシだけど全然良くないorz
159 :
これは期待だね。
面白い。麦野可愛いよ。
162 :
映画禁書かもんアニレー2期かもん
ということで、乙
163 :
うん、もう日曜日でいいや。
キリがいいところまで書けたので、0時より投下します。
今回はだらだらしたエロ回です。
滝壺がようやく登場しますが、あんまり出番はありません。
あと、投下終了後に佐天関連の安価をします。
それでは、約一時間後に。
164 :
よっしゃ!むぎのん楽しみだっぜ
165 :
それじゃ投下開始。
今回は30kb弱。
はじめまーす。
166 = 1 :
シャァァァァ……
「……………ぁ」
肌を打つ熱量と、股間の刺すような疼痛に意識が覚醒する。
網膜から送られた光情報を、ようやく後頭葉が知覚すると、佐天の周囲には湯気が漂っていた。
「お、超気が付きましたか? よかったです。このまま植物人間かと、超心配しました」
佐天の正面から声がする。
ぼやける焦点を必死に合わせると、自分の股間に蹲っている栗毛色の髪が見えた。
「―――ひっ!!」
一瞬、悪夢の続きかと誤解し、慌てて身を引こうとすると、背中にとても柔らかい感触が、ぽわん、と弾んで、
「だいじょうぶ、きれいにしているところだから」
と、のんびりした声が耳元で聞こえた。
「え、えっと…」
混乱した頭で周囲の状況を確認する。
むっとする湿気を帯びた小部屋に、自分を含めた裸の女性が3人。
「おふろ…?」
「はい。医療用ビデを使っての膣洗浄は超終了しましたので、次はお尻の穴です。
少々裂けてますので、滲みると思いますが、超我慢してください」
声と共に、自分の肛門に生暖かい液体が掛けられる。
「……痛ッ!!」
宣言された通り、滲みるような痛みがあって、佐天が呻く。
すると、背後の女性が、佐天が動かないように優しく抱きしめた。
背中の感触で分かるかなり大きなおっぱいが肌に潰れて気持ち良い。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ… 綺麗にした後はお薬塗るからね?」
構図的には、レイプされたときとあまり変わらない状況だが、穏やかな口調と、温かいお肌の触れあいが佐天の緊張をとく。
「酷いことを……」
肛門を洗浄する栗毛の少女――絹旗がポツリと漏らす。
「けっこう強い薬を使ってはいますが、しばらくはトイレが地獄になると思います。必ずウォッシュレットで洗浄するのを忘れないで下さい」
絹旗の言葉に、自分が何をされたのかを改めて思い出す。
「ひっく… ひっく…!」
あの時の恐怖が想起され、佐天の瞳から涙がこぼれる。
「よしよし、怖かったね……」
背後から抱きついた少女――滝壺理后が、優しく佐天の頭を撫ぜた。
.
167 = 1 :
「…済んだ?」
24畳はあるだだっ広いLDK。
その中央のソファに座った麦野が、バスルームから出てきた3人に声を掛けた。
「はい、治療は超終わりました。けど、明日、きちんと医者に見せたほうがいいですね」
「それはその娘の判断ね」
場所は麦野の高級マンション。
この場に居るのは、家主の麦野、佐天の治療のために呼び出された絹旗と滝壺、治療を受けた佐天、それと、強制的にこのマンションに引っ越した上条。
さらに、「帰れ」と言われたのに、やや強引に上がりこんだ浜面の6人だ。
「…グスッ、あ、ありがとう、ございます… グス… グス…」
まだまだ、泣き止みそうにない佐天が、しかし、頑張ってお礼を言う。
治療した2人に、自分を助けた恩人が、このきつい目の美人だと教えられていたからだ。
しかし、麦野の反応は冷淡だった。
「別に… たんなる気まぐれだし……」
麦野の言葉に、佐天の背筋が、ビクッ、と伸びる。
「おいおい、麦野よぉ…」
浜面が軽く抗議しようとするが、麦野に冷たい目を向けられて、しゃべる姿勢のまま固まる。
「つーか、テメェなんで居るんだよ? 帰れつっただろ?」
「いや… その娘が心配だったし…」
「はぁ? 輪姦された後に、男に心配されてもうれしくねーだろ? 下心アリアリの癖にうぜぇ…」
麦野の台詞に、佐天が思わず浜面から距離を取る。
「あっ!! いやいや、マジでそんなこと考えてないから! 誤解だから!!」
浜面が慌てて否定する。
と同時に、なんでこの女は、いきなりこうも不機嫌なのだろうか、と考える。
(現場から撤収するときは機嫌良かったよなぁ… あの娘がバスルームに消えて、『上』に事後処理の報告を受けてからか…)
『仕事』の後始末などの連絡を受けるのは、いつもリーダーである麦野の役割だ。
共有が必要な情報だったら教えてくれたりもするが、基本、麦野はあまり『上』からの報告を語らない。
(何か、癇に障ることをいわれたのか、な…?)
冷や汗だらだらでそう思い、近くに居る上条に目線でヘルプを送る。
上条も、今日一日で親しくなった浜面をフォローしたいが、不機嫌な麦野を見るのは慣れていないため、どうにも躊躇ってしまう。
いやーな雰囲気が流れて、お互いが気まずそうに顔を見合わせていると、
麦野が突然頭を、ガシガシ、と乱暴に掻いて言った。
「……シャワー浴びてくる。滝壺と絹旗、悪いけど、その娘の面倒、最後まで見てやって。アタシは…無理」
それだけ言い残して、麦野沈利はバスルームに消えた。
「……はぁ、麦野は、超拾ってきた猫の育成を母親に任せるタイプですね」
「それだけやさしいんだよ」
ここに居る誰よりも麦野との付き合いが長い2人には、麦野の心情がある程度分かるようだった。
滝壺が、「とりあえず、すわろ?」と佐天を促し、絹旗が「キッチン、超勝手に使いますよ」とキッチンをあさり始めた。
.
168 = 1 :
「『体晶』で能力発現ですか… 超申し訳ありませんが、それは完全に詐欺ですね」
「そうなん、ですか…」
絹旗が作ってくれたホットミルクを啜りながら、佐天は、ほぅ、と溜息を吐いた。
「そうだね… それに、あれは無闇に使うものじゃないよ…」
滝壺がやけに重い口調で言う。
それもそのはずで、彼女の『能力追跡(AIMストーカー)』は、『体晶』による能力増幅が前提条件となる能力だ。
そのため、稀にでは有るが、確実に『体晶』を使用するケースがあり、『体晶』のデメリットも熟知している。
「使った後は、丸一日ふらふらするし、熱出るし、良い事ないよ」
「まぁ、ああいう滝壺は見たくねぇな。痛々しくてよ」
佐天から一番離れた席に座った浜面が言う。
…あそこまで麦野に言われたのに、それでも帰らない浜面を、上条はすごいと思った。
「…半分は詐欺だと思っていました。けど、少しでも可能性があるならって…」
「すべて他人任せの可能性なんて、超失敗するに決まってますよ」
言い訳めいた佐天の思考に、絹旗が釘を打つ。
「…はい、迷惑をかけてすいません」
「ま、麦野もああ言ってますし、超出来る限りのフォローはします。
…『精神洗浄』とか、やる覚悟があるならツテを紹介しますよ?」
絹旗が言う『精神洗浄』とは、薬、ないしは高位能力を用いての記憶操作だ。
心的外傷や情報の忘却などに使われるもので、一般人には馴染みが薄いものだ。
もちろん、方法によっては後遺症も存在する。
「えと、えっと……」
佐天の瞳が迷うように揺れる。
そして、その頚が縦に振られようとしたとき、滝壺の制止が入った。
「だめ、忘れちゃだめ」
柔らかく、しかし有無を言わせぬ言葉だった。
絹旗が軽く肩をすくめ、浜面が静かに頷いた。
「まぁ、そうだな… 俺も忘れないほうがいいと思うぜ。失敗は投げ出したり忘れたりするもんじゃねぇ、向き合うもんだ」
重々しく言う、が、芝居臭い。
「くさっ! 滝壺がいるからって、背伸びしすぎです…」
絹旗が鼻をつまんで顔の前で、ぱたぱた、と手を振る。
「あ、強引に残っているって、そーゆー…」
「ば、ばか、ちっげーよ!!」
上条が得心したように手を打ち、浜面が慌てて否定する。
「しかも、彼女を心配するフリしてダシに使っています。超最低ヤローです」
「むぅ… これは上条さんもフォローできねぇ…」
絹旗がさらに追い討ちをかけ、上条もそれに同調する。
「お、お前ら…」
狼狽し、しかし、なんとか笑顔だけは崩さないまま、浜面が、ちらちら、と滝壺を見る。
彼女は、にこにことした笑顔を崩さずに言った。
「だいじょうぶ。最低ヤローなはまずらも応援している」
「いや、応援しないでくれ…」
がっくりとうなだれる浜面。
それを見て、佐天の顔にようやく微かな笑みが浮かぶ。
「ふふ…」
それを見た絹旗と上条が目線を交わし、そっと溜息を吐いた。
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169 = 1 :
「…まだ居るし」
ほどなくして、タオルで頭にターバンを巻いた、バスローブ姿の麦野が現れた。
(うーん、すごい… 美女ってこういう人を言うんだろうなぁ…)
その余りにもの『らしさ』に、佐天が素直に感嘆する。
同級の中では、発育は良い方だと思っているが、これから、どう成長してもこの雰囲気を出せるとは思わない。
「あー、それじゃ、俺はそろそろ…」
「ねぇ、むぎの。今日は泊まっていっていいでしょ?」
流石にこれ以上は無理だと判断した浜面が腰を浮かせるが、それに被せるように滝壺が言った。
「え?」
「ね、ここのソファで寝るから」
滝壺の提案に、麦野がげんなりとした顔を作る。
ほぼ、麦野沈利の意思で動く『アイテム』だが、唯一、麦野に意見を言えるのが滝壺だ。
滅多に自己主張をすることはないが、だからか、たまに言う意見は中々曲げることはない。
「…勝手にしなさい。アタシはもう寝るから、騒がないでよ」
本当に興味がなさそうに麦野は言って、自分の部屋のドアを開けた。
そして、上条を、ジロリ、と睨むと、人差し指を手前に、クイクイ、と曲げて「上条クンはこっち」と言う。
「あ、はい……」
半ば予想はしていたが、流石にこの人数の前での指名は恥ずかしくて、なるべく他の顔を見ないようにして麦野に駆け寄る。
「あの、俺… うわっ!」
何か言いかけた上条を、突き飛ばすようにして部屋に放り込む。
微妙な顔をした面々をチラリと見ると、麦野は一言「おやすみ」と言って、ドアを閉めた。
「……ま、あとは超哀れな彼氏に任せましょう。っていうか、滝壺は何を持ってきたんですか?」
嘆息する絹旗が滝壺を見ると、彼女はかなり大きなリュックをがさごそと漁っていた。
「えへへ、じゃ~ん、みんなでやろうとおもってたんだ」
滝壺が取り出したのは、一昔前――ただし、学園都市の外ではまだギリ現役――の家庭用ゲーム機だ。
「あー、そういえば、この前、第7学区で買ってましたね…」
「人数がそろうチャンスをまってたの」
「うわー、懐かしいです……」
興味がある風の女性3人に混じって、1人浜面はあぶら汗を流す。
(えっと… 多分、ドアの向こうじゃ麦野が上条とヨロシクやってて、俺はここでかわいい女の子3人と朝までゲーム…!?)
「はまづらもやるよね?」
好きな女の子の可愛い笑顔。
これは楽園なのだろうか、それともハニートラップの入り口なのだろうか。
どこまで理性が持つのか分からないまま、浜面は性欲との戦いを決意した……
.
170 = 1 :
部屋に入るなり、麦野はベッドに腰掛けると、枕元のサイドボードから小さなポーチを取って上条に投げ渡した。
「おっと…!」
上条がポーチをキャッチして怪訝そうな顔をすると、麦野は長いおみ足を上条に向けた。
「ペディキュア剥がして、ネイルケアしてちょうだい」
麦野の言葉に上条は戦慄する。
当然、女性の爪のケアのやり方など知らない。
「えーっと…」
「心配しなくても、そのポーチに道具一式とやり方書いたメモがあるから。…丁寧にやりなさいよ」
そう言われて、ポーチの中身を物色すると、様々な化粧道具と、雑誌の切り抜きが丁寧にスクラップされた小さくて可愛いノートが出てきた。
その、あまりにも女の子なノートを見て、麦野沈利にもこんな側面があるのだと感心する。
(鼻歌を歌いながら、ファッション雑誌のスクラップを作る麦野さん… うん、アリだな、アリ)
「なにニヤケてんのよ、早くしなさい」
そう言うと、麦野は、ドサッ、と上体をベッドに倒す。
ベッドに仰向けになって、足だけ投げ出した格好だ。
麦野に急かされて、上条は慌てて麦野の足を持ち上げた。
ノートの1ページ目を凝視して、恐る恐る『non acetone』と書かれた除光液を取り出す。
「あ… 下準備がいるのか……」
除光液のキャップを開ける前に、麦野の足指の間にスポンジを挟み込む。
(うーん… なぜだか知らんが興奮するな……)
麦野の足はひと目で分かるほど形が良く、――変態的だと思うが――思わず舐め回したい衝動を覚える。
「除光液をティッシュに浸み込ませて……」
恐る恐る、鮮やかオレンジに染まった爪にティッシュを当てる。
しばらく時間を置いてティッシュをずらすと、気持ち良いくらいにペディキュアが剥がれた。
「お…!」
やってみると意外と楽しい。
コツを掴んだ上条は、ただし極めて慎重に、残りの爪のペディキュアも一気に剥がす。
「次は、えーと、爪磨きか……」
ぺらぺらしたプラスティックの研磨シートをつまみ、『コレを参考に磨く!!』とメモ書きされた写真を横目に、一心不乱に麦野の爪を磨く。
こしこしこしこしこし……
しばらく静かな時間が流れる……
麦野は、天井を仰ぎ見たまま何も言わない。
上条も、沈黙の雰囲気を感じ取り、何も言わない。
.
171 = 1 :
不意に、麦野が言葉を作った。
「………ねぇ、上条クン?」
「………はい?」
手の動きを休めず上条が答える。
「あの娘、可哀想だと思う?」
「それは…………」
上条が言葉を選んでいると、麦野が上体を、むくり、と起こす。
その拍子に、バスローブの袷が開いておおきなおっぱいがこぼれたが、麦野は隠そうともしない。
「おべっか使わなくていいから、素直に答えて。上条クンの本音が聞きたいの」
真剣な目で言う。
「そりゃ… そうスね…… やっぱり、可哀想だと思います。無能力者の劣等感って、クラスメイト見てりゃこっちも感じますし。
自業自得かもしれないけど、初体験がレイプだなんて、許せないです」
麦野の目をみてしっかりと言う。
「そう、そうよね…」
予想通りだが期待はずれ、そんな雰囲気ありありで麦野が口を尖らせる。
「麦野さんは、そうは思わないんですか?」
上条が踏み込んで問う。麦野は聞かれたがっている。そう感じたからだ。
「………………………」
麦野が顔を不機嫌にしかめる。しかし、その不快感は上条に向けられたものではなかった。
「……この学園都市において、無能力者(レベル0)であることがどんなに幸せなことか、あの娘はそれが分かってないのよ」
独白するように、麦野沈利が一気に言う。
「どういう、ことですか?」
麦野の言葉の意味が分からない。
この学園都市では、レベルは学生のヒエラルキーそのものだ。
それなのに、頂点に立つ超能力者(レベル5)である麦野がそんなことを言うのはおかしいと思った。
しかし、麦野は上条の質問には答えず、逆に上条に聞き返した。
「上条クンは、どうして自分の能力を秘密にしていたの?」
「えっ? ああ、いや、大した理由じゃないんですけど……」
上条の脳裏に、優しい目をした老教師の顔が思い浮かぶ。
「…俺は中学のときのシステムスキャンで無能力者(レベル0)だということが分かったんですけど、ひょんなことからこの『幻想殺し』があることを知りました」
じっと、自分の左手を見つめて言う。
「そん時は、嬉しくて… で、まず最初に一番親しい友達、そして、担任の先生に報告したんです」
その教師は、定年をはるかに過ぎて、なお教壇に立っていた老教師だった。
しかし、その教師は喜ばなかった。それどころか、これまで見せたこともない、鬼の様な形相でこう言った。
『上条くん、この能力のことは、誰にも言ってはいけない。
君は、最後まで無能力者を装ってこの実験都市を出て行きなさい…!』
この言葉は忘れることができない。
普段は温厚な老教師が見せる鬼の形相に、幼い上条は、自分がとんでもない能力を宿していることを知った。
「……そっか、良い先生に出会えたわね」
「はい… でも、なんで秘密にするように言われたのかはさっぱりで…」
「わからないの?」
麦野にそう言われ、上条は必死に頭を捻る。
捻って捻って捻りまくって、しかし、マンガのような理由しか思い浮かばない。
「か、解剖されちゃうとか…?」
ハハ、と引きつった笑いを浮かべて言う。
冗談のつもりだが、麦野に通じなかったらどうしよう、と上条が冷や汗を流す。だが、
「なんだ、わかってるんじゃん」
予想外の回答がきた。
172 = 1 :
「へ…?」
「その先生は、この学園都市の闇を少なからず知っていたんでしょうね…
いえ、『実験都市』なんて言い方するくらいだから、相当深いところまで知っていたのかもしれないわ」
呆然とする上条を尻目に、麦野が言葉をつなげる。
「あらゆる能力をキャンセルする能力だなんて、どんな系統にも属さない、オンリーワンでミラクルな能力よ。
…研究者が知ったら、涎どころか、精液垂れ流すんじゃないかしら」
麦野の下品な表現で上条が我にかえる。
「じゃ、じゃあ、先生がああ言ったのは…!」
「非人道的な研究から、キミを守るためでしょうね…」
そう言って、麦野が心に微妙な感情を作る。
(そうやって、いろんな人が守ってきた子を、私が拐かしたわけか…)
彼女としては本当に珍しいことに、麦野沈利は少しだけ自分の行動を悔やんだ。
「上条クン… 貴方が考えている以上に、この学園都市の闇は深くて、濃いの。
外より10年以上進んだ科学を、『ノーリスク』で享受できることが、幸せ以外の何だと言うの?」
麦野が、上条の瞳を、じっ、と見て言う。
「…考えたこともなかったです」
「今からはよく考えなさい。必要になるから…」
そう言って、麦野は上条がケアした足の爪を、ためつすがめつ眺めた。
「…ン、初めてにしては上出来かな……?」
「え、そうですか? よかった……」
上条はホッと胸を撫でおろし、自然な笑顔を浮かべた。
声色から、多少は麦野の機嫌が直ったことを感じたからだ。
そんな上条の仕草を見て、麦野は複雑な感情のうねりを感じる。
(…贖罪? それとも、彼に媚でも売ってるのかしら…?)
彼女の機嫌が突然悪くなった理由。
それは、『上』から儀房の処理が完了したと報告を受けたからだ。 .・ .・ .・
そして、『上』が通達した儀房の末路は、元鞘の『コスモ・シリンダー』研究部預かりになる、というものだった。
(一生、研究者の実験動物になるのか… それとも……)
そこまで考えて、麦野沈利は思考を止めた。
そして、このことは決して上条には言わないと決めた。
(…人殺しはさせないって、約束したからね)
どうして自分でもそんな約束を守ろうとしているのか……
麦野沈利は、分かっていることを分からないことにすると、はだけたバスローブを脱ぎ捨てて一糸纏わぬ姿になった。
173 = 1 :
「あ、麦野さん……!」
期待と興奮で声が上擦る。
隣の部屋には、浜面はじめ4人の男女がいるが、この裸体を見たら、羞恥など吹き飛んでしまう。
「今日は疲れているし、昼間にたっぷりサービスしてあげたから、今夜は全受けでいくわ。
アタシが満足できるように、頑張ってリードしてね」
そう言うと、今度は両足そろえてベッドに仰向けに寝そべる。
形の良いおっぱいが、重力に逆らって天を突く。
「…わかりました、頑張りますッ」
上条とて、リードされっぱなしは男として嫌なものだ。
リードした経験など全く無いが、男子学生の嗜みとして読み漁った各種参考書――つまりはエロ本――の内容を真剣に思い出す
(まずは、Aからだよな…)
昨夜のセックスで、麦野がキス魔であることは何となく理解していた。
上条は、「麦野さん、キスします…」と声を掛けると、静かに目を閉じた麦野と口唇をあわせた。
柔らかい… 昨夜は興奮しすぎて感じられなかった口唇の感触に、上条の鼓動が速くなる。
「ん… ちゅ… ちゅ……」
啄ばむようなキスを暫く繰り返すと、上条は舌を麦野に這わせながら、ゆっくりと頭を下げていった。
程なく、目標地点である豊乳の先端に到達する。
「……私のおっぱい、好きなの?」
わずかに潤んだ瞳で麦野が言う。
上条はそれには答えず、麦野のおっぱいにむしゃぶりついた。
「あン… あぁ…!」
敏感な乳首に吸い付かれ、麦野がたまらず息を吐く。
その反応に手ごたえを感じた上条が、さらに乳首を舌で嬲る。
じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ……!
舐め続けていると、乳首がわずかに勃起したのが分かる。
(麦野さん、感じてるんだ……!)
軽い感動が上条の心に生まれ、ペッティングにますますのめり込んで行く。
片方の乳首を舌で転がしながら、もう片方の乳首を手で愛撫する。
固くしこった乳首を、指で挟んで弄ると、麦野の身体が小さく震えた。
「はぁん… くぅ…」
何かを堪えるように麦野が呻く。
口での愛撫をそのままに、手でおっぱいを鷲掴みにして掌で乳首を、ゴリッ、と刺激する。
「…ンッ!!」
麦野の身体が明らかに跳ねる。
(激しいのが好きなのかな…?)
試しに、口に含んだ乳首を上下の歯で捉えて、コリコリ、と甘噛みをしてみる。
「あん! そこぉ……」
効果は劇的だった。
麦野は、もう離さない、といった風に上条の後頭を両手で押さえる。
頭を拘束された上条は、それならいっそ、と一心不乱に乳首を責める。
じゅぷ、カリ、コリ…!
全身から麦野の鼓動を感じる。
十分に麦野が昂ぶったと感じた上条は、唯一フリーな片手をそっと麦野の股間に回す。
「……ン」
太ももを遠慮がちに撫ぜると、麦野はその行動を待っていたかのように股を開いた。
女性器の形状を必死に思いだして手で探ると、柔らかい陰毛の先に複雑な器官に触れ、
ぐちゅり…
麦野沈利が濡れていることを知った。
174 = 1 :
濡れた性器を指で弄り回す。
偶然、指が敏感なクリトリスを爪弾いて、麦野の身体が跳ねる。
「あッ… そこは優しく扱ってちょうだい……」
滅多に聞けない麦野の懇願。
そこに支配する喜びを感じた上条が、やや乱暴にクリトリスを指で押し潰す。
「きゃん!! もぅ、駄目じゃない……」
口ではそう言っていても、麦野は抵抗する素振りを見せない。
それを無言のメッセージだと感じた上条は、中指で膣口を探り、そのまま、ずぶずぶ、と指を根元まで押し込んだ…!
「はぁぁぁぁぁ…!」
努力呼気を全開にして麦野が悦楽の声を上げる。
ここが勝負どころだと感じた上条は、膣に埋まった中指を引っ掻くように動かし、親指でクリトリス押し潰す。
さらに、両の乳首も口と指で刺激を加え続ける。
「ああッ!! それ、駄目ぇ!! おかしくなるッ!!」
予想外な4点責めに、麦野の快楽のメーターが一気に振り切れる。
「ひぃ! あっ、あっ、あっ… あぁぁぁぁぁ!!!!」
頭を掴んでいた両手をベッドに叩きつけ、シーツを滅茶苦茶に掻き毟る。
おとがいが限界まで反り上がる。
「イク… イクぅ……ッ!!」
一瞬、ブルリ、と大きく身体を震わせ、おこりに掛かったように身体を突っ張らせた後、麦野は糸が切れたように脱力した。
「……っ、は~~…」
全力の愛撫で疲労した上条も、ようやく一息をつく。
膣から指を引き抜くと、麦野をつぶさないようにベッドに倒れこむ。
「ふぅ… はぁ、はぁ……」
荒い息をゆっくりと整えると、はにかむような笑みを上条に見せる。
「…イカされちゃった、馬鹿ぁ」
初めて見せた麦野のその笑顔は、再び上条の身体に灯を入れるに十分な破壊力を持っていた。
175 = 1 :
『麦野さんッ!!』
『きゃ、もぅ… イッたばかりなんだから、最初はゆっくりね……』
ドアの向こうからやけにはっきりと声が聞こえる。
「あぅあぅ… 声が大きすぎますよ……」
ひたすらゲーム画面を凝視することに集中し、他からの情報をシャットダウンしようとするが、どうしても耳が音を拾ってしまう。
「あぁー!! そこのエリアは私の店が3軒あるのに! 絹旗、超卑怯ですッ!!」
「ふふふ、株の相乗りはいたストのきほんだよ」
絹旗と滝壺は慣れているのか、隣室の艶声などどこ吹く風でゲームに集中している。
「…あの、みなさん、平気なんですか?」
顔中を真っ赤にして佐天が呟く。
絹旗と滝壺は、「ん?」とお互いに顔を見合わせると、絹旗が諦め顔で、ぱたぱた、と手を振る。
「麦野は超アノ時の声が大きいですからねぇ… もう、超慣れっこです」
「きもちよさそうだよね、むぎの」
少女2人がなんでもないように言う。
ちなみに浜面は、
「あれは父ちゃんと母ちゃんのセックス… あれは父ちゃんと母ちゃんのセックス……!」
と念仏のように呟くことで、なんとか平静を保っている。
「てゆーか、今の段階で超ギブアップですか? これからが超凄いんですけど…」
絹旗が何気なく言った言葉に、佐天と浜面が石像と化す。
「………え、なんで?」
「だって、これから本番みたいですし、麦野、超ケモノな声を出しますよ」
ぼん!
ブレーカーが落ちたように佐天が側面に倒れこんだ。
176 = 1 :
「あんッ! あんッ! あんッ!! もっとッ! もっと、おまんこ突いてぇ!!」
折り畳まれた屈曲位で激しく腰を打ちつけられた麦野が吼える。
時折、お互いの陰毛が絡み合うまで深く腰を打ち込んで、情熱的なディープキスを交わす。
前戯によって充分に潤った麦野の膣からは、ペニスとの摩擦で白濁した愛液が吹き出す。
「はぁ、はぁ… うっ… 出る…ッ!!」
「いいよ! 腟内に出してッ!!」
ドクッ、ドクッ、ドクッ……
子宮口に直接ぶっ掛ける勢いで射精する。
体奥に暖かい奔流を感じ、麦野は多幸感を感じた。
「薬のんでなきゃ、絶対妊娠してるわ、これ……」
下腹部を撫ぜながら麦野が言う。
「…ゴム着けろって言われたら、ゴム着けますよ、俺?」
避妊薬が少なからず母体へ影響を及ぼすことを考え、上条が躊躇いがちに言う。
「アタシは腟内射精が好きなのよ。生ハメもね」
妖艶な笑みを浮かべて言う。
「アンタは変なこと考えないで、どばどば精液を注ぎなさい」
そう言って、麦野の膣が妖しく収縮する。
「…それじゃ、次はバックで行きます」
瞬く間に硬度を取り戻したペニスを埋め込んだまま、ゆっくりと麦野の身体を半回転させる。
「……ガンガンいってね」
麦野の言葉を合図に、手形が付くほど麦野の腰を掴んだ上条が、ガンガン腰を振り始めた。
.
177 = 1 :
『ああ! 凄いッ!! 上条クンのおちんちんが子宮突いてるッ!! 気持ちいいッ、おまんこ融けちゃう!!』
相変わらず、リビングには丸聞こえだった。
「おーおー、今日は超特に激しいですねー。流石、我が『アイテム』が誇るビッチむぎのんです」
コントローラーをかちゃかちゃ動かしながら絹旗が言う。
「きもちよさそーだねぇ」
行為の内容を分かっているのかいないのか、滝壺が無表情にそう呟く。
「こーなると向こうが終わるまで眠れませんから、ゲームの存在は超ありがたいですね… よっしゃ、ボンビーのなすり付けに成功ッ!!」
「ぐ… きぬはた、卑怯……」
「なーにいってるんですか、超常套手段です♪ はい、次は貴女の番ですよ」
絹旗が傍らの佐天にコントローラを差し出す。
「………あ、ども」
先ほどまでは顔を真っ赤にして「うひゃあ…」とか、「すご…」とか呟いていた佐天が、妙に神妙な顔をしてコントローラを受け取る。
「……? 超どうかしましたか?
「いえ…… 本当はあんなに気持ち良いものなんですね、セックスって……」
その台詞に、絹旗と滝壺が顔を見合わせる。
「はぁ… まぁ、世間的には超そーゆーもんでしょう。しかし…」
チラッと絹旗を見る。
「私も滝壺も超処女ですから、超アレがどんだけ気持ちいいのかは、よく分かりませんけどね」
「そう、なん、ですか……」
内心の動揺を隠して佐天が言う。
自分より年下に見える絹旗はともかく、明らかに年上で、お風呂で豊満なおっぱいを堪能した滝壺が処女とは意外だった。
「……あ、ねぇねぇ、はまづら?」
その滝壺が、最早地蔵のように表情を固めた浜面に話しかけた。
「………………は、なに、滝壺……?」
殆ど唇を動かさずに、極力、滝壺を見ないように浜面が言う。
が、しかし、滝壺は強引に浜面の視界に入るように身をくねらせて近づくと、ほんのり微笑をたたえて言った。
「はまづらも、女の子を気持ちよくさせたことあるの…?」
「ぐはぁぁ!!」
血を吐くような叫び声を上げて、浜面が真横に倒れ込む。
「鬼だ… 超鬼が居ます……」
戦慄の表情で絹旗が呟く。
「はまづらどうしたの…? おなかいたいの…?」
突然倒れた浜面に慌てたのか、滝壺が心配そうに擦り寄る。
・ ・ ・ ・. ・ .・
そして、何をと勘違いしたのか、その白く華奢な手で浜面の下腹部らへんを撫ぜ始める。
「どこかな? ここ? ここが痛いの?」
「はぅぅッ!!」
ビクッ、と一瞬ひどく身体全体を痙攣させて、浜面が動かなくなった。
「あれ…? はまづらねちゃった?」
不思議そうに首をかしげた滝壺は、「お…」と何か閃いたように指を立てると、「どっこいしょ」と倒れた浜面の顔を持ち上げた。
「まくらがあった方がいいよねぇ」
とすん、と浜面の頭部を正座した自分の太ももの上に乗せる。
しかも、浜面の顔が自分の中心を向くような角度である。
「…………………………いっそ、殺せ」
天国か地獄か、夢か現か、甘い女の子の体臭に包まれた浜面が、低く呟いて全身を弛緩させた……
.
178 = 1 :
―――翌朝。
「お世話になりました」
身支度を整えた佐天が、朝シャンを終えてラフな格好でダイニングに座る麦野に頭を下げた。
「…ン」
オレンジジュースを口につけた麦野が、視線だけで返事をする。
「今日はどうすんの?」
麦野の朝食を作っていた上条が、カウンター越しに話しかける。
「絹旗さんが口の堅いお医者さんを紹介してくれるそうで…」
取り敢えずの応急処置はしてあったが、朝起きたら股間に当てたガーゼは真っ赤だった。
それを見た絹旗が、「一度、超しっかりと医者に診てもらうべきですね」と言ったのだ。
「そっか… あんまり、気にするんじゃねぇぞ」
少し躊躇いつつも、上条の性格では言わずにはいられなかった。
しかし、佐天は意外にもさっぱりとした顔で返事をした。
「ありがとうございます。昨日のことは、犬に噛まれたとでも思うことにします」
「あ、そう、か……」
少し拍子抜けに上条が言う。
「はい。 ……お2人のおかげです」
「は?」
より具体的に言うと、麦野の嬌声のおかげだが、流石にそれを言う度胸は佐天には無い。
(初めては痛いって言うし、これからどんどん気持ちよくなっていくのかな…?)
昨日のレイプは悪夢でしかないが、セックスという行為自体には、より興味を持ってしまった。
(夏休みだし… ソッチの方向で、ちょっと背伸びしてみようかな……)
上条が作ったフレッシュサラダを、むしゃむしゃ、と食べている麦野を窺う。
「………なに?」
「いえ、本当にありがとうございました」
再び頭を下げる。
(凛としてて、エロカッコよくて、たぶん、高位の能力者で、こんな高いマンションに住んでて、可愛くて甲斐甲斐しい彼氏さんが居て……
麦野さんって、凄いんだなぁ……)
一晩明けて、麦野の印象が畏怖から憧憬に変わった気がする。
能力者としては無理でも、女性として麦野を目標にするのは、なかなかに心躍るものがあった。
(まずは素敵な彼氏作りだ…!)
佐天涙子の夏休みが始まる……
.
179 = 1 :
―――――とある処女達のお化粧タイム。
「……けっきょく、昨日もはまづらは襲ってくれなかった…」
「えっ!? あれ、超誘ってるつもりだったんですかッ!?」
「わたし、がんばったのに… ぐす… わたしに魅力が足りないのかなぁ…」
「い、いや… あの状況で襲ったら、私が超殴り倒してますよ……」
「…そうなの?」
「浜面、超不憫な……」
第一話 了
180 = 1 :
はい終了。
10分後に佐天産に関する安価だすね。
あと、アニレー2期万歳。
麦野が動く姿が早くみたいぜ。
181 = 1 :
誰もおらんか、まぁいいや。
佐天の相手。
1.ぶりっと
2.ゆうき
3.たすく
4.りょうと
下1
182 :
乙
安価下
184 :
おつあんかした
187 :
おつおつ
189 = 1 :
はい、2ですね。
ユウキか、なるほど…
まぁ、出るかどうかはわかりませんけどね。
単に、佐天さんのセカンドバージンを書きたいだけなので。
それと、適当な既存キャラが居ませんので、佐天さんの相手はオリキャラです。
基本的に一穴一棒で行くつもりです。
それでは、次の日曜らへんに。
190 :
乙ー!ビッチむぎのん最高やでーこんなSSを今までずーっと待っていた
191 :
乙
セカンドバージンの行方は気になるが選択肢ェ…
193 :
紅茶が好きそうな殿方ですね
194 :
赤い弾薬庫に乗ってそうですな
195 :
麦野大好きな俺にはたまらんな
196 :
これで麦野と上条の話は終わりなの!?
197 :
エロが気に食わないので書き直します。
明日投下予定。
199 :
素敵な彼氏だろjk
200 :
いやむぎのんだろむぎのんのむぎぱいむぎむぎだろ
みんなの評価 : ☆
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