元スレ勇者「ハーレム言うなって」魔法使い「2だよっ!」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
451 :
ここで荒れてはいけない
452 :
パンツ脱いで正座して待っときます
453 :
新スレになってから馬鹿増えすぎワロエナイ
>>1が予想嫌だっつってんのに似たような事して、それを感想だーとか頭おかしいとしか思えん
454 :
>>1には、周りの反応に流されず、自分の書きたいものを書いて欲しい
脇キャラもこのSSの魅力だし、少なくとも俺はイシス勇者のこと嫌いじゃないぜ
455 :
取りあえず、おまいらは黙って舞ってる事も出来んのか…
折角の神スレなんだから長引かせたり展開予想なんかして、>>1が書く気失せてしまったらどうするんだよ
456 :
面白いから先の展開が気になる。
>>1には頑張って完結してもらいたい。
457 :
駄レスおおいな
感想とか完結してから言えばいいのに
458 :
-イシス城・廊下-
スタスタ……
戦士「あー、楽しかったー」
魔法使い「きょうはありがとうねっ。イシス魔法使いさん」
イシス魔法使い「いいえ、こちらこそ女王ちゃんの話し相手になってくれてありがとうね」
遊び人「でも本当に綺麗な人だったよねー」
女勇者「あぁ、びっくりするくらい綺麗だったよ」
イシス魔法使い「女王ちゃん目的で来る旅人もいるくらいだからね」
戦士「あの砂漠をそのために越えてくんのか……命がけだな」
商人「でも、あんなに綺麗だと男が放っておかないでしょう」
イシス魔法使い「そうね。でもそっちでの心配は無いわ」
僧侶「え?どうしてです?」
イシス魔法使い「あんな調子でも国の舵取りだしね。忙しいのよ」
イシス魔法使い「国の最高権力者だから政的結婚なんて事でもしたら国がひっくり返ってしまうし」
盗賊「……まぁ、そうですよね……」
イシス魔法使い「…………それに……」
遊び人「……?」
魔法使い「それに?」
イシス魔法使い「…………」
イシス魔法使い「……イシス勇者様が、いるしね」
459 = 1 :
女勇者「?」
イシス魔法使い「…………ううん、なんでもないわ」
魔法使い「そーぉ?」
スタスタ……
遊び人「……にしても、ここ凄く広いよね」
女勇者「だね。こう広いと侵入者とかいるんじゃないかい?」
戦士「そうだよ。夜とか女王様は大丈夫なのか?」
イシス魔法使い「うん。それも大丈夫よ。番人がちゃんといるもの」
一同「「「「番人?」」」」
イシス魔法使い「そ。一晩中城門と二階の入り口を守ってくれてるの」
商人「一晩中!!?」
僧侶「そ、それは大変ですね!?」
イシス魔法使い「そうね。今では先々代の国勢とうってかわって、女尊男卑の流れになっているからね」
イシス魔法使い「私達がどれだけ大丈夫と言っても、門番の男の人達がやるってきかないのよ」
女勇者「そ、そうなんだ……」
僧侶「…………」
イシス魔法使い「まぁとりあえず、ここに男の人が入ってくる心配なんて無いから安心してね」
460 = 1 :
スタスタ……
ザッ
イシス魔法使い「さ、着いたわ。皆さん、それじゃね」
魔法使い「イシス魔法使いはまだねないの?」
イシス魔法使い「私はイシス戦士やイシス僧侶の片づけをしないといけないからね」
戦士「手伝おうか?」
イシス魔法使い「ありがとう。でも貴女がたはお客様よ。手伝わせるなんてとんでもないわ」
女勇者「そうかい?」
イシス魔法使い「そ」
クルッ
イシス魔法使い「それじゃ、皆さん。また明日」
女勇者「うん。また明日!」
戦士「そんじゃなー!」
魔法使い「あしたもまた、まほーのおはなししようねっ!」
イシス魔法使い「ふふふ、喜んで。おやすみなさい」
スタスタ……
遊び人「よし、それじゃ寝ようか」
盗賊「……そうだね……」
僧侶「…………」
スタスタ……
僧侶「…………あの、盗賊ちゃん」
盗賊「……?……」
…………
……
…
・
461 = 1 :
-イシス城・二階入り口-
門番「ふわぁぁぁ…………」
門番2「おい。だらしないぞ」
門番「あぁ、すまんすまん……しかしどうも眠くてな……」
門番2「やると言い始めたのは私達だ。やりきるぞ」
門番「あぁ、分かってるよ。女王様のためだもんな」
門番「…………あぁ、女王様……」ハフゥ
門番2「あの方の下で働く事ができるだけで私達は果報者なのだ。しっかりやらねばな」
門番「そうだなー」
ヒュゥゥゥゥ……
門番「……っ」ブルッ
門番2「……少し冷えるな」
門番「うぅ……畜生……これさえなけりゃな……」
門番2「無駄口叩くな。しゃんとするのだ」
門番「分かってら……でも気を紛らわすために話の一つくらい許せよ」
門番2「…………少しならな」
門番「へへ!よしきた」
462 = 1 :
門番「そういや、今日来てたお客様達も皆良い女だったなぁ」
門番2「いきなり何を言ってるんだお前は」
門番「まあ、そういうなよ。あんな上玉の集団、なかなか遭遇できねえぞ?」
門番2「…………まぁ、確かに。美麗な方々であったがな」
門番「お前、どの娘がタイプだった?」
門番2「何を言っているんだ本当に!あの方々はお客様だぞ!」
門番「ここだけの話!ここだけの話だから!」
門番2「…………私は女王様一筋だ」
門番「えー……そういうのは無しだって」
門番2「事実だ」
門番「いや、そりゃ俺だって一番は女王様だけどさ……だけど、可愛いなぁって思うのは自由だろ?」
門番「ほら、例えばあの魔法帽被ってた女の娘とかさ。あの小さいポニーテールの娘とか」
門番2「…………知らん」
門番「あの青い髪の娘もイイよなぁ…………なんだか凄く清純そうで……」
門番2「…………お前は少し黙r」
僧侶「あのー……」
門番・門番2「「!!!!?」」ビクゥゥッ!!
463 = 1 :
僧侶「あ、突然すみません」ワタワタ
門番「うぇっ!!?お、お客様!!?」
門番(やっべぇぇ!!聴かれてたか!!?)
門番2(ほら見ろ!!お前のせいで任に集中できなかったじゃないか!!)
門番(う、うるせぇよ!!)
僧侶「…………あの……?」
門番2「ど、どうされましたかお客様?」
門番「な、何かあったんですか?こんな夜中に……ポットなんて抱えて」
僧侶「いえ、あの」
ゴソゴソ
門番ズ「「?」」
カラン
コポコポ……
僧侶「……あの、もし宜しければ、これ召し上がって下さい」
門番2「…………?こ、これは……?」
僧侶「はい。私の仲間が作ったお茶なんです。美味しいですよ!」
門番「お、お茶?……な、何で……?」
僧侶「夜通しのお勤めでお疲れかと思いまして……迷惑かとも思ったんですが」
門番「そそそそ、そんな!!と、とんでもない!!!」
464 = 1 :
門番「し、しかし……こ、こんな俺達のような下々の者にまでそんな気遣いを……!!」
僧侶「いえ、一晩ここを宿とさせていただく身ですし、このくらいはさせてくださいな」
門番「…………!!!!」ジーン
門番(ええ子や……!!)
僧侶「……飲んで頂けますか?」
門番「そ、それはもう喜んで!!」
門番2「…………」
門番「おい!お前も何とか言えよ!!」
門番2「あ、いや…………」
門番2(こ、これは飲んでも良いものか…………)
門番2(この客人が実は女王の命を狙う悪人で、これに毒が入っているとも限らん……)
門番2(そうだ。私の任は女王様をお守りする事!!ここで怠けるわけには――――……)
門番2「……私はっ」
僧侶「……あの……」
門番2「ぷん?」
僧侶「ご迷惑……でしたか……?」キラキラ
門番2「…………う……」
僧侶「す、すみません。出すぎた真似を……」
門番2「…………ふぅ……」
門番2「…………かたじけない。いただきましょう」
465 = 1 :
ゴクリ
門番2「…………!!……こ、これは……!!」
門番「う、美味い!!!」
僧侶「えへへ、そうでしょう?私の仲間の盗賊ちゃんが淹れたんです。世界一美味しいんですよ」
門番「こ、こんな美味いお茶初めてですよ!!なぁ、門番2……」
門番2「素晴らしい……」
門番「え」
門番2「この口に含んだ瞬間に口内に広がる独特の清涼感はなんだ……」
門番2「ミント種特有の少し癖のある爽快感とは違いこれはまるで甘みをそのままに清涼感を醸し出している。例えれば暖かい氷を表現しているようだ……!」
門番「も、門番2?どうしたんだ?」
門番2「そしてこの香りはどうだ!!この辺りの暖かい地方では採れないような寒冷地で採取できる種の茶葉を使っているのか、いやしかしそれだけでは無い!その奥にもう一つ、もう一つ何か味を秘めている!!これは……そうか!!満月草!!満月草の捻りある甘みをそのままに、邪魔な味覚である満月草独特の青臭さを天日干しにより取り除いたものを茶葉の中に粉末として混ぜ込んでいるんだ!!これは後を引く!!!!Dang Dang 気になるっ!!!!」ゴクゥ――――!!
門番「門番2!!落ち着けって門番2!!」
門番2「ルネッサンス!!!情熱ッッ!!!!僕のこの手はいつも何か探し!!燃えているッッッッ!!」アジキチィイィィ!!
僧侶「喜んでいただけたみたいで何よりです♪」
門番「この状況でそれか!あんた本当良い子だな!!」キュンッ
466 = 1 :
門番2「シェフ・ガァール!!お代わりを頂けるでしょうかッッ!!」バシィィッ!!
門番「普通に言え!!」
僧侶「はい!喜んでっ」
門番2「かたじけないッッ!!」
コポコポ
僧侶「…………でも」
門番2「?」
僧侶「落ち着いて飲まないと」
サッ
僧侶「……はい。……お腹、壊しちゃいますよっ」ニコ…
門番・門番2「「!!!!!!!」」ズギュゥウゥゥゥゥン!!!!!
僧侶「それでは、お仕事頑張って下さいねっ」
スタスタ…
門番「…………か……可憐だ……」
門番2「…………て……天使だ……」
467 = 1 :
僧侶「ふんふふーん♪」
僧侶(盗賊ちゃんのお茶、美味しいって言ってもらえた♪)
スタスタ……
……ゥ……
僧侶「うぇ?」ピタ
ゥ…………ゥゥゥウ…………
僧侶「…………ひ……!!?」
…………ゥウウゥゥゥ…………!
僧侶「きゃぁぁっ!」
タッタッタッタ!!
門番「ど、どうされました!!?」
門番2「どうなされましたか!!!!?大丈夫ですか翼の折れたエンジェル!!!!」
門番「お前うるっさい!!」
僧侶「あ、み、みなさん…………」
門番2「ど、どうされたのです!!?」
僧侶「い、今、呻き声が……」
ウゥゥゥゥ…………
僧侶「ひぃっ!!」
468 = 1 :
門番「あぁ、あの声ですか……」
門番2「ご安心下さい。あれは子供の声です」
僧侶「…………こ、子供……?」
門番「……こちらです」
僧侶「?」
スタスタ……
ザッ
門番「……この部屋です」
僧侶「?」
門番「覗いて見てください」
ヒョイッ
僧侶「…………!」
男の子「ううぅ……」
男の子2「ぐすっ……ゆかがつめたくてねむれないよ……」
男の子「うるさい……なくなばかぁ……」
男の子2「お、おにーちゃんだってぇ……」
469 = 1 :
僧侶「な、なんで子供達があんな所で……」
門番「あの子達の意思なのですよ」
僧侶「意思?」
門番2「はい。あの子供達はこの城の孤児院の子供達なのです」
僧侶「!」
門番「イシス勇者様はよく他国で路頭に迷った戦災孤児をこの城の孤児院に連れて帰られるのですが、あの子達もそうなんです」
門番2「しかし、どうもイシス勇者様を始め城の者には懐かずに女王様お一人だけに懐いておりまして……」
門番「『女王様と一番近い場所で寝る』と言って聞かないのです」
門番「こちらとしてもなんとかしてやりたいのですが、三階からは男禁制ですから……」
僧侶「で、でも布団も何も無いところで……」
門番2「それが女王様以外の者の施しは受けない、と、頑なに孤児院の者や女中の差し出すものを突っぱねるのです」
門番2「それで女王様は毛布を与えようとしたのですが、王家の者が国民に個人的な贈り物をするのは禁じられていると側近様に止められましてね」
門番「全く困った奴らですよ……。まぁ寝静まったらちゃんと自分達が孤児院の方に運んでおくんですがね」
僧侶「…………」
男の子2「……うぅ……」
男の子「泣くなって!」
僧侶「…………」
僧侶(よしっ!)
…………
……
…
・
470 = 1 :
ヒュゥゥゥゥ……
男の子「……うぅ、女王様ぁ……」
男の子2「ぐすっ…………」
男の子「だから泣くなっていってるだろっ!」
男の子2「だってぇ……」グスッ
「こらっ。喧嘩しちゃ駄目ですよっ」
男の子・男の子2「「っ!!?」」ビクッ
ザッ
僧侶「こんばんわ」
男の子「……?」
男の子2「おねぇちゃん、だぁれ?」
僧侶「はじめまして。私は今日ここに泊まらせてもらってる旅人です」
男の子2「たびびと……?」
男の子「…………何の用だよ」
僧侶「えっとね」
サッ
男の子「!!」
男の子2「!!もうふ!!」
僧侶「ふふ、お茶もありますよ」
471 = 1 :
男の子「やめろ!そんなのいらない!」
男の子2「おにーちゃん……」
男の子「僕達は女王様いがいのほどこしは受けないからねっ!帰って!」
男の子2「おにいちゃぁん!」
僧侶「いえ、違うんですよ」
男の子2「え?」
男の子「違う?」
僧侶「はい。実は私、あまり他の国に慣れてなくって、眠れなかったんです」
スタスタ……
スッ
男の子「…………なんで隣にすわるんだよ……」
僧侶「他の皆は眠っちゃったし……私、さびしいんです」
僧侶「…………良ければ、お二人が話し相手になってもらえませんか?」
男の子「!」
男の子2「ほんと!!?」
僧侶「はい。そして、寒いから飲もうと思ってお茶を作ったんですが……一人で飲むには多く作っちゃいまして」
僧侶「…………いっしょにお話でもしながら、飲んでもらえると助かるんですが……」
男の子2「うん!のむ!ぼくもさむかったの!」
僧侶「ふふ、丁度よかったです」
男の子「…………」
472 = 1 :
男の子2「…………おにーちゃん……」
僧侶「…………駄目かな?」
男の子「…………」
男の子「……ちょっと、だけだからね……」ボソリ
男の子2「っ!」パァァァ
僧侶「うふふ……ありがとうございます♪」
コソッ
門番「…………」
門番2「…………」
門番ズ((マジプリティ!!!!))
…………
……
…
・
473 = 1 :
・
…
……
…………
男の子「……って事があったんだ!」
僧侶「あら、そうだったんですか。うふふふ」
男の子2「あははは!」
ヒュウウウ……
男の子2「……うぅっ」ブル
僧侶「あら、いけない」
ギュッ
男の子2「わわっ///おねぇちゃん!///」
僧侶「もっと近くにいないと、体……冷やしちゃいますよ」ギュッ
男の子2「…………えへへぇ///」ヌクヌク
男の子「…………」ムッ
ギュッ
僧侶「あら」
男の子「…………寒いから」ギュゥゥゥ
僧侶「…………うふふ♪」ナデナデ
男の子2「おねぇちゃん、いーにおいがする」
僧侶「そう?」
男の子2「うん……それにやわらかくて……すごくあったかい」
男の子「…………」
男の子2「…………おかーさんみたい……」
僧侶「……!」
ギュッ
僧侶「…………よしよし……」
474 = 1 :
男の子「…………お姉ちゃん」
僧侶「はい?どうしました?」
ギュッ
男の子「……なんでもない」
僧侶「……?」
男の子2「おねぇちゃん、じょおーさまとおなじくらいすきー」
僧侶「うふふ、ありがとう」
僧侶「…………そういえばお二人は、この城の皆さんが嫌いなんですか?」
男の子2「なんでー?」
僧侶「いえ、なんとなく」
男の子「…………」
男の子「…………嫌いじゃないよ……別に」
男の子2「すきだよ」
男の子「ただ……どうやって話せばいいか分かんないだけ…………」
僧侶「…………そうですか」
475 = 1 :
男の子「…………だけど」
僧侶「?」
男の子「…………イシス勇者様は…………怖い」
男の子「嫌いじゃないけど…………怖い」
男の子2「…………うん」
僧侶「?どうしてですか?」
男の子「…………僕達を助けてくれたのは、イシス勇者様だったの」
男の子「僕達の村が襲われて……その魔物達を倒してくれたのは、イシス勇者様だったの」
僧侶「…………」
男の子「…………その時ね」
…………
……
…
・
-今はもう滅びた村・一年前-
魔物『グギャギャギャギャ!!!!!!』
村人『ぎゃああああああああああああ!!!!!』
バキッ!!グチャッ!!
男の子『ひ、ひいいいいぃぃい!!!!』
男の子2『おとーさーん!!おかーさーん!!どこなのー!!?うわぁぁぁああん!!!!』
男の子『バ、バカ!!泣いてないでにげるぞ!!』
ダッ
魔物『グギャッ』
バサッ!!
男の子『!!』
男の子『(飛んだ!!こっちにくる!!)』
魔物『グギャアアアッ!!!!』
男の子『わああああああああああ!!!!』
男の子2『うわぁぁぁああん!!!!』
476 = 1 :
?『はっ!!!!』
キィン!!
魔物『グア?』
ズッ
魔『オゴェ』
物『』ビチャビチャビチャ!!
ドシャァッ!!
男の子『!!!!!?』
男の子2『うわああああああああああああん!!!!』
ザッ
?『…………大丈夫かい?』
男の子『…………!!!?』
?『…………もう大丈夫だよ』ニコ
ナデ
男の子2『ひ!!!!』
バシィッ
男の子2『ひぃぃっ!!!!』
?『!』
男の子2『…………と……さん…………か…………さん…………!!』ブルブル
?『…………すまない』
タッタッタッ
?『イシス勇者様ーっ!!大丈夫ー!!?』
イシス勇者『イシス僧侶!!頼む!この子達を手当てしてやってくれないか!』
イシス僧侶『合点だよ!』
477 = 1 :
タッタッタッ……
イシス僧侶『君たち!大丈夫?怪我は?』
男の子『う、うん、大丈夫……』
男の子2『うわぁぁぁああん!!!』
イシス勇者『……その子達を頼むよ』
ザッ
魔物の群れ『ゲギャギャギャ!!!!』
イシス勇者『…………どうやら僕は』
ジャキンッ!!
イシス勇者『……まだまだ“ゴミ”を片付けないといけないみたいだ』
ダッ
男の子『あっ……!!』
イシス僧侶『大丈夫だよ。ボーヤ』
男の子『でも、あんな沢山のまもの……!』
478 = 1 :
イシス勇者『がああああああああああああああッッッ!!!!!!!!!!!』
男の子『!!!!?』
ゾンッ!!
魔物『アsadsッッ!!』
グチャァッ!!
ゾンッ!!
魔物『ごげげげげげえぎゃぎゃyぎゃgygygy』
グチャッ!!
ザッ
イシス勇者『……ふぅ…………』
イシス勇者『…………来なよ。ゴミども』
479 = 1 :
男の子『…………!!!!』
イシス僧侶『……ね』
イシス僧侶『イシス勇者は……あの子はね』
イシス勇者『っあぁぁぁぁ!!!!』
ザァンッ!!!
魔物『グギgィィィイィィ!!!』
グチャァァッ!!
イシス僧侶『…………魔物相手には、すっごく強いの』
男の子『…………』
イシス勇者『はぁぁっ!!!!!ベギラマッッ!!!!』
ゴォォォォ!!!!!
魔物『あぎゃltっぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!』
男の子『…………』
男の子『(…………あの人…………)』
イシス勇者『っっっっっっああああああああああああああああ!!!!!!』
男の子『…………』
男の子『(凄く、楽しそう……)』
480 = 1 :
・
…
……
…………
男の子「……――――それで…………ちょっと、怖くなっちゃった……」
僧侶「…………そんな事が……」
男の子2「……」ギュッ
男の子「…………助けてくれたのは、かんしゃしてるけど、イシス勇者様もすきだけど……」
男の子「…………やっぱり、こわい」
僧侶「…………」
ナデ
僧侶「……そっか……。ごめんね?変な事聴いて」
男の子「…………ううん」
僧侶「…………」
僧侶(…………イシス勇者さん“も”……もしかすると……)
男の子2「…………」ウトウト
男の子「あ、眠ってる」
僧侶「あらら」
男の子2「!」ピクン
ゴシゴシ……
男の子2「……ねむってない」
僧侶「眠っても大丈夫ですよ?」
男の子2「や……おねぇちゃんとはなしする……」
僧侶「お話はまた明日しましょう?ね?」
男の子2「や…………いっしょに、うた……うたう」
481 = 1 :
僧侶「歌?」
男の子「うん……女王様がよく歌ってくれる、わらべ歌……」
男の子2「…………うたお?」
僧侶「ごめんなさい……私、その歌わからなくて」
男の子2「…………おしえてあげる」
男の子2「…………“まんまるボタンは、ふしぎなボタン”」
男の子「“まんまるボタンでとびらがひらく”」
男の子・男の子2「「“ひがしのにしから にしのひがしへ”」」
男の子「…………“にしのにしから”……」
男の子2「……“ひがしの……ひがし”……」
僧侶「…………」
男の子「…………すー……すー」zzz
男の子「すぴー……すぴー……」zzz
僧侶「…………」
ナデ
僧侶「…………まんまるボタン……か」
僧侶「ふふ……不思議な歌…………」
…………
……
…
・
482 = 1 :
――――――――――――
-イシス城・客寝室-
盗賊「…………」
女勇者「…………僧侶ちゃん、遅いね」
遊び人「一人で大丈夫だーって言ってたけど……」
魔法使い「…………むぅ」
戦士「様子見に行ってみるか?」
商人「武道家ちゃんも遅いですしね…………少し行ってみましょうか」
スタスタ……
戦士「でも、門番にお茶の差し入れしに行くだけでこんなに遅くなるか?」
盗賊「……お話してるのかも、しれないよ……」
商人「あーそれありそうですね。あのポケポケ娘なら」
遊び人「なんじゃそりゃ」
魔法使い「でもおはなしにしてもながすぎるよぅ」
女勇者「だね…………どうしたんだろう」
スタスタ……
…………
……
…
・
483 = 1 :
-イシス城・二階入り口-
ゾロゾロ
女勇者「すみません」
門番「あれ、どうしたんですか?こんな夜中に」
女勇者「いえ、僧侶ちゃんがあなたがたにお茶を差し入れに行ったきり戻ってこないもので……」
門番2「あぁ、エンジェルですか」
戦士「は?」
門番2「失礼。こちらの話です」
門番「あのお方なら…………こちらです」
女勇者「?」
スタスタ……
門番「……この部屋です」
門番2「静かにお願い致します」
女勇者「……?」
ヒョイッ
女勇者「…………!」
遊び人「!…………あはは」
盗賊「……あらあら、まぁまぁ……」
商人「…………全く……」
戦士「…………はは、僧侶らしいや」
魔法使い「ふふふ……なんていうか」
484 = 1 :
僧侶「……すー……すー」zzz
男の子「…………母さん……」zzz
男の子2「……むにゃむにゃ……」zzz
魔法使い「……おかーさんみたいだねぇ」
戦士「僧侶なら適任だな」
商人「人を心配させておいて、あんな幸せそうに寝てやがります」
遊び人「ほーんと、幸せそうだよね」クスクス
女勇者「それじゃ、私達は部屋に帰って寝……」
ヒュウゥゥゥ
男の子「……うぅ……」ブル……
盗賊「…………まだ寒いみたいだね……」
女勇者「…………」
女勇者「…………皆」
一同「「「りょうかーい」」」
女勇者「まだ何も言ってないよ……はは」
…………
……
…
・
485 = 1 :
-イシス・郊外-
スタスタ……
武道家「…………」
武道家(………………イシス勇者と女王様……あの時何か変だった)
――――――――――――
イシス勇者『ここに留まっていたくなる……』
――――――――――――
武道家「…………」
――――――――――――
イシス女王『あなたは、私の――…………』
――――――――――――
武道家「…………」
武道家(……愛人なんて、なんだか嘘臭いと思ってたのよね)
武道家(あの2人…………たぶん……)
武道家「…………」
武道家(でも…………じゃあなんでアイツはあそこまで私達を…………)
武道家「…………はぁ…………駄目ね。散歩なんかじゃ気は…………」
武道家「…………あれ?」
486 = 1 :
?「…………」
武道家(あそこで…………座ってオアシスの流れ水のほとりにいるのって……)
スタスタ……
武道家「…………勇者?」
勇者「!!?」ビクッ!!
武道家「やっぱり…………何してるの?こんな所で。最近外でよく会うわね」
勇者「あ…………武道家……そっちこそどうしたの?お城にいたんじゃないの?」
武道家「……散歩よ。散歩」
勇者「あはは……そっか。奇遇だね。僕もだよ」
武道家「そ」
スタスタ……
スッ
武道家「…………隣、いいわよね」
勇者「いいけど……水面を見てただけだよ?」
武道家「いいのよ。アンタがいるから」
勇者「…………そか」
武道家「そ」
勇者「…………」
武道家「…………」
武道家「……勇者、どうしたの?何かあった?」
勇者「…………はは、やっぱわかっちゃうか」
武道家「……ぶっちゃけその調子なら幼馴染じゃなくても赤の他人だってわかるわよ」
勇者「…………あはは」
487 = 1 :
武道家「…………イシス勇者ね?」
勇者「……っ……」ピクッ
武道家「……あのクソ野郎、またアンタに何か吹き込んだのね?」
勇者「…………それは」
スッ
武道家「……一回痛い目見せないと気が済まないのかしら」
ザッ
勇者「ちょ、待って!どこ行くのさ!武道家!」
パシッ
武道家「離しなさいよ。ちょっとアイツを痛めつけてくるわ」
勇者「駄目だって!!何言ってんのさ!!」
武道家「…………」
勇者「……これは、僕の問題なんだ……お願い。抑えて」
武道家「…………」
スッ
武道家「…………何言われたの?」
勇者「…………実は」
…………
……
…
・
488 = 1 :
・
…
……
…………
勇者「……――――って話になったんだ」
武道家「…………」
勇者「…………だから、これは僕自信が解決しないと……」
スッ
武道家「…………やっぱり、余計な事を…………!!」
ザッ
スタスタ……
勇者「武道家!!?」
パシッ
武道家「っ!!離しなさいって!!」
勇者「だから抑えてってば!!」
武道家「抑えてられないわよこんなの!!」
バッ
武道家「アンタは!!?アンタはいいの!!?馬鹿にされたのよ!!?」
勇者「…………武道家……」
武道家「勇者を馬鹿にされて、しまいには私達を賭けで奪い取る!!?アイツ、何様なのよ!!」
武道家「アイツはね!!!私達の!!私達幼馴染の仲を引き裂こうとしてんの!!!!黙っていられるわけないじゃない!!!!」
武道家「私達はもうこれ以上変わりたくない!!!!引き裂かれたくない!!!!」
勇者「…………」
武道家「私達の仲を引き裂くのは――……!!」
ギリィッ!!!
武道家「………………っ」
武道家「……引き裂かれるのは、もうこりごりよ!!」
489 = 1 :
勇者「…………」
武道家「……ハァ……ハァ」
勇者「…………武道家……」
武道家「…………それとも、何?」
武道家「アンタは、その賭けに乗って……私達がアイツに着いていってもいいっていうの?」
勇者「…………っ!!!」
武道家「…………あぁ、その顔」
武道家「…………図星なのね」
勇者「…………ちが……」
武道家「違う?嘘ね。何年の付き合いだと思ってんのよ。わかるわよ、顔だけで」
武道家「どうせ、またうじうじ悩んでたんでしょ?自分の力量とアイツの力量比べて、悩んでたんでしょ!」
武道家「私達がもっと良い環境で旅をするためにはそっちの方が良いかもしれない、とか思ってたんでしょ!!!!」
勇者「……っ……!!!!」
勇者「…………」
勇者「……事実……」
勇者「………………事実、そうかもしれないんだよ…………」
武道家「……」
武道家「…………っっ!!!!!!」ムカァァッ!!
490 = 1 :
バキィッ!!
勇者「ぐっ!!!?」
ドシャッ!!
武道家「……ハァ……ハァ」
勇者「ぶ、武道家……」
武道家「……………………アンタね」ハァハァ
武道家「……何…………何見てきたのよ…………」ハァハァ
武道家「今まで…………何見てきたのよ…………!!!!」ハァハァ
勇者「…………!!」
武道家「皆、笑って…………辛いのも堪えて…………」
武道家「それでも、みんな!!旅を、昔の事思い出しても、旅を続けてるのは!!何故かアンタにはわかんないの!!?」
武道家「……あのね……」ハァハァ
武道家「……アンタがそんな事もわかんないアンポンタンならね……!!!!教えてあげるわよ!!!!それはっ!!!!」
グイッ
勇者「!!!」
武道家「アンタがいるからなのよ!!!!」
491 = 1 :
勇者「!!!!」
武道家「アンタが!!!!ううん!!皆が!!皆がいるから!!!皆一緒だから!!」
武道家「このメンバーだから皆旅をしてるの!!!!」
武道家「効率とか!!計画とか!!そんなの無視して!!そうしてまでアンタに着いてきたの!!!!」
武道家「なんでかわかる!!?わかるのかアンタはッ!!!!」
グイィッ
勇者「武道家…………くるし…………!!!」
武道家「教えてやるわよ!!!!それはね!!あんな事もう沢山だからよ!!!!」
武道家「私達は!!ずっと一緒に居たかっただけなのよ!!!!」
武道家「一緒に!!!!ただそれだけなのに!!!」
武道家「あんな事!!!!」
ピタ……
勇者「…………!」
武道家「…………あんな事、もう」
ポロポロ……
武道家「…………もう、失いたくないのよぉっ…………!!」ポロポロ……
492 = 1 :
勇者「…………武道家…………!!!!」
スッ
クルッ
武道家「…………」グシッ
武道家「……熱くなって……ごめん」グスッ
武道家「…………殴っちゃって……ごめん」ポロポロ
ダッ
勇者「!!武道家!!」
武道家「っ!!」
タッタッタッ……
勇者「…………」
勇者「…………」
勇者「…………はは」
勇者「…………話は…………最後まで聞けよ……もう……」
勇者「…………」
勇者(…………でも、ありがとう)
グッ……
…………
……
…
・
493 = 1 :
-イシス城-
スタスタ……
武道家「…………」
武道家「……」
武道家「…………はぁ……」
グシグシ
武道家「……早く寝よう」
-二階入り口-
門番「おや、お帰りなさいませ」
門番2「ご無事の帰還なによりです」
武道家「おおげさね…………皆はどこにも行ったりしてない?」
門番2「はい……ですが」
武道家「…………?どうしたの」
門番「ふふ…………あちらの部屋を見ていただければお分かりになるかと」
武道家「?」
スタスタ……
ヒョイッ
武道家「…………!」
武道家「…………」
武道家「……ふふ」
武道家「なーにやってんだか…………」
武道家「…………」
武道家(やっぱり、私は…………こんな皆が大好き)
武道家(…………勝手かもしれないけど…………)
ギュッ
武道家(……皆を変わらせたくない……)
…………
……
…
・
494 = 1 :
翌朝
-イシス城・女王の部屋-
バン!!
側近「イシス女王様!!」
イシス女王「ふえぇっ!!?ど、どうしたのです!!」ビクゥッ
側近「お客様がたが、客室におられません!!」
イシス女王「えっ!?」
…………
スタスタ……
-イシス城・客室-
ガラーン
イシス女王「……ど、どこに行かれたのでしょうか」
側近「…………とりあえず、お着替えも済まれましたので謁見の間に移動しましょう」
イシス女王「……それもそうですね」
スタスタ……
イシス女王「…………わ、私、何か粗相を起こしてしまったのでしょうか……」アウゥ
側近「…………粗相といえば、わたくしもとんでもない粗相を…………」グヌヌ
イシス女王「昨日のあれがいけなかったのでしょうか?」アセアセ
側近「恐らくそうでしょう……イシス僧侶……!!ビンタかましてやる!!」
イシス女王「落ち着いて!!」
495 = 1 :
-イシス城・二階-
イシス勇者「…………これは…………なんというか……」ハハハ
門番「……あはは、何とも言えませんよね」
門番2「見過ごしたのは私どもです。罰はなんなりと」
イシス勇者「あはは。いや、いいんだ」
スタスタ……
イシス女王「!!イシス勇者!!」
イシス勇者「おや、姉上。おはようございます」
側近「実は!!イシス勇者のお客様がたの姿が―――……」
イシス勇者「しっ」
イシス女王・側近「「?」」
イシス勇者「ホラ。この部屋の中…………見てください」
イシス女王「?」
ヒョイッ
イシス女王「……――――!!」
側近「…………これは……」
496 = 1 :
男の子「すぴー……すぴー……」zzz
男の子2「…………むにゃ」zzz
僧侶「すー……すー……」zzz
魔法使い「ん…………」zzz
女勇者「くぅ……くぅ……」zzz
戦士「…………」zzz
商人「ぐー……ぐー……」zzz
遊び人「すぅ……すぅ……」zzz
盗賊「…………」zzz
武道家「……くー……くー」zzz
イシス女王「……うふふっ……皆さんったら」
側近「…………こ、こんな所で寝るお客様なんて前代未聞です…………」
イシス女王「…………私もまざろうかしら……」
側近「おやめ下さい!!!!」
イシス勇者「あはは」
イシス勇者「…………」
イシス勇者(…………優しい人達だ)
イシス勇者(今日の勝負…………)
ザッ
イシス勇者(負けるわけにはいかないな)
…………
……
…
・
497 = 1 :
今日はここまでー
魔法使い
盗賊
僧侶
武道家
神父&ファイヤーバード
エルフ娘
絶壁と山脈
壁殴り促進ポスター
一応張っておきます。
あれだ。いつか全部ちゃんと書き直したいな。
498 :
更新再うp乙です
僧侶たんマジエンジェル
499 :
乙でした。
僧侶ちゃんもはや聖母様
勇者はその内漢を見してくれると期待。
500 :
乙~
なぜかTOEのテーマ思い出したわ
「変われる強さ、変わらぬ想い」ってやつ
みんなの評価 : ★★
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