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元スレ勇者「ハーレム言うなって」魔法使い「2だよっ!」

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301 :

私っま?つ?わ、いつまでもま?つ?わ♪

302 :

まーだかな

303 :

つーか、>>1って平日より土日の方が忙しいんじゃなかったっけ?
前スレでそんな話を本人がしてた気がするし、おまいらあんまり急かすなよ。

304 :

伸びてるから来てるかと思ったが違うのかよ
荒らしもそれに構う馬鹿もまとめて帰れ

305 :

間が空いたので改めて最初から読み直してきたらすっごく心が満たされた。

改めて1おつ。これからも楽しみにしてます

308 :

>>306
盗賊さんから断られるだろ

310 :

>>306
帰れ

311 :

流れが止まってるのにこの流れとか過去に生きてんな

312 :

ゆっくりお待ちしてます

313 :

うおお、荒れとる

今回も短いですが久々の投下いきますー

314 = 1 :

-宿・勇者の部屋-


勇者「……」

勇者「う…………ぇ」

勇者「…………ん……?」

盗賊「……あ、気が付いた……」

僧侶「よかったぁ……」ホッ

武道家「だ、大丈夫?勇者」

勇者「…………皆……?」

ムク……

勇者「あれ…………?僕は……確か……」

勇者「…………あれぇ……?何してたんだっけ……?」

魔法使い「あ、あのね!ゆーしゃ、おふろでころんできをうしなってたんだって!」アセアセ

勇者「転んで……?……確かに、なんか……凄く、全身がこう…………痛つつつ……!」ズキズキ

武道家「だ、大丈夫?まだ痛む?」

勇者「ううん……大丈夫だよ…………でも、なんだろう……」

勇者「何か……何か思い出せそうな気が…………」

盗・魔・僧・武「「「「気のせいです!!!!」」」」

勇者「……そうかな…………痛づづづづ……」ズキズキ

魔法使い「きょ、きょうのところはもうおやすみしよ?ね?」

勇者「……うん…………ごめん……」

316 = 1 :

バタン


スタスタ……

僧侶「はぁ……色々と疲れました……」

武道家「ごめんね……」

魔法使い「ううんっ!武道家はわるくないよっ」

武道家「いや、女湯だったらまだしも、混浴に入ってきた男に正拳突きをかますのはちょっと冷静じゃなかったわ」

僧侶「いえ、あれは誰でも冷静を欠きますよ……」

盗賊「……勇者も、大丈夫だったんだから……」

盗賊「……でも、裸を見られた事、忘れてて良かったね……」

魔法使い「うん…………で、でも……///」

僧侶「…………///」

盗賊「……み、見ちゃったね……///」

武道家「忘れなさい!!!!忘れるのよ!!!!///」

魔法使い「む、むずかしいよぅ……とらうまものだよ……///」ウゥゥ

僧侶「…………っ……(ゆ、勇者くんのっ……)///」カァァァァァ

盗賊「……ち、小さい頃とは……やっぱり違うんだね……///」カァァァ

武道家「か、変わってしまうのは当たり前でしょ!!!!もうこの話題やめやめ!!!!///」

317 = 1 :

テクテク……

武道家「……変わっていくっていえばさぁ」

魔法使い「へっ?な、なになに?///」

武道家「……」

ピタ……

武道家「……アンタたち」

武道家「最近勇者と何かあった?」

ピタ……

魔法使い「…………え……?」

盗賊「…………」

僧侶「な……何かって?」

武道家「……ううん、ちょっとね」

武道家「アンタたち……なんだか最近変わった?」

盗賊「…………」

僧侶「…………」

魔法使い「…………」

武道家「…………」

武道家「…………なんとなく、そんな気がしたからさ」

318 = 1 :

魔法使い「…………」

武道家「…………」

魔法使い「…………ううん」

武道家「!」

魔法使い「……だいじょうぶだよ」

魔法使い「……なにもかわってない……うん」

ニコ

魔法使い「わたしたちは、なにもかわってないよ」エヘヘ

武道家「…………魔法使い……」

僧侶「……ふふ、そうですね」

盗賊「……うん、何も、変わってはいないよ……」

武道家「…………」

武道家「……そっか」

武道家「そうよね。ごめん、変な事聴いちゃって」

魔法使い「ううん。それよりもはやくみんなのとこいこっ!」

僧侶「戦士ちゃん泣き止みましたかね……」アハハ

盗賊「……さっきまで、ずっと泣いてたからね……」

スタスタ……

武道家「…………」

武道家「…………(そうよね)」

武道家(……皆が、皆が変わっているわけじゃない……)

武道家(…………それだけでも……いいじゃない……)

武道家(…………なんなのよ……)

スタスタ

…………
……


319 = 1 :

-アッサラーム・夜の街-



「ありがとーっ!また来てねーっ!」

イシス勇者「あぁ、また来るよ」ニコ

イシス僧侶「じゃぁねぇ!うひひぃ」ヒック

イシス戦士「……イシス僧侶、貴女が酔い潰れてどうするのです」

イシス魔法使い「そうよぉ。まだ情報収集の途中よ」

ペシペシ

イシス僧侶「あひぃ」

イシス勇者「はは……イシス僧侶もこの通りだし、情報収集はこれくらいにしようか」

イシス戦士「そうしましょうか」

イシス魔法使い「そうね……あまり収穫は無かったけど」

イシス勇者「そういう日もあるさ」

スタスタ……

「ねーぇ」

イシス勇者「?」

ピタ

「おにーさーん、今ひまぁ?」

イシス勇者「?どうされました?美しいお嬢さん」

「あらやだ!口がお上手なのね」

イシス勇者「いえいえ、本当の事です」

「おにーさんもすっごくかっこいいわよぉ」

イシス勇者「ありがとうございます」ニコ

イシス勇者「そして、何か用でしょうか」

320 = 1 :

「ねぇ、暇ならアタシと遊ばない?」

イシス勇者「……」

「私すっごくいいのよぉ……ねぇ……お安くしておくわよぉ?」

イシス戦士「……」

イシス魔法使い「……」

イシス僧侶「およよぉ」ポエ

イシス勇者「…………」

イシス勇者「……申し訳ありませんが、今日はやめておきますよ」

「えぇ?なんでえ?」

イシス勇者「気分では無いのです。すみませんね」

ザッ

イシス勇者「それでは」ニコ

「ちょっとぉ!女を連れてそのセリフは無いわよぉ!」

イシス勇者「…………皆、行こう」

スタスタ

「……おにーさんもしかして不能ー?私を抱かないなんてぇ」

ザッ

イシス戦士「……っ!」

イシス勇者「イシス戦士!!……やめなさい」

イシス戦士「…………」

321 = 1 :

「…………」

スタスタ……

イシス勇者「……」

「…………ちっ」

「くっそ不細工な売女のアバズレ三人連れて……しけてるわね」

イシス勇者「……」ピクッ

クルッ

イシス勇者「……お嬢さん」

「あら、今頃抱く気に……」

「!」

ジャキッ

イシス勇者「…………今なんて言いました?」

「ちょ、ちょっと!!じょ、冗談よ!」

イシス戦士「イシス勇者様!!」

イシス魔法使い「イシス勇者様!抑えなさい!」

イシス勇者「この人達は」

イシス勇者「この人達は僕の……!!」

ギュッ

イシス僧侶「……イシス勇者様」

322 = 1 :

イシス勇者「…………」

イシス僧侶「だめだよ……駄目」

イシス僧侶「いい子だから……ね?」

イシス勇者「……」

ジャキッ

イシス勇者「…………すまない、行こう」

イシス戦士「……はい」

イシス魔法使い「……」

イシス僧侶「うん!行こぉぜ!どこまでも!」ヘヘッ

イシス魔法使い「まだ酔ってはいるのね……」

スタスタ…

「…………」

ペタン

「…………な、なんなの……?」

…………
……


323 = 1 :

-宿・食堂- 翌日


勇者「おはよっ!!」ニコー

戦士「だぁっ!!!!///」バッチーン!!!

勇者「マイブラッ!!!!」

ドッシャァ!!!

戦士「……ハァ……ハァ///」

勇者「せ、戦士…………?僕何か……」

戦士「う、うるせー!うるせーうるせー!!!!///」カァァァ

戦士「う」

タッタッタッ

戦士「うわぁーん!!!///」

勇者「せ、戦士!!?」ダッ

勇者「追っちゃ駄目だよお義兄ちゃん!」

遊び人「ああいうお年頃なの!」

商人「しばらく放っておけば元通りになりますよ」

勇者「そ、そうなの?」

324 = 1 :

カチャ……

勇者「さて、これからだね……どうしようか」

武道家「滞在するの?」

勇者「いや、もうイシスに行ってしまおう。そっちのほうが情報も収集しやすいと思うし」

商人「まぁ、この街より色々な情報が得られるでしょうね」

僧侶「ではもう、今日発つんですか?」

勇者「そうだね。そうしようと思うよ」

魔法使い「まほーのかぎ、みつかるといいねぇ」

盗賊「……ね……」

武道家「そうと決まれば今すぐに支度してさっさと行きましょ。さっさと」

勇者「?何をそんなに急いでるの?」

武道家「…………アンタねぇ……」

武道家「……アイツに会いたくないのよ。察しなさいよ」

勇者「アイツ?」

武道家「アイツよ。あの――――……」

スタスタ

イシス勇者「やぁやぁ、皆さんお揃いで」

勇者「あ、イシス勇者くん」

武道家「…………はぁぁぁぁぁ…………」ガックリ

325 = 1 :

イシス勇者「お揃いで、どうかされたんですか?」

勇者「今後の予定を朝食がてら話し合っていたところさ」

武道家「そういうわけよ。早く消えなさい」

僧侶「もー、武道家ちゃん駄目ですよ!そんなに悪態ついたら」

イシス勇者「ふふふ、いいのですよ」

イシス勇者「それで、今後はどういう予定なんですか?」

勇者「これからイシスに行こうと思うんだ」

イシス勇者「おや、そうなんですか」

商人「そーなんです。知りたい事があるんですよ」

イシス勇者「……ふむ」

武道家「…………もういいでしょ。早くどっか……」

イシス勇者「分かりました。招待しましょう」

武道家「…………は?」

勇者「え?招待!?」

勇者「あ、そうか!君、イシスの王子様なんだっけ」

イシス勇者「はい。ちょうど僕達もイシスに少し顔を出す予定だったのですよ」

僧侶「それじゃ、案内もお願いできますか?」

イシス勇者「喜んで。到着した後はお城へ招待し、もてなしましょう」

商人「うおお!セレブリティです!」

遊び人「でも、悪いよそんな」

イシス勇者「いいんですよ。僕が気に入った貴女方なら、喜んで姉も受け入れるでしょう」

326 = 1 :

勇者「姉?お姉さんがいるのかい?」

イシス勇者「はい、あれ?ご存知ないですか?」

魔法使い「わたしたち、このあたりははじめてきたからねぇ」

イシス勇者「そうですか……実はですね」

ザッ

イシス僧侶「それについては、私が説明したげましょーっ!」パンパカパン

イシス勇者「イシス僧侶?二日酔いは大丈夫?」

イシス僧侶「死にそう!!」ゲッソォ

イシス勇者「無理は駄目だよ……」

イシス僧侶「大丈夫!最後の力を振り絞って女王様の素晴らしさを皆さんに!是非皆さんに!」キラキラ

勇者「ぜ、是非頼むよ」

イシス僧侶「では……」コホン

イシス僧侶「イシスには数々の名物がございます!」

盗賊「……名物?……」

イシス僧侶「はい!まずはオアシス!」

イシス僧侶「砂漠の中、雄として沸き続けるそのオアシスは、イシスの歴史そのもの!」

イシス僧侶「オアシスがあってこそ、私たちイシスは発展を遂げたのです!」

イシス僧侶「そのオアシスの美しさたるや!!まるでコガネムシ!!」テーン

イシス勇者「その例えはどうだろう……」

327 = 1 :

イシス僧侶「そして次に、娯楽の多い城下町!!」

イシス僧侶「モンスター闘技場をはじめとした様々な娯楽が揃っています!!」

イシス僧侶「いや、まぁアッサラームの方が娯楽は多いんですが!!」

勇者(この子はひょっとしてアホなのかな?)

イシス僧侶「そして次は、城の北方にずんと腰を据えている……」

イシス僧侶「かの有名な、ピラミッド!!!!」

一同「「「「……っ」」」」ビクッ

イシス僧侶「…………どうかしました?」

勇者「……つ、続けて」

イシス僧侶「……?はい」

イシス僧侶「さて、そのピラミッドの魅力は、まず大きさ!!」

イシス僧侶「前王……と言っても凄い古代の先祖ですが、ファラオ様という方のために作られたというお墓!」

イシス僧侶「そのファラオ様の国民の支持力を顕現しているかのようなその壮大っぷり!」

イシス僧侶「えっと、…………とにかくでっかいよ!!」ムフー

遊び人「う、うん。よく分かったよ」

イシス僧侶「はい!そしてピラミッドの魅力その2!お化け!」

一同「「「「それはとばして!!!」」」」

イシス僧侶「うおおう!?」ビクッ

勇者「…………ごめんなさい、とばしてあげて」

328 = 1 :

イシス僧侶「えー、怖くて面白いのにー」ブー

勇者「その怖いのが問題なんだよ!次!もっと楽しいイシスの魅力!」

イシス僧侶「えっと、そうですね。では最後の魅力!!先ほどの話の本筋!」

イシス僧侶「イシスに訪れる大多数の人々が訪れる理由のその要!」

イシス僧侶「誰もが見た瞬間に心奪われ、跪く!」

イシス僧侶「立てばプリティ座ればセクシー、歩く姿はビューティフル!!」

イシス僧侶「…………それが、イシス最高権力者にしてこのイシス勇者様の姉君!」

ババーン!!


イシス僧侶「イシス女王様なのです!!」

329 = 1 :

勇者「え?女王様?」

魔法使い「じょおうさまがさいこうけんりょくしゃ?」

遊び人「王様じゃなくて?」

イシス勇者「父は少し前に亡くなってしまいましてね」

遊び人「あ、そうなんだ……ごめんなさい」

イシス勇者「いえいえ。それで、僕は勇者の任がありますので、姉が国の舵を握る事になったのです」

勇者「そうだったんだ……知らなかった」

イシス勇者「まぁ無理もないですよ。貴方達は遠いところに住んでいたのですから」

商人「しかしそんなに綺麗な人なんですか」

イシス僧侶「はい!それはもう!」

勇者「お義兄ちゃん、謁見の時鼻の下伸ばさないでね?」

勇者「あはは、善処するよ」

魔法使い「…………」

僧侶「…………」

盗賊「…………」

勇者「?どうしたの?」

魔法使い「……べつにっ」

勇者「?」

武道家「…………」

330 = 1 :

イシス勇者「で、その姉なんですが、国の任で縛り付けられている状態なんです」

イシス勇者「だから僕がたまにこうして帰っては旅の話を姉の土産に聴かせているのです」

勇者「なるほどね」

イシス勇者「はい。ですから、どうか貴女方のお話も姉に聴かせてあげていただけませんか?」

イシス勇者「きっと、アリアハンの話を喜んで聴くと思いますよ」ニコッ

勇者「うーん、それだったら、少しだけお邪魔させてもらおうかな」

武道家「えぇぇぇぇぇ…………」

イシス勇者「大丈夫ですよ。武道家さん。非礼は無いようにしますので」

武道家「アンタの場合存在自体が非礼なのよ……」

遊び人「もー、武道家はまだ言ってる!」

勇者「武道家、この先の旅の助けになる話も聴けるかもしれないんだ。行こう?」

武道家「うー…………」

イシス勇者「どうでしょう?」ニコ

武道家「…………はぁぁ……」

武道家「…………いいわよ、お呼ばれしましょ……お邪魔させてもらうわ」

イシス勇者「はい!喜んで!」

イシス僧侶「それじゃ皆さん、とっとと準備してね!昼にはここを出るわよっ!」テテーン

イシス勇者「なんで君が指揮ってるんだよ…………」

…………
……


331 = 1 :

-イシスへの道中・砂漠-

ザァァァァ……

ザッザッザッ

イシス僧侶「みーなさーん!だいじょーぶでーすかー!」


勇者「うぅ……やっぱりなんだか馴れない環境の道だと進むのが辛いね」

戦士「しかし、アイツらなんであんなにサクサク進めるんだよ……」

魔法使い「うまれたとちだから、もうなれちゃってるんだろうねぇ……ふぅ」

勇者「そうだね……しかし本当にこの道は嫌だね…………」

武道家「ほら、うだうだ言ってないで……」

武道家「……――――!!」



ザァッ

魔物「ガギギギギギ!!」

勇者「うう……靴が砂だらけだ」


イシス僧侶「あ!!!アリアハンの勇者さん!後ろ!!!!」

イシス戦士「砂の中から魔物が……!!」

イシス魔法使い「いけない、しかも凶暴な魔物だわ!」

イシス勇者「勇者君!!!あぶな……!!!」ダッ

332 = 1 :

ボッ!!!!

魔物「ゴギャアァ!!!!」


イシス勢「「「!!!!」」」



ドチャッ……

武道家「…………雑魚ね」

勇者「う、お?」

武道家「ホラ、何ぼさっとしてんのよ。死ぬ気?」

勇者「ご、ごめん武道家……」



イシス僧侶「…………な、何今の……」

イシス戦士「……速い……」

イシス魔法使い「相当な強さね、彼女…………」

イシス勇者「……あぁ、そうだね」

イシス僧侶「イシス勇者様があの子を欲しがる理由もわかるね」

イシス勇者「うん。あの強さ、なんとしても欲しいところだよ……」

イシス勇者「そして…………何より」

ニヤッ

イシス勇者「…………何より……」

…………
……

333 = 1 :

-イシス-



イシス僧侶「みーなさーん!!!到着でーすよー!!」

戦士「うおおお!!やっと着いた!!!水ー!!!」

イシス魔法使い「うふふ、街の中央にオアシスからの引き水が流れてるから、それを飲むといいわ」

戦士「マジで!!?行く行く!!」

イシス勇者「しかし夜になる前に着いてよかった」

商人「え、な、なんでですか」

遊び人「なになに!?何かまた怖い話!!?」

イシス勇者「あはは、違いますよ」

イシス僧侶「砂漠は昼と夜の気温差が激しいからね!!油断してると体温が下がりすぎて死亡しちゃうんだよ!」

僧侶「そ、そうなんですか……」

戦士「砂漠怖ぇな…………」

イシス勇者「さ、何はともあれ、城に行きましょうか」

勇者「そうだね。案内をお願いするよ」

ザッ

町人「あぁっ!!!!」

勇者「!!?」ビクッ

町人「い、イシス勇者様!!!!」

334 = 1 :

町人2「イシス勇者様!!お帰りになられていたんですね!!」

イシス勇者「お久しぶりです。今帰ったところですよ」

町人3「イシス勇者様!!アッサラームでの活躍聞かせていただきました!!お見事です!」

イシス勇者「いえいえ、仲間達のお陰です」

町人4「ちょっとイシス勇者様!聞いておくれよ!!」

イシス勇者「はい、どうされました?」

ワイワイ ガヤガヤ

魔法使い「ふわぁ……もうすごいひとだかりが……」

勇者「凄い人気だね……」

イシス僧侶「当たり前よ!イシス勇者様はこのイシスのアイドル的存在なんだから!」

イシス魔法使い「あら?っていうか、勇者ってそんな感じじゃないのかしら?」

勇者「あはは、うちは女勇者は人気ありますけどね」

イシス僧侶「勇者くんは人気無いんだ?」

勇者「実力が伴ってないからね」アハハ

イシス僧侶「しゃんとしなよー」アハハ

武道家「…………」

勇者「…………そんな事……」ボソ

335 = 1 :

イシス魔法使い「でも勇者くんも十分可愛いわよ……?ふふ」

勇者「ははは、ありがとうございます」

盗賊「……!!……」

グイッ

イシス魔法使い「あら?」

勇者「わわっ?と、盗賊?」

盗賊「…………」ムー

勇者「ど、どうしたのさ」

盗賊「…………」

盗賊「……勇者は、そんなんじゃないです……」

ギュッ

スタスタ……

勇者「えぇ?と、盗賊?どうしたのさ」

盗賊「……なんでも、ない……」プクゥ

スタスタ……

イシス魔法使い「あらあら、うふふ」




遊び人「…………」


イシス勇者「……。……。……」

町人「……。……!……」

ワイワイ ガヤガヤ


遊び人(…………やっぱり……)

336 = 1 :

イシス勇者「皆さん、申し訳ありません。今回は客人もいらしているので、お話はまたいずれお願いします」

町人「旅、頑張ってくださいね!!」

イシス勇者「ありがとうございます」ニコ

キャー!!

勇者「しかし本当に人気だね……」

武道家「……皆物好きだわ」

戦士「まだ言ってんのか」

スタスタ

イシス勇者「皆さん、お待たせいたしました」

勇者「いや、大丈夫だよ」

イシス僧侶「それじゃ、皆さん招待しますぜ!!!我が城に!!!!」

イシス戦士「……貴様の城じゃないっ」

バシン

イシス僧侶「あひんっ」

イシス勇者「あはは、それでは行きましょうか」

勇者「あはは……」

遊び人「…………」

…………
……


337 = 1 :

-イシス・城-

スタスタ……

イシス勇者「ここが、イシス城です」

商人「ほわぁぁぁ……でっかいですねぇ」

勇者「街とお城は少し離れているんだね」

イシス勇者「そうですね。昔は国民との格差が凄かったらしいので……」

イシス僧侶「その概念を取っ払ったのがイシス勇者様の父であられた前王なのです!!」

僧侶「凄い……立派な方だったのですね」

イシス勇者「…………はい」

イシス勇者「とても、とても素晴らしい方でした……」

勇者「…………?」

イシス勇者「……さて、では中に入りましょうか」ニコ

338 = 1 :

-イシス城・門-

スタスタ

イシス兵「……ん?」

イシス兵「……!!!!イシス勇者様!!」

イシス勇者「おや、お久しぶりです」

イシス兵「おぉお!!!!よくぞご無事で!」

イシス勇者「愛しい仲間達がいますからね」

イシス僧侶「はーい♪」

イシス戦士「……お久しぶりです」

イシス魔法使い「ただいまぁ」

イシス兵「皆さんもよくぞご無事で……あれ?」

勇者「ど、どうも……」

イシス兵「……そちらの方々は?」

イシス勇者「客人です。通ってもよろしいですか?」

イシス兵「はっ、立ち話を失礼致しました!」

ザッ

イシス兵「女王様もきっとアッサラームの一件の報告を聴かれて以来ずっと王子の帰りをお待ちしていると思います!」

イシス勇者「すぐに顔を見せに行きますよ。ありがとう」

イシス兵「はっ!」

339 = 1 :

スタスタ……

勇者「はぁぁ……凄いお城だね……」

イシス勇者「歴史ある建造物ですからね」

戦士「しかし、流石王子って感じの貫禄だったな!」

イシス勇者「…………」

戦士「……?どうした?」

イシス勇者「いえ…………」

タッタッタッ……

イシス勇者「…………?」

勇者「……誰か走ってきてる……?」

イシス僧侶「…………ねぇ、あれってもしかして」

イシス魔法使い「…………そうね」

タッタッタッ……

「はぁ……はぁ……!」

イシス勇者「!!」

勇者「ねぇ、あの人は……」

イシス勇者「……ね……」

勇者「?」

タッタッタッタ!!!

「……はぁ……はぁ!!」

「イシス勇者!!!!」




イシス勇者「…………姉さん!!!!」

イシス「イシス勇者ぁっ!!!!」


一同「「「「!!!!???」」」」

340 = 1 :

ダッ

ギュゥッ!

イシス「イシス勇者っ!!!!」

ギュゥゥゥ……

イシス勇者「……ねえさ…………姉上……只今戻りました」

イシス「……心配しました……心配したんですよ……」

イシス「……怪我は?怪我は無いのですか?」

イシス勇者「…………はい……」

イシス勇者「僕は大丈夫です……大丈夫ですよ……姉上」ギュッ……

イシス「…………良かった……」

イシス勇者「…………姉上……」

イシス「…………イシス勇者……」



魔法使い「あ、あわわわわ……///」

遊び人「なんか……なんかだね……///」

僧侶「でも、本当に綺麗な人なんですね……なんだか素敵な光景……///」フワァ

武道家「…………」

勇者(…………えっと、これは……)

勇者(なんか私たち凄く邪魔じゃないのかな……)

341 = 1 :

イシス戦士「…………ゴホンッ」

イシス女王・イシス勇者「「!!!!」」

イシス僧侶「お、お久しぶりです女王様っ!」テヘッ

イシス戦士「…………只今戻りました」

イシス魔法使い「お変わりないようで、安心しましたわ」

イシス「み、皆もお帰りなさい!」

イシス「でも、ど、どうしたの?その喋り方……まるで他人みたいに……」

イシス勇者「…………姉上、その、客人がいらしてまして……」

イシス「へ?」


勇者「ど、どうも…………」

勇者「初にお目にかかります……」


イシス「……」

イシス「……」

イシス「……あ……!!///」カァァァ

イシス僧侶「と、取り合えず離れられた方がよろしいかと……」

342 = 1 :

パッ

イシス「よ、よくぞいらっしゃいました!」

イシス「わたくしがイシスを統治しているイシス女王です。以後お見知りおきを」キリッ


一同「「「「…………」」」」


イシス「…………」

イシス「……」

イシス「えぅぅ……///」ウルウル

イシス僧侶「女王ちゃん、これはもう取り繕っても駄目だぜよ……」

イシス戦士「女王様、そんな女王様も素敵です」

イシス魔法使い「改めて……ただいま戻ったわ。女王ちゃん」

イシス「うん、皆……お帰りなさい!」

イシス「そして、お客様方、失礼致しました……」

イシス「イシス女王です。宜しくお願いしますわ」ニコッ

勇者「ア、アリアハンから参りました勇者一行です。宜しくお願いします」

勇者「と、とりあえず、謁見として少しお話をさせて頂いても……」

イシス「は、はい!こちら、向こうが謁見の間ですので……」

イシス勇者「とりあえず、移動しましょうか」

343 = 1 :

スタスタ……

イシス「全く、全然帰ってこないのですから……」

イシス勇者「すみません。ルーラも精神力を使う呪文なので……」アハハ



戦士「…………なぁ」

イシス僧侶「はい?」

戦士「今更だけど、さっきさ、アンタら女王様とタメ語じゃなかったか?」

イシス僧侶「あー、やっぱりつっこまれちゃうよね」

商人「それに、女王様ってなんだか思ったより可愛い性格してますね」

イシス戦士「……侮辱か?」

商人「違いますよ。もしかして、貴女達の前と公式の場とかでは性格違うとかですか?」

遊び人「さっき私たちがいるって気付いたら取り繕ってたしね」

イシス魔法使い「あら、わかっちゃう?」

イシス僧侶「実は、私たちは生まれた時から女王様御付の世話係だったの」

イシス魔法使い「だから幼馴染みたいなものなのよ」

イシス戦士「お前達二人はそんな認識だからいかんのだ!」

商人「ほぇー。じゃあ私たちと同じようなものなんですねぇ」

344 = 1 :

タッタッタッ

側近「イシス女王様――――っ!!!!」

イシス「!!!そ、側近さん!!」

ザッ

側近「全く!!知らせを聞いた途端に走って行くなんて!!はしたないですよ!!」

イシス「で、でもでも、その、待ちきれなかったんですもの……」

側近「それに……まぁっ!!!!お客様方もいらっしゃるようではありませんか!!!」

側近「御自分がこの国の顔である事もお忘れなきようにとこの前あれ程……!!!!」ガミガミ

イシス「うぅ……」ショボン



盗賊「……怒られてる……」

商人「やっぱりなんだか可愛らしい人ですねぇ」

イシス戦士「……侮辱か?」

商人「だから違うっつってんでしょう!」



側近「全く…………あぁ、王子!よくお戻りになられました!お帰りなさいませ」

イシス勇者「お久しぶりです側近さん。只今戻りました」

345 = 1 :

側近「貴女達も、お疲れ様です」

イシス僧侶「お久しぶりです!」

イシス戦士「只今戻りました」

イシス魔法使い「側近さんもお変わりないようで安心しましたわ」

側近「そして、お客様方。先ほどは失礼致しました」

勇者「い、いえいえ!とんでもない!」

側近「そう仰って頂けると幸いです。ごゆっくりなさってくださいね」ニコ

勇者「は、はい!お邪魔させて頂きます!」

勇者(なんというか、美人が多いんだなぁ……この国)

イシス勇者「側近さん。今から謁見の間にて少々談合をしたいと思うのですが……」

側近「そうですか。ではこちらへ……」

…………
……


346 = 1 :

-イシス城・謁見の間-



勇者「……――――というのが私たちの近況です」

イシス勇者「僕達の近況も、以上で終わりになります」

イシス「そうですか……ありがとうございました」

ハァ

イシス「しかし……未だに平和の兆候は見られないのですね……」

イシス勇者「次々に各国の勇者達の死亡事件も相次いでいますし、しばらくは明るい知らせは望めないでしょう」

イシス「はぁ……そう、ですよね……」

イシス勇者「でもご安心下さい。僕達が旅を続け、その明るい知らせを切り開いていきますので」

イシス「…………それが嫌だと言っていますのに……」ボソ

イシス勇者「?何か仰いました?」

イシス「い、いえ。何でもありません」

側近「それでは、謁見はこのくらいにしましょうか。アリアハンの方々もお疲れでしょう」

イシス勇者「そうですね。それでは、お疲れ様でした。皆さん」

勇者「いえ、お忙しいところありがとうございました」

勇者「引き続き、頑張らせていただきたいと思います」

347 = 1 :

イシス勇者「それでは……側近さん」

側近「はい?」

イシス勇者「皆さんをこの国に滞在の間城内でおもてなししたいのですが、構いませんね?」

側近「はい!それはもう!」

イシス勇者「ありがとうございます」

勇者「滞在の間!?本当にいいのかい?迷惑では……」

イシス僧侶「いいんだよー!言ったでしょ?女王ちゃんもその方が……」

イシス「こちらこそお願いしますわ!是非、旅のお話を聞かせて頂ければ嬉しいです!」

イシス勇者「……との事です」ニコ

勇者「……ふふ。では、ご厚意をありがたく受けさせていただきます」

魔法使い「わぁーい!」

戦士「こんなに凄い城に泊まれるのか!」

遊び人「アリアハンのお城とは違う感じだから新鮮だねー」

イシス戦士「くれぐれも粗相の無いようにな」

僧侶「はい!ありがとうございます!」

ザッ

側近「では、こちら左方のドアから客室へどうぞ」

勇者「ありがとうございます」

348 = 1 :

ゾロゾロ

イシス勇者「あ、勇者君」

勇者「へ?」ピタッ

イシス勇者「申し訳ありませんが、君は駄目です」

勇者「…………え?」

勇者「?ど、どういう事?」

武道家「アンタ、いくら勇者が嫌いだからって……」ザッ

魔法使い「ぶ、武道家っ!でんちゅーだよっ!」アセアセ

イシス勇者「いえ、これは僕の意志ではないのですよ」

武道家「……は?」

側近「大変申し訳無いのですが、これから先は、男性禁制なのです」

一同「「「「…………えっ」」」」

勇者(そ、そういえばこの城、やけに女の人が多かった……!)

イシス僧侶「と、いう訳でごめんね!!勇者くん!」

イシス勇者「しばらくは宿をとって下さい」ニコ

勇者「」

349 = 1 :

武道家「何よそれ!」

勇者「そ、そういう事なら私達も宿に泊まるよ」

魔法使い「そうだよ!ゆーしゃひとりなかまはずれなんて……」

イシス僧侶「…………へぇ~」

戦士「な、なんだよ……」

イシス僧侶「そういう事言っていいんですかぁ……?」チラッ


イシス「と、泊まっていって頂けないんですか……?」ウルウル


武道家「うっ……」

勇者「い……いえ、その……」

勇者「…………」

勇者「……あはは、じゃあ僕は大丈夫だよ。皆ゆっくりしてきなよ」

遊び人「えっ?」

戦士「で、でも」

僧侶「だったら、勇者くんが……」

勇者「僕は街で色々と見物してくるよ。色々面白そうなものもあるみたいだしね。観光観光!」

商人「勇くんどんだけ小市民ですかっ」

盗賊「……勇者……」

武道家「でも、納得いかないわよ!あたし一人でもアンタと――……」

勇者「武道家」チョイチョイ

武道家「?」

350 = 1 :

勇者「耳、貸して」

武道家「ど、どうしたっていうのよ。私は……」

勇者「僕は、街の方で情報を収集してくるよ」コソコソ

武道家「!!」

勇者「だから、武道家達はお城の人達から色々な情報を手に入れて欲しいんだ」

武道家「…………」

勇者「それに、女王様の期待を裏切るのも可哀想だしね」

勇者「ここは、どうか我慢して楽しんで来てもらえないかな?」

武道家「…………」

武道家「…………はぁ」

クルッ

武道家「…………仕方ないわね」

イシス「まぁっ!よろしいんですか!?」パァァ

武道家「本当はこちらがお願いする立場だけどね…………よろしくお願いします」

イシス勇者「そう仰っていただけると幸いですよ」ニコニコ

武道家「…………アンタは黙ってなさい」

側近「では、皆さんこちらへどうぞ」


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