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    元スレ上条「いくぞ、親友!」一方「おォ!!」

    SS+覧 / PC版 /
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    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 一方 + - 上条 + - 木原 + - 農業 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    351 = 346 :

    「………………」

    「………………」

    「………………」

    「………………」

    全員が、それを聞いて黙り込む。

    インデックスを見てみると、小刻みに肩を震わせている。

    あ、こりゃ爆発すンな、そう一方通行が思っていると、それは現実になった。

    バン!とインデックスが両手でおもいっきりテーブルを叩く。

    他の客が驚くだろ、と注意する前に、

    「魔法使いって何!カバラ!?エノク!?
    『魔法使い』とか曖昧な事言ってないで、
    専門と学派と魔法名と結社(オーダー)名を名乗るんだよおバカぁ!!」

    「???」

    訳が分からない、と言わんばかりに巫女さんは首を傾げる。

    「この程度の言葉も分からず魔術師を名乗っちゃダメ!
    大体あなた卜部の巫女なんだから、
    せめて陰陽道の東洋占星術師ぐらいのホラ吹かなきゃダメだよ!!」

    「うん。じゃあそれ」

    「じゃあ!?あなた今じゃあって言った!?」


    352 = 342 :

    さらにテーブルを二度三度叩いているインデックスは、
    賑やかな店内とはいえ、少々ヒートアップし過ぎていると言っていい。

    『オイ、とっととどォにかしらよ』

    『えー。何で俺が?』

    『オマエ、一応あのガキの保護者だろォが』

    『うぅ、不幸だ』

    上条と一方通行は眼で会話した結果、
    インデックスを早急に黙らせるという結論を出した。

    「はぁ、そこの巫女さんが巫女さん改め魔法使いなのは分かったからちょっと黙」

    れ、まで上条が言いかけた瞬間、インデックスが矛先を変更する。

    「なっ!?とうま、私の時とは明らかに態度が違うかも!?」

    今にも噛み付きそうな勢いで、インデックスは上条を睨み付ける。

    そう言われても、上条には初めて会った時の事がよくは分からないのだが。


    353 :

    「本人がそう言いたいんだからそれでいーじゃねーか。
    別に実害があるわけでもないし、誰かを騙そうって訳でもないみたいだし、さ」

    「……うぐぐ。私の時は本物って証明するのに服まで脱がされたのに」

    「へ?」

    「何でもないっ!何も言ってないし、何とも思ってないっ!!」

    ぷんぷん、という効果音が似合いそうな顔で、インデックスはそっぽを向く。

    (そォいえば、初めて会った時の事をそォ細かくは教えてなかったなァ)

    一方通行は、上条が入院している間に、彼の周りの情報を知る限り彼に教えてある。

    まぁそうは言っても、インデックスに初めて会った時の話はあんまりしていない。

    ……世の中には、知らない方がいい事だってあるのだ。

    「あ」

    そっぽを向いたインデックスが、何かを見つけたような声を上げた。

    どうしたのだろうか、と一方通行はインデックスが向いている方向を見てみる。


    354 = 347 :








    そして一方通行はようやく、
    自分達のテーブルを取り囲むように、
    十人近い人間が立っている事に気付いた。







    355 :

    「――――――っ!?」

    何故今まで気付かなかった、と一方通行は考える。

    レストランの注文を取りに来た、ウェイトレスぐらいの距離。

    一つのテーブルを囲むように、
    二十ほどの瞳がじっとこちらを見ているのに、少しも気付けなかった。

    そして、いまだに他の客達は誰一人として
    この異常に気付いていないようだった。

    つまりは、それほどまでに気配の消えた、
    学園都市暗部の連中のような奴らだったのだ。

    (いや、暗部とはまた違うな)

    彼らは皆、同じ黒のスーツを着た、二十代から三十代ほどの男達だった。

    通常、『彼ら』のような人々はラッシュ時の駅の中などにいれば、
    顔も名前も分からないほど無個性に見えるだろう。

    だが、その瞳には何の感情もなく、
    その完璧すぎる程の無個性が逆に『彼ら』を風景にしようとしないだろう。


    356 = 347 :

    (何の感情もない、ねェ……)

    どこかで見たな、と一方通行は考えて、視線をテーブルに戻す。

    目の前にいる、名前ですら知らない巫女さん。

    彼女の瞳は、たくさんの男に取り囲まれても、何の感情も浮かんでいなかった。

    「あと百円」

    そう言って巫女さんは、無音で席を立つ。

    『彼ら』には全く警戒していない。

    友達同士の待ち合わせのような気軽さまで、そこにはあった。

    『彼ら』の一人が、巫女さんに道を譲るように一歩後ろへ下がった。

    さらに別の一人が、音もなく百円玉を一枚、巫女さんに手渡している。

    「……オイ、そいつらはオマエの知り合いなのかァ?」

    一方通行は、半ば確信を持ちながら尋ねる。

    「……」

    巫女さんは少しだけ視線を泳がせて、何かを考えているそぶりを見せた。

    「ん。塾の先生」

    あっさりと、即答した。

    巫女さんは通路を歩き、一階へと向かう。

    『彼ら』も、彼女に音もなくついていく。

    周りの喧騒、それに有線放送の音楽が、ひどく遠くから聞こえてくる気がした。

    『彼ら』が完全に消えてから、ようやく青髪ピアスが口をゆっくりと開く。

    「けど、何で塾のセンセ(サラリーマン)が
    わざわざ、生徒の面倒見るんや。
    小学校の生活指導やないんやから」

    「……さァな……」

    そう返しながら一方通行はもう一度、『彼ら』が消えた方を見る。


    357 :

    といったところで今回は終了です。
    今回でギャグパート編は終了です。
    次回からはシリアス編です。
    また、三日後にお会いしましょう。

    ところで、皆様は禁書のゲーム買いましたか?
    近所のゲオでは売られていましたが、1は買ってません。
    木原くンが使えるなら買いたいなぁ。

    358 :

     乙です!!
    この戦いに一方さんがどう関わっていくんだろう……
    先の展開が楽しみだなあ

     ゲーム以前にPSPないっすよ俺ww

    359 :

    木原くん使えたら上条さんいらねぇwwwwww

    360 = 340 :

    乙なのですー
    買ったら上条さんでねーちんボコボコにしてきます!

    361 :

    2巻話も先が読めないが問題はその次だよな・・・
    ここの上条さん一方さんコンビならどの話でも皆幸せになる結末を迎えてくれると信じたいけど

    362 :

    木原くン使えませんよ

    363 :

    木ィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥン!!ハアハア

    364 :

    野ォォォ原さァァァァァァァァン

    365 = 340 :

    一方通行でアウレイオスに勝てるのか…?
    ヘタ錬とはいえチートなんだが…

    366 :

    ヘタレが最大の弱点なんだから一睨みっすよ

    367 = 340 :

    そういやこないだロアナプラでヘタ錬さん見たぜ

    368 :

    先制攻撃でかなり派手なことすりゃびびるかな?
    そうでもしなけりゃ無理ゲー

    369 :

    少なくとも心理系の攻撃には普通に弱そうだよな

    370 :

    こころんがアップを始めました

    371 :

    木原くんの声が野原さんだった

    372 :

    野原ってひろしか
    あの性格であの声だとまるきりバッカーノのラッドだな

    373 :

    そろそろ腹パンいきたいね

    374 :

    >>373
    だめだ
    もうちょっと自転エネルギーを溜めるんだ

    375 :

    カットバックドロップターンの人か

    376 :

    漠然、腹パンとは黄金錬成(アルス・マグナ)の先にある錬金術の秘奥義なり

    377 :

    お願いだから、自転パンチはやめてくれ。
    どうも、1です。
    夜遅くに投下しますね。
    どうぞ、お待ちを。

    378 :

    じゃぁすごいパンチで

    379 = 375 :

    そぶりを見せるだけでこの有様
    自転パンチすげー

    380 :

    窒素パンチ程度に抑えといてやれよ

    381 :

    おい優勝したけどまだか

    382 = 381 :

    深夜午前四時過ぎ……だと…

    383 :

    皆様、どうも1です。
    まず、深夜とか抜かしたくせに早朝にきた事をここに深くお詫び申し上げます。
    どうしてかと言えば、今の今まで友達と飲んだ後そのまま眠ってました。
    ようするに1が悪いですね。大変失礼しました。
    投下ですが、今日の20:00ごろより今日と昨日の分を合わせて投下します。
    二日酔いで頭が痛いので、ちょっと今はご勘弁を。
    それでは皆様、長文で失礼。

    384 :

    一方さん呼ぶか

    385 :

    一通さンにベクトル操作で頭の中をスッキリさせてもらえ

    386 :

    ヘタ錬は膝カックンボンバーとか蔑む目線ビームみたいな攻撃連発したら倒せるんじゃね?

    387 :

    クカケキクコココケクカケクカで一発だと思うけどな

    388 :

     一方さんは体内のエタノールもアセトアルデヒドも操作できるから大丈夫!!
    さて今晩2000からヘタ錬フルボッコ劇の始まり始まり……か
    彼は救いようがなかったのが悲しいなあ

    389 :

    「神にも等しい力の腹パンを振るう者」
    「神が住む天界の腹パンを振るう者」

    390 = 386 :

    腹パンをwwwwww
    何だと思ってんだよwwwwwwwwwwww

    391 = 384 :

    >>389
    「神にも等しい力の腹パン」
    wwwwwwつwwwwwwwwよwwwwwwwwすwwwwwwぎwwwwwwwwwwwwww

    392 :

    一通「腹ン中ァパンパンだぜェ」

    395 :

    どうも、1です。
    落ち着け、そんな強力そうなの喰らったら死んじゃう。
    これから投下する。

    396 :

    「じゃあなー!また今度なー!!」

    「おォ……。じゃあなァ」

    「またね、あおがみぴあす!」

    「警備員(アンチスキル)に補導されたりすんなよー!」

    ばいばーい、と小学生みたいにぶんぶん手を振って、
    青髪ピアスは夕暮れの街へと消えていった。

    あの後、四人は気を取り直してあちこちで遊び回った。

    そのまま気が付けば完全下校時刻になったので、四人は解散したわけである。

    青髪ピアスは上条達と違い、パン屋さんに下宿している。

    ちなみに、何でそンな事してンだ?と以前一方通行が聞いたら、
    その店の制服がメイド服に似ているから、と言っていた。

    ……友達として、ちょっと将来が不安だ。

    さて、そんな訳で三人は現在寮に向かって、
    大きなデパートが並んだ駅前の大通りを歩いている。


    397 :

    「はぁ……」

    道中、なぜか上条がため息をついていた。

    おそらくは、インデックスの事だろう。

    なにせ、彼らは『男子寮』に『こっそり』と『同棲』している。

    一方通行は、上条が病院から戻って来てからニ、三日ほどは、
    その事でよく相談という名の愚痴を聞いていた。

    何でも、インデックスは夜になると当然のごとく上条の横で眠っているらしい。

    おまけに寝相が悪いらしく、
    寝返りを打つたびにへそやら足やらが見え隠れして、
    健全な男子高校生である上条は、間違いを犯さないためにも、
    浴室にカギをかけて立て篭もるしかない、との事だった。

    そのおかげで最近は寝不足が酷いらしい。

    上条の眼には、少しばかり隈があった。

    「とうま、どうかした?」

    にっこり無邪気にそんな事を言われ、

    「何でもないよ。
    ……ほら、ちゃんと前を見ろよ」

    上条は何でもなさそうな笑顔で、インデックスに答える。


    398 :

    「あ」

    しばらくして、インデックスが突然立ち止まる。

    「?どォかしたのか?」

    上条と一方通行は、インデックスの視線の先を追ってみる。

    その先には、風力発電に使われるプロペラの根元で、
    段ボールに入った一匹の子猫がみーみーと鳴いているのが見えた。

    「とうま、ネ――――」

    「ダメ」

    インデックスが最後まで言う前に、上条が力強く告げた。

    「……とうま、私はまだ何も言ってないよ?」

    「飼うのはダーメーだ」

    「何で何でどうしてスフィンクスを飼っちゃダメなの!?」

    「ウチの寮はなァ、クソガキ。
    ペット飼うのは禁止になってンだよ」

    「そうだぞ。ていうかウチにはもうお金はないし、
    そもそももう名前付けてんじゃねーよ!
    しかも何だスフィンクスって!?
    バリバリ日本産の三毛猫に付ける名前じゃねえだろうが!!」

    二人の説明を聞いてもまだ納得できないのか、インデックスはむくれた。


    399 :

    「Why don't you keep a cat! Do as you are told!」

    「???
    ……はっ!ええい、英語でまくし立てれば何でも言う事聞くと思うなよ!」

    「やーだーっ!飼う飼う飼う飼うったらかーうーっ!!!!」

    「そんな風に得体の知れないスタンド攻撃みたいに、叫んでもダメったらダメ!」

    と、口論している二人を呆れた様子で一方通行は見ていた。

    やがて、彼は一つの事に気がついた。

    「オイ、オマエら。
    野良猫が路地裏に逃げちまったぞ」

    そう、二人の喧騒に肝心の野良猫が怖がって逃げてしまっていたのだ。

    「とうまのせいだよっ!」

    「俺かよ!!」

    なんだかんだ言って、上条は『記憶喪失』のハンデを取り戻しつつある。

    そう、一方通行は思う。

    そして、それ自体は嬉しい事だと思う。

    ただ、何か寂しいものも一方通行は感じていた。

    どれだけハンデを取り戻そうと、
    一方通行が見ていた『親友』は、もうそこには存在しないのだから。

    それでも、一方通行は上条の演技を手伝うのを止めるつもりはないが。


    400 :

    三人が気を取り直してしばらく歩いていると不意に、

    「ふん、ジャパニーズ三味線ってネコの皮を剥いで張り付けるんでしょ!
    どうしてこの国はネコに対してそんなにもひどい事ばっかりするのかな!!」

    というインデックスの声が、一方通行の耳に届く。

    どうやら先程の子猫の一件を、まだ引きずっているらしい。

    「オイオイ、オマエの国だってキツネ追い掛けまわして遊ンでンだろォが」

    「なっ……キ、キツネ狩りは英国の伝統と誇りの――――ッ!!」

    一方通行の反論にさらに反論しかけたインデックスは、
    何かに気付いたようにピタリと動きを止めた。

    「何だよ、インデックス。
    ネコか、さっきのネコが戻ってきたのか!?」

    上条はあちこちをキョロキョロ見回す。

    「いや、全然そンな感じしねェが……」

    一方通行も見回すが、どこにもそんな影はない。

    「……何だろう?ねえ、二人とも。
    近くで魔力が束ねられているみたい」

    インデックスはポツリと呟いた。

    「属性は土、色彩は緑。
    この式は……地を媒介に魔力を通し、意識の介入によって……」

    黙って、インデックスの言葉を二人は聞く。

    上条は、何を言っているのかさっぱり分からない、といった表情でいる。

    一方通行は眉をひそめながら、話を聞いている。

    「……ルーン?」

    そう一言呟いたインデックスは、ビルとビルの隙間にある路地裏へ駆け出した。



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