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    元スレ上条「いくぞ、親友!」一方「おォ!!」

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    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 一方 + - 上条 + - 木原 + - 農業 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    151 :

    今更なんだが
    「いくぞ、親友!」が…
    「いくぞ、親方!」に見えたorz

    152 :

    どもども皆様、1でございます。
    眠いんで、今日の朝ぐらいから投下します。
    それでは、おやすみなさい。

    153 = 148 :

    腹パンにおそれをなしたか

    154 :

    そりゃァ腹ン中がパンパンにされたかァねェよな

    155 = 148 :

    なるほど神裂が一方通行のでパンパンにされるのか

    156 :

    >>155
    言葉って怖いな

    さて、やってきました。
    1でございます。

    今から投下してきます。

    157 :

    一方通行は魔術師の立っている所に向かって、ロケットのように突進した。

    魔術を使う前に潰してしまおう、というわけだ。

    しかし、神裂はこれをあっさりと横に跳んで回避してみせた。

    そのまま彼女は一方通行が立っている、
    さっきまで自分がいた場所を見て、刀に手をやる。

    それを見て、すぐさま彼は大きく後ろに跳び、距離をとった。

    距離をとった瞬間、
    一方通行が立っていた地面の辺りが、七つの斬撃で切り裂かれる。

    「……私の『七閃』は、
    一瞬で七回殺せる、いわゆる必殺というやつです。
    回避するとは流石、といった所ですが……。
    彼女を諦めてはいただけませんか?次は避けられませんよ」

    パチン、と鞘に刀を納めつつ神裂は警告する。

    確かに今の斬撃が避けられたのは、
    大きく跳んだから、というのもあるが、
    わざと当たらないように放った、というのもあった。

    それぐらいは一方通行にも分かる。

    実際、彼が立っていた地面の辺りは切り裂かれているが、
    立っていた場所自体は、何の傷一つ付いていない。

    158 :

    そしてそれがただの斬撃ならば、彼も怯みはしない。

    しかし、それはどう見ても『魔術』なのだ。

    一瞬で七回も、斬撃を遠くへ飛ばせられる訳がない。

    となると、おそらくは『魔術』だろう。

    『魔術』は、一方通行の支配下に置けるか分からない。

    もし『反射』すらできなかったら、
    一方通行は胴体を七つに輪切りされてしまうだろう。

    (チッ……。どォする?どォすりゃイイ?)

    「一方通行!大丈夫だ!!
    そいつは魔術師なんかじゃない!
    『反射』は効くはずだ……ぐぅっ……」

    悩む彼に、満身創痍の上条が必死に痛みに耐えながら、声を張る。

    それを聞いて、一方通行は混乱した。

    目の前の女は確かに、自分は魔術師だと申し出たはずだ。

    159 = 157 :

    「……そうですね。
    どうせすぐにバレてしまうでしょうし、お教えしましょう」

    神裂はそう言うと、一方通行に向かって『七閃』を放つ。

    一方通行は、上条の言葉を信じて『反射』を使用する。

    すると、斬撃はあっさりと跳ね返された。

    そうして、一方通行は『魔術(手品)』の正体(タネ)を知る。

    「……鋼糸(ワイヤー)、ねェ。
    『魔術』たァよくいったもンだな、オイ」

    『七閃』の正体――それは七本の鋼糸を操り、
    さも一瞬で七回、斬撃を放っている風に見せる、というモノだったのだ。

    「少し、勘違いされているようですね。
    私は自分の実力を『七閃』程度でごまかしてはいません。
    これを越えた先には、『唯閃(とっておき)』もありますし、ね」

    神裂は、そう言ってからもう一度、問うた。

    「……もう一度お聞きしましょう。
    あの子を、諦めてはくれませんか?」

    160 = 157 :

    一方通行の答えは、とっくに決まっている。

    インデックスの力になる――そう、三日前に決めたのだ。

    「ハッ、決まってンだよ、そンなこたァ。
    ……何度言われよォがな、お断りだっつゥの」

    神裂はそれを聞き、残念そうに告げる。

    「……そう、ですか。
    では、仕方ありませんね。
    ……本気でいきましょう――salvare000!」

    そう言ったとたん、世界は切り替わった。

    そんな風に、一方通行は感じた。

    それと同時に、胸に奇妙な圧迫が襲う。

    なんだか分からないこの感触を振り払おうと、
    彼は、彼女に向かってもう一度、全力で突進していった。

    神裂は冷静にそれを避けてみせると同時に、彼に向かって『七閃』を放つ。

    今度は避けずに、彼は神裂にもう一度突っ込んでいく。

    七本の鋼糸は彼に触れると同時に、跳ね返される。

    神裂は、また避けて『七閃』を放つ。

    もちろん、鋼糸は一本も彼を切り裂かない。

    161 = 157 :

    「なンだよ、なンだ、なンですかァ?
    さっきから、避けては鋼糸ぶっ放してるだけじゃねェか!
    とっとと、お得意の『魔術』でも見せてみろってンだよォ!!」

    一方通行は鋼糸を跳ね返しながら叫ぶ。

    今度は突進と同時に風を操り、
    神裂の周りに拳大の石つぶてを含んだ竜巻を作り上げる。

    石つぶては、『七閃』でえぐれた地面から調達した。

    神裂は、彼の突進と竜巻を避けつつ、
    彼に向かって、さらに『七閃』を放つ。

    先程から、この繰り返しである。

    そして三度目になって、神裂は

    「……準備は整いましたし、
    そろそろご要望通り、『魔術』をお見せしましょう」

    そう、つぶやく。

    162 :

    それを聞いた一方通行は嫌な予感がして、
    大きく十メートルほど後ろに跳んだ。

    しかし、その回避行動はまったくの無駄だった。

    一方通行がさっきまで立っていた場所を中心にした半径二十メートルに、
    爆音と同時に、火柱が上がる。

    そして火柱が消えると、そこにいたのは膝をついて倒れた一方通行だった。

    「がっ……は、ぐゥ……」

    一方通行は、全身にくる焼け付くような鋭い痛みに呻く。

    『反射』は中途半端にしか適用されず、
    全身の火傷は避けられたが、ダメージは通った。

    「あ、一方通行!!」

    上条の悲痛な叫びは、彼の耳には入らない。

    神裂は、

    「……あなたの能力については調査済みです。
    核爆弾ですら効かないとの事ですが、
    強力な『魔術』についてはどうやら別のようですね」

    とだけ、告げる。

    163 :

    そう、神裂は何も考えずに『七閃』を放っていた訳ではない。

    それを使っていたのは、地面を斬ることで、
    強力な術式を地面に作るためである。

    ただ、神裂はあまり『魔術』が得意ではない。

    強力な術式を作ろうとしても、技術が足りない。

    そこで彼女は、ステイルが刻んだルーンと己の『聖人』としての力、
    そして大地を流れている地脈の力を利用し、術式を補強してみせた。

    その結果、彼女が発動した『魔術』はかなり強力なモノとなった。

    普通なら灰も残らず消えるそれを食らっても、一方通行は生きていた。

    神裂が加減して放ったというのもあるが、
    能力が中途半端に効力を出したからでもある。

    しかし、もう彼は立てないだろう――
    神裂はそう判断して、
    どうにかして立ち上がろうとする上条を見て、告げる。

    「……もう一度お聞きしましょう。
    あの子を、諦めてはくれませんか?」

    164 :

    「冗談じゃ、ねえ……。
    何度だって……うっ……言うけど、な……。
    俺は、インデックスの味方であり、続けるって決め、たんだ……。
    絶対にこれ、だけはねじまげられねえんだよ俺、は……絶対に、だ!!」

    上条はそれだけ言うと、傷口から大出血しつつも立ち上がる。

    『守りたい』、たったそれだけの意志で彼は何度でも立ち上がれる。

    神裂は、そんな彼を眩しそうに目を細めながら見る。

    「……そうですか、ならば仕方がありません」

    神裂は残念そうに上条へと近づこうとする。

    そこへ突然、

    「……オイ、オマエの相手は俺だろォが」

    神裂は、声のした方を振り向く。

    そこにいたのは、フラフラになりながらも、
    しっかりと立ち上がっている一方通行だった。

    165 = 158 :

    神裂は、

    「……ならば、そちらから参ります」

    とだけ言って、居合切りの構えをとる。

    唯閃――彼女の扱うとっておきの技の構えである。

    その威力は大天使をも斬る。

    普通の人間なら、切っ先に触れるだけ真っ二つだ。

    しかし、相手の少年は今の術を食らっても立ち上がったのだ。

    おそらく、当たったところで全身の骨のいくつかを折るだけで済むだろう。

    そう考えた彼女は魔力を練っていく。

    そして、三十メートルほどは距離があったというのに、
    彼女は一方通行の目の前に、一瞬で詰め寄る。

    彼女はそのまま一気に刀を振り抜く。

    その勢いはすさまじく、強烈な突風が辺りに吹いた。

    一方通行は回避も出来ずに直撃した。

    華奢な少年は衝撃で吹っ飛んでいく。

    ……そのはずだった。

    「……馬鹿な」

    神裂の表情が驚愕に染まる。

    166 = 158 :








    「オイオイ。
    何驚いてンのかなァ、神裂さァァァァン?」

    そこにいたのは、不敵に笑っていた学園都市最強だった。




    167 = 164 :

    真横に振り抜いた刀は何故か、
    少年に当たった瞬間、真上に向いてしまった。

    そして不覚にも敵の前で、神裂は隙を作ってしまった。

    彼女は腹に衝撃を受けたと思うと同時に、おもいっきり吹き飛んでいく。

    「……が!?は、あぁぁぁぁぁ!!」

    あらゆる向き(ベクトル)を操れる――
    それだけでただのパンチがとんでもない凶暴さを孕む。

    神裂はそのまま、ビル群の一つに衝突した。

    「……ふン。
    今のは、あのガキの分。
    お次は、上条くンの分だ」

    そうつぶやきながら、一方通行はゆっくりと神裂に近づく。

    神裂はその間によろよろと立ち上がる。

    「な、ぜですか……?
    『魔術』、は さっき確かに効いたと、いうのに……」

    魔術師の質問に一方通行は説明してやるつもりなどない。

    無視して彼は、逆に目の前の女に質問した。

    「どォだよ、ちったァあのガキの痛みは理解できたか?」

    168 = 164 :

    黙り込む魔術師に一方通行はさらに続ける。

    「あンなガキ一人を寄ってたかって『組織』で追い回して、
    あげくの果てにゃ背中を刀でぶった斬ってよォ。
    『魔神』だかなンだか知らねェがな、
    そンなくだらねェ事で何であンな目に遭わなきゃいけねェンだよ。
    あのガキが――インデックスが、オマエらになンかしたってのかよ?」

    黙り込んでいた神裂が、しばらくして口をわずかに開く。

    「…………私、だって」

    「……私だって、本当は『あの子』の背中を斬るつもりはなかった。
    あれは彼女の修道服『歩く教会』の結界が生きていると思ったから……
    絶対傷つくはずがないと信じたから斬っただけ、だったんですよ……なのに……」

    「どういう、事だよ……?」

    いつのまにか、上条がゆっくりと歩いて来ていた。

    「オイ、無茶してくンなよ」

    心配する一方通行に、彼は大丈夫だ、と目を見る。

    169 = 156 :

    「……それよりも、一体どういう事なんだよ」

    そう言われ、神裂は躊躇いつつも言い出した。

    「……私だって、好きでこんな事をしている訳ではありません」

    ぽつり、ぽつりと神裂火織は言葉を吐き出す。

    「けど、こうしないと彼女は生きていけないんです。……死んで、しまうんですよ」

    そして、彼女は一呼吸して言った。

    「……私の所属する『組織』の名は、
    『あの子』と同じ、イギリス清教の中にある――
    必要悪の教会(ネセサリウス)。
    ……彼女は、私の同僚にして――――大切な親友、なんですよ」

    170 = 164 :

    言葉の意味が、二人には理解できなかった。

    インデックスは魔術師に追われて、
    イギリス清教に逃げ込もうとしている。

    にも関わらず、後を追ってきた魔術師は同じイギリス清教の人間だという。

    「完全記憶能力、という言葉に聞き覚えはありますか?」

    神裂は、弱々しい声で聞いてきた。

    「ああ、十万三千冊の正体、だろ」

    上条は、そのまま続ける。

    「……全部、頭の中にあるんだってな。
    言われても信じらんねーよ、一度見たモノをずっと覚える能力だなんて。
    だって、アイツ馬鹿だろ。とてもじゃねーけどさ、そんな天才には見えねえよ」

    神裂は、さらに尋ねる。

    「……あなた方には、彼女がどんな風に見えますか?」

    「ただの、女の子だ」

    「……右に同じく、だ」

    171 :

    二人の答えに神裂は疲れたような表情をして、さらに聞いた。

    「ただの女の子が、一年間も私達の追撃から逃れ続けれると思えますか?」

    「ステイルの炎に、私の技――魔法名を名乗る魔術師達を相手に、
    あなた方のように超能力に頼らず、魔術も使わず、ただ自分の手足で逃げる事が」

    彼女は、自嘲するかのように笑い、

    「たった二人を相手にするだけで、これです。
    『組織』そのものを敵に回せば、私だって一ヶ月も保ちませんよ」

    そう、上条達は強力な能力を持っても、四日も逃げられなかった。

    しかし、インデックスは一年間もそれが出来たのだ。

    「アレは、紛れもなく天才です」

    神裂は、断言した。

    「扱い方を間違えれば天災となるでしょう。
    教会(うえ)が彼女をまともに扱わないのも、彼女が怖いからですよ」

    172 = 162 :

    「……それでも。
    ……アイツは、人間なんだよ。
    道具なんかじゃねえんだ、そんな呼び名が……許されるはずねえだろっ!!」

    上条は血まみれの唇を噛み締め、叫ぶ。

    神裂は頷いて、

    「そう、ですね。
    ……その一方で、現在の彼女の状態は凡人(私達)とほぼ変わりません」

    と、言った。

    「……?」

    「彼女の脳の八十五%は、
    十万三千冊に埋め尽くされているんですよ。
    ……残る十五%をかろうじて動かしている状態でさえ、
    凡人(私達)とはあまり変わりませんが、ね」

    上条はそんな事はどうでもいいと言わんばかりに、質問をぶつける。

    「……だから何だよ。
    アンタ達は何やってんだよ?
    必要悪の教会(ネセサリウス)ってのは、
    インデックスの所属なんだろ。
    何でそれがインデックスを追い回しるんだよ?
    どうして、アンタ達はインデックスに魔術結社の悪い魔術師だなんて呼ばれてるんだ」

    上条は一つ間を置いて、

    「……それとも何か。
    インデックスの方が俺を騙してたってのか」

    それは、上条にとって残酷な答えだったし、信じたくなかった。

    173 = 162 :

    「……彼女は、ウソをついてはいませんよ」

    神裂は一瞬、躊躇ってから答えた。

    「何も、覚えていないんです」

    そうして、神裂は語り出す。

    インデックスの脳の八十五%が十万三千冊のために使われているせいで、
    残り十五%しか『記憶』に使えず、すぐさま脳がパンクしてしまうこと。

    それを避けるために、毎年『記憶』を消さなければならないこと。

    そして、その限界(リミット)まで後、三日しかないこと。

    「……分かっていただけましたか?」

    全て語り終えた、神裂火織は言う。

    その瞳に涙などなかった。

    そんな安っぽいモノでは表せないといった感じに。

    「私達に、彼女を傷つける意思はありません。
    むしろ、私達でなければ彼女を救えない。……だから、引き渡して下さい」

    「……事情は分かった。
    でもな、はいそうですかだなんて、言えるかよ……。
    俺はインデックスの……アイツの味方であり続けるって決めたんだ!」

    174 = 162 :

    それを聞いて神裂は呆れたように尋ねる。

    「……では、あなたには彼女が救えるとでも?
    ……笑わせるな!!
    あなたに、あなたに何が出来るっていうんですか!?」

    「……何が出来る、ねェ。
    ハッ、少なくとも俺達はオマエらよりかはアイツを助けられそォだがな」

    そう言ったのは、さっきまでずっと黙っていた一方通行だ。

    「黙って聞いてりゃなンですかァ、この喜劇は?
    全然、笑えねェよ。なァ、神裂さァァァァァン?」

    彼女は、それを聞いて

    「……どういう、事ですか」

    とだけ、聞いた。

    上条も、一方通行が何を言っているのか分からない、といった顔をしている。

    「オイオイ、上条くゥゥゥン?
    オマエ、マジで分かんねェのかよォ」

    そう言った一方通行は間を置いて、魔術師に告げる。

    175 = 163 :










    「人間の脳が、十万三千冊を覚えたぐれェでパンクする訳ねェだろォが」







    176 :

    しぇん

    177 :

    といったところで今回は終了です。
    バトルって書くの難しいっすわー。
    ……え?神裂ねーちんにはこんな事できねーだろ、て?
    いやぁ、そこは目をつぶって下さいよ。
    どうせ、このSSだとかんざきさんじゅうはっさいは一巻しか出番ないんです。
    とりあえず、後二回ぐらいで一巻終わらせる予定です。
    あと、一方さんがなんで唯閃操れたのかは次で説明します。
    次はまた、一週間以内です。
    それでは、皆様。
    長文で失礼。

    178 :

    乙!
    ゆっくりでいいから頑張ってくれ

    179 :

    もう既に一方通行は能力の本質に気づいたと予想

    180 :

    神裂さァァァァァンで決定か

    181 :

    今北がばっちこいワロタwwwwww

    182 :

    あと三日で腹パンだわ

    183 :

    >>182
    腹パンとかマジ勘弁www

    ……どうも、1でございます。
    明日の早朝から投下いたします。
    皆様、しばしお待ちあれ。
    それはそうとこれからは投下ペースをニ、三日ごとにしようかと考え中です。
    ……そっちの方がやっぱいいですかね?
    ご意見いただけるとありがたいです。

    184 :

    >>177
    豆知識だが、ねーちんは結界とかは苦手だが魔法自体が苦手なわけじゃない。
    攻撃魔術なら聖人級とガチで打ち合う為の身体制御術式使いながらプロの魔術師を一撃で灰に出来る魔術を連射できる。
    だからこれくらい余裕で出来るから何の問題もない。

    それだけ。揚げ足取るようで悪いな。

    186 :

    移転後ろハツカキコ
    みんな気づいてるかなぁ・・・

    187 :

    >>1は腹パンには必ず反応するな

    188 :

    >>187いや、別にそういう訳じゃないのよな。
    >>184なん……だと……?
    と思って、原作読んでたらマジだった。ありがとう。
    これからは、全部読みながら書きますわ。

    そして早朝くるとか抜かしてごめんなさい。
    今後はこういうのないように気をつけるんで。
    とりあえず今日の22:00ごろに来ます。

    189 = 187 :

    なんだ腹パンには反応しないのか……
    あーあ

    190 :

    さて、予告よりちょっと早くやってきた1でございます。
    今から投下いたします。

    191 = 188 :

    「……………………え?」

    「まったくよォ、八十五%の辺りから怪しいもンなァ。
    いや、『魔術師』ってのは科学(こっち)に関しちゃド素人だから分かンねェのか」

    「……一体どういう事なんだよ」

    全く意味が分からない神裂と上条を差し置いて、
    一人で納得している一方通行に上条は説明を求める。

    「はァ……。そンなンじゃオマエ、記録術(開発)は落第だな。
    オーケーだ。この一方通行が、オマエらに特別授業をしてやる。
    ……イイか、『完全記憶能力』つってもな、別にあのガキしか持ってないわけじゃねェ。
    世界にゃ、何人か同じ能力を持ってるヤツだっているはずだ。
    ……さて、そこで問題です。
    脳を十五%も使って一年しか記憶できないなら、そいつらの脳は果たして何年保つでしょう?」

    上条と神裂は、ここまで言われてようやくおかしな事に気付いた。

    「……六年か七年しか、保たないことになるじゃねえか……」

    192 = 188 :

    そう、よくよく考えてみればそうなのだ。

    『完全記憶能力』は確かに珍しいモノなのだろう。

    だからといって、世界にインデックスただ一人だけが所持しているわけではない。

    世界には何人か、彼女と同じ人がいるはずだ。

    そして、他の人々は『魔術』だなんてモノで記憶を消したりする訳がない。

    それでも、脳を十五%も使って一年しか記憶できないなら、上条が言った通りになるだろう。

    そんな不治の病じみた体質なら、普通はもっと有名になっているはずである。

    『完全記憶能力』を持ってるヤツらはなァ、
    確かにどンなゴミ記憶――去年見たチラシの中身とかな――を忘れられねェ。
    だがなァ、別にそれで脳がパンクしたりなンざしねェンだよ。
    そいつらは百年の記憶を墓に持ってくだけだ。
    ……知ってか?人間の脳ってなァよォ、元々百四十年分の記憶が出来るンだぜェ?」

    それを聞いた神裂は、動揺を隠し切れない様子でいた。

    193 :

    「し、しかし……。
    仮にすごい勢いで記憶をしたら?
    それなら、脳も勢いでパンクしてしまうのでは?」

    「いいですかァ、神裂さン?
    そもそも人間の『記憶』はな、一つだけじゃねェンだ。
    言葉や知識を司る『意味記憶』に、
    思い出を司る『エピソード記憶』……って具合に色々あンだよ。
    そンでもって、それらはそれぞれ容れ物が違ェンだ。
    ……十万三千冊の魔導書を覚えて『意味記憶』を増やしても、
    思い出を司る『エピソード記憶』が圧迫されるなンて事は絶対にありえねェンだよ」

    そう言われ、神裂はおもいっきり金づちで頭を打たれたようなショックを受けたようだ。

    杖代わりにしていた刀をするりと手放して、彼女は膝をついた。

    「どう、して……?」

    ボソリ、と彼女は小さく呟く。

    「……簡単な話だ。教会の連中はインデックスを恐れてるんだろ?
    だったら、あいつに何かしらの『首輪』を掛けて反逆を防ごうとするに決まってる」

    ようやく、全てが分かった上条の声は怒りに震えていた。

    194 = 193 :

    「……そォいうこった。
    オマエなら、あのガキを救える」

    『幻想殺し(イマジンブレイカー)』――あらゆる異能の力を打ち消す、
    その右手を上条はじっと見つめていた。

    インデックスを縛り付けているモノが『魔術』なら上条にはそれを破壊できる。

    たった一人で辛い目にあってきた女の子を――闇から引っ張り上げられるのだ。

    「……急いで、インデックスの所に行かねえとな」

    上条はそう言ってから、神裂を見る。

    「……アンタも来てくれ。
    俺は今すぐに、アイツを助け出したい。
    だけど、俺達には『魔術』の知識なんてないからどうすりゃいいのか分からないんだ。
    ……アンタだって、ずっとこんな展開を待ち望んでたんだろ?
    インデックスの――アイツの敵に回らなくても済むような……
    そんな、映画や作り話みてえなハッピーエンドってヤツを、ずっとずっと待ってたんだろ?
    ……まだ物語はプロローグなんだよ。
    これからなんだよ、アイツもアンタも。だから、頼む。アイツを助けるのを、手伝ってくれよ」

    195 = 193 :

    神裂は、ゆっくりと立ち上がる。

    その目にはもう、迷いなどなかった。

    「……ありがとう、上条当麻、一方通行。
    あの子を――インデックスをお願いします」

    二人はただ、力強く頷いた。






    「……クソッ。
    あの女狐め……。
    あの子にどれほどの苦しみを味あわせれば気が済むんだ……」

    炎を操る魔術師、ステイル=マグヌスは『真実』を聞いて、そう悪態をつく。

    あの後、もう一人の仲間に事情を説明したいと言って、
    神裂は大通りで二人と別れた。

    そうして、ステイルと合流した次第だ。

    「……あなたはどうしますか、ステイル。
    確かに、私達には科学(向こう)のことはわかりません。
    しかし、あの最大主教(アーク=ビショップ)の性格はよく分かります。
    だから、私はあの子を――インデックスを助けられる方に賭けてみる事にします」

    ステイルは、少し黙り込む。

    そうして、これまでの事を考えた後、
    ゆっくりと口を開いてただ一言、

    「……あの子を助けよう、神裂」

    とだけ言った。

    196 :

    その頃、上条と一方通行は、インデックスに電話を掛けていた。

    彼女にはもしもの時のためにと、
    一方通行が買い与えておいたケータイがある。

    使い方を一度見せただけで覚えたらしく、
    数回コール音がした後に出てきた。

    「インデックスか!?俺だけど、今どこにいる?」

    『……その声はとうま?
    えっと、こもえの家に今ついた所だよ?
    それより、とうまこそどこにいるの!!
    あくせられーたもいないし……」

    彼女の無事を知り、二人は安堵した。

    神裂が言うには、一方通行が見た炎はインデックスを狙ったのではなく、
    彼をおびき寄せるために使われたとのことだった。

    しかし、もしまだ外にいて、辺りを巡回している警備員(アンチスキル)にでも、
    声を掛けられたら、IDを持たないインデックスの不法侵入がバレるかも知れないのだ。

    そうなってしまうと、彼女を助けるどころではなくなるだろう。

    197 = 193 :

    「……いいか、インデックス。
    今から一方通行と帰るから、絶対そこから動くなよ」

    『え?う、うん』

    いつもと違う雰囲気を感じたのか、彼女は素直に返事した。

    それを聞いて、上条は電話をきる。

    「……じゃ、行くか」

    「……おォ」

    二人は、囚われのお姫様を救う勇者のように歩き出す。






    そんな訳で、二人はインデックスと合流した。

    上条のケガを見た瞬間、彼女の表情は青ざめていた。

    「と、とうま!!
    そのケガ、なんで……」

    「いや、大丈夫だ。
    一方通行が止血してくれたし。
    ……それより、インデックス。
    お前に大事な話があるんだけど、少し聞いてくれないか?」

    インデックスは慌てた様子で、

    「そ、そんなの後かも!!こ、こも「……インデックス」

    彼女の言葉を、彼は諭すような声で遮る。

    「俺は大丈夫だって、言ったろ?
    だから、話を聞いてくれ――お願いだから」

    そんな上条の真剣な目を見て、インデックスは思わず一方通行の方を見る。

    彼もまた、上条のように真剣な目で彼女を見ていた。

    198 :

    彼女はこくり、と首を縦に振った。

    そうして、上条達はインデックスに『真実』を語り出した。

    彼女は終始驚いた様子で、信じられないような話も含め、全て真剣に聞いていた。






    「……これで、話は終わりだ。
    信じらんねえかも知れねえが、
    アイツらもお前を助けたかったんだ。
    アイツらがしたこと全部を許してやれ、
    なんて俺は言わない。
    ……でもさ、アイツらは必死だったんだ。
    それだけは分かってやってくれよ、インデックス」

    インデックスは何かを考えているようだった。

    「……今はそォ難しく考えなくてもいい。
    それより、アイツらも含めて俺達は、オマエを助けてェンだ。
    だから、許すかどォかなンざ後でゆっくりと考えてりゃいいンだ」

    「……うん、分かったんだよ。
    ありがとう、とうま、あくせられーた」

    彼女はペコリと頭を下げた。

    「馬鹿、礼なんて助かった後だ、後。
    行こうぜ、インデックス。
    お前を助けてから、豪勢に焼肉パーティーだ」

    そう言われ、彼女はとびっきりの笑顔で

    「……うんっ!!」

    と、頷いた。

    199 :

    第七学区のとある公園で、上条達と魔術師達は合流した。

    彼らは、インデックスの姿を見ると、気まずそうにした。

    「……よォ、待たせちまったか?」

    「……いえ、お気になさらず。
    それより、その……えっと……」

    神裂は少しどもってから、インデックスに頭をおもいっきり下げた。

    「……ごめんなさい!!
    事情があったとはいえ、
    私達はあなたと、あなたの大切な人を傷つけてしまいました。
    ……あなたを助け出すことだって出来たはずなのに、
    私はあろうことか、それから逃げてしまい、
    勝手に絶望したんです……。
    こんな愚か者を許してくれだなんて言いません。ただ、あなたを助ける手伝いをさせて下さい」

    赤毛の魔術師――ステイルの方はただ一言、

    「……すまなかった」

    と、強い後悔がこもった声で言って、頭を下げた。

    200 = 199 :

    インデックスは、ゆっくりと彼らに近付く。

    彼らは、何を言われてもいいように覚悟を決める。

    そして、彼女は二人の前に立つと、
    目の前にある神裂の頭を掴み、
    まるでおにぎりに噛り付くように、彼女の頭に噛み付いた。

    「……っ!?~~~~!!」

    彼女は、頭に響く痛みに両手をバタバタと振る。

    「……今のは、あくせられーたの分」

    口を離した後、彼女はそうつぶやきながら、
    次!と言わんばかりにステイルの頭を掴む。

    ステイルは、これから来るであろう痛みに冷や汗をかく。

    そして、

    「……これは、とうまの分!!」

    そう言って、彼女はおもいきりよく噛み付く。

    ステイルの方は神裂と違い、大きな断末魔のような叫び声をあげた。


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