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    元スレ上条「いくぞ、親友!」一方「おォ!!」

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    みんなの評価 : ★★
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    751 :

    おつ
    クソ研究者どもめ…イライラして壁…じゃなくて天井殴っちまったぜ…

    752 :

    俺なんてイライラして天丼食っちまったぜ

    753 :

    おつ~
    ほのぼのから一転したなあ
    再構築具合が素晴らしいぜ!

    754 :

    わああ、続きが気になるけど怖いよ~

    755 :

    なんてこった…
    ミサカがどこかワーストみたいな振る舞いだ
    美琴さんこの子何も悪くないんです!誤解なんです!信じてください!

    756 :

    9982号とのアレをまさか0001号とやってるたぁ・・・

    757 :

    乙でした
    なんてこった…

    758 :

    まさか読む側の俺が腹パンを食らうなんて……油断しっ……

    759 :

    一方さんは絶対殺さないだろうって半ば安心してたから
    ものすごい不意打ち喰らった
    めっちゃ続き気になる

    760 :

    乙うわあああああああ

    こんな展開は予想してなかった

    761 :

    一方さんなら大丈夫だと思ってたら、まさかミサカが自爆攻撃するなんて……

    762 :

    ここの一方さんはこの事ずっと引き摺りそうだなあ・・・
    自分から暗部に落ちそうで怖い

    764 :

    ども、皆様。
    早速で悪いですが、今日の投下は明日二回に分けてするよ。
    まぁ、ご了承下さいまし。

    765 :

    腹パンはおあずけだからねっ!!

    766 :

    >>765
    IDが青ピだね

    腹パンの人楽しみにしてる!
    また明日来るよ!

    767 :

    投下時間まで天井で腹パンの練習してくる

    768 :

    あまいかてんじょうか分からなくなった

    769 :

    ちょっと天井を泣くまで腹パンしてくる

    770 :

    ども、皆様。
    とりあえず、一回目の投下を開始します。

    771 :






    御坂美琴は、ある操車場に向かって駆けていた。

    その表情には焦りがあった。

    (急が、なくちゃ……!)

    今日、この操車場である『実験』が行われる。

    そしてその『実験』には、ある少女が関わっているらしい。

    彼女は急ぐ。

    それを止めたい気持ちと、本当はそんなモノはないんだと否定したい気持ちから。

    ただただ、彼女は走り続ける。

    そして――――

    「…………っ!?」

    操車場の入口まで来て、不意に大きな爆発音が耳に届く。

    (まさか……まさか…………!!)

    必死に嫌な予感を頭から打ち消そうとして、美琴は一心不乱に音源まで走った。

    しかし、その予感は残酷な現実へと変貌する。

    音源まで辿り着いた彼女の目の前には、誰かがいた。

    その人物の足元には、自分の着ている制服と同じであろうモノの切れ端が落ちている。

    さらには、白い何かやピンク色のグチャグチャしたもの、
    それに肘までしかない右腕と一部が欠けた頭部などが転がっている。

    その顔には、見覚えがある。

    何故ならば、毎日鏡で見ているからだ。

    そう、その顔は間違いなく――――自分のものだった。


    772 :

    (――――ッ!!??)

    瞬間、何も考えられなくなってしまった。

    美琴はただ呆然と前を見る。

    やがて、前にいる誰かがこちらに気付いたらしく振り向いた。

    その顔には、これまた見覚えがある。

    それは――――



    数日前に会った、白髪の少年だった。



    彼は、赤い両目でこちらをじっと見ていた。

    その目には、戸惑いがあった。

    「…………ぁ、うっうぅ……」

    言葉が出せない。

    なんで、どうしてこんな事を?

    …………聞きたい事はたくさんあったのに、口からは出てこない。

    代わりに出てきたのは――――



    「…………う、わぁぁああぁああああっっっっっ!!!!!!」

    叫び、というよりもけたたましい絶叫だった。



    同時に、体が勝手に動いていた。

    彼女はとにかく走る。

    訳が分からないままに、ただ感情に身を任せて。


    773 :






    御坂がこちらへと走ってくるのを、一方通行は呆然と眺めていた。

    未だに状況の整理はつかなかった。

    「…………くっ!」

    とにかく、彼はその場を離れて彼女から距離をとる。

    瞬間、一方通行に向かって黒いムチが飛んでくる。

    「…………ッ!!」

    彼は横に飛んで、どうにかそれを避けてみせた。

    しかし追撃はそれだけでは済まない。

    さらに一方通行を包むように、真っ黒な嵐が起きる。

    ……どうやら磁力で砂鉄を操っているようだ。

    一方通行は難無くそれを『反射』して、身を守る。

    「……う、あぁあああっっっっ!!」

    御坂は狂ったような叫びを上げて、雷撃を放つ。

    十億ボルトもの電圧で放たれた本気の一撃が、一方通行に迫る。

    だが、その一撃は一方通行には届かない。

    彼はそれすらも上方へと受け流す。

    「うぅぅぅ、あああぁぁぁああっっ!!」

    御坂は、これだけの『差』を見せられても攻撃を止めようとしない。

    今度は、大量のレールが一方通行に向かって四方八方から襲い掛かってくる。


    774 :

    それでも――――



    美琴の手は、一方通行に届かない。



    「…………ぅ、あ?」

    美琴は呆然と立ち尽くす。

    目の前には、あれだけの攻撃をしても傷一つ付かない、正真正銘の『最強』が立っていた。

    ぶるぶると震える手で、彼女はスカートのポケットに手を伸ばす。

    そこには、チャチなゲーセンのコインがある。

    それをゆっくりと引っ張り出して、構えた。

    ――――『超電磁砲(レールガン)』。

    御坂美琴の、一般で知られるあだ名のようなモノだ。

    手加減しても、音速の三倍でコインを吹き飛ばす
    それは、彼女にとってまさに『切り札』というヤツだ。

    普通なら、決して人間に放っていいモノではない。

    しかし、彼女にはもうそんな冷静な判断は出来なかった。

    先程の死体を、美琴は思い出した。

    バラバラになった体、片方の目が無くなった頭。

    ――――そして、大事そうに握られていた缶バッジ。

    …………もう、放つ準備は出来ていた。

    バチバチというスパーク音を出しながら、美琴はコインを放った。

    瞬間、それは確かに目の前の少年に当たった。

    だが――――

    「…………ッ!?」

    次の瞬間、それは軌道を変え、夜空へと突き進む。


    775 :

    「………………ぁ、ああ」

    美琴はペタンとその場に座り込み、俯いた。

    自分の自信を、コナゴナに打ち砕かれた気がした。

    そして理解する。

    自分では、どうやっても目の前の少年に届かない事を。

    美琴はゆっくりと顔を上げて、目の前を見ようとした。

    「……………………え?」

    そこには、誰もいなかった。

    代わりに、背後から複数の気配を感じた。

    「……何をしていらっしゃるのですか?とミサカは座り込むお姉様に尋ねます」

    美琴はその声を聞いた途端に、震え上がった。

    彼女はゆっくりと、後ろを振り向く。





    「はァ、はァ……ッ!!」

    一方通行は、路地裏を走っていた。

    どこの学区かも分からない。

    とにかく、走っていた。

    ……ただ、逃げるために。



    「ふゥ、ふ、ァ……ッ!」

    息が、荒い。

    上手く呼吸が出来ない。

    ゆっくりと一方通行は立ち止まる。

    後ろを振り返れば、誰一人としていない。


    776 = 775 :

    「…………うっ!うゥゥ……!」

    安心した途端、吐き気を催した。

    我慢出来ずに、そのままビルの壁に向かって吐いた。

    今一方通行がいるのは、ビルとビルの間に、
    ぽっかりと隙間が空いている路地裏だった。

    (……お、れは…………)

    彼はゆっくりと思考を取り戻す。

    何故、あの少女は自爆などしたのか。

    何故、御坂はあの場に来たのか。

    そして何故――自分は今、こんなにも震えているのか。

    たくさんの疑問が浮かんでは、消えていく。

    (……どォ、して?)

    震えは止まる事を知らない。

    自分は一体、何に怯えているのだ。

    その答えを必死に考えていると、

    「ようやく見つけましたよ、とミサカは一方通行に声を掛けます」

    突然、聞き覚えのある声が耳に届く。

    「あ…………?」

    一方通行は、そっと声のした方を見る。

    そこには――――



    たくさんの御坂妹が立っていた。



    777 :

    「………………ッ!?」

    一方通行は驚きのあまり、後ろへと跳ぶ。

    「おや、そんなに驚きますか、とミサカは」

    「ご安心を、お姉様の方はミサカ達にお任せあれです、とミサ」

    「今日の『実験』はこれにて終了」

    「それはそうと体調はいかがですか」

    「ここにいるミサカは全てミサカです、と」

    「とりあえずは明日からも頑張りましょう、とミサカは激励します」

    ざっと見ただけで、十人以上の『ミサカ』がそこにいた。

    その誰もが、無表情で一方通行を見つめている。

    一方通行の震えは、ますます止まらない。

    「ああ、あなたは説明を受けていなかったの
    でしたね、とミサカは失念していた自分を責めます」

    「……オマエらは、誰なンだ」

    一方通行は、震えながら問い掛ける。

    「ミサカ達は御坂美琴――お姉様(オリジナル)の
    量産軍用モデルとして作られた
    体細胞クローン――妹達(シスターズ)です、とミサカは答えます」


    778 :






    「……何だよ、そりゃ」

    一方通行の口からようやく出たのは、そんな言葉だった。

    「ふむ、どうやらまずは『実験』の事を細かく
    教えなければなりませんね、とミサカは説明を開始します」

    そう言って、何人もの『ミサカ』達を代表するように、
    一方通行の一番近くにいるそいつは語り出す。

    『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』が予測演算した結果、
    一方通行が絶対能力(レベル6)へ到達するためには、
    『超電磁砲』を百二十八種の戦場と方法で殺害しなければならないという事だった。

    現実的に考えれば、それは不可能なので一度は放棄されていた。

    しかし、それを天井は解決してみせた。

    天井が用意した策――それが『妹達』である。

    天井は昔、『妹達』を作る実験をしていた。

    莫大な金を費やしても、結果としては失敗だったそれを、天井は再利用したのだ。


    779 :

    もう一度、『樹形図の設計者』に再演算させた結果、
    二万通りの戦場で、二万人の妹達を殺害すれば、
    一方通行は絶対能力へと進化出来る事が分かった。

    そうして、二万人の妹達は生み出された。



    「…………つまり、何か?
    俺はこれから毎日毎日オマエらを殺さねェとダメだと、そういう事なのかよ?」

    「はい、そうなります、とミサカは肯定します」

    それを聞いて、一方通行は俯いた。

    「……ふざ……なよ」

    「どうかしましたか?とミサカは「ふざけンじゃねェよって言ったンだよ!!」

    一方通行は顔を上げる。

    その顔は怒りに染まっていた。

    「何だよ、そりゃあ!
    何でそンな風にオマエらはいられるンだよ!
    死ンじまうンだぞ!これから毎日、俺に殺されンだぞ!?」

    そう言われても、彼女達は動じない。

    「……ミサカ達は『実験動物(モルモット)』ですから、とミサカは告げます」


    780 :

    「――――――ッ!!」

    一方通行は、また走り出す。

    今度は、風を操って飛んだ。

    「お待ちを、とミサカは引き止めようとしましたが……無理ですね」

    彼女達はお互いに向き合う。

    「とりあえず一度戻るべきでは?とミサカは意見します」

    「ミサカも同意見です、とミサカは支持します」

    「そうですね、とミサカは納得します。
    ……ところで、お姉様の方はどうでしょうか?とミサカは心配します」

    「そちらの方もどこかへと走り去ったそうです、とミサカは今来た情報を流します」

    妹達は、脳波をリンクさせる事で独自のネットワークを形成している。

    同じ個体同士で情報のやり取りなどを簡単に行っているのだ。

    「そうですか、少し不安ですがまぁ大丈夫でしょう、とミサカは結論を出します」

    彼女達は話ながら、闇夜に紛れて歩き出した。


    781 = 771 :






    しばらくして、一方通行はある雑居ビルの屋上に立っていた。

    ここは、ある少年と少女に観光案内をした時に訪れた場所である。

    別に彼には住まいである学生寮があるのだが、そちらへは帰る気になれなかった。

    (……これから、どォすりゃいいンだ)

    一方通行はそっと座って俯く。

    脳裏に浮かぶのは、ほんの数時間前の事。

    バラバラに吹き飛んで死んでしまったクローン少女の肢体。

    そして憎しみの目で自分をじっと見て攻撃してきた、
    クローン達の元の遺伝子の持ち主にあたる少女。

    そうして逃げ出した自分。

    そんな自分に、これは『実験』だから気にするな、と言った他のクローン少女達。

    そしてまた、自分は逃げ出してここにいる。

    一方通行はもう一度、逃れようのない事実を確認した。

    理由はどうあれ、自分は人を殺してしまったのだ、と。


    782 = 774 :

    (…………俺は、裏切られたのか?)

    そんな事を、思った。

    彼はずっと、養父や他の研究者達を信じていた。

    自分の嫌がるようなマネはしないと、ずっと信じていた。

    しかし現実は違った。

    彼らは、自分が最も嫌う事――人殺しをさせようとした。

    結局、彼らもあのふざけた暗部の連中と変わらないのだろうか?

    そう思うと、途端に心細くなった。

    震えは収まらず、気持ちは沈んだ。

    (……アイツらはどォしてンだろォな……)

    ふと、大事な『友達』の顔が浮かんだ。

    今頃はきっと、何も知らずによく寝ているに違いない。

    そう思うと、ますます心細くなった。

    「…………」

    一方通行は、ギュッと震える自分の肩を抱いて顔を埋めた。

    端から見れば、それはまるで、
    親に捨てられて疲れ果てた子供のようだった。

    (………………)

    一方通行は今、数年ぶりに孤独を味わっていた。

    彼はただ、何も考えずに目を閉じた。

    ――――まだ、夜明けは遠い。


    783 :

    そんな訳で今回は以上。
    次回、物語はある人物から始まる……!
    それじゃ、二回目は遅くなりますがお待ちあれ。

    784 :

    乙乙
    木原くんかな?

    785 :

    おつ
    傷心の第一位を保護してきますね!

    786 :

    おつおつ!
    一方さんが切なすぎて胸が痛い

    787 :

    ぼすけて上条えもn

    788 :

    「はい、そげぶー」

    は・ら・パ・ン、とっても大好き 上条えもn~

    789 :

    一方さんぺろぺろ

    ヒロイン候補に木山先生頼む

    790 :

    ifでイヤだと言ってもダメなんかい…
    そりゃ原作じゃ一方さんああなるわ
    上条さーん!打ち止めー!早く来てくれー!!

    791 :

    もう木原クンでもそげぶでもロリでもなんでもいいから一方さんを支えてあげてくれ…
    黒翼発現しても知らんぞ俺は

    793 :

    すごい腹パーンチ

    794 :

    この展開は燃える

    795 :

    腹パン

    796 :

    むぎのんが言ってた木原クンと連絡とれないがフラグ過ぎる……
    木原クンの身にも何か起こってたりして

    797 :

    えー、皆様どうも。
    ……仕事でちょっとしたトラブルが発生したんで、昨日来れませんでした。
    今日もはっきり言って来れません。
    なんで、明日からまとめて投下します。
    >>789
    すまんが木山先生はよくわかんねーんだ。
    レールガン1、2、4巻しか読んだことないし。
    まぁ、あれだあれ。今後読む機会があれば考えとく。

    798 :

    木山先生はアニメの方が素敵
    中の人補正で

    799 :

    >>797
    脱げ女

    まあ超電磁砲アニメ全話見たらいいよ
    もし超電磁砲二期にアイテム出たら入りやすいし

    後、俺今日1巻~5巻一気立ち読みしたから

    見ないと腹パンな

    800 :

    立ち読みで上から目線とか…5冊も立ち読みって逆につらいわwwそんくらい買えよ


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