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    元スレ咲「リンシャンロンパ」 洋榎「希望の雀卓と絶望の高校生雀士」

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    201 = 181 :


    「龍門渕さん」

    透華「あら、どうかしまして?」

    「その……ちょっと、一緒にすごしませんか?」

    透華「……?」

    透華「何か、悩み事でも?」 コソ

    「あ、いや、そうじゃなくて……」

    「ちょっと、根詰めすぎてそうだから……」

    透華「……」

    透華「なるほど」

    透華「正直、まだまだ油断しているような状況ではないのですが……」

    透華「貴女に心配かけているようでは、恐らく駄目でしょうね」

    透華「もっとたくさんの人に心配され、見落としやミスをする前に、少し休養するとしますわ」

    202 = 181 :


    誓子「あれ、なんの話してるの?」

    「あ、えーっと」

    透華「いえ、少々休養として、のんびりしようと思いまして」

    「そうは言っても、のんびりするような場所って、部屋かここか談話室くらいなんですけど」 アハハ

    透華「よければ一緒にきまして?」

    透華「たまにはゆっくり親睦を深めることも必要でしょうし」

    誓子「んー……それじゃあお言葉に甘えて」

    誓子「身ぐるみ全部はがされて、気分的にムカムカしてるから花子ちゃん達と遊ぶテンションじゃないし」

    (あのあと更に負け倒したんだ……)

    203 = 181 :


    「あ、新子さん」

    「?」

    「よかったら、新子さんも談話室でおしゃべりしませんか?」

    「談話室で雑談、ね……」

    (新子さんも、ちょっとどこか距離を感じるし……)

    「……うん、そうだね」

    「確かに、いろんな人と喋っておくのは大事になりそうだしね」

    「やった!」

    透華「それじゃあ、私達は談話室に行きますけど……」

    「はいはーい」

    美子「片付けはこっちでやっとくばい、心配いらんと」

    透華「お片づけは当番制にした方がいいかもしれませんわね」

    「あ、お皿洗いとかあるんだ……」

    「ううん、ええっと、厨房にあるカゴに突っ込んでおくと……」

    美子「夜時間に回収されとるんか、なくなって新しいのが補充されとると」

    「あくまで麻雀……に集中しろってことかな」

    「……」

    (今、言いかけてやめた言葉……)

    (麻雀と――何に、集中しろってことだって、解釈したんだろう……?)

    204 = 181 :


    <談話室>

    誓子「あ、お茶入れよっか」

    透華「ありがとうございます」

    「やっぱこの談話室、狭いわよね」

    誓子「4人だから普通に感じるけど、20人いると結構狭いよね」

    「雀卓があるだけのホールの方が大きいくらいですよね」

    透華「そっちをメインで使え――ってことなのでしょう」

    誓子「はい、ミルクティー」

    誓子「結構自信あるのよね」

    「わっ、美味しい……」

    「それで……」

    「何の話するの?」

    「ふえ?」

    透華「まあ、そうですわね」

    透華「折角ですし、話題はこの集まりの主催に決めてもらうのが一番でしょう」

    「え、ええと……」


    どんな話をする? >>206

    205 :

    はやりんの卒アルを見つけた件

    206 :

    出たら何したいか?

    207 = 181 :


    「ここから出たら……何がしたいですか?」

    透華「なるほど」

    透華「脱出へのモチベーションを保つにはいい話題ですわね」

    誓子「私は……普段通りの日常が送りたいかなあ」

    誓子「もう引退したのに部室に顔出して」

    誓子「もう、また来たんすかー、なぁんて言われて」

    誓子「ケラケラ笑いながら、部の皆と、なーんてことない話で笑って」

    誓子「あと、後輩をアイドルにする~っていう途方も無く壮大な計画も続きをしたいし」

    誓子「やっぱり、日常に、戻りたいっていうのが一番かな」

    誓子「爽や成香に会えるなら――他はなにもいらないかも」

    「桧森先輩……」

    誓子「あー、でも、たまにはここで知り合った皆にも会いたいかな」

    誓子「変わった娘とか、麻雀上手い子ばっかりだったし、今後のアイドル育成計画の参考にしたいしね!」

    208 = 181 :


    「……その気持は、アタシもよく分かるな」

    「アタシも、ここから出たら、しずに会いたい」

    「新子さん……」

    「こんなおかしな犯罪に巻き込まれた恐怖とかを打ち消すように、強く抱きしめたい」

    「またいつこんなことが起こるか分からないから、ぎゅっと、抱きしめたい」

    「……別れなんていつ来るかわからないし、その時がいつ来ても後悔がないように、過ごしたい」

    「なーんて、思ったりね」

    「……本当に、大切なんですね」

    「……うん」

    「ここに閉じ込められてから、特にそう思う」

    「ああ、アタシにとって――しずは、欠かせない存在だったんだなって」

    209 = 181 :


    「あーもう、恥ずかしい!」

    「はい次!」

    透華「ああ、私ですね」

    透華「……そうですね……」

    透華「絶対にやりたいこととしては、黒幕を龍門渕グループの総力を上げて叩き潰すことですわ」

    透華「……勿論、衣や皆と会う、というのもそうですけど……」

    透華「それに関しては、したかろうとしたくなかろうと、実現すると信じてますから」

    透華「一番したいことは、黒幕を叩き潰すことですわっ!」

    透華「……」

    透華「勿論、家族の皆にだって、会いたいですけど」

    210 = 181 :


    透華「それで――貴女はどうなんですの?」

    「ふえ?」

    「人に聞いておいて、自分だけ話さないとか無しに決まってんでしょー」

    誓子「白状しないと、こしょこしょするからね」

    「え、ええと……」

    (うう、聞き返されるなんて想定してなかったよお……)

    「私が出たらしたいことは――」

    >>211

    211 :

    みんなと仲良くなりたい!

    212 = 181 :


    「みんなと仲良くなりたい!」

    透華「……え?」

    「正直……怖いし、嫌な思い出ばっかりだけど……」

    「ここでの出会いも、大切にしたいっていうか、なんっていうか……」

    「こんなことがなかったら、多分、桧森先輩とも、新子さんとも、こんなじっくりお話出来なかったと思うし……」

    「だから……」

    「ここから出たら、嫌なことだけじゃなかったんだよって言うためにも……」

    「外に出てからも、みなさんと仲良くしたいな……って」

    「……そっか」

    誓子「うん、私もそれに賛成!」

    誓子「そりゃ忘れたいって人だっているかもしれないけど……」

    誓子「忘れるなんてぶっちゃけ無理だし!」

    透華「それなら――良かったことも、ある方がいいに決まってますわよね」 フフ

    (素直に言ってよかった……)

    (三人と、仲良くなれたような気がする……)



    ▼リュウモンブチトウカの好感度が上がった!
    ▼ヒモリチカコの好感度が上がった!
    ▼アタラシアコの好感度が上がった!

    213 = 181 :


    (いい感じで場が和んできたな……)

    (誰かにプレゼントを渡すなら今だろうけど……)

    (どうしよう?)


    プレゼントをあげますか?
    >>214 (無効な内容は安価下)
    A:はい(相手とプレゼント名を併記)
    B:いいえ

    ※あげられるのはこの場に居る透華、誓子、憧にのみ

    【現在の所持プレゼント】
    74:だれかの卒業アルバム

    215 = 181 :


    (まだいいかな……)

    キーン、コーン……カーン、コーン

    「このチャイム……」

    誓子「あっ、見て!」

    誓子「あのテレビ……」

    「あれは……モノペン!?」

    モノペン『うぷぷぷぷぷぷ』

    モノペン『どうやら、共同生活を満喫してもらっているようですね!』

    モノペン『イチャコラしてるところ悪いんだけど……』

    モノペン『ちょっくら、雀卓のあるホールにお集まりください』

    モノペン『あんまり集まりが悪いと先生泣いちゃうゾ』

    モノペン『走らなくてもいいけど、早く来てね』

    モノペン『それじゃ!』

    ザー・・・

    「……ッ」

    誓子「うーわ、行きたくない……」

    「行きたい人なんていないって」

    透華「ですが……」

    「行かないわけにも、いきませんよね……」

    誓子「……」

    216 :

    まさか最初の死人が…

    217 = 181 :


    <ホール>

    「……」

    透華「まだ全員は……揃っていないようですわね」

    誓子「何が始まるんだろ……」

    花子「やーな予感しかしねー」

    ガラッ

    竜華「……まだモノペンは出て来とらんみたいやな」

    「やねえ」

    (そして続々と人が集まってきて……)

    (ようやく20人全員が集まった時、ソレは始まった――)

    218 = 181 :


    モノペン「いやっほーーーーい!」 ピョイーン

    葉子「で、出やがったな……!」

    葉子「おら、ぶった斬ったれ自称武士!」

    那岐「え、ヤだよ! 死ぬでしょそれ!」

    モノペン「もう、騒がしいなあ……」

    モノペン「今から、とーっても大事なお話をするから、ちょっと静かにね」

    「……っ」

    モノペン「というのもねえ……」

    モノペン「ボクは悲しいし、怒ってるんだよ!!」 ガオーッ

    モノペン「なぁに、君達は!」

    モノペン「どれだけゆとり世代なのかなっ!」

    モノペン「ゆとり世代らしからぬ我慢強さで殺しをしないと思いきや……」

    モノペン「早くも皆麻雀を全然打たなくなってるじゃないか……」 ヨヨヨヨヨ

    花子「いちおー、私らは打ってたけど?」 アノー

    モノペン「途中で飽きて、全赤なんていうお遊びを始めたでしょ!」

    花子「いやー、あはは、それは……」

    葉子「さすがにそこまで私は麻雀馬鹿じゃねーっつーか……」

    「あれはあれで楽しかったですもんねえ」

    那岐「ドラゴンロードを疑似体験出来たな」

    モノペン「完全に遊びだよね」

    219 = 181 :


    モノペン「とにかくボクは怒ってるんだよ!!」

    モノペン「なんだよ、その緊張感の無さは」

    モノペン「ハングリーさが足りないんだよね」

    モノペン「こんなんじゃあ、いくら日数をかけたって、意味なんてないじゃないか……」 オヨヨヨヨ

    モノペン「練習っていうのは、ちゃんと密度があって初めて意味を持つんだよ!」 プンスコ

    モノペン「そこで、ボクは考えました」

    モノペン「閉鎖空間も人も武器も揃っているのに、人が死なない理由」

    モノペン「そして、そんな環境にいるのに、全然必死にならない理由」

    モノペン「分かっちゃったんだ、足りないものが」

    モノペン「モチベーション――――」

    モノペン「つまり、動機が足りないんだ!」

    220 = 181 :


    モノペン「そこで、皆に共通して危機感を持ってもらる、スペシャルな動機を用意しました!」 イヤッホーウ

    ちゃちゃのん「す、スペシャルな……」

    やえ「動機……?」

    華菜「って、一体……」

    モノペン「バトル・ロワイアルを始め、大体のものの期限は、3日と相場が決まっています」

    葉子「……そうかあ?」

    モノペン「ですので、今日から3日以内に誰も死ななかった場合――」

    モノペン「君達を落第生とみなし、ボクらはこの施設を放棄します」

    竜華「放棄……って……」

    「帰してくれる……ってことじゃ……ないですよね」

    モノペン「当然だよ」

    モノペン「君達をココに残して、食料の供給も、換気扇もストップ」

    モノペン「しぶとく生きられても面倒だから、換気扇を通じて、外の空気の代わりに、毒ガスを送りこむことにします」

    誓子「どっ……」

    花子「毒ガス……!?」

    モノペン「はい」

    モノペン「安心してください」

    モノペン「絶~~~対に助からないような毒なので、万が一にも自分だけ生きてみんなの死を引きずる、なんてことはありません」

    モノペン「ただひとつの例外もなく、みんな仲良くお手々を繋いで三途の川を渡れます」

    モノペン「仲間ハズレは悲しいもんね……」

    モノペン「ほーんと、ボクって人がいい……いや、クマがいいよね!」 ウププププププ

    221 = 181 :


    誓子「ちょ、ふざけないでよ!」

    モノペン「ふざけてないですよ?」

    モノペン「ボクはいつだって大真面目」

    モノペン「不真面目なのは、麻雀もせず人も殺さないオマエラの方だろう?」

    透華「このっ……!」

    モノペン「うぷぷぷぷぷぷ」

    モノペン「ボクは優しいから、自殺者が出た場合でも、毒ガス攻撃はやめてあげるよ」

    モノペン「どーしても殺したくないなら……」

    モノペン「必死に麻雀でもして、最下位に死んでもらえばいいんじゃないかな」

    モノペン「もっとも――」

    モノペン「ちゃんと最下位が自殺するなら、だけどね」

    モノペン「うぷぷぷぷぷぷ」

    (それだけ言い残して――いつの間にか、モノペンは消えていた)

    (いつの間にか、なんて言い方になるのは――モノペンなんて、途中から見ていなかったから)

    (誰もが押し黙り、そして――)

    (先程まで仲良くしていたはずの仲間達を、警戒と敵意のこもった目で見回していた……)

    222 = 181 :


    (多分、時間にすれば、数分のことだとは思う)

    (けど……)

    (それが永遠にも感じるくらいの長い間、ホールは静寂に支配されて……)

    (そして心は、猜疑心に支配されていた)

    誓子「……っ」 タラリ

    葉子「……ッ」 ギロリ

    胡桃「……」 ブルブル

    ちゃちゃのん「ひいっ……」 ガタガタ

    竜華「……くっ」 ギリッ

    「……」

    (疑いたくなんてない)

    (でも――)

    (皆が人を殺さないなんていうのは、私の幻想で)

    (このままだとモノペンが全員を殺すというのだけは、抗いようのない事実だったから) 

    「……」 ブルッ

    223 = 181 :


    智葉「いつまでそうして睨み合っているつもりだ」

    (そうして膠着していた場を動かしたのは、意外にも――)

    智葉「そうして疑い合った所で何も変わらないし、何も分からんままだ」

    葉子「ん、んなこと言ったって……!」

    智葉「アイツの言葉を思い出せ」

    智葉「3日は猶予があるんだろ」

    誓子「み、3日しかないのよ!?」

    智葉「なら、尚更答えの出ないニラメッコに費やす時間などないだろ」

    透華「た、確かに……そうですわね……」

    透華「大丈夫……絶対に、誰も死なせやしませんわっ!」

    透華「この3日で、必ず……」

    透華「必ず、全員で脱出する術を探しだしてみせますわっ!!」

    224 = 181 :


    葉子「クソッ、クソッ!!」

    花子「ね、ねえ、葉子確か今日も午前は脱出口探してたんだよね!?」

    葉子「便所の換気扇ぶっ壊して出られねーか試してたんだよ!」

    葉子「でも全然壊れやしねえ!」

    花子「今度は私らも手伝うから、もっかいやってみよ!」

    葉子「っしゃ」

    葉子「ほら、行くぞへっぽこ剣士!」

    葉子「アンタ、力だけはあるんだろ!?」

    那岐「ま、待って……こ、腰が抜け……」

    「あ、じゃ、じゃあ、斧とか持ってきます!」

    誓子「あ、私も!!」

    透華「ちょ、お待ちなさい!」

    透華「凶器になり得る武器の無断持ち出しは――」

    (どうすればいいのか――)

    (そんな答えのない疑問を頭の中で繰り返してる間に事態はドンドン転がっていて)

    (気がつけば、ホールには人がいなくなっていた――)

    225 = 181 :


    「ど、どうしよう……」 ガクガクガク

    「怖いよ……」 ガクガクガク

    (だ、駄目……何も考えられない……)

    (へ、部屋に戻る……?)

    (そ、それか誰かに何か相談を……)

    (……)

    (こ、殺し合いになるかもしれないのに……?)

    「……はっ!」

    (だ、駄目、こんな考え、モノペンの思う壺……!)

    (で、でも……)



    どうする? >>227
    A:自室にこもる
    B:誰かに相談する(相手併記、1名のみ)
    C:とにかく行動に出る(行動内容併記、複数人への相談は不可)

    226 :

    228 = 181 :


    (洋榎先輩……)

    (洋榎先輩に相談しよう……)

    (龍門渕さんや新子さんは、出た後のことを話したせいで、ちょっと相談しづらいし……)

    「洋榎先輩は……」

    「破壊組にはついていっていなかったし……」

    「顔面蒼白で資料室に向かった狩宿先輩達とも一緒じゃないっみたいだったから……」

    「……」

    「部屋に、いるかな……」

    229 = 181 :


    「……」

    「よかった、こっちの階段で合ってた……」

    「……」 ピンポーン

    「……」

    「……」

    「いない、のかな……」

    回想洋榎『こーすることで、不審者じゃないっちゅーことをアピールしとんねん』

    「……」

    「確か……」 ピンポーン

    「……」 ピンポピンポピンポピンポピンポーーーーン

    洋榎「っと、なーに人の部屋のインターホンでクラフトワークのサーレーごっこしとんねん」

    「わっ……」

    「びっくりした……」

    「部屋にいたんじゃなかったんですね……」

    洋榎「……まあな」

    230 = 181 :


    「……あれ」

    「でも……」

    「この部屋だったら、さっき私が使った方の階段が近いような……」

    洋榎「……」

    洋榎「なんや、ちょっとは方向感覚マシになっとるんちゃう?」 ニカ

    洋榎「……ま、向こうから来たのは、ちょっくら野暮用があったからや」

    「野暮用……」

    洋榎「……胡桃もちゃちゃも、えらい怯えとったからな」

    洋榎「見ていて辛いし、励ましたろ思っとってんけど……」

    洋榎「あかんなあ、フられてもーたわ」 ハハ

    「洋榎先輩……」

    洋榎「って、後輩にこんなだっさいとこ見られる方がアカンっちゅーねんな!」

    洋榎「……で、どないしたん」

    231 = 181 :


    「その……」

    「相談、というか……」

    「なんというか……」

    洋榎「……」

    洋榎「立ち話もなんやし……部屋あがってくか?」

    「えっ」

    洋榎「それとも……」

    洋榎「やっぱ、あの話のあとやと、部屋は入りづらいか?」

    洋榎「せやったら、談話室にでも――」

    ギュッ

    (気がついたら……無意識に、洋榎先輩の服の裾を掴んでいた……)

    (洋榎先輩が、あまりに“らしくない”寂しい笑みばかりを浮かべるから)

    「そんなこと、ありません」

    「洋榎先輩の……部屋の中でいいです」

    「ううん……」

    「部屋の中が、いいです」

    232 = 181 :


    洋榎「……」 バタン

    洋榎「ま、くつろいでくれ」

    洋榎「ちゅーても、椅子も一個しかないし、冷蔵庫もないから冷えた飲み物一つないねんけどな」

    洋榎「……ぬるくてええなら水持ちこんどるけど……」

    「あ、おかまいなく……」

    洋榎「……」

    (洋榎先輩も……)

    (少し、疲れの色が滲んでる……)

    洋榎「そんで、話っちゅーのは?」

    「……ええっと……」

    >>234

    233 :

    踏み台

    234 :

    ……洋榎先輩の話を聞かせて下さい!何でもいいですから!

    235 = 233 :

    こんな時間は直下でええで?
    混みそうな時間だけ下2とかにしたらええ

    236 :

    おつおつ。そろそろ死人も出そうですね……
    ところで好感度って上げたらいいことあるの?

    237 :

    >>236
    ダンロンと同じなら個別ルートあり
    違うならストーリー上で楽しむ感じ
    でも>>1的に咲和や穏憧も重視してる感じだから後者っぽそう

    238 = 181 :

    完全に寝てました申し訳ねえ。
    ちょっとキリいいところまでは進めておきます。

    >>236-237
    特にいいことがあるわけじゃないです。
    めっちゃ仲良くなったら個別ルート作ってもいいけど、死ぬからねコイツら。
    仲良くなるとストーリーでよく絡んだり台詞増えたりとかそんなのです。
    あと、個別ルートばりに仲良くなった娘が死ぬと舞園ばりに咲が引きずってくれます。
    それだけ。すまんな。

    239 :

    >>238
    舞園ばりに引きずる

    ええやんそれ

    240 = 181 :


    「……洋榎先輩の話を聞かせて下さい!」

    「何でもいいですから!」

    洋榎「ウチの話、か……」

    洋榎「ちゅーても、そないに面白い話もないで?」

    洋榎「いや、普段なら鉄板なネタとかあるねんで」

    洋榎「自宅にセスナ機突っ込んできた話とか」

    洋榎「ただこの空気で披露してウケるかっちゅーとなー」

    洋榎「やっぱり場の空気って、大事やん」

    「確かにそうですね……」

    「……」

    (いや、でもすっごく気になる……)

    241 = 181 :


    洋榎「……」

    洋榎「ま、ちょっと真面目な話をするとな」

    洋榎「ぶっちゃけ……ウチもビビっとんねん」

    「え?」

    洋榎「頼ってもろてる相手にこんな弱み見せるのもあれやけどな」 アハハ

    洋榎「でも……」

    洋榎「すまんな」

    洋榎「ウチも……帰って、また会いたい奴がおる」

    洋榎「家族が、絹が、待っとんねん……」

    「……」

    洋榎「多分、他のやつにだって、出て会いたい奴の一人や二人くらいおるやろ」

    洋榎「せやから――」

    洋榎「みんなのために、死ぬなんてこと、ウチには出来へん」

    洋榎「出来へんねん……」 ブルッ

    「洋榎先輩……」

    洋榎「勿論……他の奴に、させるわけにもいかん」

    洋榎「もう、3日以内にどないかするしかない状況や」

    242 = 181 :


    洋榎「……」

    洋榎「せやけど、あかんな」

    洋榎「結構ごちゃごちゃ考えてまうからやろか」

    洋榎「あんまり役立てる気がせーへん」

    「……」

    洋榎「……万が一が起きへんように、透華がよう頑張っとる」

    洋榎「今は脱出したがっとる連中が斧とか持ちだしとるせいでワチャワチャしとるけど……」

    洋榎「仕切りは、透華に任せるのが一番やろ」

    洋榎「ウチが出来てもそのサポートや」

    洋榎「……」

    洋榎「他力本願、ほんまはアカンねやけどなあ」

    洋榎「でも……」

    洋榎「脱出出来るか分からんって思っとるし、脱出のために動かなアカンって分かっとるのに」

    洋榎「塞ぎこんどる胡桃達に、元気出してもらいたいって思ってまうねん」

    「洋榎先輩……」

    洋榎「勿論、咲にもや」

    243 = 181 :


    洋榎「……ま、考えとってもしゃーない」

    洋榎「ウチはウチにやれることをやる」

    洋榎「今の透華は、万が一を防ぐので手一杯やろうからな」

    洋榎「ウチはせめて、溜め込んでもーてるモンのはけ口くらいにはなってやりたいねん」

    洋榎「せやから――」

    洋榎「こうして部屋に来てもろて、実はめっちゃ嬉しいわ」 ヘヘ

    「私も……」

    「洋榎先輩を訪ねてよかったです」

    「ちょーっと弱くて、完璧超人じゃないんだなーって分かって、親近感わきましたし」 フフ

    洋榎「もー、なんやねんそれ」 プクー

    「あはは」

    244 = 181 :


    洋榎「……っと、色々喋っとったらこんな時間やな」

    「わっ、ほんとですね」

    「洋榎先輩、喋りが上手だから、喋ってるだけであっという間……」

    洋榎「おっ、嬉しいこと言ってくれるやないの」

    「どうしましょう」

    「夕ごはん食べに、食堂にでも行きますか?」

    洋榎「……いや、やめとこか」

    洋榎「食堂には包丁もあるし、あんまりそういう場に出入りして透華の心労増やしたないわ」

    洋榎「今日は特にバタついとるしな」

    洋榎「倉庫には武器になりそうなもんなかったし、カップ麺でも取ってくるわ」

    洋榎「……咲もそれでええか?」

    「はい」

    洋榎「何味がええとかある?」

    洋榎「一応しょうゆ・しお・カレーとあってんけど」

    洋榎「湯、入れて来たるわ」

    「い、いいですよ! 私も行きます!」

    洋榎「ええて、ええて」

    洋榎「咲と話したおかげで落ち着いたし」

    洋榎「お礼とでも思ってや」 ニカ

    「じゃあ、お言葉に甘えて……」

    245 = 181 :


    (しばらくして……)

    洋榎「おまたせ……っと」

    「ありがとうございます」 ペッコリン

    洋榎「ええ、ええ、座ったままで」

    洋榎「水はぬるいけど、勘弁してやー」

    「あ、紙コップ」

    「器用に持ってきますね……」

    洋榎「ふふん」 ドヤーン

    洋榎「まあ、前もって持ってきとくべきやったんやろうけどな」

    洋榎「普段口つけて飲んどるからなー」

    (ってことは、間接キs――)

    洋榎「二本持って来といてよかったわ」

    洋榎「ほい、こっちは口つけとらんから、安心してええで」

    「あ、ありがとうございます……」

    246 = 181 :


    「はふ、はふ」 ズルズルズル

    洋榎「……」 ポカン

    「……あ、あの」

    「私の顔に、何かついてます?」

    洋榎「ああ、いや……」

    洋榎「特に疑うこともなく躊躇も0で食べるんやなあ、と」

    「ふえ!?」

    洋榎「ま、今ンとこ毒物は発見されとらんしな!」

    「そ、そんなんじゃ……!」

    洋榎「冗談や冗談」

    洋榎「せやけど……」

    洋榎「普通に信頼してもろてるみたいなんは、素直に嬉しいわ」

    洋榎「何か照れくさいけどな!」

    247 = 181 :


    「……あの、今日はありがとうございます」

    「おかげで、元気が出ました!」

    洋榎「おう、そう言って貰えると助かるわ」

    「もうこんな時間ですし……さすがにおいとましますね」

    洋榎「はは、泊まっていってもええねんで」

    「さすがに恥ずかしいですし……」

    「シャワー浴びなくちゃいけませんから」

    洋榎「せやなあ」

    洋榎「こんな空気だけど、風呂は入らなあかんし、明日は洗濯もしたいし……」

    洋榎「バタバタだけしとるわけにもいかんし、のんびりするわけにもいかん、か」

    「……ですね」

    「……」

    (どうしよう、プレゼントを渡そうかな?)



    プレゼントをあげますか?
    >>248 (無効な内容は安価下)
    A:はい
    B:いいえ

    ※今回はAの場合自動で洋榎に74:だれかの卒業アルバムをあげることになります

    249 = 181 :


    (やめておこっかな……)

    「それじゃ、私はこれで……」

    洋榎「おーう」

    洋榎「……あ、そうや」

    洋榎「部屋まで来て仲良うなった記念に……」

    洋榎「ほら、これやるわ」

    「こ、これって……」

    洋榎「はっはっは、なんかガチャしたら出てきてん」

    洋榎「このコケシ、スイッチ入れるとなんかめっちゃ揺れんねん」

    洋榎「おもろいやろー」 ケラケラ

    (これが何なのか知らないんだ……)

    洋榎「ま、しょーもないジョークグッズやろうけど……」

    洋榎「不安になったらそれでも見て、頼りになるウチのことでも思い返してや」 フフン

    洋榎「ほんで……溜め込んで爆発する前に、ちゃんとウチに」

    洋榎「それが無理でも他のやつに相談するんやで」

    洋榎「こんな状況で一人で抱え込むと、ロクなことがないからな」

    「……はい」

    (でも、この動くコケシを見て洋榎先輩を思い出すって……)

    (何かちょっと卑猥な感じで躊躇われるな……///) アハハ・・・

    (でも……)

    (プレゼントをくれるくらいだし、仲良くなれたって思っても、いいのかな……)



    ▼洋榎の好感度が上がった!

    250 = 181 :


    キーン、コーン……カーン、コーン

    モノペン『えー、校内放送でーす。午後10時になりました』

    モノペン『ただいまより“夜時間”になります』

    モノペン『間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

    モノペン『ではでは、いい夢を……おやすみなさい……』

    「……」

    (一日が終わる……)

    (そして、始まるんだ……)

    (悪夢のような、期限付きの三日間が)

    (これまでの三日間とは違う――)

    (本当に、切羽詰まった、三日間が――――)



    【Day3 END】


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