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    元スレ咲「リンシャンロンパ」 洋榎「希望の雀卓と絶望の高校生雀士」

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    951 = 948 :


    「……」

    ピンポーン

    ピンポーン

    ピンポピンポピンポーン

    「……」

    ピンポピンポピンポピンポピンポピンポ

    「……」

    「まさか、何かあったんじゃ……」

    ピピピピピピピピピピピピピンポーーーーーーーーーーン

    「辻垣内先輩……っ!」

    ガチャッ

    「あ、先輩!」

    智葉「五月蝿い」

    (あ、マジトーンで怒ってるやつだ……)

    952 = 948 :


    智葉「まったく……何をしにきた」

    智葉「交流お断りだと、明言しなくても察することは出来たと思うが」

    「あ、その、ええと……」

    「やっぱり、ご飯を食べないっていうのはアレですし……」

    「その、こんな状況だからこそ、やっぱり、皆で協力しなくちゃいけないって……」

    智葉「……」

    智葉「無理だろうな」

    智葉「愛宕洋榎と鹿倉胡桃」

    「」 ビクッ

    智葉「……私の目から見ても、仲は良さそうだったよ」

    智葉「その2人ですら、あの結末を迎えたんだ」

    智葉「今更多少交流を深めた所で、悲劇を防ぐことは出来ん」

    953 = 948 :


    「……それでも……」

    「出来ることはしておきたいから……」

    「……」

    「胡桃先輩のクロを暴いた私が言うことじゃ、ないのかもしれないですけど……」

    「仲良くなっていたせいで、今だってとっても辛いです」

    「でも……」

    「胡桃先輩と親しくならなければよかったなんて、思えないから……」

    「だから……」

    「せめてこんな環境だけど、皆で……」

    智葉「……」

    智葉「強いな、お前は」

    「え?」

    智葉「……いいや、何でもない」

    955 = 948 :


    智葉「それより……」

    智葉「改めて言っておくが、今日食堂に顔を出すつもりはない」

    「そ、そんなあ……」

    智葉「元より倉庫から食料品はガメてきてある」

    智葉「生存確認で顔くらい見せてもよかったが、こうして今私の生存を証明してくれる人間も見つかったしな」

    「……」 シュン

    智葉「……そんな顔をするな」

    智葉「明日からは、気が向けば顔くらいみせてやる」

    「……!」

    (ちょっとだけ、仲良くなれたのかな?)

    (どうしよう、何かあげようかな)



    プレゼントをあげますか?
    >>956 (無効な内容は安価下)
    A:はい(プレゼント名を併記)
    B:いいえ

    【現在の所持プレゼント】
    20:希望ヶ峰の指輪
    46:イン・ビトロ・ローズ
    74:だれかの卒業アルバム

    956 :

    指輪

    957 :


    「あ、これ……」 スッ

    智葉「これは……」

    智葉「希望ヶ峰学園の指輪、か……」

    「はい」

    「かつて、国主導で超高校級の人達を集めて育成しようという計画が立って、それで――」

    智葉「……お伽話みたいなものだな」

    智葉「好きなのか、そういうの」

    「あ、はい……その、本とか、都市伝説とか、結構好きで……」

    智葉「……なら、価値が分かる者が持っているべきだろう、この指輪は」

    「あ、いえ……」

    「その……辻垣内先輩に、貰って貰いたいなって」

    智葉「……」

    958 = 957 :


    智葉「普通こういうものは、将来を誓い合った相手に渡すものだ」

    智葉「まともに会話したばかりの人間に渡すには些か重たいな」

    「うう、ごめんなさい……」

    「でも……」

    「辻垣内先輩と、ここに将来を誓っておきたくて……」

    智葉「……」

    智葉「!?」

    959 = 957 :


    「辻垣内先輩は、その、ここから疑心暗鬼が起こると思っているかもしれませんけど……」

    「私は……そんなの、イヤですから……」

    「辻垣内先輩とだって、争いたくなんて……」

    智葉「……」

    「あ、現実を、見てないわけじゃないですよ!」

    「むしろ……」

    「友達と、命を賭けて対立する現実を知ってるからこそ、です」

    「だから……」

    「辻垣内先輩も、絶対、一緒に生きてここを出ましょう……!」

    「誰か一人なんかじゃなくて!」

    「一緒に……皆一緒に外に……」

    「そんな将来を、誓いたくって……」

    960 = 957 :


    智葉「……ふっ」

    「……!」

    智葉「……?」

    智葉「どうかしたのか」

    「あ、えっと……」

    「ようやく笑ってくれたなーって……」

    「その、あんまり人と喋るの得意じゃないし、不安だったけど……」

    「辻垣内先輩と話せてよかったです」

    智葉「……」

    智葉「何と言われようと、今日は朝食会に出ないし、そんな将来の約束は出来ない」

    智葉「だが――」

    智葉「さっきの言葉、頭の片隅にでも入れておこう」

    智葉「……それじゃあな」 バタン

    「……」

    (指輪、ちゃんと受け取ってくれた……)

    (コミュ障の思い上がりじゃなければ、喜んでくれたみたいでよかった……)



    ▼ツジガイトサトハの好感度が上がった!

    961 = 957 :


    誠子「あ、咲」

    「あ、おはようございます」

    誠子「こんなとこにいたんだ」

    誠子「部屋に呼びに行ったのに全然出ないから心配したよ」

    「あ、ごめんなさい」

    「ちょっと、辻垣内先輩に会いに……」

    誠子「ほえ?」

    「その、朝食会に来てくれないかと思ったんですけど……」

    誠子「……」

    誠子「なるほど」

    誠子「じゃあ私も力添えを――」

    「わわ、待って下さいストップストップ!!」

    「ある程度お話出来たし、ちょっとずつ歩み寄れたから、もう今は大丈夫です!」

    「しつこすぎて嫌われてもイヤですし!」

    誠子「そう?」

    誠子「慎重だなー」

    「あ、あはは……」

    (地雷を踏むことを過剰に警戒するタイプのコミュ障なんですよ、私……うう……)

    962 = 957 :


    <食堂>

    誠子「……まばらだけど、一応集まってきてるね」

    「おはよ」

    「一緒に食べない?」

    「昨日言ったように、あーんすれば多少の防衛にはなるし、一人ってのは寂しいし」

    誠子「ん、いいよ」

    誠子「阿知賀にはインハイでも色々お世話になったしさ」

    「来年もあるし、ハーベストタイムを今後どう伸ばすつもりなのかは聞いておきたいかなー」

    「来年も当たる気がするし」

    誠子「仲間は売れないなあ~~」

    「……」

    (来年……)

    (そうだよね……来年また、大会に出るためにも……)

    (絶対に、生きて帰らなくちゃ……!)

    963 = 957 :


    誠子「おまたせ」

    「待った?」

    「いえ……すみません、料理作ってもらっちゃって」

    誠子「いいっていいって」

    「どうせ相互監視しないとまともに料理なんて出来ない環境だったし、三人になったら余計ワチャワチャするしね」

    「……」

    「そりゃ咲達のことは信じたいけど、最低限の自衛はね」

    「他のグループもそうだと思う」

    誠子「やっぱり味は私らのじゃ劣るし、前みたいに気軽に作ってもらえたらいいんだけど……」

    「正直、何人ここに集まるか不明な状態だったからね」

    「大量に残るかもしれない料理を作らせるのも悪いっしょ」

    誠子「まあ、それでも手伝ってくれるっていうから、この焼鮭は作ってもらったんだけど」

    「一応見張ってたし、食べさせっ子の対策もあるから、毒は入ってないと思うけど」

    「……それじゃ、もらおうかな」

    「やっぱり、狩宿先輩達の料理、美味しいし、食べたいもん」 アハ

    964 = 957 :


    「……あ、透華はもう居ないんだ」

    「あ、来てない人の様子を見てくるって……」

    「辻垣内先輩については、来ないけど無事って伝えておいたけど……」

    「なるほど、あのミソッカス組が来てないんだ」

    「ミソッカスって……」

    誠子「まあ、昨日あんなことがあったもんなあ」

    「……」

    「あ、咲は知らないんじゃない?」

    「え?」

    「ほら、昨日、薬局だか薬品室だか……まあとにかく、あの毒ある部屋来なかったでしょ」

    誠子「そっか、あの時居なかったんだ」

    「え? え?」

    「食堂でのアレコレで気まずくなるとしたら、いちごと咲だけど……」

    誠子「そういえば、佐々野さんも見かけないなあ」

    「あの後、薬品室で、またちょっとトラブったのよ」

    965 = 957 :


    「トラブル……って……」

    「毒自体は持ちだされた形跡が確認できなかったんだけど――」

    「他の所、瓶が消えてたじゃない」

    「そういえば……」

    「あれ、持ちだしたのが、どうやら葉子達らしくて」

    「!」

    誠子「何でも、今までのくせで、武器庫に向かって……」

    「そっか、いつも斧とかで壁壊そうとしてたから……」

    誠子「でもあんなことがあった後だし、武器を取る気にまではなれなかったんだってさ」

    「その時に、真っ先にあの部屋を見つけた」

    「それで、栄養剤の瓶を持ちだしたんだってさ」

    「何でそんな……」

    誠子「……」

    「勿論、それを問い質したのよ」

    「正確には、誰が盗んだの、ってとこから長々問い質したんだけど、割愛するわ」

    「とにかく――聞いたわ。どういうつもりなのかって」

    誠子「ただ……あんまりはっきりした答えは貰えなかったんだ」

    誠子「上手く主張がまとまってなかった、って言うのかな」

    「要するに、誤魔化そうとして失敗したのよ」

    「……毒を盗む程の勇気はなかったけど、毒は怖かった」

    「だから、今後のことを考えて、1瓶まるまる栄養剤を盗んだ」

    「ここには食料はたっぷりあるけど、密封されてるのは乾パンやカップ麺とかになるからね」

    誠子「栄養が偏るし、不健康にもなりやすい」

    「そのために、体調を整えるサプリが山程用意してあるんでしょ」

    「で、その中でもことさら汎用性が高い奴を持って行った」

    「……何でだか、ここまで言えば分かるわよね?」

    「……」

    「毒を混ぜられるのを警戒した、ですよね」

    「そう」

    「まだあの時は食べさせっ子のシステムも作ってなかったし、毒ビンも密閉してなかったしね」

    「クロがこっそり栄養剤に毒を混ぜていたら……なんて思うと、栄養剤すら使えなくなる」

    「だから先に持って帰ったってわけ」

    誠子「一応、彼女たち曰く、正当な取り分らしいけどね」

    誠子「ほら、大きな瓶が5つ並んでたの、覚えてる?」

    「はい」

    「計算しやすくなってましたよね……一列5瓶で……」

    誠子「残り17人で5瓶だから、1瓶あたり4人か3人で分けることになる」

    「で、葉子と恵、あと誓子の3人で分けるから、これは正当な分配だ――ってさ」

    「初期人数が20だったことを考えたら1瓶4人で分けるべきだと思うんだけどね」

    「ただ死んで花子が生きてた場合彼女たちに付いてた――って言われると反論出来ないし、素直にあげたんだけど」

    966 = 957 :


    「まあ、そんなこんなで微妙な空気なわけよ」

    「はあ……」

    誠子「口頭であらましだけ聞くと、それっぽく聞こえないだろうけど……」

    「何か企んでないか探る必要あったから、ちょっとね」

    誠子「ちょっとっていうか、割りとガッツリ追い詰めてたよね」

    誠子「こう、正論で頭ぶん殴ってた感じ」

    「やましい行為する方にも責任あるわよ」

    「それに――」

    「自己正当化の一環だろうけど、葉子は言ってたわ」

    「この栄養剤は私らで分け合うから、残りはお前らで好きに分けたらいいだろ――って」

    「……彼女達も、理解してるのよ」

    「誰も彼もを盲信できないということと、でも一人で生き抜けるほど強くないことを」

    967 :

    チームがバラバラじゃねえか

    968 = 957 :


    「……」

    「問題は、そのグループわけよね」

    誠子「?」

    誠子「えーっと、門松サンと上柿サン、あと桧森サンだっけ」

    「あんまり絡む機会ないわよね」

    誠子「確かに……」

    「私は桧森先輩とはちょいちょい……」

    「インハイでは一応試合したこともあるんだし、それでだと思うな」

    「……有珠山が戦った他の高校でここに居るのって、あの辻垣内智葉と洋榎だし」

    「私は直接対決はありませんでしたけどね」

    誠子「……愛宕さんは、誰とでも仲良くしてたって感じだよね」

    「でも、そんな洋榎がいなくなったからこそ、こっからは一層派閥みたいなものができてくる」

    「で、このグループなんだけど……繋がりが、びっくりするくらいネガティブなのよね」

    「ネガティブ……?」

    「ぶっちゃけ、疎外感とか劣等感とか、そういうので繋がってる感じなのよ」

    「正直な所、麻雀の腕じゃこの3人がどうしても遥かに劣る」

    「花子もそうだったけど、麻雀しててもボッコボコで楽しくはなかったと思う」

    「多分、反省して成長できるほどの力もないだろうし」

    「そこに加えて、インハイに出てないことによる顔見知りの少なさ」

    「……結果として、同じく麻雀に楽しく取り組めなくて、なおかつ喋る相手もいない連中でつるむことになりました、って感じなのよね」

    「そ、そんな言い方は……」

    「極端だとは思うけど、歯に衣着せてるような場面でもないからね」

    「……実際、今はどうか知らないけど、多分スタートはそんな感じでつるんでたんだと思う」

    「結局ナイフ盗難騒動の時もバラバラになってたみたいだし、結束自体は脆そうなのよね」

    「そのうえ、毒を警戒して栄養剤をせしめる程度の知能はある」

    誠子「……その点、新免さんとか超がつくほど安牌なんだけどなー」

    (それはわかるかも)

    969 = 957 :


    「……なんにせよ、あそこは内輪揉めしそうなうえ、それが飛び火してもおかしくないから厄介なのよ」

    誠子「飛び火?」

    「直接的な被害が出る可能性も勿論あるし……」

    「瓦解したあと、一人で生きてはいけない彼女達を受け入れるよう迫ってくる可能性がある」

    「特に咲は、誓子に気に入られてるみたいだし」

    「え?」

    「……あのグループ、ネガティブな理由で繋がってるだけで、中のメンバーの思想とかはバラバラだからね」

    「グループのメンバー以外で喋る相手も、それぞれ違うみたいだし」

    「そうなると、誰を信用するかどうかでも揉めるだろうし、結果瓦解したらその”信用してる人”を頼る」

    誠子「この場合、咲がそうなるってことだよね」

    「そう」

    「で、今度はその”信用してる人”のグループが、やってきた人間の処遇で揉めることになる」

    「例えば、咲から見て誓子が信用できたとしても、アタシから見ればそうでもない」

    「で、アタシが誓子と行動するのを嫌がったら――どうする?」

    「ええ!?」

    誠子「どうするって……」

    「アタシを孤立させるのを躊躇って誠子がこっちにきたら、それで少人数が2組出来て終わリ」

    「でも3人以上の組じゃないと、殺人鬼の襲撃可能性を減らせない」

    「3人なら1人殺せない相手が出るけど、2人だと両方処分される可能性があるからね」

    「……かといって、誠子が咲達の元に行けば、今度はアタシが孤立する」

    「そうすると今度はアタシが他のグループの個人的に信頼出来る人間を訪ね、そこのグループでも同じことが起こるってわけ」

    「要するに、どうなるか分からないドミノ倒しの起爆装置になりかねないのよ、あのグループは」

    970 = 957 :


    「……だからここではっきり言っておくわ」

    「咲」

    「アタシは咲を買っている」

    「咲は気にしてるみたいだけど……でも、さっきの裁判でアタシたちを救ったのは、間違いなく咲だよ」

    「冷静な思考と推理力を持っているって思ってる」

    「だから、咲を選んだの」

    「……あと、和の親友ってのもあるしね」

    「……ねえ、手を組まない?」

    「別に他の派閥と断絶しようとか、そういうのでなく」

    「何かあったときは、アタシと咲……ああ、あと、一応誠子もか」

    誠子「一応て」

    「この三人で、助け合って、最後まで生き残ろう?」

    971 = 957 :


    「私は……」

    誠子「うん、いい、いいんじゃない?」

    誠子「憧、頭キレるし」

    誠子「ね?」

    「うん、それは本当にそう」

    「食べさせっ子のアイデアとか、すごく助かったし……」

    「そりゃどーも」

    「それでもあの裁判で謎を解いた咲には今のところ負けるけどね」

    誠子「今のところ、なんだ……」

    「ちなみに誠子は……」

    「……」

    「肉壁として期待してるわ」

    「でも、亦野先輩、水属性っぽいし、陸地で盾にするのはひどいんじゃ……」

    「あー、確かに、陸地でやるなら剣士の方をスカウトすべきだったか~」

    誠子「え!? カテゴリー的に新免さんとかと同じ扱い!?」

    972 = 957 :


    誠子「私だって、夜にあれこれ考えたりしてるんだよ!」

    「例えば?」

    誠子「例えば、ほら、あれ」

    誠子「昨日の夕飯、憧が山盛りのお肉持ってきてくれたじゃん」

    「あれ美味しかった」

    「……ちょっと胃もたれしちゃったけど」

    「胃薬も確かあったわよ」

    「そうなんだ」

    誠子「えーっと、まあ、とにかく、あれも結構優れてたと思うんだよね」

    誠子「確かにああやってれば三人同じものを食べるしか無いし、作る人間は毒なんて入れられないと思ったんだ」

    「もっと褒めるがいいー」 アハハ

    誠子「でもだからこそ、あれだけやれば十分そうなのに、何で食べさせ合いなんて提案したのかなーって」

    「……」

    誠子「そう、そこでふと思いついたんだ!」

    誠子「阿知賀は女子校……」

    誠子「つまり!」

    誠子「憧にはソッチの気があって、誰かとあ~んがしたかったがために、あれを提案したんじゃないかと!」

    「咲、あいつ金銭トレード出していい?」

    誠子「あいつ呼ばわりなうえ人とのトレードですらない!!」

    973 = 957 :


    「……まあ、でも、そこに着眼出来るくらいの脳味噌はあったんだ」

    誠子「し、失礼な!」

    「いやいや褒めてるんだって」

    「着眼点自体は悪くないのかもね」

    誠子「悪かったら釣りも麻雀も出来ないからね」

    「なるほど、そうね」

    「ついでに着眼点が悪くないうえしっかり考察も出来るようならあんな成績じゃないもんね」

    誠子「はっはっは、私だって泣くんだぞ」

    「ま、まあまあ……」

    974 = 957 :


    誠子「でも実際どうなの?」

    誠子「何か意味あったの?」

    「そうやって素直に疑問を持てて、謎を突き止めようと出来るのは美徳だと思うわ、素直に」

    誠子「照れるなー」

    「で、理由だけど……」

    「さっきの策だけじゃ不完全で、食べさせ合うことでグッと毒物混ざる可能性が減るからよ」

    誠子「ふえ?」

    誠子「それって、一体……」

    「さっきのは、あくまで料理を作る人間が毒を入れないための策」

    「どれだけ意識してても、毒を入れたか分からないものがあるでしょ」

    誠子「……?」

    「……あ」

    「咲はさすがに気付いたか」

    「食材、だよね」

    誠子「ああ!」

    「正解」

    「食堂に常に置いてある食材に、事前に毒を盛られる」

    「その可能性も排除しなきゃいけなかったからね」

    誠子「なるほど、それで食べさせ合い」

    「人数減らすのが目的でもない限り、食材に毒を仕込んでもクロになるのは食べさせた人」

    「自分は卒業できず、しかも罪をかぶせるクロ候補が減るだけとなったら、当分は大丈夫でしょ」

    誠子「き、昨日食材に盛られてなくてよかったあ~……」

    「どーだか」

    「……粉末状だし、飲み物系にはすでに仕込んじゃってましたって可能性があるにはあるわ」

    「透華がそれを警戒して朝巴たちとそういうのは処分してたみたいだけど」

    「昨日は時間的にも『水で溶かして食材を漬ける』みたいに凝ったことする時間はなかったし、安全狙いで肉のみだったけど」

    「今後昨日混ぜられた可能性があるもの全部捨てて、新しいの補充されたら、そこそこ安心して色々作れるようになるわ」

    975 = 957 :


    ガチャ

    「っと、透華達戻ってきたわね」

    誠子「あ、新免さんオロオロしてる」

    「ここでは桧森先輩たちの所に行くんですね」

    「多分、深く考える力がないのがプラスに働いてるケースね」

    「栄養剤とかでハブられてるし、普通怖くて単身ご飯だけ混ざったり出来ないわよ」

    透華「ふむ、約一名を除き、揃いましたわね!」

    「ささのん先輩は……龍門渕さんの横、か……」

    「……」

    「咲」

    「え?」

    「さっきの誘いの返事、考えておいてよ」

    「お昼――麻雀の前に、答え聞くからさ」

    976 = 957 :


    誠子「いいんじゃないの、組んじゃって」

    「……」

    「無理して即断しなくていいから」

    「むしろ、ホイホイ飛びつかない思慮深さは評価対象だし」

    「……」 スッ

    誠子「何この紙切――あいたっ!」

    「?」

    誠子「け、蹴らなくても……」

    「……」 チラ

    メモ帳『麻雀が始まる90分前にはホールに来て。話したいことがある』

    「これ……」

    「……ここじゃ、聞かれるかもしれないからね」

    「咲と、あと誠子だけで来て」

    「……」

    誠子「わ、わかった」

    「……」

    「さ、改めてご飯にしましょ」

    「透華の仕切りも始まったしね」

    977 = 957 :


    (朝食会は、つつがなく終わった)

    (龍門渕さんが皆の結束を煽り、池田さん達がちょっとした笑いを起こし場を和ませる)

    (特に覚えないといけない内容があるわけでもなく、きちんと今日は麻雀に出席するよう念を押されて朝食会は幕を閉じた)

    (ほんのすこしだけ、嫌なことを忘れられる朝食会だった)

    「それじゃ、また後で」

    誠子「私もたまには皿洗いとか手伝った方がいいのかなあ」

    誠子「……咲はどーするの?」

    誠子「麻雀まで時間あるけど」

    「……」

    (やっぱり……一部の人だけ信じて固まるのって、寂しいし、よくないとは思う……)

    (でも、私人見知りだから……)

    (ううう、どうしたらいいんだろう……)



    どうする? >>980
    A:誰かを部屋に呼んで一緒に過ごす(相手を併記、1名のみ)
    B:誰かと一緒に過ごす(相手を併記、3名まで、記載された順番に声をかける)
    C:皿洗いを手伝う
    D:一人でどこかに行く(行き先併記)
    E:一人で何かをする(行動併記)

    978 = 957 :

    さすがに人もいないだろうし寝ます
    最近すっかり深夜になってしまって、安価出す度に止まりそうなのですが、以下の2つならどっちがいいとかありますか?

    ①テンポ重視、安価は減らして本編さくさく行こう
    ②エタらなきゃスローでもええねん、安価の自由行動時間は大事

    意見貰えるとありがたいです
    あと次の投下で次スレ立てる予定なので、>>1000だけ残しておいていただければと思います
    ほかは勝手に埋めてもらってOKです

    979 :

    乙です!
    色んな意見があると思いますが私は②ですかね

    981 :


    Bでりゅーかとケイちゃん

    希望は1

    982 :

    今ぐらいのペースなら2でもいいかな

    983 :

    乙です
    1希望でオナシャス

    984 :

    交流したいので2
    あと、ちゃちゃのんの学校は「家」老渡じゃなくて「鹿」老渡

    986 :


    ①がいいな

    991 :

    2スレ目って文字が入りきってしまった……
    4スレとか行くと予定してたスレタイキャラ使いきってまう……
    ここからはガンガン進めていきたい所存

    次スレはここです
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464110530/

    ちなみに安価については今のところ
    安価減らす >>980>>981>>983>>986>>987
    安価このまま >>979>>982>>984>>985>>989>>990
    でやや②優勢。

    とりあえずきりよく次スレから書いていきますので、今後もこっちに意見募集。
    ただ3日書き込みがなかったら居座るのも迷惑なのでその時点で投票打ち切って番外編でも落としたいと思います。


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