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    元スレ咲「リンシャンロンパ」 洋榎「希望の雀卓と絶望の高校生雀士」

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    101 = 90 :


    <ガチャルーム>

    華菜「正面の扉は……」

    華菜「なんだここ……」

    竜華「巨大なウインドウの中にいろんなものが……」

    華菜「そんでもって中央には巨大なガチャ……」

    「あ、これは無料で回るわけじゃないんだ……」 ガチャン

    竜華「っていっても、このコイン穴……」

    「ちょっと大きうて、500円玉とも違うっぽいなあ~」

    「うーん……」

    ガラッ

    「っ!」 ビクッ

    華菜「誰だし!?」

    誓子「あれ、確か……」

    「大将の人達ですね」

    竜華「確か次鋒の……」

    花子「どうもー」

    美子「……」 ペコリ

    102 = 90 :


    誓子「それ、モノモノマシーンって言うんだって」

    華菜「モノモノマシーン?」

    「どうやら巨大なガチャガチャみたいです」

    華菜「そりゃ見りゃ分かるし」

    花子「さっきモノペン呼び出して聞いてみたんだけどー」

    花子「モノペンメダルっつー、オリジナルのメダルを入れて回すんだってさ」

    誓子「それがこれ!」 テーレッテレー

    「……!」

    華菜「何で持ってんの……?」

    誓子「さっき、どうやってメダルを手に入れるか聞いたの」

    「どうやらいろんな所に隠されてるみたいで……」

    誓子「それと、最初に10枚、自室の引き出しに入ってるんだって!」

    「そ、そうだったんだ……」

    華菜「全然気が付かなかったし……」

    「まあ、昨日は色々あって皆疲れてたし、そこまで見る余裕が誰にもなくてもしょうがないかな」

    誓子「あとなんか、不定期で配ってくれるんだってさ」

    花子「最初は1日1枚配布を考えてたけど、忍びこむのが大変だからこうしたんだって」

    花子「10枚あげるなんて太っ腹~とか言ってたっけ」

    103 = 90 :


    誓子「そして、こうして部屋に戻ってメダルを取ってきたってわけ!」

    花子「ま、各施設の精査は他の班がやってるだろーし」

    花子「こーいう班がいてもいいっしょ!」

    華菜「うわー」

    華菜「完全に遊びに夢中の子供の目だこれ」

    「あはは……」

    「でも実際、このガチャガチャの中身って、倉庫にはないものばかりらしくて」

    華菜「ほへー」

    「生活必需品とは違って、嗜好品が入っているみたいだから」

    「本当は、このメダルを賭けて麻雀とかしろってことなんだろうけど……」

    「それはそれで揉め事になりそうだし、こうしてメダルを消費して中身見るのはありかな……ってね」

    ガチャガチャガチャ

    誓子「……ちっ、もうダブった!」

    華菜「そっちの変な睫毛の人は、多分そんな考えなくて純粋にガチャに夢中だけど」

    104 = 90 :


    花子「なになに、何が出――」

    うごくこけし「ヴィイイイイイイ」

    誓子「」

    花子「」

    華菜「んー、なんだこれ?」 ← 知らない

    「さ、さあ……なんですかね……」 ← 知ってる

    「目をそらしたってことは……知ってるのかしら」 ← 知らない

    誓子「ま、まあまあ」 ← 知ってる

    花子「そんなどーでもいいことで、言いたくないこと聞き出すことはないって!」 ← 知ってる

    竜華「そ、そのとーり!」 ← 知ってる

    「まあ、なんちゅーか、変なモン入っとるな~ってことやね」 ← 知ってる

    美子「…………///」 ← 知ってる

    華菜「ふうん……猫じゃらしか何かかな」

    誓子「欲しいならあげようか?」

    誓子「モノペンメダル3枚で」

    華菜「高ッ!」

    誓子「ジョーダン」

    誓子「タダであげるわ」

    誓子「……持ってても困るし」

    「……」

    (誰かにプレゼントする、っていうのもありなんだ……)

    105 = 90 :


    花子「変わった変わったァ!」

    花子「私がとびっきりのアイテム取ってあげるからさ!」

    「……どうする、移動しよっか~?」

    竜華「そうやなあ」

    華菜「ちょっと興味あるけど、全員ここにへばりつくわけにもいかないもんなー」

    「メダル部屋に置いてきてるから、自分達じゃ出来ませんしね」

    華菜「んじゃ、また後で」

    「はい。それじゃあ後ほど麻雀の時に」

    106 = 90 :


    <廊下>

    華菜「む、この扉、何か開かないし」

    竜華「鍵でもかかっとるんかな」

    「こじ開けてみる~?」

    竜華「……」

    竜華「いや、やめとこか」

    竜華「探索自由言われとるけど……」

    竜華「中に何があるか分からん以上、あんまり衝撃与えとうないわ」

    華菜「まー確かに」

    華菜「火薬庫とかいう洒落にならんものがないとも限らないもんなー」

    「その向かいは……」

    「頭の位置に小窓ついとるなあ」

    竜華「ちょっと高い位置やけど……中がある程度見えるようになっとるな」

    竜華「……っと、どうやらこの部屋には先客がおるようやな」

    華菜「んじゃ、この部屋は軽く見るだけにしとくかー」 ガチャ

    107 = 90 :


    <武器庫>

    華菜「うわっ、何だこの部屋……」

    「は、刃物がいっぱい……」

    誠子「武器庫なんだってさ」

    「武器庫……?」

    華菜「えーっと……」

    誠子「亦野誠子。白糸台の2年だよ」

    誠子「宮永先輩にはお世話になってたし……妹さんはちょっと気になってたんだ」

    「は、はあ……」

    誠子「まあ、なんか困ったことあったら、相談してよ」

    「えーっと、ちなみに今、亦野先輩達は何を……」

    誠子「ふむ、それなんだけど……」

    108 = 90 :


    透華「ふむ、ナイフも20本、ですわね」

    「こっちも20ですねえ」

    誠子「一応、数を管理しておこうって話になってさ」

    誠子「さっきからこうして地道に数えてるわけ」

    「……」

    華菜「数えてなくない?」

    誠子「あはは……」

    誠子「まあ、2者確認したら十分だろうしさ」

    桃子「それに、どうやら全部が全員に行き渡るよう、基本20個ずつ用意されてるみたいっすね」

    「棚いっぱいの凶器、かあ……」

    誠子「斧とかナタとか、相当物騒だよねえ」

    「……ん?」

    「なあ、ここ……斧がどう見ても足らへんのと違う?」

    透華「ああ、それなら先程先鋒の方々が持って行きましたわ」

    透華「なんでも、これで壊して脱出出来ないか試すんだとか」

    華菜「いい!?」

    竜華「大丈夫なん?」

    透華「……これだけ大掛かりなことをした犯人が、自分達の用意したもので脱出させるとは思えません」

    透華「が、それで犯行することを予測してないとも思えませんもの」

    透華「恐らく処罰まではされないかと」

    誠子「それに、その大胆さこそが見たかった~とかで、実はあっさりクリア出来ました、なんて可能性も捨てきれないしね」

    華菜「なるほど……」

    109 = 90 :


    桃子「ちなみに……この階、他の扉も封鎖されてたっすね」

    「そうなんだ……」

    透華「……」

    透華「殺し合いのため、と言わんばかりの武器庫の解放」

    誠子「トラッシュルームも証拠隠滅向けだし……」

    透華「そういうことなのでしょう」

    透華「他の部屋の解放条件はわかりませんが……当分、使う機会はないと思われますわ」

    誠子「どうやら門松さんや新免さん」

    誠子「ああ、えっと、先鋒の、パイナップルみたいな娘と刀の娘ね」

    誠子「彼女たちが斧やら使っても、やっぱり開かなかったみたい」

    「さすがにキープアウトってテープでガチガチの部屋は、やばそうなんで試さなかったみたいですけどね」

    竜華「……なるほど」

    華菜「んじゃ、とりあえず逆の階段使って1Fに戻るし」

    110 = 90 :


    <1F>

    華菜「さて、逆側の廊下は……と」

    「こっちは、曲がり角までほとんど扉がないですね……」

    竜華「閉塞感ものすごいな……」

    「ほんで左に曲がる角の右手にある扉は……と」 ギィ

    竜華「お手洗いみたいやな」

    華菜「無駄に綺麗で無駄に設備が整ってるし」

    「……」

    「掃除とか、せんくて大丈夫なんやろか」

    華菜「……まあ、そこまで長居しないし、麻雀の時以外は個室のトイレがあるし、まあ……」

    111 = 90 :


    華菜「んで、曲がり角を曲がって左手最初の扉が……」

    「私の目覚めた資料室、ですね」

    竜華「資料室、かあ」

    竜華「何の資料なんやろ」

    「少し見てみましたが……」

    「主に、麻雀関連の書籍が多かったように思います」

    華菜「ふうん」

    「……」

    「読んだことのない麻雀小説なんかもあったし、借りて帰ろうかなあ」

    華菜「マジで」

    112 = 90 :


    <資料室>

    竜華「なるほどこりゃすごい」

    「そんなに広ないけど、これ全部麻雀関係だとしたら、かなりのもんやなぁ~」

    「……」 イソイソ

    華菜「ほんとに借りてるし!」

    「図書委員みたいな人いないけど……この貸出カードを書けばいいのかな」

    竜華「律儀やなあ」

    「勝手に持ち出せそうやのにね」

    華菜「まあ、勝手に持ちだしたらバレそうだけどなー」

    華菜「本棚に露骨に隙間ができるし……」

    華菜「ん?」

    113 = 90 :


    竜華「どうかしたん?」

    華菜「……麻雀関係の本の奥……」

    華菜「もう1冊、何か本が……」

    「こ、これって……」

    「……」

    「殺人のために使えそうな資料、やなぁ……」

    竜華「人体急所マップに武器のハウツー……」

    華菜「ああああ、頭痛くなるし!!」

    竜華「どえらいもん見つけてもうたなあ……」

    華菜「……」

    華菜「これを報告しないってのは……」

    竜華「……気持ちは分かるけど、多分やめた方がええな」

    竜華「ずっと隠し通せるもんとも思えへんし」

    「そうなった時、最悪ウチらが隠しとったのがバレたら……」

    「疑われるのは私達……ってことですね」

    華菜「……うう」

    114 = 90 :


    <倉庫>

    華菜「……で、さっきの正面の扉が倉庫、と」

    「構造上の都合か、横長やねえ」

    竜華「カップ麺やペットボトルの水なんかがあるな……」

    「夜時間はこれでしのげってことでしょうか」

    「部屋に持ち込んどいた方がええかな~?」

    竜華「いやー、どうやろ……」

    華菜「部屋には冷蔵庫がないから水はどんどんぬるくなるし……」

    華菜「カップ麺も談話室まで降りてこないとお湯がなくて作れないし」

    「うーん、あんまり意味なさそうやなあ……」

    「さすがに深夜一人で下まではあんまり降りてきたくないですもんね……」

    華菜「実際昨日、超不気味だったし!」

    華菜「一応僅かな明かりはついてるけど、それでも薄暗いし正直不気味で……」

    竜華「そういや、廊下の方は電気オートなんかな」

    「スイッチ、ありませんでしたもんね」

    華菜「あ、でも倉庫にはそこに電気スイッチあったし」

    「あ、ほんまや」

    竜華「入って来た時明るかったけど……誰か消さんと出ていったんやろなあ」

    「まあ、電気代とか気にしてられへんし、ええんちゃうかな~?」

    華菜「まあ、でも、どのくらい使い過ぎるとブレイカー落ちるとか分からないから、切っておいた方がよくないか?」

    「……」

    「そうですね」

    「それに……普段切っておけば、電気が点いてることで誰か居るってすぐわかりますし」

    115 = 90 :


    <廊下>

    竜華「ほんであの目立つ扉が、雀卓の置いてあるホールか……」

    「一周してもうたねぇ~」

    華菜「まだちょっと時間あるけど、どーしよ」

    竜華「とりあえず戻ってええんちゃう?」

    竜華「他に見て回る時間まではないし」

    華菜「了解ー」

    ガチャ

    華菜「他の班の連中は……まだみたいだな」

    116 = 90 :


    <ホール>

    「ほんま、大きいなあ~~」 タッタッタ

    竜華「とりあえず、このホール調べて待ってよか」 スタスタスタ

    華菜「確かに、雀卓5つあるだけのくせに大きいホールだし」

    「……ですね」

    華菜「……」

    華菜「あのさ」

    「……はい?」

    華菜「ひょっとして……人見知りだったりする?」

    「ふえ!?」

    「え、ええと……」

    「そ、そういうわけじゃないですけど……」

    「確かに、まあ、そこまでコミュニケーションが得意では……」

    華菜「んー、そっか」

    華菜「いや、何かさっきから、いつも以上に大人しいなーってちょっと心配だったんだ」

    「うう、すみません……」

    華菜「あー、いいって、謝らなくて」

    華菜「勝手に心配してただけだしな」

    「じゃあ、ええっと……ありがとうございます」

    華菜「?」

    「その、直接面識がない人達しかいなかったら、多分ほんとに何も喋れず黙々と調べるだけでしたから……」

    「その、池田さんがいてくれて、助かりました」

    華菜「にゅあああ……」

    華菜「す、素直にそう言われるとなんか照れるし……!」

    117 = 90 :


    ガチャ

    洋榎「おっ、もう戻ったんか」

    「あ、おかえりなさい」

    洋榎「ただいまーっと」

    胡桃「それだと何か、咲ちゃんがずっとお留守番してたみたいだよ」

    「あ、あはは」

    ガチャ

    透華「あら、結構もう戻ってらしてるみたいですわね」

    智葉「中途半端に時間があっても探索は不可と判断したのだろう」

    ガチャ

    誓子「ありゃ、もうお揃いだ」

    (続々と皆帰ってきて……)

    (予定より10分くらい早かったけど、情報好感が始まりました)

    118 = 90 :


    透華「どこから発表していきます?」

    洋榎「んー、わかりやすく、先鋒から順番でええやろ」

    智葉「……そうだな」

    那岐「我々は、武器庫から持ちだした道具を使って、脱出を試みた!」

    葉子「ま、結果は表情からお察しだけど」

    やえ「壁は勿論、あの謎の鍵がかかった赤い扉まで、どれも頑丈に出来ていた」

    やえ「やはり無理矢理武力を用いて脱出するのは難しそうだ」

    智葉「それと……」

    智葉「倉庫の棚、及び談話室のテーブルの破壊を試みた」

    花子「はぁ!?」

    誠子「え、なんで……?」

    智葉「無意味な破壊が許されるのかを確認するためだ」

    智葉「……結論から言うと、モノペンが出てきて止められた」

    葉子「調査はいいけど、調査と無関係に、無意味に設備を壊すのはやめてくれってさ」

    やえ「ただ……処罰については言及されなかったな」

    透華「やろうと思えば出来なくはない……といったところですわね」

    洋榎「まあ、あんまりやるメリットもなさそうやけどな」

    119 = 90 :


    透華「他に何か発見は……」

    やえ「いや、私は特になかったな」

    葉子「……」

    洋榎「ん?」

    洋榎「何かあったんか?」

    葉子「ああ、いや、別に……」

    智葉「下手に誤魔化すと、トラブルの元になるぞ」

    葉子「いやいや、でもホントしょーもないし、ゼッテー今回の話し合いに影響しないから!」

    胡桃「言うだけ言ってみなよ」

    「一見無関係そうでも情報があるに越したことはないし……」

    「些細なことでも情報提供する環境づくりって、大事だしさ」

    120 = 90 :


    葉子「……いやさ、なかったんだよ」

    葉子「倉庫の生活必需品の中に」

    誠子「なかった……って」

    胡桃「なにが?」

    葉子「…………」

    智葉「門松」

    葉子「わーってるって!」

    葉子「タバコだよ、タバコ!」

    胡桃「……」

    葉子「あー、ほら、そーいう目で見る!」

    「健康に悪いし、やめた方がええで~?」

    葉子「うっさいなー、そういう話じゃないだろ!」

    葉子「とにかく、なかったんだよ、タバコが!」

    花子「そりゃないっしょー」

    「必需品……では、ないですよね……」

    葉子「いや吸う人間的には必需品なんだって!」

    葉子「……それに、タバコはともかくとして、ライターすら無いってどーなのよ」

    葉子「懐中電灯から生理用品、綿棒ティッシュとマツモトキヨシばりに揃えておいてさあ」

    葉子「火ぃ点けられるもんは無いって、ちょっとおかしくね?」

    洋榎「せやろか……?」

    「まあでも……殺し合いが目的なら、あってもいいものではあるわよね」

    「ニコチンは毒物にできるし、炎は殺害手段にもなれば証拠隠滅にも使えるし」

    121 = 90 :


    「そんな物騒な……」

    「考えたくなくても、考えなきゃいけないでしょ」

    透華「……武器庫の扉には、顔の高さくらいに小窓がありましたわ」

    胡桃「あー、あのガラス張りの?」

    洋榎「どこぞのオチビさんが上手く覗かれへんやったやつやな」

    胡桃「うるさいそこ!!」

    胡桃「ジャンプしたら覗けるから!!」

    透華「ランドリーも、扉がガラス張りで中が丸見え」

    「……証拠隠滅や武器の確保は、そう簡単には出来ないってことだろうね」

    「焼却炉も鉄格子の中だったし、厨房の包丁や火を使うには食堂を通らなきゃならない」

    「殺し合いは推奨するけど、安易なものは求めてない……」

    「頭を使え……ってことなのかもね」

    122 = 90 :


    「ええっと、私達次鋒の発見としては……」

    美子「この、モノペンメダルくらいです」

    胡桃「なにそれ」

    花子「各部屋の引き出し、上から2番目に入ってるんだけど……」

    「これで地下の巨大なガチャガチャを回せるみたいです」

    花子「なんでも100種類あるらしいっすわ」

    誓子「あともう1点、発見があったわ」

    誓子「あのね……ガチャって、クソよ」

    洋榎「めっちゃ目ぇ濁っとる……」

    胡桃「なんかこわい……」

    誓子「おかしいわ……たった10連でもうダブるなんて……」 ブツブツ

    美子「あと、不定期で補充してくれるみたいです」

    「ガチャの中身は嗜好品や暇つぶしの道具が中心みたいです」

    葉子「倉庫にない娯楽はそっちで……か」

    透華「麻雀で賭けたければそのコインを……ということかもしれませんわね」

    123 = 90 :


    洋榎「っと、ウチラの発表やな」

    洋榎「ウチらは、どーせ他の皆が下は探してくれると思っとったから……」

    胡桃「2F……個室エリアを調べたよ!」

    透華「個室を、ですの?」

    洋榎「当たり前やけど、各部屋鍵は違っとるようで、他の部屋の鍵じゃ開かへんかったわ」

    洋榎「それと、部屋のレイアウトやけど、どこも同じ造りらしいで」

    「角部屋の私の部屋も、特に大差なかったわ」

    ちゃちゃのん「うん。階段ある方の部屋のちゃちゃのんの部屋も、階段ない側のヒロちゃん達の部屋と大差なかったけえ」

    透華「なるほど……」

    「それと……あの部屋、覗き穴はないみたいね」

    「えっ」

    洋榎「誰かが訪ねて来た場合、ドアを開けんと相手の確認も出来へんっちゅーわけや」

    胡桃「インターホンで会話出来るような設備もなかったしね」

    智葉「疑心暗鬼を煽るため、だろうな」

    124 = 90 :


    洋榎「あと、防音がえらいしっかりしとったわ」

    胡桃「洋榎がどれだけ騒いでも、隣の私の部屋には聞こえなかったよ」

    「廊下にもね」

    洋榎「あと、倉庫の中に目覚まし時計があってんけど……」

    洋榎「その音も、やっぱり外には漏れへんかったわ」

    透華「完全防音、ですのね……」

    竜華「中で何が起きとっても、外には分からんっちゅーわけか」

    洋榎「あと、そんなやから、ノックしてもあんまり聞こえへんから意味ないわ」

    洋榎「部屋から出そう思ったら、インターホン押すしかないな」

    胡桃「インターホン自体は結構大きくて、シャワールームでシャワー前回にしていてもバッチリ聞こえる音量だったよ」

    洋榎「……」

    洋榎「ほんま、あれ連打されたら嫌でも起きるで」

    胡桃「多少でも粘ったっぽい新免さんってすごいなーって」

    那岐「はっはっは、そう褒めないでくれ」

    那岐「武士として当然のことさ」

    葉子「多分褒められてないんだけど……?」

    125 = 90 :


    洋榎「あと、シャワールームのすりガラス」

    洋榎「あれも相当頑丈やったわ」

    胡桃「試しに洋榎がドロップキックしてみても、うんともすんとも」

    洋榎「物投げてこら割れへんわって思ってからやったから、躊躇もなく全力でドロップキックしてんけどな」

    那岐「どうやらガラスは強化ガラスとか防弾ガラスとかなのかもしれないな」

    那岐「壁が壊せぬいらだちで、なんとなくランドリーの扉ぶち破ろうと斧を振ったが、弾かれたし」

    葉子「お前途中でちょいちょい居なくなってサボってるのかと思ったらそんなことしてたのかよ!!」

    那岐「武士の嗜みだ」

    葉子「謝れよ! それ武士っつーか辻斬りに近い嗜みだかんな!!」

    126 = 90 :


    透華「私達副将は、武器庫を中心に調査致しました」

    「武器をしこしこ全部数えてましたぜ」 ギッヒ

    透華「数えやすくするためか、バトル・ロワイアルでもさせたいのか……」

    透華「基本的に、各武器20ずつ用意されていましたわ」

    「一応確認しとくけど、持ちだされていたのは……」

    透華「ありませんわ」

    透華「先鋒の方々が使われていた斧についても、全て返却してもらってます」

    桃子「一応、どんな武器があったのかメモってあるんで……」

    誠子「電子手帳にメモ帳機能あるっぽいから、それに写してもらうといいかも」

    透華「ちなみに毒物の類はありませんでしたわ」

    透華「それと、銃火器の類も」

    洋榎「あくまでバトル・ロワイアルよりは金田一少年の事件簿……ってか」

    127 = 90 :


    透華「それと……」

    透華「武器庫に、鍵はかかりませんでしたわ」

    洋榎「!」

    胡桃「そういえば、倉庫とかにも鍵ってかからないんじゃなかったっけ」

    「でも確か……談話室には鍵がかかったような」

    「密室殺人をするなら個室化談話室か……ってことかな」

    智葉「武器庫に立てこもることは不可能、ということかもな」

    竜華「……ほんなら、最後、発表させてもらうで」

    (私達は、資料室に殺人の手引があったことを中心に、調査報告を行って、そして……)

    透華「……なるほど」

    透華「調べれば調べるほど……気が滅入りそうになりますわね」

    「……ここからは脱出が出来ないし、殺しをさせたいんであろう情報がドンドン出てくる」

    「笑えない冗談ね」

    128 = 90 :


    洋榎「冗談みたいやけど……そろそろ麻雀の準備もせーへんとあかん」

    透華「ですわよね……」

    透華「他になにかある方はいらっしゃいまして?」

    「あ、調査結果とは違うんだけど……」

    透華「はい」

    「カップ麺とお湯用ののミネラルウォーター、談話室にいくつか移動してます」

    「あと、ペットボトルのお水は、厨房の冷蔵庫にも」

    透華「あら、気がききますのね」

    「職業病みたいなものですよ」

    華菜「それより……麻雀の準備って?」

    洋榎「そらお前、対戦カード決めたりや」

    洋榎「引退する奴も多いし、ポジションごとに戦う必要もないやろ」

    洋榎「せやから……そうやな。あの雀卓を北として……」

    洋榎「この中央の卓は中としようか」

    洋榎「東南西北中をそれぞれ4枚ずつ用意するから、それぞれ引いて、それぞれの卓で打つとしようや」

    胡桃「……こんな場なのに楽しそうだね」

    洋榎「まーな」

    洋榎「せめて麻雀くらい楽しまな、ほんまに滅入ってしまうやろ」

    胡桃「……だね」

    129 = 90 :


    「……じゃあ、私はこれで」

    「……」

    「中」

    「真ん中の卓かあ……」

    ちゃちゃのん「あ、咲ちゃん、じゃったよね」

    ちゃちゃのん「おんなじ卓じゃね」

    「あ、はい、ええと……」

    ちゃちゃのん「あ、ちゃちゃのんは、佐々野いちご」

    ちゃちゃのん「ちゃちゃのんでええけえ、気軽に呼んじゃって」

    「あ、はい」

    (この人……私と同じで、コミュニケーション下手の臭いがする……)

    130 = 90 :


    「他の二人は……」

    洋榎「おっ」

    洋榎「ええとこ引いたわ」

    洋榎「優勝チームの大将サンの実力、見させてもらうで~」

    「よ、よろしくお願いします……」

    誓子「爽がやられた娘か~~~」

    誓子「揺杏はともかく、爽がボロ負けした相手っていうのは、まずいかもなあ~」 ウーン

    「い、いえ、そんな……」

    誓子「あ、でも、ダーツなら結構自信あるかも!」

    誓子「そうよ、ダーツで勝負しましょう」

    誓子「麻雀部の誇りを賭けて、ダーツ勝負なら負けないから!!」

    「え、えーと……」

    (この人何言っているんだろう……)

    131 = 90 :


    (そして……)

    洋榎「うっし、トータルでは勝っとる!」

    「や、やっぱりお強いですね……さすが部長を追い込んだ人……」

    ちゃちゃのん「うう、あんまりいいとこなかったよう……」

    誓子「あ、でも、1回はラスじゃなかった!」

    洋榎「トータルではボロ負けやで自分」

    誓子「でも格上相手にラス回避って、こう、やったってなるじゃない!」

    洋榎「よう全国来れたな自分。おもろいわー」

    誓子「どっちかっていうと、何か賭けてる時の方がエンジン入って……」

    洋榎「ほほう」

    洋榎「ほんなら、何か賭けるか? あのモノペンのメダルとか?」

    誓子「あ、それ全部使いきっちゃってて……」

    洋榎「むー」

    洋榎「普通に半荘やるほど残り時間もないし終わってええかと思ってんけど……」

    洋榎「差し馬するならもっぺんやってんけどなあ」

    132 = 90 :


    洋榎「まあ、ウチが勝つの濃厚やし、ウチが負けたら何か罰ゲームしたるで」

    誓子「……それも楽しそうかも」

    誓子「でも……」

    誓子「どうせなら、これがいい!っていうのが」

    洋榎「ほほう」

    誓子「私……ううん、私達、後輩のユキをアイドルにするために頑張ってるの」

    誓子「だから――」

    誓子「すでにアイドル扱いされてるちゃちゃのんに、興味があって」

    ちゃちゃのん「ふえ!? ちゃちゃのん!?」

    誓子「だから、どういうリアクションがナチュラルボーンアイドルなのか調査したくて」

    誓子「まあ、要するに――」

    誓子「私が勝ったら、ちゃちゃのんのおっぱいを揉むわ」

    ちゃちゃのん「!?」

    133 = 90 :


    洋榎「なるほど……」

    洋榎「乳を揉まれた際の、天然物アイドルのリアクションを知りたい、か……」

    誓子「あざとい演技になったら困るし、でもあの娘、演技以外だと冷めた反応しちゃいそうだしね」

    洋榎「なるほど、ようわかった」

    洋榎「けど――立場は、対等やないとアカン」

    ちゃちゃのん「え、あの、ちゃちゃのんの意思は……」

    洋榎「ウチが勝っても、ちゃちゃの乳を揉む」 ドン

    洋榎「こいつのおっぱいを揉む権利を賭けて、真剣差し馬勝負や」

    誓子「……絶対負けない!」

    ちゃちゃのん「ええ!? ちょ、ちゃちゃのんの意思はぁ!?」

    134 = 90 :


    洋榎「……」 バチバチ

    誓子「……」 バチバチ

    (めちゃくちゃ火花散ってるよお……)

    (ど、どうしよう……)

    >>136


    A:私もおっぱいで(乱入する)
    B:あ、あはは……(苦笑いして流されるまま差し馬対決が始まる)
    C:さすがにそれはちょっと……(待ったをかける)

    139 = 90 :

    思ったより人いたからちょっとだけ再開
    まあ意味はわかるんで今回はAで
    次からはちゃんと読んでね

    140 = 90 :


    「私もおっぱいで」 ドン

    ちゃちゃのん「ふえええええええ!?」

    誓子「へえ……」 ニヤリ

    洋榎「面白いやんけ……」 ニタァ

    洋榎「ほんなら――おっぱい賭けた真剣勝負といこうやないの!」

    誓子「見ててね、ユキ」

    誓子「絶対おっぱい揉んで帰るから!」

    「負けません」

    「嶺の上に花を咲かせて――」

    「おっぱいという嶺の頂点にそびえる、今にも咲かんばかりの蕾をつかみとって見せますッ」 ゴッ



    ▼アタゴヒロエの好感度が上がった!
    ▼ヒモリチカコの好感度が上がった!

    141 = 90 :


    そして――

    洋榎「くっ……まくられた、か」

    誓子「くっそー、いい感じだと思ったんだけどな~」

    洋榎「いや、実際めっちゃ気迫あってよかったわ」

    「……」 モミモミモミモミ

    ちゃちゃのん「ちゃ、ちゃちゃのんはちいっとも良くないよお!」

    「……」 モミモミモミモミ

    ちゃちゃのん「ちょ、やめ……ひうっ!」

    「……」 モミモミモミモミ

    ちゃちゃのん「せめて何か言って……ひゃんっ!」

    ちゃちゃのん「ちょ、先端はらめえええええええええ!」



    ▼スキル『おもちもみ師』を入手!



    ちゃちゃのん「捨ててそんなスキル!!」

    142 = 90 :


    華菜「なーんか楽しそうなことやってるし」

    「ちょっとくらい馬鹿げてる条件でやった方が面白かったかもね」

    桃子「こっち、ガチだけど淡々としてたっすもんね」

    「……さすがにおっぱいはあれだけどね」 アハハ

    「まーでも、メダルくらい賭ければよかったかなあ」

    那岐「ちなみにこちらの卓では賭けてたぞ」

    華菜「おわっ! 全裸ァ!?」

    那岐「はっはっは」

    那岐「ちょっとしたジョークでモノペンメダル足りない分は脱衣すると言ってみたら見事に身ぐるみ残さず剥がされた」

    「なーにやってんのよ……」

    那岐「いやー、さすがに元2位と3位が居る卓では些か無謀だったか」

    「よく賭けようと思ったわねそれ」

    智葉「一人沈みでも挑み続けた根性は買おう」

    「ええもん見せてもろたわ~」 ケラケラ

    美子「……フらなくてよかった……」

    「んでもう一人は相手に合わせてフォーム崩してでも振らずに上がれる安河内さんって……」

    華菜「マジで何でそれでやろうと思ったんだコイツ」

    143 = 90 :


    那岐「勝てぬと分かっても、武士には戦わねばならぬ時がある!」

    那岐「武士とは、誇りと高潔な魂で生きているのだッ」 ドヤーン

    智葉「ちなみにトんだ分の支払いがまだだぞ」

    「ほんなら、最後に残った刀置いてってもらおか~」

    那岐「そ、それだけはご勘弁を……」 ヘコヘコ

    那岐「あ、ほら、肩とかお揉みしますんで……」 ヘコヘコ

    「誇りどこ行ったのよ」

    華菜「あれでまだ武士云々言えるあたり、高潔な魂っていうより図太く鋼鉄な魂だし」

    144 = 90 :


    「ていうか、やっぱり武人ってサラシ巻くんやな~」

    「智葉と一緒やね」

    智葉「……」

    那岐「ほう」

    那岐「ほほう!」

    那岐「もしや、同じ武士愛好家では……?」

    「んで、もはやただの愛好家になってるし」

    智葉「……確かにサラシは巻いているし、刀も振るう」

    智葉「だが生憎、全て仕事であって趣味ではない」

    那岐「……」 ショボーン

    洋榎「さらしかー、見てみたかったな」

    誓子「そういえば……上半身は武士っぽくサラシを巻くとして……」

    誓子「下半身は何もないの?」

    誓子「今後のユキのコスプレの参考に聞いておきたいんだけど」

    那岐「……!」

    那岐「くっ……下半身を武士テイストにする、という発想が抜け落ちていたとは……!」

    那岐「ま、また明日か明後日かもうちょっと後にまたここに来てください」

    那岐「その時は、本当の全身武士ファッションをお見せしますよ!」 ドヤドヤーン

    「あーこれ構うと面倒くさいタイプだわ……」

    「ほんじゃ、刀の代わりにペナルティで毛でも脱いでもらっちゃおか~」

    那岐「!?」

    那岐「や、でも、毛を剃るものが何もないし……ほら、倉庫のやつって、産毛用だから……」

    智葉「その腰にぶら下げた刃物は飾りか?」

    那岐「い、いやあああ! 許して!」

    那岐「このムラマサは巨大な陰謀を斬るものであって、陰毛を斬るものじゃないんですうううう!」

    葉子「キャラぶれっぶれじゃねーか!」

    洋榎「お、そっちの卓も終わったんか」

    葉子「あー負けた負けた」

    葉子「負けすぎて何も残らねー試合だったわ」

    透華「噂に違わぬミソッカス具合ではありましたわ」

    「いやー、さすが龍門渕高校って強さでしたね……」

    花子「いやー、他の二人よりは強い自信あるし、食らいついたけど、それでもやっぱパネーっすわ」

    145 = 90 :


    洋榎「全卓終わったようやな」

    透華「それで、どうしますの」

    洋榎「んー……」

    洋榎「とりあえず自由行動でええんちゃう」

    洋榎「ぶっちゃけすぐに脱出出来そうな要素はなかったんやし……」

    洋榎「これ以上やっても、精神的に追い込まれてまうやろ」

    胡桃「まあ、1回間置くと、見落としてたものに気付いたり~っていうのもあるしね」

    洋榎「ちゅーわけで、自由行動といこうや」

    洋榎「幸か不幸か、泊まりこむには申し分ない設備があるわけやしな」

    「……」

    (自由行動かあ……)

    (どうしようかな……)



    どうする? >>148
    A:誰かを部屋に呼んで一緒に過ごす(相手を併記、1名のみ)
    B:誰かと一緒に過ごす(相手を併記、3名まで、記載された順番に声をかける)
    C:誰かと一緒に探索する(相手と行き先を併記、2名まで、記載された順番に声をかける)
    D:一人でどこかに行く(行き先併記)
    モノモノマシーンは行き先をガチャルームにすれば引けます

    146 :

    C
    いちご、ネキ

    147 :

    C、チカとヒロ

    148 :

    C憧池田ガチャルーム

    149 :


    桃子

    150 :

    そういやメダル何枚あるんだっけ?


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