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    元スレ勇者「仲間TUEEEEEEEEEEEEEE!!」

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    401 = 397 :

    ー 街道 ー


    勇者「……いい人だったな、あのおかみさんは。結局、酒も干し肉も用意してくれたし、本気で心配してくれてた」

    「」バルルッ


    パカラッ、パカラッ、パカラッ


    勇者「相棒、もしもの時は、お前だけは必ず逃がすからな。その時は遠慮なく町まで戻ってくれよ。頼んだぞ」

    「」ブルル


    パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ


    勇者「見えてきた、あそこだ。こうして眺めるのも十五年振りだよな。騎士団長の馬に乗せられて、最後に見た景色そのままだ」


    パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ


    勇者「今だからわかるけど、あの山、相当大きかったんだな。かなり広いし」

    勇者「今じゃ誰も登る人がいなくなったって聞いてるけど、道はまだ残ってるだろうか……。もしも残ってなかったら、相棒は連れて行けないからな……」

    勇者「藪が繁っててもいいから、道自体は残ってて欲しいんだが……」

    「」ブルル


    パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ……

    402 = 397 :

    ー 勇者の生まれ故郷

     奇妙な魔物が出現する山

           麓付近、山道 ー


    勇者「良かった……。少し尾根が繁ってるけど、まだ道は残ってる。これなら、相棒も一緒にいける」

    「」カッポ、カッポ


    ガサガサ……ザザザ、ガサガサ……


    勇者「!」チャキッ (剣を構える)

    「」バルルルッ


    ガサガサ……ガサガサ…………


    勇者「行ったか……?」

    勇者「気配は消えてるけど……」

    勇者「しかし、不気味だな……。普通、魔物はすぐに襲ってくるもんなんだが……」

    勇者「そりゃ、闇雲に襲われるよりはずっとマシだけど……」

    勇者「狙われてる様で、気持ち悪いのも確かだ……。狩りの準備をされてるみたいで不安になる……」

    403 = 397 :

    ー 山道、山の中腹辺り ー


    メキメキッ、ボキッ!! (木の折れる音)


    勇者「近いっ! 魔物か!?」チャキッ

    「」バルルルッ!!


    ノソッ……

    氷ゾウガメ「シューッ……」(全長31メートル)

    【奇妙な魔物・タイプ亀】
    『体力 :5279
     攻撃力: 673
     防御力:9091
     魔力 :1241
     素早さ:  53』



    勇者「!!??」

    404 = 397 :

    氷ゾウガメ「…………」チラッ


    勇者「何だ、このバカでかい亀は!? これでも魔物なのか!?」サッ (剣を構える)

    「」バルルッ!!


    氷ゾウガメ「…………」ジィーッ


    勇者「ぐっ! やる気か!?」


    氷ゾウガメ「…………」

    氷ゾウガメ「」ノッシ、ノッシ…… (無視して去っていく)


    メキッ、ボキッ!! (木がなぎ倒されていく)


    ノッシ、ノッシ…………



    勇者「……何もせずに去っていった」フゥ

    勇者「しかし、何でこんな山の中に巨大亀が……」

    勇者「しかも、襲って来なかった……。一体、何だったんだ、あれは……」

    405 = 397 :

    ー 山道。頂上近く ー


    ガサッ、ガサササッ


    トゲ持ち大蛇「シュルルルッ……」(全長28メートル)

    【奇妙な魔物・タイプ蛇】
    『体力 :18036
     攻撃力: 6797
     防御力: 3814
     魔力 : 3420
     素早さ: 4513』


    勇者「」ビクッ!!

    「」ヒヒーン!!



    トゲ持ち大蛇「…………」ジィーッ


    勇者「く、来るのか……!!」チャキッ


    トゲ持ち大蛇「…………」

    トゲ持ち大蛇「シュルルルッ……」ウネウネ


    ウネウネ……ウネウネ…………



    勇者「また去っていったか……」フゥーッ

    「」バルル……

    406 = 397 :

    勇者「それにしても、本当に見た事のない魔物ばかりだな……。しかも、それが大量にいる」

    勇者「これなら、誰もこの山を登ろうとしないっていうのは納得だ。あまりに心臓に悪い……」ハァ

    勇者「とはいえ、これまで一度も襲われてないっていうのが不思議だな……。ここの魔物は大人しいのか……?」


    シギャアアアアアッ!!

    グギャッッ!! ギギャーーーーッッ!!


    勇者「」ビクッ!!

    「」ヒヒーン!!


    勇者「いや、そんな事はないか……。さっきの大蛇が、向こうで巨大なネズミを襲って食べてる……」ドキドキ

    勇者「魔物だけを餌としてるのか……? まあ、あれだけ巨大だと、人間一人程度じゃ物足りないだろうが……」

    勇者「何にせよ、この山は少しおかしい……。どうしてこんな風に変わってしまったんだ……」


    勇者「もうすぐ、俺が住んでた村だけど……。これじゃ、もう誰も住んでる訳がないよな……」

    「」カッポ、カッポ……

    407 = 397 :

    ー 山奥の村、近く ー


    勇者「見えた……! あそこだ……!!」

    勇者「村だ! 村の柵がある!! 変わってない!!」

    勇者「どこも荒らされてなんかない!! 柵が破られてもいない!!」

    勇者「みんな、まだあそこに住んでるのか!! 全員、無事なのか!!」

    勇者「とにかく確かめに行くぞ、相棒!!」タンッ

    「」ヒヒーン


    パカラッ、パカラッ、パカラッ


    と、その時!!



    ガサッ!! ガサササッ!!


    キメラ「グオオオッ!!」ダダッ

    【合成魔獣・獅子タイプ】
    『体力 :451
     攻撃力:129
     防御力: 77
     魔力 : 74
     素早さ: 50』



    勇者「あれはキメラ!!? こんなところにまで、いたのか!?」

    勇者「しかも、まずい!! 一直線に村を襲おうとしてる!! くそっ!!」

    408 = 397 :

    キメラ「グルルルッ!!」ダダダッ


    勇者「まずい!! キメラの攻撃力なら、あんな木で出来た柵なんて一撃だ!!」サッ (馬から飛び降りる)

    勇者「相棒は逃げろっ!! こいつは俺がやる!!」ガチャッ (魔法銃を構える)



    ガタッガタッ (木の柵から音がする)

    ガラッ


    村人「何だべ、騒がしいな……」ノソッ



    勇者「!!」

    勇者「人がいたのか!! でも駄目だ! 逃げてくれ!! 襲われるぞ!!」



    キメラ「グオオオッ!!」ダダダッ



    勇者「やめろおおおおおっ!!!」

    409 = 397 :

    村人「ん?」

    キメラ「グオオオッ!!」ダンッ (飛び掛かる)


    村人「ほいさ」ドゴッ!!


    ズゴガラグワバキボキメキガッキーン!!!!


    キメラ「グボオホギグゲゴアギアグゲゴガアアアアアッッッ!!!!」ドーンッ!!!
    体力:451→0


    勇者「」




    村人「さっきから騒いでたのはこの魔物かい、ったく。人騒がせな」

    【山奥の村人】
    『体力 :774万
     攻撃力:561万
     防御力:359万
     魔力 :   0
     素早さ:428万』



    勇者「村人TUEEEEEEEEEEEEEE!!!」

     

    410 = 397 :

    ここまで

    411 :

    えぇ・・・

    412 :

    ドカベンの岩鬼みたいな音がした

    413 :

    正直に言う
    村人TUEEEEは予想外

    414 :

    死んだな

    415 :

    これは予想外です
    乙でした

    416 :

    村人強すぎるwwww

    418 :

    ここに来て衝撃の展開

    419 = 412 :

    勇者の仲間たちが一万に届かないのにな

    421 :

    竜がいるかもしれない場所に居を構え続けてるんだからなるほどそうなるよね、多分

    422 :

    村人二、三人いれば魔王と互角に戦えるんじゃないか?

    423 :

    ここで修行しよう

    424 :

    ライフコッド現象か
    てか仲間すら普通に弱い部類やん…

    425 :

    修行相手にすらならなそう

    426 :

    もう勇者一行いらねえ・・・

    427 :

    異界の四天王クラスかよ…

    村人総出で行けば魔王軍もドラゴンもいなくなるな。

    428 :

    投下前
    読者「勇者YOEEEEEEEE!!」

    投下後
    読者「仲間YOEEEEEEEE!!」

    429 :

    竜が村人の格好してるんだろう?俺は詳しいんだ!

    430 :

    乙!
    予想外すぎてワロタww

    431 = 412 :

    竜が化けてるかもしれない

    432 :

    これ勇者は王国に行かないで村で修行してたら本物?の勇者になれたな。

    433 :

    キメラ程度なら倒せるのねwwとか思ってたらステ見て
    「えぇええええぇぇぇぇっ!!??!?」って声に出してしまったわ

    434 :

    勇者 普通 幼少の頃に村を出たので普通の実力
    仲間 強い 少し経ってから村を出たのでそこそこ強くなっている、人間界では最強クラス
    村人 鬼強 魔境と化した村で生活し続けたのでくっそ強い、魔王軍クラスなら相手にならない
    魔王 カンスト ???

    もしや魔王この村の出身なんじゃねえだろうな!

    435 :

    DQ6かw
    ずしおうまると互角に戦える謎の村人www

    436 :

    これはいいスレタイ詐欺

    437 :

    初期悟空がサイヤ人編の仲間と一緒にフリーザやセルと戦うような絶望感だな

    438 :

    もう先の展開が読めないよ…

    439 :

    ドラクエとFFの技を使いこなす農家を彷彿させるな…

    440 :

    強い事はいい事だ

    441 :

    よく考えたらこのキメラよく村までたどり着いたな、勇者と同じで周りから石ころ扱いされたからか?餌にすらならんと……。

    442 :

    村人「ん?」


    勇者「あ、あの……! えっと、その、俺は決して怪しい者じゃなくて……!!」アセアセ


    村人「あー!」

    勇者「」ビクッ!!


    村人「おめえ、もしかして『勇者(名前)』じゃねえか? 昔の面影残ってっし、なーんか今日帰ってくるみたいな約束してたみてえだし」

    勇者「あ、はい……! 俺、『勇者(名前)』です!」

    村人「懐かすいなあ! おらだよ、おら! 覚えてねえのか?」

    勇者「え、いえ、あの……! す、すみません!」

    村人「何だ、忘れちまっただか。まあ、おめえもあん時は子供だったからなあ」

    勇者「は、はい! すみません!」

    村人「別に謝る事ねえべ。おらはあれだよ、おめえん家の三軒隣に住んでたやつだよ。小さい頃にベーゴマとか教えてやったべ?」

    勇者「ベーゴマ……。え!? もしかして、竹トンボとかよく作ってくれたおじさん!?」

    村人「そうそう。ははっ。思い出したか。いやー、忘れられてなくて良かったっぺ」

    勇者「いや、忘れるとかそういうんじゃなくてさ……。何かだって、前と変わりすぎてるから……」

    村人「?」

    勇者(めちゃくちゃ体つきが良くなってるなんて言えない……)

    443 = 442 :

    村人「しっかし、おめえもずいぶんデッかくなったよなあ。ここ出てった時はただのやんちゃなガキだったのに、今じゃこんな立派な大人になって」

    勇者「ああ、うん……。まあ、色々と努力したし……それなりの経験も積んできたからさ……」

    村人「何かいかにも高級な剣士っぽい格好してっけど、もしかして賞金稼ぎにでもなったのか?」

    勇者「ああ、いや、これは……。ちょっと前まで王都で騎士隊長やってたから」

    村人「うおおっ! それ、本当か! 騎士様飛び越えて、騎士隊長様にか! おめえ、凄いな!! 強いんだなあ!!」

    勇者「え……?」

    村人「そういや、おめえは子供の時から『勇者になる、勇者になる』ってずっと言ってたもんなあ。それが今や騎士隊長様とは。いやあ、無茶苦茶強くなったんだろうなあ。きっと、おらなんかもう話にならないんだろうなあ」シミジミ

    勇者「え゛」

    村人「あ、でも、ちょっと前まではってどういう意味だべ? まさか、騎士隊長を辞めたって訳じゃないんだろ?」

    勇者「いや、あの……」オロオロ

    村人「ん? どうしたべ?」

    勇者「ゆ、勇者に……」(小声)

    村人「あ? 聞こえねえって。どしたんだべ?」

    勇者「勇者に……選ばれて……」

    村人「うおおおおっっ!! 凄えな、本当だべか!? 勇者様に!?」

    勇者「……いや、あの、でも! た、大した事ないから! たまたま選ばれたっていうか、偶然選ばれたっていうか、ま、間違いで選ばれた的な!!」

    村人「なーに謙遜してんだべか! そんじゃ何か! 女神様の神託があったって事か! てーしたもんだな! おめえがあの伝説の勇者様か!」

    勇者「いや、本当に凄くないから! 大した事ないから!」アセアセ

    444 = 442 :

    村人「これもう、大ニュースだべな! まっさか、本当におめえが勇者様になってるだなんてな!」

    勇者「いや、ニュースでも何でもないから! 俺なんか本当に選ばれただけっぽいし! 大して強くないし!」

    村人「はっはっは! 強い奴ほどそういうんだべなあ! まさか、こんなところでそんなお決まりの台詞が聞けるだなんて思わなかったべ!」

    勇者「いや、本当だから! そんな強くないんだって、俺!」

    村人「こりゃあれだ、村長とかにも早速報告しねえとな」スタスタ

    勇者「ちょ、待って待って! おじさん、待って!!」ガシッ (服を掴む)

    村人「おーい、村長ー!! それにみんなー!! 伝説の勇者様が来たぞー!!」スタスタ

    勇者「ちょおおおっ!!!」ズルズル

    446 = 442 :

    村長「しかし、こうして見ると流石は勇者様じゃなあ。まず、体から溢れ出る雰囲気からして違うからのう」

    神父「ええ、本当に。よくぞここまで凛々しくなりまして……」

    村長の奥さん「乗ってきた馬も、凄かったわよねえ……。毛づやも良くて、張りがあって。さぞかし名馬なんでしょうねえ」

    村人B「本当にね、あんな小さくてやんちゃだった子がこんな立派になってね」グスンッ


    勇者(今すぐ逃げ出したい……)ガクガク

    447 = 442 :

    村長「ああ、そうじゃ。ばーさん、お茶と菓子を。勇者様に何も出さんとは失礼じゃぞ」

    村長の奥さん「ああ、そうですね。あんまりにも懐かしくてついね……。すぐに用意するわ」ソソクサ


    勇者「いえ……お構い無く……」ガクガク


    神父「しかし、あの子達の言う事は本当に正しかったんですね……。美しい友情です」ウンウン

    村人B「そうね。みんな、勇者は必ず来るって自信を持って言ってたものねえ」グスッ

    勇者「!?」

    448 = 442 :

    勇者「あ、あの……! その『みんな』って言うのは、もしかして!」

    神父「ええ、そうですよ。あなたが子供の頃に仲良く遊んでいた、あの五人です」ニッコリ

    村人B「みんなもね、村からはもう何年も前に出て行ったんだけどね。でも、ついこの間、帰ってきて」

    村長「そうじゃったなあ。それで揃って、近い内に『勇者(名前)』がここに来るはずだからと言ってな。しかも、伝説の勇者になって帰って来ると」

    勇者「みんなが……!」


    村長の奥さん「ええ、そうなのよ」テクテク

    村長の奥さん「私らはね。その時、ろくに信じてなかったんだけど……。だって伝説の勇者様でしょ? いくらなんでもねえって……。でも、ほんにその通りになって……」

    村長の奥さん「あ、これ、お待たせしたわね。お茶と草餅。どちらも私が作ったのよ。口に合うかわからないけど」ソッ

    勇者「あ、ありがとうございます」ペコッ

    449 :

    ガリバー旅行記の小人の国の次に辿り着くのが巨人の国だったよね………村人は巨人じゃないけどさ、うん

    450 = 442 :

    勇者「そうか……。もうみんな来てたんだ……!」

    村人B「嬉しいわよねえ。良い話だわあ……。あらやだ、また涙が。最近、めっきり涙もろくなって駄目ね……」グスッ

    勇者「なら、すみませんけど、俺もすぐにみんなの所に行きます! いる場所はわかってるんで!」

    村長の奥さん「あらそう? でも、せめてお茶だけでも飲んでったら? 折角用意したんだし、ね?」

    勇者「あ、そうですよね、すみません! 頂きます!」パクッ、モグモグ

    勇者「美味い! この草餅、凄く美味しいですね!」


    タラッタラッタッター♪
    【勇者の体力が19上がった!!
     勇者の攻撃力が16上がった!!
     勇者の防御力が18上がった!!
     勇者の魔力が20上がった!!
     勇者の素早さが18上がった!!】


    村長の奥さん「そう? 隠し味に裏の畑で取れた種をすり潰して入れてるの。そのせいかしらね」


    勇者「いや、本当に美味いです。初めて食べる味です、これ!」ゴクッ

    勇者「わ、このお茶も清みきった味で美味しい!」


    タラッタラッタッター♪
    【勇者の体力が11上がった!!
     勇者の攻撃力が8上がった!!
     勇者の防御力が9上がった!!
     勇者の魔力が8上がった!!
     勇者の素早さが7上がった!!】


    村長の奥さん「そっちもやっぱり種をすり潰したやつをブレンドして、少しだけ入れてあるの。腐るほど収穫出来るものだから、他の料理とかでも色々使ってるのよ」

    神父「そういえば、あなたがいた時にはこの種はなかったものでしたね。今じゃこの村では香辛料や薬味の代わりとして当たり前の様に使われてるんですが」

    勇者「いや、これ、凄く良いものですよ。何て言うか、力が湧いてくる感じで」

    村長「こんなものが良いのかのう? わしらにはわからんがなあ……」


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