元スレ八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語は間違っている」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
851 = 15 :
反対側の渡り廊下は普通に通る事ができた。後は階段を降りて外に出るだけだ。
八幡「……結局、七不思議のうち五個も体験しちまったな」テクテク
川崎「そうだね」テクテク
これはなかなか貴重な経験なのではないだろうか。こんな超常現象なんて滅多にお目にかかれない。
八幡「怖かったけどさ、何だかんだ楽しかったよ」
川崎「……あたしも……かな」
嘘つけ。泣くほど怖がってたじゃないか。
八幡「早く帰って寝たいわ」
そこを曲がれば下駄箱が見える。ようやく帰れると思うと、ほっとする。
852 = 820 :
あ
853 = 15 :
八幡「……!?」
それを見て思わず俺は言葉を失った。
最後の最後で、何だ、これは。
下駄箱へ向かう道が、机で出来たバリケードのような物で塞がれていた。しかも軽く五十個はあって、強く固定してある。ちょっとやそっとじゃ、動かない。
八幡「これじゃ……、帰れねぇじゃねぇか……!」
八幡「川崎……どうす――」
川崎「比企谷」
八幡「!?」
その声は、確かに川崎沙希のものだ。
しかし、なぜだろうか。それは違う誰かの声に聞こえた。
854 = 820 :
あ
855 = 15 :
川崎「あたしね、あんたの事が好きなんだ」
八幡「……はぁっ!?」
川崎「だからね、あんたと、ずっと一緒にいたいんだ」
八幡「いきなり何を言ってんだ? あれか、罰ゲームか? 三浦あたりにでも命令されたのか?」
川崎「罰ゲームでも何でもないよ。今のは、あたしの本心」
八幡「だからって、いきなりなんだよ!?」
川崎「……うちの学校の、七不思議。七つ目を知ってる?」
八幡「……知らねぇよ」
まさか……。
857 = 15 :
ぼっちの優れている点は、危機察知能力にある。味方がいないからこそ、自分でそれを判断しなければならないからだ。
俺は、今までこれほどまでに危険だと感じた事はない。
ぼっちセンサー(対危険用)の針は振り切った。
それを感じるやいなや、俺は走り出した。
川崎「ふふふ、逃がさないよ」ニヤッ
しかしそれが通用するのは、あくまでも現実的な状況においてのみである。
超常現象の前で、ぼっちは、無力だ。
次の瞬間、あらゆる壁という壁から、白い手が飛び出した。
858 = 814 :
859 = 15 :
白、白、白、白、白、白。
視界が全て『白』で覆われた。全身の圧迫感のせいで、呼吸がしづらい。
八幡「なん……だ……これ……」
視界の『白』が消えてようやく周りを見渡すと、何十本もの手が俺の体を机のバリケードに押し付けていた。
川崎「比企谷、あたしがね、七つ目なんだ」
八幡「なに……言って……」
川崎「七不思議の最後はね」
川崎「いないはずの人間が、校内にいる」
川崎「それもずっと、ね」
861 = 15 :
八幡「だから……ふざけてんじゃねぇって……」グッ
川崎「あたしね、ここに何十年もいたけど、告白なんて初めてだった」
川崎「だからね、あんたの事が好きになっちゃったんだ」
八幡「……!」
八幡『愛してるぜ川崎!』
だから川崎は今日、こんな時間に俺を――。
八幡「ぐ……っ、あ……っ!」
全身を締め付ける力が次第に強くなり、もう呼吸も、できない。
川崎「だから、あたしと――」
ズットイッショニイヨウ?
六、七つ全てを知ってはいけない。
863 = 15 :
『……次のニュースです。先日未明から行方がわからなくなっている……』
平塚「…………」ガクガク
平塚「比企谷が……比企谷が……っ」
私は、あの時見てしまった。あの子が、川崎沙希が、比企谷を……。
ブーブー
平塚「!!」
突然携帯が鳴る。メールのようだ。
その送り主は――
『From:比企谷八幡』
865 = 15 :
ガチャッ
そこは学校の屋上。比企谷はここに来るようにメールをしてきた。どうにも戻れない理由があるらしい。
しかし、そこには誰もいない。
――刹那、全身に悪寒が走る。
「先生も――」
ナナツスベテ
声が聞こえた瞬間、世界は、『白』になった。
『白』
世にも
奇妙
な物語
866 :
乙です。面白かった!
867 = 15 :
テッテッテレレーテレレーテレレー
テッテッテレレーテーンテレーン
タモリ「『白』という色には、多くの意味があります」
タモリ「『純粋』、『善』、『純潔』、『無実』」
タモリ「このように、プラスの意味ばかりだと思われがちですが」
タモリ「逆に『無』、『消滅』」
タモリ「『白々しい』など、マイナスの意味も持っています」
タモリ「どんなものにも、表と裏があるものですねぇ」
テレレッテッテレレーテッテッ
テレテッテッテッテッテレレレレーレー
テッテッテレレーテレレーテレレ
テーンテレレレレレン
868 :
先生とばっちりやんけw
869 :
乙!
つーか先生あーた七不思議のいくつか担当してはりましたよねww
870 = 15 :
終わりです。
川なんとかさんは本当に最後までキャラ掴めなかった……。
怪談と言われ、ホラーと何が違うのかいろいろ調べてみましたが、結局よくわかりませんでした。正直ギャグ書こうとした方が怖いんじゃないかと思います。材木座のはどっちもギャグやろうと思った結果なので(笑)
スレの残りが少なくてちょっと不安なので、次の話(今度こそラストにしたい)は別のスレでやりたいのですが、いいでしょうか?
>>862
自分も書いてからそれ思いました(笑)
871 :
乙
川崎さん可愛い、けど怖い!
872 :
それともう一言だけ。
支援レスしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
とりあえず、今日はもう寝ます。
おやすみなさい。
873 :
乙です
次スレでいいんじゃないかな
874 :
乙
作者さんパネェっすわ
875 :
先生は本物の七不思議に仲間入りしちゃったのか
876 :
こんばんは。作者です。
次スレ建てようと思ったら、例のごとく規制で建てられなかったので、誰か代わりに建てて下さると嬉しいです。
でも重複すると他の人にも迷惑がかかっちゃいますので、建てて下さる方はこのレスの下にレスして、それから建てて下さい。お願いします。
スレタイは
八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」いろは「特別編ですよ、先輩!」
これが長くて無理なら
八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」いろは「特別編!」
それでも無理なら
八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」特別編
で、お願いします。
あと本文は、なしでいいです。
877 :
建ててきます
878 = 877 :
八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語はまちがっている」いろは「特別編ですよ、先輩!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410267660/
879 :
たておつ
880 :
続きは次スレにて書きますので、こちらはHTML化依頼に出そうと思います。
ありがとうございました。
次スレでもよろしくです!
881 :
一から読んだけど面白い
どの話もゾクッとして好きだわ
次でラストと言わず思いつく限り続けてほしい
みんなの評価 : ★
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