元スレ八幡「やはり俺の世にも奇妙な物語は間違っている」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
651 :
こんばんは。
作者です。
皆様の感想を見て、思わず視界が滲みました。
今までも物語を書いていましたが、こんな風に公開するのは初めてだったので、絶対ボロクソに言われると思っていました。
まさか、こんなにたくさんの方に読んでもらえて、そして、面白いと思ってもらえるなんて思ってもいなかったので、本当に嬉しかったです。
そして支援レスをしてくださった皆様、特に最終日に至っては午前五時まで、支援レスをしていただき、本当にありがとうございました。
あなた方のどれか一つの支援レスなしには、このSSを終わらせる事はできなかったと思います。
本当に、ありがとうございました。
でも正直当分お話は書きたくない(笑)
ですが、近いうちとは言えませんが、そう遠くないうちに、特別編でも書こうかと思います。
その時はまた、支援レスをお願いします。
以上、作者でした。
652 :
乙! 自分の俺ガイルSS史上稀にみる名作でした!
特別編たのしみにしてる。最終話の余韻がはんぱねえ、心震える。
653 :
うわぁ・・・
うわぁ・・・
655 :
こんにちは。
作者です。
特別編のネタが出来ましたので、投下したいと思います。
22時か、23時くらいに始めると思いますので、その時は支援レス(一文字や空白レスでもしてくださると、助かります。
※予告なしに遅れたり、早まったり、中止になったりするかもです。
あと、一言だけ。
マッ缶を超えるレベルのバカ話なので、あんまし期待しないでください(笑)
657 :
紫煙
659 :
テッテッテレレーテレレーテレレー
テッテッテレレーテーンテレーン
タモリ「ドッペルゲンガーという単語をご存知でしょうか?」
タモリ「自分と全く同じ姿の人物が現れる現象の事ですが」
タモリ「その姿を本人が見てしまうと、その本人は死んでしまうと言われています」
タモリ「同じ人物が同じ世界に存在するなどあり得ないと思われがちですが」
タモリ「私たちはこの広大な世界の全てを知っているわけではありません」
タモリ「もしかしたら、実はどこかにいたりするのかもしれませんよ」
テレレッテッテレレーテッテッ
テレテッテッテッテッテレレレレーレー
テッテッテレレーテレレーテレレ
テーンテレレレレレン
661 = 15 :
材木座「八幡!」
八幡「何だよ、休み時間に騒がしい」
材木座「何だよではない! 今日新作を持ってくると言ったであろう!」
八幡「それ俺は承諾してねーし」
材木座「まあ読むがいい! 今回のは傑作であるぞ!」ドサッ
それはちょっとやそっとで読める量ではない。また俺の夜を犠牲にすんのかよ。
八幡「うぇ……」
662 :
はい
663 = 15 :
八幡「……材木座」
材木座「む?」
八幡「とりあえず一ページにあらすじみたいのまとめてくんねーか? さすがにこの量はキツい」
しかもめっちゃ読みづらいしな。ルビ多すぎなんだよ、こいつの小説。何で『輝超魂』で『ウルトラソウル』なんだ。『ハイッ!』ってかけ声出せばいいのか?
材木座「ぎょ……御意……」
八幡「あとわざわざ教室に来んな。放課後にでも奉仕部の部室にでも来ればいいだろ」
材木座「何を言っているのだ? 我の教室はここであるぞ?」
八幡「はっ?」
664 :
人いないのな
665 = 15 :
何言ってんだ、こいつ。
確かにクラスに話せるやつがいないと、知り合いのいるクラスに来たくなるよな。気持ちはわかるぞ。俺にそんな相手がいた事はないが。
だからと言って、現実から目をそらしちゃいけないんだぜ?
八幡「お前のクラスはCだろ。さっさと巣に帰れ」
材木座「八幡……。お主こそ何を言っておるのだ?」
八幡「だから――」
戸塚「はちまーん」
八幡「おっマイエンジェル」
戸塚「えっ?」
八幡「いや、何でもない。ちょっと本音が出てしまった」
666 = 662 :
667 = 15 :
八幡「戸塚に会うために生きてる気がする」
戸塚「僕も八幡に会えて嬉しいよ!」
八幡「……っ!?」
何だよこれ、マジ天使。戸塚マジ天使。俺もう死んでもいい。屋上から突き落とされたくはないが。
材木座「はちま……」
無視だ無視。こいつとの会話で戸塚とのお楽しみの時間を減らしたくない。お楽しみの時間とか何考えてんの、俺。
戸塚「材木座くんも、やっはろー」
八幡「おお、いたのか材木座」
材木座「さっきまで会話してたよね?」
素が出てんぞ、素が。
八幡「とりあえずお前は自分の教室に帰れ」
材木座「だから、我の教室はここであると……」
八幡「はいはい、わかったから。とっととC組に帰れ」
戸塚「ダメだよ、八幡。材木座くんにそんな意地悪したら」
八幡「えっ?」
戸塚「材木座くんもここのクラスでしょ?」
八幡「!?」
669 = 15 :
すごく眠いので、今日はもう寝ます。
続きはまた今度でお願いします。
八幡「ちょ、ちょっと待ってくれ。今、何て言った?」
戸塚「材木座くんも、ここのクラスだって……」
八幡「何を言って……」
急いで教卓に走る。そこにはここのクラスの名簿があるはず――あった、これだ。
『材木座義輝』
八幡「バカ……な……?」
目の前の現実を飲み込めずに教室を飛び出した。向かう先は、C組だ。
前の扉から教室を覗く。
そこに材木座義輝の姿がある事を信じて。
そして、幸か不幸か、それは叶ってしまった。
そこにも、材木座義輝の姿があった。
671 :
乙 おやすみ
673 :
こんばんは。作者です。
23時くらいに始められるように頑張ります。
※予告なしに遅れたり、早まったり、中止になったりするかもです。
674 :
うい
676 :
ちょっと遅れましたが、投下していきます。
今日も早めに落ちると思います。
八幡「材木座!」
材木座「な、なんだ、八幡? 突然我がクラスルームに走り込んできて」
八幡「お前は、C組だよな?」
材木座「そ……そうだが……?」
八幡「だよな、俺の記憶は間違って――」
――待てよ。
じゃああれは誰だ?
677 = 674 :
ふき
678 = 15 :
八幡「すまん」
そう一言だけ言って、教室を後にする。
戻る先は自分の教室。
そこにも、材木座義輝はいた。
八幡「どうなってんだよこれは……!」
それからC組とF組を三往復したが、何度確かめても材木座はどちらにもいた。
八幡「これどう考えても、材木座が二人いる……よな……?」
わけがわからない。だがしかし、他の誰かが変装しているとは考えられない。
材木座「幻紅刃閃(ブラッディナイトメアスラッシャー)ーーーー!!!」グワアアアアアアアアアア
……こんなめんどくさいやつがこの学校に二人もいてたまるか。
679 = 674 :
ふ
680 = 15 :
材木座「何なのだ、八幡。さっきからここをチラチラ見おって。まさか貴様、機関の差し金か!?」シュパッ
八幡「くだらん話は後だ。お前は材木座義輝。二年C組で、自らを剣豪将軍と名乗る痛い中二病。間違いないな?」
材木座「ゴラムゴラム。我は中二病などではなく、真の――」
八幡「ふざけんのも後にしてくれ。こっちは真剣なんだ」
少し語気を強めると、材木座はシュンと肩を落とした。
まあいい、こんな話し方をするやつは材木座しかいない。
八幡「……うちのクラスにもう一人お前がいるんだよ」
材木座「む、それがどうかしたのか?」
八幡「……は?」
681 = 674 :
あ
682 = 15 :
材木座「確かにもう一人の我は八幡と同じクラスであるが、それはいつもの事であろう?」
八幡「だから、ふざけんのも大概にしろと――」
戸塚「あー、八幡、こんなとこにいたー」
八幡「と……戸塚?」
戸塚「もうそろそろ昼休み終わるから戻って来ないとダメだよー? あ、材木座くん、やっはろー」
材木座「うむ、やっはろー!!」
いや、だからちょっと待て。
八幡「……戸塚、こいつ、F組にいたよな」
戸塚「うん、そうだね」
八幡「何でここにいるんだ?」
戸塚「だって材木座くんは二人いるじゃない」
八幡「はぁっ!?」
戸塚「!!」ビクッ
八幡「どういう事だよ!? こいつに双子の兄弟がいるなんて聞いたことねーぞ!?」
戸塚「べ……別に、双子なんかじゃなくて……」
戸塚「材木座くんは、最初から……二人いるでしょ……?」
684 = 15 :
戸塚は嘘をついたりするような人間じゃない。それに、その目は明らかにドン引きしていた。まるで、1+1が1だと言い張る高校生を見ているかのように。
八幡「何が……どうなって……」
材木座「はちまーん。もう休み時間終わるぞ?」
八幡「なっ!?」
ここはC組である。そして、そのC組に、もう一人材木座が入ってきた。
材木座・材木座「「早く教室に戻らねば、授業に遅れるぞ?」」
二人の材木座が並んで、全く同じポーズで、全く同じセリフを、全く同じタイミングで言い放った。
八幡「う、うわあああああああああああああああっっ!!!」
恐怖、恐怖、恐怖、恐怖。
ただそれだけが脳内を支配して、俺は逃げ出した。
686 = 674 :
さ
687 = 15 :
そこからどうやって家に帰ったのかは覚えていない。
気づいたら自分の部屋のベットで横になっていた。
八幡「……何だよ、あれ」
確かに、確かに材木座があの場に二人いた。
忘れようと思ってもあの光景は忘れられない。
八幡「……明日になったら、元に戻ってねーかな」
もしくはこれが夢であって欲しい。
しかし何度ほおをつねっても、痛いし目が覚める気配はない。
ただ、明日にはまた平凡な日々が戻ってくることを願うばかりだ。
689 = 15 :
あまりにも不快なものを見せられて、疲れが溜まっていたせいか、目が覚めたのは遅刻するかどうかのギリギリの時間だった。
八幡「……気のせいだよな。あれは」
八幡「うん、きっと見間違いだ」
あんなの、あり得るわけがない。そう、現実的に考えて突飛すぎるのだ。ならば、昨日のあれはここ最近寝不足が続いていた俺が見た幻なのだ。どうせなら戸塚が増えてるのが見たかったよ。天使が二人なら回復力も二倍になったりしねーのかな、しねーか。
ガララ
時間はギリギリ。とりあえず遅刻ではない。
扉を開くと、そこにはいつもと同じ光景が広がっているはず。
そこに材木座がいるなんて――
材木座・材木座「「八幡、遅刻の臨界点を彷徨うとは、まだまだだな」」
――うちの教室に、材木座が二人いた。
691 = 675 :
あ
692 = 15 :
皆様の支援に感謝です!
八幡「……戸塚」
戸塚「どうしたの、八幡? また顔色悪いよ? 昨日のまだ治ってないの?」
八幡「ああ、そうみたいだ。ちょっと保健室行ってくる。その前に一つだけいいか?」
戸塚「なに?」
八幡「何で、うちの教室に材木座が二人いるんだ?」
戸塚「……? 材木座くんは、最初からF組に二人いたよ?」
八幡「……そうか。ちょっと休んでくる」
もう驚かねーわ。頭が現状に追いついてないだけなのかもしれないが。
保健室へ向かう途中に、C組を覗く。そこにもやはり、材木座の姿があった。
八幡「……材木座が、こっちは一人か」
何だ、何なんだ、これは。
クールだ、クールになれ、比企谷八幡。
まず、昨日はC組に一人、F組に一人、材木座がいた。
そして今日は、C組に一人、F組に二人、材木座がいた。
つまり、結論を言ってしまうと――
八幡「一日毎に材木座が増えていくのか……?」
何それウザい。
693 = 674 :
嬉しくないな ……
694 = 15 :
次の日には、予想通り材木座が三人に増えていた。
その次の日には四人。
正直言って最早恐怖とかは感じなかった。それ以上に、ウザい。
材木座・材木座・材木座・材木座「「「「八幡っっ!!! 我の新作のプロットを!!!」」」」
一人だけでも十分うるさいのに、それが四人にもなればウザさ百倍だ。何それ、アンパンマン?
八幡「そういや、人が増えてんのに、教室狭く感じねーな」
八幡「…………」キョロキョロ
よく見ると、机の数も変わっていない。
変わっていない?
695 :
擧淤
696 :
八幡「……あれ?」
ここ数日、童貞風見鶏の大岡の姿を見ていない気がする。葉山グループの中にその姿がない。
八幡「……気のせいであってくれ」
また、教卓に置いてあるクラスの名簿を見ると、そこに大岡の文字はなかった。
そしてさらに驚くことに、材木座の名前は四つも並んでいた。
八幡「…………」
八幡「戸塚」
戸塚「なに?」
八幡「大岡って、このクラスにいたか?」
戸塚「おお……おか……?」
八幡「知らないか」
戸塚「うん……いないと、思うよ。その名簿にも載ってないみたいだし」
八幡「……そうか」
697 = 695 :
698 = 15 :
材木座が一人増える度に、クラスの誰かが、消える。
そして、誰もそれに気づかない。
誰も、消えた人のことを覚えていない。
誰も、材木座が増えた事を不思議に思わない。
八幡「……俺以外は」
雪乃「何を腐った目でブツブツ言っているのかしら?」
八幡「…………」ボー
雪乃「なっ何よ?」
八幡「今、うちの教室に材木座が四人いるんだよ」
雪乃「それがどうかしたのかしら?」
やっぱり、こいつもそうか。由比ヶ浜にも二日目に聞いたが、答えは同じだった。
次の日も、その次の日も、材木座は増え続けた。
クラスの半分が材木座で埋まってしまった。
この教室だけを見ると、コートが校則違反なのかわからない。
本当に、気持ち悪い。
材木座・材木座・材木座・・・・「「「「「「八幡!!!!!」」」」」」
八幡「あーーーーーー!!! うるせぇーーーーーー!!!!!」
700 = 15 :
さらに日が過ぎ、三分の二が材木座になった。
大岡だけでなく葉山や三浦、相模まで材木座になってしまった。
そして誰も、それに言及しない。
八幡「……由比ヶ浜」
結衣「なに、ヒッキー?」
八幡「何でこの教室に材木座が何十人もいるんだろうな」
結衣「別に普通じゃん?」
八幡「……三浦って覚えてるか?」
結衣「……? 誰それ?」
由比ヶ浜はもうかつての友人の事を忘れていた。
いつまで続くのだろうか。
このまま二年F組が材木座で埋まるまでなのだろうか。
それは勘弁願いたい。
八幡「戸塚が材木座になったら生きてける気がしねーよ……」
戸塚だけでも守りたい、しかしそれは無理な話だ。
この状況下でどうすればいいのか、皆目見当がつかない。
八幡「誰に何を聞いても、材木座が増えてる事に気づかないし、それにおかしいと思わないんだよな」
俺だけが、おかしいと思っている。俺以外は皆、これが普通だと言う。
ならば、本当に狂っているのは、どっちなのだろうか。
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