元スレ祥鳳「ここは、はずれの鎮守府ですから・・・」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
301 = 1 :
子日「てっいっとっくーっ!」
ガラガラと音を立てて扉が開いたかと思うと子日が飛び込んできた。
祥鳳「こら、子日さん!」
そして、祥鳳が追いかけてきた。
提督「……え?」
子日「お背中流すよーぅ!」
祥鳳「いきなり入っちゃ迷惑でしょう!?」
提督「いやそこじゃない、そこじゃないから!」
タオルもなしに飛び込んできた子日を(流石にタオルを巻いた)祥鳳が後ろからとがめる。しかしずれている。何かがずれている。
祥鳳「すみません、提督……」
提督「そこじゃないと言ってるだろうがッ!?」
あわてて自分に背を向ける提督を見、少し考えて、
祥鳳「……きゃあっ!?」
悲鳴を上げる祥鳳。その場に自分の体を抱いて座り込んでしまった。
302 = 1 :
提督「いいから、なんも見てないから、早く子日を連れて行ってくれ」
祥鳳「は、はいぃ……/////」
――開いていいところと悪いところがある
子日「祥鳳さーん?」
祥鳳「い、いいから戻りますよっ」
子日「顔赤いよーぅ?」
祥鳳「き、気にしないで下さいッ!」
背後の声がぺたぺたという足音と共にドアの向こうに消えたころ、
提督「……はぁッ!」
ようやく提督は型から力を抜いた。思わず大きく息を吐く。
男女比は12:1だ、こういうトラブルもこれから少なくないだろう。今までは双方の距離が遠かったため怒ることはなかったが……
肌脱ぎの祥鳳を見たときにも思ったことではあるが、白くきめ細かい肌と華奢でなめらかな曲線を描いた腰と、けっして凹凸が大きいというわけではないが、しかし晒で巻かれていない分あの時見た記憶と比べても
提督「いやいやいやダメだろ!?」
頭を振りあわてて煩悩を散らす。湯で血行が多くなった頭だ、軽くめまいを起こすが逆に頭が冷えるとこらえた。
こんな調子で、やっていけるのだろうか……?
提督「はぁ……」
結局、前途多難は相変わらず。先が思いやられるばかりであった。
―――――
―――
―
303 :
ゲーム版だと霧島マナとムサシ・リー・ストラスバーグがいるな
304 = 1 :
本日は以上とさせていただきたく。祥鳳に桶の一つでも投げさせてやろうかとも思いましたが、キャラに合わなさそうなのでこんな感じになりました。少し急いだのでちょっと文章乱れがちですが、お許しください……
>>297ざっと調べてみますと、ゲーム版を含めれば(文字りなしで)
綾波、蒼龍、敷波、赤城、日向、青葉、高雄、長良、多摩、北上、霧島、武蔵、阿賀野、大井、最上、剣崎(のちの祥鳳)、加賀、加古
以上が、エヴァに登場するキャラで艦これ実装艦の艦艇の名前ですね。ちなみに霧島より左は劇場版に登場しているようですよ。書き始めるとキリが無いので、ご自身で「エヴァ キャラ」とでもググってwikiみて下さい。前の名前とはいえ祥鳳さんがいてちょっぴり嬉しい>>1でした。
先にも書きましたが、明日からしばらく投下ができません。書き溜め時間含めて、次に投下できるのは夏イベ終了後になりそうです。どうにか切りのいいところまで投下したつもりですので、ご容赦いただきたく……
では月末にまた来ます。それでは……
305 = 292 :
乙です
新・劇場版は、まだQ見てないから今度の放送で誰が出るのか調べてから見てみようかな
306 :
297の"こんな感じですよ"に対して298で提督と長良が反応してるように見えて笑った
307 = 1 :
>>302誤字訂正
「遠かったため怒ることはなかった」→「遠かったため起こることはなかった」
流石にわけがわからんところは修正入れます……
>>306言われてみてみたら本当で少し笑いましたw
308 :
>剣崎
309 = 1 :
>>308ナジェミテルンディス!?(来るだろうと思ってスタンバってたとか言えない)
310 :
そっちちゃうわwwwwww
しっかし祥鳳さんが仮に改二になったら潜水母艦になるのかね?
311 :
男女比12:1…
ここの艦娘は男の娘か
312 :
それってつまり提督が男装……
313 :
初霜好きなので見守っております。
314 :
変な声いいよね
315 :
なら初霜ちゃんは貰っていきますね^^
316 :
スマホよりテスト、>>1です。
男女比云々など、細かいミスが多いですな。精進がたりない証拠、お恥ずかしい……
ここから本格的にストーリーを展開していく訳ですが、やはり各キャラにきっちりスポットを当てた、キャラごとのストーリーを掘り下げた話を並べた方がいいですかね? ご意見お聞かせください。
317 :
せっかく普段スポットの当たりにくい子たちが集められたならキャラごとに掘り下げてほしい
……が、それがストーリー展開の障害になり得るなら当てなくてもいいかな
ストーリーそのものもかなり楽しみだし
318 :
できれば掘り下げて欲しいな
期待して待ってるよ
319 :
ストーリーが一段落終わった時に掘り下げるってのがいいと思う
320 :
なんだったら、大筋終わった後に個別に小ネタでもいいのよ
321 :
早く続きが書きたい>>1です。明日は自宅に帰るのですが、道中にアニメイトがあるので艦これキャラソンを探してみようと思います。
どうせ売り切れでしょうがね!
まぁそれはともかく、ご意見ありがとうございます。
話を進めるには艦娘たちに強くなってもらわねばならず、そのために多少は掘り下げる必要があるので、要所要所で掘り下げる形をとることにしました。
頑張って面白いものを書きますので、少々お待ちくだされ……
322 :
了解です
323 :
どうも、久々に何となく大型でビス子を狙いに行ったらまさかの5時間。期待して高速建造材使ったら、長門さんでした。MNBを回避したら、レーベにつられてホイホイやってきたながもんに当たったようですorz
現在書き溜め作成中ですが、筆鈍り気味につき、少し気分転換に即興で何か書きたいと思います。どなたかいらっしゃったら、下三つ分までネタを募集しますので、みたい艦娘とシチュエーションでも書いてください。本編に関係なくてもかまいません。
なお、ネタは複合されたり、独立した小話になるかもしれませんが、ご了承ください……(誰も居なかったらどうしよう……)
324 :
祥鳳さんとお風呂以来のえっちぃハプニング
325 :
子日、提督観察の日
326 :
由良と古鷹の女子会?的な感じでお願いします
327 = 1 :
は、早っ!? 予想外の早さに驚きを隠せない>>1です。
ともかくネタ提供感謝です。ひとつずつ書いていくことになりますので、少々お待ちを……
328 = 1 :
書きあがりましたので、投下します……
祥鳳さんとのえっちぃハプニング
(前提:現在、提督考案の訓練メニューで艦娘達は日々訓練に励んでいます。すでに投下した本編の少しあとの時系列です)
提督「ふぅ」
ペンを置いて一息入れる。机に並ぶのは艦娘達の成績表だ。始めたばかりなので当然ではあるが、まだまだ成績は低い。
提督「さて、効果があってくれると良いんだがな……」
祥鳳「大丈夫ですよ、きっと」
そばに控えてくれていた祥鳳が静かに湯呑を机に置く。自身の訓練もあるだろうに、こうして秘書艦の仕事をこなしてくれている。ありがたいことだ。
しかし、祥鳳はあの資料室での一件以来、腰を入れて仕事を始めるときにいちいち片袖を脱ぐようになっていた。癖なのだろうか?
祥鳳「今のところ皆さんも、効果のあるなし以前に、明確にやることがあるということを楽しんでいる風でしたし」
本人が気にしないならそれでいいだろう。
提督「そうか、楽しんでくれているのなら何よりだ」
お茶を一口飲みつつ、もう一度資料に目を通す。今のところ必要はなさそうだが、"アレ"の用意もしておいた方がいいだろう。そうなると準備が必要だ。さて、連絡がつくかどうか……
と、思考を巡らせていると、外から雨音が聞こえ始めた。
329 = 1 :
提督「ふむ、降ってきたか……」
祥鳳「少し曇り気味でしたもんね」
提督(風があるな、すこし窓は閉めておこうか)
考え事をしつつ資料から目も離さずに窓へ手をかけようとして手を伸ばす。
祥鳳「あ……」
気を利かせて窓を閉めようとしていた祥鳳に気付きもせずに。
提督「お?」
手を伸ばしてあたった物に指を掛けて下へ引っ張ると、予想に反した柔らかな感触と反応。提督の動きが止まる。
提督(はて?)
窓はこんな柔らかかっただろうか。それに窓枠というより、何か布のようなものをひっかけたような……
祥鳳「あ、あの、あの……」
提督「…………」
ここで提督は、ゆっくりと手を伸ばした方を向いた。
祥鳳が着物の下に付けているさらしのようなものに指をひっかけ、あまつさえ引き下ろそうとしている自分の指が見えた。
提督「………」
結構引っ張ってしまっていたらしい。片方の山が少し見えかけd
提督「うわわああああ!?」
祥鳳「うぅ……///////」
手を外してあわてて飛び退る。椅子を蹴倒すが今はどうでもいい。
祥鳳は黙ってさらしを直している。顔はこっちに向いて無いが、耳も首筋も真っ赤だ。またやってしまった。
提督「す、すまん! わざとじゃないんだわざとじゃ!」
祥鳳「は、はい……」
気まずい沈黙が流れる。しばらくして落ちついてからもとの位置に戻ったが、心なしか祥鳳の立ち位置が遠くなり、袖も元に戻していた。
提督(や、やっちまったぁああああ……)
それからしばらく、
祥鳳「艦載機発艦よう、ぃ……あ」
鬼怒「祥鳳さん?」
子日「顔赤いよーぅ?」
祥鳳「な、なんてもないですよッ!?」
肌脱ぎになろうとすると思いだすのか、顔を赤くするようになってしまった。
(元ネタ:
―――――
―――
―
このなんともえっちぃ()な展開……すまぬ……そしてさらりと次への伏線を張るというww 「暗くなってから~」は、まだ高感度が高くないので、今回は無しということで一つ。
次は子日、観察日記の日ですね。しばらくお待ち……
330 :
ふむ……
これはいいものだ
332 :
子日、提督観察の日
子日「ん、んぅ~ん……」
お布団をのけて体を起こす。お外はまだちょっぴり暗いし、眠い。
子日「でも、起きるの!」ネッノヒー!
静かにお着替えをして、部屋をそっと出る。お部屋のみんなはまだ寝ている。こんな時間に起きたのには理由があった。
そう、何を隠そう、今日は子日、提督観察の日なのだ!
話は少し前、みんなで提督の正体について考えた時にさかのぼる。
子日「子日、提督を観察しちゃうよーぅ!」
初霜「えっと、やめておいた方が……」
若葉「そうしようと思ったら、まず長良さんの早朝ランニングに合わせて起きなくてはいけないぞ」
初春「まぁ、子日はねぼすけじゃからのう」
子日「なにおーぅ!?」ネノヒーッ!
そんなやりとりがあったのだ。バカにされてちゃ全国2000人の子日ふぁん(!?)に申し訳が立たない。
子日「子日、提督観察の日ー!」
―――――
―――
―
~早朝・玄関前~
子日「まずは、長良おねえちゃんのランニング」
こっそり校舎の影から様子を見る。雰囲気が出るからサングラスとかがほしいところだが、無い物ねだりはしないでおこう。
子日「むむむ、提督と仲よさそう」
準備運動中、楽しそうに話をしている。何を話しているかまではよくわからないが。
子日「メモの日ー!」ゴマノヒー!
その1・提督は早起きで、長良おねえちゃんと仲がいい
子日「あ、走り始めた!」
提督が先に走り始めて、長良おねえちゃんがあわてて追いかけている。提督、ちょっとずるい?
子日「あ、追い付かれて……追い抜かれちゃったよーぅ?」
そしてそのまま何回も何回も追い抜かれて、しばらくしたら休憩に入った。
その2・提督はちょっぴりズルするけど、すごく足がおそい
子日「提督、ちょっとカッコわるい日……」
―――――
―――
―
提督「へっくょい!」
長良「うわ! びっくりした! 風邪ですか?」
提督「はて、冷やしたかな……」
―――――
―――
―
333 = 1 :
この子日、提督観察の日は、小出しにすると面白そうなので、おまけとしてシリーズ化しようかと思います。不定期に空気を読まずに出没することになる予定ですw
あと、提督のくしゃみが変な事になってますが、面白いので提督のくしゃみは変だということで。
>>1の眠気が限界来てるので今日はこの辺で終わらせてもらいます、>>326には申し訳ない。しかしこのネタ、実は前々から書きたいなと思ってたシーンなので、ぜひ書かせていただきます。
本編も明日には再開できそうです。合わせて投下しますので、今夜はこの辺で……
334 :
乙です
祥鳳さんと子日可愛い
337 :
ワォッ乙なのデチ
1がながもんを召喚したし、なんかこの鎮守府後々ながもんが飛ばされてきそうだ
339 = 1 :
小ネタ仕上がったので、こっちだけ先に投下しますね
『由良と古鷹のお茶会at資料室』
由良「古鷹ー、そっち終わった?」
古鷹「あと、2冊ー……よし、終わったー」
由良「おつかれー」
資料室のあっちとこっちで声が行き交う。今日は天気がいいので虫干しをしていたのだ。流石に全部とはいかないが、棚一つ分くらいは終わらせただろうか。狭くて古い割にどの部屋にも窓からつながるベランダがあるのは非常に便利だ。
古鷹「じゃ、お茶にしよっか」
由良「今日は私が煎れるね」
隣にある準備室には給湯設備が整っていて、ちょうどいい机といすもあるため、資料室を管理している彼女らの良い休憩場所になっていた。
もっとも、提督もいなくて出撃や任務もないこの鎮守府に、資料室の出番なんかは全くと言っていいほどないのだが。
由良「はい、どうぞ」
やることといえば虫干しや掃除くらいなものだ。こうしてお茶を飲んでいる時間の方が長いのが現状である。
古鷹「ありがとー……ん、おいしいね」
由良「ティーパックで煎れてるから、やっぱり祥鳳さんのお茶にはかなわないわね」
古鷹「そりゃ、一から入れてる方がおいしいに決まってるよー」
そうは言う物の、古鷹はおいしそうに飲んでいる。実際、祥鳳に頼んで入れさせてもらった時の味を知っているからだろう。それはもう、お茶の色をした白湯としか言いようがない代物になった。苦くもなかった、すこし苦い思い出だ。
由良「……そういえば、これってね?」
と、由良がカップに沈む布袋を指差し言う。
由良「ティーパック? それとも、ティーバッグ?」
古鷹「……あー、言われてみれば……」
少々意表をついた問いに古鷹も少し考えこむ。
古鷹「パックじゃない? ほら、閉じてあるし」
由良「でも紐で釣れるし、バッグじゃない?」
由良・古鷹「……う~ん?」
頭を抱える二人。何でも無いことだが、一度考え始めるとつい頭から離れないことはよくあることだ。
由良「パック、バッグ……バック?」
古鷹「う、う~ん、ティーバックは下着じゃない?」
由良「……古鷹、そう言うの興味あったりするの?」
古鷹「え、えぇ!? 無い無い! 無いよ!? というか、そんなところおしゃれしたって誰に見られるわけじゃないし!」
由良「えっ、じゃあ見せる相手がいたら、穿いちゃったり……?」
古鷹「は、穿かないよッ!? あの島風じゃないんだし!」
由良「島風かぁ……すごいよねぇ、駆逐艦なのに」
古鷹「確かアレ、Z旗らしいよ?」
由良「Z旗!? 謝って! 今すぐ東郷司令に謝って!?」
古鷹「それはともかく、やっぱりワンオフの艦だけあってやっぱり有名だよねー」
由良「ワンオフといえばねー……」
こうして、二人の時間はゆっくり過ぎていく。提督が着任する、少し前のお話であった。
―――――
―――
―
ちょっと短いですが以上です。いやー、楽しい! めっちゃ楽しく書けました。
こう、脱線していく女の子の会話って良いですよねー、無限に書けそう(だからここで止めたわけですが)。しかしあんまり日常系アニメは見ないという。機会があればこちらも第2回書きたいなぁ。書くかもw
340 :
Tバックはむしろ(下着の線を)見せない為に履くんだけどな(特に和装)
341 :
>>340
何いってんだ和服は穿かないがジャスティスだろ
342 = 1 :
書き忘れたので……
一応、紐で釣られてるのがティーバッグ、四方がノリで固まっている密閉型がパックなのでは? ということです。
下着の方はTバックということで、アルファベットを使って住み分けしているのだとか何とか。
普通に考えて、Tバックは「後ろがT」なのだからbackで「バック」でしょうね。
>>340なるほど、そうなのですか……無知で申し訳ない
343 = 340 :
ちなみにTバックの発祥はブラジルの先住民族衣装で、河にいるアンモニアに異常興奮する(=陰部や*に突撃してくる、最悪死ぬ)カンディルという魚から身を守る為という結構マジな理由で生まれたんかやで
んで、リオのカーニバルとかで使われて>>340の理由で世界に広まった
結構女性アスリート(ゴルファーとか)は履いてる人が多いそうな
344 :
祥鳳のネタって同人のヤツだよね
345 :
>>344
ちゃんと最後まで読めそして下げろ
347 = 1 :
イベント終了お疲れさまでした! 改二は隼鷹でしたね、うちの隼鷹は40ですので少々遠き道のりです……家具も色々増えましたね。現状一個しかない家具職人を秋刀魚に使うかジュークボックスに使うか悩ましい>>1です。
さて、今夜は本編再開です、投下していきましょう。
348 = 1 :
提督「よし、全員集まっているな」
次の日、艦娘たちは執務室に集合していた。状況としては初日の着任挨拶と同じだが、彼女たちの表情は一様に明るい。
ここからが本当の始まりになるのだ、提督はある種の感慨を覚えていた。
提督「諸君らもよくわかっている事と思うが、現在のままでは諸君らに艦娘としての本分を果たすことは不可能だ」
あえて突き放すように言う。艦娘らも悔しげな表情こそすれ、そこに以前のような悲壮感やあきらめは感じられない。
提督「しかし、私の仮説が正しいとするならば、これは訓練で克服できるものであると考える」
少女と艦の魂を何らかの方法で結合させ、その時に艦としての知識や艤装の扱いを学ぶのだとすれば、おそらくそれらの知識は艦娘の元になった人間の記憶領域に依存しているはずだ。
艦娘も人間同様の身体構造を持ち、その生態も人間と同じであるのなら学習する能力だって人間そのままのはずだ。艦娘は艦の要素を持っているとはいえその存在自体は人間とほとんど変わることはないのだから、ある意味当然ともいえるか。
提督「実習に座学と、かなりのハードメニューになるかもしれないが、どうかついてきてほしい」
提督「さしあたっては……」
そう言って提督はどこからともなく紙の束をとりだし、机に置いた。
若葉「それは……?」
349 = 1 :
提督「君たちがどのくらい艦娘としての知識があるのか、テストしようと思ってな」
子日「て、てすと……」
試験が嫌なのは艦娘になっても同じらしい。心なしか祥鳳の表情も強張った気がする。
提督「その後は、一人一人演習場で実践演習をしてもらう。航行方法、戦闘における命中率、反動制御、その他諸々の能力を測定する。改めて自身の能力を見せ付けられることになるが、堪えてくれ」
名取「が、がんばります……」
古鷹「データ取りは大事ですもんね」
提督(データ収集か……)
祥鳳「提督?」
提督「何か?」
祥鳳「いえ……」(今、なんか……?)
提督「それでは、まずは筆記試験だ。確か2階の端に使ってない教室があったな、そこに集合だ」
一同「「はい!」」
どこか乗り気じゃなさそうな気もしたが、この際無視することにした。
―――――
―――
―
350 = 1 :
提督「制限時間は一応1時間に設定しているが、早くできて見直しも終わったものは提出してくれて構わない。もちろん、わからないなら空欄も認めよう。ただし、真面目に解くこと」
提督「特に加古、寝るなよ?」
加古「名指し!? ひっでー」
古鷹「日ごろの行いね」
加古「古鷹までぇ!」
提督「静かに、始めるぞ」
加古「振ってきたのそっちだろ!?」
提督「では始め」
加古「く、くそぅ……」
紙をめくる音、鉛筆が机をたたく音が響く。ちなみに問題はほとんどが四択や図に書き込むタイプの物を用意し、どれも基本的な問題だ。
たとえば、陣形の簡略図を出してこれは何と言う陣形か、とか、「図の地点から方○○に距離××、方□□に距離△△、方~に距離――進んだ時到達する地点を図に書き込め」とか、艦種ごとに装備できる武装などなど。
他にも艦種ごとに問題も用意した。駆逐艦に艦載機について答えさせるのは難しいはずだし、逆に魚雷を積めない空母に雷撃戦を問うのもまた難しいことだろう。
提督(さて、どのくらいの知識を持っているのかこれで多少は把握できるだろうか)
だんだん鉛筆の音が減っていくのを感じながら、提督は教卓の前に立っていた。
―――――
―――
―
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